JP4889877B2 - 椅子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は椅子に関する。さらに詳しくは、本発明は、座を傾斜させること等により、着座者の座への荷重を支持する荷重支持面を傾動可能な椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、事務用椅子や飛行機のシートに長時間同じ姿勢で座り続けることによる身体への悪影響が指摘されている。例えば、同じ姿勢で座り続けると脊柱の周辺の血液や体液の流れが悪くなって、事務用椅子の場合は腰痛等を起こすことがあり、飛行機のシートの場合は所謂エコノミー症候群を引き起こすことがあるというものである。
【0003】
このような事態の発生を抑制するために、座を規則的に前後に反復傾動させる椅子が開発されている(特許第3106360号)。この椅子では、同一の着座姿勢を続けることに起因する腰部や臀部の痛みや下肢の腫脹を軽減することを目的として、座を一定時間のサイクルで強制的に前後に傾動反復運動させることにより、腰背部を主とする骨盤周りの筋肉の持続的緊張を緩和するようにしている。また、この椅子では、座は中央部下方に設けられた左右方向の回転軸を中心に傾動される。
【0004】
ところで、本願発明者が鋭意研究した結果、座に長時間座り続けると着座者の姿勢が徐々に悪くなって脊柱が前後左右のいずれかの方向に曲がっていくことが判明した。そして、このように脊柱が弯曲していくと、脊髄の周辺の血液や体液の流れが悪くなって腰痛等やエコノミー症候群を引き起こし易くなることが判明した。また、脊柱が弯曲すると座への荷重の重心が弯曲方向に偏倚する。このため、座の荷重の重心が偏倚した側を高くするように傾斜させて重心を中央に位置させることにより、着座者の姿勢が是正されるという知見を得た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した座を規則的に前後に反復傾動させる椅子は、座を単に強制的に反復傾動させて骨盤周りの筋肉の持続的緊張を緩和するだけのものにすぎず、脊柱の弯曲を是正するように傾動するものではない。このため、着座者の姿勢を矯正することにより脊髄の周辺の血液や体液の流れを良くして腰痛等やエコノミー症候群の発生を抑制するという効果は期待できない。また、例えば脊柱が前方に弯曲した着座者に対して座の前部を高くして姿勢を矯正すべきときに座の前部を下降させて脊柱を更に前側に弯曲させてしまったり、逆に脊柱が後方に弯曲した着座者に対して座の後部を高くして姿勢を矯正すべきときに座の後部を下降させて脊柱を更に後側に弯曲させてしまうことがある。
【0006】
しかも、上述した椅子は座の中央部下方の回転軸を中心に前後に傾動すると共に座の昇降は特に考慮されていないので、座の前端部を上昇させたときに大腿の裏側を圧迫して膝下の血行を悪くしてしまう。また、座の前端部を下降させたときは、座の前端部と床との間隔が短くなり膝を曲げたときに大腿が座面から浮いて座り心地が悪くなってしまう。
【0007】
そこで、本発明は、着座者が悪い姿勢を採ることにより脊柱の周辺の血液や体液の流れが悪くなって腰痛等やエコノミー症候群を発生することを抑制できる椅子を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、請求項1記載の椅子は、着座者の座への荷重を支持する荷重支持面を傾斜させると共に任意の傾斜角度で固定可能な電動の座傾動手段と、着座者の荷重支持面への荷重のバランスを検出する座荷重センサと、座荷重センサからの検出結果を受けて荷重支持面の荷重が大きく掛かっている方を高くするように座傾動手段を作動させる矯正制御手段と、定期的に座傾動手段を作動させる定期制御手段とを備えるようにしている。
【0009】
したがって、着座者が姿勢を悪くして座への荷重のバランスを片寄らせていると、矯正制御手段が作動して荷重支持面の荷重が大きく掛かっている方を高くするように座傾動手段を作動させる。このため、着座者の曲がった脊柱を真っ直ぐに矯正することができるので、腰痛やエコノミー症候群といった身体への悪影響を抑えることができる。また、定期制御手段により荷重支持面が定期的に傾動されるので、正しい姿勢で長時間座り続ける場合でも鬱血などによる身体への悪影響を抑えることができる。
