JP4892269B2 - 定量吐出容器 - Google Patents

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Description

この発明は定量吐出容器に関し、より特定的には、収容物を所定量ずつ吐出可能な定量吐出容器に関する。
一般に、収容物を所定量ずつ吐出可能な定量吐出容器が知られている。その一例としてたとえば特許文献1には、容器本体の開口部を下側に配置することによって、つまり容器本体を逆さまに配置することによって、容器本体から開口部に設けられる計量部に収容物を流下させる定量吐出容器が開示されている。特許文献1の定量吐出容器では、収容物が計量部に充填された状態で容器本体の開口部を閉鎖するとともに計量部の吐出口を開放することによって、収容物の計量と吐出とが略同時に行われる。
特開2003−128109号公報
しかし、特許文献1の定量吐出容器では、容器本体を逆さまに配置した状態で収容物が計量部に充填されるまで待機しなければならず、収容物を迅速に計量できなかった。ひいては、所定量の収容物を迅速に吐出できなかった。
また、特許文献1の定量吐出容器では、人手によって容器本体を逆さまに配置する必要があるために、容器本体が傾いた状態で計量されるおそれがあり、収容物を正確に計量できないおそれがあった。ひいては、所定量の収容物を吐出できないおそれがあった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、迅速にかつ確実に所定量の収容物を吐出できる、定量吐出容器を提供することである。
上述の目的を達成するために、請求項1に記載の定量吐出容器は、軸方向の一方端側に開口部と軸方向の他方端側に底板とを有し、筒状に形成され収容物を収容するための容器本体、容器本体に設けられる第1ねじ部、容器本体に収容される収容物のうち所定量の収容物を収容するために底板に設けられる計量部、収容物を外部に吐出するための吐出口を有し、開口部を覆いかつ軸方向に移動可能に容器本体に取り付けられるキャップ、キャップに設けられ第1ねじ部に螺合する第2ねじ部、計量部の収容物を吐出口に与えるためにキャップに設けられキャップから軸方向かつ計量部側に延びるパイプ、計量部の収容物をパイプ内に導入するための導入口を有し、パイプの計量部側端部に設けられ、キャップが計量部に近づくことによって計量部を容器本体内の他の空間から遮断し、キャップが計量部から遠ざかることによって計量部を他の空間に連通させる遮断部、およびキャップが計量部に近づくことによって導入口を開放し、キャップが計量部から遠ざかることによって導入口を閉鎖する第1栓手段を備え、キャップは、周方向の一方向に回転されることによって計量部に近づき、周方向の他の方向に回転されることによって計量部から遠ざかり、計量部に収容物が充填された状態で遮断部が計量部を遮断するとともに第1栓手段が導入口を開放することによって計量部に収容される所定量の収容物を吐出可能となる。
請求項に記載の定量吐出容器は、請求項に記載の定量吐出容器において、キャップを覆うように容器本体に取り付けられるカバーキャップ、キャップの外周面に設けられる第1突起、カバーキャップの内周面に設けられる第2突起、第1ねじ部に対して逆ねじになるように容器本体に設けられる第3ねじ部、およびカバーキャップに設けられ第3ねじ部に螺合する第4ねじ部をさらに含み、カバーキャップが周方向の一方向に回転されることによって第1突起が第2突起に押圧されキャップが周方向の一方向に回転されることを特徴とする。
請求項に記載の定量吐出容器は、請求項1または2に記載の定量吐出容器において、第1栓手段は、遮断部内に設けられ導入口を閉鎖するための第1栓体と、第1栓体を計量部側に押圧する第1押圧部とを含み、キャップの移動に伴って計量部に近づく第1栓体を止めるために計量部に設けられるストッパをさらに含むことを特徴とする。
