JP4896528B2 - ハイポイドギヤの加工機設定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイポイドギヤの各歯車を加工するフェースホブ方式の加工機に対する制御パラメータを設定するハイポイドギヤの加工機設定装置に関する。
従来より、ハイポイドギヤとしては、ワークを固定したままカッタヘッドを回転させるフェースミル方式の歯面加工によって各歯車(ギヤ及びピニオン)に勾配歯をそれぞれ形成した勾配歯ハイポイドギヤと、ワークとカッタヘッドとを同時に回転させるフェースホブ方式の歯面加工によって各歯車に等高歯をそれぞれ形成した等高歯ハイポイドギアとが広く知られている。
近年、フェースミル勾配歯のハイポイドギヤについては、加工機に対する適切な制御パラメータの設定方法や、加工された歯面の解析方法等についての研究が数多くなされている。例えば、非特許文献1には、歯切盤(加工機)に所定段取(制御パラメータ)が設定されて歯面加工された歯車に対し、歯形・歯筋方向の測定によってハイポイドギヤの歯面形状を定量測定し、その結果から歯切段取修正量を定量値指示することで、1回の修正で目標歯面を得る技術が開示されている。
鍵本洋、青山昇、近藤智彦、小熊辰照、クロード・ゴセリン、塩野芳夫「ハイポイドギヤ加工検査システムの開発」、社団法人 自動車技術会 学術講演会前刷集981 1998−5、P265〜P268
その一方で、等高歯ハイポイドギヤにおいては、加工機の各種制御パラメータを設定する際に最も基本となる各ワークとカッタヘッドとの加工機上での相対位置の設定方法さえも十分に確立されていないのが実情であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、歯面加工を行う際の加工機に対する制御パラメータを適切に設定することができるハイポイドギヤの加工機設定装置を提供することを目的とする。
本発明は、ワークとカッタヘッドとを同時に回転させて上記ワークに歯面を加工するフェースホブ方式の加工機を用いて、ハイポイドギヤの一方の歯車である第1の歯車の歯面を第1のワークに成形加工するとともに、上記ハイポイドギヤの他方の歯車である第2の歯車の歯面を第2のワークに創成加工する際の、上記加工機に対する各制御パラメータを設定するハイポイドギヤの加工機設定装置であって、上記第1の歯車の設計諸元と上記カッタヘッドの設定寸法とに基づいて、上記第1のワークと上記カッタヘッドとの上記加工機上での相対位置を設定し、この相対位置から上記加工機に対する制御パラメータを設定する第1のパラメータ設定手段と、上記第1の歯車の設計諸元に歯当り調整寸法を反映させることで設定される仮想歯車の諸元と、上記第2の歯車の設計諸元とに基づいて、上記仮想歯車のピッチ円錐と上記第2の歯車のピッチ円錐との組立寸法を演算する組立寸法演算手段と、上記仮想歯車の諸元と上記カッタヘッドの設定寸法とに基づいて、上記仮想歯車に対して設定される仮想ワークに歯面を成形加工すると仮定した際の上記仮想ワークと上記カッタヘッドとの上記加工機上での相対位置を設定する仮想相対位置設定手段と、上記組立寸法演算手段で演算した上記組立寸法と、上記仮想相対位置設定手段で設定した上記相対位置とに基づいて、上記第2のワークと上記カッタヘッドとの上記加工機上での相対位置を設定し、この相対位置から上記加工機に対する制御パラメータを設定する第2のパラメータ設定手段とを備えたことを特徴とするハイポイドギヤの加工機設定装置。
本発明のハイポイドギヤの加工機設定装置によれば、歯面加工を行う際の加工機に対する制御パラメータを適切に設定することができる。
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図面は本発明の一形態に係わり、図1はハイポイドギヤの斜視図、図2はハイポイドギヤの加工機設定装置の概略構成図、図3はハイポイドギヤの加工機設定装置を実現するためのコンピュータシステムの一例を示す概略構成図、図4は加工機の一例を示す概略構成図、図5はカッタヘッドの一例を示す斜視図、図6はカッタヘッド上でのブレードの取付状態を示す説明図、図7はハイポイドギヤの加工機設定ルーチンを示すフローチャート、図8は加工機上でのギヤワークとカッタヘッドとの相対位置関係をギヤの回転軸に沿って示す説明図、図9は加工機上でのギヤワークとカッタヘッドとの相対位置関係を3次元的に示す説明図、図10は仮想ギヤ及びピニオンの各ピッチ円錐とカッタヘッドとの相対位置関係を3次元的に示す説明図、図11は図10の関係を各軸方向に沿って示す説明図、図12はワーク上に設定される格子円錐を示す説明図、図13はクロスポイントを基準とする座標系でワークとカッタヘッドとの関係を示す説明図、図14は歯当り解析結果の一例を示す図表、図15はモーションカーブの解析結果の一例を示す図表である。
図1において、符号100は、例えば、大径をなす一方の歯車(以下、ギヤともいう)101Gと、小径をなす他方の歯車(以下、ピニオンともいう)101Pとが互いに噛合するハイポイドギヤを示す。本実施形態において、このハイポイドギヤ100のギヤ101G及びピニオン101Pの各歯面は、例えば、図4に示すフェースホブ方式の加工機(歯切り装置)200を用いて加工されており、具体的には、ギヤ101Gの歯面102G(凸歯面102Ga及び凹歯面102Gb)が加工機200によって成形加工され、ピニオン101Pの歯面102P(凸歯面102Pa及び凹歯面102Pb)が加工機200によって創成加工されている。すなわち、本実施形態では、ギヤ101Gが第1の歯車に相当し、ピニオン101Pが第2の歯車に相当する。
図4に示すように、加工機200は、機械ベース202を有し、この機械ベース202には、移動路206上を直線状に移動可能な工具ヘッド204が設けられている。また、加工機200は、機械ベース202に設定された枢動軸Wの軸線を中心として円弧状の移動路214に沿って揺動可能なワークテーブル212を有し、このワークテーブル212には移動路210上を直線状に移動可能なワークヘッド208が設けられている。
