JP4894024B2 - ヘッドホンの耳掛け具取り付け構造 - Google Patents
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Description
そのため、運動などで強い振動が付与された際にずれたり外れたりする可能性があり、また、使用しているうちに装着位置が少しずつずれてしまう可能性があり、また、コードを手などに引っ掛けて強く引っ張ってしまった場合に容易に外れてしまう虞があるので、これらの点について改善が要望されている。
この耳掛け具を用いれば、本体部をしっかりと耳に装着して維持することができ、外部から力が付与された場合に容易にずれたり外れたりすることがない。
この耳掛け具の一例が、耳掛け用ハンガーとして特許文献1に開示されている。
また、特許文献1に記載された筐体は、いわゆるインナーイヤータイプの形態を有すると共に左右の区別を特に必要とするものではないので、筐体の首部に対して取り付けられる耳掛け用ハンガーの向きについては、特に厳密な規制が必要なものではない。
そのため、ヘッドホンを装着した状態において外観品位が優れていること、すなわち、外観デザイン上の優位性は、商品の販売数量に直接反映する重要な要素になっている。
具体的には、本体部の形状を左右の耳に対応した対称形状にし、本体部から引き出されるコードを耳介の前方から上方へ回し、耳介の上側を経て後方側から下方に引き出すような引き回しにするものであり、これにより高い装着感が得られるとされる。
本体部の形状が左右で異なる場合は、取り付ける耳掛け具も本体部に対して左右区別してそれぞれの向きで取り付けられることが必要となる。
従って、特許文献1に記載された従来の耳掛け具に対しては、耳掛け具と本体との外観上の一体感が得られること、耳掛け具が本体に対し所定の向きで安定して取り付けられること、が望まれる。
1)スピーカ(7L)を収納したハウジング(8)と前記ハウジング(8)から延出し前記スピーカ(7L)に音声信号を供給するコード(2L)とを備えたヘッドホンに、着脱自在に耳掛け具(70L)を取り付けるヘッドホンの耳掛け具取り付け構造において、
前記ハウジング(8)は、前記スピーカ(7L)を収納した本体部(8j)と、前記本体部(8j)から突出した突出部(8c)と、を有し、
前記コード(2L)は、前記突出部(8c)から延出すると共に前記突出部(8c)側がブッシング(9)で覆われており、
前記耳掛け具(70L)は、弓状の部分を有すると共に、前記ブッシング(8)と前記コード(2L)とに跨って着脱自在に係合可能とされ、前記弓状の部分において開口するスリット(71)と、前記スリット(71)が内部まで進入してなる溝部(72)と、一方の端部に形成された円筒状空間(73)とを有し、前記円筒状空間(73)の内径(φ)と前記ブッシング(9)の最大外形寸法がほぼ同じに形成されており、前記円筒状空間(73)に前記ブッシング(9)を嵌め込むことで前記ヘッドホンに取り付けられることを特徴とするヘッドホンの耳掛け具取り付け構造である。
2)前記スリット(71)の開口幅(W2)は、前記スリット(71)に前記コード(2L)が嵌め込み可能なように、前記コード(2L)の外径とほぼ同じか僅かに大きく、かつ、前記ブッシング(9)の外径よりは小さく形成されていることを特徴とする1)に記載のヘッドホンの耳掛け具取り付け構造である。
3)前記耳掛け具は、前記円筒状空間(73)側の端部が、前記突出部(8c)におけるコード(2L)が延出している面(8c3a)と接するようにして前記ヘッドホンに取り付けられて用いられ、前記突出部(8c)におけるコード(2L)が延在している面(8c3a)は、前記コード(2L)の前記突出部(8c)からの延出方向に対して傾斜して形成されていることを特徴とする1)または2)に記載のヘッドホンの耳掛け具取り付け構造である。
図1はヘッドホン50の外観図であり、耳掛け具70が取り付けられていない状態を示している。以下の説明では、耳掛け具70をフック70とも称する。
各本体部1L,1Rの内部には、音声を出力するスピーカ7L,7Rと、外部の音を収録するマイクロホン12L,12Rと、が収納されている。
操作部5の内部には、ノイズキャンセル回路などの電子回路C1を搭載した基板C2が収納されている。また、電子回路の電源となる単4乾電池などの電池BTが着脱自在に収納される。
操作部5には、ノイズキャンセル機能の入切をするスイッチ5aと、ノイズキャンセル機能を一時中断して外部の音を積極的に聴取する際に押すボタン5bと、が設けられている。
ヘッドホン50の使用時には接続プラグ6を外部の音楽再生装置などの音声出力端子に接続する。
