JP6358851B2 - 粒子状物質検出装置及び粒子状物質検出方法 - Google Patents

粒子状物質検出装置及び粒子状物質検出方法 Download PDF

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本発明は、内燃機関から発生した排ガスに含まれる粒子状物質の量を検出する粒子状物質検出装置、及びこれを用いた粒子状物質検出方法。
内燃機関の排気管には、排ガスに含まれる粒子状物質(Particulate Matter:PM)を捕集する排ガス浄化装置が設けられている。この排ガス浄化装置は、排ガスに含まれる粒子状物質の量を検出するPMセンサを有する粒子状物質検出装置を備えており、この粒子状物質検出装置によって得られた情報を基に、排ガス浄化装置の故障検知が行われている。
排ガス浄化装置に用いられる粒子状物質検出装置としては、例えば、特許文献1及び特許文献2に示された粒子状物質検出装置がある。特許文献1の粒子状物質検出装置は、一対の対向電極を備えており、粒子状物質の濃度を検出するためのPMセンサに粒子状物質が堆積することにより、静電容量が変化することを利用して排ガスに含まれる粒子状物質の量を検出しようとするものである。
特許文献2の粒子状物質検出装置は、粒子状物質中に含まれる煤が、電気導電性を有していることを利用しており、煤を捕獲する多孔質の導電性物質で構成された検出電極と、上記検出電極に配設され、検出電極の電気抵抗を測定する少なくとも一対の対向電極とで構成されるものである。
特開2011−89791号公報 特開2006−266961号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に示された粒子状物質検出装置には以下の課題がある。
特許文献1及び特許文献2の粒子状物質検出装置においては、排ガスが流通する排気管内にPMセンサを配置し、粒子状物質をPMセンサに堆積させることにより、粒子状物質の堆積量を検出している。PMセンサは、一対の対向電極間を繋ぐように堆積した粒子状物質により、一対の対向電極間の電気的特性が変化することで出力を変化させるよう構成されている。このとき、PMセンサ上における粒子状物質の堆積量が少ないと、一対の対向電極間を繋ぐように粒子状物質が堆積していたとしても、電気的特性の変化量が小さくなり、PMセンサの出力に変化が生じにくい。
また、一対の対向電極と離れてPMセンサ上に点在し対向電極と電気的に接続されていない粒子状物質は、一対の対向電極間の電気的特性の変化に寄与せず検出されない。そのため、PMセンサ上に十分な粒子状物質が堆積するまでの間は、正確な堆積量を検出することができない。
また、粒子状物質には、電気抵抗値の大きい低導電性粒子状物質が含まれている。この低導電性粒子状物質は、通常の粒子状物質に比べて導電性が低いため、PMセンサ上に堆積しても粒子状物質の堆積量として正確に検出されない。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、粒子状物質の堆積量を速やか、かつ正確に検出することができる粒子状物質検出装置及びこれを用いた粒子状物質検出方法を示すものである。
本発明の一態様は、内燃機関から排出される排ガスに含まれる粒子状物質の一部を堆積させる被堆積部と、該被堆積部上に互いに離れて配置された一対の対向電極とを備えており、上記被堆積部に上記粒子状物質が堆積することによる電気的特性の変化に応じて電気信号の出力を変化させる粒子量検出手段と、
該粒子量検出手段によって出力された上記電気信号を基に、上記被堆積部における上記粒子状物質の堆積量を検出するコントロールユニットと、
上記被堆積部に堆積した上記粒子状物質を加熱するための加熱手段とを備えており、
上記コントロールユニットは、上記粒子量検出手段による電気信号が所定の目標値に到達したとき、上記加熱手段によって、上記被堆積部に堆積した上記粒子状物質を、100℃〜600℃に加熱し始め、この加熱状態において上記粒子量検出手段が出力する電気信号の最大値を基に、上記粒子状物質の上記堆積量を検出することを特徴とする粒子状物質検出装置にある。
また、本発明の他の態様は、内燃機関から排出される排ガスに含まれる粒子状物質の一部を堆積させる被堆積部と、該被堆積部上に互いに離れて配置された一対の対向電極とを備えており、上記被堆積部に上記粒子状物質が堆積することによる電気的特性の変化に応じて電気信号を出力する粒子量検出手段と、
