JP4897304B2 - 光源システム - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロ波を共振させる共振器に収容された発光セル内の発光物質を、該共振器で共振させるマイクロ波のエネルギーによって励起して発光させる光源システムに関する。
石英ガラスなどにより構成される発光セル(バルブ)内に、硫黄、水銀、Arガス、Xeガス等の発光物質を封入すると共にこの発光セルをマイクロ波共振器の内部空間(空洞)に収容してなる光源構造体を備えた光源システムが従来より知られている(例えば特許文献1を参照)。
この種の光源システムでは、マグネトロンなどのマイクロ波発振器から所定周波数(所定波長)のマイクロ波を光源構造体の共振器に供給して共振させ、その共振させたマイクロ波のエネルギーにより発光セル内の発光物質を励起して発光させる。
なお、本明細書では、「光」は、可視光に限らず、可視光以外の領域(例えばTHz波領域、紫外領域)の電磁波も含まれる。すなわち、本明細書で光源構造体の発光セル内で発生させる「光」は、マイクロ波のエネルギーによって発光物質を励起することによって発生可能な波長の電磁波(これは発光物質の種類に依存する)で、該マイクロ波よりも十分に短い波長の電磁波を意味する。
また、この種の光源システムでは、前記特許文献1に見られるように、マイクロ波発振器が稼動中であるにもかかわらず、なんらかの原因で発光セル内の発光物質の発光が停止してしまった場合に、発光エネルギーに変換されないマイクロ波のエネルギーによって、光源構造体の共振器などの光源システムの部品が過剰に加熱されたりするのを防止するために、光源構造体における発光状態を受光素子等を使用して監視し、発光の停止が検知されたときに、マイクロ波発振器の動作を停止させるものが知られている。
特開2003−109787号公報
ところで、前記光源システムの電源たるマイクロ波発振器が正常に稼動しているにも係わらず、光源システムの光源構造体における発光がなんらかの原因で停止してしまう異常が発生した場合には、直ちに代替の光源による発光が行なわれるようにすることが望ましい。特に、トンネル内での作業現場や医療現場などで前記光源システムを利用する場合には、使用していた光源システムの発光が停止してしまったときに、代替の光源の運転(発光)をできるだけ迅速に開始する必要性が高い。
しかしながら、前記特許文献1に見られる技術では、発光セル内の発光物質の発光が停止してしまった場合に、共振器などの発光システムの部品の保護は行なうことができるものの、停止した光源の代替となる光源や、その代替光源の発光を行なわせる手段が備えられていない。
この場合、例えば、前記光源システムに予備の光源構造体を備えておくと共に、主たる光源構造体における発光状態を前記特許文献1に見られる技術と同様に監視しておき、その主たる光源構造体における発光の停止を検知したときに、マイクロ波発振器から出力されるマイクロ波を入力する光源構造体を主たる光源構造体から予備の光源構造体に切り換え、これにより、予備の光源構造体の発光を開始させることが考えられる。
しかるに、この場合には、主たる光源構造体の発光の停止の検知、およびその検知に応じた光源構造体の切り換えという動作が必要になるため、主たる光源構造体の発光の停止から、予備の光源構造体の発光の開始までに遅れを生じるという不都合がある。
本発明はかかる背景に鑑み、マイクロ波の共振器内に、発光物質を封入した発光セルを収容してなる光源構造体の発光が停止した時に、瞬時に代替の光源の発光を行なうことができる光源システムを提供することを目的とする。
本発明の光源システムは、かかる目的を達成するために、マイクロ波を共振させる内部空間を有する共振器に、発光物質が封入された発光セルを収容してなる光源構造体と、該光源構造体の共振器に供給するマイクロ波を出力するマイクロ波発振器とを備え、該マイクロ波発振器から前記光源構造体の共振器にマイクロ波を供給して、該マイクロ波を共振器の内部空間で共振させ、その共振したマイクロ波のエネルギーにより前記発光セル内の発光物質を励起して発光させるようにした光源システムにおいて、2つの前記光源構造体をそれぞれ主光源構造体、副光源構造体として備えると共に、前記マイクロ波発振器から出力されるマイクロ波が第1のポートに入力されるサーキュレータを備え、該サーキュレータの第1のポートに結合する第2のポートを前記主光源構造体の共振器のマイクロ波入力部に接続し、