請求項4に記載の定量吐出容器は、軸方向の一方端側に開口部と軸方向の他方端側に底板とを有し、筒状に形成され収容物を収容するための容器本体、容器本体に収容される収容物のうち所定量の収容物を収容するために底板に設けられる計量部、収容物を外部に吐出するための吐出口を有し、開口部を覆いかつ軸方向に移動可能に容器本体に取り付けられるキャップ、計量部の収容物を吐出口に与えるためにキャップに設けられキャップから軸方向かつ計量部側に延びるパイプ、計量部の収容物をパイプ内に導入するための導入口を有し、パイプの計量部側端部に設けられ、キャップが計量部に近づくことによって計量部を容器本体内の他の空間から遮断し、キャップが計量部から遠ざかることによって計量部を他の空間に連通させる遮断部、遮断部内に設けられ導入口を閉鎖するための第1栓体と、第1栓体を計量部側に押圧する第1押圧部とを含み、キャップが計量部に近づくことによって導入口を開放し、キャップが計量部から遠ざかることによって導入口を閉鎖する第1栓手段、およびキャップの移動に伴って計量部に近づく第1栓体を止めるために計量部に設けられるストッパを備え、計量部に収容物が充填された状態で遮断部が計量部を遮断するとともに第1栓手段が導入口を開放することによって計量部に収容される所定量の収容物を吐出可能となる。
請求項5に記載の定量吐出容器は、請求項1または2に記載の定量吐出容器において、第1栓手段は、導入口を閉鎖するための第1栓体と、計量部に設けられ第1栓体を支持する支持部材とを含むことを特徴とする。
請求項6に記載の定量吐出容器は、請求項1から5のいずれかに記載の定量吐出容器において、吐出口から外部に突出し吐出口を閉鎖するための第2栓体と、第2栓体を外部側に押圧する第2押圧部とを含む第2栓手段をさらに含むことを特徴とする。
請求項1に記載の定量吐出容器では、容器本体の開口部を上側に配置した状態で容器本体の底板に設けられる計量部に収容物が充填される。そして、この状態でキャップを計量部に近づけることによって、遮断部が計量部を遮断し、計量部に収容される収容物が容器本体内で隔離される。つまり、所定量の収容物が計量される。これとともに、第1栓手段が導入口を開放し、計量部に収容される所定量の収容物を吐出可能となる。通常、当該定量吐出容器は容器本体の開口部を上側に配置した状態で保管され、計量部には収容物が充填されているので、容器本体を逆さまに配置した状態で待機せずとも、迅速に計量でき所定量の収容物を吐出できる。また、容器本体を水平面上に配置して計量できるので、正確に計量でき、確実に所定量の収容物を吐出できる。
また、請求項に記載の定量吐出容器では、容器本体の第1ねじ部にキャップの第2ねじ部を螺合させることによって、キャップが容器本体に取り付けられる。したがって、キャップを周方向の一方向に回転させることによって、簡単にかつ確実にキャップを軸方向に移動させることができる。
請求項に記載の定量吐出容器では、カバーキャップを容器本体から取り外す際にカバーキャップを周方向の一方向に回転させることによって、キャップの第1突起がカバーキャップの第2突起に押圧され、キャップが周方向の一方向に回転される。したがって、カバーキャップを取り外すのみで、簡単に所定量の収容物を吐出可能な状態にできる。
請求項に記載の定量吐出容器では、第1栓手段が第1栓体と第1押圧部とを含み、第1押圧部が第1栓体を計量部側に押圧することによって導入口を強固に閉鎖できる。また、キャップの移動に伴って計量部に近づく第1栓体がストッパに当たることによって導入口を簡単に開放できる。請求項4に記載の定量吐出容器においても同様である。
請求項5に記載の定量吐出容器では、第1栓手段が第1栓体と支持部材とを含み、支持部材によって支持される第1栓体が所定位置に配置される。したがって、キャップの移動に伴って導入口が移動することによって、第1栓体と導入口とがずれて簡単に導入口を開閉できる。
請求項6に記載の定量吐出容器では、第2栓体と第2押圧部とを含む第2栓手段が設けられ、第2栓体を供給対象に押し当てることによって第2栓体が吐出口内に移動し収容物が供給対象に塗布される。このような第2栓手段を設けることによって、収容物を吐出可能な状態で当該定量吐出容器が倒れても吐出口から収容物が漏れることを防止できる。また、一箇所に供給する収容物の量を容易に調節できる。さらに、供給対象が人体である場合、第2押圧部によって外部側に押圧されクッション性を有する第2栓体によって良好な使用感を与えることができる。
この発明によれば、迅速かつ確実に所定量の収容物を吐出できる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。
図1を参照して、この発明の一実施形態の定量吐出容器10は、収容物を収容するための容器本体12、容器本体12に取り付けられるキャップ14、および容器本体12に取り付けられるカバーキャップ16を備える。