該粒子量検出手段によって出力された上記電気信号を基に、上記被堆積部に堆積した上記粒子状物質の堆積量を判定するコントロールユニットと、
上記被堆積部に堆積した上記粒子状物質を加熱するための加熱手段とを備えた粒子状物質検出装置を用いて、上記被堆積部に堆積した上記粒子状物質の堆積量を検出する方法であって、
上記粒子量検出手段の上記被堆積部に上記粒子状物質を堆積させ、
上記コントロールユニットは、上記粒子量検出手段による電気信号が所定の目標値に到達したとき、上記加熱手段によって、上記被堆積部に堆積した上記粒子状物質を、100℃〜600℃に加熱し始め、この加熱状態において上記粒子量検出手段が出力する電気信号の最大値を基に、上記粒子状物質の上記堆積量を検出することを特徴とする粒子状物質検出方法にある。
上記粒子状物質検出装置は、上記加熱手段を備えており、該加熱手段によって、上記被堆積部に堆積した上記粒子状物質を、100℃〜600℃に加熱した状態で、上記粒子状物質の上記堆積量を検出するよう構成されている。これにより、上記被堆積部に堆積した上記堆積量を精度良く検出することができる。
すなわち、上記粒子状物質は、加熱されることにより、粒子状物質に含まれる炭素の結晶性が向上し、電気抵抗が低下するという特性を有している。そのため、上記被堆積部に堆積した上記粒子状物質を加熱して、上記粒子状物質の電気抵抗を低下させることによって、上記粒子状物質の堆積量が少ない場合であっても、上記一対の対向電極間における電気的特性の変化量を増大させることができる。
特に、内燃機関の始動初期や低負荷運転中には、粒径が小さく、かつ結晶性が低い低導電性粒子状物質が含まれている。この低導電性粒子状物質は、他の粒子状物質に比べて電気抵抗が大きく導電性が低いため、上記被堆積部に堆積しても上記一対の対向電極間の電気特性に影響を与えにくい。上記粒子状物質検出装置においては、上記加熱手段によって低導電性粒子状物質を加熱することにより、低導電性粒子状物質の電気抵抗を低下させることができる。そのため、上記低導電性粒子状物質が、上記一対の対向電極間の電気特性の変化に寄与することができる。これにより、上記被堆積部に堆積した上記粒子状物質をより多く、上記一対の対向電極間の電気特性の変化に寄与させることができる。それゆえ、これまで上記堆積量の検出が難しかった内燃機関の始動初期や低負荷運転中においても速やかかつ正確に上記堆積量を検出することができる。
また、上記被堆積部に堆積した上記粒子状物質を加熱することにより、上記粒子状物質と共に付着した水分や揮発成分を蒸発させることができる。そのため、水分や揮発成分により、上記一対の対向電極間の電気特性が影響を受けることを防止できる。それゆえ、上記堆積量の検出精度をより高めることができる。
上記粒子状物質検出方法は、上述のごとく、上記被堆積部に堆積した上記粒子状物質を上記加熱手段によって100℃〜600℃に加熱した状態で、上記一対の対向電極間の電気抵抗値の変化に応じた上記電気信号を上記粒子量検出手段によって出力する。そのため、速やかかつ正確に上記粒子状物質の上記堆積量を検出することができる。
以上のごとく、上記粒子状物質検出装置及び上記粒子状物質検出方法によれば、粒子状物質の堆積量を速やか、かつ正確に検出することができる。
実施例1における、粒子状物質検出装置を備えた内燃機関を示す説明図。 実施例1における、粒子量検出手段を示す説明図。 実施例1における、加熱前の粒子状物質を示す説明図。 実施例1における、加熱後の粒子状物質を示す説明図。 実施例1における、電気信号の出力の大きさと、捕集時間との関係を示すグラフ。 確認例における、電位信号の出力の大きさと、捕集時間との関係を示すグラフ。
上記粒子量検出手段及び上記粒子量検出方法において、上記粒子量検出手段は、上記一対の対向電極間における電気抵抗の変化に応じて上記電気信号の出力を変化させることが好ましい。上記一対の対向電極間における電気抵抗値の変化を利用する電気抵抗式の上記粒子量検出手段は、他の形式の粒子量検出手段と比べて上記粒子状物質の検出精度が高く、ばらつきが少ない。したがって、上記粒子状物質の堆積量の検出精度をより向上することができる。
