JP4889717B2 - 粒子状物質検出装置 - Google Patents
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この装置によれば、粒子状物質の堆積量により変化する電極部の電気的特性を利用して、静電容量等の電気的特性の測定結果から粒子状物質の濃度を算出するため、排気中に含まれる粒子状物質を低濃度から検出することができ、信頼性の高い故障診断システムを提供することができる。
これにより、電極部に付着した粒子状物質を燃焼除去する際に、出力回路部を遮断することができる。従って、加熱手段に高電圧が印加された場合であっても、電極部から精密機器である検知回路部へ電圧がかかることはなく、検知回路部に悪影響を与えることを回避できる。
また、電極部に付着している粒子状物質を燃焼除去する際には、出力回路部を遮断するとともに、電圧測定手段により測定された電圧に基づいて、電極部に付着している粒子状物質が除去されたか否かを判定する制御手段を含んで粒子状物質検出装置を構成した。
これにより、従来技術では、電極部に付着している粒子状物質が除去されたか否かの判定を、電極部の電気的特性に基づいて行っていたところ、本発明によれば、定電流が供給されている加熱手段に印加された電圧を測定することにより行うことができる。
これにより、精密回路である検知回路部に悪影響を与えることなく、さらに精度良く、電極部に付着した粒子状物質が燃焼除去されたか否かの判定を行うことができる。
即ち、本発明では、請求項1記載の粒子状物質検出装置における定電流電源部の代わりに定電圧電源部を設け、電圧測定手段の代わりに電流測定手段を設けて粒子状物質検出装置を構成した。
従って、本発明によれば、定電圧が印加されている加熱手段に供給されている電流を測定することによって、電極部に付着している粒子状物質が除去されたか否かの判定が可能となり、請求項1記載の発明と同等の効果が奏される。
これにより、精密回路である検知回路部に悪影響を与えることなく、さらに精度良く、電極部に付着した粒子状物質が燃焼除去されたか否かの判定を行うことができ、請求項2記載の発明と同等の効果が奏される。
これにより、電極部に電圧を印加して粒子状物質を積極的に付着させる構成としたため、電極部に付着する粒子状物質の量が増大する。このため、電極部に付着した粒子状物質を燃焼除去すべく、加熱手段に電圧を印加又は電流を供給する時間が長くなることから、上記構成を採用することは、精密回路である検知回路部を保護する観点から有効である。
図1は、第1実施形態に係る粒子状物質検出装置1を備えた内燃機関5の排気系の構成を示す図である。内燃機関(以下単に「エンジン」という)5は、各気筒内に燃料を直接噴射するディーゼルエンジンである。
本実施形態に係る粒子状物質検出装置1の構成を図2に示す。図2に示されるように、本実施形態に係る粒子状物質検出装置1は、エンジン5の排気通路に設けられ、排気中のPMが付着する電極部11と、電極部11からの出力値に応じて電極部11の電気的特性を検知する検知回路部12と、を備え、検知回路部12で検知した電気的特性に基づいて、排気中のPMを検出する。
電源部17は、ECU10からの指令に基づいて動作し、所定の電圧を電極部11に所定の時間に亘って印加し、これにより、排気中に含まれるPMを、後述する電極部11のキャビティ113内に堆積させる。
ここで、アルミナ基板111Aの厚みは、約1mmであり、タングステン導体層111Bの導体部の一辺の長さは、約10mmである。
インピーダンス測定器121は、ECU10からの指令に基づいて動作し、所定の測定電圧及び測定周期の交流信号のもとで電極部11の静電容量を検出し、検出した静電容量値に略比例した検出信号をECU10に出力する。
ヒーター14は、電極部11と別個に設置されており、ヒーター14と電極部11との間には絶縁部材(図示せず)が介装されている。
電源部17は、所定の電圧を電極部11に印加する。
これにより、検知回路部12が電極部11から遮断される。
これにより、ヒーター14からの発熱で電極部11が加熱され、電極部11に付着しているPMの燃焼除去が実行される。
tregenが経過しておりYESと判断された場合には、ステップS4に進み、tregenが経過しておらずNOと判断された場合には、tregenが経過するまでPM除去処理(再生処理)を継続する。
ここで、Vregenは予め設定された基準値であり、具体的には、PMが燃焼していない、つまり電極部11においてPMが完全に除去されたときのヒーター14に印加される電圧である。また、Verrは予め設定された偏差である。
