JP4897389B2 - エアバッグカバーおよびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、薄肉部と厚肉部を有する偏肉樹脂成形品であるエアバッグカバーおよびその製造方法に関する。
従来、射出成形等によって製造される樹脂成形品は、形状の自由度が高く、軽量化が容易であるなどの理由で広く用いられている。例えば、薄肉部と厚肉部を有する複雑な形状の製品も樹脂成形によると容易に製造できる。このような薄肉部と厚肉部を有する偏肉樹脂成形品の一例として、エアバッグカバーが挙げられる。
車輌の室内に設けられているエアバッグは、平常時はエアバッグカバーに覆われた状態に格納されている。車輌が衝撃を受けたときには、その衝撃を感知したセンサによってガス発生器が作動させられ、それによって発生したガスの圧力でエアバッグは内側から急激に膨張させられる。そして、エアバッグはエアバッグカバーを内部から裂いて室内に広がり、乗員を衝撃から保護する。
このような構成において、エアバッグカバーは、センサが衝撃を感知してガス発生器がガスを発生しエアバッグが膨張するときに、所定の部位においてスムースに裂けるように、その表面のあらかじめ定められた位置に薄肉部が形成されている。通常、この薄肉部は裂開放線(ティアライン)と呼ばれ、エアバッグカバーの表面に略H字状に形成されている(特許文献1参照)。
このエアバッグカバーは、通常、合成樹脂の射出成形によって製造される。エアバッグカバーを成形するための金型のキャビティ内には、裂開放線を構成する薄肉部を形成するための堰が設けられている。
特開2000−264159号公報 特開平11−348041号公報
エアバッグカバーの成形時には、溶融状態の樹脂が堰を越えてキャビティ全体を満たす必要があるが、堰は樹脂の進行をさえぎるように設置されているため、この部分で樹脂の流れが急激に遅くなる。その結果、薄肉部およびその周辺に樹脂圧の不均一が生じ易い。そのため、冷却固化時に樹脂の収縮の程度に差が生じ、薄肉部の周囲にヒケが生じ易い。また、樹脂圧が低いところではキャビティ表面の転写が悪い。特に、成形品の表面に、梨地模様、皮革模様、岩目、木目、または幾何学模様の、いわゆるシボパターンを形成する場合には、表面のシボ転写が悪く、転写むらが製品の艶むらになってしまうことがある。さらに、堰が、H字を中心としてさらに複雑に組み合わされた形状であるので、ゲートから最も離れた部分において、溶融状態の樹脂の合流点が生じ、その合流点が成形品の表面にウェルドマークとして残る。
車輌の室内において、エアバッグカバーの表面は乗員側に向けて露出しているため、エアバッグカバーの表面の、前記したヒケやシボ転写不良や艶むらやウェルドマークなどの外観不良は目立ち、室内の美観を損ねる。したがって、これらの外観不良を有するエアバッグカバーは商品価値が著しく低い。そこで、前記した表面の外観不良を隠すためにエアバッグカバーの表面に塗装が施されることがある。しかし、塗装工程が追加されるために生産コストが高くなり、その上、表面に塗装を施した状態でも、前記した表面の外観不良を完全に隠すことは困難である。
そこで本発明の目的は、塗装工程を必要とせず、表面の外観不良を抑えることができる、薄肉部と厚肉部を有する偏肉樹脂成形品であるエアバッグカバーおよびその製造方法を提供することにある。
本発明は、薄肉部と厚肉部を有する偏肉樹脂成形品であるエアバッグカバーの製造方法において、発泡剤を含有した溶融状態の樹脂を、金型のキャビティ表面温度を樹脂の熱変形温度以上に保った状態で、キャビティ内に射出し、キャビティ内で発泡させ、所定量の樹脂のキャビティ内への充填が完了した後に金型を冷却して樹脂を冷却固化し、裂開放線をなす薄肉部と、厚肉部とを有する偏肉構造を形成することを特徴とする。この場合、樹脂の射出時には、キャビティ表面温度を熱変形温度以上かつ加熱分解温度以下に保ち、金型の冷却時には、キャビティ表面温度を熱変形温度未満であって樹脂の冷却固化を促進可能な温度にする。
