JP4895973B2 - 断熱パネルを備えたウイング車の煽り板の下部構造 - Google Patents

断熱パネルを備えたウイング車の煽り板の下部構造 Download PDF

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Description

本発明は、跳ね上げ式のウイングと下方に開く煽り板とを備え、断熱パネルで囲まれた荷室内を冷凍装置により冷却するウイング車の箱型荷台に関し、ことに、荷台の底部フレームにヒンジで取り付けられる煽り板の下部の構造に関するものである。
貨物輸送用の車両であるトラックの荷台には、上方が開放された無蓋の荷台や、屋根を備え周囲が密閉された箱型荷台等がある。近年では、風雨などによる貨物の損傷が防止可能であって貨物の梱包を簡易化できるとともに、荷くずれ防止も容易な箱型荷台が広く普及しており、迅速な貨物の積み降ろし等荷役作業の合理化を目的として、跳ね上げ式の屋根を備えたウイングボディと呼ばれる箱型荷台も多用されている。
ウイングボディにおいては、中心線に沿って左右に分割された屋根パネルが荷台の側面パネルと一体となってウイングを構成しており、左右のウイングは、荷台の屋根のセンタービームに取り付けられたヒンジを中心として油圧シリンダ等のアクチュエータにより跳ね上げ式に開閉される。ウイングボディの荷台の側面下部には下方に開く煽り板が配置されており、貨物の積み降ろし時には、アクチュエータを作動させてウイングを開き、さらに、煽り板を下方に開くと、荷台の側面が全面に亘り開放される。
また、トラック等による貨物輸送の分野では、消費生活の多様化あるいは利便性の追求に伴って、野菜、果物、魚介類等の生鮮食料品あるいは冷凍食品などの輸送の需要が増加している。生鮮食料品又は冷凍食品等の輸送には、断熱パネルにより囲まれた密閉式の箱型荷台を搭載し、その荷室内の温度を、冷凍装置等を用いて一定温度に保つ定温輸送車が使用され、こうした車両は、荷室内の温度領域に応じて冷蔵車又は冷凍車とも呼ばれている。最近では、食品の安全性に対する要求が厳しくなり、輸送中の荷室内の温度が積載する貨物に応じた適正な範囲から外れないよう厳格に管理する必要が生じており、いわゆる温度管理車の需要が高まっている。定温輸送車における荷役作業の合理化のため、断熱パネルにより囲まれた箱型荷台をウイングボディとする定温輸送用ウイング車も多く使用される。
定温輸送用ウイング車の一般的な箱型荷台の構造について図3により説明する。荷台の前部には前部フレームを備えた前面パネル1が、後部には後部フレーム2が配置され、後部フレーム2には観音開き式の後部ドア3が取り付けてある。箱型荷台の上部には2枚のウイング4が配置されており、これらは、中央で分割された屋根パネル41と側面パネル42とが一体となった断面L字状のものである。箱型荷台の側面の下部には、煽り板5がヒンジ51によって底部フレーム8に取り付けられ、下側に回動可能となっている。荷室内を外気から断熱して低温に保つよう、ウイング4の両方のパネルや煽り板5を含め、箱型荷台の周囲の面には断熱パネルが取り付けられ、前面パネル1の上部には、外側に冷凍装置のエバポレータが装着されるとともに、冷却空気を吹き出す冷気吹出口6が設けられている。
ウイング4を開閉するためのアクチュエータとして、後部フレーム2と左右のウイングの屋根パネル41との間をそれぞれ連結する2個の油圧シリンダ7が設置され、同様な油圧シリンダ7は、前面パネル1の上部にも設置されている。油圧シリンダ7のロッドを伸長すると、図の実線に示すように、ウイング4が上方に移動して荷台の側面の上部が開放され、このときに煽り板5を下側に回動することにより、荷台の側面の全面が開放されて側面から貨物の積み降ろしが可能となり、作業性が格段に向上する。一方、車両の走行時には、煽り板5を図示の立てた状態で油圧シリンダ7のロッドを短縮すると、図の2点鎖線に示すように、ウイング4が降下してウイング4の側面パネル42の下端部が煽り板5の上端部に当接し、荷台は閉鎖される。
