JP4891973B2 - 横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造 - Google Patents

横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造 Download PDF

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Description

本発明は、横マクラギ方式バラスト軌道の座屈を防止する補強構造に関する。
一般に、路盤にバラストを敷き、複数の横マクラギがレールと直交し、且つ互いに平行をなすように所定の間隔をおいて設置して、一対のレールを横マクラギの上部に敷設し、レールを横マクラギに締結した横マクラギ方式バラスト軌道が広く使用されている。このような横マクラギ方式バラスト軌道では、レール間の間隔を複数の横マクラギによって一定に保持し、レールが受ける車両からの荷重を横マクラギ及びバラストを介して路盤に分散させて、車両の動揺や振動を低減させている。
しかしながら、レールが横マクラギによって間欠的に支持されている横マクラギ方式バラスト軌道では、車両からの荷重が一部に集中し、局部的な応力集中が繰り返されることによってレール及び横マクラギの平行度、水平度等に狂いが生じ、車両の動揺や振動が増大し乗り心地を悪化させてしまうことがある。更に、温度応力によってレールに圧縮軸力が蓄えられた状態で軌道変位や車輪横圧、あるいは地震慣性力などをレールに直交する方向に受けると横マクラギ方式バラスト軌道が座屈して、車両の脱線や転覆につながることになる。また、地震動による軌道や車両の慣性力、あるいは車両の衝撃的な荷重なども同様に横マクラギ方式バラスト軌道の座屈につながる要因であった。
そこで、特許文献1では、レールの膨張によりレール間の継目で接触が発生した場合に、直ちに接触発生箇所を検出しレールの座屈を防止するレール膨張検出装置が提案されている。このレール膨張検出装置では、レールの継目におけるレールの長さ方向両端面に、絶縁材の表面に導電性部材を設けて形成された一対のレール膨張検出部を絶縁して取り付け、一対のレール膨張検出部が接触したときに警報部から保守基地に無線通信手段により警報信号を送り接触発生箇所を直ちに検出している。
また、特許文献2では、レール中の残留応力や、レールの破断および座屈の要因である熱誘起応力を決定する方法が提案されている。この方法では、レール頭から離れたレール部分の応力を、レールの長手軸に垂直な方向および平行な方向で測定し、垂直方向の応力から平行な方向の残留応力の推定値を決定し、平行な方向に測定された応力を平行な方向の推定された残留応力と比較することにより熱誘起応力を決定するものである。
特開2007−170047号公報 特表2006−518848号公報
しかしながら、特許文献1による膨張検出装置や、特許文献2によるレール中の残留応力および熱誘起応力を決定する方法では、レールの膨張や熱誘起応力を測定する技術であるが、座屈を防止する技術ではなかった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、地震などにより横マクラギ方式バラスト軌道に水平力が作用した際に、横マクラギ方式バラスト軌道が座屈することを防ぎ、車両の脱線や転覆を防止できる横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造は、路盤にバラストを敷き、一対のレールをレールの軸方向に直交する方向に配設されたマクラギで支持する横マクラギ方式バラスト軌道の座屈を防止する補強構造であって、バラスト軌道が受ける水平力を分散させる補強材がマクラギの側方に配設され、前記補強材は、前記レールの軸方向に前記レールを走行する車両に備える台車の車輪軸間以下の間隔をあけて配設されるとともに、前記路盤もしくは前記路盤に立設する壁に固定され、複数の部材に分割された構造であって、各部材が前記レールの軸方向に直交する方向へ相対移動可能とされるとともに、互いに離れる方向へ付勢する弾性材が設けられていることを特徴とする。
本発明では、マクラギの側方に補強材を配設することにより、地震などで横マクラギ方式バラスト軌道が水平力を受けた際に、マクラギから補強材を介して水平力を分散させることができて、横マクラギ方式バラスト軌道の座屈を防止することができる。
そして、補強材はレールの軸方向に直交する方向の長さ調整が可能なことにより、異なる設置箇所にも同じ部材を調整して設置することができる。
また、補強材が車両の台車に備える車輪軸間以下の設置間隔で配設されることにより、地震動によって車両の横圧でレールに直交する方向の水平力が横マクラギ方式バラスト軌道に作用した際に、この水平力を確実に補強材が負担することができる。
また、補強材は間隔をあけて配設されるので、横マクラギ方式バラスト軌道の保守点検作業に弊害が生じることがない。