また、本発明は、薄肉部と厚肉部を有する偏肉樹脂成形品であるエアバッグカバーの製造方法において、発泡剤を含有した溶融状態の樹脂を、金型のキャビティ表面温度を樹脂のビカット軟化温度以上に保った状態で、キャビティ内に射出し、キャビティ内で発泡させ、所定量の樹脂のキャビティ内への充填が完了した後に金型を冷却して樹脂を冷却固化し、裂開放線をなす薄肉部と、厚肉部とを有する偏肉構造を形成することを、もう1つの特徴とする。この場合、樹脂の射出時には、キャビティ表面温度をビカット軟化温度以上かつ加熱分解温度以下に保ち、金型の冷却時には、キャビティ表面温度をビカット軟化温度未満であって樹脂の冷却固化を促進可能な温度にする。樹脂は熱可塑性エラストマーである。なお、ビカット軟化温度は、日本工業規格(JIS K7206,1999(例えばA50法))によって規定される。
これらの方法によると、発泡作用によって、溶融状態の樹脂の圧力が、樹脂層の厚さにかかわらずキャビティ全体でほぼ均等になる。それによって、ヒケやシボ転写不良や艶むらを防ぐことができる。さらに、溶融状態の樹脂の射出時に、金型を樹脂の熱変形温度以上に保つことにより、ウェルドマークの発生を防ぐことができる。したがって、外観不良を隠すための塗装が不要であり、生産コストを低く抑えられる。
なお、発泡剤としては、化学発泡剤または超臨界流体が樹脂中に含まれている。金型に設けられた同一の流路に加熱媒体と冷却媒体とを順に供給することによって金型の加熱と冷却を順に行ってもよい。
本発明は、偏肉樹脂成形品の表面に模様のパターンを形成する場合に特に効果的である。模様のパターンとは、梨地模様、皮革模様、岩目、木目、または幾何学模様の、いわゆるシボパターンを含む。
本発明の偏肉樹脂成形品は、薄肉部と厚肉部を有し、厚肉部は、気泡を含む中間層が、気泡を含まない表面層で覆われた構成であり、薄肉部は、全体にわたって気泡を含まない未発泡状態であることを特徴とする。この偏肉樹脂成形品は、前記したいずれかの方法で製造することができる。そして、この偏肉樹脂成形品はエアバッグカバーであり、薄肉部は裂開放線である。エアバッグカバーは表面に塗装が施されていなくてもよい。
本発明によると、外観が良好な、薄肉部と厚肉部を有する偏肉樹脂成形品を、低コストで容易に製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。ここでは、本発明の製造方法によって製造される2種類のエアバッグカバー1,2を例示して説明する。図1は、第1のエアバッグカバー1を裏面から見た平面図であり、図2(a)はそのA−A線断面図、図2(b)はさらにその要部拡大図である。図3は、第2のエアバッグカバー2を裏面から見た平面図であり、図4(a)はそのB−B線断面図、図4(b)はさらにその要部拡大図である。
両エアバッグカバー1,2はいずれも、H字を中心としてさらに複雑な形状をなすように薄肉部が形成されている。この薄肉部が裂開放線1a,2aであり、裂開放線1a,2a以外の部分が厚肉部である。薄肉部(裂開放線1a,2a)と厚肉部の境界には段差が生じている。これらのエアバッグカバー1,2は、図示しない車輌の室内の形状に合わせた形状であり、コンソールの内装の一部を構成するものである。