このような定温輸送用ウイング車では、断熱パネルからなるウイング及び煽り板が箱型荷台の固定部分とは分離しており、ウイングの閉鎖時において、箱型荷台の固定部分との隙間から、荷室内の低温空気が漏出したり温度の高い外気が侵入することにより、荷室内の温度が上昇するのを防ぐ必要がある。また、雨水の侵入やほこり等の侵入などにより荷室内の貨物が損傷を起こすことを防止しなければならない。このため、箱型荷台の固定部分である前面パネル及び後部フレームの周囲部分等と対向するウイング周縁部には、気密及び水密を目的とする連続したガスケットがシール装置として設けられる。ガスケットによるシール装置は、ウイングの閉鎖時におけるウイングと煽り板との合わせ部、及び煽り板の下端部が箱型荷台の床面と対向する個所にも設置されている。
ガスケットを備えた煽り板の下端部の構造について、従来のものを図4に示す。図4(a)は、定温輸送用ウイング車の箱型荷台の概略図であり、図4(b)は、箱型荷台の前面パネルの近傍における(a)のZ−Z矢視断面図である。なお、図4(b)では、実際には当接するウイングの側面パネルの下端部と煽り板の上端部とを、分かり易いように離して表示している。
断熱パネルからなる煽り板5は、箱型荷台の底部フレーム8にヒンジ51(図3)によって回動可能に取り付けてある。煽り板5の断熱パネルの下端部には、荷室の外方側に煽り板外側縁部材5Aがリベットで固着され、一方、煽り板5の下端部の荷室側には、煽り板内側縁部材5Bが固着される。煽り板外側縁部材5Aと煽り板内側縁部材5Bとは、ともに断面L字状をなし、断熱パネルの下端面において重ね合わされてリベットで結合されており、これらの縁部材は、煽り板5の下部の剛性を高めるとともに断熱パネルの端面を保護する役目も果たす。煽り板外側縁部材5Aは、型材(アルミ押出し成形品)であるのに対し、煽り板内側縁部材5Bは、塩化ビニル樹脂等の断熱性の優れた合成樹脂からなるもので、煽り板外側縁部材5Aを介して荷室内に伝達される外気の熱を遮断する。
底部フレーム8の上方には箱型荷台の床部分9が置かれており、床部分9は、荷室内への熱の流入を防止するよう、断熱材の上下に木材等の板を積層した床材の表面を、金属等の表面パネル91で被覆した構造である。床部分9の断熱材の側面には、断熱材を保護するため、同じく断熱性材料である木材92が配置されている。床部分9の側面と煽り板5の下端部との間には、気密を保持するガスケットg(自由状態で表す)が設けられ、ウイング及び煽り板の閉鎖時にはガスケットgの先端が煽り板内側縁部材5Bに当接する。ガスケットgの装着部材は、下方に曲げられた表面パネル91の端部部分と一緒に、ねじによって木材92に共締めされる。なお、煽り板5の上端部にも、型材の外側縁部材5Cと合成樹脂の内側縁部材5Dとが設けてあり、ウイング及び煽り板の閉鎖時に、その合わせ部をシールするリップ状ガスケットgl等が配置されている(図4(b)では、実際には当接するウイングの側面パネルの下端部と煽り板の上端部とを、分かり易いように離して表示している)。このような煽り板の上端部及び下端部の構造については、一例として特開2001−260948号公報に開示されている。
特開2001−260948号公報