収音した左右それぞれの外部音の音声信号は電子回路C1に供給される。
電子回路C1は供給された左右それぞれの外部音の音声信号に基づいて、その外部音の音声信号に対する逆相のキャンセル信号を左右それぞれ生成する。
そして、生成した左右のキャンセル信号を、音楽再生装置から供給された左右の音声信号それぞれに加えてキャンセル処理済み音声信号を生成し、スピーカ7L,7Rに供給する。
これにより、耳介に装着された本体部1L,1Rの外側から漏入して耳に到達する外部の音が、スピーカ7L,7Rから出力されるキャンセル処理済み音声信号に基づく音声により概ね相殺されるので、ヘッドホン50の使用者は、本来聴取すべき音声信号に基づく音声を良好に聴取することができる。
図3には、本体部1Lを左耳の耳介の内側に装着した場合の上下前後方向を示している。また、紙面手前側が外方となり、紙面奥方が内方となる。
以下、筐体8の後方側を小径部8aとも称し、前方側を大径部8bとも称する。
以下、筐体8において突出部8cを除いた扁平の卵型の部分を本体部8jと称する。
突出部8cは、最も突出する頂部8c1を有し、矢印D1方向から見た際に非対称なる三角形状に形成されている。
具体的に説明すると、突出部8cは、筐体8の小径部8aにおける外面8a1の外形曲線ラインLN8aになだらかに連結した稜線Ln8cを有する第1傾斜部8c2と、頂部8c1と大径部8bとの間を、大径部8bの外面8b1に対し、第1傾斜部8c2よりも急激に立ち上がる角度θで直接連接する第2傾斜部8c3と、を有する。
コード2Lの根本側(突出部8c側)は、ゴム製のブッシング9で覆われている。
コード2Lは、ブッシング9で根本側を覆われていることにより、充分な耐屈曲性を有している。
ここで、コード2Lの延出方向となる軸CL2に対して、第2傾斜部8c3は90°ではない角度βで交わるように形成されている。すなわち軸CL2に対して傾斜する面として形成されている。
ここで、メインハウジング8dとオーナメントリング8eとが、または、オーナメントリング8eとオーナメントキャップ8fとが、組み合わされて一部材として形成されていてもよい。
好適に用いることができる樹脂として、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂やPS(ポリスチレン)樹脂がある。もちろんこれらに限るものではない。
オーナメントキャップ8fには、二点鎖線SKで示す範囲に製造者ロゴや品番などがシルク印刷されている。
図4には、本体部1Lを左耳の耳介の内側に装着した場合の上下前後方向を示している。
放音筒部8hの先端側には、ゴム製のイヤーピース10が装着されている。このイヤーピース10は、放音筒部8hに対して使用者が着脱可能なように嵌着されている。
基面8d1kにおける放音筒部8h近傍には、筐体8の内部に収納されたスピーカ7L(図4参照)の前方側空間と外部とを連通する音質調整孔8iが形成されている。
スピーカ7Lから出力された音声は、放音筒部8hを介して外部に放出される。
ここで、適度な弾性変形を許容する材料とは、フック70Lを耳に掛けた状態で、耳に倣う形状が崩れずに、かつ、耳介形状の個人差による違いに馴染んで変形し、その際に使用者が痛みを感じない程度の反発力を生じる材料を意味する。
フック70Lが延材する一平面に対し直交する方向に開口するスリット71が、両端部70a,70b間に連続して形成されており、スリット71における開口幅W2は概ね一定とされている。
また、一方の端部70a側は、端面70a1から所定の長さL70の範囲について、軸CL70を中心とする内径φの円筒状空間73が形成されて断面形状がC字状となっている。
そして、この円筒状空間73の奥側に溝部72が連接されている。
すなわち、フック70Lは、円筒状空間73が形成されている範囲以外は、断面形状がU字状の溝部72とされている。
また、円筒状空間73の内径φは、ブッシング9の最大外形とほぼ同じに設定されている。
図5では理解容易のために、面取り部75にハッチングを付してある。
コード2Lを嵌め込む際に、係止鍔74が設けられている部分についてはコード2Lがそのままでは通過できないので、強制的にスリット71を広げてコード2Lを嵌め込むことで溝部72内にコード2Lを収めることができる。
ブッシング9を嵌め込む際も、強制的にスリット71を広げて嵌め込みを行う。
具体的には、大径部8b側が耳珠E3の内側に嵌り込むと共に、小径部8c側が耳珠E3の反対側となる耳輪E4の内壁E4aに当接するように嵌り込む。
この装着状態において、収音孔8gは、耳輪E4によって覆われない位置に配設されている。
