JP4893305B2 - 局所又は他の局部投与用のソフト抗炎症性ステロイドの活性及び/又は作用持続性の増強 - Google Patents

局所又は他の局部投与用のソフト抗炎症性ステロイドの活性及び/又は作用持続性の増強 Download PDF

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Description

本発明は、局所(topical)又は他の局部(local)投与用のソフト抗炎症性ステロイドの活性及び/又は作用持続性(作用持続時間)の増強に関する。
強力なグルココルチコイドの局所又は他の局部投与は、クッシング様徴候、下垂体−副腎抑制、皮膚萎縮、免疫抑制、体重増加及び創傷治癒の阻害といった重大な毒作用を生ずることがある。アレルギー及び白内障をはじめとする他の種類の毒性応答がこのの薬剤の長期使用により起こっている。
グルココルチコステロイド類の眼投与は別の問題点を生ずる。眼内に築かれている保護メカニズムのため、眼に投与された量のうちほんの少量しか眼内部の標的部位に到達することができず、一般に全投与量の90%以上が全身循環系に出て行ってしまう。それが廻りめぐって上述した種類の重大な全身性副作用につながる。さらに、これらの薬剤が眼に使用されると、より重大かつ特異的な副作用がある。それは眼圧(眼内圧)(IOP)の上昇である。コルチコステロイド誘発慢性又は急性緑内障は実際1960年代始めから報告されている。一般に、コルチコステロイドは炎症を抑制するため局所的にしか必要ではない。しかし、吸収されたステロイドは上述した重大な副作用の原因となる。房水流出経路と隣接組織グリコサミノグリカン類(GAG)に及ぼすコルチコステロイドの作用は、グルココルチコイド誘発高眼圧(症)の発症において重要である。
天然グルココルチコステロイド類及び多くのそれらの市販誘導体は、21−ヒドロキシ置換基を有するΔ4及びΔ1,4プレグネン化合物である。しかし、文献記載の多くの抗炎症性Δ4及びΔ1,4アンドロステン化合物が存在する;例えば、英国特許明細書第1,384,372号、Phillippsら米国特許第3,828,080号、及びKalvodaら米国特許第4,285,937号に留意。
近年、全身活性を最小限に抑えつつ強力な抗炎症活性を有する化合物を提供する研究成果としてソフトステロイド類が開発された。強力な抗炎症活性を有するが、全身活性は最小限に抑えられていると説明されている、一連のソフトステロイドは、Bodor米国特許第4,996,335号の17α−カーボネート類から成る。これらの化合物は、好適態様として、場合により6α−及び/若しくは9α−フルオロ並びに16α−若しくは16β−メチル置換基を有していてもよい、17α−アルコキシカルボニルオキシ−11β−ヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸ハロアルキル及び対応するΔ1,4化合物を包含する。これらの化合物の1例は、ロテプレドノール・エタボネートとも呼ばれてもいる、17α−エトキシカルボニルオキシ−11β−ヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチルである。ロテプレドノール・エタボネートは、現在米国内においては、Bausch & Lomb Pharmaceuticals, Inc.からAlrexTM及びLotemaxTMとして眼用に市販されている。ロテプレドノール・エタボネートの他の用途は現在臨床試験中である。
全身毒性がより弱いステロイド類の開発にもかかわらず、局所又は他の局部投与における改善の必要性は今なお重要である。より新たでより低毒性の局部/全身活性化合物は、古くからの化合物より合成費用が高くつく。さらに、最も強力な抗炎症性ステロイド類は、6、9及び/又は16−位に置換基を有するものであるが、これらは天然コルチコステロイド類から構造的に最も離れているばかりか、毒性も最も高くなる。従って、6、9及び/又は16−置換パターンを有していない17α−カーボネート型のソフトアンドロステン類の活性若しくは作用の持続時間又は両者を高めることが求められている。さらに、これらのステロイド類がより容易に代謝を受け、それらを所望の作用部位に集中させるのを可能にすることが望ましいであろう。
ヒドロコルチゾンの主要な不活性代謝産物の1つはコルチエン酸(cortienic acid)、即ち、11β,17α−ジヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸である。コルチエン酸及び対応するΔ1,4酸は、Bodor米国特許第4,710,495号及び第4,996,335号に記載されたソフトステロイド類の製造に有用な合成中間体として既に記載されている。Δ1−コルチエン酸の17β−メチル、エチル及びイソプロピルエステルは、WO 97/42214及びBodor米国特許第5,981,517号の抗炎症性アンドロステン誘導体の推定不活性代謝産物として記載されている。米国特許第5,981,517号特許にはまた、その特許のアンドロステン誘導体のin vitro受容体結合性の検討のための競合物質(トレーサーとして[3H]−トリアムシノロンアセトニドを使用)としてのΔ1−コルチエン酸の使用が記載され、ロテプレドノール・エタボネートの同様の検討も留意されている。
それより前に、Druzgala et al., J. Steroid Biochem. Molc. Biol., Vol. 38, No. 2, pp. 149-154 (1991)には、ロテプレドノール・エタボネートと2種類の推定代謝産物であるΔ1−コルチエン酸及び対応する17α−エチルカーボネートの、競合物質としてコルチエン酸10-5Mをトレーサーの[3H]−トリアムシノロンアセトニドと一緒に含有する媒質中でのin vitro受容体結合性の検討が報告されている。Druzgalaらはさらに、ロテプレドノールそれ自体は本来的に活性であるのに対し、推定代謝産物は実際不活性であることも認めている。これらの酸やそれらのエステルはいずれも、それら自体が抗炎症剤として活性ではないため、炎症治療用の薬剤組成物に使用することがこれまで示唆されたことはなかった。
コルチエン酸及び関連化合物が特定のソフト抗炎症性ステロイドの局所又は他の局部投与活性又は作用の持続時間を増大させることがここに判明した。
かくして、1側面において、本発明は、
(1)下記成分(a)及び(b)の相乗的な抗炎症有効配合量の組み合わせ:
(a)下記一般式(I):
Figure 0004893305
(式中、
1はC〜Cアルキルであり;
Zはカルボニル又はβ−ヒドロキシメチレンであり;
XはCl又はFであり;
そしてA環の点線は該1,2−結合が飽和又は不飽和であることを意味する)で示される化合物と、
(b)下記一般式(II):
Figure 0004893305
(式中、
RはH又はC1〜C4アルキルであり;
1はカルボニル又はβ−ヒドロキシメチレンであり;
1は−O−又は−S−であり;
5は、−OH、−OR6、−OCOOR6又は−OCOR7であり、ここで6はC〜C4アルキルであり、そしてR7はC1〜C4アルキル、フルオロメチル又はクロロメチルであり;
そして点線は上記と同じ意味であり;
但し、RがC1〜C4アルキルである場合、R5は−OHである)で示される化合物、
一般式(II)の化合物の量は一般式(I)の該化合物の抗炎症活性若しくは作用持続時間又はその両者を増強するのに十分な量である、並びに
(2)局所又は他の局部投与に適した無毒な薬剤に許容されるその担体、
を含有する薬剤組成物を提供する。
別の側面において、本発明は、上記成分(a)及び(b)を、相乗的な抗炎症有効配合量で含有する組み合わせ(配合物)であって、(b)の量が(a)の抗炎症活性若しくは作用持続時間又はその両者を増強するのに十分な量である組み合わせを提供する。
別の側面において、本発明は、上記の組成物及び組み合わせであって、但し、[3H]−トリアムシノロンアセトニドが該組成物又は組み合わせ中に存在しないか、又は該組成物又は組み合わせが上記(a)及び(b)以外のステロイドを含有しないか、又は一般式(II)の化合物:一般式(I)の化合物のモル比が約5:1〜約0.2:1(好ましくは約0.5:1〜約1:1)であるものを提供する。これらの但し書きのいずれか1つの条件は、一般式(II)の化合物が活性化合物のin vitro試験において既に使用されたことのある場合、即ち、活性化合物がロテプレドノール・エタボネートであって、かつ一般式(II)の化合物がコルチエン酸又はΔ1コルチエン酸である場合、に適用されうる。もちろん、その規定が上記但し書きのいずれかを含んでいても、活性化合物がロテプレドノール・エタボネート以外であるか、及び/又は一般式(II)のエンハンサー(増強物質)がコルチエン酸又はΔ1コルチエン酸以外である組成物及び組み合わせは、特に、但し書きが放射性標識されたステロイドの不含有及び記載されたモル比の使用を規定する場合に、本発明の好ましい側面となりうる。
さらに別の側面として、上記組成物は眼科用(眼への投与用)組成物であり、担体は無毒な眼に許容されうる担体である。
別の側面において、本発明は、
(a)抗炎症有効量の上記一般式(I)で示される化合物;
(b)一般式(I)の化合物の抗炎症活性若しくは作用持続時間、又はその両者、を高めるのに十分な量の上記一般式(II)の化合物;並びに
(c)局所若しくは他の局部投与に適した無毒な薬剤に許容される担体;
を含有し、場合により上述した但し書きが適用される薬剤組成物を提供する。
さらに別の側面において、本発明は下記成分(a)及び(b)を含む組み合わせを提供する:
(a)抗炎症有効量の上記一般式(I)で示される化合物;及び
(b)一般式(I)の化合物の抗炎症活性若しくは作用持続時間又は両者を増強するのに十分な量の上記一般式(II)の化合物。
本発明の別の側面において、組成物が眼科用であり、担体が無毒な眼に許容されうる担体である、上記段落に規定された組成物が提供される。
さらに別の側面において、本発明は、上記の一般式(I)で示される化合物を温血動物に局所又は他の局部投与後に該化合物の抗炎症活性若しくは作用持続時間又は両者を高めて局所又は他の局部(例、眼)炎症応答を緩和する方法であって、該化合物を該動物に相乗的に有効な量の上記一般式(II)で示される化合物と一緒に、局所又は他の局部(例、眼)に共投与することを含み、一般式(II)の化合物の量は、一般式(I)の該化合物の抗炎症活性若しくは作用持続時間又は両者を増強するのに十分な量である方法を提供する。好ましくは、これらの化合物は上述した本発明の組成物のいずれかの形態で共投与する。