工具ヘッド204上にはクレードル軸Wの軸線まわりを回転可能なクレードル216が設けられており、クレードル216には、それぞれ偏角、スイベル角およびチルト角を調節可能なドラム218、220および222が順次連なって取付けられている。そして、これらのドラム218,220,222の調節により、カッタヘッド230がカッタヘッド軸Wのまわりを回転可能に、ワーク110に対して適当な態様で位置決めされるようになっている。
また、ワークヘッド208にはスライド228が設けられており、このスライド228にはワーク110をワーク軸Wの軸線まわりに回転可能に担持するワーク軸229が設けられている。そして、スライド228のワークヘッド208上でのスライド量が調節されることにより、ワーク110がカッタヘッド230に対して所望のオフセット位置に配置されるようになっている。
図5に示すように、カッタヘッド230は、円盤状のカッタ本体であるカッタボディ231を有する。このカッタボディ231の中心部には、加工機200にカッタヘッド230を固定するための取付孔232が設けられている。
また、カッタボディ231の一端面はカッタヘッド230のヘッド表面(Cutter head surface)233として設定され、このヘッド表面233からカッタヘッド軸W方向に設定距離離れた点が、カッタヘッド230を加工機200にセットする際の基準点(原点O)として設定されている(図6参照)。ここで、カッタヘッド230のヘッド表面233から原点Oまでの軸方向距離は、カッタヘッド230に固有に設定されるものであるが、ハイポイドギヤ100の設計諸元に基づいて設定されることが望ましく、本実施形態においては、ハイポイドギヤ100の有効歯丈hの半値に適宜クリアランスを加えて設定されている。
さらに、ヘッド表面233からは、凹歯面加工用ブレード240oと凸歯面加工用ブレード240iとからなる複数のブレード240が突設されている。ここで、各ブレード240o,240iは、カッタボディ231に形成されたブレード固定穴(図示せず)に着脱自在に挿入固定されるようになっている。その際、各ブレード240o,240iは、例えば、図6に示すように、先端部に形成されるエッジ241i,241oが、カッタヘッド230の参照平面(原点Oを通りヘッド表面233と平行な平面;reference plane)234から設定量突出する位置に固定される。なお、上述のように、カッタヘッド230のヘッド表面233から原点Oまでの軸方向距離がハイポイドギヤ100の有効歯丈hの半値に設定されている本実施形態において、突出量は、ハイポイドギヤ100の有効歯丈の半値(h/2)にクリアランスcを加算した値b(=(h/2)+c:blade dedendum)に設定されている。また、研削加工によってエッジ241i,241oの圧力角φ(blade pressure angle)等を修正する際の基準点は、参照平面234上の点(すなわち、エッジ241i,241oの基部から高さh/2に適宜クリアランスを加えた点:以下、参照点Oという)に設定されている。
このような加工機200において、移動路206上における工具ヘッド204の運動は、ワーク110に対する切込みの深さをコントロールする滑動ベース設定項(sliding base)Χを規定している。また、スライド228の位置決めは、垂直運動すなわちハイポイドオフセット(work offset)Eをコントロールする。また、移動路210に沿うワークヘッド208の運動はヘッド設定項すなわちピッチコーン設定項(machine center to cross point)mccpをコントロールする。また、軸線Wのまわりにおけるワークテーブル212の運動は根元角(machine root angle)γを設定する。また、ドラム218の回転方向の調節(偏角)はワーク(工作物歯車)110のスパイラル角を調節する。また、ドラム220および222を回転方向に調節することにより、カッタ軸の位置すなわちそれぞれスイベル角(swivel angle)σおよびチルト角(tilt angle)τが設定され、歯側面輪郭が調節され、長手方向のクラウニングおよび噛合い方向のクラウニングに影響が及ぶ。クレードル216の回転は軸線Wのまわりにおける創成歯車の回転角度(cradle angle)αを与える。軸線W、およびWはそれぞれカッタヘッド230およびワーク110に回転角度ω,βを与える。さらに、歯面を創成法によって加工する場合には、ワーク110の回転とクレードルの回転の比率をあらわす転動比率(ratio of roll)mが設定される。
そして、この加工機200に第1のワークとしてのギヤ101Gのワーク(以下、ギヤワークともいう)110Gがセットされると、加工機200は、後述の加工機設定装置1で設定された制御パラメータで規定される相対位置で、ギヤワーク110Gとカッタヘッド230とをそれぞれ自転させることにより、ギヤワーク110G上に等高歯の歯面(すなわち、ギヤ101Gの歯面102G)を成形加工する。一方、加工機200に第2のワークとしてのピニオン101Pのワーク(以下、ピニオンワークともいう)110Pがセットされると、加工機200は、加工機設定装置1で設定される制御パラメータで規定される相対位置で、ピニオンワーク110Pとカッタヘッド230とをそれぞれ自転させ、さらに、カッタヘッド230を公転させることにより、ピニオンワーク110P上に等高歯の歯面(すなわち、ピニオン101Pの歯面102P)を創成加工する。
図2に示すように、加工機設定装置1は、ハイポイドギヤ100の設計諸元やカッタヘッド230の設定寸法、歯当り調整寸法等を入力するための入力部5と、加工機200に対する制御パラメータ設定のための各種演算を行う演算部6と、演算部6で実行される各種プログラムを格納するとともに、入力部5からの入力情報等を適宜記憶する記憶部7と、演算部6での演算結果等を出力する出力部8とを有して構成されている。