図示しないが、これらのエアバッグカバー1,2に覆われるようにエアバッグが格納される。そして、車輌に設けられたセンサが衝撃を感知すると、ガス発生器が作動させられ、ガス発生器によって発生させられたガスの圧力でエアバッグが内側から急激に膨張する。そして、エアバッグはエアバッグカバー1,2を内側から押し広げる。すると、エアバッグカバー1,2には裂開放線1a,2aに沿って亀裂が走り、エアバッグカバー1,2が裂けて多数に分割される。このエアバッグカバー1,2の裂け目からエアバッグが室内に飛び出して膨張し、乗員を衝撃から保護するクッションとして作用する。
エアバッグカバー1,2は、裂開放線1a,2aから容易に裂けるように、熱可塑性エラストマーなどにより形成される。具体的には、熱可塑性エラストマーとして、オレフィン系、スチレン系、ポリエステル系、ウレタン系、ポリアミド系などの熱可塑性樹脂が用いられる。本実施形態におけるエアバッグカバー1,2の厚肉部の肉厚は3.8mm程度で、裂開放線1a,2a(薄肉部)の部分の肉厚は0.7mm程度である。
次に、本実施形態のエアバッグカバー1を製造するための成形装置について、図5,6を参照して説明する。図5はこの成形装置を示す模式的断面図であり、図6はその要部拡大図である。
図5に示す成形装置は、固定側金型3と、固定側金型3に当接可能かつ分離可能な可動側金型4を有している。両金型3,4を閉じた状態では、製造すべきエアバッグカバー1の形状に合わせたキャビティ5が両金型3,4の間に構成される。キャビティ5内には、成形品の薄肉部、すなわちエアバックカバー1の裂開放線1aを形成するための堰5aが設けられている。
両金型3,4には、キャビティ5の内壁面の近傍に、複数の流路6が設けられている。この流路6は、加熱媒体供給源7と冷却媒体供給源8が弁9を介して接続されており、キャビティ5の内壁面を加熱するための加熱媒体(例えば蒸気など)、またはキャビティ5の内壁面を冷却するための冷却媒体(例えば水など)が選択的に流される。
固定側金型3のゲート3aには、キャビティ5内に成形用樹脂を射出するための射出装置10が接続されている。模式的に図示されている射出装置10は、化学発泡剤を用いた発泡成形法を行う場合には、成形用樹脂、例えば前記した熱可塑性エラストマーと化学発泡剤とを混合した状態で供給する樹脂供給部11を有する。この場合、成形樹脂に混合させられた化学発泡剤により、溶融中に窒素または二酸化炭素成分が発生し樹脂中に溶解する。一方、超臨界流体を用いた発泡成形法を行う場合には、射出装置10は、図5に示されている通り、成形用樹脂を供給する樹脂供給部11と、超臨界流体を供給する発泡剤供給部12とを有する。この発泡剤供給部12は、窒素または二酸化炭素を成分とする超臨界流体を、樹脂供給部11から供給された溶融状態の樹脂中に注入する。
図5,6に示す成形装置を用いた成形方法について説明する。
まず、型閉めして可動側金型4を固定側金型3に密着させて、両金型3,4の間にキャビティ5を構成する。そして、加熱媒体供給源7から弁9を介して、流路6に加熱媒体として蒸気を流し、両金型3,4を加熱する。そして、図示しない温度センサによって、キャビティ表面温度(キャビティ5の内壁面の温度)が所定の温度になったことが確認されたら、射出装置10から、化学発泡剤または超臨界流体が混入された溶融状態の樹脂を、ゲート3aを介してキャビティ5内に射出する。なお、所定の温度とは、成形用樹脂(熱可塑性エラストマー)の熱変形温度以上かつ加熱分解温度以下の温度、または、成形用樹脂(熱可塑性エラストマー)のビカット温度以上かつ加熱分解温度以下の温度である。成形用樹脂の種類に応じて、通常、熱変形温度によって性質が表される樹脂の場合には、熱変形温度以上であって、例えば熱変形温度+100℃以下の温度にし、ビカット軟化温度によって性質が表される樹脂の場合には、ビカット軟化温度以上であって、例えばビカット軟化温度+100℃以下の温度にすればよい。
