JP4895154B2 - ハニカムフィルタの製造方法及びハニカムフィルタ - Google Patents

ハニカムフィルタの製造方法及びハニカムフィルタ Download PDF

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本発明は、自動車エンジンの排気ガス浄化装置、特にディーゼルエンジンからの排気ガス中の微粒子を除去するための浄化装置に使用するに適したハニカムフィルタの製造方法及びその製造方法により得られるハニカムフィルタに関する。
地域環境保全のため、ディーゼルエンジンの排気ガス中の炭素を主成分とする微粒子を除去するため、セラミックハニカム構造体の流入部および流出部の両端面を交互に目封止したセラミックハニカムフィルタが使用されてきている。
図12は従来のハニカムフィルタの断面図である。このような構成のセラミックハニカムフィルタ50において、微粒子を含有する排気ガスは、セラミックハニカムフィルタ50の流入部57で開口している流路52から流入し、多孔質セラミックスからなる隔壁53を通過した後、隣接した流路を経て、流出部58から排出される。この際、排気ガス中に含まれる微粒子は、隔壁53に形成された細孔(図示せず)に捕集される。ハニカムフィルタ50に微粒子が捕集され続けると、隔壁53の細孔に目詰まりを生じて捕集機能を大幅に低下させるとともに、圧力損失が大きくなるため、エンジン出力を低下させるという問題が発生する。そこで、ハニカムフィルタ50に堆積した微粒子を、電気ヒータ、バーナー、マイクロ波などで燃焼させたり、ハニカムフィルタ50に担持した触媒物質により燃焼させたりして、ハニカムフィルタ50を再生する技術が検討されている。
一方、上記従来構造のハニカムフィルタの再生を容易にする、或いは浄化性能を向上する目的で、図1に示すような、流入側端面から離れた位置に目封止部を設けるハニカムフィルタが特許文献1及び特許文献2に開示されている。これらのハニカムフィルタにおいて流入側端面から離れた位置に目封止部を設ける方法として、以下のような方法が開示されている。
特許文献1には、図13に示す第1の方法が開示されている。図13(a)に示すように、封止部を必要としない流路の端面をワックス66で栓詰めした後、封止部形成用スラリー69内にハニカム構造体61の流入部67端面を含浸させ、ワックスで栓詰されていない流路62にスラリー69を充填させる。ハニカム構造体自体は、多孔質セラミックス製で吸水性があるため、流路62に入り込んだスラリー上部は、水分を隔壁に奪われるので固まるが、スラリー下部は、水分を奪うだけの隔壁が無いため、スラリーのままの状態となっている。このハニカム構造体を図13(b)のように上下逆さにして、スラリーの固まった部分に、流路に残留したスラリーのままであったものを自然沈降させ、封止部64とし、この時の含浸されたスラリーの高さによって流入側封止部の位置が決定されるとしている。また、第2の方法として、セラミックチップをハニカム構造体の内部に埋め込み流入側目封止部とし、焼結させ、封止部と隔壁を一体化させる方法も開示されている。
特許文献2には、コーディエライト組成の粉末に所定量の有機バインダと水を混合し、安定した保形性のあるクリーム状のペーストを調整した後、このペーストを用い、所定の長さのパイプをもつペースト注入器(ディスペンサ)を用いて、ハニカム構造体の上流側端面から10mm入った位置に、一舛ずつ交互に目封止して目封止部を形成する方法が開示されている。一方、流入側端面から離れた位置に目封止部を設ける方法ではないが、ノズルを用いて目封止材を供給して流路端部に目封止部を形成する方法として、特許文献3には、ハニカムフィルタと目封止材供給体とを相対移動させながら、目封止材供給体の下方で開口するノズルから目封止材を吐出して封止する方法、特許文献4には、複数のノズルを用いて目封止材をノズルから吐出して封止する方法が開示されている。
特公平3−68210 特開2004−19498 特開平5−23507 特開平6−39219
しかしながら、本発明者らが、上記特許文献に記載された方法に基づき、ハニカム構造体の端面から離れた位置に目封止を設ける方法を実施したところ以下のような問題点が発生したため、端面から離れた位置に目封止部を設けるハニカムフィルタを実質的に製造することが困難であった。
特許文献1に開示されている第1の方法では、流路62にスラリー69を充填してみると、スラリー上部、下部を問わず、スラリーに接した隔壁から水分が吸水されるため、スラリー上部、スラリー下部同時に固化が始まる。このため、スラリー上部だけ固化させることは困難であり、流入側封止部より排気ガス上流側の流路が全てスラリーにて固化、封止される場合もあり、流入側端面から離れた位置に目封止部を設けることは困難であった。
また、特許文献1に開示されている第2の方法では、押出成形で製造されたハニカム構造体とセラミックチップの、膨張率等の材料特性を完全に一致させることは困難であることから、焼成に伴う膨張、収縮により、セラミックチップと隔壁との間に隙間が生じて微粒子の捕集効果が少なくなるとともに、セル壁との接合が不十分となり、セラミックチップからなる封止部が外れるという問題、或いは、セラミックチップが隔壁を破壊してしまうという問題の発生することがあった。
特許文献2に開示されている、ペースト注入器を用いてハニカム構造体の上流側端面から内部に入った位置にペーストを供給する方法では、ハニカム構造体の隔壁は多孔質であるため、パイプを流路内に挿入した際に、隔壁とパイプが接触して、流路端部の隔壁を破損させるという問題の発生することがあった。隔壁の破損が発生すると、流入側目封止部より排気ガス流入側の隔壁での微粒子の捕集が不十分となり、良好な再生が行われなかったり、浄化性能が低下するという問題につながることがあった。また、セラミックス粉末からなるクリーム状のペーストを、パイプ内を経由させて供給する際には、パイプ内でペーストの目詰まりが発生してペーストの供給が困難になり、端面から離れた位置に目封止部が形成できなくなる場合があった。
更に、目封止部にヒケ(凹部)が発生しやすいという問題の発生することがあった。これは、ペーストを流路内に注入して隔壁と一体化させる際に、ペースト中の水の一部が隔壁中に移動するが、流路端部から離れた流路内に目封止部を形成する場合は、従来技術のハニカム構造体の流路端部に目封止部を形成する場合に比べて、ペースト中の水を隔壁が吸収する能力が大きくなるからである。すなわち、端部に目封止部を形成する場合は、ペースト中の水が、接触した隔壁から、もう一方の端部に向かって移動するのに対し、端面から離れた位置に目封止部を設ける場合は、ペースト中の水が、接触した隔壁から両端部に向かって移動するためである。このようなヒケが発生すると目封止部の信頼性が低下すると共に、極端な場合は、目封止部に貫通孔が発生し、捕集すべき微粒子が、この貫通孔を通って漏れだし、フィルタとして機能しなくなる場合もあった。また、このような現象は例えば封止部をハニカム構造体端面から10mm以上等のように離れて設ける場合に顕著であった。上記の現象は、特許文献3及び4に記載されているノズルを用いて目封止材を供給して流路端部に目封止部を形成する方法を採用して、端面から離れた位置に目封止部を形成しても同様に発生した。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、端面から離れた位置に目封止部を設けるハニカムフィルタにおいて、端面から離れた位置に目封止部を確実に設ける方法を提供する。特に、所定の長さの管状部材をもつ目封止材料注入器を用いて、端面から離れた流路内に目封止部を形成する方法において、隔壁の破損を防止できる方法を提供するものである。その際、目封止材料の目詰まりを回避することもでき、しかも目封止部にヒケが発生することを防止することもできる方法をも提供するものである。また、従来の方法では製造できなかった、流入側端面から離れた位置に目封止部を有するハニカムフィルタを提供するものである。