この加工機設定装置1の記憶部7には、例えば、図7に示す加工機設定ルーチンに従って、加工機200でワーク110G,110Pに歯面を加工する際の各制御パラメータを設定するためのプログラムが格納されており、演算部6は、このプログラムを実行することにより、第1のパラメータ設定手段、組立寸法演算手段、仮想相対位置設定手段、第2のパラメータ設定手段としての各機能を実現する。
なお、本実施形態の加工機設定装置1は、例えば、図3に示すコンピュータシステム10で実現される。コンピュータシステム10は、例えば、コンピュータ本体11に、キーボード12と、ディスプレイ装置13と、プリンタ14とがケーブル15を介して接続されて要部が構成されている。そして、このコンピュータシステム10において、例えば、コンピュータ本体11に配設された各種ドライブ装置やキーボード12等が入力部5として機能するとともに、コンピュータ本体11に内蔵されたCPU,ROM,RAM等が演算部として機能する。また、コンピュータ本体11に内蔵されたハードディスク等や記憶部7として機能するとともに、ディスプレイ装置13やプリンタ14等が出力部8として機能する。
次に、演算部6で実行される制御パラメータの設定処理について、図7に示す加工機設定ルーチンに従って説明する。このルーチンがスタートすると、演算部6は、先ず、ステップS101で、カッタヘッド230の設定寸法、ハイポイドギヤ100の設計諸元、歯当り調整寸法等の各種諸元の取り込みを行う。具体的に説明すると、演算部6は、例えば、ディスプレイ装置13等の出力部8を通じて各種諸元の入力画面を表示し、キーボード12等の入力部5を通じて入力された諸元を読み込む。
ここで、本実施形態において、加工機設定装置1には、カッタヘッド230(及び、ブレード240)の設定寸法として、例えば、以下の値が入力される。
:slot radius
:slot offset
ht:cutter head thickness
λ:blade slot tilt angle
γ:blade side rake angle
fwblade flat width
:blade thickness
:blade width
ν:ギヤカッタリード角
:ブレードグループ数
また、加工機設定装置1には、ハイポイドギヤ100の設計諸元として、例えば、以下の値が入力される。
:ギヤアデンダム
h:有効歯丈
c:クリアランス
,A:ピッチ円錐母線長さ(ピニオン,ギヤ)
Γ,Γ:ピッチ円錐角(ピニオン,ギヤ)
ψ,ψ:捩れ角(ピニオン,ギヤ)
,Z:ピニオンとギヤの組立距離
,N:歯数(ピニオン,ギヤ)
,R:設計ピッチ円半径(ピニオン,ギヤ)
さらに、加工機設定装置1には、歯当り調整寸法として、例えば、以下の値が入力される。
ΔΓ:ギヤと仮想ギヤのピッチ円錐角の差
Δψ:ギヤと仮想ギヤの捩れ角の差
lf:ギヤ歯幅に対する歯当り幅の割合
続くステップS102において、演算部6は、ギヤ101Gの設計諸元とカッタヘッド230の設計寸法とに基づいて、ギヤワーク110Gとカッタヘッド230との加工機200上での相対位置をギヤ101Gのピッチ点P(ピッチ円錐)を基準として設定し、さらに、この相対位置情報に基づいて、ギヤ歯面成形時の加工機200に対する制御パラメータを設定する。
例えば、参照平面234からのエッジ241o,241iの突出量がb(=(h/2)+c)に設定されたカッタヘッド230が加工機200にセットされている本実施形態の場合、演算部6は、加工機200上でのギヤワーク110Gとカッタヘッド230との相対位置を、図8,9に示す関係に設定する。なお、以下の説明において、各ベクトルを〔 〕と表示する。ここで、図8,9中において、Oは、加工機200に設定されるクレードル軸線Wの原点である。また、ベクトル〔eは、クレードル軸線Wの方向単位ベクトルである。また、Oは、ワーク軸(ブランク軸)Wの原点である。また、ベクトル〔eは、ワーク軸Wの方向単位ベクトルである。また、Oは、カッタヘッド軸WTの原点である。また、ベクトル〔eは、カッタヘッド軸WTの方向単位ベクトルである。
具体的に説明すると、先ず、演算部6は、ギヤ101Gのピッチ円錐と相似形状をなし、且つ、円錐面が歯底から距離bだけ歯先側に移動した点を通る円錐を第1のワーク基準円錐としてギヤワーク110G上に設定する。
次いで、図8,9に示すように、演算部6は、第1の基準円錐の接平面Rにカッタヘッド230の回転軸(カッタヘッド軸)を直交させ、且つ、カッタヘッド230の原点Oを接平面R上に存在させる位置に、ギヤワーク110Gに対するカッタヘッド230の相対位置を設定する。
その際、演算部6は、接平面R上において、第1のワーク基準円錐の頂点からカッタヘッド軸の原点Oまでの母線方向の距離Hと、この母線に垂直な方向の距離Vとを、次式(1)〜(3)によって演算する。
H=(R/sinΓ)−((0.5・h−a)/tanΓ)−rsinλ …(1)
V=r・sinλ …(2)
λ=ν−ψ+90 …(3)
なお、図9におけるS及びαは、HとVから、
S=(H+V1/2 …(4)
α=arctan(H,V) …(5)
で求められる。
さらに、演算部6は、加工機200上でのギヤワーク110G及びカッタヘッド230の位置を、クレードル軸の原点Oに第1のワーク基準円錐の頂点が一致し、且つ、カッタヘッド軸線W(すなわち、ベクトル〔e)とクレードル軸線W(すなわち、ベクトル〔e)とが平行に配置される位置に設定する。
そして、このように設定された加工機200上でのギヤワーク110Gとカッタヘッド230との相対位置に基づいて、演算部6は、加工機200に対する制御パラメータとして、例えば、以下の値を設定する。
S:radial distance
Χ:sliding base
:work offset
γ:machine root angle
mccp:machine center to cross point
:ratio of roll
α:cradle angle
σ:swivel angle
τ:tilt angle
