JP4890822B2 - 接合部充填コンクリート及びトンネル二次覆工コンクリート - Google Patents

接合部充填コンクリート及びトンネル二次覆工コンクリート Download PDF

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Description

本発明は、接合部充填コンクリート及びトンネル二次覆工コンクリートに関する。詳しくは、シリカフュームと20μm以下に分級したフライアッシュを配合したセメント混和材を含有してなる接合部充填コンクリートであり、曲げ強度を高め内空断面を長期に確保し、耐久性を改善するものである。また、同様にシリカフュームと20μm以下に分級したフライアッシュを配合したセメント混和材を含有してなるトンネル二次覆工コンクリートであり、曲げ強度を高め内空断面を長期に確保し、高い防水機能を有し剥落を改善するものである。
接合部充填コンクリートは、既設コンクリートの補強や既設コンクリートと新設コンクリート間、等に使用される。
既設コンクリートの補強としては、兵庫県南部地震による震災の教訓から、鉄筋コンクリート橋脚鋼製橋脚の耐震性向上工事が道路用、鉄道で継続実施中である。既設橋脚の耐震性を向上させる際、コンクリートを巻きたてる場合や断面が中空の場合、材質である鉄筋コンクリートか鋼製かにかわらず充填することが補強方法として行われている。道路橋における環境改善策として遮音壁の設置による風荷重及び車両大型化に伴う活荷重の増大を考慮し下面増厚工事が、既設張出床版の補強として行われている。
既設コンクリートと新設コンクリート間に使用される場合は、橋梁などの高速道路の拡幅工事における、車線拡幅部分の新設コンクリートと従来の既設コンクリート間の充填である。
トンネル覆工コンクリートは、NATMにおいて一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートに区別される。一次覆工は、ロックボルトと吹付けコンクリートによる地山応力の再分配をいい、一次覆工コンクリートは吹付けコンクリートをいう。二次覆工コンクリートは、一次覆工コンクリートの内側に施工される現場打ち無筋コンクリート及び外圧が作用する場合の鉄筋コンクリートをいい、本発明はインバ−ト部分を含む。コンクリートの覆工厚さは、一次覆工コンクリートは標準で15cm、二次覆工コンクリートは、最低厚さ30cmの合計45cm以上となる。トンネルの用途として道路、鉄道、水路、とう洞等が上げられる。
要求される機能としては、供用性と不確定要素に関するものが挙げられる。供用性に関しては内空断面の保持、防水による漏水落下に起因する視野障害や路面の凍結を防ぐこと、不確定要素に関しては支保工の経年変化 、地山の緩み、異常降雨による水圧上昇、地震等に対して覆工が耐えうる余力を保持する機能、破壊に至るまでの変形が大きく、一気に崩壊しない変形特性等が求められている。また、覆工コンクリートは、平成11年に発生した剥落事故以来、剥落防止も望まれている。
以上のような接合部充填コンクリート及びトンネル覆工コンクリートに要求される機能を満たすために、コンクリートに高い曲げ強度が望まれていた。
曲げ耐力を高める方法として、部材断面を厚くしたり、PC鋼棒によりプレストレスを導入したり、膨張材をコンクリートに配合してケミカルプレス及びケミカルプレストレスを導入するなどの方法が行われている。
また、スチールファイバーを添加する方法や、より靱性を改善する方法として、セメントにシリカフューム、針状や板状の微粉末を添加したり、最大骨材径を小さく限定する方法も知られている(特許文献1及び2参照)。
しかしながら、部材断面を厚くすることは、内空断面の減少や掘削量の増大という問題、プレストレスやケミカルプレストレスを導入するなどの方法は、特殊な施工を必要とするという問題があった。
また、スチールファイバーを添加する方法は、靱性は改善するが曲げ強度が向上しない場合がある。
特開平11−246255号公報 特開2001−213654号公報
減水剤や各種混和材を使用し水比が低い高強度コンクリートを使用する方法がある。