また、上記加熱手段によって粒子状物質を加熱した状態において、上記粒子量検出手段が出力する上記電気信号の最大値を基に、上記コントロールユニットによって、上記被堆積部における粒子状物質の堆積量を判定することが好ましい。上記粒子状物質を加熱した際には、電気抵抗が低下するが、加熱を継続すると再び電気抵抗が増大する。そのため、上記粒子状物質の電気抵抗が最も低下した状態、つまり上記電気信号が最大となる状態において、上記粒子状物質の堆積量を判定することにより、上記粒子状物質の検出精度をより向上させることができる。
また、上記加熱手段における加熱温度は、100℃〜600℃に設定してある。上記加熱手段による加熱温度が100℃未満の場合、水分や揮発成分の蒸発に時間がかかり、水分や揮発成分が残留するおそれがある。また、上記加熱手段による加熱温度が600℃を超える場合、上記粒子状物質が燃焼し始めるため、上記粒子状物質の上記堆積量を正確に検出することができない。
(実施例1)
上記粒子状物質検出装置にかかる実施例について、図1〜図5を参照して説明する。
図1及び図2に示すごとく、粒子状物質検出装置1は、粒子量検出手段2、コントロールユニット4及び加熱手段3とを備えている。粒子量検出手段2は、内燃機関5から排出される排ガスに含まれる粒子状物質6(図3)の一部を堆積させる被堆積部211と、被堆積部211上に互いに離れて配置された一対の対向電極22とを備えている。粒子量検出手段2は、被堆積部211に粒子状物質6が堆積することによる電気的特性の変化に応じて電気信号の出力を変化させる。コントロールユニット4は、粒子量検出手段2によって出力された電気信号を基に、被堆積部211における粒子状物質6の堆積量を判定する。加熱手段3は、被堆積部211に堆積した粒子状物質6を加熱する。
粒子状物質検出装置1は、加熱手段3によって、被堆積部211に堆積した粒子状物質6を、100℃〜600℃に加熱した状態で、粒子状物質6の堆積量を検出する。
以下、さらに詳細に説明する。
図1に示すごとく、粒子状物質検出装置1は、自動車に搭載された内燃機関5から、排気管52を通じて排出される排ガスに含まれる粒子状物質6を検出するためのものである。本例の内燃機関5は、過給器51を搭載したディーゼルエンジンである。また、内燃機関5に接続された排気管52には、酸化触媒53(DOC)及びパティキュレートフィルタ54(DPF)を備えた浄化システム55が設けられている。
粒子状物質検出装置1は、排ガスに含まれる粒子状物質6の量を検出する粒子量検出手段2と、粒子量検出手段2から出力された電気信号を受信するコントロールユニット4とを備えている。
図1及び図2に示すごとく、粒子量検出手段2は、排気管52における浄化システム55の下流側に設けてある。粒子量検出手段2は、粒子状物質6の量を検出するPMセンサであり、粒子状物質6の一部を捕集する捕集部21と、捕集部21を加熱する加熱手段3とを備えている。
図2に示すごとく、捕集部21は、排ガス中の粒子状物質6を堆積させる被堆積部211と、被堆積部211上に互いに離れて配置された一対の対向電極22とを備えている。被堆積部211は、略長方形の板状をなしており、絶縁性材料によって形成されている。一対の対向電極22は、導電性材料からなり、被堆積部211の表面に形成されている。一対の対向電極22は、被堆積部211における長手方向と平行に形成された電極基部221と、電極基部221から長手方向と直交して延設された複数の櫛歯部222とをそれぞれ有している。各対向電極22は、電極基部221が互いに向かい合うように配置されると共に、一方の対向電極22における櫛歯部222の間に、他方の対向電極22における櫛歯部222が入り込むように配置されている。
被堆積部211に粒子状物質6が堆積し、一対の対向電極22の間が粒子状物質6によって導通されることで、一対の対向電極22間の電気抵抗値が低減する。一対の対向電極22の間には電圧が印加されており、一対の対向電極22間の電気抵抗値の変化に伴い、対向電極22間を流れる電気信号としての電流量が変化する。これにより、粒子量検出手段2からコントロールユニット4へと出力される電流値が変化する。つまり、粒子量検出手段2から出力される電流値は、被堆積部211における粒子状物質6の堆積量に応じて変化するものであり、粒子状物質6の堆積量に関する情報を有するものである。コントロールユニット4は、シャント抵抗を備えており、出力された電流値とシャント抵抗の積で算出される電圧をECU7(エンジンコントロールユニット)へと出力する。