測定した電圧Vが、|V−Vregen|≦VerrをΔtregen秒間満たしておりYESと判断された場合には、ステップS5に進む。また、測定した電圧Vが、|V−Vregen|≦VerrをΔtregen秒間満たしておらずNOと判断された場合には、電圧Vが、|V−Vregen|≦VerrをΔtregen秒間満たすようになるまでPM除去処理(再生処理)を継続する。
これにより、検知回路部12が電極部11に接続され、PM除去処理(再生処理)を終了する。
本実施形態によれば、電極部11と検知回路部12とを接続及び遮断する出力回路部13と、電流が供給されると発熱し、電極部11を昇温させて電極部11に付着しているPMを燃焼除去するヒーター14と、を含んで粒子状物質検出装置1を構成した。また、電極部11に付着しているPMを燃焼除去する際に、出力回路部13を遮断する制御手段としてのECU10を含んで粒子状物質検出装置1を構成した。
これにより、電極部11に付着したPMを燃焼除去する際に、出力回路部13を遮断することができる。従って、ヒーター14に高電圧が印加された場合であっても、電極部11から精密機器である検知回路部12へ電圧がかかることはなく、検知回路部12に悪影響を与えることを回避できる。
また、電極部11に付着しているPMを燃焼除去する際には、出力回路部13を遮断するとともに、電圧計16により測定された電圧に基づいて、電極部11に付着しているPMが除去されたか否かを判定する制御手段としてのECU10を含んで粒子状物質検出装置1を構成した。
これにより、従来技術では、電極部に付着しているPMが除去されたか否かの判定を、電極部の電気的特性に基づいて行っていたところ、本実施形態によれば、定電流が供給されているヒーター14に印加された電圧を測定することにより行うことができる。
これにより、精密回路である検知回路部12に悪影響を与えることなく、さらに精度良く、電極部11に付着したPMが燃焼除去されたか否かの判定を行うことができる。
これにより、電極部11に電圧を印加してPMを積極的に付着させる構成としたため、電極部11に付着するPMの量が増大する。このため、電極部11に付着したPMを燃焼除去すべく、ヒーター14に電圧を印加する時間が長くなることから、上記構成を採用することは、精密回路である検知回路部12を保護する観点から有効である。
第2実施形態に係る粒子状物質検出装置2は、第1実施形態と同様に、エンジン5の排気系に設置されたDPF6の下流に配置されて、DPF6の故障診断装置として利用される。
第2実施形態に係る粒子状物質検出装置2の構成を図6に示す。図6に示されるように、粒子状物質検出装置2は、粒子状物質検出装置1における定電流電源15の代わりに定電圧電源25を備えるとともに、電圧計16の代わりに電流計26を備える。また、定電圧電源25を制御し、電極部11に付着しているPMを燃焼除去するECU20を備え、電流計26により測定された電流に基づいて、電極部11に付着しているPMが除去されたか否かを判定する。
電流計26は、定電圧電源25により所定の定電圧が印加されたヒーター14に供給されている電流を測定する。電流計26は、ECU20に接続されており、測定された電流値はECU20に出力される。
ECU20は、定電圧電源部及び電流測定手段を備える本発明の制御手段を構成し、ECU20は、第1実施形態の定電流電源15に制御信号を出力する出力回路の代わりに、定電圧電源25に制御信号を出力する出力回路を備える。
その他の構成については、第1実施形態に係る粒子状物質検出装置1と同様であるため、省略する。
これにより、検知回路部12が電極部11から遮断される。
これにより、ヒーター14からの発熱で電極部11が加熱され、電極部11に付着しているPMの燃焼除去が実行される。
tregenが経過しておりYESと判断された場合には、ステップS4に進み、tregenが経過しておらずNOと判断された場合には、tregenが経過するまでPM除去処理(再生処理)を継続する。
ここで、Iregenは予め設定された基準値であり、具体的には、PMが燃焼していない、つまり電極部11においてPMが完全に除去されたときのヒーター14に供給される電流である。また、Ierrは予め設定された偏差である。
測定した電流Iが、|I−Iregen|≦IerrをΔtregen秒間満たしておりYESと判断された場合には、ステップS5に進む。また、測定した電流Iが、|I−Iregen|≦IerrをΔtregen秒間満たしておらずNOと判断された場合には、電圧Iが、|I−Iregen|≦IerrをΔtregen秒間満たすようになるまでPM除去処理(再生処理)を継続する。