混和材であるシリカフュームはポゾラン活性が高く強度増進材として利用されている。さらに比較的多量の高性能減水剤と組み合わせることによってコンクリートスランプ及びスランプフローを増大させ、かつ、低水結合材比のコンクリートが容易に製造できるので高流動性のコンクリート用混和材としても多用されている。また、混和材であるフライアッシュは微粉炭焚きの火力発電所から副生する100μm以下の中空粒子を含む球形粒子の石炭灰であり、そのポゾラン活性は低いものの長期的に反応して水密性などを高めるのでフライアッシュセメントとして多用されているが、これを20μm又は10μm以下に分級することによって大きな中空の粒子が取り除かれ、良球形で、中空のない粒子となり、そのボールベアリング作用によって高性能減水剤や高性能AE減水剤と組み合わせると、特にコンクリートスランプ又はスランプフローを増大させて強い粘ちょう性を発揮する。さらに同一フローや同一スランプなどとした場合、無混和のコンクリートよりも減水した分の強度を高めることも知られている(特許文献3参照)。
さらに混和材である石膏類は蒸気養生してもしなくても高強度混和材として多用され、シリカフュームと組み合わせることによってより高い強度や耐久性が得られることも知られている(例えば、特許文献4参照)。
特公平2−49264号公報 特開平1−174101号公報
しかしながら、減水剤や各種混和材を使用し水比が低い高強度コンクリートを使用する方法は、コンクリートの圧縮強度は高くなっても脆くなって圧縮強度に対する曲げ強度の比率は無混和の場合よりも低くなる場合や短期的な強度増加は殆ど増大させないという問題がある。
さらに、特許文献5や特許文献6に示すように、セメントにシリカフュームと共にフライアッシュを配合したセメント組成物も知られている。これらの特許文献には、フライアッシュとして分級したフライアッシュを使用することも示されているが、シリカフュームと分級したフライアッシュの配合割合については十分な検討がなされてなく、圧縮強度が高く、かつ、圧縮強度に対する曲げ強度の比率の高いものは得られていなかった。
特開平6−157115号公報 特開平4−2642号公報
本発明は、上記のような問題を解決しようとするものであり、圧縮強度と曲げ強度の絶対値、特に曲げ強度の絶対値を高め、圧縮強度に対する曲げ強度の比率を高めた接合部充填コンクリート及びトンネル覆工コンクリートを提供することを課題とする。
本発明者は、コンクリートについて、従来知られているシリカフュームや20μm以下に分級したフライアッシュをそれぞれ単独で添加した場合やシリカフュームと石膏類を併用した場合に得られる圧縮強度に対する曲げ強度の比率を、特定の範囲でシリカフュームと20μm以下に分級したフライアッシュ又はシリカフュームと20μm以下に分級したフライアッシュセメントと石膏類を組み合わせることによって相乗的に高めることが出来ることを知見した。さらにベースとなるコンクリート自身の曲げ強度を高めることが出来るのでスチールファイバーを併用することにより、通常使用されているコンクリート用の細骨材を使用しても飛躍的に曲げ強度を高くできることを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用する。
(1)セメント、セメント混和材、細骨材及び粗骨材を含有したコンクリートからなる接合部充填コンクリートにおいて、前記セメント混和材が、セメント100質量部に対して、多くても35質量部であり、シリカフュームと20μm以下に分級したフライアッシュを配合したものであり、シリカフューム:分級したフライアッシュの配合割合を質量比で80:20〜30:70としたことを特徴とする、スランプフローが大きく、曲げ強度が高い接合部充填コンクリートである。
)セメント100質量部に対して石膏類を無水物換算で多くても10質量部添加したことを特徴とする前記(1)の接合部充填コンクリートである。
)減水剤を添加したことを特徴とする前記(1)又は(2)の接合部充填コンクリートである。
)前記コンクリート1m3に対してスチールファイバーを多くても外割で4.0容積%添加したことを特徴とする前記(1)〜()のいずれか一項の接合部充填コンクリートである。
)セメント、セメント混和材、細骨材及び粗骨材を含有したコンクリートからなるトンネル二次覆工コンクリートにおいて、前記セメント混和材が、セメント100質量部に対して、多くても35質量部であり、シリカフュームと20μm以下に分級したフライアッシュを配合したものであり、シリカフューム:分級したフライアッシュの配合割合を質量比で80:20〜30:70としたことを特徴とする、スランプフローが大きく、曲げ強度が高いトンネル二次覆工コンクリートである。