イヤーピース10が外耳道内に挿入され、本体部1Kが耳甲介腔E1に収められ、フック70Lが耳介E2の上方側の外側面に係合するので、本体部1Lはフック70Lと一体的に耳介E2に良好に装着される。
図11は、本体部1Lを外方側(図3の矢印D1方向)から見た平面図であり、フック70Lを取り付けた状態を示している。
換言するならば、フック70Lは、ヘッドホン50に取り付けられた際に、本体部1Lの外面における異なる2つの面とそれぞれ対向する2つの対向面を有して形成されている。
そのため、フック70Lを、図11に示す向き(正規の向きとする)ではない向きで取り付けると、取り付けが安定しない状態となる。
これは正規の向きではなく取り付けた状態である。
この状態では、当接して又は近接して対向する面がないので取り付け状態が安定しないばかりでなく、本体部1Lとフック70Lとの外形の稜線ラインの連続性が隙間Sにより壊れるので、外観上の一体感を得ることはできない。もちろん、フック70Lの弓状の曲がり方向が左耳にフィットしない逆の方向になるので、耳に掛けることができないのは言うまでもない。
すなわち、図13が正面図、図14が左側面図、図15が右側面図、図16が上面図、図17が下面図、図18が背面図である。
各図において、本体部1L,筐体8,突出部8c,放音筒部8h,ブッシング9,イヤーピース10,フック70L,及びコード2Lの符号を付せる場合には付してある。
また、各図における本体部1Lの放音筒部8hを除く形状について、図3に示した前後上下左右の方向を基準として、外形の前後方向長さ(幅)をLd,外形の上下方向長さ(高さ)をHd,外形の左右方向長さ(厚さ)をDdとして示している。
2L,2R コード
3 接続コード
4 連結部
5 操作部
5a スイッチ
5b ボタン
6 接続プラグ
7L,7R スピーカ
7L1 放音面
8 筐体
8a 小径部
8a1 外面
8b 大径部
8b1 外面
8c 突出部
8c1 頂部
8c2 第1傾斜部
8c3 第2傾斜部
8c3a 表面
8cs 外周面
8d メインハウジング
8d1 内ハウジング
8d1k 基面
8d2 外ハウジング
8e オーナメントリング
8e1 傾斜部
8e1a 傾斜面
8f オーナメントキャップ
8g 収音孔
8h 放音筒部
8i 音質調整孔
8j 本体部
9 ブッシング
10 イヤーピース
11 フック
12L,12R マイクロホン
12L1 収音面
13 ホルダ
13a 天面
50 ヘッドホン
61,62 円周状リブ
70,70L,70R 耳掛け具(フック)
70a 一方の端部
70a1 端面
70b 他方の端部
70s 外周面
71 スリット
72 溝部
73 円筒状空間
74 係止鍔
75 面取り部
75a 面取り面
AR1 外面
BT 電池
C1 電子回路
CL2,CL70 軸
E1 耳甲介腔
E2 耳介
E3 耳珠
E4 耳輪
E4a 内壁
LN8a,LN8c,LN70 稜線
Claims (3)
- スピーカを収納したハウジングと前記ハウジングから延出し前記スピーカに音声信号を供給するコードとを備えたヘッドホンに、着脱自在に耳掛け具を取り付けるヘッドホンの耳掛け具取り付け構造において、
前記ハウジングは、前記スピーカを収納した本体部と、前記本体部から突出した突出部と、を有し、
前記コードは、前記突出部から延出すると共に前記突出部の端部側がブッシングで覆われており、
前記耳掛け具は、弓状の部分を有すると共に、前記ブッシングと前記コードとに跨って着脱自在に係合可能とされ、前記弓状の部分において開口するスリットと、前記スリットが内部まで進入してなる溝部と、一方の端部に形成された円筒状空間とを有し、前記円筒状空間の内径と前記ブッシングの最大外形寸法がほぼ同じに形成されており、前記円筒状空間に前記ブッシングを嵌め込むことで前記ヘッドホンに取り付けられることを特徴とするヘッドホンの耳掛け具取り付け構造。 - 前記スリットの開口幅は、前記スリットに前記コードが嵌め込み可能なように、前記コードの外径とほぼ同じか僅かに大きく、かつ、前記ブッシングの外径よりは小さく形成されていることを特徴とする請求項1記載のヘッドホンの耳掛け具取り付け構造。
- 前記耳掛け具は、前記円筒状空間側の端部が、前記突出部におけるコードが延出している面と接するようにして前記ヘッドホンに取り付けられて用いられ、前記突出部におけるコードが延在している面は、前記コードの前記突出部からの延出方向に対して傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のヘッドホンの耳掛け具取り付け構造。
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