本発明のハニカムフィルタの製造方法は、隔壁で仕切られた多数の流路を有するハニカム構造体の、前記流路内に管状部材を挿入し、前記管状部材から目封止材料を注入して、前記ハニカム構造体の端面から離れた前記流路内に目封止部を形成するハニカムフィルタの製造方法において、前記管状部材の外径が前記流路の開口寸法の40〜90%であり、前記目封止材料が少なくとも、セラミックス原料、液体成分、凝集防止剤とを含み、前記セラミックス原料の最大粒径が前記管状部材の内径の85%以下であると共に、前記セラミックス原料の平均粒径が1μm以上であり、前記目封止材料を注入後、前記管状部材が挿入された側のハニカム構造体の端面を加工することを特徴とする。
尚、前記目封止材料が、セラミックス原料100質量部に対して、液体成分を10〜70質量部、凝集防止剤を0.01〜10質量部含むことがより好ましい。
本発明のハニカムフィルタの製造方法において、前記目封止材料を、大気圧より低い圧力下で混練することが好ましい。また、前記目封止材料を、混練した後、目開き200μm以下の篩いを通過させることが好ましい。
本発明のハニカムフィルタの製造方法において、前記目封止材料を注入後、前記管状部材を挿入した側のハニカム構造体端面を加工することが好ましい。尚、前記ハニカム構造体の流路端部の少なくとも隔壁の一部に補強部を形成することがより好ましい。また、前記ハニカム構造体の流路端面に管状部材が挿通可能な挿通孔を有したガイドを配置し、前記流路内に前記管状部材を挿入することがより好ましい。
本発明のハニカムフィルタの製造方法において、前記目封止材料を加圧、若しくは流動させて前記管状部材から目封止材料を注入して目封止部を形成することが好ましい。また、前記目封止材料を注入しながら前記管状部材を略流路方向に移動させることが好ましい。
本発明のハニカムフィルタの製造方法において、前記管状部材の先端にR部を有することが好ましく、また、前記管状部材の先端にテーパ部を有することが好ましい。尚、前記管状部材の材質が、ステンレス鋼、超硬合金、サーメット、若しくはセラミックスからなることが好ましい。
本発明のハニカムフィルタの製造方法において、前記管状部材は、前記ハニカム構造体の目封止する流路の間隔と略等間隔に複数の管状部材を配置されたものであることが好ましい。
本発明のハニカムフィルタの製造方法において、前記ハニカム構造体が、コーディエライト、ムライト、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミ、窒化チタン、サイアロン、リチウムアルミニウムシリケート、チタン酸アルミのうちの1種若しくは2種以上の成分を有するセラミックからなることが好ましい。
本発明のハニカムフィルタの製造方法において前記目封止材料が、有機発泡剤を含むことが好ましく、この有機発泡剤が未発泡の有機発泡剤を含むことが、更に好ましい。
本発明のハニカムフィルタの製造方法において、ハニカム構造体の一方の端面においては、流路内に管状部材を挿入して目封止材料を注入して、前記ハニカム構造体の一方の端面から離れた流路内に目封止部を形成し、前記ハニカム構造体の他方の端面においては、第2の目封止材料に前記ハニカム構造体の他方の端面を浸漬させて前記ハニカム構造体の他方の端面に目封止部を形成することが好ましい。
上記、本発明のハニカムフィルタの製造方法によれば、隔壁で仕切られた多数の流路を有するハニカム構造体の、端面から離れた前記複数の流路内に少なくとも目封止部を有するハニカムフィルタであって、前記端面から離れた目封止部と前記端面との間の距離が、均一でないことを特徴とする本発明のハニカムフィルタを得ることができる。
本発明のハニカムフィルタにおいて、前記端面から離れた目封止部と前記端面との間の距離が、流路方向垂直断面における中心部から外周部に向かって大きくなることが好ましい。また、前記端面から離れた目封止部と前記端面との間の距離が、流路方向垂直断面における中心部から外周部に向かって小さくなることが好ましい。
また、本発明のハニカムフィルタの製造方法によれば、隔壁で仕切られた多数の流路を有するハニカム構造体の、端面から離れた前記流路内に少なくとも目封止部を有するハニカムフィルタにおいて、同一流路内に複数の目封止部を有することを特徴とするハニカムフィルタを得ることができる。
次に本発明の作用効果について説明する。
本発明のハニカムフィルタの製造方法は、隔壁で仕切られた多数の流路を有するハニカム構造体の、前記流路内に管状部材を挿入し、前記管状部材から目封止材料を注入して、前記ハニカム構造体の端面から離れた前記流路内に目封止部を形成するハニカムフィルタの製造方法において、前記管状部材の外径が前記流路の開口寸法の40〜90%とするものである。管状部材の外径を流路の開口寸法に対して40〜90%の適切な範囲とすることにより、流路内に管状部材を挿入する際に、管状部材と隔壁が接触して多孔質材料からなる隔壁が破損することを防ぐことが可能となるのとと共に、目封止材料が管状部材内で目詰まりすることを防ぎ、所望の位置に目封止部を形成することが可能となる。
ここで、管状部材の外径を前記流路の開口寸法の40〜90%とした理由について説明する。管状部材の外径が流路開口寸法より小さければ、管状部材を流路内に挿入する際に隔壁は破損しないはずであるが、実際には流路開口寸法より僅かに小さい程度では、隔壁の破損が発生する。そこで本発明者らが検討を行った結果、管状部材外径を流路開口寸法の90%以下とすることにより、隔壁の破損を防げることを見出したからである。一方、管状部材の外径が40%を下まわると、管状部材の肉厚にも依存するが、管状部材の内径が相対的に小さくなって、目封止材料が管状部材内で目詰まりを起こし、目封止材料の注入が困難になるからである。本観点からすると、管状部材の外径の好ましい範囲は流路開口寸法の55〜75%である。ここで、流路の断面形状は、四角形、正方形、六角形、円形などいずれの形状でも良いが、開口寸法は概略流路断面形状における最大内接円の直径のことを言う。また、管状部材の断面形状も四角形、正方形、六角形、円形などいずれの形状でも良いが、円形が好ましい。これは、管状部材の断面形状が四角形、正方形、六角形のような多角形の場合、管状部材の角部が隔壁に接触した際に隔壁が損傷し易くなることと、目封止材料が管状部材内部の隅部に残留し易くなり、管状部材内で目詰まりを起こし易くなるからである。ここで、管状部材の外径寸法は断面形状における最大寸法のことを言う。