【0010】
そして、請求項2記載の発明は、請求項1記載の椅子において、座傾動手段は荷重支持面を左右方向に傾斜させるものであると共に、座荷重センサは荷重の左右のバランスを検出するものとしている。したがって、着座者の脊柱が左右方向に弯曲して体圧バランスが悪くなったときに、脊柱の左右方向の曲がりを矯正することができる。
【0011】
さらに、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の椅子において、座荷重センサは座の内部に設けられた面センサであるようにしている。したがって、着座者の荷重のバランスの悪さを精度良く検出することができる。
【0012】
また、請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の椅子において、座荷重センサは座の内部に設けられた点センサであるようにしている。この場合は、点センサは面センサよりも安価であることから、椅子のコスト増大を抑えることができる。
【0013】
そして、請求項5記載の発明は、請求項1から4までのいずれか記載の椅子において、座傾動手段の動作を任意にオンオフするための操作スイッチを備えるようにしている。したがって、着座者の好みに応じて座の位置を設定することができるので、座り心地を高めることができる。
【0014】
また、請求項6記載の発明は、請求項1から5までのいずれか記載の椅子において、座および座傾動手段を昇降させる座昇降手段を有するようにしている。したがって、例えば座の前端部が上昇するように傾斜させたときに座を下降させるようにできるので、座の前端部が大腿の裏側を圧迫することを防止できる。また、座の前端部が下降するように傾斜させたときに座を上昇させるようにできるので、座の前端部と床との間隔が一定に保たれて膝を曲げても大腿が座面から浮いてしまうことを防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を図面に示す一実施の形態に基づいて詳細に説明する。図1〜図3に本発明の椅子1の実施形態の一例を示す。この椅子1は、着座者の座2への荷重を支持する荷重支持面2aを傾斜させると共に任意の傾斜角度で固定可能な電動の座傾動手段3と、着座者の荷重支持面2aへの荷重のバランスを検出する座荷重センサ4と、座傾動手段3を作動させる矯正制御手段5および定期制御手段6とを備えている。そして、矯正制御手段5は、座荷重センサ4からの検出結果を受けて荷重支持面2aの荷重が大きく掛かっている方を高くするように座傾動手段3を作動させる。また、定期制御手段6は、定期的に座傾動手段3を作動させる。このため、着座者が姿勢を悪くして座2への荷重のバランスを片寄らせていると、矯正制御手段5が作動して荷重支持面2aの荷重が大きく掛かっている方を高くするように座傾動手段3を作動させる。よって、着座者の曲がった脊柱を真っ直ぐに矯正することができる。また、定期制御手段6により荷重支持面2aが定期的に傾動されるので、正しい姿勢で長時間座り続ける場合でも鬱血などによる身体への悪影響を抑えることができる。
【0016】
本実施形態では椅子1を事務用椅子としている。ここで、本明細書中で事務用椅子とは、一般的な事務用に使用されるものに限られるものではなく、例えば学習用椅子やキャスタ付椅子等をも含む概念としている。また、荷重支持面2aは座面としている。そして、座傾動手段3は、座2の全体を傾動させることにより荷重支持面2aを傾斜させる。
【0017】
座2は、脚7に固定された座受部材8に対して、左右方向の中心部に設けられた前後方向の回転軸9により回転可能に支持されている。そして、座傾動手段3は、座受部材8と座2との間に設けられて、座2を左右方向に傾斜させるものとしている。この座傾動手段3は、座受部材8に固定されたモータ10と、該モータ10により回転される前後方向のねじ軸11と、ねじ軸11に螺合してねじ軸11の回転によりねじ軸11に沿って案内されるスライダ12と、該スライダ12に左右方向の支持軸13により回転可能に取り付けられた第1アーム14と、該第1アーム14に対して左右方向の支持軸15により回転可能に取り付けられると共に座2に対して前後方向の支持軸16により回転可能に取り付けられた第2アーム17とを備えている。