さらに別の側面において、本発明は、上記一般式(I)で示される化合物である、トランスコルチンに結合する抗炎症性ステロイドのin vivoトランスコルチン結合を低減させることにより、該ステロイドの温血動物への局所又は他の局部投与後の該ステロイドの抗炎症活性若しくは作用持続時間又は両者を増大させて、局所又は他の局部(例、眼)での炎症応答を緩和する方法であって、該ステロイドを、該ステロイドのin vivoトランスコルチン結合を低下させるのに有効な量の上記一般式(II)で示される化合物と一緒に該動物に局所又は他の局部(例、眼)に共投与することを含む方法を提供する。やはり、これらの化合物は上述した本発明の組成物のいずれかの形態で共投与することが好ましい。
別の側面において、一般式(I)の化合物に一般式(II)のカルボン酸、即ち、一般式(II)においてX1RがOHであり、他の構造記号は上記の通りである化合物、を組み合わせることにより、一般式(I)の化合物の加水分解安定性を高める方法も提供される。
こうして、本発明は、眼炎症の治療のような局所又は他の局部炎症の治療用薬剤の調製における一般式(II)の化合物の新規な用途を提供するものであり、一般式(II)の化合物は、それ単独では有用な抗炎症活性を有していないにもかかわらず、本発明によれば、上記組成物のいずれかにおいて一般式(II)の化合物を一般式(I)の活性ステロイドに組み合わせることにより、一般式(I)で示されるトランスコルチン結合活性を有する抗炎症性ステロイドの活性を増強するために使用される。
本明細書及び特許請求の範囲を通して、下記の定義及び一般説明が適用されうる。
本書に言及した特許、公開出願及び科学文献は当業者の知識を確立するものであり、それらの全体をそれらが具体的かつ個々に援用することが表示されているものと同じ扱いで本書に援用される。本書で引用した文献と本明細書の具体的記載との間の不一致は、後者の方を選んで解決するものとする。同様に、技術分野で理解されている単語又は語句の定義と本明細書に具体的に記述されている単語又は語句の定義との間の不一致も後者の方を選んで解決するものとする。
本書において、請求項の連結句又は本文のいずれにあろうと、「〜を含有する」又は「〜を含む」なる語句は、オープンエンド(非制限型)の意味を有すると解釈されるべきである。即ち、これらの語句は「〜を少なくとも有する」又は「〜を少なくとも含んでいる」なる語句と同義であると解釈されるべきである。方法に関して使用される場合、「〜を含む」なる語句は、その方法が少なくとも列挙された工程を包含するが、追加工程も包含しうることを意味する。組成物に関して使用される場合、「〜を含有する」なる語句は、その組成物が少なくとも列挙された特色又は成分を含んでいるが、追加の特色又は成分も含みうることを意味する。
「〜から本質的になる」又は「本質的に〜からなる」なる語句は、部分排他的意味を有する。即ち、これらの語句は、方法又は組成物の本質的特徴を実質的に変化させるような工程又は特色若しくは成分、例えば、本明細書に記載した組成物の所望の特性を著しく妨げるような工程又は特色若しくは成分、を含むことを許さない。即ち、方法又は組成物は、明記された工程又は材料並びに本発明の基本的かつ新規な特徴に実質的に影響しないものに制限される。本発明の基本的かつ新規な特色は、炎症の治療における局所又は他の局部投与に対して一般式(I)の化合物の活性及び/又は作用持続時間を高める、一般式(I)の化合物と一般式(II)の化合物との組み合わせの提供である。
「〜から成る」及び「から成る」は排他的用語であり、列挙された工程又は特色若しくは成分しか含むことを許さない。
本明細書で用いた単数形での記載は、記載内容が明らかにそうではないことを意味する場合を除いて、それが言及する用語の複数形も包含する。
「約」なる用語は、ほぼ、およそ、略、又は前後を意味するとして本明細書で使用される。「約」なる用語が数値範囲に関して使用される場合、それは記載された数値範囲の上下の境界を拡張することによりその範囲を緩和する。一般に、「約」又は「ほぼ」なる用語を本明細書において使用された場合、数値範囲は記載の値の上下に20%の変動率で緩和される。
本明細書において用いた場合、ある変数についての数値範囲の記述は、その範囲内の任意の値に等しいその変数で本発明を実施できることを意味するものである。従って、本来的に離散(不連続)の変数の場合、その変数は、その数値範囲の終端点を含む範囲内の任意の整数値に等しい値をとることができる。また、本来的に連続的な変数の場合、その変数は、その数値範囲の終端点を含む範囲内の任意の実数値に等しい値をとることができる。1例として、0〜2の値であると記載された変数は、本来的に離散の変数である場合は0、1又は2であることができ、本来的に連続する変数の場合には、0.0、0.1、0.01、0.001、又は任意の他の実数であることができる。
明細書及び特許請求の範囲において、単数形は、記載内容が明らかにそうではないことを意味する場合を除いて、そのものの複数形も包含する。ここで用いた「又は」や「若しくは」なる語は、具体的にそうではないことが指示されていない限り、「いずれか一方」という「排他的」意味ではなく、「及び/又は」という「包括的」意味で使用される。
ここで用いた技術及び科学用語は、特に指摘しない限り、本発明が属する技術分野の当業者が普通に理解する意味である。本明細書では当業者に公知の各種の方法及び材料への言及がなされる。薬理学の一般原理を説明する標準的な参考文献としては、Goodman及びGilman著The Pharmacological Basis of Therapeutics, 第10版, McGraw Hill社、ニューヨーク(2001)が挙げられる。
ここで用いた「治療」なる用語は、本発明の組み合わせ又は組成物を投与した個体において、本発明に従って治療しなかった個体の徴候に比べて、徴候の発現の低減、防止、阻止若しくは阻害、又は徴候の抑制、緩和並びに/又は逆転が起こることを意味する。ここに説明した組み合わせ、組成物、剤形及び方法が、その後の治療法を決めるために熟練医療関係者(医師又は獣医師)による連続的臨床評価と併存しながら使用すべきものであることを医療関係者は理解しよう。そのような評価は、その治療の用量を増加、減少若しくは継続のいずれにするか、並びに/又は投与モードを変更するか否かを評価するのを助けたり、知らせることになる。
本発明の方法は、本発明の方法の利益を享受できる任意の個体/患者に使用するためのものである。従って、本発明によれば、「個体」並びに「患者」、「個人」及び「温血動物」なる用語は、ヒト並びにヒト以外の個体、特に家畜動物、特に犬、猫、馬及び牛、並びに他の農場動物、動物園動物及び/若しくは絶滅危惧種を包含する。
何らかの特定の理論により拘束されるのを望むのではないが、一般式(II)の化合物は、それ自体はグルココルチコイドとして活性ではないが、一般式(I)の化合物のグルココルチコイド活性及び/又はグルココルチコイド作用の持続性を、トランスコルチン結合部位に対してin vivoでそれらと競合することによって高めることができるものと考えられる。一般式(II)の化合物の添加は、一般式(I)の活性な抗炎症性化合物の局部投与サイト(それは作用サイトでもある)からの流出を、その部位から離れる方向に輸送する各種のin vivo系に対してこの活性化合物と競合することによって阻止するものと考えられる。これは、このようにして、所望の作用/投与サイトで利用可能な遊離の活性化合物の量の増大に寄与するか、又は活性化合物がそのサイトに残留する時間を増大させるか、あるいはその両者であると考えられる。
ここで用い、明細書を通して用いた一般用語が包含する各種の基に関して、下記の定義及び説明が適用可能である:
1は、炭素数1〜7、好ましくは炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、イソブチル、及びn−ブチルである。
Zはカルボニル又はβ−ヒドロキシメチレンであり、好ましくはβ−ヒドロキシメチレンである。
Xはクロロ又はフルオロであり、好ましくはクロロである。
RはH又は炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐鎖アルキルである;Rは好ましくはH、メチル又はエチルである。
1はカルボニル又はβ−ヒドロキシメチレンであり、好ましくはβ−ヒドロキシメチレンである。
1は−O−又は−S−であり、好ましくは−O−である。
5は、−OH、−OR6、−OCOOR6又は−OCOR7であり、ここで6は炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖アルキルであり、そしてR7は炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐鎖アルキル、フルオロメチル又はクロロメチルである;好ましくはR5は−OHである。
本発明の1態様において、一般式(II)の化合物におけるR5が−OH以外の基である場合、これは、この化合物が組み合わせられる一般式(I)の化合物における17α位の置換基と同一となるように選択してもよい。
一般式(I)及び(II)における点線は、A環がΔ4又はΔ1,4配置をとりうることを意味する。一般式(II)の化合物の場合、現時点ではΔ1,4配置の方が好ましい。一般式(I)の化合物の場合、1,2−二重結合の有無を含む構造変動因子がロテプレドノール・エタボネートのそれらに一致することが最も好ましい。
上記一般式(I)の化合物はBodor米国特許第4,996,335号に記載されている。この米国特許の全体をここに援用しかつそれに依拠する。上記米国特許に開示され、かつ本発明で使用する一般式(I)の化合物の代表例となる具体的化合物としては下記が挙げられる:
1)17α−エトキシカルボニルオキシ−11β−ヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル、ロテプレドノール・エタボネート又はLEとも呼ばれる;
