JP4897513B2 - ドア枠およびその組み込み方法 - Google Patents
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Description
一方、ドア枠を構成する場合に、人の通行が頻繁となる設置部位では、縦枠材と、上側となる横枠材(上枠材)についてはスチール製でよいが、床面側となる横枠材、即ち、沓摺については防錆性等を考慮してステンレス製とすることがあり、この場合では、スチール製の縦枠材とステンレス製の沓摺とを溶接することになるが、溶接作業は、高度な特殊技能が必要になるという問題がある。
請求項2の発明は、位置決め用突起の突出量は、貫通孔が形成される枠材の板厚よりも短くなるように設定されている請求項1に記載のドア枠である。
請求項3の発明は、躯体開口部に一体的に設けられ、ドア体が開閉自在に設けられるドア枠を、躯体側部に固定される左右一対の縦枠材と、躯体上下部に固定される上下一対の横枠材とで構成し、一方の枠材の端部に他方の枠材側に突出する連結用突片を形成し、該連結用突片を、他方の枠材に形成した貫通孔に挿通し、該挿通端部を折曲して縦枠材と横枠材とを一体化するにあたり、前記連結用突片には、突出基部の貫通孔孔長さ方向両側を切欠いた細首部が形成され、該細首部の両外側に突出形成された位置決め用突起を、連結用突片と共に貫通孔に嵌入することにより、該位置決め用突起が貫通孔の孔長さ方向両端縁に係止して連結用突片が孔長さ方向に移動するのを規制した後、位置決め用突起が孔長さ方向の移動規制する状態で貫通孔が形成される枠材の板厚内に位置していて連結用突片の折曲位置となる前記細首部の最細部を折曲することで縦横枠材を一体化するようにしたドア枠の組み込み方法である。
請求項2の発明とすることにより、連結用突片の折り曲げ作業が容易になって、作業性よく、精度よく作業を行える。
図面において、1は建築物の開口部に建て付けられるドア体であって、該ドア体1は、開口部の四周に固定されるドア枠2に内嵌され、該ドア枠2を構成する左右一対の縦枠3のうち、一方(図1(A)において右側)の縦枠3に上下方向複数箇所において配設される丁番1aを介して開閉揺動自在となるように配設されている。そして、前記ドア枠2は、予め製造工場において四周枠状に組み込まれ、このものを設置現場に搬送し、躯体に形成された開口部に所定の手順に基づいて固定されるように構成されており、これらの基本構成は何れも従来通りとなっている。
前記ドア枠2は、躯体の左右両側部に固定される左右一対の縦枠材3と、躯体の上下、即ち、天井側部と床面とに固定される上下一対の横枠材とにより構成されるが、本実施の形態では、縦枠材3と天井側の横枠材である上枠材4とは同材料(スチール製)を用いて構成されており、また、床面側に略埋設される状態で固定される横枠材である沓摺5は、使用環境を考慮して防錆性が高く塗装のいらない材料(ステンレス)を用いて構成されている。
尚、3gは、脚片3b同士を、所定間隙を存して連結する複数の連結プレートであって、これら各連結プレート3gは、ドア枠2を躯体に固定する際に、躯体側に設けた図示しない複数の固定部材に対してそれぞれ一体的に連結され、これによって、縦枠材3の躯体側への固定がなされるように設定されている。
尚、4fは、脚片4b同士を、所定間隙を存して連結する複数の連結プレートであって、これら各連結プレート4fは、ドア枠2を躯体に固定する際に、躯体側に設けた図示しない複数の固定部材とそれぞれ一体的に連結されるように設定されている。
さらに、連結用突片5cは、突出基端部をドア体1の開閉方向両端側(両側部)から切り欠くことにより細首部5dが形成されており、連結用突片5cに負荷を与えた場合に、細首部5dにおける前記開閉方向最小幅H3となる最細部5eに位置して折り曲げられて折曲部5fを形成するように設定されており、このように連結用突片5cに、折り曲げる際の基準となる最細部5eが形成された細首部5dを形成することが、本発明の折曲位置特定手段を形成することに相当している。