【0018】
モータ10が駆動してねじ軸11が回転することにより、スライダ12が摺動される。ここで、第2アーム17は左右方向にのみ回転することから、第1アーム14から第2アーム17に前後方向に力が作用しても第2アーム17は回転しない。このため、スライダ12が摺動すると、第1アーム14は第2アーム17に連結する支持軸15を中心に回転しながら第2アーム17を昇降させるように移動する。この第2アーム17の昇降により、座2が回転軸9を中心に傾動するようになる。なお、座傾動手段3の機構としては、上述したものには限られず電動で座2を傾斜させると共に任意位置で固定可能な既知の機構を適用することができる。
【0019】
座2は、回転軸9および第2アーム17に取り付けられる座板18と、座板18の上側に設けられると共に座荷重センサ4を挟み込んだクッション19と、クッション19および座板18をくるんで座板18の周縁に固定される上張地20とを備えている。
【0020】
座荷重センサ4は荷重の左右のバランスを検出するものとしている。このため、脊柱が左右方向に歪んだ人が左右方向にバランス悪く着座したときに、脊柱の歪みを矯正することができる。この座荷重センサ4は、荷重による圧力を面状に検出する面センサ(例えばタカノ株式会社製 商品名:体圧分布測定装置(Force Sensitive Application(FSA)))としている。したがって、着座者の荷重を広い範囲で検出できるので、荷重のバランスの悪さを精度良く検出することができる。
【0021】
ここで、本実施形態の座荷重センサ4を利用して求めた着座者の座2への荷重分布を図4に示す。同図に示される例では、着座者は図中左側に荷重が掛かっており重心Gが中央よりも左側に偏倚している。よって、座2の左側を高くして重心Gを中央に位置させるよう矯正する。
【0022】
また、座傾動手段3のモータ10および座荷重センサ4には、座荷重センサ4からの検出信号に応じてモータ10を制御するためのドライバ21が接続されている。ドライバ21は、矯正制御手段5および定期制御手段6を含むと共に座傾動手段3の動作を決定する制御回路22と、座荷重センサ4からの信号を受信して制御回路22に送信する信号入力回路23と、制御回路22からの信号を受けてモータ10の駆動信号を発する駆動回路24と、駆動回路24からの信号を受けてモータ10を駆動する信号出力回路25とを備えている。ここで、ドライバ21は、実際には中央処理装置(CPU)と、矯正制御手段5および定期制御手段6をCPUに実現させる制御プログラムが記憶されたRAMやROMやハードディスク等の記憶装置と、座荷重センサ4からの信号を受信すると共に座傾動手段3に駆動信号を送信する入出力装置とを備えるコンピュータから成るものとしている。
【0023】
矯正制御手段5は、座荷重センサ4からの検出結果を受けて、例えば左右の荷重の小さい方と大きい方との比が1:1.3以上になった状態(すなわち、小さい荷重の方に比べて大きい荷重の方に30%以上大きい荷重が掛かっている状態)が1〜5分間継続したときに、荷重が大きく掛かっている方を高くするように座2を最大で3°傾斜させる。このように、荷重差がある程度の長さだけ継続したときにのみ作動するようにしているので、着座者が一時的に姿勢を変えたり荷重を変動させることに細かく対応することは無く、座り心地を損ねることを防止できる。また、着座者の座り心地の良さを確保する観点からは、左右の荷重比が1:1.3以上になった状態が2分間継続したときに、荷重が大きく掛かっている方を高くするように座2を1°傾斜させることが最も好ましい。
【0024】
あるいは、座2を傾斜させる角度を予め決めずに、左右の荷重比が1:1.3以上になった状態が一定時間継続したときに、座荷重センサ4による荷重の検出を行いながら左右の荷重比が約1:1に矯正されるまで座2を傾斜するようにしても良い。
【0025】
また、矯正制御手段5による制御の判断基準は荷重比およびその継続時間に基づくことに限られないのは勿論であり、例えば身体と座2または背凭れとの接触面に発生するずれ応力や、あるいは座り直しの頻度を基に判断するようにしても良い。
【0026】