なお、本実施形態のハイポイドギヤ100において、歯当り調整は、ピニオン101P側で行われるようになっており、ギヤ側では行われない。従って、スイベル角σ及びチルト角τは「0」に設定され、主として歯筋方向のクラウニングに影響するカッタヘッド軸線Wがクレードル軸線Wと平行に維持される。
ステップS102からステップS103に進むと、演算部6は、ギヤ101Gの設計諸元に対して歯当り調整寸法を反映させることによって仮想ギヤ(仮想歯車)を設定し、この仮想ギヤのピッチ円錐111iGとピニオン101Pのピッチ円錐111Pとの組立寸法を設定する。
具体的に説明すると、演算部6は、先ず、仮想ギヤのピッチ円錐の3要素として、仮想ギヤのピッチ円錐母線長さAiG、仮想ギヤのピッチ円錐角ΓiG、及び、仮想ギヤの捩れ角ψiGを設定する。
この場合、演算部6は、ギヤ101Gのピッチ円錐母線長さAを、仮想ギヤのピッチ円錐母線長さAiGとしてそのまま設定する。
iG=A …(6)
また、演算部6は、ギヤ101Gのピッチ円錐角Γに歯当り調整寸法ΔΓを加算することで、仮想ギヤのピッチ円錐角ΓiGを設定する。
ΓiG=Γ+ΔΓ …(7)
また、演算部6は、ギヤ101Gの捩れ角ψに歯当り調整寸法Δψを加算することで、仮想ギヤの捩れ角ψiGを設定する。
ψiG=ψ+Δψ …(8)
ここで、ピッチ円錐角ΓがΔΓで補正されることにより、主として仮想ギヤの歯丈方向のクラウニングが調整される。また、捩れ角ψがΔψで補正されることにより、主として仮想ギヤのPOC(Path of Contact)の傾きが調整される。なお、歯当り調整寸法によって調整された仮想ギヤの歯数は、必ずしも整数である必要はない。
そして、演算部6は、仮想ギヤとピニオン101Pとの組立寸法として、ピニオンと仮想ギヤの交差角Σ、ピニオンと仮想ギヤのオフセットE、ピニオンと仮想ギヤのギヤ比m、ピニオンと仮想ギヤの組立距離ZiG,ZiP、及び、仮想ギヤのオフセットアングルεを、以下の式(9)〜(14)を用いて演算する。
cosΣ=−sinΓ・sinΓiG+cosΓ・cosΓiG・cos(ψ+ψiG) …(9)
=(R/cosΓ+RiG/cosΓiG)・cosΓ・cosΓiG
・sin(ψ+ψiG)/sinΣ …(10)
sinη=(cosΓiG/sinΣ)・sin(ψ+ψiG) …(11)
sinε=(cosΓ/sinΣ)・sin(ψ+ψiG) …(12)
iP=((E/tanε)/sinΣ)−R・tanΓ …(13)
iG=((E/tanη)/sinΣ)−RiG・tanΓiG …(14)
これにより、図10に示すように、仮想ギヤのピッチ円錐111iGとピニオン101Pのピッチ円錐111Pとの3次元空間上での相対位置が定まる。なお、図10中のTは、両ピッチ円錐111iG,111Pの共通接平面を示す。
ステップS103からステップS104に進むと、演算部6は、上述のステップS102と略同様の処理により、加工機200上での仮想ギヤワークとカッタヘッド230との相対位置を設定する。
すなわち、演算部6は、仮想ギヤのピッチ円錐111iGと相似形状をなし、且つ、円錐面が歯底から距離bだけ歯先側に移動した点を通る円錐を仮想ワーク基準円錐として仮想ギヤワーク上に設定する。
次いで、演算部6は、仮想ワーク基準円錐の接平面Rにカッタヘッド230の回転軸を直交させ、且つ、カッタヘッド230の原点Oを接平面R上に存在させる位置に、仮想ギヤワークに対するカッタヘッド230の相対位置を設定する。
その際、演算部6は、接平面R上において、仮想ワーク基準円錐の頂点からカッタヘッド軸の原点Oまでの距離Hと、この母線に垂直な方向の距離Vとを、次式(1)’〜(3)’によって演算する。
=(RiG/sinΓiG)−((0.5・h−a)/tanΓiG)−rsinλ …(1)’
=r・sinλ …(2)’
λ=ν−ψiG+90 …(3)’
そして、ステップS105に進むと、演算部6は、上述のステップS103で演算した組立寸法、及び、ステップS104で設定した相対位置とに基づいて、ピニオンワーク110Pとカッタヘッド230との加工機200上での相対位置を設定し、さらに、この相対位置情報に基づいて、ピニオン歯面創成時の加工機200に対する制御パラメータとして、例えば、以下の値を設定する。
S:radial distance
Χ:sliding base
:work offset
γ:machine root angle
mccp:machine center to cross point
:ratio of roll
α:cradle angle
σ:swivel angle
τ:tilt angle
ここで、本実施形態では、後述のステップS110において、ΔΓ,Δψ,clf等の他に、歯当り調整寸法として、歯筋方向のクラウニング補正量等の値を適宜入力可能となっている。この歯筋方向のクラウニング補正量が入力されると、演算部6は、クレードル軸線Wに対してカッタヘッド軸線Wを傾斜させるべく、スイベル角σ及びチルト角τを変更する。さらに、演算部6は、スイベル角σ及びチルト角τの変更に伴い、他の制御パラメータを微調整する。
このようにしてステップS105で設定されるピニオン歯面創成時の加工機200に対する制御パラメータを、図10,11(a)〜(c)に示す。なお、図中において、添字””を付して示す制御パラメータは、カッタヘッド230が公転(実際には揺動)の基準点に位置するときのものである。
そして、ステップS105からステップS106に進むと、演算部6は、上述のステップS102で設定した制御パラメータに基づいて成形されるギヤ101Gの三次元歯面形状を演算するとともに、上述のステップS105で設定した制御パラメータに基づいて創成されるピニオン101Pの三次元歯面形状を演算する。
これらギヤ101G或いはピニオン101Pの各三次元歯面形状の演算は、加工機200上の座標系におけるカッタヘッド230とワーク110(ギヤワーク110G或いはピニオンワーク110P)との位置関係に基づいて両者の相対運動を解析し、ブレードエッジ241o,241iの軌跡を求めることにより実現される。