容器本体12は収容部18と底部20とを含む。収容部18は、両端開口の略円筒状に形成され、開口部18a,18bを有する。底部20は、底面開口の円筒状に形成され、容器本体12の底板(底部20の天板)20aを有する。収容部18と底部20とは、たとえば、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PE(ポリエチレン)、PC(ポリカーボネート)、またはPOM(ポリアセタール)等の合成樹脂からなる。
容器本体12は、収容部18の開口部18bに底部20を嵌合させることによって、軸方向(矢印A1方向および矢印A2方向)の一方端側に開口部18aと、軸方向の他方端側に底板20aとを有し、筒状に形成される。このような容器本体12には、収容物としてたとえば育毛剤等の液状の薬剤Lが収容される。なお、図1には、開口部18aが上側に配置され、底部20の底板20aに設けられる計量部30(後述)に薬剤Lが充填された状態が示されている。
図2をも参照して、収容部18には、開口部18aから矢印A1方向にねじ部22,24が順に設けられる。ねじ部22の外径はねじ部24の外径よりも小さく、ねじ部22の外周面には螺旋状に延びるねじ溝22aが形成される。また、ねじ部24の外周面には、ねじ溝22aに対して逆ねじになるように螺旋状に延びるねじ溝24aが形成される。この実施形態では、ねじ部22のねじ溝22aが左ねじに形成され、ねじ部24のねじ溝24aが右ねじに形成されるものとする。
また、ねじ部22,24の間には、キャップ14の突起38a,38b(後述)が嵌合される嵌合部26a,26bが設けられる。図3をも参照して、嵌合部26a,26bは、互いに周方向(矢印B1方向および矢印B2方向)に半周分離れるように収容部18の外周面に設けられ、それぞれ周方向に所定の間隔を有して配置される突起28a,28bによって構成される。
図1に示すように、底部20の底板20aには、容器本体12に収容される薬剤Lのうち所定量の薬剤Lを収容するための計量部30が設けられる。計量部30は円筒状に形成され、計量部30の底板30aには矢印A2方向に延びる棒状のストッパ32が設けられる。
キャップ14は、底面開口の円筒状に形成され、開口部18aを覆うように容器本体12に取り付けられる。キャップ14の天板の中央部には中空円錐台状のノズル部34が設けられる。ノズル部34は、薬剤Lを外部に吐出するためにノズル部34の頂部に設けられる吐出口34aと、ノズル部34内で吐出口34aに繋がる円環状の斜面34bとを有する。
また、キャップ14内には、円筒状のねじ部36が設けられ、ねじ部36の内周面にはねじ部22のねじ溝22aに螺合するねじ山36aが形成される。キャップ14は、ねじ山36aをねじ溝22aに螺合させることによって容器本体12に回転可能に取り付けられる。このように容器本体12に取り付けられるキャップ14は、周方向の時計回り(矢印B1方向:図3参照)に回転されることによって矢印A2方向に移動し、周方向の反時計回り(矢印B2方向:図3参照)に回転されることによって矢印A1方向に移動する。つまり、キャップ14は、矢印B1方向に回転されることによって計量部30から遠ざかり、矢印B2方向に回転されることによって計量部30に近づく。この実施形態では、ねじ部22が第1ねじ部に相当し、ねじ部36が第2ねじ部に相当する。
また、図3に示すように、キャップ14の内周面には、それぞれ嵌合部26aまたは26bの突起28a,28bの間に嵌合する突起38a,38bが設けられる。たとえば図3に示す状態からキャップ14を矢印B2方向に回転させることによって、突起38aは、嵌合部26aの突起28bを乗り越えて嵌合部26aから外れた後に、嵌合部26bの突起28bを乗り越えて嵌合部26bに嵌合する。これとともに突起38bは、嵌合部26bの突起28aを乗り越えて嵌合部26bから外れた後に、嵌合部26aの突起28aを乗り越えて嵌合部26aに嵌合する。このように突起38a,38bが嵌合部26a,26bに嵌合することによって、キャップ14を所定角度(ここでは180°)で回転させた後にキャップ14を固定できる。
また、キャップ14の外周面には、互いに周方向に半周分離れるように突起40a,40bが設けられる。突起40a,40bはそれぞれ、キャップ14の天板から矢印A1方向に延びてキャップ14の開口部に至る。このような突起40a,40bは、カバーキャップ16の内周面に設けられる嵌合部68a,68b(後述)に嵌合する。この実施形態では、突起40a,40bが第1突起に相当する。