また、沓摺本体枠部5aの連結用突片5c形成部位における両側(前記開閉方向両側部)には、本発明の位置決め用突起5gがそれぞれ形成されている。これら位置決め用突起5gの左右外方への突出量は、縦枠材3の板厚T1よりも短くなるように設定されており、連結用突片5cを貫通孔3fを挿通した端部において折り曲げる作業の邪魔にならないように構成されている。さらに、位置決め用突起5g同士の対向間における長さH5は、縦枠材3に形成された貫通孔3fの孔長さH1よりも僅かに短く(H5<H1)なるように設定されており、これによって、これら位置決め用突起5gを、連結用突片5cとともに貫通孔3fに嵌入させたとき、位置決め用突起5gが貫通孔3fの孔長さ方向両端縁に係止することにより、連結用突片5cが孔長さ方向に移動するのが規制されるように設定されている。
ここで、連結用突片5cに下方に向けた負荷を付与した場合、該負荷は、連結用突片5cの前記開閉方向において幅狭となる部位である細首部5dに集中して作用し、最も幅狭となる最細部5eが折曲位置となってR状の折曲部5fを形成しようとする。このとき、折曲位置となる最細部5eは、縦枠材貫通孔3f内(縦枠材3の板厚内)に位置している一方、連結用突片5cの板厚T2が縦枠材貫通孔3fの孔幅H2よりも薄くなっている。このため、最細部5eを折曲位置として最細部5eの先端側を下方に向けて変形させてR状の折曲部5fを形成する場合に、該折曲部5fは、R状の内径側となる内側面5hが、貫通孔3fの左右方向外方で、かつ、下側に位置するコーナー状の孔縁3hに押し付けられる状態に変形することで、該押し付け力の反力を受ける状態で沓摺本体枠部5aを上方に浮せるように変位して、貫通孔3fの上面3iに連結用突片5c(最細部5e部位)が押し付けられる。これによって、沓摺5は、折曲部5fの内側面5hが貫通孔3fの下側の孔縁3hに、連結用突片5cの突出基端部が貫通孔上面3iにそれぞれ押し付けられ状態となり、連結用突片5cが左右両端の縦枠材3側に引き寄せられるとともに、本体枠部5aが貫通孔上面3i側に引き寄せられた姿勢を強固に保持する状態となり、もって、沓摺5と縦枠材3との一体化が強度アップされたガタつきのない状態でなされるように設定されている。
そして、この組み込み状態では、開口部側から縦枠材3と沓摺5との連結部を目視した場合に、沓摺本体枠部5aと貫通孔3fとの間に隙間が形成されることはなく、シール性のよい状態に保持でき、もって、スチール製の縦枠材3とステンレス製の沓摺5とを、螺子止め等の別途手段を用いることなく、強固で、シール性の高い一体化ができるように構成されている。
ここで、沓摺本体枠部5aの連結用突片5cは、縦枠材本体枠部3dに沿って折曲することで一体化されている。この場合に、前記一体化したうえで、連結用突片5cの突出端部を点溶接することにより、沓摺5と縦枠材3との一体化強度を一層強固に確保することができる。因みに、沓摺5と縦枠材3とを溶接する場合、異材料同士の溶接となるため一般的には高度な特殊技術を要する溶接作業となるが、前記点溶接は簡単な溶接技術で実施することが可能であるため、強度アップを図ることができるものでありながら高度な技術の溶接作業が不要となって、均一化された製品を安価に提供することができる。
前記第二、第三の実施の形態のものでは、それぞれドア体1が開閉揺動自在に設けられるドア枠6、7を構成する沓摺8、9が、ドア体1の下側端面1eに対向する本体枠部8a、9aとともに、閉鎖側面1cに対向し、所謂戸当たり部として機能する段差部8b、9bが形成される構成となっている。このため、段差部8b、9bの閉鎖側にも閉鎖側枠部8c、9cが形成されており、各閉鎖側枠部8c、9cの左右両端部は、本体枠部8a、9aの左右両端部とともに、左右一対の縦枠材10、11の本体枠部10a、11aおよび閉鎖側枠部10b、11bに突き当てられる構成となっている。