また、補強材が路盤もしくは路盤に立設する壁に固定されていることにより、横マクラギ方式バラスト軌道に作用する水平力を、補強材を介して路盤若しくは路盤に立設する壁に分散させることができる。
また、補強材に弾性体を設けたことによって、レールの軸方向に直交する方向の補強材の長さ調整や固定が行いやすい。
また、本発明に係る横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造では、補強材は高さ方向の調整が可能であることを特徴とする。
本発明では、補強材はレールの軸方向に直交する方向の長さ及び高さ調整が可能なことにより、異なる設置箇所にも同じ部材を調整して設置することができる。
また、本発明に係る横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造では、レールの両端部の側方に配設される補強材はレールの軸方向に所定範囲の変位可能とすることが好ましい。
本発明では、レールと路盤の構造物とが気温変化による伸縮が異なる場合にも、レールの配設されたマクラギと路盤との間に移動摩擦抵抗が生じて、その反力が横マクラギ方式バラスト軌道や路盤に作用し、変位や座屈の要因となることがない。
本発明によれば、補強材が地震などによって横マクラギ方式バラスト軌道が受ける水平力を分散させるので、横マクラギ方式バラスト軌道の座屈を防いで車両の脱線や転覆の防止を実現することができる。
以下、本発明の第一の実施の形態による横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造について、図1及び図2に基づいて説明する。
図1は本発明の第一の実施の形態による横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造の概要を示す図、図2(a)は図1に示す横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造に備える軌道補強材の概要を示す斜視図、(b)は中間補強材の概要を示す図、図3(a)、(b)は軌道の地震時における座屈実験を行った際の座屈の状況を示す図である。
図1に示すように、第一の実施の形態では、2つの横マクラギ方式バラスト軌道1が高架橋11の上に並列して設けられている。
高架橋11は、地盤に支持された高架柱12の上に高架梁13及び高架橋スラブ14が設置され、高架橋スラブ14の両端には、高架橋11の延在方向に沿って配線及び配管の設置可能なダクト壁15が設けられた構成である。横マクラギ方式バラスト軌道1は、高架橋スラブ14を路盤2としてバラスト3を敷き、複数のマクラギ4が、高架橋11の延在方向に直交し、かつ互いに平行をなすように所定の間隔をあけて設置されて、マクラギ4の上部に溶接した定尺レールで構成されるロングレールである一対のレール5が高架橋11の延在方向を軸方向として敷設され、マクラギ4に締結されている構成である。
そして、マクラギ4の側面4aとダクト壁15の側面との間には後述する軌道補強材21が配設され、2つの横マクラギ方式バラスト軌道1の間には後述する中間補強材22が配設されて、これらが横マクラギ方式バラスト軌道1に作用する水平力を分散させる構造である。
図1、図2(a)に示すように、軌道補強材21は、鋼材を加工した平面視略I字型の部材で、断面形状の異なる2つの筒状の部材が図中の矢印の方向に相対的にスライドする軸部分の伸縮ジョイント23aと、伸縮ジョイント23aの両端部に設置されたライナープレート24a、24bとから構成される。
軌道補強材21は、ライナープレート24aをダクト壁15側とし、ライナープレート24bをマクラギ4側として、図中の矢印の方向をレール5に直交する方向として配設される。
ライナープレート24aはダクト壁15に固定されて、横マクラギ方式バラスト軌道1に作用する水平力をダクト壁15へ伝達し分散できる構造とし、その形状は想定された水平力やダクト壁15の耐力などから設定される。ライナープレート24bは、伸縮ジョイント23aは2つの筒状の部材をスライドさせて長さを調整し、ボルト26で適宜締結される。締結にはボルト26に代わってピンや割りピンなどを使用してもよい。ライナープレート24bは、その幅を2本のマクラギ4の側面4aに対向できる幅とし、水平面内の回転を拘束できる構造とする。
軌道補強材21には高低差調整部25が備えられており、伸縮ジョイント23aはライナープレート24bに鉛直方向に回転可能に保持された構成ある。これは、例えば、横マクラギ方式バラスト軌道1にカントが設けられていたり、マクラギ4とダクト壁15との間に高低差がある場合なども、角度を調整することで設置可能にするためのもので、伸縮ジョイント23aとライナープレート24bは所定の角度に、例えばボルトなどによって固定される。