且つ、該第2のポートに結合する第3のポートを前記副光源構造体の共振器のマイクロ波入力部に接続し、前記主光源構造体の共振器のマイクロ波入力部で反射されたマイクロ波のエネルギーによって前記副光源構造体の発光セル内の発光物質の励起及び発光が行なわれることを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記主光源構造体が正常である場合には、マイクロ波発振器から出力されるマイクロ波は、サーキュレータの第1のポートからこれに結合(カップリング)する第2のポートを介して主光源構造体の共振器に供給されて、該共振器で共振し、その共振するマイクロ波のエネルギーによって該共振器内の発光セル内の発光物質が励起されて発光する。なお、このとき、主光源構造体に供給されるマイクロ波は、該主光源構造体のマイクロ波入力部でほとんど反射されないので、前記副光源構造体にはマイクロ波が実質的に供給されない。従って、該副光源構造体での発光は行なわれない。
一方、前記主光源構造体でのマイクロ波の共振が正常に行なわれなくなると、該主光源構造体の発光セル内の発光物質の正常な発光が停止すると共に、該主光源構造体に供給されるマイクロ波の大部分が該主光源構造体の共振器のマイクロ波入力部で反射される。そして、その反射されたマイクロ波は、サーキュレータの第2のポートからこれに結合(カップリング)する第3のポートを介して前記副光源構造体の共振器に供給される。このとき、該副光源構造体が正常である場合には、該副光源構造体の共振器でのマイクロ波の共振が開始し、その共振するマイクロ波のエネルギーによって副光源構造体の発光セル内の発光物質の励起・発光が行なわれる。この場合、主光源構造体において反射されたマイクロ波の副光源構造体への伝播は瞬時に行なわれるので、主光源構造体での正常な発光が停止すると、特別な制御処理を必要とすることなく、瞬時的に副光源構造体での発光を開始することができる。
従って、本発明によれば、主光源構造体の発光が停止した時に、瞬時に代替の光源としての副光源構造体の発光を行なうことができる。
なお、本発明の光源システムでは、マイクロ波発振器とサーキュレータの第1のポートとの間のマイクロ波伝送路には、マイクロ波発振器からサーキュレータの第1のポートに向かう方向のマイクロ波だけを通過させるアイソレータを介装することが望ましい。このようなアイソレータを備えることで、主光源構造体だけでなく、副光源構造体での発光も停止した場合に、副光源構造体のマイクロ波入力部で反射されるマイクロ波がサーキュレータを介してマイクロ波発振器まで戻ることを防止する(該マイクロ波をアイソレータで吸収させる)ことができる。
また、前記光源構造体の共振器としては、半同軸共振器や同軸共振器が挙げられる。
かかる本発明の光源システムでは、前記サーキュレータの第3ポートと副光源構造体の共振器のマイクロ波入力部との間のマイクロ波伝送路に介装された方向性結合器と、前記主光源構造体の共振器のマイクロ波入力部で反射されて前記サーキュレータの第3のポートから出力されるマイクロ波と前記副光源構造体の共振器のマイクロ波入力部で反射されて前記サーキュレータの第3のポートに戻るマイクロ波とを前記方向性結合器の出力から検出する検出手段と、該検出手段の出力から前記主光源構造体および副光源構造体の発光状態を監視し、該主光源構造体および副光源構造体の両者の発光が停止したことを検知したとき、前記マイクロ波発振器の動作を停止させる監視手段とを備えることが好ましい。
すなわち、主光源構造体での正常な発光が停止すると、該主光源構造体に供給されるマイクロ波が該主光源構造体のマイクロ波入力部で反射され、それがサーキュレータの第3のポートから出力される。さらに、副光源構造体での正常な発光が停止すると、該副光源構造体に供給されるマイクロ波が該副光源構造体のマイクロ波入力部で反射され、それがサーキュレータの第3のポートに戻る。従って、両光源構造体での正常な発光が停止したときには、そのことを、上記のように各光源構造体のマイクロ波入力部で反射されるマイクロ波を検出することで検知することができる。この場合、当該反射されるマイクロ波は、前記方向性結合器を用いることで容易に抽出して検出できる。そして、主光源構造体および副光源構造体の両者の発光が停止したことを検知したとき、前記マイクロ波発振器の動作を停止させることによって、光源システムの部品が過剰に過熱されたりするのを防止できる。