)セメント100質量部に対して石膏類を無水物換算で多くても10質量部添加したことを特徴とする前記(5)のトンネル二次覆工コンクリートである。
)減水剤を添加したことを特徴とする前記(5)又は(6)のトンネル二次覆工コンクリートである。
)前記コンクリート1m3に対してスチールファイバーを多くても外割で4.0容積%添加したことを特徴とする前記(5)〜(7)のいずれか一項のトンネル二次覆工コンクリートである。
本発明の効果を以下に示す。
(a)フローが向上し、良好な作業性が得られる。
(b)圧縮強度に対して高い比率の曲げ強度が得られる。
(c)圧縮強度と曲げ強度の高い絶対値が得られる。
(d)スチールファイバーで補強するとさらに飛躍的に曲げ強度を高めることができ、接合部充填コンクリート及びトンネル二次覆工コンクリートを耐久的設計が可能となる。
(e)接合部充填コンクリート及びトンネル二次覆工コンクリートの内空断面が長期にわったって確保され、高い防水機能が得られ、剥落が改善される。
以下、本発明を詳しく説明する。
なお、本発明で使用する配合割合や添加量を示す質量部や%は質量単位である。但し、スチールファイバーの場合はコンクリート1m3当たりに対する外割容積%である。
本発明で使用するシリカフュームとは金属シリコンやフェロシリコンなどのシリコンアロイを電気炉で製造する際やジルコニアを製造する際に副生する球形の直径が1μm以下の微粒子で、主成分は非晶質の反応性の高いSiO2であり、圧縮強度は添加量に応じて順次高くなるが、曲げ強度の圧縮強度に対する比率は無混和の場合よりも低下する。
シリカフュームは前記したように単なる強度増進材としてだけでなく、比較的多量の高性能減水剤とセメントに対して10%前後のシリカフュームを併用すると流動性を著しく高める。但し、高性能減水剤の種類によって流動特性が変わり、ポリアルキルアリルスルホン酸塩系やメラミンホルマリン樹脂スルホン酸塩系の、所謂、単に高性能減水剤と呼ばれる減水剤に対してはペーストの降伏値が小さい割に粘性の強い流動性を示し、空気を連行するポリカルボン酸塩系の、所謂、高性能AE減水剤に対しては単に粘性というよりは粘着性のあるプラスチックな状態で流動性が大きくなり、スコップで切り返した感じは、前者が重く、後者は軽い感じとなる。したがって高性能AE減水剤とシリカフュームの併用系は単にポンプ打ちが容易となるという理由で併用される場合もある。
フライアッシュは前記したように微粉炭焚の火力発電所から副生する石炭灰で燃焼ガスと一緒にボイラーの煙道から廃棄され、集塵機で回収された球形の粒状残査であり、通常はそのままセメントに配合され、フライアッシュセメントとしても使用されるが、本発明では更に20μm以下に分級したものを使用することが必須条件であり、分級しないフライアッシュでは本発明の効果は得られない。分級フライアッシュの市販品としては20μm以下に分級したものと10μm以下に分級したものの二種類がある。本発明においては、このいずれか、又は両者を混合して使用することができる。
本発明のセメント混和材は、シリカフュームと20μm以下に分級したフライアッシュを質量部で95〜10質量部と5〜90質量部の割合で配合するが、分級フライアッシュが5質量部未満では曲げ強度の増大効果は小さい。さらに分級フライアッシュを90質量部を超えて配合しても同様である。分級フライアッシュの配合割合を多くしていくと圧縮強度は徐々に低下していくが曲げ強度の増大効果は60:40付近にピークがあり、好ましくはシリカフューム90〜20質量部と分級フライアッシュ10〜80質量部であり、より好ましくはシリカフューム80〜30質量部と分級フライアッシュ20〜70質量部である。
加えて、分級フライアッシュの配合割合を多くしていくとスランプやスランプフロー(以下、単にフローという)も増大し、シリカフューム:分級フライアッシュの質量部比50:50付近にピークが示されるが、分級フライアッシュによる適度な粘ちょう性は骨材の分離を押さえ、スチールファイバーを添加しても流動し易くする。
本発明のセメント混和材はセメント100質量部に対して多くても35質量部添加される。35質量部を超えて添加しても曲げ強度の増加は頭打ちとなり経済的にも好ましくない。好ましくは多くても30質量部であり、より好ましくは3〜25質量部である。