図2(b)に示すように、中間補強材22は、鋼材を加工した平面視略I字型の部材で、断面形状の異なる3つの筒状の部材が図中の矢印の方向に相対的にスライドして、長さ調整可能な軸部分の伸縮ジョイント23bと、伸縮ジョイント23bの両端部に設置されたライナープレート24cとから構成される。中間補強材22は、両端部のライナープレート24cがマクラギ4の側面4aに対向し、ライナープレート24cとマクラギ4の側面との間に数mmの隙間があくように、伸縮ジョイント23bの長さを軌道補強材21と同様に調整して配設される。
そして、中間補強材22には高低差調整部25が伸縮ジョイント23bと両端のライナープレート24cとの接合部分に設けられており、軌道補強材21と同様に角度調整が可能である。
軌道補強材21及び中間補強材22は、レール5に沿った方向への間隔dをあけて複数設置され、間隔dは1m以上で、レール5の上を走行する図示しない車両に備える台車の車輪の軸間距離以下とし、例えば新幹線であれば2.5m程度以下とし、在来線であれば2.1m程度以下とする。
また、レール5には、レール5の両端部の可動区間と、それ以外の不動区間とがあり、気温などの温度変化により、可動区間ではレール5は伸縮し、不動区間ではレールは伸縮せずに軸力として蓄積される。この可動区間に配設される軌道補強材21および中間補強材22は、マクラギ4の側面4aとライナープレート24b、24cとの間に数mmの隙間を設けて横マクラギ方式バラスト軌道1を拘束せず、不動区間に配設される軌道補強材21および中間補強材22は、マクラギ4の側面4aにライナープレート24b、24cを密着させて固定する
また、横マクラギ方式バラスト軌道1の機械保線を行う重要線区6には、保守点検が行いやすいように軌道補強材21及び中間補強材22は設けずに、重要線区のマクラギ4の端部を連結部材7で連結させて補強を行う。
次に、上述した横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造の作用効果について図面を用いて説明する。
温度応力によりレール5に軸力が蓄えられた状態で、横マクラギ方式バラスト軌道1に軌道の変位や車輪から受ける横圧、あるいは地震慣性力などのレール5の軸方向に直交する方向の水平力が作用し、この水平力が横マクラギ方式バラスト軌道1の耐力を超えると変位する。そして、マクラギ4と軌道補強材21との隙間を変位しマクラギ4が軌道補強材21に衝突すると、軌道補強材21はマクラギ4から受ける水平力をダクト壁15へ伝達し、この水平力はダクト壁15へ分散されて、横マクラギ方式バラスト軌道1の変位や座屈を防ぎ、車両の脱線や転覆を防ぐ作用効果を奏する。
そして、中間補強材22は、一方の横マクラギ方式バラスト軌道1に作用する水平力を他方の横マクラギ方式バラスト軌道1へ伝達し、それぞれ軌道補強材21を介してダクト壁15へ伝達することができて、2つの横マクラギ方式バラスト軌道1の間隔を保つことができる。
また、軌道補強材21及び中間補強材22は、レール5に沿った方向への間隔dをレール5の上を走行する車両の台車に備える車輪軸間以下としているので、地震時に車両から横圧が発生した際に台車の各車輪の軸からの水平力を確実に分担しダクト壁15へ分散させることができる。
また、高架橋11の固有周期が構造の違いなどで部分的に異なると、高架橋11全体が同位相で振動せず異なる位相で振動するが、軌道補強材21及び中間補強材22は台車の各車輪の軸からの水平力を確実に分担し、ダクト壁15へ分散できるので、異なる位相で振動することを防ぎ、横マクラギ方式バラスト軌道1の角折れ、目違いなどを防ぐことができる。
また、横マクラギ方式バラスト軌道1の座屈には、図3(a)に示す横マクラギ方式バラスト軌道1の軸線を中心軸として平面視S字型に座屈する対象モードと、図3(b)に示す中心軸を持たない非対称モードとがあり、横マクラギ方式バラスト軌道1の座屈長は、内部軸力や軌道の水平剛性などの条件でかわるが、過去の実物大実験等では12m程度の座屈長さが観測されている。そして、軌道補強材21及び中間補強材22は間隔dを車輪軸間以下とすることで、どちらのモードの座屈も効率的に防ぐことができる。
また、車体からは速度の2乗の水平力が発生するため、高速鉄道では水平力が大きくなり、軌道補強材21及び中間補強材22がマクラギ4と緩衝する間隔が短く、車両の走行性を阻害することになるので、軌道補強材21及び中間補強材22のレール5に沿った方向への間隔dを1m以上とすることで、列車の走行性を極端に阻害しないことができる。
また、軌道補強材21及び中間補強材22が間隔dをあけて配設されるので、横マクラギ方式バラスト軌道1の保守点検の作業に支障をきたすことがない。
また、可動区間に配設される軌道補強材21および中間補強材22は、マクラギ4の側面4aとライナープレート24b、24cとの隙間によって横マクラギ方式バラスト軌道1を拘束せず、不動区間に配設される軌道補強材21および中間補強材22は、横マクラギ方式バラスト軌道1を固定するので、可動区間において、高架橋1とレール5との温度変化による伸縮量の違いによって、レール5が締結されたマクラギ4と高架橋スラブ14との間に移動摩擦抵抗が生じてこの反力が横マクラギ方式バラスト軌道1や高架橋11へ作用し、変位や座屈の要因となることを防止できる