このため、この三次元歯面形状の演算では、例えば、図6に示すように、カッタヘッド230と一体に回転する座標系として、カッタヘッド230の原点Oを基準とする直交座標系Ox-y-zが定義され、このOx-y-z座標系で、ブレードエッジ241上の任意の点Xの座標と、この点Xにおけるブレードエッジの方向ベクトル〔t〕が、エッジ点Xの三次元位置情報として演算される。
以下、ブレードエッジの圧力角φが固定値に設定された(すなわち、ブレードエッジが直線で形成された)凹歯面加工用ブレード240o(図6参照)を例に説明する。ここで、本実施形態において、ブレード240oは、例えば、左回りのカッタヘッドのスロットに取り付けられたブレードであり、図示のように、スロットはヘッド表面垂直方向に対してλ傾き、ヘッド表面233上でヘッド中心からsとs離れた位置にある。さらに、ブレード240oのすくい面(Rake front face)は、長手方向に垂直な長方形断面においてγ傾いている。
このように、ブレードエッジ241oは、3次元空間上で複雑な配置となる。そこで、本実施形態では、ブレードエッジ241oがすくい面上に存在することに着目し(すなわち、ブレードエッジ241oを形成するブレード240o上の2面のうち、一方の面であるすくい面は平面であることに着目し)、エッジ241o上の各点Xを、すくい面の平面方程式を用いて求める。この場合、すくい面は、式(15)に示す平面方程式で表ことができる。
Rxx+nRyy+nRzz+nR0=0 …(15)
ここで、式(15)において、nRx、nRy、及び、nRzは、すくい面に垂直方向の単位ベクトル〔nの各成分であり、以下の式(16)〜(18)で求められる。
Rx=sinγ …(16)
Ry=−cosγ・cosλ …(17)
Rz=−cosγ・sinλ …(18)
なお、凸歯面加工用ブレード240iの場合、nRxは、以下の式(16)’で演算される。
Rx=−sinγ …(16)’
また、式(15)において、nR0は、原点Oからすくい面までの距離(垂線の長さ)であり、すくい面上の任意の点の座標が定まれば求めることができる。このすくい面上の点として、例えば、図6に示すように、カッタヘッド表面233とブレード240oとの交点であって、すくい面が開始するbfWの位置に設定された点Oの座標OSx,OSy,OSzは以下の式(19)〜(21)から求められる。従って、これらを用い、nR0は、以下の式(22)から算出される。
Sx=S−bfw …(19)
Sy=(b/cosλ)−s …(20)
Sz=crh−cht …(21)
R0=−nRx・OSx−nRy・OSy−nRz・OSz …(22)
なお、凸歯面加工用ブレード240iの場合、OSxは、以下の式(19)’で演算される。
Sx=S−b+bfw …(19)’
さらに、ブレードエッジ241o上の参照点Oの座標ORx,ORy,ORzは、以下の式(23)〜(25)を用いて演算することができる。
Rx=(−nRx・nR0+(nRy ・((nRx +nRy )・r −nR0 ))1/2
/(nRx +nRy ) …(23)
Ry=(−nR0−nRx・ORx)/nRy …(24)
Rz=0 …(25)
そして、これらを用いることにより、ブレードエッジ241o上の任意の点Xの座標成分、及び、当該点Xでのブレードエッジ241o方向のベクトル成分は、以下のように演算することができる。
すなわち、ブレードエッジ241o上の任意の点Xのz座標(X)が与えられたときのx座標X及びy座標Xは、すくい面上の点Oを基準として、以下の式(26)、(27)を用いて演算される。
=tanφ・X+ORx …(26)
=−(nRx・X+nRz・X+nR0)/nRy …(27)
なお、凸歯面加工用ブレード240iの場合、Xは、以下の式(26)’で演算される。
=−tanφ・X+ORx …(26)’
また、点Xでのブレードエッジ241o方向のベクトル成分t,t,tは、以下の式(28)〜(30)を用いて演算される。
=sinφ …(28)
=−(nRx・t+nRz・t)/nRy …(29)
=cosφ …(30)
なお、凸歯面加工用ブレード240iの場合、tは、以下の式(30)’で演算される。
=−cosφ …(30)’
ここで、ブレードエッジ241oが曲線で形成されたブレードを用いる場合、式(26)〜(30)’中のφは、z座標Xの関数(すなわち、φ(X))となる。
さらに、この三次元歯面形状の演算では、例えば、図12に示すように、ワーク110と一体に回転する座標系として、クロスポイントOを基準とする直交座標系Ox-y-zが定義される。そして、加工機200の制御パラメータに基づいて、Ox-y-z座標系とOx-y-z座標系の相対位置を演算することにより、Ox-y-z座標系で演算されるブレードエッジ241o上の各点Xを、Ox-y-z座標系へ座標変換することができる。
その際、上述の2つの座標系の挙動には、以下の式(31)に示す関係がある。
β=ω・(N/N)−m・(α−α) …(31)
なお、ギヤの三次元歯面形状を演算する場合、式(31)中のNにはNが代入される。また、ギヤの三次元歯面形状を演算する場合、式(31)中のαは固定値(=α)である。一方、ピニオンの三次元歯面形状を演算する場合、式(31)中のNにはNが代入される。
従って、ギヤの歯面を成形加工する場合、Ox-y-z座標系におけるブレードエッジ241o上の点Xの軌跡は、変数ωで定義することができる。一方、ピニオンの歯面を創成加工する場合、Ox-y-z座標系におけるブレードエッジ241o上の点Xの軌跡は、変数ω,αで定義することができる。なお、以下の説明において、Ox-y-z座標系でのX座標の成分(X,X,X)と区別するため、Ox-y-z座標系でのX座標の成分を()で表す。
さらに、この三次元歯面形状の演算において、例えば、図12に示すように、Ox-y-z座標系には、歯車の歯底に垂直な複数個(j個)の円錐面(以下、グリッド円錐面と称す)112が、ワーク110に対応付けて、歯筋方向に沿う所定間隔毎に設定される。そして、ブレードエッジ241o上の点Xがグリッド円錐面112を横切る点の座標X(ω)(或いは、X(ω,α))を順次探索することで、ブレードエッジ241o上の各点Xが各グリッド円錐面112上で歯面を加工する点(格子点)の三次元座標が求められる。