図2に示すごとく、加熱手段3は、電源33から供給される電流を流通することで発熱する熱線31と、熱線31が配設された絶縁性材料からなる加熱基部32とを有している。加熱手段3は、被堆積部211における一対の対向電極22が配置された側と反対側に、被堆積部211と積層して配置されている。粒子状物質6と共に捕集部21に捕集された水分や揮発成分を除去するための予備加熱と、捕集部21に捕集された粒子状物質6を除去するための高温加熱とを行うように構成されている。
予備加熱の温度は、100℃〜600℃に設定することができる。本例においては、予備加熱の温度を400℃とした。予備加熱は、被堆積部211に粒子状物質6が堆積し、粒子量検出手段2によって粒子状物質6の堆積量を検出する前から検出を完了するまでの間で行われる。また、予備加熱の温度を400℃〜600℃とした場合、粒子状物質6に含まれるカーボンの結晶性を効率よく向上することができる。
また、高温加熱の温度は、800℃に設定してある。高温加熱は、粒子状物質6の堆積量を検出した後や、被堆積部211に粒子状物質6が十分堆積せずに内燃機関5の運転が停止した場合等に、新たに粒子状物質6を堆積させる前のタイミングにおいて行われる。
本例のコントロールユニット4は、加熱手段3による加熱の制御と、電気信号の出力に基づいて被堆積部211における粒子状物質6の堆積量及び、捕集時間中に排出された粒子状物質6の総排出量の算出を行う。
本例において、コントロールユニット4による加熱手段3の制御は、電気信号の出力から算出された電圧に基づいて行われる。コントロールユニット4は、算出された電圧が所定の目標電圧V(図5)に到達すると、加熱手段3によって粒子状物質6を予備加熱温度に加熱する。
コントロールユニット4は、電気信号の出力と被堆積部211における粒子状物質6の堆積量との関係を示した堆積量関係データと、被堆積部211における粒子状物質6の堆積量と排ガスに含まれる粒子状物質6の総排出量との関係を示した排出量関係データとを記憶している。堆積量関係データ及び排出量関係データは、内燃機関5において確認試験を実施し、予め求めたものである。コントロールユニット4は、電気信号の出力を基に堆積量関係データを用いて粒子状物質6の堆積量を算出する。そして、算出された堆積量を基に排出量関係データを用いて粒子状物質6の総排出量を算出することができる。これにより、算出された粒子状物質6の総排出量が、コントロールユニット4に出力される。
次に、粒子状物質検出装置1を用いた粒子状物質検出方法について一例を説明する。
図5は、縦軸を粒子量検出手段2における電気信号の出力から算出された電圧とし、横軸を粒子量検出手段2によって粒子状物質6を捕集した捕集時間とした電気信号の出力と捕集時間との関係を示すグラフである。実線L1に示すごとく、粒子状物質6の捕集を開始した後、しばらくの間は、電気信号の出力に変動がみられないが、捕集時間の経過に伴って被堆積部211における粒子状物質の堆積量が増大する。捕集時間がS1を過ぎると電気信号の出力が徐々に上昇する。図3に示すごとく、電気信号の出力が目標電圧Vに到達した時点においては、被堆積部211に粒子状物質6の一部が一対の対向電極22を繋ぐように堆積している。また、粒子状物質6の一部は、結晶性が低く、電気抵抗の高い低導電性粒子状物質61である。低導電性粒子状物質61は、電気抵抗が高く、一対の対向電極22間における電気抵抗への影響が小さい。また、一対の対向電極22を繋ぐように堆積した粒子状物質6の周囲には、一対の対向電極22と電気的に接続されていない粒子状物質6が存在している。
電気信号の出力が目標電圧Vに到達すると、コントロールユニット4は、加熱手段3を作動させる。図4に示すごとく、加熱手段3によって粒子状物質6が加熱されると、粒子状物質6に含まれるカーボンの結晶性が向上し、粒子状物質6の電気抵抗が低下する。これにより、低導電性粒子状物質61の電気抵抗も低下し、他の粒子状物質6と同様に、一対の対向電極22間における電気抵抗に寄与することができる。