また、軌道補強材21及び中間補強材22は、マクラギ4との間に隙間をあけて配設されて、この隙間が遊びとなって横マクラギ方式バラスト軌道1の座屈に影響がない程度の小さな水平力ではマクラギ4と軌道補強材21とが緩衝しないので、車両の走行性を悪化させないと共に、ダクト壁15に不必要に水平力を分散させることがない。
また、軌道補強材21及び中間補強材22は、その長さや取り付け高さの調整が可能なので、マクラギ4とダクト壁15との間や2つの横マクラギ方式バラスト軌道1の間が一定でない場合や、カントが設けられていたり、マクラギ4とダクト壁15へのライナープレート24aの固定場所との間に高低差がある場合なども設置することができて、既に敷設されている横マクラギ方式バラスト軌道1も容易に補強することができる。
また、レール5に温度応力による圧縮応力が蓄えられていない状態であっても、地震動や車両の慣性力、あるいは車両からの衝撃的な荷重などによる水平力に対して上述した作用効果を奏する。
次に、第二の実施の形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第一の実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第一の実施の形態と異なる構成について説明する。
図4は本発明の第二の実施の形態による横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造に備える軌道補強材の斜視図である。
図4に示すように、第二の実施の形態による横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造では、図2(a)に示す軌道補強材21に備えられて、ダクト壁15に固定されるライナープレート24aに代わって、あと施工アンカー27などによって高架橋スラブ14に固定されるライナープレート24dを備えた軌道補強材31を使用し、軌道補強材31を介して横マクラギ方式バラスト軌道1に作用する水平力を高架橋スラブ14へ分散させるものである。
第二の実施の形態による横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造は、地震などによって生じる横マクラギ方式バラスト軌道1に作用する水平力を高架橋スラブ14へ分散させることができて、第一の実施の形態による横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造と同様に、横マクラギ方式バラスト軌道1の変位や座屈を防ぎ、車両の脱線や転覆を防ぐ作用効果を奏する。そして、第二の実施の形態によれば、例えばダクト壁15の耐力が不足している場合や、マクラギ4とダクト壁15との距離が長い場合などでも横マクラギ方式バラスト軌道1を補強することができる。
次に、第三の実施の形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の各実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、各実施の形態と異なる構成について説明する。
図5(a)は第三の実施の形態の横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造に備える軌道補強材の一部破断斜視図、(b)は中間補強材の一部破断斜視図である。
第三の実施の形態による横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造では、温度変化によるレール5の伸縮が生じにくい長尺レールの中央部で、軌道の直線部など軌道変位の安定している部分に、図5(a)、(b)に示すような、第一の実施の形態による軌道補強材21及び中間補強材22の伸縮ジョイント23a、23bに、例えば、板ばねやコイルばねなどのばね部材43を内蔵させた軌道補強材41及び中間補強材42を使用する。
ライナープレート24b、24cはばね部材43によってマクラギ4の側面4aに押し付けられて固定される。このときライナープレート24aのダクト壁15へ固定はボルトなどで固定してもよいし、ばね部材43によって押し付けられて固定されてもよい。
そして、レール5の伸縮が生じる長尺レール端部には、第一の実施の形態による軌道補強材21及び中間補強材22や第二の実施の形態による軌道補強材31を、マクラギ4の側面4aとライナープレート24b、24cとの間に数mmの隙間を設けて設置する。
第三の実施の形態による横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造は、第一の実施の形態による横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造と同様に、地震などによって生じる横マクラギ方式バラスト軌道1に作用する水平力をダクト壁15へ分散させて横マクラギ方式バラスト軌道1の変位や座屈を防ぎ、車両の脱線や転覆を防ぐ作用効果を奏する。そして、第三の実施の形態によれば、軌道補強材41及び中間補強材42によって地震などで横マクラギ方式バラスト軌道1に作用する水平力を、確実にダクト壁15へ伝達し分散させることができる。