本発明のハニカムフィルタの製造方法は、隔壁で仕切られた多数の流路を有するハニカム構造体の、前記流路内に管状部材を挿入し、前記管状部材から目封止材料を注入して、前記ハニカム構造体の端面から離れた前記流路内に目封止部を形成するハニカムフィルタの製造方法において、前記目封止材料が少なくともセラミック原料を含み、前記セラミックス原料の最大粒径が前記管状部材の内径の85%以下であると共に、前記セラミックス原料の平均粒径が1μm以上としている。管状部材の断面形状は、上記のように四角形、正方形、六角形、円形などいずれの形状でも良いが、円形が好ましい。これは、管状部材の断面形状が四角形、正方形、六角形のような多角形の場合、管状部材の角部が隔壁に接触した際に隔壁が損傷し易くなることと、目封止材料が管状部材内部の隅部に残留し易くなり、管状部材内で目詰まりを起こし易くなるからである。ここで、管状部材の内径とは断面形状における内径の内接円直径のことを言う。目封止材料に含まれるセラミック原料は、最大粒径が管状部材の内径より小さければ、管状部材内でセラミックス原料が詰まることはないはずであるが、実際には管状部材内径より僅かに小さい程度では、セラミックス原料が詰まってしまい目封止部が形成できない。そこで本発明者らが検討を行った結果、最大粒径を管状部材内径の85%以下となるよう、セラミックス原料の粒径を制御することにより、セラミックス原料の詰まりが防げることを見出した。一方、セラミックス原料の粒径が小さすぎても、セラミックス原料の比表面積が増えるため、目封止材料に流動性を付与する目的で添加される液体成分が多量に必要となって、目封止材料を乾燥する際に収縮が大きくなってヒケが発生することから、平均粒径は1μm以上が必要である。上記観点から、セラミックス原料の最大粒径が管状部材の内径の70%以下であると共に、前記セラミックス原料の平均粒径が2μm以上であると、より好ましい。ここで、管状部材内径/外径は、管状部材肉厚を所定厚さ、確保するため、0.5〜0.8程度が適当である。
また本発明のハニカムフィルタの製造方法は、隔壁で仕切られた多数の流路を有するハニカム構造体の、前記流路内に管状部材を挿入し、前記管状部材から目封止材料を注入して、前記ハニカム構造体の端面から離れた前記流路内に目封止部を形成するハニカムフィルタの製造方法において、前記目封止材料が少なくとも、セラミックス原料、液体成分、凝集防止剤とを含むようにしている。本発明のハニカムフィルタのように、端面から離れた前記流路内に封止部を形成する場合は、目封止材料中の液体成分の隔壁への移動によるヒケが発生しやすくなる。そこで、凝集防止剤の添加によって、セラミックス原料同士が凝集しにくくなることから、液体成分の移動に伴う、セラミックス原料の移動も起こりにくくなり、ヒケの発生が防止できるのである。
本発明において、セラミックス原料としては、耐熱性を有するセラミック材料とすることが好ましく、例えば、コーディエライト、ムライト、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミ、窒化チタン、サイアロン、リチウムアルミニウムシリケート、チタン酸アルミ等の1種及び2種以上含むものが好適であり、封止すべき流路を構成する隔壁との密着性を勘案すると、セラミックハニカム構造体の多孔質隔壁構成成分と同様の組成であると更に好ましい。
本発明において、液体成分とは、セラミックス原料間に介在させ、目封止材料に流動性を付与する目的で添加されるものであって、目封止材料を流路に注入後、接触した多孔質隔壁に毛細管現象により移動、或いは目封止部の乾燥工程において蒸発し、形成された目封止部には存在しなくなるものである。従って、目封止材料に流動性を付与させることができ、適当な温度で蒸発する液体であればよく、具体的には水が好ましいが、アルコール、グリセリン等でも良い。また本発明において、凝集防止剤とは、セラミックス原料間に液体成分を介在させて流動性を持たせた目封止材料において、例えばセラミックス原料相互間力を調整して、セラミック原料の凝集を起こりにくくする目的で添加するものであって、液体成分の移動に伴う、セラミックス原料の移動も起こりにくくなり、ヒケの発生が防止できるのである。そして、結果として液体成分の添加量を減少できる場合もある。具体的には、ソーダ灰、水ガラス、ポリアクリル酸塩、ポリカルボン酸塩等が挙げられる。
本発明のハニカムフィルタの製造方法において使用される目封止材料の液体成分、凝集防止剤の添加量に特に制限はないが、セラミックス原料100質量部に対して、液体成分を10〜70質量部、凝集防止剤を0.01〜10質量部含むことが好ましいのは、以下の理由による。液体成分の含有量が多くなりすぎ、70質量部を越えると、目封止材料の乾燥時に収縮量が大きくなりヒケが発生する場合もあり、好ましくないからであり、また液体成分の含有量が少なくなりすぎ、10質量%未満になると、目封止材料に流動性を付与することが困難となる場合もあり、好ましくないからである。更に好ましい液体成分含有量は、20〜60質量%である。また、凝集防止剤の含有量は、多すぎても、少なすぎても、目封止材料の粘度が高くなり、流動性が付与できなくなる場合もあり、好ましくなく、0.01〜10質量部が好ましい。更に好ましい凝集防止剤の添加量は0.1〜5質量部である。上記構成とすることにより、ヒケの発生を確実に回避し、流動性も良好な目封止材料が得られる。
本発明のハニカムフィルタの製造方法において使用される目封止材料には、上記セラミックス原料、液体成分、凝集防止剤に加え、本発明の効果を損なわない程度に、種々の添加物を含有させても良い。例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロポシキルセルロース等のセルロース類、ポリビニルアルコール等の水溶性バインダーや有機バインダー、界面活性剤、潤滑剤等を含有させることができる。
本発明のハニカムフィルタの製造方法において、前記目封止材料を、大気圧より低い圧力下で混練することが好ましいのは、本発明において使用される目封止材料は、管状部材から注入されるため、目封止材料中に気泡が混入していると、所定の量の目封止材料が流路に注入されず、目封止部の長さが短くなるおそれもあるからである。また、加圧により目封止材料を管状部材から注入する場合、目封止材料中に気泡が混入していると加圧力が目封止材料に作用しにくくなり、目封止材料を流路に注入することができなくなることもあるからである。ここで大気圧より低い圧力とは、通常、大気圧は標準気圧である101.3kPaを指すが、大気圧は気温や緯度により変化するので、この値に限定されることなく、本目封止材料が混練される場所における大気圧の値未満の圧力のことを言う。好ましくは、80kPa以下である。
また、前記目封止材料を、混練した後、目開き200μm以下の篩いを通過させることが好ましいのは、目封止材料は、管状部材から注入されるため、目封止材料中に200μm以上の異物が混入していた場合、管状部材内に目封止材料が詰まって、目封止材料を流路に注入することができなくなることもあるからである。更に、前記目封止材料を、混練した後、目開き100μm以下の篩を通過させることが更に好ましい。