このように、粒子状物質6の抵抗値を低減すると共に、一対の対向電極22の間の電気抵抗に寄与する粒子状物質6の数を増大させることにより、粒子量検出手段2から出力される電気信号が増大する。尚、加熱手段3による加熱状態を維持すると熱泳動の影響によって電気信号の出力が低下していく。本例においては、粒子状物質6を加熱した状態において出力された電圧が最大値Vmとなった際の電気信号を基に、コントロールユニット4によって、被堆積部211における粒子状物質6の堆積量を判定する。
次に、本例の作用効果について説明する。
粒子状物質検出装置1は、加熱手段3を備えており、加熱手段3によって、被堆積部211に堆積した粒子状物質6を、100℃〜600℃に加熱した状態で、粒子状物質6の堆積量を検出するよう構成されている。これにより、被堆積部211に堆積した堆積量を精度良く検出することができる。
すなわち、粒子状物質6は、加熱されることにより、粒子状物質6に含まれる炭素の結晶性が向上し、電気抵抗が低下するという特性を有している。そのため、被堆積部211に堆積した粒子状物質6を加熱して、粒子状物質6の電気抵抗を低下させることによって、粒子状物質6の堆積量が少ない場合であっても、一対の対向電極22間における電気的特性の変化量を増大させることができる。
特に、内燃機関5の始動初期や低負荷運転中には、粒径が小さく、かつ結晶性が低い低導電性粒子状物質61が含まれている。この低導電性粒子状物質61は、他の粒子状物質6に比べて電気抵抗が大きく導電性が低いため、被堆積部211に堆積しても一対の対向電極22間の電気特性に影響を与えにくい。粒子状物質検出装置1においては、加熱手段3によって低導電性粒子状物質61を加熱することにより、低導電性粒子状物質61の電気抵抗を低下させることができる。そのため、低導電性粒子状物質61が、一対の対向電極22間の電気特性の変化に寄与させることができる。これにより、被堆積部211に堆積した粒子状物質6をより多く、一対の対向電極22間の電気特性に寄与させることができる。それゆえ、これまで堆積量の検出が難しかった内燃機関5の始動初期や低負荷運転中においても速やかかつ正確に堆積量を検出することができる。
また、被堆積部211に堆積した粒子状物質6を加熱することにより、粒子状物質6と共に付着した水分や揮発成分を蒸発させることができる。これにより、水分や揮発成分により、一対の対向電極22間の電気特性が影響を受けることを防止できる。それゆえ、堆積量の検出精度をより高めることができる。
また、粒子状物質検出方法は、上述のごとく、被堆積部211に堆積した粒子状物質6を加熱手段3によって100℃〜600℃に加熱した状態で、一対の対向電極22間の電気抵抗値の変化に応じた電気信号を粒子量検出手段2によって出力する。そのため、速やかかつ正確に堆積量を検出することができる。
また、粒子量検出手段2は、一対の対向電極22間における電気抵抗の変化に応じて電気信号の出力を変化させる。一対の対向電極22間における電気抵抗値の変化を利用する電気抵抗式の粒子量検出手段2は、他の形式の粒子量検出手段2と比べて粒子状物質6の検出精度が高く、ばらつきが少ない。したがって、粒子状物質6の検出精度をより向上させることができる。
また、加熱手段3によって粒子状物質6を加熱した状態において、粒子量検出手段2が出力する電気信号の最大値を基に、コントロールユニット4によって、被堆積部211における粒子状物質6の堆積量を判定する。粒子状物質6を加熱した際に、電気抵抗の低下がピークを超えると、熱泳動が生じ、再び電気抵抗が増大する。そのため、粒子状物質6の電気抵抗が最も低下した状態、つまり電気信号が最大となる状態において、粒子状物質6の堆積量を判定することにより、粒子状物質6の検出精度をより向上することができる。
また、コントロールユニット4は、粒子量検出手段2によって出力された電気信号と、被堆積部211に堆積した粒子状物質6の堆積量との関係を示した堆積量関係データを有しており、堆積量関係データを用いて、電気信号から、堆積量を算出する。そのため、電気信号から堆積量を容易に算出することができる。
また、コントロールユニット4は、被堆積部211に堆積した粒子状物質6の堆積量と、排ガスに含まれる粒子状物質6の総排出量との関係を示した排出量関係データを有しており、排出量関係データを用いて、堆積量から、総排出量を算出する。そのため、粒子状物質6の堆積量から内燃機関5における粒子状物質6の総排出量を算出することができる。これにより、内燃機関5や、排ガスに含まれる粒子状物質6を除去する浄化システム55の制御をより緻密に行うことが可能となり、粒子状物質6の排出による環境負荷を低減することができる。