なお、前記検出手段としては、例えば公知のダイオード検波器などを使用すればよい。
本発明の光源システムの一実施形態を図1を参照して説明する。図1は本実施形態の光源システムの全体構成を示す図である。
図1を参照して、本実施形態の光源システム1は、2つの光源構造体3,4と、これらの光源構造体3,4に供給するマイクロ波を出力するマイクロ波発振器6と、光源構造体3,4における発光状態を監視する監視装置8とを備えている。
光源構造体3,4は、いずれも同じ構造であり、以下に、その構造を説明する。なお、この説明では、各光源構造体3,4の構成要素に同じ参照符号を付する。また、光源構造体3,4は、それぞれ、本発明における主光源構造体、副光源構造体に相当するものである。
各光源構造体3,4は、マイクロ波を共振させる内部空間を有する共振器10に、発光物質が封入された発光セル12を収容したものである。
共振器10は、本実施形態の例では半同軸共振器である。この半同軸共振器10は、円筒状の外導体14とその軸心部に該外導体14と同軸に設けられた中心導体16とを備える。外導体14および中心導体16は、金属などの導体材から構成されている。また、中心導体16は、その横断面(中心導体16の軸心に直行する断面)が円形となる棒状のものである。なお、外導体14は、円筒状に形成した金属メッシュにより構成してもよい。その場合、外導体14を構成する金属メッシュの目開きは、外導体14の内部空間で共振させるマイクロ波を透過しないような寸法(該マイクロ波の波長よりも十分に小さい寸法)に設定される。
外導体14の一端部(図1では右側端部。以下、第1端部という)には、その第1端部側の短絡面18a(外導体14の内部空間で共振させるマイクロ波の反射面)を構成する金属製の短絡板20が設けられている。短絡板20は、本実施形態では、外導体14と一体に形成されて該外導体14に導通し、該外導体14の第1端部を閉蓋している。そして、短絡板20の内面(外導体14の内部空間に臨む面)が外導体14の第1端部側の短絡面18aとなっている。なお、短絡板20は、外導体14と別体に構成し、ネジ等の締結部材で外導体14に固定するようにしてもよい。
外導体14の他端部(図1では左側端部。以下、第2端部という)には、その第2端部側の短絡面18bを構成する金属メッシュ22が外導体14と導通して装着され、該金属メッシュ22により外導体14の第2端部が閉蓋されている。この金属メッシュ22の内面(外導体14の内部空間に臨む面)が短絡面18bとなっている。この場合、金属メッシュ22は、その目開きが、外導体14の内部空間で共振させるマイクロ波を透過しないような寸法(該マイクロ波の波長よりも十分に小さい寸法)に設定されていると共に、各光源構造体3,4で発生させる光を十分に透過し得る寸法(その光の波長よりも十分に大きい寸法)に設定されている。この金属メッシュ22の短絡面18bと短絡板20の短絡面18aと外導体14の内周面とで囲まれた空間(外導体14の内部空間)が、共振器10においてマイクロ波を共振させる空洞である。
前記短絡板20の外面には、共振器10のマイクロ波入力部としての同軸コネクタ24が外導体14と同軸心に装着されている。そして、前記中心導体16は、その短絡板20側の端部が短絡板20に穿設された貫通穴20aに挿入され、同軸コネクタ24の図示しない中心導体に結合されている。具体的には、例えば、中心導体16の短絡板20側の端部には、その軸心部に孔が穿設されており、この孔に同軸コネクタ24の中心導体を挿入して、半田付けなどにより、中心導体16と同軸コネクタ24の中心導体とが結合されている。なお、中心導体16は、貫通穴20a内で該中心導体16の周囲に設けられた絶縁物26を介して外導体14と絶縁されている。また、同軸コネクタ24の外周部は、外導体14に導通されている。
そして、中心導体16は、外導体14の内部空間で、短絡板20側から金属メッシュ22に向かって外導体14と同軸心に延在する。この場合、共振器10は、半同軸共振器であるので、中心導体16の先端は金属メッシュ22の短絡面18bと間隔を存している。
本実施形態における各光源構造体3,4の共振器10は、以上説明したように外導体14、中心導体16、短絡板20、金属メッシュ22、および同軸コネクタ24を備えた半同軸共振器である。この共振器10では、その内部空間に同軸コネクタ24および中心導体16を介してマイクロ波を供給可能としている。この場合、共振器10の内部空間で、前記マイクロ波発振器6から出力されるマイクロ波(その波長を以下、λとする)を共振させるために、中心導体16の長さL(詳しくは、短絡面18aから中心導体16の先端までの距離)がλ/4に設定されている。なお、より一般的には、中心導体16の長さLは、λ/4の奇数倍の長さであればよい。