本発明のハニカムフィルタの製造方法において、前記目封止材料を注入後、前記管状部材を挿入した側のハニカム構造体端面を加工することが好ましいのは、次の理由による。本第1発明のハニカムフィルタの製造方法によれば、流路内に管状部材を挿入した際に、隔壁が破損しないよう、管状部材外径と流路開口寸法の関係を最適化している。しかし、万一管状部材を挿入した側のハニカム構造体の隔壁が破損したとしても、端面を加工することにより、通常端面に発生する破損部を除去でき、隔壁の破損のない流路内に目封止部を有するハニカムフィルタを得ることができるため、良好な再生が行われなかったり、浄化性能が低下するという問題につながることを確実に回避することができるからである。
また、本発明のセラミックハニカムフィルタの製造方法において、前記ハニカム構造体の流路端部の少なくとも隔壁の一部に補強部を形成することが好ましいのは、次の理由による。ハニカム構造体の流路端面の多孔質隔壁に図4に示すような補強部40を形成することで、管状部材が流路に挿入された時、誤って管状部材が隔壁に当接するようなことがあっても隔壁を壊す虞がないからである。ここで、隔壁に形成される補強部とは、目封止部を形成した後に除去することが可能な物質を、多孔質隔壁に塗布、若しくは含浸すれば良い。多孔質隔壁の表面や空孔内に、このような物質を存在させることにより、多孔質隔壁が補強されるからである。ここで、目封止部を形成した後に除去することが可能な物質とは、例えば、ロウ等が挙げられる。
また、本発明のハニカムフィルタの製造方法において、前記ハニカム構造体の流路端面に管状部材が挿通可能な挿通孔を有したガイドを配置し、前記流路内に前記管状部材を挿入するのが好ましいのは次の理由による。ハニカム構造体の流路端面に図5に示すような管状部材が挿通可能な挿通孔45を有したガイド2を配置することで、管状部材はガイドを通して流路に導入され、挿入されるので、管状部材が隔壁に当接し難くなり、隔壁を壊すことを確実に防げるようになるからである。ここで、管状部材が挿通可能なガイドには、管状部材の外形状より大きく、且つ、流路の開口形状より小さな挿通孔を有していることが好ましく、その材質は、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、オレフィン等のフィルムや樹脂を使用することが好ましい。
本発明のハニカムフィルタの製造方法において、目封止材料を加圧、若しくは流動させて管状部材から目封止材料を注入して目封止を形成することが好ましいのは次の理由による。目封止材料を加圧、若しくは流動させて管状部材から目封止材料を注入することで、所定の量の目封止材料を流路に注入することがより容易となるからである。ここで、目封止材料を加圧させる方法としては、図2に示すように、目封止材を保管したタンク内に圧力をかけて管状部材より目封止材を注入することができる。また、目封止材料を流動させる方法としては、図3に示すように、機械式に目封止材を管状部材へ送り出して注入する方法が適用できる。
本発明のハニカムフィルタの製造方法において、目封止材料を注入しながら管状部材を移動させることが好ましいのは、目封止材料を管状部材から注入する時に、特に流路方向に管状部材を移動させることで、流路内の目封止材が均一に充填され、所望の位置に目封止部が確実に形成されるからである。
本発明において、管状部材の先端にR部を有することが好ましいのは、次の理由による。図6(b)に示すように、管状部材30の先端にR部31を有することで、流路内に管状部材を挿入する際に、管状部材が多孔質隔壁に当接することがあった場合でも、管状部材先端のR部の存在により、管状部材が撓んで流路内に挿入され、隔壁が破損しにくくなるからである。
本発明において、管状部材の先端にテーパ部を有することが好ましいのは、次の理由による。図6(c)に示すように、管状部材30の先端にテーパ部32を有することで、管状部材が多孔質隔壁に当接することがあった場合でも、管状部材先端のテーパ部の存在により、管状部材が撓んで流路内に挿入され、隔壁が破損しにくくなるからである。好ましくは、図6(d)に示すように、管状部材30の先端にテーパ部32を有しさらにR部31を有することで、より隔壁に当接しにくくなり、隔壁が壊れにくくなるのである。
本発明において、管状部材の材質が、ステンレス鋼、超硬合金、サーメット、若しくはセラミックスからなることが好ましいのは、次の理由による。管状部材は、隔壁に当接した場合でも破損せず、また、目封止材料が管状部材内部を通過しても磨耗し難いからである。尚、セラミックスは、アルミナ、ジルコニア、炭化ケイ素、窒化ケイ素、サイアロン等を使用することができる。
本発明において、管状部材は、前記ハニカム構造体の目封止する流路の間隔と等間隔に複数の管状部材を配置されたものであることが好ましいのは、複数の管状部材を目封止する流路の間隔と等間隔に配置することで、目封止に要する時間を短縮することができるからである。
本発明において、ハニカム構造体が、アルミナ、ジルコニア、コージェライト、ムライト、炭化ケイ素、炭化チタン、窒化ケイ素、サイアロン、窒化チタン、窒化アルミニウム、リチウムアルミニウムシリケート、チタン酸アルミのうちの1種若しくは2種以上の成分を有するセラミックからなることが好ましいのは、次の理由による。ハニカムフィルタでは、捕集された微粒子が一定量以上になると、これを燃焼させて、再生が行われるため、これらの耐熱性を有するセラミックスであれば、再生の際に、溶融などの損傷を受けないからである。特に、耐熱衝撃性が要求される、外径150mm、全長150mm以上の大型ハニカムフィルタの場合は、コージェライト、チタン酸アルミ、LASなどの低熱膨張特性を有するセラミックスが好ましく。また、微粒子を多量に補足、堆積させた状態で燃焼させたい場合には、炭化珪素、窒化珪素などの超耐熱セラミックスが好ましい。また、これらのセラミックスを適宜組み合わせても良いし、焼成助剤などを含有しても良い。
また、セラミックからなるハニカム構造体は、ハニカムに成形後、乾燥、焼成したものを用いて目封止材料を流路に注入することができるが、焼成する前、つまり、ハニカムに成形した後、乾燥後のものを用いて目封止材料を流路に注入しても良い。
本発明のハニカムフィルタの製造方法において前記目封止材料が、未発泡の有機発泡剤を含むことが好ましいのは、次の理由による。目封止材料中に未発泡の有機発泡剤を含有させ、目封止部を形成した後、未発泡の有機発泡剤を発泡させ、膨張させることにより、目封止材自体が膨張し、隔壁と目封止材の密着性が向上し、目封止材を隔壁に強固に固着させることが可能となるからである。