生鮮食料品あるいは冷凍食品等の冷凍品の輸送には、温度上昇による傷みを防止するため、輸送中の厳密な温度の保持が要求される。例えば冷凍食品を輸送するときは、荷室内の温度を−20℃以下の低温に常時保持しなければならず、そのためには、周囲の外気からの熱の流入を極力防止する必要がある。定温輸送用ウイング車の煽り板は断熱パネルで構成され、床部分にも断熱材が配置されているものの、煽り板が箱型荷台の他の部分とは分離している関係上、車両の振動等に伴いその隙間から空気の流通が生じ易い。ウイング荷室内を−20℃以下という非常に低い温度に維持するには、煽り板や床部分の断熱材の厚さを増加し、かつ、煽り板の下端部と床部分の当接個所についても、空気の流通を確実に阻止するとともに当接個所における熱の伝達を極力防がなければならない。
また、車両の箱型荷台の床部分には、雨天走行中などに車輪により巻き上げられた水が跳ねかかる。床部分の下方は防水シートで覆われているが、床部分の断熱材の側方端面に配置された木材には、ガスケット等を取り付けるねじが固着されており、そのねじ部の隙間を介して毛管現象によって水が木材に入り込むことがある。木材は天然素材であるから水の浸入によって腐り易く、腐敗による劣化を起こした場合には、ガスケット等の取り付け部分の強度が低下するとともに、腐敗した部分で細菌等の微生物が繁殖し、ことに、生鮮食料品を輸送するときには衛生面で問題を招くことになる。
本発明は、定温輸送用等のウイング車において、煽り板の下端部と床部分との当接個所の構造を、気密性及び断熱性が優れ、しかも、水の浸入による腐敗等を回避して耐久性の優れた構造とすることを課題とする。
上記の課題に鑑み、本発明は、跳ね上げ式に開閉されるウイングと、開閉可能な煽り板とを備えた車両用ウイングボディにおいて、煽り板の下端部と対向する床部分の断熱パネルの側面に、煽り板方向への張り出し部を有し断面中空矩形状の型材からなる側面部材を設置し、側面部材の上部に側面ガスケットを設けるとともに、側面部材の煽り板との対向面を合成樹脂からなる断熱部材によって覆うものである。すなわち、本発明は、
「跳ね上げ式に開閉されるウイングと、箱型荷台の側面の下部に開閉可能に配置された煽り板とを備え、前記ウイングの閉鎖時において、前記煽り板の下端部と前記箱型荷台の床部分の側面とが対向する車両用ウイングボディであって、
前記ウイング、前記煽り板及び前記箱型荷台の床部分には断熱パネルが取り付けられ、
前記煽り板の下端部には、断熱パネルの荷室外方側に、型材からなる断面L字状の煽り板外側縁部材が取り付けられるとともに、断熱パネルの荷室側に、断面L字状の合成樹脂からなる煽り板内側縁部材が取り付けられ、前記煽り板外側縁部材及び前記煽り板内側縁部材は、それらの端部が重ね合わされて前記煽り板の断熱パネルの端面を覆うように配置されており、さらに、
前記床部分の断熱パネルの側面と前記煽り板内側縁部材との間には、横断面において前記煽り板内側縁部材の方向に張り出す張り出し部が下部に形成された断面中空矩形状の型材からなる側面部材が設置されており、前記煽り板内側縁部材に対向する前記側面部材の面が合成樹脂からなる断熱部材によって覆われ、かつ、前記側面部材の張り出し部の上部には、前記煽り板内側縁部材に当接する側面ガスケットが前記断熱部材を介して取り付けられている」
ことを特徴とする車両用ウイングボディとなっている。
請求項2に記載のように、前記側面部材の張り出し部の上部の前記側面ガスケットは、断面が中空形状の管状ガスケットであることが好ましい。
また、請求項3に記載のように、前記煽り板外側縁部材には、前記側面ガスケットよりも荷室外方側に、端面ガスケットを設置することが好ましい。
定温輸送用ウイング車等においては煽り板及び床部分の主体部が断熱パネルにより構成され、煽り板の下端部には、荷室外方側に型材からなる煽り板外側縁部材が装着されるとともに、荷室側に合成樹脂からなる煽り板内側縁部材が装着されており、また、床部分の側面には、煽り板の下端部との間をシールする側面ガスケットが設置される。本発明では、床部分の断熱パネルの側面には、断熱パネルの側部端面を保護し、かつ、側面ガスケットを取り付けるための断面中空矩形状の型材からなる側面部材が設置されている。型材はアルミ押出し成形品であるから、天然素材である木材と異なり、荷台の底部フレーム側から取り付けねじ等の僅かな隙間を通過する水の浸入があったとしても、微生物の繁殖による腐敗を起こすことはなく、耐久性が向上して取り付け部分の強度が維持されるとともに、荷室内の清潔性を確保することが可能となる。