前記発光セル12は、中心導体16の先端と金属メッシュ22との間で共振器10の内部空間(外導体14の内部空間)に収容されている。本実施形態では、発光セル12は、中空の円板形状に形成され、その外周面を外導体14の内周面に接触させた状態で外導体14と同軸心に該外導体14の内部空間に収容されている。そして、該発光セル12の内部には、硫黄、水銀、アルゴンガス(Ar)、キセノンガス(Xe)等の発光物質が単独又は混合状態で封入されている。発光物質の種類は、光源構造体3,4で発生させようとする所望の光の波長(もしくは周波数)に応じて選択される。なお、発光セル12は、共振器10で共振させるマイクロ波が透過し、且つ、該発光セル12内の発光物質が励起されて発生する光が透過し得る材質から構成され、その材質は、本実施形態では石英ガラスである。
補足すると、本実施形態では、外導体14の第2端部側の短絡面18bを金属メッシュ22により構成したが、発光セル12内の発光物質から発光させる光が可視光である場合には、発光セル12の軸心方向の両端面のうちの、外導体14の第2端部側の端面に透明導電性膜(いわゆるITO膜)を固着して外導体14に導通させ、その透明導電性膜により外導体14の第2端部側の短絡面を構成してもよい。
また、光源構造体3,4の共振器10は、半同軸共振器でなくてもよく、例えば同軸共振器であってもよい。さらに、共振器10は、その内部空間に導波管を介してマイクロ波を供給し得るように構成してもよい。
前記マイクロ波発振器6は、アイソレータ28およびサーキュレータ30を介して光源構造体3,4の同軸コネクタ24,24に接続されている。
ここで、アイソレータ28は、入力ポート28aと出力ポート28bとを備え、その入力ポート28aから出力ポート28bに向かう方向にはマイクロ波を通過させるが、出力ポート28bから入力ポート28aに向かう方向にはマイクロ波を通過させない(該マイクロ波のエネルギーをアイソレータ28に備えた負荷(図示せず)で消費する)機能を持つ。なお、本実施形態の例では、アイソレータ28はサーキュレータ型のアイソレータである。その場合、出力ポート28bに結合(カップリング)する図示しないポートに負荷が設けられる。
また、サーキュレータ30は、第1のポート30a、第2のポート30b、第3のポート30cの3つのポートを備え、第1のポート30aは、第2のポート30bに結合(カップリング)され、第2のポート30bは第3のポート30cに結合(カップリング)され、第3のポート30cは第1のポート30aに結合(カップリング)されている。すなわち、該サーキューレータ30では、第1のポート30aから第2のポート30bへのマイクロ波の通過、第2のポート30bから第3ポート30cへのマイクロ波の通過、および第3のポート30cから第1ポート30aへのマイクロ波の通過だけが許容されるものである。
そして、マイクロ波発振器6は、アイソレータ28の入力ポート28aに、同軸ケーブルもしくは導波管からなるマイクロ波伝送路32を介して接続されている。さらに、アイソレータ28の出力ポート28bが同軸ケーブルもしくは導波管からなるマイクロ波伝送路34を介してサーキュレータ30の第1のポート30aに接続されている。また、サーキューレータ30の第2のポート30bが光源構造体3の同軸コネクタ24に同軸ケーブル36を介して接続されると共に、サーキュレータ30の第3のポート30cが、同軸ケーブル38、方向性結合器40、および同軸ケーブル42を順に介して光源構造体4の同軸コネクタ24に接続されている。なお、各光源構造体4の共振器10のマイクロ波入力部に導波管の結合部を設けておき、同軸ケーブル36,38,42の代わりに導波管を使用してもよい。また、方向性結合器40については後述する。