以上のような関係を用い、演算部6は、現在の各制御パラメータで加工されるギヤ101G及びピニオン101Pの三次元歯面形状を演算する(グリッド円錐は必ずしも歯底に垂直にこだわる必要は無い)。 ところで、ブレードエッジ241o上の点Xの軌跡がワーク110から外れている場合、当該点Xは歯面加工上の意味をなさない。そこで、演算部6は、先ず、ブレードエッジ241oがワーク110のフェースとグリッド円錐面112との交点Fを横切るときの座標Xをそれぞれ求める。そして、演算部6は、点Xよりも先端側を設定分割数で分割するブレードエッジ241o上の点Xを求め、3次元空間上で、各点Xが対応するグリッド円錐面112を横切る点の座標X(ω)(或いは、X(ω,α))を求める。
具体的に説明すると、本実施形態において、演算部6は、演算を容易なものとするため、先ず、以下の式(32)、(33)を用いて、Ox-y-z座標系を2次元円筒座標系Or-xで表記する(図13参照)。
=( 1/2 …(32)
2D=() …(33)
なお、図13に示すように、2次元円筒座標系Or-xにおいて、各グリッド円錐面112はグリッド線(glid line)として表される。
このような座標系において、演算部6は、ニュートン法を用いた以下の式(34)を満足するω,X、或いは、式(34)’を満足するω,X,αを求める。そして、求めたXから、ブレードエッジ241oがワーク110のフェースとグリッド円錐面112との交点Fを横切る座標Xを求める。
Figure 0004896528
ここで、式(34)、(34)’において、ベクトル〔eはグリッド線方向を定める単位ベクトルであり、各グリッド円錐面112の母線方向に設定されるものである。
また、式(34)’において、ベクトル〔vはワーク110から見たωによる切刃移動速度ベクトル、ベクトル〔n〕は歯面垂直方向ベクトル、ベクトル〔vはワークから見たαによる切刃移動速度ベクトルであり、以下の式(35)〜(37)を用いて演算される。
〔v=〔e×〔OX〕−(N/N)〔e×〔OX〕 …(35)
〔n〕=(〔t〕×〔v)/|〔t〕×〔v| …(36)
〔v=(〔e×〔OX〕)+m・(〔e×〔OX〕 …(37)
すなわち、創成加工されるピニオンの場合は、加工しながらαが変化するため、座標Xの演算には、ベクトル〔n〕とベクトル〔vとの直交条件が加わる。
そして、演算部6は、点Xよりも先端側を設定分割数で分割するブレードエッジ241o上の位置に点Xを設定する。さらに、演算部6は、各点Xに対し、ニュートン法を用いた以下の式(38)を満足するω、或いは、式(38)’を満足するω及びαを求め、3次元空間上で各点Xが対応するグリッド円錐面112を横切る点の座標X(ω)或いはX(ω,α)を求める。
Figure 0004896528
このような演算をワーク110上に設定されたグリッド線(グリッド円錐面112)毎に繰り返し行うことにより、凹歯面加工用ブレード240oで加工される凹歯面全体に渡る3次元歯面形状が演算される。なお、凸歯面加工用ブレード240iで加工される凸歯面の3次元歯面形状も上述と同様の演算によって求められることは勿論である。
そして、ステップS107に進むと、演算部6は、ステップS106で求めたギヤ及びピニオンの三次元歯面形状に基づいてハイポイドギヤの評価を行う。本実施形態において、演算部6は、ハイポイドギヤの評価として、例えば、歯当り解析やモーションカーブの解析等を行う。
そして、ステップS108に進むと、演算部6は、ディスプレイ装置13等の出力部8を通じて、ギヤ歯面形成時の制御パラメータ及びピニオン歯面創成時の制御パラメータを表示し、さらに、ハイポイドギヤの評価結果を表示する。ここで、ハイポイドギヤの評価結果として歯当り解析結果が表示される場合、例えば、図14に示す形態で表示される。また、モーションカーブの解析結果が表示される場合、例えば、図15に示す形態で表示される。
そして、ステップS109に進むと、演算部6は、ユーザから、歯当り調整寸法等の変更要求がなされているか否かを調べる。
そして、ステップS109において、ユーザからの変更要求がなされていると判定した場合には、演算部6は、ステップS110に進み、例えば、ディスプレイ装置13等の出力部8を通じて歯当り調整寸法の入力画面を表示し、キーボード12等の入力部5を通じて入力された歯当り調整寸法を読み込んだ後、ステップS102に戻る。
一方、ステップS109において、ユーザからの変更要求がなされていないと判定した場合、演算部6は、ステップS111に進み、ユーザから、本加工機設定処理の終了指示がなされているか否かを調べる。
そして、ステップS111において、ユーザからの終了指示がなされていないと判定した場合、演算部6は、ステップS109に戻る。
一方、ステップS111において、ユーザからの終了指示がなされていると判定した場合、演算部6は、そのままルーチンを抜ける。
このような実施形態によれば、加工機200でギヤ101Gを成形加工する際の制御パラメータをギヤの設計諸元に基づいて設定する一方、ギヤの設計諸元に歯当り調整寸法を反映させて仮想ギヤを設定し、仮想ギヤワークとカッタヘッドとの相対位置、及び、仮想ギヤとピニオン101Pとの組立寸法に基づいて加工機200でピニオンを創成加工する際の制御パラメータを設定することにより、歯当り調整寸法を的確に反映させた制御パラメータを設定することができ、良好な歯当りのハイポイドギヤを加工することができる。
また、ギヤワークとカッタヘッドとの加工機上での相対位置の設定、及び、仮想ギヤワークとカッタヘッドとの加工機上での相対位置の設定の際には、カッタヘッドの参照平面からのブレードエッジの突出量に応じたピッチ円錐と相似形状をなすワーク基準円錐を設定し、このワーク基準円錐の接平面にカッタヘッドの回転軸を直交させ且つカッタヘッドの原点をワーク基準円錐の接平面上に存在させる位置に、ワークに対するカッタヘッドの相対位置を設定することにより、加工機に対する制御パラメータをピッチ点基準で設定することができ、良好な歯面加工を実現することができる。