本発明で使用される石膏類とは、二水石膏、半水石膏、可溶性無水石膏(III型)、不溶性無水石膏(II型)の各種形態の石膏が使用されるが、より好ましくは無水石膏と二水石膏である。石膏類はセメントに「シリカフュームと20μm以下に分級したフライアッシュ」のセメント混和材を添加した場合に20μm以下に分級したフライアッシュの配合割合が多くなるにしたがって低下してくる圧縮強度をそれ以上に高め、圧縮強度と曲げ強度の両方の絶対値を高める効果を有する。石膏類は無水物に換算して、セメント100質量部に対して多くても10質量部添加されるが、10質量部を超えて添加してもそれ以上の強度的効果は得られなく、好ましくは8質量部以下、より好ましくは1〜6質量部である。
本発明の減水剤は高性能減水剤や高性能AE減水剤であり、必要量を使用する。
高性能減水剤とはポリアルキルアリルスルホン酸塩系、芳香族アミノスルホン酸塩系、メラミンホルマリン樹脂スルホン酸塩系のいずれかを主成分とするものであり、これらの一種又は二種以上が使用されるものである。ポリアルキルアリルスルホン酸塩系高性能減水剤にはメチルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、アントラセンスルホン酸ホルマリン縮合物などがあり、市販品としては電気化学工業(株)社商品名「FT-500」とそのシリーズ,花王(株)社商品名「マイティ-100(粉末)」や「マイティ-150」とそのシリーズ,第一工業製薬(株)社商品名「セルフロー110P(粉末)」,竹本油脂(株)社商品名「ポールファイン510N」等、(株)フローリック社商品名「フローリックPS」とそのシリーズなどが代表的である。芳香族アミノスルホン酸塩系高性能減水剤としては(株)フローリック社商品名「フローリックVP200」とそのシリーズがあり、メラミンホルマリン樹脂スルホン酸塩系高性能減水剤にはグレースケミカルズ社商品名「FT-3S」、昭和電工(株)社商品名「モルマスターF-10(粉末)」や「モルマスターF-20(粉末)」が挙げられる。
高性能AE減水剤は、通常、ポリカルボン酸塩系減水剤と呼称され、不飽和カルボン酸モノマーを一成分として含む共重合体又はその塩であり、例えばポリアルキレングリコールモノアクリル酸エステル、ポリアルキレングリコールモノメタクリル酸エステル、無水マレイン酸及びスチレンの共重合体やアクリル酸やメタクリル酸塩の共重合体及びこれらの単量体と共重合可能な単量体から導かれた共重合体などを挙げることができ、(株)エヌエムビー社商品名「レオビルドSP8」シリーズ、(株)フロ−リック社商品名「フロ−リック500」シリーズ、竹本油脂(株)社商品名「チュポールHP」シリーズ、グレースケミカルズ(株)社商品名「ダーレックススーパー」シリーズ、その他が市販されている。
本発明で使用されるセメントは各種ポルトランドセメント又は混合セメントである。また、これらの任意量を混合したセメントでもよい。
本発明のコンクリートを製造するに当たり骨材には特別な制限はないので、一般に使用されている細骨材及び粗骨材でよい。また、コンクリートの圧縮強度に対する曲げ強度の比率及び曲げ強度の絶対値は水結合材比や細骨材率に関係なくそれなりに増大させるので任意に選択できるものである。
さらに本発明においてスチールファイバーを併用する。スチールファイバーも特別なものは必要なく、通常市販されているコンクリート用でよい。スチールファイバーはコンクリート1m3に対して多くても4.0容積%添加される。
コンクリートの場合は1.5容積%以上から効果を発揮し、4.0容積%を超えるようになると作業性が悪くなると同時にそれに起因して曲げ強度も低下するようになり、2〜3.5容積%が好ましい。
本発明の混和材の添加方法は特に制限されない。コンクリートの練混ぜ時に、シリカフュームと20μm以下に分級したフライアッシュを混合したものを添加しても良いし、さらに石膏類も混合して添加しても良い。また、それぞれの成分を別々に用意してミキサに他のコンクリート材料と一緒に添加してもよいものである。練混ぜ方法も特別な方法は必要でなく、通常行われている練混ぜ方法で良い。また、スチールファイバーの添加方法も特に制限はないが、コンクリートを練混ぜてからさらにミキサの撹拌を継続しながらその中に添加するのがファイバーボールを生成させないので好ましい。