本実施形態では、上記のようにマイクロ波発振器6と各光源構造体3,4とが接続されているので、マイクロ波発振器6から出力されるマイクロ波は、光源構造体3の共振器10が該マイクロ波を正常に共振させることができる状態では、アイソレータ28およびサーキュレータ30を介して光源構造体3の共振器10に供給される。そして、光源構造体3の共振器10がマイクロ波発振器6から出力されるマイクロ波を共振させることができない状態(この状態は光源構造体3の発光セル12内の発光物質を発光させることができない状態である)になると、マイクロ波発振器6からアイソレータ28およびサーキュレータ30を介して光源構造体3に伝送されるマイクロ波は、該光源構造体3の同軸コネクタ24の終端で反射され、その反射されたマイクロ波(以降、光源構造体3からの戻りマイクロ波という)がサーキュレータ30の第2のポート30bおよび第3のポート30cを経由して、光源構造体4の共振器10に供給されるようになっている。さらに、光源構造体4の共振器10が光源構造体3からの戻りマイクロ波を共振させることができない状態(この状態は光源構造体4の発光セル12内の発光物質を発光させることができない状態である)になると、その戻りマイクロ波が光源構造体4の同軸コネクタ24の終端で反射され、その反射されたマイクロ波(以降、光源構造体4からの戻りマイクロ波という)が、サーキュレータ30の第3のポート30cおよび第1のポート30aを経由してアイソレータ28に伝送され、該アイソレータ28で吸収されることとなる。
前記方向性結合器40は、光源構造体3からの戻りマイクロ波の電力と、光源構造体4からの戻りマイクロ波の電力とを検出するために、サーキューレータ30の第3のポート30cと光源構造体4との間のマイクロ波伝送路に介装したものである。この方向性結合器40は、前記同軸ケーブル38,42をそれぞれ接続したポート40a,40bと、これらのポート40a,40bにそれぞれ結合(カップリング)する2つの出力ポート40c,40dを備える。そして、出力ポート40cには、ポート40a側から方向性結合器40に入力されるマイクロ波、すなわち、光源構造体3からの戻りマイクロ波の一部が出力され、出力ポート40dには、ポート40b側から方向性結合器40に入力されるマイクロ波、すなわち、光源構造体4からの戻りマイクロ波の一部が出力されるようになっている。この場合、出力ポート40c,40dから出力されるマイクロ波の電力は、それぞれ方向性結合器40のポート40a,40bに入力される戻りマイクロ波の電力にほぼ比例する。但し、出力ポート40c,40dから出力されるマイクロ波の電力は、方向性結合器40のポート40a,40bにそれぞれ入力される戻りマイクロ波の電力に比して十分に小さい電力である。
そして、方向性結合器40の出力ポート40c,40dには、それぞれ、該出力ポート40c,40dに出力されるマイクロ波を検波するダイオード検波器44a,44bが減衰器46a,46bを介して接続されている。該ダイオード検波器44a,44bは、本発明における検出手段に相当するものであり、方向性結合器40の出力ポート40a,40bにそれぞれ出力されるマイクロ波の電力に応じた電気信号出力(電圧信号)、換言すれば、各光源構造体3,4からの戻りマイクロ波の電力に応じた電気信号出力を発生する。
なお、ダイオード検波器44a,44bは、一般に、感度(入力されるマイクロ波電力の変化に対する出力電圧の変化の度合い)は高いが、温度依存性も比較的高い2乗検波領域(非線形検波領域)と、感度は比較的低いが温度依存性も低い直線検波領域とを持つ。この場合、環境温度の影響をできるだけ小さくして、戻りマイクロ波の電力を適切に監視できるようにするためには、上記直線検波領域でダイオード検波器44a,44bを動作させることが望ましい。このために、本実施形態では、減衰器46a,46bによって、それぞれ、ダイオード検波器44a,44bに入力されるマイクロ波の電力が適切な範囲の電力(各ダイオード検波器44a,44bが前記直線検波領域で動作するような電力)になるように調整している。
前記監視装置8は、制御回路ユニットから構成されたものであり、ダイオード検波器44a,44bのそれぞれの出力(電圧)が入力される。そして、監視装置8は、ダイオード検波器44a,44bのそれぞれの出力(電圧)を所定の閾値と比較することにより、各光源構造体3,4での発光が正常に行なわれているか否かを判断し、いずれかの光源構造体3,4の発光が正常に行なわれていない場合に、その旨を示す異常信号を外部に出力するようにしている。この場合、ダイオード検波器44aの出力が所定の閾値を超えたときに(この状態は光源構造体3からの戻りマイクロ波の電力が大きい状態である)、光源構造体3でのマイクロ波の共振が行わなれずに、該光源構造体3での発光が正常に行なわれていない(発光が停止した)と判断される。同様に、ダイオード検波器44bの出力が所定の閾値を超えたときに(この状態は光源構造体4からの戻りマイクロ波の電力が大きい状態である)、光源構造体4でのマイクロ波の共振が行わなれずに、該光源構造体4での発光が正常に行なわれていない(発光が停止した)と判断される。