そして、化学発泡剤または超臨界流体が混入された溶融状態の樹脂をキャビティ5内に所定量だけ射出し、樹脂がキャビティ5内に充填されたら、弁9を作動させ、加熱媒体供給源7から流路6への蒸気の供給を停止し、冷却媒体供給源8から流路6への水の供給を開始する。これによって、両金型3,4の流路6の近傍、すなわちキャビティ5の内壁面付近が急激に冷却される。
流路6に水が流されることによってキャビティ5の内壁面が冷却されると、樹脂が冷却固化されて、表面に破泡跡のない良好な外観の成形品が得られる。しかも、この成形品は、ヒケやシボ転写不良や艶むらやウェルドマーク等の外観不良が発生せず、寸法精度が良好で、軽量化および低コスト化が可能である。
この冷却時のキャビティ表面温度は、成形用樹脂(熱可塑性エラストマー)の熱変形温度未満の温度であって成形用樹脂の冷却固化を促進可能な温度、または、成形用樹脂のビカット温度未満の温度であって成形用樹脂の冷却固化を促進可能な温度である。熱変形温度によって性質が表される樹脂の場合には、熱変形温度未満であって、例えば熱変形温度−100℃以上の温度にし、ビカット軟化温度によって性質が表される樹脂の場合には、ビカット軟化温度未満であって、例えばビカット軟化温度−100℃以上の温度にすればよい。
本実施形態において外観の良好な成形品が得られる理由について説明する。
本実施形態では、前記したとおり、溶融状態の樹脂の射出時に、両金型3,4のキャビティ5の内壁面が、樹脂の熱変形温度以上またはビカット軟化温度以上に保たれているので、キャビティ5内に充填された樹脂への内壁面の転写が良好である。仮に、キャビティ5の内壁面の温度が樹脂の熱変形温度またはビカット軟化温度よりも低いと、キャビティ5内に射出された溶融状態の樹脂は内壁面に接触するとすぐに冷却固化される。そのため、特に表面にシボパターンを有する成形品を製造する場合に、表面のシボ転写が不十分になる。また、ウェルドマークが発生して、成形品の表面で良好な外観が得られない。しかし、キャビティ5の内壁面を樹脂の熱変形温度以上またはビカット軟化温度以上にしておけば、溶融状態の樹脂がキャビティ5の内壁面に接触した時に、樹脂は、内壁面の形状の転写が可能な程度に十分な軟らかさを維持できる。
また、このように、溶融状態の樹脂の射出時に両金型3,4のキャビティ5の内壁面が樹脂の熱変形温度以上またはビカット軟化温度以上に保たれているので、溶融状態の樹脂の流動性が良好で、樹脂が堰5aを乗り越えてキャビティ5全体に広がり易い。特に、樹脂中に溶解されている化学発泡剤または超臨界流体がキャビティ5内で発泡し、気泡(セル)成長の圧力によって、樹脂がキャビティ5内に満遍なく広がる。
さらに、この方法によると、成形品の表面に破泡跡が生じにくい。仮に、キャビティ5の内壁面が低温であると、溶融状態の樹脂が内壁面に接触するとすぐに固化する。このとき、キャビティ5の内壁面に接触する樹脂の表層部において、セル成長している最中に樹脂が固化すると、表面の気泡や破泡跡がそのまま固定される。これに対し、本実施形態では、キャビティ5の内壁面が高温であるため、溶融状態の樹脂が内壁面に接触しても直ちには固化しない。キャビティ5の内壁面に接触する樹脂の表層部においてセル成長しようとしても、未だに溶融状態である樹脂が、樹脂層の内側から加わる圧力で内壁面に強く押し付けられるため、表面に気泡や破泡跡は残らずに平滑な樹脂層が形成される。また、樹脂が内壁面に強く押し付けられることにより、シボ転写が良好で艶むらが生じず、その上、ヒケが防止でき、寸法精度が良好である。