2)11β−ヒドロキシ−17α−メトキシカルボニルオキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;
3)17α−エトキシカルボニルオキシ−11β−ヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;
4)17α−ブトキシカルボニルオキシ−11β−ヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;
5)11β−ヒドロキシ−17α−イソプロポキシカルボニルオキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;
6)11β−ヒドロキシ−17α−イソプロポキシカルボニルオキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;
7)11β−ヒドロキシ−17α−イソブトキシカルボニルオキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;
8)11β−ヒドロキシ−17α−プロポキシカルボニルオキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;
9)11β−ヒドロキシ−17α−イソプロポキシカルボニルオキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸フルオロメチル;
10)11β−ヒドロキシ−17α−n−プロポキシカルボニルオキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;及び
11)11β−ヒドロキシ−17α−メトキシカルボニルオキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル。
本発明で使用するのに特に好ましい一般式(I)の化合物は、17α−エトキシカルボニルオキシ−11β−ヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル、即ち、ロテプレドノール・エタボネートである。ロテプレドノール・エタボネート及び他の好ましい一般式(I)の化合物は、R1がメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル又はイソブチルであり、Xがクロロであり、そしてZがβ−ヒドロキシメチレンであり、最も特別には1,2−結合が不飽和である。これら及び他の一般式(I)の化合物は、上記米国特許に記載された方法により調製することができる。
上記一般式(II)の化合物は、活性な抗炎症性ステロイドの化学的中間体及び/又は不活性な推定代謝産物として、特許文献及び非特許文献にさまざまに記載されてきた。「不活性」とは、一般式(II)の化合物が有意なグルココルチコイド結合活性を有しておらず、また抗炎症性、抗アレルギー性又は血管収縮性の活性を有していないことを意味する。ヒドロコルチゾンからメタ過ヨウ素酸ナトリウムとの処理によるコルチエン酸、即ち、11β,17α−ジヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸の調製は、Bodor米国特許第4,996,335号の実施例1に記載されている。この特許の実施例5Bは、コルチゾンから17α−ヒドロキシアンドロスト−4−エン−3,11−ジオン−17β−カルボン酸;プレドニゾロンから11β,17α−ジヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸;及びプレドニゾンから17α−ヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3,11−ジオン−17β−カルボン酸の類似物調製が記載されている。
対応する21−ヒドロキシプレグネノロン類から17β−カルボン酸を調製する方法は、上記米国特許の第10欄とBodor米国特許第4,710,495号の第9欄とに一般説明がなされている。後者の米国特許の実施例10は、プレドニゾロンから11β,17α−ジヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸、即ち、Δ1−コルチエン酸の合成を詳述している。これらの米国特許は、一般式(II)の17β−カルボン酸類、即ち、−X1Rが−OHであり、R5が−OHである化合物を、一般式(I)の化合物及び他のソフトステロイド類の製造の化学的中間体として記載している。チオカルボン酸類(−X1R=−SH)も同様に調製することができる。一般式(II)の好ましい17β−カルボン酸はコルチエン酸及びΔ1−コルチエン酸である。
一般式(II)のカルボン酸エステル、即ち、−X1Rが−O−(C1〜C4アルキル)である化合物は、対応する酸(−X1R=−OH)、即ち、コルチエン酸又はΔ1−コルチエン酸1当量を、ジメチルホルムアミド(酸1g当たり10mL)又は他の適当な溶媒中で無水炭酸カリウム1.5当量と混合し、所定のC1〜C4アルキルヨウ化物、例えば、ヨウ化メチル又はヨウ化エチル3当量を添加し、混合物を室温で2時間攪拌した後、反応混合物を水で希釈して目的とするエステルを沈殿させることにより調製することができる。チオカルボン酸エステル[−X1R=−S−(C1〜C4アルキル)]は、チオカルボン酸から出発して同様に調製することができる。
一般式(II)の好ましい17β−カルボン酸エステルは、コルチエン酸のメチル及びエチルエステル並びにΔ1−コルチエン酸のメチル及びエチルエステルである。これらの化合物はそれぞれコルチエン酸メチルエステル、コルチエン酸エチルエステル、Δ1−コルチエン酸メチルエステル及びΔ1−コルチエン酸エチルエステルとも呼ばれる。化学的には、それらはそれぞれ、11β,17α−ジヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸メチル;11β,17α−ジヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸エチル;11β,17α−ジヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸メチル;及び11β,17α−ジヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸エチルと命名することができる。Bodor米国特許第4,710,495号の実施例5は、これらのエステル類の別の製造方法を詳述している;それは具体的には11β,17α−ジヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸メチル、即ち、コルチエン酸メチルエステルとも呼ばれるコルチエン酸の17β−カルボン酸メチルエステル、について記載している。
一般式(II)において−X1Rが−OH又は−SHである場合、R5は、上述したように、−OHを取ることができるだけでなく、代わりに炭酸エステル(−OCOOR6)(カーボネート)、エーテル(−OR6)又はエステル(−OCOR7)基を取ることもできる。一般式(II)の17−βカルボン酸・17α−炭酸エステル/17β−チオカルボン酸・17α−炭酸エステル(X1R=SH)の調製は、上記Bodor米国特許第4,996,335号に記載されており、適当な不活性有機溶媒中の無水条件下で適当な酸受容体の存在下に、対応する一般式(II)の酸又はチオ酸(R=H)を、R6OCOCl又はR6OCOBr(R6OHをCOCl2又はCOBr2と反応させて形成、R6は上記と同じ意味)と反応させることにより進行する。この米国特許の実施例2(第1段落)、6A、6B、6C、19及び20は、この種の化合物の調製を記載している。
そこに記載されていて本発明で使用することができる代表的な具体的化合物としては下記が挙げられる:
1)11β−ヒドロキシ−17α−メトキシカルボニルオキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸;
2)17α−エトキシカルボニルオキシ−11β−ヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸;
3)17α−ブトキシカルボニルオキシ−11β−ヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸;
4)11β−ヒドロキシ−17α−イソプロポキシカルボニルオキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸;
5)11β−ヒドロキシ−17α−イソブトキシカルボニルオキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸;
6)11β−ヒドロキシ−17α−プロポキシカルボニルオキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸;
7)11β−ヒドロキシ−17α−メトキシカルボニルオキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸;及び
8)17α−エトキシカルボニルオキシ−11β−ヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸。
上記米国特許に記載されていてそこに命名はされていないが、本発明に使用することができる他の具体的化合物としては、その米国特許の実施例6Bに化合物番号6B−1、6B−2及び6B−10と表示されている化合物であり、それらはそれぞれ17α−エトキシカルボニルオキシアンドロスト−4−エン−3,11−ジオン−17β−カルボン酸;17α−メトキシカルボニルオキシアンドロスト−4−エン−3,11−ジオン−17β−カルボン酸;及び17α−エトキシカルボニルオキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3,11−ジオン−17β−カルボン酸と命名することができる。
一般式(II)の17β−カルボン酸・17α−エーテル/17β−チオカルボン酸17α−エーテル(X1R=OH/SH;R5=OR6)は、上記Bodor米国特許第4,710,495号に記載されている。典型的には、コルチエン酸若しくはΔ1−コルチエン酸又は対応するX1=Sの酸を、不活性有機溶媒中、好ましくは適当な酸受容体の存在下に、無水条件下でR6I及びKOHと反応させて、次式の対応する17α−アルコキシ・17β−カルボン酸エステルを得る:
Figure 0004893305
これを、その後、適当な不活性有機溶媒中で無水条件下にKOHと反応させて、目的とする次式の17β−カルボン酸・17αエーテルに転化させる:
Figure 0004893305
本発明で使用するのに適した上記米国特許に記載されている代表的な具体的化合物としては、11β−ヒドロキシ−17α−メトキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸(実施例3及び23);17α−エトキシ−11β−ヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸(実施例8及び30);11β−ヒドロキシ−17α−プロポキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸(実施例8及び30);17α−ブトキシ−11β−ヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸(実施例8及び30);11β−ヒドロキシ−17α−メトキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸(実施例12);及び11β−ヒドロキシ−17α−プロポキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸(実施例12)が挙げられる。同様の方法で調製することができる本発明で使用するのに適したこの種の別の化合物は17α−エトキシ−11β−ヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸である。
一般式(II)の17β−カルボン酸・17α−エステル及び17β−チオカルボン酸・17α−エステル(X1R=OH/SH;R5=−OCOR7)は、一般式(II)の対応する酸又はチオ酸(R=H)をR7COCl又はR7COBrと反応させることにより調製することできる。例えば、11β,17α−ジヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸(Δ1−コルチエン酸;3.12g、9.0mmol)を水(100mL)中の重炭酸ナトリウム(7.56g、90mmol)の溶液に溶解させる。塩化メチレン(100mL)、次に硫酸水素テトラブチルアンモニウム(1.0g)を加える。混合物を激しく攪拌し、塩化メチレン(10mL)中の塩化アセチル(17mmol)を5分間かけて滴下する。攪拌を約5時間続けた後、有機相を分離し、順に5%重炭酸ナトリウム水溶液、水、及び飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄する。有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。得られた粗生成物の17α−アセトキシ−11β−ヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸をクロマトグラフィーにより精製する。
塩化アセチルの代わりに等価量の塩化プロピオニル又は塩化ブチリルを用いてこの操作を実質的に繰り返すと、それぞれ11β−ヒドロキシ−17α−プロピオニルオキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸及び17α−ブチリルオキシ−11β−ヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸が得られる。
また、この操作を、等価量の11β,17α−ジヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸を塩化アセチル、塩化プロピオニル又は塩化ブチリルと一緒に用いて反復すると、それぞれ17α−アセトキシ−11β−ヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸、11β−ヒドロキシ−17α−プロピオニルオキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸及び17α−ブチリルオキシ−11β−ヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボンが得られる。
現時点では、R5が−OHである一般式(II)の化合物、中でも次の(IIa)式で示される化合物、が特に興味深い:
Figure 0004893305
式中、RはH又はC1〜C4アルキルであり、そして点線は該1,2−結合が飽和又は不飽和であることを意味する。最も興味あるのはRがH、メチル又はエチルである化合物である。
本発明の組成物及び方法において、一般式(II)の増強剤及び一般式(I)の化合物は、約5:1〜約0.2:1(好ましくは約0.5:1〜約1:1)のモル比、即ち、一般式(I)の化合物1モル当たり一般式(II)の化合物約0.2〜5モル(好ましくは約0.5〜1モル)の割合で一般に使用される。一般式(II)の化合物の分子量が選択した一般式(I)の化合物の分子量に近い場合には、約5:1〜約0.2:1(好ましくは約0.5:1〜約1:1)の重量/重量比は、約5:1〜約0.2:1(好ましくは約0.5:1〜約1:1)のモル比にほぼ近似するので、便宜上それを代わりに薬剤組成物の処方に使用することができる。実際、一般式(I)の化合物の分子量が一般式(II)の化合物の分子量より10〜20%大きくても、(II):(I)の約5:1〜約0.2:1(好ましくは約0.5:1〜約1:1)の重量比を便利に使用することができる。
本発明はまた、一般式(I)の化合物に、一般式(II)のカルボン酸、即ち、一般式(II)においてX1RがOHであり、他の構造記号は上記の通りである化合物を、一般式(I)の化合物の加水分解安定を高めるのに十分な量で混合することにより、一般式(I)の化合物の加水分解安定性を高める方法も提供される。これに関して特に興味あるのは、一般式(IIa)においてRがHである化合物、即ち、コルチエン酸及びΔ1−コルチエン酸である。一般式(II)のこれらの酸、特に上に名前を挙げた一般式(IIa)の2種類の酸は、溶液状態で酸性環境を生じ、それが一般式(I)の化合物、例えば、ロテプレドノール・エタボネートの加水分解安定性を高める。一般的に言って、一般式(I)の化合物の抗炎症活性及び/又は作用持続時間を増強するのに十分な量としてここに記載したのと同じ量が、その加水分解安定性の向上にも十分である。
一般式(I)及び(II)の化合物を適当な薬剤に許容される担体と混合して、局所又は他の局部炎症の治療に使用するための薬剤組成物を提供することができる。もちろん、それらが全身活性を持たないため、一般式(I)の化合物を含有する組成物は全身性の副腎皮質治療が指示されている症状、例えば、副腎皮質機能低下症、の治療用には意図されない。一般式(I)の化合物及び一般式(II)の化合物並びに1種若しくは2種以上製薬担体の組み合わせを含む薬剤組成物により治療できる炎症症状の例として、下記を挙げることができる:アトピー性皮膚炎、座瘡(にきび)、乾癬若しくは接触性皮膚炎などの皮膚疾患;気管支喘息などのアレルギー状態;急性及び慢性アレルギー性及び炎症性反応を伴う眼及び耳の疾患(例えば、眼瞼炎、結膜炎、上強膜炎、強膜炎、角膜炎、前部ブドウ膜炎及び交感性眼炎のような眼の炎症症状、並びに外耳や中耳の炎症及び内耳の炎症、例えば、メニエール病、現在のデキサメタゾンの使用と同様の鼓膜を介した内耳への注射若しくは注入);呼吸器疾患;歯肉炎若しくはアフタ性口内炎などの口、歯肉及び/若しくはのどの炎症;アレルギーにより起こるもののような鼻粘膜の炎症;クローン病及び潰瘍性大腸炎のような上部及び下部腸管の炎症;関節炎に関連する炎症;並びに痔疾、直腸炎、陰窩炎、亀裂、手術後疼痛及び肛門掻痒に関連する肛門直腸炎症、掻痒及び疼痛。かかる組成物はまた、移植に関連して起こる炎症及び組織拒絶に対する予防手段として局部に投与することもできる。
もちろん、担体及び投与剤形の選択は、その組成物を投与すべき具体的条件(症状)により変動しよう。
局所/局部投与用の各種製剤の例としては、軟膏、ゲル剤、ローション剤、クリーム、散剤、滴下剤(例、眼若しくは耳若しくは鼻への滴下)、スプレー剤(例、鼻又は喉用)、座剤、保持浣腸剤(retention enema)、噛むか吸い込み可能な錠剤若しくはペレット剤(例、アフタ性潰瘍の治療用)、エアゾール剤、錠剤並びにカプセル剤が挙げられる。
軟膏及びクリーム又はゲル剤は、例えば、適当な増粘剤及び/若しくはゲル化剤及び/若しくはグリコールを添加した水性又は油性基剤を用いて処方することができる。かかる基剤としては、従って、例えば、水及び/又は流動パラフィン若しくは落花生油やひまし油のような植物油といった油、あるいはプロピレングリコール若しくは1,3−ブタンジオールなどのグリコール溶媒が挙げられる。基剤の性質に応じて使用してもよい増粘剤としては、ソフトパラフィン、ステアリン酸アルミニウム、セトステアリルアルコール、ポリエチレングリコール、羊毛脂、水素化ラノリン及び蜜蝋並びに/又はモノステアリン酸グリセリル及び/又は非イオン性乳化剤が挙げられる。
軟膏又はクリーム中のステロイド類の溶解度は、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール又はフェノキシエチルアルコールなどの芳香族アルコールの混入により高めることができる。
ローション剤は、水性又は油性基剤を用いて処方することができ、一般に下記の1種又は2種以上も含有するだろう:すなわち、乳化剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、溶媒、着色剤、及び香料。
散剤は任意の適当な粉末基剤、例えば、タルク、乳糖又はデンプン、を用いて形成することができる。
滴下剤は、水性基剤を用いて処方することができ、さらに分散剤、懸濁剤又は可溶化剤等の1種又は2種以上を含有する。