そして、側面部材は、断面が中空矩形状であって、その煽り板内側縁部材に対向する面は、合成樹脂からなる断熱部材によって覆われている。側面部材は、箱型荷台の底部フレームの上部に置かれ、底部フレームや煽り板外側縁部材は直射日光等に曝され高温となるから、その熱が側面部材に伝達され側面部材も高温となる。高温化した側面部材の熱は、床部分と煽り板との間隙の空気に伝達されるけれども、本発明では、側面部材を覆う断熱部材によって間隙の空気への熱の伝達を遮断し、側面部材が熱良導体であっても荷室内への熱の流入を防止することができる。
さらに、断面が中空矩形状の側面部材の下部には、横断面において煽り板内側縁部材の方向に張り出す張り出し部が形成されている。側面部材の上部には側面ガスケットが設置されているが、下部に張り出し部を形成すると、側面ガスケットの下側において煽り板内側縁部材と側面部材を覆う断熱部材との間隙が狭まり、間隙空間に存在する空気量が減少する。間隙空間の下方には高温となる底部フレームが存在し、主に間隙空間の空気の対流により、その熱が側面ガスケット、煽り板内側縁部材及び側面部材の断熱部材に伝達されるが、間隙空間の空気量を減少すると対流による熱伝達量も減少する。そのため、荷室内外の温度差が大きい場合であっても荷室への熱の流入が極めて小量となり、荷室内を非常に低い温度に維持することができる。
請求項2の発明は、側面部材の上部の側面ガスケットとして、断面が中空形状の管状ガスケットを用いるものである。中空の管状ガスケットは、断面が中心線について対称形状になっており、例えばリップ状ガスケットと比較して肉厚を薄くすることが可能であって、寸法変化に対する追随性が良好である。煽り板下端部との間の側面ガスケットに中空形状の管状ガスケットを用いたときは、車両の振動等に起因して床部分と煽り板との距離が多少変化しても、シール性の悪化が防止される。
請求項3の発明は、側面部材の上部の側面ガスケットよりも荷室の外方側に、端面ガスケットを設置するものである。この端面ガスケットは、主に雨水等の荷室内への浸入を防ぐ水密の機能を有するものであるが、端面ガスケットによって空気の流通も阻止されるから、気密性もより一層向上する。
以下、図面に基づいて、本発明の煽り板の下部構造について説明する。図1は、本発明の実施例を示す煽り板の断面図であり、従来の構造を示す図4(b)と同様な、図4(a)のウイングボディのZ−Z矢視断面図であって、ウイングの側面パネルの下端部と煽り板の上端部とを離して表示している。図2は、図1の要部の拡大図となっている。ここで、本発明が適用されるウイングボディの基本的な構成及び作動は、図3に示す従来のウイングボディと格別変わるものではなく、これらの図面において対応する部品等には同一の符号を付している。
図1に示すように、本発明の車両用ウイングボディにおいては、荷室内を低温に保持するよう、ウイングの屋根パネル41及び側面パネル42の主体部は断熱パネルとなっており、また、側面パネル42の下方に設けられる煽り板5の主体部も断熱パネルである。これらの断熱パネルは、断熱材を挟んで両側に金属の薄板を積層したサンドイッチパネルと呼ばれるもので、例えば、断熱材には発泡ポリスチレンが、薄板の金属には表面処理を施したアルミ板が使用される。