本実施形態の成形方法は、偏肉樹脂成形品の表面に模様のパターン、すなわち、梨地模様、皮革模様、岩目、木目、または幾何学模様の、いわゆるシボパターンを形成する場合に特に効果的である。樹脂成形品の表面に模様のパターンを形成する場合には、通常、金型のキャビティ表面に微細な凹凸パターンを形成しておき、その凹凸パターンを樹脂成形品の表面に転写させる。従来、偏肉樹脂成形品は、特に薄肉部およびその近傍においてヒケが生じやすく、かつ転写が不十分であった。特に、表面に模様のパターンを有する偏肉樹脂成形品の場合には、金型のキャビティ表面の微細な凹凸パターンが樹脂に転写されず、模様のパターンに乱れが生じ、艶むらとなりやすかった。しかし、本発明の方法によると、前記したとおり表面の転写が良好であるため、薄肉部およびその近傍であっても、金型のキャビティ表面の微細な凹凸パターンが、樹脂の表面に乱れなく鮮明に転写される。従って、艶むらが生じない。このように、薄肉部や薄肉部と厚肉部の境界の段差部分においても、表面の模様のパターンに乱れが生じず艶むらが生じない偏肉樹脂成形品は、従来は製造できなかったが、本発明の方法を採用することによって初めて製造できた。なお、金型のキャビティ表面の微細な凹凸パターンは、以下のような方法によって形成される。
金型キャビティ表面に微細な凹凸パターンを形成する方法として、化学腐食(エッチング)によるシボ加工法は、金型のキャビティ表面に耐酸インクで模様を付け、耐酸インクに覆われていないところが化学腐食により金属が除去されて生じるくぼみによって微細な凹凸パターンを形成する方法である。また、ブラストによるシボ加工法は、粒状の研磨材を金型のキャビティ表面に打ちつけて微細な凹凸パターンを形成する方法である。他に、機械加工、彫刻などにより微細な凹凸パターンを形成する方法がある。
前記した製造方法によって製造した偏肉樹脂成形品の一例であるエアバックカバーの断面を、図7に示している。図7から明らかなように、このエアバックカバーの厚肉部においては、気泡を含む中間層が、気泡を含まない表面層で覆われた構成になっている。この表面層が、表面状態の良好ないわゆるスキン層である。一方、薄肉部(裂開放線)は、全体にわたって気泡を含まない未発泡状態になっている。すなわち、薄肉部は全体がスキン層であるといえる。このような内部構造は、本発明によって初めて実現したものであり、この成形品は従来の発泡成形品よりもはるかに表面状態が良好になっている。なお、この成形品は、発泡成形ではない成形品に比べて重量が1%から20%、好ましくは3%から10%小さくなるようにすることによって、厚肉部の中間層のみが気泡を有し、薄肉部には気泡が存在しない構成になり、しかも、強度性能を低下させることなく軽量化が可能である。
本実施形態のキャビティ5内の樹脂の圧力は、発泡圧が部分的に異なることによって適宜に調整され、結果的にキャビティ5内の圧力がほぼ均等になる。例えば、裂開放線1aを形成するための樹脂層が薄い部分では、樹脂自体の圧力が高くなりがちであるが、発泡が生じにくく気泡があまり成長しないため、気泡の圧力があまり加わらない。一方、樹脂層が厚い部分では、樹脂自体の圧力は比較的低くなりがちであるが、気泡が生じて大きく成長し易いため気泡の圧力が大きい。このように樹脂自体の圧力と気泡の成長によって加わる圧力とを総合すると、キャビティ5全体でほぼ均等な圧力が生じることになる。その結果、樹脂の冷却固化時の収縮の差が生じにくく、ヒケを抑えることができる。
本実施形態では、樹脂をキャビティ5内に充填した後に、両金型3,4のキャビティ5の内壁面を、成形品が変形しない温度まで冷却することによって、前記したとおり外観の良好な成形品を短時間かつ低い生産コストで製造できる。外観が良好であるため、この成形品を、自動車の内装の一部をなすエアバッグカバーとして用いる場合にも、外観不良を隠すための塗装は不要である。さらに、このようにして製造される成形品(エアバッグカバー)の内部には気泡が含まれるため、樹脂量を相対的に減らすことができ、軽量化および低コスト化が可能である。