さらに、キャップ14の天板の下面には、計量部30の薬剤Lを吐出口34aに与えるためのパイプ42が取り付けられる。このようなキャップ14は、たとえば、PP、PE、PC、POM、またはABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)等の合成樹脂からなる。
キャップ14に取り付けられるパイプ42はキャップ14から矢印A1方向に延びる円筒状に形成され、パイプ42の計量部30側端部には計量部30に嵌入可能な遮断部44が設けられる。遮断部44は、計量部30側に内径が小さくなるように形成され、計量部30の薬剤Lをパイプ42内に導入するための導入口44aと、遮断部44内で導入口44aに繋がる円環状の斜面44bとを有する。
遮断部44内には、導入口44aを開閉するための中栓46aが配置される。中栓46aは、導入口44aを閉鎖するための栓体48aと、栓体48aを矢印A1方向に押圧する押圧部50aとを含む。中栓46aは、たとえば、PPまたはPE等の合成樹脂からなる。この実施形態では、中栓46aが第1栓手段に相当し、栓体48aが第1栓体に相当し、押圧部50aが第1押圧部に相当する。
図4をも参照して、栓体48aは、円柱状に形成され導入口44aから計量部30側に突出する小径部52aと、遮断部44内に配置される大径部54aと、小径部52aと大径部54aとの間に設けられる円環状の斜面56aとを含む。栓体48aの小径部52aには、斜面56aに繋がる溝58aが形成される。
押圧部50aは、栓体48aの大径部54aから螺旋状に延びる複数(ここでは3つ)の弾性部材60aと、複数の弾性部材60aによって栓体48aに連結される両端開口の筒状部材62aとを含む。筒状部材62aの外周面には環状突起64aが設けられる。
図1に示すように、このような中栓46aでは、環状突起64aが遮断部44の内周面に設けられる環状突起44cに引っ掛かることによって筒状部材62aが位置決めされ、複数の弾性部材60aが栓体48aを矢印A1方向に押圧する。これによって、栓体48aの斜面56aが遮断部44の斜面44bに隙間なく接し、導入口44aが閉鎖される。
また、図1に示すように、パイプ42の開口部18a側端部には、ノズル部34内に突入するように外栓46bが設けられる。中栓46aと外栓46bとは略同様に構成されるので、ここでは符号「a」を「b」に読み替えることによって外栓46bの詳しい説明は省略する。この実施形態では、外栓46bが第2栓手段に相当し、栓体48bが第2栓体に相当し、押圧部50bが第2押圧部に相当する。
外栓46bでは、環状突起64bがパイプ42の内周面に設けられる環状突起42aに引っ掛かることによって筒状部材62bが位置決めされ、複数の弾性部材60bが栓体48bを矢印A2方向に押圧する。これによって栓体48bの斜面56bがノズル部34の斜面34bに隙間なく接し、吐出口34aが閉鎖される。
カバーキャップ16は、底面開口の円筒状に形成され、キャップ14を覆うように容器本体12に取り付けられる。カバーキャップ16の開口部近傍にはねじ部66が設けられ、ねじ部66の内周面にはねじ部24のねじ溝24aに螺合するねじ山66aが形成される。カバーキャップ16は、ねじ山66aをねじ溝24aに螺合させることによって容器本体12に回転可能に取り付けられる。このように容器本体12に取り付けられるカバーキャップ16は、矢印B1方向(図3参照)に回転されることによって矢印A1方向に移動し、矢印B2方向(図3参照)に回転されることによって矢印A2方向に移動する。つまり、カバーキャップ16は、矢印B1方向に回転されることによって容器本体12に締め付けられ、矢印B2方向に回転されることによって容器本体12から取り外される。この実施形態では、ねじ部24が第3ねじ部に相当し、ねじ部66が第4ねじ部に相当する。
また、図5をも参照して、カバーキャップ16の内周面には、キャップ14の突起40aが嵌合される嵌合部68aと、キャップ14の突起40bが嵌合される嵌合部68bとが設けられる。嵌合部68a,68bは、互いに周方向に半周分離れるようにカバーキャップ16の内周面に設けられ、それぞれ周方向に所定の間隔を有して配置される突起70a,70bによって構成される。このようなカバーキャップ16は、たとえば、PP、PET、PC、PS(ポリスチレン)、またはAS(アクリロニトリル・スチレン)等の合成樹脂からなる。この実施形態では、嵌合部68aの突起70aと嵌合部68bの突起70bとが第2突起に相当する。