これにより、検知回路部12が電極部11に接続され、PM除去処理(再生処理)を終了する。
即ち、本実施形態によれば、ヒーター14に高電圧が印加された場合であっても、電極部11から精密機器である検知回路部12へ電圧がかかることはなく、検知回路部12に悪影響を与えることを回避できる。
また、本実施形態によれば、PMが燃焼除去されたか否かの判定を行いながらPMの燃焼除去が可能となり、精密回路である検知回路部12に悪影響を与えることなく、迅速且つ精度良く、電極部11に付着したPMが燃焼除去されたか否かの判定を行うことができる。
例えば、電極部に電圧を印加して積極的に粒子状物質を付着させる静電集塵式に限られず、粒子状物質が付着した電極部の電気的特性に基づいて排気中の粒子状物質を検出する装置であれば、本発明を適用できる。
5 エンジン
6 DPF
10、20 ECU
11 電極部
12 検知回路部
13 出力回路部
13A リレー
14 ヒーター
15 定電流電源
16 電圧計
25 定電圧電源
26 電流計
Claims (5)
- 内燃機関の排気通路に設けられ、排気中の粒子状物質が付着する電極部と、
前記電極部からの出力値に応じて前記電極部の電気的特性を検知する検知回路部と、を備え、前記検知回路部で検知した電気的特性に基づいて排気中の粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置であって、
前記電極部と前記検知回路部とを接続及び遮断する出力回路部と、
電流が供給されると発熱し、前記電極部を昇温させて前記電極部に付着している粒子状物質を燃焼除去する加熱手段と、
前記加熱手段に定電流を供給する定電流電源部と、
前記加熱手段に印加されている電圧を測定する電圧測定手段と、
前記定電流電源部を制御し、前記電極部に付着している粒子状物質を燃焼除去する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記電極部に付着している粒子状物質を燃焼除去する際には、前記出力回路部を遮断するとともに、前記電圧測定手段により測定された電圧に基づいて、前記電極部に付着している粒子状物質が除去されたか否かを判定することを特徴とする粒子状物質検出装置。 - 前記制御手段は、前記電圧測定手段により測定された電圧と予め設定された基準値との偏差を算出し、算出した偏差が所定時間の間、所定値より小さいときに、前記電極部に付着している粒子状物質が除去されたと判定することを特徴とする請求項1に記載の粒子状物質検出装置。
- 内燃機関の排気通路に設けられ、排気中の粒子状物質が付着する電極部と、
前記電極部からの出力値に応じて前記電極部の電気的特性を検知する検知回路部と、を備え、前記検知回路部で検知した電気的特性に基づいて排気中の粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置であって、
前記電極部と前記検知回路部とを接続及び遮断する出力回路部と、
電流が供給されると発熱し、前記電極部を昇温させて前記電極部に付着している粒子状物質を燃焼除去する加熱手段と、
前記加熱手段に定電圧を印加する定電圧電源部と、
前記加熱手段に供給されている電流を測定する電流測定手段と、
前記定電圧電源部を制御し、前記電極部に付着している粒子状物質を燃焼除去する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記電極部に付着している粒子状物質を燃焼除去する際には、前記出力回路部を遮断するとともに、前記電流測定手段により測定された電流に基づいて、前記電極部に付着している粒子状物質が除去されたか否かを判定することを特徴とする粒子状物質検出装置。 - 前記制御手段は、前記電流測定手段により測定された電流と予め設定された基準値との偏差を算出し、算出した偏差が所定時間の間、所定値より小さいときに、前記電極部に付着している粒子状物質が除去されたと判定することを特徴とする請求項3に記載の粒子状物質検出装置。
- 前記粒子状物質検出装置は、前記電極部に所定の電圧を印加し、排気中の粒子状物質を前記電極部に付着させる電源部をさらに備えることを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の粒子状物質検出装置。
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