以上、エアバッグカバー1を製造するための成形装置とエアバッグカバー1の製造方法について説明したが、エアバッグカバー2も同様の装置および方法で製造される。こうして製造されたエアバックカバー1,2は、未発泡成形品と同様に、圧力を受けると裂開放線から裂けて、エアバッグの膨張を妨げることがない。
次に、本発明の偏肉樹脂成形品の製造方法のより具体的な実施例と、それらの実施例と対比させるための比較例について説明する。
[実施例1]
本実施例では、成形樹脂としてオレフィン系熱可塑性エラストマー(三菱化学株式会社製 商品名:サーモランTT866)に、化学発泡剤(大日精化工業株式会社 商品名:ファインセルマスターSSC PO208K)を5%添加したものを用いて、エアバッグカバーを製造した。このエアバッグカバーは、平面形状が199mm×79mmの長方形状で厚さが2.5mmの平板状であり、幅1.2mmで肉厚0.5mmの裂開放線を有し、表面は模様のパターンを有する、いわゆるシボ調である。成形工程として、キャビティ5の内壁面の温度を100℃に高めた状態で、成形樹脂をキャビティ5内に射出し、その後、キャビティ5の内壁面の温度を40℃まで下げてから、成形品を取り出した。こうして製造したエアバッグカバーについて検討した結果について、表1に示す。なお、オレフィン系熱可塑性エラストマーのビカット軟化温度(JIS K7206 A50法)は75℃である。
なお、表1における「艶ムラの状態○」とは、エアバッグカバーの表面において艶ムラが無く外観が良好な状態を示し、「艶ムラの状態△」とは、主に裂開放線に対応する位置において、「艶ムラの状態○」に比べると若干の艶ムラが有り外観が多少悪い状態を示し、「艶ムラの状態×」は、主に裂開放線に対応する位置において「艶ムラの状態△」よりもさらに艶ムラがあり、外観が全く悪い状態を示している。
表1における「ヒケの状態○」は、エアバッグカバーの表面においてヒケが観察されない状態を示し、「ヒケの状態×」は明瞭なヒケが観察される状態を示している。また、表1における「ウェルドの状態○」は、エアバッグカバーの表面においてウェルドマークが観察されない状態を示し、「ウェルドの状態△」は軽度のウェルドマークが観察される状態を示し、「ウェルドの状態×」は明瞭なウェルドマークが観察される状態を示している。
[実施例2]
本実施例では、成形樹脂として実施例1と同じオレフィン系熱可塑性エラストマーに超臨界液体状態の窒素流体を1%注入したものを用いて、実施例1と同じ成形工程で、実施例1と同じ形状のエアバッグカバーを製造した。このエアバッグカバーについて検討した結果も表1に示している。
[比較例1]
本比較例では、実施例1と同様な金型装置を用い、成形樹脂として実施例1と同じオレフィン系熱可塑性エラストマーを、化学発泡剤も超臨界流体も混入させずに用いて、実施例1と同じ形状のエアバッグカバーを製造した。成形工程として、キャビティ5の内壁面の温度を40℃に保った状態で温度変化させないまま、成形樹脂をキャビティ5内に射出し、成形品を取り出した。こうして製造したエアバッグカバーについて検討した結果について、表1に示す。
[比較例2]
本比較例では、成形樹脂として実施例1と同じオレフィン系熱可塑性エラストマーに化学発泡剤(大日精化工業 ファインセルマスターSSC PO208K)を5%添加したものを用いて、実施例1と同じ形状のエアバッグカバーを製造した。成形工程として、比較例1と同様に、キャビティ5の内壁面の温度を40℃に保った状態で温度変化させないまま、成形樹脂をキャビティ5内に射出し、成形品を取り出した。こうして製造したエアバッグカバーについて検討した結果について、表1に示す。
[比較例3]