スプレー組成物は、例えば、適当な噴射剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン又はトリクロロフルオロメタン、を用いたエアゾール剤として処方することができる。
噴霧化(ネブライズド)又は粉末化処方組成物を、本技術分野で周知のように、喘息の治療における口腔吸入のために製造することができる。
溶液剤及び懸濁液剤は、後述する実施例においてより詳述するように、例えば、腸管の炎症の治療用の経口又は直腸投与のために製造することができる。さらに、錠剤、カプセル剤及び他の経口剤形も、例えば、クローン病の治療に使用することができるが、ただし、一般式(I)及び(II)の化合物を胃液から保護し、こうしてそれらが溶解する前に目標サイト、例えば、十二指腸、に到達できるようにするため、それらの剤形は遅延放出(例えば、投与3時間後)用に処方される。
非経口/注射組成物は、非経口処方組成物の分野の当業者には周知の方法に従って、関節炎の治療のために関節に直接注射するために製造することができる。
本発明に係る組成物中に有効成分及び増強剤の量は、使用する具体的化合物、製造する処方組成物の種類、並びにその組成物を投与すべき条件(症状)により変動しよう。組成物は一般に一般式(I)の化合物を約0.0001〜約5.0%の量で含有しよう。局所製剤は、一般に活性化合物を0.0001〜2.5%、好ましくは0.01〜0.5%の量で含有し、1日に1回又は必要に応じて投与されよう。活性化合物の種類及び量により、それに併用される一般式(II)の化合物の量が、上述した所望のモル比又は重量比と調和して決まるであろう。また、一般的に言って、一般式(I)及び(II)の化合物は、公知のグルココルチコステロイドを含有する組成物のそのような現在入手可能な種類と実質的に同様に、一般式(I)の化合物のの量をその効力に応じて変動させて局所又は他の局部組成物に取り入れることができる。
本発明の組成物は抗炎症性ステロイドと組み合わせて有用であることが知られている他の活性化合物、例えば、抗真菌剤、抗細菌剤、抗生物質及び局所麻酔剤、例えば、クロトリマゾール、クリオキノール(ヨードクロルヒドロキシキン)、ヨードキノール、硫酸ポリミキシンB、硫酸ネオマイシン、トブラマイシン、スルファセタミドナトリウム、ゲンタマイシン、臭化トンゾニウム、硫酸コリスチン及び塩酸プラモキシン、を含むように処方することもできる。一般式(I)及び(II)のステロイドは、適当であれば、これらの追加の活性薬剤の2種以上、例えば、硫酸ポリミキシンBと硫酸ネオマイシン、と組み合わせてもよい。
一般式(I)の化合物の抗炎症活性は、上述したBodor米国特許第4,996,335号及び科学文献から周知であり;既に述べたように、これらの化合物の一つであるロテプレドノール・エタボネートは、米国内において抗炎症剤として眼科投与用に現在市販されている。市販の0.2%滅菌眼科用懸濁液剤は季節性アレルギー性結膜炎の徴候及び症状の一時的軽減用と指示され、一方、市販の0.5%滅菌眼科用懸濁液剤は、眼瞼及び眼球結膜、角膜並びに眼球の前区のステロイド応答性炎症症状、例えば、アレルギー性結膜炎、酒土性座瘡、表在性点状角膜炎、帯状ヘルペス角膜炎、虹彩炎、毛様体炎、選択感染性結膜炎、の浮腫及び炎症を軽減するための治療用と指示されている。多様な症状のための局部投与のための他の処方組成物が臨床試験中である。
本発明の組み合わせについて、ヒト血管収縮、すなわち、蒼白化の試験を受けさせた。この試験は局部抗炎症/グルココルチコイド活性の確実な表示を与える。本発明の場合、一般式(II)の代表的な増強剤は単独では不活性であり、一般式(I)の代表的化合物は単独で活性であり、かつ一般式(I)の化合物とともに一般式(II)の化合物を投与すると一般式(I)の代表的化合物の抗炎症活性若しくは作用持続時間又は両者を増強することを示すために試験が使用された。
[ヒト血管収縮試験]
mM濃度を下記のように変化させた試験化合物を、エタノール/プロピレングリコール(9/1)溶液中に溶解し、この混合物20μLを直径0.7cmの円形濾紙(ディスク)に適用した。エタノールが蒸発した後、各ディスクを耐水性粘着テープに貼りつけ、次いでヒトのボランティアの前腕に貼付し、4時間そのまま放置した。各濃度について8体の前腕の群を試験した。ディスクを剥離してから2、4、6、8、10、12、18、24及び36時間後に血管収縮の強さを判定した。
血管収縮活性の評価スケールは次の通りである:0、正常な皮膚;1、輪郭がぼやけたわずかな蒼白;2、少なくとも2つの角に輪郭のある蒼白;3、貼付部位の明瞭な輪郭を持つより強い蒼白;4、非常に強い蒼白。剥離後の経過時間ごとに各濃度について評点を合計して、各経過時間の合計評点と、各濃度についての総合計とを求めた。合計評点が高いほど、蒼白化すなわち抗炎症効果が高い。
こうして試験したのは、ロテプレドノール・エタボネート、Δ1−コルチエン酸、Δ1−コルチエン酸メチルエステル、ロテプレドノール・エタボネートとΔ1−コルチエン酸との組み合わせ、並びにロテプレドノール・エタボネートとΔ1−コルチエン酸メチルエステルとの組み合わせであった。試験化合物の構造を次に示す。
Figure 0004893305
結果は次の通りであった。ここで、AUCは36時間を通しての個々の評点の総計であると判断される。
Figure 0004893305
上の結果は、Δ1−コルチエン酸とΔ1−コルチエン酸メチルエステルのいずれも、単独で試験した場合には血管収縮活性を全く持たないことを示している。ロテプレドノール・エタボネートは、予想通り、単独で顕著な活性を示した。意外にも、Δ1−コルチエン酸及びΔ1−コルチエン酸メチルエステルはそれぞれ、ロテプレドノール・エタボネートの血管収縮活性を、特に試験した低めの濃度で顕著に高めた。試験全体を通して、ロテプレドノール・エタボネート:Δ1−コルチエン酸又はそのメチルエステルの1:5のモル比を使用した。
ロテプレドノール・エタボネート単独の活性はディスクの剥離から12〜18時間後には低下し始め、低下は24時間後にはさらに一層明らかとなることが判明した。Δ1−コルチエン酸及びΔ1−コルチエン酸メチルエステルはそれぞれ、ロテプレドノール・エタボネートが顕著な活性を示す時間を、一部の試験濃度において24時間以上に延長することができた。
この試験は、Δ1−コルチエン酸及びそのメチルエステルがそれぞれロテプレドノール・エタボネートの抗炎症作用並びにその作用持続時間に対して発揮する相乗効果を明らかに示した。
[別のヒト血管収縮試験]
目的:
この試験の目的は、ロテプレドノール・エタボネート(LE)及び17−吉草酸ベタメタゾン(BEM−17V)の血管収縮効果に及ぼすΔ1−コルチエン酸(Δ1−CA)及びΔ1−コルチエン酸のメチルエステル(Δ1−MeCA)の影響を評価することである。LE、Δ1−CA及びΔ1−MeCAの構造は上に示した通りである。BEM−17Vの構造は次の通りであり、これは比較のために使用された。
Figure 0004893305
方法:
LE(0.2mM)、BEM−17V(0.2mM)、Δ1−CA(0〜1mM)及びΔ1−MeCA(0〜1mM)の溶液を、各化合物を無水エタノールとプロピレングリコール(9:1)を含有するビヒクル中に溶解することにより作製した。得られたLE及びBEM−17Vの溶液を、ビヒクルのみ又はΔ1−CA若しくはΔ1−MeCAの溶液と混合して(1:1)、各種濃度のΔ1−CA(0〜0.5mM)及びΔ1−MeCA(0〜0.5mM)を含有するLE溶液(0.1mM)及びBEM−17V溶液(0.1mM)を得た。得られた混合物(20μl)を円形パッチ(直径6.5mm)に含浸させ、それを水不透過性粘着フィルム(3M社)に貼りつけた。エタノールが蒸発した後、パッチとフィルムをヒトのボランティアの前腕に4時間貼付した。その後、パッチを剥離した後の各経過時間(剥離後2、4、6、8、10、12、18及び24時間、並びにBEM−17Vの場合はさらに剥離後36時間)ごとに後に蒼白の見かけにより血管収縮反応を判定した。
評価スケールは次の通りである:0、正常な皮膚;1、わずかな蒼白;2、少なくとも2つの角に輪郭のある蒼白;3、貼付部位の明瞭な輪郭を持つより強い蒼白;4、非常に強い蒼白。ボランティアの間の応答に変動があるため、対象試験(0mMのΔ1−CA及びΔ1−MeCA)を各試験した腕に同時に行い、試験の合計評点を各経過時間ごとに求めて比較した。上と同様に、次に各濃度についての総合計を求めた。結果を次に示すが、AUCは24時間を通しての個々の評点の総計であると判断される。
Figure 0004893305
グルココルチコイドの経皮吸収、活性及び生物学的利用能を評価するためにヒト血管収縮試験を使用した。LEの血管収縮活性、並びにLEの活性に及ぼすΔ1−CA及びΔ1−MeCAの影響を試験し、上に報告した。この試験では、LE及びBEM−17Vの活性に及ぼすΔ1−CA及びΔ1−MeCAの影響を、薬剤:Δ1−CA及びΔ1−MeCAのモル比を変化させて比較した。上の最初の2つの表に示した結果は、前の試験と同様に、Δ1−CA及びΔ1−MeCAがいずれもLEの血管収縮活性を増大させることを示した。LE:Δ1−CA及びΔ1−MeCAの1:1の比が、1:2、1:3、1:4及び1:5の比で得られたのに非常に似た結果を示したが、1:5の比はやや活性が低下した。これらの比の全てで相乗的な結果が得られた。換言すると、(II):(I)の5:1〜1:1のモル比が相乗効果を示した。約1:1の比が最も有用であるように思われ、(II):(I)の比を2:1又はさらには5:1に増大させてもより良好な結果を生じない。BEM−17Vの場合、上の第3及び第4の表に示すように、Δ1−CA及びΔ1−MeCAによる活性増大効果は全く認められなかった。
以下の実施例は、各種の局部炎症症状を治療するために一般式(I)の化合物と一般式(II)の化合物との組み合わせを投与するのに適した多くの処方組成物を例示する。これらの処方組成物は単に例示に過ぎず、本明細書の残り及び特許請求の範囲をいかなる意味での制限するものではない。
これらの実施例において、%は特に指定しない限り重量%である。
鼻用懸濁液剤
ロテプレドノール・エタボネート(LE) 0.5〜1.0g
Δ1−コルチエン酸 2.5〜5.0g(LEに対し5:1の比)
濃厚グリセリン 2.6g
ポリソルベート80 0.2g
微結晶性セルロースカルメロース(carmellose)ナトリウム 2.0〜3.0g
クエン酸 十分量
塩化ベンザルコニウム 0.005g