カバーキャップ16が矢印B2方向に回転されることによって、嵌合部68aの突起70aはキャップ14の突起40aを矢印B2方向に押圧し、嵌合部68bの突起70bはキャップ14の突起40bを矢印B2方向に押圧する。これによってキャップ14が矢印B2方向に回転される。
ついで、このような定量吐出容器10における計量動作について説明する。
まず、図1に示す状態からカバーキャップ16を矢印B2方向(図3参照)に回転させることによって、カバーキャップ16が矢印A2方向に移動する。これに伴って、キャップ14が矢印B2方向に回転され矢印A1方向に移動する。このとき容器本体12内では、キャップ14に取り付けられるパイプ42が矢印A1方向に移動し、遮断部44が計量部30に近づく。
そして、図6に示すように、カバーキャップ16を矢印B2方向に90°回転させた状態では、遮断部44が計量部30に嵌入し、計量部30が容器本体12内の他の空間から遮断される。これによって、計量部30に収容される薬剤Lが容器本体12内で隔離され、計量部30に所定量の薬剤Lが計量される。また、これとともに、栓体48aの小径部52aがストッパ32に接し、それ以上計量部30に進入しないように栓体48aが止められる。
さらにカバーキャップ16を矢印B2方向に回転させることによって、遮断部44がより深く計量部30内に嵌入する。そして、図7に示すように、カバーキャップ16を矢印B2方向に180°回転させた状態では、ストッパ32によって止められている栓体48aの斜面56aが遮断部44の斜面44bから離れ、溝58aを介して計量部30とパイプ42とが連通される。つまり、導入口44aが開放される。これによって、計量部30に収容される所定量の薬剤Lを吐出可能となる。
また、カバーキャップ16を矢印B2方向に180°回転させた状態では、キャップ14の突起40a,40bがカバーキャップ16の嵌合部68a,68bから外れるとともにキャップ14の突起38a,38bが容器本体12の嵌合部26a,26bに嵌合する。これによって、カバーキャップ16のみが回転する状態となる。そして、カバーキャップ16をさらに矢印B2方向に回転させることによって、図8に示すように、カバーキャップ16が容器本体12から取り外される。
その後、開口部18aを下側に配置することによって、つまり容器本体12を逆さまに配置することによって、計量部30の所定量の薬剤Lがノズル部34に流下する。そして、図9に示すように、外栓46bの栓体48bが供給対象に押し当てられることによって、複数の弾性部材60bが縮み、栓体48bがノズル部34内に移動し、ノズル部34の斜面34bから栓体48bの斜面56bが離れ、小径部52bの溝58bを介してノズル部34と外部とが連通される。つまり、吐出口34aが開放される。これによって薬剤Lが吐出口34aから吐出され供給対象に塗布される。
図9に示す状態から図1に示す状態に戻す際には、容器本体12に配置したカバーキャップ16を矢印B1方向に回転させればよい。これによってカバーキャップ16が矢印A1方向に移動し、カバーキャップ16の嵌合部68a,68bにキャップ14の突起40a,40bが嵌合する。その後、さらにカバーキャップ16を矢印B1方向に回転させることによって、キャップ14が矢印A1方向に移動し、計量部30が容器本体12内の他の空間に連通され図1に示す状態に戻る。
このような定量吐出容器10によれば、容器本体12の開口部18aを上側に配置した状態で計量部30に薬剤Lが充填され、この状態でカバーキャップ16を取り外すのみで計量部30に所定量の薬剤Lが計量され所定量の薬剤Lを吐出可能な状態となる。したがって、容器本体12を逆さまにして待機する必要がなく、迅速に所定量の薬剤Lを吐出できる。また、容器本体12を水平面上に配置した状態で計量できるので、正確に計量でき、確実に所定量の薬剤Lを吐出できる。
キャップ14がねじ部36で容器本体12のねじ部22に螺合するので、キャップ14を矢印B1方向に回転させることによって簡単にかつ確実にキャップ14を矢印A2方向に移動させることができ、キャップ14を矢印B2方向に回転させることによって簡単にかつ確実にキャップ14を矢印A1方向に移動させることができる。
遮断部44内で中栓46aの押圧部50aが栓体48aを計量部30側に押圧することによって導入口44aを強固に閉鎖できる。