本発明のハニカムフィルタの製造方法においてハニカム構造体の一方の端面においては、流路内に管状部材を挿入して目封止材料を注入して、前記ハニカム構造体の一方の端面から離れた流路内に目封止部を形成し、前記ハニカム構造体の他方の端面においては、第2の目封止材料に前記ハニカム構造体の他方の端面を浸漬させて前記ハニカム構造体の他方の端面に目封止部を形成することが好ましいのは、次の理由による。ハニカム構造体の他方の端面において、その端面に目封止部を形成する場合、流路内に管状部材を挿入して目封止部を形成する方法よりも、目封止材料にハニカム構造体の端面を浸漬させて目封止部を形成するほうが、目封止に要する工数を短縮することができるので好ましい。この時、ハニカム構造体の端面に浸漬させる目封止材料は、管状部材で注入される目封止材料とは異なる第2の目封止材料であることが好ましく、この第2の目封止材料は、少なくともセラミック原料、液体成分とを含むことが好ましい。これは、前記した管状部材から注入される目封止材料と比べて流動性を必要としないので、凝集防止剤を含まなくても良いのである。そして、第2の目封止材料のセラミックス原料としては、耐熱性を有するセラミック材料とすることが好ましく、例えば、コーディエライト、ムライト、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミ、窒化チタン、サイアロン、リチウムアルミニウムシリケート、チタン酸アルミ等の1種及び2種以上含むものが好適であり、封止すべき流路を構成する隔壁との密着性を勘案すると、セラミックハニカム構造体の多孔質隔壁構成成分と同様の組成であると更に好ましい。また、液体成分としては、目封止材料に流動性を付与させることができ、適当な温度で蒸発する液体であればよく、具体的には水が好ましいが、アルコール、グリセリン等でも良い。さらに、必要に応じて、メチルセルロース、ヒドロキシプロポシキルセルロース等のセルロース類、ポリビニルアルコール等の水溶性バインダーや有機バインダー、造孔剤、潤滑剤等を含有させることができる。
尚、本発明のハニカムフィルタの製造方法において、ハニカム構造体の一方の端面において、流路内に管状部材を挿入して目封止材料を注入し、前記ハニカム構造体の一方の端面から離れた流路内に目封止部を形成した後、前記ハニカム構造体の他方の端面において、第2の目封止材料に前記ハニカム構造体の他方の端面を浸漬させて前記ハニカム構造体の他方の端面に目封止部を形成しても良く、逆に、ハニカム構造体の一方の端面において、第2の目封止材料に前記ハニカム構造体の一方の端面を浸漬させ、前記ハニカム構造体の一方の端面に目封止部を形成した後、前記ハニカム構造体の他方の端面において、流路内に管状部材を挿入して目封止材料を注入して、前記ハニカム構造体の他方の端面から離れた流路内に目封止部を形成しても良いが、後者が好ましい。これは、目封止部を形成後、目封止部を乾燥、焼成する工程では、ある程度の数量をまとめて行うので、前記したように、流路内に管状部材を挿入して目封止部を形成する工程よりも、工数が短い工程である、目封止材料にハニカム構造体の端面を浸漬させて目封止部を形成する工程を先に行うほうが、生産効率が良いからである。
本発明の隔壁で仕切られた多数の流路を有するハニカム構造体の、前記流路内に管状部材を挿入し、前記管状部材から目封止材料を注入して、前記ハニカム構造体の端面から離れた前記流路内に目封止部を形成するハニカムフィルタの製造方法について、一方の目封止部が端面から離れたハニカムフィルタの例を用いて説明したが、本発明の作用効果が得られる観点から、図7に示すような、流入側、流出側両方の目封止部が端面から離れた位置に配置されるハニカムフィルタに適用できることは言うまでもなく、図8に示すように、一部の目封止部が端部に形成されたハニカムフィルタにも適用できる。
上記、本発明のハニカムフィルタの製造方法によれば、管状部材の長さ、管状部材の挿入位置を調整することにより、隔壁で仕切られた多数の流路を有するハニカム構造体の、端面から離れた前記流路内に少なくとも封止部を有するハニカムフィルタの目封止部の位置を自在に調整できることから、図9(a)〜(f)に示すような各種形態の、端面から離れた目封止部と端面との間の距離が、均一でない本発明のハニカムフィルタを得ることができる。本発明の、端面から離れた目封止部と端面との間の距離が、均一でないことを特徴とするハニカムフィルタは図9(a)〜(f)に示すように、目封止部と隔壁の境界が一直線上に連続せず、熱衝撃により応力集中する部分及び燃焼熱が集中する部分が連続しないことから、熱衝撃による破損や、溶損を防ぐことができるのと共に、流入側目封止部より排気ガス流入側に空間を有していることから、微粒子の再生が容易になる。本発明のハニカムフィルタにおいて、多孔質隔壁の表面や細孔中に触媒物質を担持すると、触媒物質の作用により微粒子の再生がより容易に行えることから好ましい。触媒物質としては、例えば、白金族金属を含む酸化触媒等が好適であるが、ハニカムフィルタ全体に担持しても良いし、流路内部に形成された流入側目封止部より排気ガス流入側隔壁に主に担持しても良いし、酸化触媒の酸化力が流入側目封止部付近を境にして、排気ガス流入側と流出側で異なっていても良い。
図9の(e)に示す本発明のハニカムフィルタは、前記端面から離れた目封止部と前記端面との間の距離が、流路方向垂直断面における中心部から外周部に向かって大きくなるハニカムフィルタである。このようなハニカムフィルタに流入側目封止部4より排気ガス流入側の隔壁に酸化触媒を担持して使用した場合、ハニカムフィルタの中心部は外周部に比べて温度が高くなる分布を示すことから、連続再生中の温度分布に応じた担持量を選択することができ、流路端部から離れた一定の位置に流入側目封止部を有するハニカムフィルタに比べて、高価な酸化触媒の総担持量を減少することが可能になるという効果を有する。また、排気ガスの流れがおのずと外周方向に向くため、ハニカムフィルタの微粒子捕集後の再生負荷を中央部に集中せずに、全体に分散することができ、再生が全体にわたって行われやすくなる。
図9の(f)に示すハニカムフィルタは、前記端面から離れた封止部と前記端面との間の距離が、流路方向垂直断面における中心部から外周部に向かって小さくなるハニカムフィルタである。このようなハニカムフィルタに流入側目封止部4より排気ガス流入側の隔壁に酸化触媒を担持して使用した場合、外周部に比べてガス流量の多い中心部で微粒子が多く捕集されるため、強制再生時には捕集した微粒子量に応じた担持量を選択でき、流路端部から離れた一定の位置に流入側目封止部を有するハニカムフィルタに比べて、高価な酸化触媒の総担持量を減少することが可能になるという効果を有する。
上記、図9(e)及び(f)に示すハニカムフィルタによれば、エンジンと触媒性能、制御に合ったハニカムフィルタを選択でき、高価な酸化触媒担持量を軽減でき、コンパクトなフィルタを供給できる。
また、本発明のハニカムフィルタの製造方法によれば、管状部材の長さ、管状部材の挿入位置を調整することにより、隔壁で仕切られた多数の流路を有するハニカム構造体の、端面から離れた前記流路内に少なくとも封止部を有するハニカムフィルタにおいて、同一流路内に複数の目封止部を有することを特徴とするハニカムフィルタを得ることができる。本発明の、同一流路内に複数の目封止部を有する、ハニカムフィルタは図10に示すように、排気ガスが複数回、隔壁を通過するため、排気ガス中の微粒子の捕集効率に優れる。