以上、本発明による横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造の各実施の形態について説明したが、本発明は上記の各実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上述した実施の形態では、軌道補強材21、31、41及び中間補強材22、42に高低差調整部25を設けているが、高低差の調整が必要ない場合は高低差調整部25を設けなくてもよい。また、軌道補強材21、41のライナープレート24bと伸縮ジョイント23aとの接合部分に高低差調整部25を設けてもよい。
例えば、上述した第三の実施の形態では、軌道補強材41はダクト壁15に固定されるライナープレート24a備えているが、このライナープレート24aに代わって高架橋スラブ14に固定されるライナープレート24dを備えてもよい。
また、第三の実施の形態では、ばね部材43を内蔵させた軌道補強材41及び中間補強材42をマクラギ4と固定しているが、軌道補強材41及び中間補強材42に代わって軌道補強材21及び中間補強材22を直接マクラギ4と固定してもよい。
例えば、上述した実施の形態では、横マクラギ方式バラスト軌道1は高架橋11に配設されているが、地盤に配設された横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造としてもよい。
また、2つの横マクラギ方式バラスト軌道1の間には中間補強材22、42を配設しているが、中間補強材22、42に変わり軌道補強材31をそれぞれの横マクラギ方式バラスト軌道1のマクラギ4の側方へ配設して、高架橋スラブ14へ水平力を分散させてもよい。
また、本発明による横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造では、軌道補強材21、31、41及び中間補強材22、42を適宜組み合わせて設置してもよい。
要は、本発明において所期の機能が得られればよいのである。
本発明の第一の実施の形態による横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造の概要を示す図である。 図2(a)は図1に示す横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造に備える軌道補強材の斜視図、(b)は中間補強材の斜視図である。 (a)は横マクラギ方式バラスト軌道の座屈の概略を示す図、(b)は他の横マクラギ方式バラスト軌道の座屈の概略を示す図である。 本発明の第二の実施の形態による横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造に備える軌道補強材の斜視図である。 (a)は発明の第三の実施の形態による横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造に備える軌道補強材の一部破断斜視図、(b)は中間補強材の一部破断斜視図である。
符号の説明
1 横マクラギ方式バラスト軌道
2 路盤
3 バラスト
4 マクラギ
5 レール
14 高架橋スラブ
15 ダクト壁
21、31、41 軌道補強材
22、42 中間補強材
d 間隔

Claims (3)

  1. 路盤にバラストを敷き、一対のレールを該レールの軸方向に直交する方向に配設されたマクラギで支持する横マクラギ方式バラスト軌道の座屈を防止する補強構造であって、
    前記バラスト軌道が受ける水平力を分散させる補強材が前記マクラギの側方に配設され
    前記補強材は、
    前記レールの軸方向に前記レールを走行する車両に備える台車の車輪軸間以下の間隔をあけて配設されるとともに、前記路盤もしくは前記路盤に立設する壁に固定され、
    複数の部材に分割された構造であって、各部材が前記レールの軸方向に直交する方向へ相対移動可能とされるとともに、互いに離れる方向へ付勢する弾性材が設けられていることを特徴とする横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造。
  2. 前記補強材は高さ方向の調整が可能であることを特徴とする請求項1に記載の横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造。
  3. 前記レールの両端部の側方に配設される前記補強材は前記レールの軸方向に所定範囲の変位可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の横マクラギ方式バラスト軌道の補強構造。
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