外栓46bを設けることによって、図7や図8に示す状態で定量吐出容器10が倒れても吐出口34aから薬剤Lが漏れることを防止できる。また、一箇所に供給する薬剤Lの量を容易に調節できる。さらに、供給対象が人体である場合、押圧部50bによって押圧されクッション性を有する栓体48bによって良好な使用感を与えることができる。
なお、上述の実施形態では、棒状のストッパ32を設ける場合について説明したが、ストッパはこれに限定されない。たとえば栓体の軸方向の寸法が長い中栓を用いる場合、ストッパ32を設ける必要はない。この場合、計量部30の底板30aがストッパとして機能する。
また、上述の実施形態では、第1栓手段として中栓46aを用いる場合について説明したが、第1栓手段はこれに限定されない。ついで、図10および図11を参照して、この発明の他の実施形態の定量吐出容器10aについて説明する。定量吐出容器10aでは、上述の中栓46aに代えて第1栓手段として中栓80が用いられ、パイプ42に代えてパイプ82が用いられる。それ以外は、定量吐出容器10と同様に構成されるので、重複する説明は省略する。
中栓80は、開口端18a側端部が尖る円柱状に形成される栓体84と、計量部30に設けられ栓体84を支持する支持部材86とを含む。支持部材86は、計量部30の底面30a上に固定される板状部材86aと、板状部材86a上に立設され第1栓体である栓体84が連結される棒状部材86bとを含む。栓体84は、支持部材86によって所定位置に配置され、パイプ82の遮断部88に設けられる導入口90に嵌入される。
このような定量吐出容器10aでは、図10に示す状態からカバーキャップ16を矢印B2方向(図3参照)に回転させることによって、キャップ14が矢印A1方向に移動し、栓体84と導入口90とがずれる。そして、さらにカバーキャップ16を矢印B2方向に回転させることによって、図11に示すように、導入口90を閉鎖するための栓体84が導入口90から出て導入口90が開放される。なお、図11には図10に示す状態からカバーキャップ16を矢印B2方向に180°回転させた状態が示されている。
このような定量吐出容器10aによれば、キャップ14の移動に伴って導入口90が移動することによって、栓体84と導入口90とがずれて簡単に導入口90を開閉できる。
なお、栓体84および導入口90の軸方向の寸法は、遮断部88が計量部30に嵌入するまでに栓体84が導入口90から出なければ任意に設定できる。
なお、上述の実施形態では、第2栓手段である外栓46bを設ける場合について説明したが、この発明はこれに限定されない。第2栓手段を設けることなく吐出口から直接的に収容物を吐出するようにしてもよい。
さらに、上述の実施形態では、容器本体12に液状の薬剤Lを収容する場合について説明したが、この発明はこれに限定されない。たとえば、粉末状の収容物を容器本体に収容するようにしてもよい。
この発明の定量吐出容器の一例を示す断面図解図である。 容器本体の正面図である。 定量吐出容器のX1−X1(図1)断面図である。 中栓の一例を示す正面図である。 定量吐出容器のX2−X2(図1)断面図である。 図1に示す状態からカバーキャップを90°回転させた定量吐出容器を示す断面図である。 図1に示す状態からカバーキャップを180°回転させた定量吐出容器を示す断面図解図である。 カバーキャップが取り外された定量吐出容器を示す断面図である。 定量吐出容器の使用態様を示す断面図解図である。 この発明の定量吐出容器の他の例を示す断面図である。 図10に示す状態からカバーキャップを180°回転させた定量吐出容器を示す断面図解図である。
符号の説明
10 定量吐出容器
12 容器本体
14 キャップ
16 カバーキャップ
18 収容部
18a,18b 開口部
20 底部
20a 底板
22,24,36,66 ねじ部
26a,26b,68a,68b 嵌合部
28a,28b,38a,38b,40a,40b,70a,70b 突起
30 計量部
32 ストッパ
34a 吐出口
42,82 パイプ
44,88 遮断部
44a,90 導入口
46a,80 中栓
46b 外栓
48a,48b,84 栓体
50a,50b 押圧部
86 支持部材
L 薬剤

Claims (6)

  1. 軸方向の一方端側に開口部と前記軸方向の他方端側に底板とを有し、筒状に形成され収容物を収容するための容器本体、
    前記容器本体に設けられる第1ねじ部、
    前記容器本体に収容される前記収容物のうち所定量の前記収容物を収容するために前記底板に設けられる計量部、