精製水を加えて 100g(pH5.5)。
この懸濁液剤は、ロテプレドノール・エタボネートの添加と同時に行うい得るΔ1−コルチエン酸の添加を除いて、2002年4月9日のドイ米国特許第6,368,616号(その全体をここに援用及び準拠する)に記載の手順に従って調製することができる。
あるいは、0.5〜1.0gのΔ1−コルチエン酸を上述した2.5〜5.0gの量の代わりに使用してもよい。
鼻用懸濁液剤
ロテプレドノール・エタボネート 0.5g
Δ1−コルチエン酸メチルエステル 0.25〜2.5g
プロピレングリコール 2.0g
ポリオキシメチレン水素化ヒマシ油60 0.2g
微結晶性セルロースカルメロースナトリウム 3.0g
リン酸 十分量
塩化ベンザルコニウム 0.005g
精製水を加えて 100g(pH5.5)。
この懸濁液剤は、ロテプレドノール・エタボネートの添加と同時に行い得るΔ1−コルチエン酸メチルエステルの添加を除いて、上記米国特許第6,368,616号に記載の手順に従って調製することができる。
以上の鼻用処方組成物は、上記米国特許に記載のように変更することができる。
下記の処方組成物はこれらの種類の処方組成物の通常の製造手順に従って調製することができる。
点眼懸濁液剤
ロテプレドノール・エタボネート 0.5g
Δ1−コルチエン酸メチルエステル 0.25〜2.0g
ε−アミノカプロン酸 0.1g
チロキサポール 0.3g
ポリビニルピロリドン(固有粘度=30) 0.6g
エデト酸ナトリウム 0.01g
塩化ベンザルコニウム(10w/v%) 0.05mL
塩酸 十分量
滅菌純水を加えて 100mL
pH 5.53。
この懸濁液剤0.05〜0.1mLを1日に3〜10回眼に滴下することができる。
この懸濁液剤処方組成物を、ロテプレドノール・エタボネートの添加と同時にΔ1−コルチエン酸メチルエステルを添加することを除いて1999年6月29日イナダら米国特許5,916,550号(その全体をここに援用及び準拠する)に記載のように変更して、長期保管後もpH低下を受けない眼又は鼻への使用のための他の水性懸濁液剤を得ることができる。
軟膏
一般式(I)の化合物、例えば、ロテプレドノール・エタボネート 0.10%w/w
一般式(II)の化合物、例えば、Δ1−コルチエン酸メチルエステル 0.10〜0.40%w/w
流動パラフィン 10.0%w/w
白色ソフトパラフィン 89.5%w/w。
アフタ性潰瘍ペレット剤
一般式(I)の化合物、例えば、ロテプレドノール・エタボネート 0.20mg
一般式(II)の化合物、例えば、Δ1−コルチエン酸 0.20〜0.80mg
乳糖 69.0mg
アラビアゴム 3.00mg
ステアリン酸マグネシウム 0.75mg。
保持浣腸剤
一般式(I)の化合物、例えば、ロテプレドノール・エタボネート 0.01%w/v
一般式(II)の化合物、例えば、Δ1−コルチエン酸メチルエステル 0.01〜0.03%w/v
Tween80 0.05%w/v
エタノール 0.015 %w/v
プロピルパラベン 0.02%w/v
メチルパラベン 0.08%w/v
蒸留水を加えて 100%量。
点眼剤
一般式(I)の化合物、例えば、ロテプレドノール・エタボネート 0.2%w/v
一般式(II)の化合物、例えば、Δ1−コルチエン酸 0.20〜0.80%w/v
Tween80 2.5%w/v
エタノール 0.75%w/v
塩化ベンザルコニウム 0.02%w/v
フェニルエタノール 0.25%w/v
塩化ナトリウム 0.60%w/v
注射用蒸留水を加えて 100%量。
皮膚用軟膏
一般式(I)の化合物、例えば、ロテプレドノール・エタボネート 0.2%w/w
一般式(II)の化合物、例えば、Δ1−コルチエン酸 0.1〜1.0%w/w
流動パラフィン 10.0%w/w
白色ソフトパラフィン 88.8%w/w。
アフタ性潰瘍ペレット剤
一般式(I)の化合物、例えば、ロテプレドノール・エタボネート 0.15mg
一般式(II)の化合物、例えば、Δ1−コルチエン酸メチルエステル 0.10〜0.45mg
乳糖 60.25mg
アラビアゴム 3.0mg
ステアリン酸マグネシウム 0.75mg。
保持浣腸剤
一般式(I)の化合物、例えば、ロテプレドノール・エタボネート 0.005%w/v
一般式(II)の化合物、例えば、Δ1−コルチエン酸 0.003〜0.025%w/v
Tween80 0.05%w/v
エタノール 0.015 %w/v
プロピルパラベン 0.02%w/v
メチルパラベン 0.08%w/v
蒸留水を加えて 100%量。
点眼剤
一般式(I)の化合物、例えば、ロテプレドノール・エタボネート 0.1%w/v
一般式(II)の化合物、例えば、Δ1−コルチエン酸メチルエステル 0.1〜0.5%w/v
Tween80 2.5%w/v
エタノール 0.75%w/v
塩化ベンザルコニウム 0.02%w/v
フェニルエタノール 0.25%w/v
塩化ナトリウム 0.60%w/v
注射用蒸留水を加えて 100%量。
点眼剤
一般式(I)の化合物、例えば、ロテプレドノール・エタボネート 0.5%w/v
一般式(II)の化合物、例えば、Δ1−コルチエン酸 0.25〜1.5%w/v
ポビドン 0.6%w/v
塩化ベンザルコニウム 0.02%w/v
エデト酸ナトリウム(米国薬局方) 0.10%w/v
グリセリン(米国薬局方) 2.5%w/v
チロキサポール(米国薬局方) 3.0%w/v
塩化ナトリウム 0.3%w/v
γ−アミノ酪酸ナトリウム 1.0%w/v
滅菌蒸留水を加えて 100%量。
上記の成分を混合し、pHをチェックし、必要であれば水酸化ナトリウムで塩基性化するか、塩酸で酸性化してpHを5.0〜5.5に調整する。
本発明のさらに別の組成物も公知の方法を用いて都合よく調製することができる。
例えば、喘息の治療に使用するのに適した吸入処方組成物は、製薬処方組成物の分野の当業者には周知の手順に従って、ロテプレドノール・エタボネートのような一般式(I)の代表的化合物とコルチエン酸、コルチエン酸メチルエステル、Δ1−コルチエン酸若しくはΔ1−コルチエン酸メチルエステルのような一般式(II)の代表的化合物とを含有する、用量が計量化されたエアゾールユニットとして製造することができる。このようなエアゾールユニットは、適当な噴射剤(例、トリクロロフルオロメタン及びジクロロジフルオロメタン及びジクロロテトラフルオロエタン)中に、ロテプレドノール・エタボネートと一般式(II)の上記化合物の1種とを、(I):(II)の重量比が0.5:1〜1:3となる量で、オレイン酸、トリオレイン酸ソルビタン若しくは他の適当な分散剤と共に含有しうる。各ユニットは典型的には、上記ロテプレドノール・エタボネート1〜10mgを含有し、その約5〜50μgが各作動時に放出される。
本発明に係る薬剤組成物の別の例は、多様な炎症性肛門直腸疾患の治療に適した、直腸又は直腸周囲に適用されるフォーム剤であり、これは、ロテプレドノール・エタボネートのような一般式(I)の化合物0.1%又は0.5%と、Δ1−コルチエン酸又はそのメチルエステルをそれぞれ0.2%又は1.0%と、塩酸パラモキシンのような局所麻酔薬1%とを、プロピレングリコール、エトキシ化ステアリルアルコール、ポリオキシエチレン−10−ステアリルエーテル、セチルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、トリエタノールアミン及び水の粘膜密着性フォーム基剤中に、不活性噴射剤と共に含有する。別の処方では、一般式(I)の化合物0.2%又は1.0%を使用してもよい((I):(II)の1:1の比率で)。
本発明に係るさらに別の薬剤組成物の例は、保持浣腸剤として使用するのに適した溶液剤又は懸濁液剤であり、その1回量は、典型的には、ロテプレドノール・エタボネートのような一般式(I)の化合物40〜80mgとその1/2〜5倍量の一般式(II)の化合物、好ましくは、Δ1−コルチエン酸又はΔ1−コルチエン酸メチルエステルを、塩化ナトリウム、ポリソルベート80及び1〜6オンス(約30〜180cc)の水(水は使用直前に添加)と共に含有する。懸濁液剤は、潰瘍性大腸炎の治療に保持浣腸剤として又は週に数回の連続滴下により投与することができる。
別の処方組成物の例は、局所眼科用の滅菌多数回用の抗生物質/ステロイド混合懸濁液剤である。懸濁液1mL当たり下記成分を含有する:有効成分として、トブラマイシン0.3%(3mg)及びロテプレドノール・エタボネート0.5%(5mg);共力剤(相乗剤)としてΔ1−コルチエン酸0.25〜1.0%(2.5〜10mg);保存剤として塩化ベンザルコニウム0.01%;並びに不活性成分として、チロキサポール、エデト酸二ナトリウム、塩化ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、硫酸ナトリウム、硫酸及び/若しくは水酸化ナトリウム(pH調整用)、並びに精製水。
別の例は、局所眼科用の滅菌多数回用抗生物質/ステロイド混合軟膏である。軟膏1g当たり下記成分を含有する:有効成分として、トブラマイシン0.3%(3mg)及びロテプレドノール・エタボネート0.2%(2mg);共力剤としてΔ1−コルチエン酸メチルエステル0.2〜1.0%(2〜10mg);保存剤としてクロロブタノール0.5%;並びに不活性成分として、鉱油及び白色ワセリン。
さらに別の処方組成物の例は、下記成分を含有する眼科用の抗感染性/抗炎症性滅菌懸濁液剤である:有効成分として、スルファセタミドナトリウム10%及びロテプレドノール・エタボネート(超微細懸濁液)0.5%;共力剤としてΔ1−コルチエン酸メチルエステル0.5〜1.5%;保存剤として塩化ベンザルコニウム(0.004%);並びに不活性成分として、ポリビニルアルコール1.4%、ポリソルベート80、エデト酸二ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム、一塩基性リン酸カリウム、チオ硫酸ナトリウム、塩酸及び/若しくは水酸化ナトリウム(pH調整用)、並びに精製水。耳投与用に類似の組成物を処方することもできる。
抗細菌剤とコルチコステロイドとを含有する別の眼科用軟膏は、下記成分を含有する滅菌軟膏により例示される:有効成分として、スルファセタミドナトリウム10%及びロテプレドノール・エタボネート0.2%;共力剤としてΔ1−コルチエン酸0.1〜1.0%;保存剤として酢酸フェニル水銀(0.0008%);並びに不活性成分として、鉱油、白色ワセリン、並びにワセリン及びラノリンアルコール。