本発明によれば、端面から離れた位置に目封止部を設けるハニカムフィルタにおいて、端面から離れた位置に目封止部を確実に設ける方法を提供することができる。特に、所定の長さの管状部材をもつ目封止材料注入器を用いて、端面から離れた流路内に目封止部を形成する方法において、隔壁の破損を防止できる方法を提供するものである。その際、目封止材料の目詰まりを回避することもでき、しかも目封止部にヒケが発生することを防止することもできる方法をも提供することができる。また、従来の方法では製造できなかった、端面から離れた位置に目封止部を有するハニカムフィルタであって、端面から離れた目封止部と端面との間が均一、或いは、同一流路内に複数の目封止部を有するハニカムフィルタを得ることができる。
次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、これら実施例により本発明が限定されるものではない。
(参考例1)
図1は参考例1に係るハニカムフィルタの側断面模式図である。図1のハニカムフィルタ10は、外周壁1の内側に隔壁3で仕切られた多数の四角形の流路2を有し、この流路2は封止部4、5で封止されており、封止部4は流入側端面7から離れた流路内に配置されている。参考例1におけるハニカムフィルタは、以下の製造工程で製造した。カオリン、タルク、シリカ、アルミナの粉末を調整して、質量比で、SiO2:48〜52%、Al2O3:33〜37%、MgO:12〜15%を含むコーディエライト生成原料粉末とする。本実施例1ではSiO2:50%、Al2O3:35%、MgO:15%に調整した。これにメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のバインダー、潤滑材、造孔剤としてグラファイトを添加し、乾式で十分混練した後、規定量の水を添加、十分な混練を行って可塑化したセラミック坏土を作成した。次に、押出し成形用金型を用いて坏土を押出し成形し、切断して、ハニカム構造を有する成形体とした。次にこの成形体を、乾燥、焼成し、隔壁の厚さ0.3mm、気孔率65%、平均細孔径20μm、隔壁ピッチ1.5mm、外径が280mm、全長が310mmの図2(a)に示すコーディエライト質ハニカム構造体11とした。
次に、図2(b)に示すように、目封止材料保管タンク21と、タンク21から目封止材料を管状部材30に供給するチューブ24、バルブ23から構成される目封止材料供給装置20に、ハニカム構造体11を流路方向が略重力方向に一致するように載置した。目封止材料の供給に使用する管状部材は、ステンレス鋼製で全長が100mmで、外径φ0.5mm、内径φ0.3mmの断面円形のものを用いた。また、目封止材料は、セラミックス原料として平均粒径16μm、最大粒径270μmを有するコーディエライト粉末100質量部、液体成分として水をコーディエライト粉末100質量部に対し30質量部を用いて混練して目封止材料保管タンク21に充填した。
次に、管状部材30を目封止する流路内へ、ハニカム構造体11の端面7から20mmの位置に挿入し、目封止材料保管タンク21のエアー供給バルブ22からエアーを流入させて加圧して、所定量の目封止材料を管状部材から注入し、管状部材を流路から抜き取り目封止を行い、他に目封止する流路においても同様にして目封止を行った。続いてハニカム構造体を上下反対に載置し直し、もう一方の端面8で、目封止する流路の端部で管状部材30から所定量の目封止材料を注入して目封止を行った。そして、目封止部を乾燥後、焼成を行って、ハニカムフィルタ10を作成した。
参考例1において作成されたハニカムフィルタは、目封止に用いる管状部材の外径0.5mmがハニカム構造体の流路開口寸法1.2mm(隔壁ピッチ1.5mm−隔壁厚さ0.3mm)の42%であったので、流路内の管状部材を挿入する際に、管状部材と隔壁が接触して隔壁が破損することを防ぐことができ、目封止部が流路端面から離れた位置に配置されたハニカムフィルタを得ることができた。
(参考例2)
参考例1と同様に図2(a)に示す参考例2のコーディエライト質ハニカム構造体11を準備した。次に、図2(b)に示すように、目封止材料保管タンク21と、タンク21から目封止材料を管状部材30に供給するバルブ23から構成される目封止材料供給装置20に、ハニカム構造体11を流路方向が略重力方向に一致するように載置した。目封止材料の供給に使用する管状部材は、ステンレス鋼製で全長が100mmで、外径φ1.1mm、内径φ0.8mmの断面円形のものを用いた。また、目封止材料は、セラミックス原料として平均粒径25μm、最大粒径500μmを有するコーディエライト粉末と、液体成分として水をコーディエライト粉末100質量部に対し30質量部を用いて混練して目封止材料保管タンク21に充填した。次に、管状部材30を目封止する流路内へ、ハニカム構造体11の端面7から30mmの位置に挿入し、目封止材料保管タンク21のエアー供給バルブ22で加圧して、所定量の目封止材料を管状部材から注入し、管状部材を流路から抜き取り目封止を行い、他に目封止する流路においても同様にして目封止を行った。続いてハニカム構造体を上下反対に載置し直し、もう一方の端面8で、目封止する流路の端部で管状部材30から所定量の目封止材料を注入して目封止を行った。そして、目封止部を乾燥後、焼成を行い、ハニカムフィルタ10を作成した。
参考例2において作成されたハニカムフィルタは、セラミックス原料であるコーディエライト粉末の最大粒径250μmが管状部材の内径0.8mmの85%以下でありかつ、セラミックス原料であるコーディエライト粉末の平均粒径が1μm以上であったので、セラミック原料が管状部材内で詰まることなく、かつ良好な目封止部が形成されたため、目封止部が流路端面から離れた位置に配置されたハニカムフィルタを得ることができた。
(参考例3)
参考例1と同様に図2(a)に示す参考例3のコーディエライト質ハニカム構造体11を準備した。次に、図2(b)に示すように、目封止材料保管タンク21と、タンク21から目封止材料を管状部材30に供給するバルブ23から構成される目封止材料供給装置20に、ハニカム構造体11の端面を流路方向が略重力方向に一致するように載置した。目封止材料の供給に使用する管状部材は、ステンレス鋼製で全長が100mmで、外径φ1.1mm、内径φ0.8mmの断面円形のものを用いた。また、目封止材料は、セラミックス原料として平均粒径30μm、最大粒径700μmを有するコーディエライト粉末と、液体成分として水をコーディエライト粉末100質量部に対し30質量部、凝集防止剤としてポリカルボン酸アンモニウム塩をコーディエライト粉末100質量部に対し2質量部、用いて混練して目封止材料保管タンク21に充填した。次に、管状部材30を目封止する流路内へ、ハニカム構造体11の端面7から20mmの位置に挿入し、目封止材料保管タンク21のエアー供給バルブ22で加圧して、所定量の目封止材料を管状部材から注入し、管状部材を流路から抜き取り目封止を行い、他に目封止する流路においても同様にして目封止を行った。続いてハニカム構造体を上下反対に載置し直し、もう一方の端面8で、目封止する流路の端部で管状部材30から所定量の目封止材料を注入して目封止を行った。そして、目封止部を乾燥後、焼成を行い、ハニカムフィルタ10を作成した。
参考例2において作成されたハニカムフィルタは、目封止材料が少なくとも、セラミックス原料、液体成分、凝集防止剤とを含むようにしているので、目封止部に発生するヒケを実用上問題ない程度に押さえることができると共に、目封止部が流路端面から離れた位置に配置された良好なハニカムフィルタを得ることができた。