本比較例では、成形樹脂として実施例1と同じオレフィン系熱可塑性エラストマーに超臨界液体状態の窒素流体を1%注入したものを用いて、実施例1と同じ形状のエアバッグカバーを製造した。成形工程として、比較例1と同様に、キャビティ5の内壁面の温度を40℃に保った状態で温度変化させないまま、成形樹脂をキャビティ5内に射出し、成形品を取り出した。こうして製造したエアバッグカバーについて検討した結果について、表1に示す。
[比較例4]
本比較例では、成形樹脂として実施例1と同じオレフィン系熱可塑性エラストマーを、化学発泡剤も超臨界流体も混入させずに用いて、実施例1と同じ形状のエアバッグカバーを製造した。成形工程として、実施例1と同様に、キャビティ5の内壁面の温度を100℃に高めた状態で、成形樹脂をキャビティ5内に射出し、その後、キャビティ5の内壁面の温度を40℃まで下げてから、成形品を取り出した。こうして製造したエアバッグカバーについて検討した結果について、表1に示す。
[実施例1〜2と比較例1〜4の検証]
表1からわかるように、実施例1と実施例2においては、艶むら、ヒケ、ウェルドマークのいずれにおいても良好な結果が得られ、外観が良好であり、しかも比較的軽量であった。このように外観が良好なエアバッグカバーが製造できた理由は、前記したとおりである。化学発泡剤を用いる場合も超臨界流体を用いる場合も、ほぼ同様な良好な結果が得られた。
これに対して、比較例1のエアバッグカバーは、外観が悪く重量が重い。これは、射出時にキャビティの内壁面の温度が低いことと、発泡剤を用いていないことが原因である。なお、比較例1における艶むらは転写むらに起因するものである。また、重量が重くなったのは、発泡成形ではないので成形品の内部に気泡が存在しないことと、薄肉部およびその周囲に十分に樹脂を行き渡らせるために高い圧力で比較的多量の樹脂をキャビティに注入したことに起因する。
比較例2と比較例3のエアバッグカバーは外観が悪い。これは、射出時にキャビティの内壁面の温度が低いことが原因である。比較例2,3における艶むらは破泡跡に起因するものである。なお、発泡成形の効果によって、ヒケの発生は防止されている。
比較例4のエアバッグカバーは、外観が悪く重量が重い。これは、発泡剤を用いていないことが原因である。すなわち、比較例1と同様に、転写むらに起因する艶むらが発生し、発泡成形ではないために重量が重くなっている。ただし、射出時にキャビティの内壁面の温度が高いために、比較例1に比べると転写むらが小さく、成形品の艶むらをやや小さく抑えることができるとともに、ウェルドマークの発生を防止できている。
以上のことから、本発明において、射出時にキャビティの内壁面の温度を高くしておくことと、発泡剤を用いて発泡成形を行うことによって、良好な成形品が製造できることが確認された。なお、射出後にキャビティの内壁面の温度を冷却することによって、成形品の固化を促進して効率よく成形および成形品の取り出しができることは言うまでもない。
なお、上述した説明は全て、熱可塑性エラストマーからなるエアバッグカバーの製造に関するものであるが、本発明は他の樹脂成形品にも適用できる。例えば、電気機器の筐体または様々な部品や、エアバッグカバー以外の自動車用部品など、薄肉部と厚肉部を有する偏肉構造が存在する樹脂成形品で、薄肉部が2.0mm以下であり、厚肉部の肉厚が1.5倍以上の偏肉樹脂成形品を製造する場合には、本発明は有効である。また、上述した説明は全て、表面に梨地模様、皮革模様、岩目、木目、または幾何学模様のシボパターンが形成されている樹脂成形品について述べたが、表面が光沢面である樹脂成形品の場合にも、本発明によると表面の転写が良好となり、本発明は有効である。それらの樹脂成形品の材料は任意に選択可能であり、例えば、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリプロピレンなどあらゆる合成樹脂が考えられる。