また、ブレードエッジ上の点の三次元位置情報を演算するとともに、歯車の歯底に例えば垂直なグリッド円錐面をワークに対応づけて空間上に設定し、制御パラメータに基づいてカッタヘッドとワークとを相対運動させた際にエッジ上の点がグリッド円錐面を横切る点の座標を歯車の歯面上の点の座標として探索することにより、実際の歯面加工を行うことなく、ギヤ及びピニオンの三次元歯面形状を容易に演算することができる。そして、このように演算された三次元歯面形状をもとに、ハイポイドギヤの評価を行えば、各制御パラメータの設定を効率的に実現することができる。 その際、ブレード上のすくい面の平面方程式を演算することにより、ブレードエッジ上の点の三次元位置情報を容易に算出することができる。
なお、上述の実施形態では、参照平面からのブレードエッジの突出量が有効歯丈hの半値にクリアランスを加えた値に設定されたカッタヘッドを用いた加工機に対して制御パラメータを演算する一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ブレードエッジの突出量に応じてワーク基準円錐を適宜変更することにより、ブレードエッジの突出量が任意に設定されたカッタヘッドを用いた加工機に対しても本発明を適用可能であることは勿論である。
また、上述の実施形態においては、ギヤの設計諸元に歯当り調整寸法を反映させて仮想ギヤを設定し、仮想ギヤワークとカッタヘッドとの相対位置、及び、仮想ギヤとピニオンとの組立寸法に基づいてピニオンワークとカッタヘッドとの加工機上での相対位置を設定する一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ピニオンの設計諸元に歯当り調整寸法を反映させて仮想ピニオンを設定し、仮想ピニオンワークとカッタヘッドとの相対位置、及び、仮想ピニオンとギヤとの組立寸法に基づいてギヤワークとカッタヘッドとの加工機上での相対位置を設定してもよい。すなわち、ピニオンの制御パラメータに代えて、ギヤの制御パラメータに歯当り調整寸法を反映させてもよい。
ハイポイドギヤの斜視図 ハイポイドギヤの加工機設定装置の概略構成図 ハイポイドギヤの加工機設定装置を実現するためのコンピュータシステムの一例を示す概略構成図 加工機の一例を示す概略構成図 カッタヘッドの一例を示す斜視図 カッタヘッド上でのブレードの取付状態を示す説明図 ハイポイドギヤの加工機設定ルーチンを示すフローチャート 加工機上でのギヤワークとカッタヘッドとの相対位置関係をギヤの回転軸に沿って示す説明図 加工機上でのギヤワークとカッタヘッドとの相対位置関係を3次元的に示す説明図 仮想ギヤ及びピニオンの各ピッチ円錐とカッタヘッドとの相対位置関係を3次元的に示す説明図 図10の関係を各軸方向に沿って示す説明図 ワーク上に設定される格子円錐を示す説明図 クロスポイントを基準とする座標系でワークとカッタヘッドとの関係を示す説明図 歯当り解析結果の一例を示す図表 モーションカーブの解析結果の一例を示す図表
符号の説明
1 … 加工機設定装置
5 … 入力部
6 … 演算部(第1のパラメータ設定手段、組立寸法演算手段、仮想相対位置設定手段、第2のパラメータ設定手段)
7 … 記憶部
8 … 出力部
100 …ハイポイドギヤ
101G … ギヤ(第1の歯車)
101P … ピニオン(第2の歯車)
102G … 歯面
102Ga … 凸歯面
102Gb … 凹歯面
102P … 歯面
102Pa … 凸歯面
102Pb … 凹歯面
110 … ワーク
110G … ギヤワーク(第1のワーク)
110P … ピニオンワーク(第2のワーク)
111P … ピッチ円錐
111iG … ピッチ円錐
112 … グリッド円錐面
200 … 加工機
230 … カッタヘッド
231 … カッタボディ
233 … カッタヘッド表面
234 … 参照平面
240 … ブレード
240i … 凸歯面加工用ブレード
240o … 凹歯面加工用ブレード
241 … ブレードエッジ
241i … 凸歯面加工用ブレードエッジ
241o … 凹歯面加工用ブレードエッジ
P … ピッチ点
R … 接平面

Claims (7)

  1. ワークとカッタヘッドとを同時に回転させて上記ワークに歯面を加工するフェースホブ方式の加工機を用いて、ハイポイドギヤの一方の歯車である第1の歯車の歯面を第1のワークに成形加工するとともに、上記ハイポイドギヤの他方の歯車である第2の歯車の歯面を第2のワークに創成加工する際の、上記加工機に対する各制御パラメータを設定するハイポイドギヤの加工機設定装置であって、
    上記第1の歯車の設計諸元と上記カッタヘッドの設定寸法とに基づいて、上記第1のワークと上記カッタヘッドとの上記加工機上での相対位置を設定し、この相対位置から上記加工機に対する制御パラメータを設定する第1のパラメータ設定手段と、
    上記第1の歯車の設計諸元に歯当り調整寸法を反映させることで設定される仮想歯車の諸元と、上記第2の歯車の設計諸元とに基づいて、上記仮想歯車のピッチ円錐と上記第2の歯車のピッチ円錐との組立寸法を演算する組立寸法演算手段と、
    上記仮想歯車の諸元と上記カッタヘッドの設定寸法とに基づいて、上記仮想歯車に対して設定される仮想ワークに歯面を成形加工すると仮定した際の上記仮想ワークと上記カッタヘッドとの上記加工機上での相対位置を設定する仮想相対位置設定手段と、
    上記組立寸法演算手段で演算した上記組立寸法と、上記仮想相対位置設定手段で設定した上記相対位置とに基づいて、上記第2のワークと上記カッタヘッドとの上記加工機上での相対位置を設定し、この相対位置から上記加工機に対する制御パラメータを設定する第2のパラメータ設定手段とを備えたことを特徴とするハイポイドギヤの加工機設定装置。