(実施例1)
本実施例でのハニカムフィルタを以下の工程で製造した。カオリン、タルク、シリカ、アルミナの粉末を調整して、質量比で、SiO2:50%、Al2O3:35%、MgO:15%に調整しコーディエライト生成原料粉末とた。これにメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のバインダー、潤滑材、造孔剤としてグラファイトを添加し、乾式で十分混練した後、規定量の水を添加、十分な混練を行って可塑化したセラミック坏土を作成した。次に、押出し成形用金型を用いて坏土を押出し成形し、切断して、ハニカム構造を有する成形体とした。次にこの成形体を、乾燥、焼成し、隔壁の厚さ0.32mm、気孔率64%、平均細孔径22μm、隔壁ピッチ1.6mm、外径が280mm、全長が310mmの図2(a)に示すコーディエライト質ハニカム構造体11とした。
次に、図2(b)に示すように、目封止材料保管タンク21と、タンク21から目封止材料を管状部材30に供給するバルブ23から構成される目封止材料供給装置20に、ハニカム構造体11の端面を流路方向が略重力方向に一致するように載置した。目封止材料の供給に使用する管状部材は、全長が100mmで、表1に示す外径、内径寸法、管状部材断面形状、管状部材先端形状のものを用いた。また、目封止材料は、表1に示すとして平均粒径、最大粒径を有するセラミックス原料、液体成分、凝集防止剤を50kPaの圧力下で混練した後、目封止材料保管タンク21に充填した。
次に、管状部材30を目封止する流路内へ、ハニカム構造体11の端面7から30mmの位置に挿入し、目封止材料保管タンク21のエアー供給バルブ22で加圧して、所定量の目封止材料を管状部材から注入しながら管状部材を重力方向と反対方向に移動させ、目封止材料の注入が完了したら管状部材を流路から抜き取り長さ10mmの目封止を形成した。そして、他に目封止する流路においても同様にして、目封止を行った。続いて、ハニカム構造体を上下反対に載置し直し、もう一方の端面8を上面にし、管状部材30を目封止する流路内へ、ハニカム構造体11の端面8から10mmの位置に挿入し、所定量の目封止材料を管状部材から注入しながら管状部材を重力方向と反対方向に移動させ、端面8に目封止部を形成した。そして、他に目封止する流路においても同様にして、目封止を行い、目封止部を乾燥後、焼成を行い、ハニカムフィルタ10を作成した。次いで、ハニカム構造体フィルタ11の端面7、8を約1mm、砥石で加工することにより除去した。
本実施例において作成されたハニカムフィルタで、目封止部形成時の評価を次のように行った。
隔壁の破損に関し、隔壁が破損しなかったものを合格(○)とし、このうち隔壁の破損が生じたが実用上問題のないものを(△)とし、隔壁が破損したものを不合格(×)とした。
目封止部の形成状態に関し、目封止部が所定長さ形成されたものを合格(○)とし、所定長さが形成されなかったが実用上問題のないものを(△)とし、所定長さが形成されず実用上問題であったものを不合格(×)とした。
目封止部のヒケ状況に関し、目封止部にヒケが形成されなかったものを合格(○)とし、ヒケが形成されたが、実用上問題のないものを(△)とし、ヒケが形成され目封止部として機能できないものを不合格(×)とした。
そして、総合評価として、隔壁の破損、目封止部の形成状態、目封止部のヒケの各評価結果がいずれも(○)であったものを(○)、いずれか1つ以上(△)であったものを(△)、いづれか1つでも(×)であったものを(×)として評価した。
これらの結果を表1にあわせて示した。
Figure 0004895154
試験No.1〜17では目封止に用いる管状部材の外径がハニカム構造体の流路開口寸法の40〜90%であったこと、セラミックス原料の最大流径が管状部材の内径の85%以下であり、目封止材料のセラミックス原料の平均流径が1μm以上あったこと、目封止材料がセラミックス原料、液体成分、凝集防止剤を含んでいたので、流路内の管状部材を挿入する際に、管状部材と隔壁が接触して隔壁が破損することを防ぐことができ、また、目封止材料が管状部材内で詰まることもなく、ヒケの発生を実用上問題ない程度に押さえることができたため、目封止部が流路端面から離れた位置に配置されたハニカムフィルタを得ることができた。
一方、試験No.18〜20は、目封止に用いる管状部材の外径がハニカム構造体の流路の開口寸法の40〜90%の範囲を外れていたこと、セラミックス原料の最大流径が管状部材の内径の85%を超えており、目封止材料のセラミックス原料の平均流径が1μm未満であったこと、目封止材料が凝集防止剤を含んでいなかったことのいずれかの条件であったので、流路内の管状部材を挿入する際に、管状部材と隔壁が接触して隔壁が破損したり、また、目封止材料が管状部材内で詰まったため目封止部が良好に形成されず、目封止部にヒケが発生したりして、良好なハニカムフィルタを得ることができなかった。
(実施例2)
実施例に示す試験No.8において、目封止部を形成する前に、ハニカム構造体11の端面7側の流路端部に、端部から10mmの長さに亘って補強部を形成した以外は、試験No.8と同様の方法を用いて実施例のハニカムフィルタを作成した。補強部は加熱溶解したワックス中にハニカム構造体の端部を浸漬した後、引き出し、冷却させ、多孔質隔壁中の細孔にワックスを含浸させることによって形成した。なお、補強部のワックスは、目封止部を乾燥後、焼成する際に、昇温過程で、溶解、焼失させた。本実施例のハニカムフィルタは、流路端面の隔壁がロウで補強されていることから、管状部材が流路に挿入された際、管状部材が隔壁に当接するようなことがあったとしても、隔壁を破損することは無く、良好な目封止部を有するハニカムフィルタであった。
(実施例3)
実施例に示す試験No.9において、目封止部を形成する前に、ハニカム構造体11の端面7側の流路端部に、ポリエチレン製のフィルムを貼り付け、目封止する流路に該当するフィルム部にレーザーでφ0.9mmの穴を開けた後、このフィルムが付いた状態のままこの穴に管状部材を挿入した以外は、試験No.9と同様の方法を用いて実施例のハニカムフィルタを作成した。なお、このフィルムは、目封止部を形成後、焼成前に、ハニカム構造体から剥がして除去した。 本実施例のハニカムフィルタは、流路端面に貼り付けられたフィルムの穴に管状部材を挿入することで、フィルムがガイドの役割を果たし、管状部材が流路にスムーズに挿入され、管状部材が隔壁に当接し難くなり隔壁を破損することは無く、良好な目封止部を有するハニカムフィルタであった。
(実施例4)
実施例に示す試験No.10において、図11に示すように、管状部材5本を3.2mmピッチで配置して用いた以外は、試験No.10と同じ条件で実施例のハニカムフィルタを作成した。本実施例のハニカムフィルタは、隔壁の破損がなく、目封止部の形成状態が良好でヒケ発生がないのはもちろんのこと、目封止部の形成に要する時間を大幅に短縮することができた。
(実施例5)