本発明の製造方法によって製造された第1のエアバッグカバーを裏面から見た平面図である。 (a)は図1に示す第1のエアバッグカバーのA−A線断面図、(b)はその要部拡大図である。 本発明の製造方法によって製造された第2のエアバッグカバーを裏面から見た平面図である。 (a)は図3に示す第2のエアバッグカバーのB−B線断面図、(b)はその要部拡大図である。 本発明の製造方法に用いられる成形装置の模式的断面図である。 図5に示す成形装置のキャビティの要部拡大図である。 本発明の偏肉樹脂成形品であるエアバックカバーの内部構造を拡大して示す顕微鏡写真である。
符号の説明
1 第1のエアバッグカバー(偏肉樹脂成形品)
2 第2のエアバッグカバー(偏肉樹脂成形品)
1a,2a 裂開放線(薄肉部)
3 固定側金型
3a ゲート
4 可動側金型
5 キャビティ
5a 堰
6 流路
7 加熱媒体供給源
8 冷却媒体供給源
9 弁
10 射出装置
11 樹脂供給部
12 発泡剤供給部

Claims (8)

  1. 薄肉部と厚肉部を有する偏肉樹脂成形品であるエアバッグカバーの製造方法において、
    発泡剤を含有した溶融状態の樹脂を、金型のキャビティ表面温度を前記樹脂の熱変形温度以上かつ加熱分解温度以下に保った状態で前記キャビティ内に射出し、前記キャビティ内で発泡させ、
    所定量の前記樹脂の前記キャビティ内への充填が完了した後に前記金型を冷却し、前記キャビティ表面温度を前記熱変形温度未満にして、前記樹脂を冷却固化して、
    裂開放線をなす前記薄肉部と、前記厚肉部とを有する偏肉構造を形成する
    ことを特徴とするエアバッグカバーの製造方法。
  2. 薄肉部と厚肉部を有する偏肉樹脂成形品であるエアバッグカバーの製造方法において、
    発泡剤を含有した溶融状態の樹脂を、金型のキャビティ表面温度を前記樹脂のビカット軟化温度以上かつ加熱分解温度以下に保った状態で、前記キャビティ内に射出し、前記キャビティ内で発泡させ、
    所定量の前記樹脂の前記キャビティ内への充填が完了した後に前記金型を冷却し、前記キャビティ表面温度を前記ビカット軟化温度未満にして、前記樹脂を冷却固化して、
    裂開放線をなす前記薄肉部と、前記厚肉部とを有する偏肉構造を形成する
    ことを特徴とするエアバッグカバーの製造方法。
  3. 前記樹脂は熱可塑性エラストマーである、請求項2に記載のエアバッグカバーの製造方法。
  4. 前記発泡剤として化学発泡剤または超臨界流体が前記樹脂中に含まれている、請求項1から3のいずれか1項に記載のエアバッグカバーの製造方法。
  5. 前記偏肉樹脂成形品の表面に模様のパターンを形成する、請求項1から4のいずれか1項に記載のエアバッグカバーの製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の製造方法で製造されたエアバッグカバーであって、
    前記厚肉部は、気泡を含む中間層が、気泡を含まない表面層で覆われた構成であり、
    前記薄肉部は、全体にわたって気泡を含まない未発泡状態であり、裂開放線である、
    エアバッグカバー。
  7. 薄肉部と厚肉部を有する偏肉樹脂成形品であるエアバッグカバーであって、
    前記厚肉部は、気泡を含む中間層が、気泡を含まない表面層で覆われた構成であり、
    前記薄肉部は、全体にわたって気泡を含まない未発泡状態であり、裂開放線である、
    エアバッグカバー。
  8. 面に塗装が施されていない、請求項に記載のエアバッグカバー。
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