煽り板5は、箱型荷台の底部フレーム8にヒンジ51(図3)によって回動可能に取り付けてある。図2に詳細に示すとおり、煽り板5の下端部には、その断熱パネルの荷室外方側に煽り板外側縁部材5Aがリベット(ブラインドリベット)で固着されるとともに、断熱パネルの荷室側には、煽り板内側縁部材5Bがリベットで固着される。煽り板外側縁部材5A及び煽り板内側縁部材5Bは、ともに断面L字状をなし、それらの端部が断熱パネルの下端面で重ね合わされて、下端面を覆いながらリベットによって結合されている。煽り板外側縁部材5Aは型材(アルミ押出し成形品)であるが、煽り板内側縁部材5Bは、塩化ビニル樹脂等の断熱性の優れた合成樹脂製であって、煽り板外側縁部材5Aを介して荷室内に伝達される外気の熱を遮断する。こうした構成は、基本的には図4(b)の従来の構造と変わらない。
なお、この実施例では、煽り板5の上端部の外側縁部材5C及び内側縁部材5D、ウイング側面パネル42の下端部の外側縁部材4C及び内側縁部材4Dは全て型材からなるもので、外側縁部材と内側縁部材との間には断熱材5P、4Pが配置されている。側面パネル42の下端部に設置されるガスケットは、中空の管状ガスケットである。
底部フレーム8の上方には箱型荷台の床部分9が置かれており、床部分9には、荷台底部からの熱の流入を防止するよう、木材の板と積層された断熱パネルが配置されている。本発明では、断熱パネルの側面と煽り板内側縁部材5Bとの間に、断面中空矩形状の型材からなる側面部材9Aが設置されており、これは、断熱パネルの側面の直近位置に配置されて断熱パネルの側面を保護している。そして、側面部材9Aの煽り板内側縁部材5Bに対向する面には、その面を覆うように合成樹脂からなる断熱部材9Bが取り付けられる。側面部材9Aの上部には、煽り板5の閉鎖時に煽り板内側縁部材5Bに当接する側面ガスケットG1(自由状態で表す)が2重に設けられており、側面ガスケットG1の装着部材は、断熱部材9Bとともに側面部材9Aの上部にねじにより固着される。この個所には床部分9の表面パネル91の端部も同時に固着されている。
このように、本発明では、断熱パネルの側部端面を保護し、かつ、ガスケットを取り付けるための側面部材9Aは型材となっている。そのため、底部フレーム8側から取り付けねじ等の僅かな隙間を介して水が浸入しても、微生物の繁殖による腐敗を起こすことはない。側面部材9Aの煽り板内側縁部材5Bに対向する面は、合成樹脂からなる断熱部材9Bによって覆われているので、金属製の底部フレーム8等から側面部材9Aを介して床部分と煽り板との間隙空間Sの空気に伝達される熱、あるいは、側面部材9Aを介して表面パネル91の端部に伝達される熱が大幅に減少し、側面部材9Aが熱良導体の型材であっても荷室内への熱の流入を防止することができる。
断面中空矩形状の側面部材9Aは、その下部の幅寸法LLが、側面ガスケットG1が取り付けられる上部の幅寸法LUよりも大きく設定されており、側面部材9Aの下部には、横断面において煽り板内側縁部材5Bの方向に張り出す張り出し部9A1が形成される。この張り出し部9A1によって、側面ガスケットG1の下側において煽り板内側縁部材5Bと側面部材9Aを覆う断熱部材9Bとの間隙が狭まり、間隙空間Sに存在する空気量が減少する。間隙空間Sの下方には高温となる底部フレーム8が存在し、その熱が主に間隙空間Sの空気の対流により側面ガスケットG1、断熱部材9B等に流入するが、間隙空間Sの空気量が少ないと対流は微弱なものとなる。したがって、荷室内外の温度差が大きい場合であっても、間隙空間S及び周辺の部材を介した熱の流入が極めて小量となり、荷室内を非常に低い温度に維持することができる。
煽り板5の下端面における、煽り板外側縁部材5Aと煽り板内側縁部材5Bとの重ね合わせ個所には、煽り板5の端面と底部フレーム8との間をシールする端面ガスケットG2が設置されている。側面部材9Aの上部に設置される側面ガスケットG1及び端面ガスケットG2は、ともに断面が中空形状の管状ガスケットであって、側面ガスケットG1が主に煽り板下端部と床部分との間隙の空気の流通を遮断する気密の作用を行い、端面ガスケットG2が主に雨水等の侵入を防止する水密の作用を行う。この実施例では、箱型荷台の前端部及び後端部における煽り板下部のシールを行うため、煽り板外側縁部材5Aの前端と後端の下端部にもコーナーガスケットG3が配置されている。