そして、定期制御手段6は、定期的に座傾動手段3を作動させる。例えば、座2を1〜5分ごとに最大で3°傾斜させて、左側に傾斜→中立→右側に傾斜→中立というように順次変動させるようにする。また、着座者の脊柱の血液や体液の流れを良くするためには、座2を2分ごとに最大で1°だけ傾斜させることが最も好ましい。
【0027】
矯正制御手段5および定期制御手段6は、ある一定時間だけ矯正制御手段5が作動しなかったときに定期制御手段6が作動するように制御される。これにより、矯正制御手段5の作動中に定期制御手段6が反する作動をするようなことを防止できる。但し、或る一定時間だけ矯正制御手段5が作動しなかったときに定期制御手段6を作動させることには限られず、矯正制御手段5および定期制御手段6をそれぞれオンオフするスイッチを設けて、両方、あるいはいずれか一方のみを動作させるようにしても良い。
【0028】
そして、この椅子1には、座傾動手段3と座荷重センサ4とドライバ21とを駆動するための電源26が脚7や座2の裏等の邪魔にならない個所に設けられている。電源26としては小型で充電可能なバッテリを使用することが好ましい。これにより、椅子1の大型化を抑えることができると共に外部から電力を供給するためのコードが不要に成るので、コードが椅子1の移動を妨げることを抑制できる。
【0029】
上述した椅子1で、ドライバ21を構成するコンピュータのCPUを記憶装置に格納されたプログラムの指令に基づき矯正制御手段5として動作させることにより着座者の姿勢を矯正する手順を図5に示すフローチャートに沿って説明する。
【0030】
使用者が着座2すると(ステップ1)、座荷重センサ4により荷重が検出される(ステップ2)。そして、矯正制御手段5により左右の荷重が同じか否かが判断される(ステップ3)。
【0031】
左右の荷重が同じであれば(ステップ3;Yes)、再び荷重が検出される(ステップ2)。左右の荷重が異なれば(ステップ3;No)、左右のいずれの荷重が強いか判断される(ステップ4)。左側が強ければ(ステップ4;左が強い)、座傾動手段3を作動させて座2の左側を上げるように傾斜させる(ステップ5)。右側が強ければ(ステップ4;右が強い)、座傾動手段3を作動させて座2の右側を上げるように傾斜させる(ステップ6)。傾動が完了すると、再び荷重が検出される(ステップ2)。
【0032】
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、本実施形態では椅子1に設けられたドライバ21に矯正制御手段5および定期制御手段6が備えられているが、これには限られず矯正制御手段5および定期制御手段6は椅子1の外部に備えるようにしても良い。
【0033】
この場合、例えば図6に示すように、椅子1に設けられたドライバ21は、信号入力回路23と、駆動回路24と、信号出力回路25と、信号入力回路23からの信号をドライバ21の外部に送信すると共にドライバ21の外部からの制御信号を駆動回路24に送信する送受信回路27とを備えたものとしている。そして、椅子1とは別個のコンピュータに、矯正制御手段5および定期制御手段6を含むと共に座傾動手段3の動作を決定する制御回路22と、ドライバ21の送受信回路27との間で信号を送受信する送受信回路28とを設けるようにする。ここでのコンピュータは、例えば中央処理装置と、RAMやROMやハードディスク等の記憶装置と、ディスプレイやキーボード等の入出力装置とを備えたものとしている。
【0034】
この椅子1によれば、椅子1の外部に設けられたコンピュータによって着座者の荷重の状態が把握されると共にその荷重の状態に応じて座2の傾斜の制御を行うことができる。このため、着座者が作業を行う対象であるコンピュータに制御回路22を設けることにより、作業を行いながら自分の着座状態を確認することができると共に座2が傾斜して姿勢を矯正することができるようになる。また、この場合、着座者が使用するコンピュータに制御回路22を設けることには限られず、例えばオフィス内の複数の椅子1のドライバ22を1台のコンピュータに接続して、複数の椅子1の座2の傾斜角度を1箇所で集中して制御するようにしても良い。
【0035】