実施例に示す、試験No.10において、管状部材を目封止する流路内へ挿入する位置を、流路毎に任意に変化させたこと以外は、試験No.10と同じ条件で実施例のハニカムフィルタを作成した。本実施例のハニカムフィルタは、図9(c)に示すように、端面7から離れた目封止部と端面との間の距離が均一でない目封止部を有していると共に、隔壁の破損がなく、目封止部の形成状態が良好であった。そして、流路内部に形成された目封止部と隔壁の境界位置が直線状に連なっていないことから、耐熱衝撃性、耐溶損性に優れていた。
(実施例6)
実施例に示す、試験No.7において、目封止材料を混練した後、目開き200μmの篩を通過させ、且つ、ハニカム構造体11の端面を流路方向が略水平方向に一致するように載置したこと以外は、試験No.7と同じ条件で実施例のハニカムフィルタを作成した。本実施例のハニカムフィルタは、最大粒径200μmのコーディエライト化原料を使用し、且つ目開き200μmの篩を通過させ、目封止材料中に粗大原料が入らないように考慮していることから、管状部材内における目封止材料の詰まりを確実に防ぐことができる。
(実施例7)
実施例と同様に図2(a)に示すコーディエライト質ハニカム構造体11を準備した。次に、図2(b)に示すように、目封止材料保管タンク21と、タンク21から目封止材料を管状部材30に供給するバルブ23から構成される目封止材料供給装置20に、ハニカム構造体11の一方の端面7を流路方向が略重力方向に一致するように載置した。目封止材料の供給に使用する管状部材は、全長が100mmで、外径φ1.1mm、内径φ0.8mmの断面円形のものを用いた。また、目封止材料は、セラミックス原料として平均粒径30μm、最大粒径700μmを有するコーディエライト粉末と、液体成分として水をコーディエライト粉末100質量部に対し30質量部、凝集防止剤としてポリカルボン酸アンモニウム塩をコーディエライト粉末100質量部に対し2質量部、用いて混練して目封止材料保管タンク21に充填した。次に、管状部材30を目封止する流路内へ、ハニカム構造体11の端面7から30mmの位置に挿入し、目封止材料保管タンク21のエアー供給バルブ22で加圧して、所定量の目封止材料を管状部材から注入しながら管状部材を重力方向と反対方向に移動させ、目封止材料の注入が完了したら管状部材を流路から抜き取り長さ10mmの目封止部4を形成した。そして、他に目封止する流路においても同様にして、目封止を行った。続いて、ハニカム構造体11の他方の端面8にフィルム72を貼り付けて、目封止部4が形成されていない流路に該当するフィルム部に貫通孔をあけ、図14に示すように、容器71中の第2の目封止材料70に浸漬させて、目封止部5を形成した。この時、第2の目封止材料には、コーディエライト粉末と、液体成分として水をコーディエライト粉末100質量部に対し30質量部用いた。そして、目封止部を乾燥後、焼成を行い、ハニカムフィルタ10を作成した。
本実施例において作成されたハニカムフィルタは、ハニカム構造体の一方の端面から離れた位置に配置された目封止部において、目封止材料が少なくとも、セラミックス原料、液体成分、凝集防止剤とを含むようにしているので、目封止部に発生するヒケを実用上問題ない程度に押さえることができると共に、ハニカム構造体の他方の端面の目封止部の形成に要する工数が短縮できた。
尚、本実施例では、第2の目封止材料を用いた目封止を後から実施したが、先に、第2の目封止材料でハニカム構造体の端面5に目封止部を形成した後にハニカム構造体の端面から離れた流路に目封止部4を形成しても良い。
本発明に係るハニカムフィルタの模式断面図。 本発明に係るハニカムフィルタで、目封止材料を加圧させて注入する目封止材料供給装置の模式図 本発明に係るハニカムフィルタで、目封止材料を流動させて機械式に注入する機械式目封止材料供給装置の模式図 流路端面の隔壁に形成された補強部を示す図 流路端面に挿通孔を有したガイドを配置した状態を示す図 管状部材の先端形状を示した図、(a)R部とテーパ部を有さない管状部材(b)R部を有する管状部材、(c)テーパ部を有する管状部材、(d)R部とテーパ部を有する管状部材 本発明に係るハニカムフィルタを示した模式断面図 本発明に係るハニカムフィルタを示した模式断面図 本発明に係るハニカムフィルタを示した模式断面図 本発明に係るハニカムフィルタを示した模式断面図 複数の管状部材を配置した目封止材料供給装置の模式図 従来技術のハニカムフィルタ 特許文献1に記載されている目封止部を形成する方法を示した図 本発明に係るハニカム構造体の他方の端面に目封止部を形成する方法を示した図
1、56:外周壁
2、52、62:流路
3、53、63:隔壁
4、5、54、55、64:封止部
7、57:流入側端面
8、58:流出側端面
10、50:ハニカムフィルタ
11、51、61:ハニカム構造体
20:目封止材料供給装置
21:目封止材料保管タンク
22:エアー供給バルブ
23:バルブ
24:チューブ
26:機械式目封止材料供給装置
30:管状部材
40:補強部
45:挿通孔
46:ガイド
66:ワックス
69:スラリー
70:第2の目封止材料
71:容器
72:フィルム

Claims (6)

  1. 隔壁で仕切られた多数の流路を有するハニカム構造体の、前記流路内に管状部材を挿入し、前記管状部材から目封止材料を注入して、前記ハニカム構造体の端面から離れた前記流路内に目封止部を形成するハニカムフィルタの製造方法において、前記管状部材の外径が前記流路の開口寸法の40〜90%であり、前記目封止材料が少なくとも、セラミックス原料、液体成分、凝集防止剤とを含み、前記セラミックス原料の最大粒径が前記管状部材の内径の85%以下であると共に、前記セラミックス原料の平均粒径が1μm以上であり、前記目封止材料を注入後、前記管状部材が挿入された側のハニカム構造体の端面を加工することを特徴とするハニカムフィルタの製造方法。
  2. 前記目封止材料を、大気圧より低い圧力下で混練することを特徴とする請求項1に記載のハニカムフィルタの製造方法。
  3. 前記目封止材料を、混練した後、目開き200μm以下の篩いを通過させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハニカムフィルタの製造方法。
  4. 前記目封止材料を注入しながら前記管状部材を略流路方向に移動させることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
  5. 前記管状部材の先端にR部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
  6. 前記ハニカム構造体の一方の端面においては、前記流路内に管状部材を挿入して目封止材料を注入して、前記ハニカム構造体の一方の端面から離れた流路内に目封止部を形成し、前記ハニカム構造体の他方の端面においては、第2の目封止材料に、前記ハニカム構造体の他方の端面を浸漬させて前記ハニカム構造体の他方の端面に目封止部を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載のハニカムフィルタの製造方法。
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