    前記収容物を外部に吐出するための吐出口を有し、前記開口部を覆いかつ前記軸方向に移動可能に前記容器本体に取り付けられるキャップ、
    前記キャップに設けられ前記第1ねじ部に螺合する第2ねじ部、
    前記計量部の収容物を前記吐出口に与えるために前記キャップに設けられ前記キャップから前記軸方向かつ前記計量部側に延びるパイプ、
    前記計量部の前記収容物を前記パイプ内に導入するための導入口を有し、前記パイプの前記計量部側端部に設けられ、前記キャップが前記計量部に近づくことによって前記計量部を前記容器本体内の他の空間から遮断し、前記キャップが前記計量部から遠ざかることによって前記計量部を前記他の空間に連通させる遮断部、および
    前記キャップが前記計量部に近づくことによって前記導入口を開放し、前記キャップが前記計量部から遠ざかることによって前記導入口を閉鎖する第1栓手段を備え、
    前記キャップは、周方向の一方向に回転されることによって前記計量部に近づき、前記周方向の他の方向に回転されることによって前記計量部から遠ざかり、
    前記計量部に前記収容物が充填された状態で前記遮断部が前記計量部を遮断するとともに前記第1栓手段が前記導入口を開放することによって前記計量部に収容される所定量の前記収容物を吐出可能となる、定量吐出容器。
  2. 前記キャップを覆うように前記容器本体に取り付けられるカバーキャップ、
    前記キャップの外周面に設けられる第1突起、
    前記カバーキャップの内周面に設けられる第2突起、
    前記第1ねじ部に対して逆ねじになるように前記容器本体に設けられる第3ねじ部、および
    前記カバーキャップに設けられ前記第3ねじ部に螺合する第4ねじ部をさらに含み、
    前記カバーキャップが前記周方向の一方向に回転されることによって前記第1突起が前記第2突起に押圧され前記キャップが前記周方向の一方向に回転される、請求項に記載の定量吐出容器。
  3. 前記第1栓手段は、前記遮断部内に設けられ前記導入口を閉鎖するための第1栓体と、前記第1栓体を前記計量部側に押圧する第1押圧部とを含み、
    前記キャップの移動に伴って前記計量部に近づく前記第1栓体を止めるために前記計量部に設けられるストッパをさらに含む、請求項1または2に記載の定量吐出容器。
  4. 軸方向の一方端側に開口部と前記軸方向の他方端側に底板とを有し、筒状に形成され収容物を収容するための容器本体、
    前記容器本体に収容される前記収容物のうち所定量の前記収容物を収容するために前記底板に設けられる計量部、
    前記収容物を外部に吐出するための吐出口を有し、前記開口部を覆いかつ前記軸方向に移動可能に前記容器本体に取り付けられるキャップ、
    前記計量部の収容物を前記吐出口に与えるために前記キャップに設けられ前記キャップから前記軸方向かつ前記計量部側に延びるパイプ、
    前記計量部の前記収容物を前記パイプ内に導入するための導入口を有し、前記パイプの前記計量部側端部に設けられ、前記キャップが前記計量部に近づくことによって前記計量部を前記容器本体内の他の空間から遮断し、前記キャップが前記計量部から遠ざかることによって前記計量部を前記他の空間に連通させる遮断部、
    前記遮断部内に設けられ前記導入口を閉鎖するための第1栓体と、前記第1栓体を前記計量部側に押圧する第1押圧部とを含み、前記キャップが前記計量部に近づくことによって前記導入口を開放し、前記キャップが前記計量部から遠ざかることによって前記導入口を閉鎖する第1栓手段、および
    前記キャップの移動に伴って前記計量部に近づく前記第1栓体を止めるために前記計量部に設けられるストッパを備え、
    前記計量部に前記収容物が充填された状態で前記遮断部が前記計量部を遮断するとともに前記第1栓手段が前記導入口を開放することによって前記計量部に収容される所定量の前記収容物を吐出可能となる、定量吐出容器。
  5. 前記第1栓手段は、前記導入口を閉鎖するための第1栓体と、前記計量部に設けられ前記第1栓体を支持する支持部材とを含む、請求項1または2に記載の定量吐出容器。
  6. 前記吐出口から外部に突出し前記吐出口を閉鎖するための第2栓体と、前記第2栓体を外部側に押圧する第2押圧部とを含む第2栓手段をさらに含む、請求項1から5のいずれかに記載の定量吐出容器。
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