また、上述した実施形態では、座荷重センサ4を面センサとしているが、これには限られず座2の左右の1箇所ずつに設けた点センサ、即ち荷重による圧力を点状に検出する圧力センサとしても良い。この場合、点センサは最小で計2個に抑えることができる。これによれば、一般に点センサは面センサよりも安価であるので、椅子1のコスト増大を抑えることができる。あるいは、脚7の僅かな曲がりを検出可能なセンサ(例えば歪ゲージ)を座荷重センサ4として脚7に取り付ければ、単一の座荷重センサ4により検出可能になる。
【0036】
さらに、上述した各実施形態では、座傾動手段3は座2を左右方向に傾斜させるものであると共に座荷重センサ4は荷重の左右のバランスを検出するものとしているが、これには限られず例えば座傾動手段3が座2を前後方向に傾斜させるものであると共に座荷重センサ4は荷重の前後のバランスを検出するものとしても良い。あるいは、座2を左右および前後に傾斜させる座傾動手段3を組み合わせて、任意の方向に傾斜可能にしても良い。この場合は、座荷重センサ4として点センサを使用するときは、座2の前後左右の少なくとも4箇所に設けるようにする。
【0037】
また、上述した実施形態では座2の全体が傾斜されると共に座面を荷重支持面2aとしているが、これには限られず上張地20の内側に座傾動手段3により傾動される荷重支持板を設けて、この荷重支持板のみを傾斜させるようにすると共にこの荷重支持板を荷重支持面2aとするようにしても良い。この場合、座2自体は傾動しないので、座2を固定した乗物用シートなどへの適用が容易になる。
【0038】
また、上述した実施形態では、座傾動手段3は矯正制御手段5および定期制御手段6のみにより作動されるが、これには限られず座傾動手段3を任意に作動させる操作スイッチを設けるようにしても良い。この場合、着座者の好みに応じて座2の傾斜角度を設定することができるので、座り心地を高めることができる。操作スイッチは例えば肘掛けの前端部に取り付けらることが好ましい。これによれば、肘掛けに前腕を置いたときに自然に指が位置する個所に操作スイッチが設けられるので、操作性を良くすることができる。
【0039】
さらに、上述した実施形態では、座傾動手段3は座2を傾斜させるだけで座2の高さは固定されているが、これには限られず座傾動手段3は座2を昇降可能であるようにしても良い。この場合、例えば座傾動手段3が座2を前後方向に傾斜させるものであるようにして、座2の前端部が上昇するように傾斜させたときに座2を下降させるようにできるので、座2の前端部が大腿の裏側を圧迫することを防止できる。また、座2の前端部が下降するように傾斜させたときに座2を上昇させるようにできるので、座2の前端部と床との間隔が一定に保たれて膝を曲げても大腿が座面から浮いてしまうことを防止できる。
【0040】
また、事務用椅子に適用した実施形態では、椅子の動きを自由にするため椅子1にバッテリから成る電源26を搭載しているが、場合によっては商用電源または太陽電池を使用したり、あるいは太陽電池や商用電源と充電可能な二次電池とを組み合わせて使用するようにしても良い。
【0041】
さらに、上述した実施形態では椅子1を事務用椅子としているが、これには限られずホームチェアや車椅子や乗物用椅子等としても良い。例えばホームチェアや車椅子に適用した場合、自分で姿勢を変えることができない例えば障害者や高齢者が腰掛けたときに、床擦れを防止することができる。これは特に片麻痺や半身不随の障害者に対して効果的である。また、飛行機等の乗物用椅子に適用した場合は、長時間座り続けることに起因するエコノミー症候群の発生を抑制することができる。
【0042】
あるいは、この椅子1が着座者の荷重のバランスを検出できることを利用して、これを脊柱弯曲の検知用装置にすることができる。この場合、座荷重センサ4は少なくとも左右の荷重バランスを検出できるものとする。そして、座2を水平にしたままで着座者の体圧を検出し、荷重の重心の位置が中心からずれていれば、ずれた方向に脊柱が弯曲していると判断することができる。また、ずれ量の大きさから弯曲の程度を判断することも可能である。この椅子1を利用した検知用装置によれば、着座して座荷重センサ4の測定結果を見るだけという一人でもできる簡易な操作で脊柱弯曲を検出できるので、学校や職場や家庭で容易に検査を行うことができるようになる。これにより、例えば小学生でも学校や家庭で気軽に測定できるようになり脊柱弯曲と判断されれば姿勢を正そうとする意識を高めることができるので、近年問題視されている小学生等の成長期における脊柱弯曲症や脊柱側弯に対する解決策として効果を期待できる。