また、本実施形態では、マイクロ波発振器6は、その動作の停止を監視装置8からの指令信号により行なうことが可能となっている。そして、監視装置8は、光源構造体3,4の両者の発光が停止したと判断したときには、マイクロ波発振器6の動作を停止させる指令信号(以下、停止指令信号という)をマイクロ波発振器6に出力するようにしている。
補足すると、各ダイオード検波器44a,44bの出力を比較する前記所定の閾値は、両検波器44a,44bに対して同じ値でもよいが、光源構造体3からの戻りマイクロ波の電力と、光源構造体4からの戻りマイクロ波の電力との差異や、各検波器44a,44bの特性の差異などを考慮して、両検波器44a,44bに対して多少異なる値に設定するようにしてもよい。
次に、本実施形態の光源システムの作動を説明する。
マイクロ波発振器6を起動すると、マイクロ波発振器6から所定周波数のマイクロ波が出力される。この出力されたマイクロ波は、アイソレータ28およびサーキュレータ30を経由して、主光源構造体としての光源構造体3の共振器10に供給される。この場合、光源構造体3が正常であれば、該光源構造体3の共振器10でマイクロ波が共振し、その共振するマイクロ波のエネルギーによって発光セル12内の発光物質が励起されて発光し、その発生した光が前記金属メッシュ22を通って外部に放出される。なお、このように光源構造体3での発光が正常に行なわれている状態(光源構造体3の共振器10でのマイクロ波の共振が正常に行なわれている状態)では、光源構造体3からの戻りマイクロ波はほとんど無いので、光源構造体4にはマイクロ波が供給されず、該光源構造体4での発光は行なわれない。また、ダイオード検波器44a,44bの出力は、所定の閾値よりも小さいレベルに保持される。
一方、例えば光源構造体3の発光セル12から発光物質が漏出している、あるいは、光源構造体3の発光時の発熱に伴う半田付けの溶融や中心導体16などの熱膨張によって同軸コネクタ24の中心導体と共振器10の中心導体16との間の導通・結合が不完全になった、あるいは、中心導体16などの熱膨張によって共振器10の共振周波数がマイクロ波発振器6から出力されるマイクロ波の周波数に対して比較的大きくずれた、などの原因によって、該マイクロ波が光源構造体3の共振器10で正常に共振できなくなる場合がある。その場合には、光源構造体3の発光セル12内の発光物質の正常な励起・発光が停止すると共に、光源構造体3に供給されるマイクロ波の大部分が該光源構造体3の同軸コネクタ24の終端で反射され、該光源構造体3からの戻りマイクロ波(マイクロ波発振器6から出力されるマイクロ波とほぼ同等の電力のマイクロ波)が発生する。
このように光源構造体3からの戻りマイクロ波が発生すると、この戻りマイクロ波は、は、前記した如くサーキュレータ30および方向性結合器40を経由して、副光源構造体としての光源構造体4の共振器10に供給される。このとき、該光源構造体4が正常であれば、光源構造体3からの戻りマイクロ波が光源構造体4の共振器10で共振し、その共振するマイクロ波のエネルギーによって、光源構造体4の発光セル12内の発光物質が励起されて発光する。この場合、光源構造体3からの戻りマイクロ波の発生、およびその戻りマイクロ波の光源構造体4への供給は瞬時に行なわれるので、光源構造体4での発光が停止すると、直ちに(瞬時的に)、光源構造体4での発光を開始することができる。
このように、本実施形態の光源システムでは、光源構造体3の正常な発光が停止すると、瞬時に光源構造体4での発光を開始することができ、該光源構造体4を適切に代替光源として機能させることができる。
また、光源構造体3での発光が停止し、光源構造体3からの戻りマイクロ波が発生すると、それが、ダイオード検波器44aで検波され、該ダイオード検波器44aの出力(電圧)が前記所定の閾値を超える。このとき、前記監視装置8は、光源構造体3での正常な発光が行なわれていないと判断し、その旨を示す異常信号を出力する。なお、この異常信号は、例えば警報発生などに利用される。