滅菌眼科用処方組成物の別の例は、下記成分を含有する局所抗炎症性/抗感染性懸濁液剤である:有効成分として、ロテプレドノール・エタボネート(超微細懸濁液)0.5%、ネオマイシン塩基0.35%に相当する硫酸ネオマイシン、硫酸ポリミキシンB10,000単位/mL;共力剤としてΔ1−コルチエン酸メチルエステル0.25〜1.0%;保存剤としてチメロサール0.001%;並びに不活性成分として、ポリビニルアルコール1.4%、ポリソルベート80、プロピレングリコール、酢酸ナトリウム及び精製水。
局所抗炎症性/抗感染性混合製剤であるさらに別の例示の滅菌眼科用懸濁液剤は下記成分を含有する:有効成分として、0.3%ゲンタマイシン塩基に相当する硫酸ゲンタマイシン及びロテプレドノール・エタボネート(超微細懸濁液)0.5%;共力剤としてΔ1−コルチエン酸又はそのメチルエステル0.5〜1.0%;保存剤として塩化ベンザルコニウム0.005%;不活性成分として、ポリビニルアルコール1.4%、エデト酸二ナトリウム、ヒドロキシプロピル・メチルセルロース、ポリソルベート80、クエン酸ナトリウム二水和物、塩化ナトリウム及び精製水。この組成物はpHを5.5〜6.6の範囲内に調整するために水酸化ナトリウム及び/又は塩酸を含有していてもよい。
別の滅菌眼科用懸濁液剤の処方組成物は1mL当たり下記成分を含有する:有効成分としてロテプレドノール・エタボネート2mg(0.2%);共力剤としてΔ1−コルチエン酸メチルエステル0.5〜5mg(0.05〜0.5%);保存剤として塩化ベンザルコニウム0.01%;不活性成分として、エデト酸二ナトリウム、グリセリン、ポビドン、精製水及びチロキサポール。pHを5.3〜5.6の範囲内に調整するために塩酸及び/又は水酸化ナトリウムを添加してもよい。
さらに別の滅菌眼科用懸濁液剤の処方組成物は1mL当たり下記成分を含有する:有効成分としてロテプレドノール・エタボネート5mg(0.5%);共力剤としてΔ1−コルチエン酸5〜15mg(0.5〜1.5%);保存剤として塩化ベンザルコニウム0.01%;不活性成分として、エデト酸二ナトリウム、グリセリン、ポビドン、精製水及びチロキサポール。pHを5.3〜5.6の範囲内に調整するために塩酸及び/又は水酸化ナトリウムを添加してもよい。
皮膚への使用に対しては、炎症を伴う真菌感染症の治療において、合成抗真菌剤であるクロトリマゾールと一般式(I)の化合物と一般式(II)の化合物とを組み合わせたクリーム剤又はローション剤を処方することもできる。適当なクリーム剤又はローション剤は、クリーム又はローション1グラム当たり、クロトリマゾール10mg、ロテプレドノール・エタボネート0.5mg、及びΔ1−コルチエン酸0.25〜2.0mgを、精製水、鉱油、白色ワセリン、セテアリル(cetearyl)アルコール70/30、セテアレス(ceteareth)30、プロピレングリコール、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物及びリン酸から成る親水性クリーム又はローション基剤中に、保存剤としてのベンジルアルコールと共に含有する。必要に応じて、ローション剤は水酸化ナトリウムを含有していてもよい。
クローン病の治療における経口投与に適したカプセル剤又は錠剤を、一般式(I)及び(II)の化合物を胃液から保護し、それらが十二指腸内でより高いpHに到達した時に溶解するように処方することもできる。この種の一つの処方組成物では、各カプセル剤が、微粉化ロテプレドノール・エタボネート5〜20mg、微粉化Δ1−コルチエン酸メチルエステル5〜80mg(Δ1−コルチエン酸メチルエステル:ロテプレドノール・エタボネートの1:1〜4:1の重量比で)を、エチルセルロース、クエン酸アセチルトリブチル、メタクリル酸コンポーネントタイプC、クエン酸トリエチル、アンチフォームM、ポリソルベート80、タルク及び糖スフィアー(微球)と共に、ゼラチン、酸化鉄及び酸化チタンからなる殻の中に含む。処方組成物の顆粒を被覆して、胃液内での溶解を防止するが、pH>5.5で、普通は顆粒が十二指腸に到達してから、溶解するようにする。その後、該2種のステロイドを含むエチルセルロースのマトリックスが腸管腔内で時間依存性方式でそれらのステロイドを放出する。
喘息の治療のために、圧縮空気駆動型のジェットネブライザーにより口腔吸入するための滅菌懸濁液剤を処方することもできる。この懸濁液剤は、有効成分として微粉化ロテプレドノール・エタボネート;増強剤として微粉化Δ1−コルチエン酸又はΔ1−コルチエン酸メチルエステル(ロテプレドノール・エタボネートに対する重量比で0.5:1〜2:1);並びに不活性成分として、エデト酸二ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸、ポリソルベート80、及び注射用蒸留水、を含有する。1回量のアンプルは0.5、1.0、1.5及び2.0mgのロテプレドノール・エタボネートを含有する。
別の喘息治療用の製剤は、微粉化ロテプレドノール・エタボネート及び微粉化Δ1−コルチエン酸のみを含有する、吸入駆動型多数回用乾燥粉末吸入器である。1回の動作で400μgのロテプレドノール・エタボネートと500μgのΔ1−コルチエン酸を供給して気道に直接作用するように設計される。
季節性又は通年性のアレルギー性鼻炎の鼻の症状を治療及び管理するために鼻スプレー剤又はゲル剤を使用できる。そのような鼻用処方組成物の1例は、水性媒質中のロテプレドノール・エタボネート及びΔ1−コルチエン酸メチルエステルの微粉化懸濁液を入れた、用量が計量化された手動ポンプ式スプレー剤である。媒質は、微結晶性セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウム、無水デキストロース、ポリソルベート80、エデト酸二ナトリウム、ソルビン酸カリウム及び精製水を含有し、pHを約4.5に調整するために塩酸が添加される。この処方組成物は、1回のスプレーで50又は100μgのロテプレドノール・エタボネートと、それぞれ50〜150μg又は100〜300μgのΔ1−コルチエン酸メチルエステルとを供給するように設計される。
抗炎症性ステロイド応答型皮膚疾患のかゆみ及び炎症の症状、特に乾燥かつ鱗状の局部的な病変、を治療するために、有効成分と増強剤とを含有するテープを、ビヒクル及び密閉型包帯の両方として使用することもできる。そのような製品の1例は、ロテプレドノール・エタボネートとΔ1−コルチエン酸とを含有する水分不透過性プラスチック外科用テープである。テープ1平方センチメートル当たり、粘着テープに一様に分布させたロテプレドノール・エタボネート10μgとΔ1−コルチエン酸10〜40μgとを含有する。テープはポリエチレンフィルムから作製され、粘着剤はアクリル酸エステルとアクリル酸の合成コポリマーである。
潰瘍性大腸炎の治療のために、使い捨て1回用浣腸器に入れた直腸懸濁液剤をそのまま自己投与するために処方することもできる。直腸投与用の典型的な使い捨て1回用単位は、下記成分を含有する60mLの懸濁液を含有する:カルボマー934P、ポリソルベート80、精製水、水酸化ナトリウム及びメチルパラベンを含有する水溶液中にロテプレドノール・エタボネート10〜100mg、並びに10〜100mg若しくは30〜300mgのΔ1−コルチエン酸(ロテプレドノール・エタボネートに対して1:1又は3:1の重量比で)。
外耳道の表層細菌感染症の治療並びに炎症を伴う乳様突起開放術及び内耳開窓術の穴(キャビティ)の感染の治療のために、耳用の懸濁液剤を使用することもできる。そのような懸濁液剤の1例は、抗生物質として硫酸コリスチン及び硫酸ネオマイシン、一般式(I)及び(II)の選択された複数ステロイド、並びに界面活性剤の臭化トンゾニウムを含有する。例えば、懸濁液剤は1mL当たり下記成分を含有する:コリスチン塩基活性分3mg(硫酸塩で)、ネオマイシン塩基活性分3.3mg(硫酸塩で)、ロテプレドノール・エタボネート10mg(1%)、Δ1−コルチエン酸10〜40mg(1〜4%)、臭化トンゾニウム0.5mg(0.5%)、ポリソルベート80、酢酸及び酢酸ナトリウムを緩衝化水性媒質中に。保存剤としてチメロサール(0.002%)を添加する。この懸濁液剤はpH5に緩衝化される。
肛門領域のコルチコステロイド応答性皮膚疾患の炎症及びかゆみ発現の治療に使用するためにフォーム剤を処方することもできる。フォーム剤の1例は、ロテプレドノール・エタボネート1%、Δ1−コルチエン酸メチルエステル0.5〜3%、及び塩酸プラモキシン(局所麻酔薬)1%を、セチルアルコール、乳化用ワックス、メチルパラベン、ポリオキシエチレン−10ステアリルエーテル、プロピレングリコール、プロピルパラベン、精製水、トロラミン、イソブタン及びプロパンを含有する親水性基剤中に含有する。
各種症状の筋肉内、滑液包内、軟組織又は病巣内注射のため、特に変形性関節症、リウマチ様関節炎、急性及び亜急性滑液包炎、急性痛風関節炎、外上顆炎、急性非特異的腱鞘炎、及び外傷後変形性関節症の滑膜炎の治療としての滑膜包内又は軟組織注射のために、滅菌水性懸濁液剤を処方することもできる。懸濁液剤1mL当たり、それぞれ20、40若しくは80mg/mLのロテプレドノール・エタボネートと、40、80若しくは160mg/mlのΔ1−コルチエン酸メチルエステルとを、ポリエチレングリコール3350、ポリソルベート80、一塩基性リン酸ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム(米国薬局方)、ベンジルアルコール(保存剤として)、塩化ナトリウム(張性の調整用)、並びに必要であれば頁を3.5〜7.0の範囲内に調整するための水酸化ナトリウム及び/又は塩酸、と共に含有する。
炎症性痔疾、慢性潰瘍性大腸炎の治療に伴う過照射後直腸炎、陰窩炎、肛門直腸の他の炎症症状及び肛門掻痒の治療に使用するために、座剤を処方することもできる。そのような座剤の1例は、水素化ココグリセライド基剤中にロテプレドノール・エタボネート10〜25mg及びΔ1−コルチエン酸10〜25又は40〜100mg(ロテプレドノール・エタボネートに対して1:1又は4:1の重量比で)を含有する。