また、この実施例においては、床部分9の断熱パネル等をカバーする表面パネル91の上方に、リブを備えた床面パネル93が載置されている。このような床面パネルを設置すると、リブの間に空気の通路が形成され、積載貨物に遮られることなく荷室内の冷却空気の循環が促進される。表面パネル91には、箱型荷台の側方端部の床面をリブの高さに合わせるよう、側面部材9Aの上方において凸部が形成されており、この凸部には木材等からなるスペーサ9Cが嵌め込まれている。表面パネル91の端部は、側面ガスケットG1の装着部材及び断熱部材9Bとともに、側面部材9Aの側面の上部にねじにより共締めされる。
以上詳述したように、本発明は、ウイングと煽り板とを備えた車両用ウイングボディにおいて、床部分の断熱パネルの側面に断面中空矩形状の型材からなる側面部材を設置し、側面部材の上部に側面ガスケットを設けるとともに、側面部材の煽り板との対向面を合成樹脂からなる断熱部材によって覆うものである。これにより、煽り板の下端部と床部分との構造を、気密性及び断熱性あるいは耐久性の優れたものとすることができる。上述の実施例では、側面ガスケットを2重に設置しているが、これを単数の側面ガスケットとしてもよい。また、断熱部材を側面部材に接着により取り付けるなど、実施例に対し種々の変形が可能であることは明らかである。
本発明の煽り板の下部構造を示す断面図である。 図1の要部拡大図等である。 定温輸送用の一般的なウイング車を示す斜視図である。 従来の煽り板の下部構造を示す断面図等である。
符号の説明
4 ウイング
5 煽り板
5A 煽り板外側縁部材
5B 煽り板内側縁部材
5P 断熱部材
8 底部フレーム
9 床部分
9A 側部部材
9B 断熱部材
G1 側面ガスケット
G2 端面ガスケット

Claims (3)

  1. 跳ね上げ式に開閉されるウイングと、箱型荷台の側面の下部に開閉可能に配置された煽り板とを備え、前記ウイングの閉鎖時において、前記煽り板の下端部と前記箱型荷台の床部分の側面とが対向する車両用ウイングボディであって、
    前記ウイング、前記煽り板及び前記箱型荷台の床部分には断熱パネルが取り付けられ、
    前記煽り板の下端部には、断熱パネルの荷室外方側に、型材からなる断面L字状の煽り板外側縁部材が取り付けられるとともに、断熱パネルの荷室側に、断面L字状の合成樹脂からなる煽り板内側縁部材が取り付けられ、前記煽り板外側縁部材及び前記煽り板内側縁部材は、それらの端部が重ね合わされて前記煽り板の断熱パネルの端面を覆うように配置されており、さらに、
    前記床部分の断熱パネルの側面と前記煽り板内側縁部材との間には、横断面において前記煽り板内側縁部材の方向に張り出す張り出し部が下部に形成された断面中空矩形状の型材からなる側面部材が設置されており、前記煽り板内側縁部材に対向する前記側面部材の面が合成樹脂からなる断熱部材によって覆われ、かつ、前記側面部材の張り出し部の上部には、前記煽り板内側縁部材に当接する側面ガスケットが前記断熱部材を介して取り付けられていることを特徴とする車両用ウイングボディ。
  2. 前記側面部材の張り出し部の上部の前記側面ガスケットは、断面が中空形状の管状ガスケットである請求項1に記載の車両用ウイングボディ。
  3. 前記煽り板外側縁部材には、前記側面ガスケットよりも荷室外方側に、端面ガスケットが設置されている請求項1又は請求項2に記載の車両用ウイングボディ。
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