さらに、光源構造体4での正常な発光が、光源構造体3の場合と同様の原因などによって停止すると、該光源構造体4からの戻りマイクロ波が発生し、その戻りマイクロ波は、方向性結合器40およびサーキュレータ30を経由して、アイソレータ28に供給され、該アイソレータ28で吸収される。また、このとき、光源構造体4からの戻りマイクロ波が、ダイオード検波器44bで検波され、該ダイオード検波器44bの出力(電圧)が前記所定の閾値を超える。なお、このとき、ダイオード検波器44aの出力は、所定の閾値を超えた状態に維持される。
このとき、前記監視装置8は、光源構造体3,4の両者での正常な発光が行なわれていないと判断し、その旨を示す異常信号を出力する。なお、この異常信号は、光源構造体3での発光の停止の場合と同様に、例えば警報発生などに利用される。さらにこのとき、該監視装置8は、マイクロ波発振器6に前記停止指令信号を出力し、これにより、マイクロ波発振器6の動作を停止させる。
このように本実施形態では、光源構造体3,4の両者ともが正常な発光を行なえない状態になったときには、マイクロ波発振器6の動作を停止する。これにより、光源システム1における無駄な発熱やエネルギー消費を抑えると共に、光源システム1の部品(アイソレータ28など)が過熱状態になるのを防止できる。
なお、以上説明した光源システム1では、光源構造体3,4を2つだけ備えたが、さらに多くの光源構造体を備えてもよい。例えば前記実施形態の光源システム1に対し、2つの光源構造体3,4に加えて、これらと同一構成の光源構造体を1つ追加する。そして、前記サーキュレータ30の第3のポート30cと光源構造体3との間のマイクロ波伝送路に新たなサーキュレータを介装して、サーキュレータ30の第3のポート30cを光源構造体3側に結合(カップリング)し、さらに、該光源構造体3を新たなサーキュレータを介して、追加した光源構造体に結合する(カップリング)ようにしてもよい。その場合には、光源構造体3,4の両者の発光ができなくなったときに、追加した光源構造体での発光を瞬時に開始することができる。
本発明の一実施形態の光源システムの全体構成を示す図。
符号の説明
1…光源システム、3…光源構造体(主光源構造体)、4…光源構造体(副光源構造体)、6…マイクロ波発振器、8…監視手段、10…共振器、12…発光セル、24…同軸コネクタ(マイクロ波入力部)、30…サーキュレータ、30a…第1のポート、30b…第2のポート、30c…第3のポート、40…方向性結合器、44a,44b…ダイオード検波器(検出手段)。

Claims (2)

  1. マイクロ波を共振させる内部空間を有する共振器に、発光物質が封入された発光セルを収容してなる光源構造体と、該光源構造体の共振器に供給するマイクロ波を出力するマイクロ波発振器とを備え、該マイクロ波発振器から前記光源構造体の共振器にマイクロ波を供給して、該マイクロ波を共振器の内部空間で共振させ、その共振したマイクロ波のエネルギーにより前記発光セル内の発光物質を励起して発光させるようにした光源システムにおいて、
    2つの前記光源構造体をそれぞれ主光源構造体、副光源構造体として備えると共に、前記マイクロ波発振器から出力されるマイクロ波が第1のポートに入力されるサーキュレータを備え、該サーキュレータの第1のポートに結合する第2のポートを前記主光源構造体の共振器のマイクロ波入力部に接続し、且つ、該第2のポートに結合する第3のポートを前記副光源構造体の共振器のマイクロ波入力部に接続し、前記主光源構造体の共振器のマイクロ波入力部で反射されたマイクロ波のエネルギーによって前記副光源構造体の発光セル内の発光物質の励起及び発光が行なわれることを特徴とする光源システム。
  2. 前記サーキュレータの第3ポートと副光源構造体の共振器のマイクロ波入力部との間のマイクロ波伝送路に介装された方向性結合器と、前記主光源構造体の共振器のマイクロ波入力部で反射されて前記サーキュレータの第3のポートから出力されるマイクロ波と前記副光源構造体の共振器のマイクロ波入力部で反射されて前記サーキュレータの第3のポートに戻るマイクロ波とを前記方向性結合器の出力から検出する検出手段と、該検出手段の出力から前記主光源構造体および副光源構造体の発光状態を監視し、該主光源構造体および副光源構造体の両者の発光が停止したことを検知したとき、前記マイクロ波発振器の動作を停止させる監視手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の光源システム。
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