そして、沓摺本体枠部8a、9aおよび沓摺閉鎖側枠面8c、9cの左右両端部にそれぞれ連結用突片8d、9dが形成される一方、縦枠材本体枠部10a、11aおよび縦枠材閉鎖側枠面10b、11bに、前記各連結用突片8d、9dが挿通する貫通孔10c、11cがそれぞれ形成されている。そして、これら連結用突片8d、9dの貫通孔10c、11cを挿通した挿通端部を、折曲位置特定手段としての細首部8e、9eにおいて最細部8f、9fを折曲位置として折曲することにより一体化するように設定されている。これによって、第二、第三の実施の形態のドア枠についても、沓摺8、9と縦枠材10、11との一体化を、螺子止め等の固定手段を用いることなく、一体化強度が高くガタつきのない、しかも、シール性のよい一体化として実現することが可能となる。
2 ドア枠
3 縦枠材
3c 段差部
3d 本体枠部
3f 貫通孔
4 上枠材
5 沓摺
5a 本体枠部
5c 連結用突片
5d 細首部
5e 最細部
5g 位置決め用突起
Claims (3)
- 躯体開口部に一体的に設けられ、ドア体が開閉自在に配設されるドア枠を、躯体側部に固定される左右一対の縦枠材と、躯体上下部に固定される上下一対の横枠材とで構成し、一方の枠材の端部に他方の枠材側に突出する連結用突片を形成する一方、他方の枠材に前記連結用突片が挿通する貫通孔を形成し、連結用突片の貫通孔挿通端部を折曲して縦枠材と横枠材とを一体化するにあたり、前記連結用突片には、突出基部の貫通孔孔長さ方向両側を切欠いた細首部が形成され、該細首部の両外側には、連結用突片と共に貫通孔に嵌入することにより貫通孔の孔長さ方向両端縁に係止して連結用突片が孔長さ方向に移動するのを規制する位置決め用突起が突出形成されており、前記細首部は、位置決め用突起が孔長さ方向の移動規制する状態で連結用突片の折曲位置となる最細部が、貫通孔が形成される枠材の板厚内に位置するように形成され、該最細部を折曲することで縦横枠材が一体化されるドア枠。
- 位置決め用突起の突出量は、貫通孔が形成される枠材の板厚よりも短くなるように設定されている請求項1に記載のドア枠。
- 躯体開口部に一体的に設けられ、ドア体が開閉自在に設けられるドア枠を、躯体側部に固定される左右一対の縦枠材と、躯体上下部に固定される上下一対の横枠材とで構成し、一方の枠材の端部に他方の枠材側に突出する連結用突片を形成し、該連結用突片を、他方の枠材に形成した貫通孔に挿通し、該挿通端部を折曲して縦枠材と横枠材とを一体化するにあたり、前記連結用突片には、突出基部の貫通孔孔長さ方向両側を切欠いた細首部が形成され、該細首部の両外側に突出形成された位置決め用突起を、連結用突片と共に貫通孔に嵌入することにより、該位置決め用突起が貫通孔の孔長さ方向両端縁に係止して連結用突片が孔長さ方向に移動するのを規制した後、位置決め用突起が孔長さ方向の移動規制する状態で貫通孔が形成される枠材の板厚内に位置していて連結用突片の折曲位置となる前記細首部の最細部を折曲することで縦横枠材を一体化するようにしたドア枠の組み込み方法。
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JP2007045823A JP4897513B2 (ja) | 2007-02-26 | 2007-02-26 | ドア枠およびその組み込み方法 |
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Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS4111827Y1 (ja) * | 1964-03-27 | 1966-06-02 | ||
JPS63104735A (ja) * | 1986-10-22 | 1988-05-10 | Sanwa Shutter Corp | 中空縦材と横材の交叉連結方法 |
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2007
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