本発明を実施するための最良の形態をまとめると、各種ポルトランドセメント又は混合セメント100質量部に対して、減水剤を適量使用し、シリカフューム:20μm以下に分級したフライアッシュを質量比で80:2030:70の割合で配合したものを3〜25質量部添加するものであり、さらに無水石膏を1〜6質量部添加するものである。さらにスチールファイバーで曲げ強度を高める場合は、2.0容積%〜3.5容積%が好ましい。
以下、本発明を実施例にて詳細に説明するが、これらに限られるものではない。
実施例で使用する材料と試験項目とその方法を以下にまとめて示す。
<使用材料>
(1)セメント:太平洋セメント(株)社製 普通ポルトランドセメント、密度3.15g/cm3
(2)細骨材 :新潟県姫川産川砂(5mm下)、密度2.60g/cm3
(3)粗骨材 :新潟県姫川産砕石(13〜5mm)、密度2.64g/cm3
(4)シリカフューム:ロシア産、顆粒状にしたもの(SFと略す)、密度2.44g/cm3
(5)フライアッシュ:四国電力(株)社製(20μm以下に分級したもの、10μm以下に分級し たもの、及び分級しないフライアッシュ(FA20,FA10,FAと略す)、密度2.44g/cm3
(6)石膏:不溶性無水石膏(天然産、密度2.82g/cm3)と工業用二水石膏粉末、密度2.30g/cm3
(7)スチールファイバー:東京製綱(株)社製、「ダイパック」鉄製、径0.6mm×長さ30mm、 密度7.80g/cm3
(8)減水剤:高性能AE減水剤(WRA)、グレースケミカルズ(株)社製「スーパー1000N」
<試験項目とその方法>
(1)スランプフローの測定
JIS A1150に準じ、コンクリートのスランプフローを測定した。
(2)コンクリートの曲げ強度と圧縮強度の測定
JIS A 1132, JIS A 1106, JIS A 1132, JIS A 1108 に準じた。
なお、コンクリートの練混ぜは、セメント、セメント混和材の各成分、細骨材、粗骨材を30秒間空練りした後、水に減水剤を溶解した練混ぜ水を添加して3分間オムニミキサで練混ぜた。スチールファイバーを添加する場合はコンクリートを3分間練混ぜた後、撹拌を止めないで少しづつスチールファイバーを添加してから、さらに3分間練混ぜた。
セメント、シリカフューム(SF)及びフライアッシュ(FA)の合計100質量部、細骨材(砂)144質量部、粗骨材(砂利)151質量部、シリカフュームとフライアッシュの配合率と添加量を任意に変えて、水28質量部に高性能AE減水剤(WRA)2質量部を溶解した練混ぜ水を結合材(セメント又はセメント+シリカフューム及び/又はフライアッシュ)に対して30質量部添加して練混ぜたスランプフロー、材齢7日の曲げ強度と圧縮強度を測定した結果を表1に示す。
Figure 0004890822
表1に示されるように、無混和の実験No.1- 1に対して、比較例のシリカフュームのみを添加した実験No.1- 2ではスランプフローは大きくなり作業性を改善し、圧縮強度及び曲げ強度も増加させるが、圧縮強度の増加に対して曲げ強度(N/mm2)の増加は僅かであり、圧縮強度に対する曲げ強度の比率は低下する。また、比較例の分級したフライアッシュのみを添加した実験No.1-14でもフロー値の向上は認められるが、圧縮強度及び曲げ強度は殆ど増加しない。
これに対して、シリカフュームと分級したフライアッシュを併用した実験No.1-3〜No.1-13、No.1-25〜No.1-29に示されるようにシリカフュームと分級したフライアッシュの配合割合を変えることによってスランプフローはより大きくなり、圧縮強度はシリカフュームの割合が少なくなるほど順次低下するが曲げ強度の増加が著しく、圧縮強度に対する曲げ強度の比率も大きくなることが示される。
そしてその割合は、シリカフューム/分級フライアッシュの比率で80/20〜30/70が最も好ましい
また、本混和材はその添加量に比例しスラプフロー、曲げ強度及び圧縮強度は増加し、曲げ強度は3質量部から増加するが、35質量部以上ではスランプフローが低下し、曲げ強度、圧縮強度共に頭打ちとなり、経済性も考慮に入れると30質量部以下、より好ましくは25質量部以下である(No.1-15〜No.1-24)。