  2. 上記カッタヘッドの原点を通る参照平面からエッジを設定突出量だけ突出させる位置にブレードを固定した上記カッタヘッドを上記加工機にセットする場合に、
    上記第1のパラメータ設定手段は、上記第1の歯車のピッチ円錐と相似形状をなし且つ円錐面が上記第1の歯車の歯底から上記突出量だけ歯先側に移動した点を通る円錐を第1のワーク基準円錐として上記第1のワークに設定して、上記第1のワーク基準円錐の接平面に上記カッタヘッドの回転軸を直交させ且つ上記カッタヘッドの原点を上記第1のワーク基準円錐の接平面上に存在させる位置に上記第1のワークに対する上記カッタヘッドの相対位置を設定し、
    上記仮想相対位置設定手段は、上記仮想歯車のピッチ円錐と相似形状をなし且つ円錐面が上記仮想歯車の歯底から上記突出量だけ歯先側に移動した点を通る円錐を仮想ワーク基準円錐として上記仮想ワークに設定して、上記仮想ワーク基準円錐の接平面に上記カッタヘッドの回転軸を直交させ且つ上記カッタヘッドの原点を上記仮想ワーク基準円錐の接平面上に存在させる位置に上記仮想ワークに対する上記カッタヘッドの相対位置を設定することを特徴とする請求項1記載のハイポイドギヤの加工機設定装置。
  3. 上記カッタヘッドの参照平面に対する上記ブレードのエッジの突出量が有効歯丈の半値にクリアランスを加えた値に設定されたカッタヘッドを上記加工機にセットする場合に、
    上記第1のパラメータ設定手段は、上記第1のワークに設定した上記第1のワーク基準円錐の接平面上における、上記第1のワーク基準円錐の頂点から上記カッタヘッド軸の原点までの母線方向の距離Hと、上記母線に垂直な方向の距離Vとを、
    H=(R/sinΓ)−((α・h−a)/tanΓ)−rsinλ …(1)
    V=r・sinλ …(2)
    λ=ν−ψ+90 …(3)
    但し、R、Γ、a、ψ、及び、hは第1の歯車の設計諸元であり、R:第1の歯車の設計ピッチ円半径、Γ:第1の歯車のピッチ円錐角、a:第1の歯車のアデンダム、ψ:第1の歯車の捩れ角、h:有効歯丈、α:係数、
    また、rは、カッタヘッドに設定される諸元であり、r:ギヤカッタ半径、ν:ギヤカッタリード角、νはカッターヘッドの設定と歯車の設計諸元から定まる値、
    の関係を満足するよう設定し、
    上記仮想相対位置設定手段は、上記仮想ワークに設定した上記仮想ワーク基準円錐の接平面上における、上記仮想ワーク基準円錐の頂点から上記カッタヘッド軸の原点までの母線方向の距離Hと、上記母線に垂直な方向の距離Vとを、
    =(RiG/sinΓiG)−((β・h−a)/tanΓiG)−rsinλ …(1)’
    =r・sinλ …(2)’
    λ=ν−ψiG+90 …(3)’
    但し、RiG、ΓiG、a、ψiG、及び、hは仮想歯車の設計諸元であり、RiG:仮想歯車の設計ピッチ円半径、ΓiG:仮想歯車のピッチ円錐角、a:仮想歯車のアデンダム、ψiG:仮想歯車の捩れ角、h:有効歯丈、β:係数
    また、rはカッタヘッドに設定される諸元であり、r:ギヤカッタ半径、ν:ギヤカッタリード角、νはカッターヘッドの設定と仮想歯車の設計諸元から定まる値、
    の関係を満足するよう設定することを特徴とする請求項2記載のハイポイドギヤの加工機設定装置。
  4. 上記係数α及びβは、上記ブレードの諸元を決定するための参照平面を歯丈の中心とする場合において、それぞれ0.5に設定されることを特徴とする請求項3記載のハイポイドギヤの加工機設定装置。
  5. ワークとカッタヘッドとを同時に回転させて上記ワークに歯面を加工するフェースホブ方式の加工機を用いて、ハイポイドギヤを構成する歯車のワークに歯面加工を行う際の上記加工機に対する制御パラメータを設定するハイポイドギヤの加工機設定装置であって、
    上記歯車の設計諸元と上記カッタヘッドの設定寸法とに基づいて、上記ワークと上記カッタヘッドとの上記加工機上での相対位置を設定し、この相対位置から上記加工機に対する制御パラメータを設定するパラメータ設定手段を有し、
    上記カッタヘッドの原点を通る参照平面からエッジを設定突出量だけ突出させる位置にブレードを固定した上記カッタヘッドを上記加工機にセットする場合に、
    上記パラメータ設定手段は、上記歯車のピッチ円錐と相似形状をなし且つ円錐面が上記歯車の歯底から上記突出量だけ歯先側に移動した点を通る円錐をワーク基準円錐として上記ワークに設定し、上記ワーク基準円錐の接平面に上記カッタヘッドの回転軸を直交させ且つ上記カッタヘッドの原点を上記ワーク基準円錐の接平面上に存在させる位置に上記ワークに対する上記カッタヘッドの相対位置を設定することを特徴とするハイポイドギヤの加工機設定装置。
  6. ワークとカッタヘッドとを同時に回転させて上記ワークに歯面を加工するフェースホブ方式の加工機を用いて、ハイポイドギヤを構成する歯車のワークに歯面加工を行う際の上記加工機に対する制御パラメータを設定するハイポイドギヤの加工機設定装置であって、
    上記歯車の設計諸元と上記カッタヘッドの設定寸法とに基づいて、上記ワークと上記カッタヘッドとの上記加工機上での相対位置を設定し、この相対位置から上記加工機に対する制御パラメータを設定するパラメータ設定手段と、
    上記カッタヘッドから突出するブレードのエッジ上の点の三次元位置情報を演算するとともに、上記歯車の歯底に垂直なグリッド円錐面を上記ワークに対応づけて空間上に設定し、上記制御パラメータに基づいて上記カッタヘッドと上記ワークとを相対運動させた際に上記エッジ上の点が上記グリッド円錐面を横切る点の座標を上記歯車の歯面上の点の座標として探索する歯面形状演算手段とを備えたことを特徴とするハイポイドギヤの加工機設定装置。
  7. 上記歯面形状演算手段は、上記ブレード上に形成されるすくい面の平面方程式を演算し、当該平面方程式に基づいて上記エッジ上の点の三次元位置情報を算出することを特徴とする請求項6記載のハイポイドギヤの加工機設定装置。
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