【0043】
そして、上述した実施形態では椅子1が定期制御手段6を備えているが、これには限られず定期制御手段6を有していなくても良い。この実施形態の椅子1は、座傾動手段3と座荷重センサ4と矯正制御手段5とを備えたものとする。この場合でも、着座者が姿勢を悪くしていると座荷重センサ4により検出されて、矯正制御手段5が作動して座傾動手段3により荷重支持面の荷重が大きく掛かっている方を高くするので、着座者の脊柱を真っ直ぐに矯正することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、請求項1記載の椅子によれば、矯正制御手段により着座者の曲がった脊柱を真っ直ぐに矯正することができるので、腰痛やエコノミー症候群といった身体への悪影響を抑えることができる。また、定期制御手段により座が定期的に傾斜されるので、正しい姿勢で長時間座り続ける場合でも鬱血などによる身体への悪影響を抑えることができる。
【0045】
そして、請求項2記載の椅子によれば、着座者の脊柱が左右方向に弯曲して体圧バランスが悪くなったときに、脊柱の左右方向の曲がりを矯正することができる。
【0046】
さらに、請求項3記載の椅子によれば、座荷重センサは座の内部に設けられた面センサであるので、着座者の荷重のバランスの悪さを精度良く検出することができる。
【0047】
また、請求項4記載の椅子によれば、座荷重センサは座の内部に設けられた点センサであるので、点センサは面センサよりも安価であることから、椅子のコスト増大を押さえることができる。
【0048】
そして、請求項5記載の椅子によれば、座傾動手段を任意に作動させる操作スイッチを備えるので、着座者の好みに応じて座の位置を設定することができるので、座り心地を高めることができる。
【0049】
また、請求項6記載の椅子によれば、座の前端部が上昇するように傾斜させたときに座を下降させるようにできるので、座の前端部が大腿の裏側を圧迫することを防止できる。また、座の前端部が下降するように傾斜させたときに座を上昇させるようにできるので、座の前端部と床との間隔が一定に保たれて膝を曲げても大腿が座面から浮いてしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る椅子を示す正面図である。
【図2】椅子の主要部を示す斜視図である。
【図3】椅子の信号の流れを示すブロック図である。
【図4】面センサにより検出された着座者の座への荷重分布を示す図である。
【図5】矯正制御手段の動作を示すフローチャートである。
【図6】椅子の他の実施形態の信号の流れを示すブロック図である。
【符号の説明】
1 椅子
2 座
2a 荷重支持面
3 座傾動手段
4 座荷重センサ
5 矯正制御手段
6 定期制御手段

Claims (6)

  1. 着座者の座への荷重を支持する荷重支持面を傾斜させると共に任意の傾斜角度で固定可能な電動の座傾動手段と、着座者の前記荷重支持面への前記荷重のバランスを検出する座荷重センサと、前記座荷重センサからの検出結果を受けて前記荷重支持面の前記荷重が大きく掛かっている方を高くするように前記座傾動手段を作動させる矯正制御手段と、定期的に前記座傾動手段を作動させる定期制御手段とを備えることを特徴とする椅子。
  2. 前記座傾動手段は前記荷重支持面を左右方向に傾斜させるものであると共に、前記座荷重センサは前記荷重の左右のバランスを検出するものであることを特徴とする請求項1記載の椅子。
  3. 前記座荷重センサは座の内部に設けられた面センサであることを特徴とする請求項1または2記載の椅子。
  4. 前記座荷重センサは座の内部に設けられた点センサであることを特徴とする請求項1または2記載の椅子。
  5. 前記座傾動手段の動作を任意にオンオフするための操作スイッチを備えることを特徴とする請求項1から4までのいずれか記載の椅子。
  6. 前記座および前記座傾動手段を昇降させる座昇降手段を有することを特徴とする請求項1から5までのいずれか記載の椅子。
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