さらに、20μm以下に分級したフライアッシュを使用した本発明例の実験No.1- 7、No.1-27と分級しないフライアッシュを使用した比較例の実験No.1-30とを対比すると、同じ配合割合、添加量であるにもかかわらず、実験No.1-7、No.1-27では、曲げ強度の増加が顕著であり、圧縮強度に対する曲げ強度の比率が高くなるのに対し、実験No.1-30では、曲げ強度の増加は小さく、圧縮強度に対する曲げ強度の比率は、無混和のものと殆ど変わらないことから、20μm以下に分級したフライアッシュを特定割合で使用することにより効果があることが分かる。
実施例1の実験No.1-1、No.1-2、No.1-7、No.1-14に石膏類の種類と添加量を変えて、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表2に示す。
Figure 0004890822
表2より、石膏類は圧縮強度と曲げ強度の両方を助長し、強度を高めるが、本発明例においては、特に、セメント100質量部に対して1質量部以上で顕著となり、10質量部を超えて添加してもそれ以上の強度的効果は得られなく、好ましくは8質量部以下、より好ましくは1〜6質量部であることが示される。
実施例1の実験No.1-8のコンクリート1m3にスチールファイバーの添加量(コンクリートに対して外割添加)を変えて練混ぜて、型枠に分離しないように僅かに内部振動を掛けながらコンクリートを流し込んで供試体を成型し、実施例1と同様に材齢7日の曲げ強度試験を行った。その結果を表3に示す。
Figure 0004890822
表3より、スチールファイバーはコンクリートの曲げ強度を高めるが、1.0容積%では曲げ強度の向上に殆ど効果はなく、1.5容積%から効果を示すようになり、添加量に比例し曲げ強度は増大するが、増大幅が小さくなり、4.5容積%では作業性が悪くて成形が困難となることが分かる。作業性を含めて最も好ましい範囲は2.0〜4.0容積%であることが示される。
以上のように、本発明のコンクリートは、圧縮強度と曲げ強度の高い絶対値が得られ、圧縮強度に対する曲げ強度の比率が高いから、接合部充填コンクリート及びトンネル覆工コンクリートとして効果を発揮する。

Claims (8)

  1. セメント、セメント混和材、細骨材及び粗骨材を含有したコンクリートからなる接合部充填コンクリートにおいて、前記セメント混和材が、セメント100質量部に対して、多くても35質量部であり、シリカフュームと20μm以下に分級したフライアッシュを配合したものであり、シリカフューム:分級したフライアッシュの配合割合を質量比で80:20〜30:70としたことを特徴とする、スランプフローが大きく、曲げ強度が高い接合部充填コンクリート。
  2. セメント100質量部に対して石膏類を無水物換算で多くても10質量部添加したことを特徴とする請求項に記載の接合部充填コンクリート。
  3. 減水剤を添加したことを特徴とする請求項1又は2に記載の接合部充填コンクリート。
  4. 前記コンクリート1m3に対してスチールファイバーを多くても外割で4.0容積%添加したことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の接合部充填コンクリート。
  5. セメント、セメント混和材、細骨材及び粗骨材を含有したコンクリートからなるトンネル二次覆工コンクリートにおいて、前記セメント混和材が、セメント100質量部に対して、多くても35質量部であり、シリカフュームと20μm以下に分級したフライアッシュを配合したものであり、シリカフューム:分級したフライアッシュの配合割合を質量比で80:20〜30:70としたことを特徴とする、スランプフローが大きく、曲げ強度が高いトンネル二次覆工コンクリート。
  6. セメント100質量部に対して石膏類を無水物換算で多くても10質量部添加したことを特徴とする請求項に記載のトンネル二次覆工コンクリート。
  7. 減水剤を添加したことを特徴とする請求項5又は6に記載のトンネル二次覆工コンクリート。
  8. 前記コンクリート1m3に対してスチールファイバーを多くても外割で4.0容積%添加したことを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載のトンネル二次覆工コンクリート。
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