肛門領域のコルチコステロイド応答性皮膚疾患の炎症及びかゆみ発現の軽減のために直腸クリーム剤を処方することもできる。直腸クリーム剤の1例は、ロテプレドノール・エタボネート1%、Δ1−コルチエン酸メチルエステル1%、及び塩酸プラモキシン(局所麻酔薬)1%を、ステアリン酸、セチルアルコール、アクアフォー(aquaphor)、パルミチン酸イソプロピル、ポリオキシル40ステアレート、プロピレングリコール、ソルビン酸カリウム0.1%、ソルビン酸0.1%、トリエタノールアミン、ラウリルサルフェート、及び水を含有する、水で落ちる非油脂性基剤中に含有する。
炎症/かゆみ要素及び真菌/細菌要素の両方を有する各種の皮膚症状のために、一般式(I)の化合物、一般式(II)の化合物、及びヨードキノール(抗真菌及び抗細菌剤として)を含有するように局所クリーム組成物を処方することもできる。クリーム剤の1例は、1g当たり、ロテプレドノール・エタボネート10mg、Δ1−コルチエン酸5〜20mg、及びヨードキノール10mgを、精製水、プロピレングリコール、モノステアリン酸グリセリルSE、コレステロール及び関連ステロール類、ミリスチン酸イソプロピル、ポリソルベート60、セチルアルコール、ソルビタンモノステアレート、ポリオキシル40ステアレート、ソルビン酸及びポリソルベート20からなる無油脂性基剤中に含有する。
炎症/かゆみ要素と真菌/細菌要素とを伴う症状の治療における皮膚への使用のための別の局所製剤を、一般式(I)の化合物、一般式(II)の化合物、及び抗真菌及び抗細菌特性を有するヨードクロルヒドロキシキン(クリオキノールとも呼ばれる)を含有するように処方することもできる。これらの成分は、例えば、ヨードクロルヒドロキシキン3%、ロテプレドノール・エタボネート0.5%若しくは1.0%、及びΔ1−コルチエン酸メチルエステルそれぞれ0.5〜2.0%若しくは1.0〜4.0%を含有するクリーム剤、軟膏又はローション剤として処方される。
本発明を以上に各種好適態様について説明したが、本発明の技術思想を逸脱せずに各種の変更、置換、省略及び変化を成すことができることは当業者には理解されよう。従って、本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ制限され、その均等物を包含するものである。

Claims (17)

  1. (a)下記一般式(I):
    Figure 0004893305
    (式中、
    1はC〜Cアルキルであり;
    Zはカルボニル又はβ−ヒドロキシメチレンであり;
    XはCl又はFであり;
    そしてA環の点線は該1,2−結合が飽和又は不飽和であることを意味する)で示される化合物と、
    (b)下記一般式(II):
    Figure 0004893305
    (式中、
    RはH又はC1〜C4アルキルであり;
    1はカルボニル又はβ−ヒドロキシメチレンであり;
    1は−O−又は−S−であり;
    5は、−OH、−OR6、−OCOOR6又は−OCOR7であり、ここで6はC〜C4アルキルであり、そしてR7はC1〜C4アルキル、フルオロメチル又はクロロメチルであり;
    そして点線は上記と同じ意味であり;
    但し、RがC1〜C4アルキルである場合、R5は−OHである)で示される化合物、
    とを、一般式(II)の化合物の量が一般式(I)の化合物の抗炎症活性若しくは作用持続時間又はその両者を増強するのに十分な量となる相乗的な抗炎症有効配合量で含有する組み合わせ;
    但し、[3H]−トリアムシノロンアセトニドは該組み合わせから除外される。
  2. 一般式(I)の化合物が下記である、請求項1記載の組み合わせ:
    (a)17α−エトキシカルボニルオキシ−11β−ヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;
    (b)11β−ヒドロキシ−17α−メトキシカルボニルオキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;
    (c)17α−エトキシカルボニルオキシ−11β−ヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;
    (d)17α−ブトキシカルボニルオキシ−11β−ヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;
    (e)11β−ヒドロキシ−17α−イソプロポキシカルボニルオキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;
    (f)11β−ヒドロキシ−17α−イソプロポキシカルボニルオキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;
    (g)11β−ヒドロキシ−17α−イソブトキシカルボニルオキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;
    (h)11β−ヒドロキシ−17α−プロポキシカルボニルオキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;
    (i)11β−ヒドロキシ−17α−イソプロポキシカルボニルオキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸フルオロメチル;
    (j)11β−ヒドロキシ−17α−n−プロポキシカルボニルオキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル;又は
    (k)11β−ヒドロキシ−17α−メトキシカルボニルオキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸クロロメチル。
  3. 一般式(I)の化合物において、R1がメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル又はイソブチルであり、Xがクロロであり、そしてZがβ−ヒドロキシメチレンであり、及び/又は1,2−結合が不飽和である、請求項1又は2記載の組み合わせ。
  4. 一般式(I)の化合物がロテプレドノール・エタボネートである、請求項1〜のいずれか1項記載の組み合わせ。
  5. 一般式(II)の化合物において、R5が−OHである、請求項1〜のいずれか1項記載の組み合わせ。
  6. 一般式(II)の化合物が下記である、請求項1〜のいずれか1項記載の組み合わせ:
    (a)11β,17α−ジヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸;
    (b)11β,17α−ジヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸;
    (c)11β,17α−ジヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸メチル;
    (d)11β,17α−ジヒドロキシアンドロスト−4−エン−3−オン−17β−カルボン酸エチル;
    (e)11β,17α−ジヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸メチル;又は
    (f)11β,17α−ジヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸エチル。
  7. 一般式(II)の化合物:一般式(I)の化合物のモル比が5:1〜0.5:1である、請求項1〜のいずれか1項記載の組み合わせ。
  8. 一般式(I)の化合物がロテプレドノール・エタボネートであり、そして一般式(II)の化合物が次式で示される化合物である、請求項1〜のいずれか1項記載の組み合わせ:
    Figure 0004893305
    (式中、RはH又はC1〜C4アルキルであり;A環の点線は該1,2−結合が飽和又は不飽和であることを意味する)。
  9. 一般式(IIa)の化合物において、RがH、メチル又はエチルである、請求項記載の組み合わせ。
  10. 一般式(IIa)の化合物が11β,17α−ジヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸又は11β,17α−ジヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン−17β−カルボン酸メチルである、請求項記載の組み合わせ。
  11. 一般式(IIa)の化合物:ロテプレドノール・エタボネートのモル比が5:1〜0.5:1である、請求項8〜10のいずれか1項記載の組み合わせ。
  12. (1)請求項1〜11のいずれか1項記載の相乗的な抗炎症有効配合量の組み合わせ;及び
    (2)局所又は他の局部投与に適した無毒な薬剤に許容されるその担体、
    を含有する薬剤組成物;
    但し、[3H]−トリアムシノロンアセトニドは該組成物から除外される。
  13. 特に組成物が軟膏、ゲル剤、点眼剤又はスプレー剤として処方される場合に、担体が眼科用に許容されるものであり、そして組成物が眼科用組成物である、請求項12記載の組成物。
  14. 軟膏、ゲル剤、ローション剤若しくはクリーム剤;散剤;滴下剤若しくはスプレー剤;座剤、保持浣腸剤若しくはフォーム剤;咀嚼若しくは吸引可能な錠剤若しくはペレット剤;エアゾール剤;経口吸入に適した噴霧化又は粉末化処方組成物;腸管外若しくはその他の注射可能な投与形態;又は上部若しくは下部腸管内で有効成分を放出するのに適した経口投与形態として処方された、請求項12又は請求項13記載の組成物。
  15. 局所又は他の局部な炎症反応の治療用薬剤の製造における請求項1〜11のいずれか1項記載の組み合わせの使用。
  16. 請求項1〜4のいずれか1項記載の一般式(I)の化合物の局所又は他の局部抗炎症活性及び/又は作用持続時間を増強する薬剤の製造における請求項1、5および6のいずれか1項記載の一般式(II)の化合物の使用。
  17. 局所又は他の局部な炎症反応の治療に使用するための請求項1〜11のいずれか1項記載の組み合わせ。
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