また、加熱手段3は、被堆積部211に堆積した粒子状物質6を除去するためのヒータを兼ねている。そのため、粒子状物質6の加熱と除去をヒータによって行うことができる。これにより、粒子状物質検出装置1の構成をシンプルにすることができる。
以上のごとく、粒子状物質検出装置1及び粒子状物質検出方法によれば、粒子状物質6の堆積量を速やか、かつ正確に検出することができる。
(確認試験)
本確認試験は、粒子状物質検出装置1における粒子量検出手段2から出力された電圧と、粒子状物質6の堆積時間との関係を、実施例及び比較例を用いて確認した。
比較例は、加熱手段3による粒子状物質6の加熱を行わない場合の粒子状物質検出装置1である。尚、加熱手段3による加熱を行わないこと以外は上記実施例1の粒子状物質検出装置1と同様である。
実施例は、上記実施例1に示した粒子状物質検出装置1である。
図6は、縦軸を粒子量検出手段2から出力された電圧とし、横軸を被堆積部211における粒子状物質6を堆積させた堆積時間を示すものである。堆積時間は、50秒、100秒、150秒、200秒、300秒及び400秒とした。また、ポイントA1〜ポイントA6は、実施例の各堆積時間に出力された電気信号から算出された出力電圧を示すものである。また、ポイントB1〜ポイントB6は、比較例の各堆積時間に出力された電気信号から算出された出力電圧を示すものである。尚、内燃機関5の回転数等の運転条件は一定である。
図6のB1〜B3に示すごとく、比較例においては、堆積時間が50秒〜150秒の間において出力電圧が検出されていない。また、堆積時間が200秒〜400秒の間においては、出力電圧が検出されており、時間が経過するにつれて出力電圧が大きくなっている。
図6の図A1〜A6に示すごとく、実施例においては、堆積時間が50秒の時点で出力電圧が検出されている。そして、堆積時間が経過するにつれて出力電圧が大きくなっている。尚、いずれの堆積時間においても、実施例の出力電圧は、比較例の出力電圧よりも大きい。
このように、上記実施例1に示した粒子状物質検出装置1によれば、比較例に比べて、粒子状物質6の堆積量を速やか、かつ正確に検出することができる。
1 粒子状物質検出装置
2 粒子量検出手段
211 被堆積部
22 対向電極
3 加熱手段
4 コントロールユニット
5 内燃機関
6 粒子状物質

Claims (12)

  1. 内燃機関(5)から排出される排ガスに含まれる粒子状物質(6)の一部を堆積させる被堆積部(211)と、該被堆積部(211)上に互いに離れて配置された一対の対向電極(22)とを備えており、上記被堆積部(211)に上記粒子状物質(6)が堆積することによる電気的特性の変化に応じて電気信号の出力を変化させる粒子量検出手段(2)と、
    該粒子量検出手段(2)によって出力された上記電気信号を基に、上記被堆積部(211)における上記粒子状物質(6)の堆積量を検出するコントロールユニット(4)と、
    上記被堆積部(211)に堆積した上記粒子状物質(6)を加熱するための加熱手段(3)とを備えており、
    上記コントロールユニット(4)は、上記粒子量検出手段(2)による電気信号が所定の目標値に到達したとき、上記加熱手段(3)によって、上記被堆積部(211)に堆積した上記粒子状物質(6)を、100℃〜600℃に加熱し始め、この加熱状態において上記粒子量検出手段(2)が出力する電気信号の最大値を基に、上記粒子状物質(6)の上記堆積量を検出することを特徴とする粒子状物質検出装置(1)。
  2. 上記コントロールユニット(4)は、上記電気信号の最大値を、上記加熱状態において、上記粒子状物質(6)の電気抵抗が低下することによる電気信号の上昇が、上記粒子状物質(6)の熱泳動が開始することによる電気信号の低下に変化する時点として検出するよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の粒子状物質検出装置(1)。
  3. 上記粒子量検出手段(2)は、上記一対の対向電極(22)間における電気抵抗の変化に応じて上記電気信号の出力を変化させることを特徴とする請求項1又は2に記載の粒子状物質検出装置(1)。
  4. 上記コントロールユニット(4)は、上記粒子量検出手段(2)によって出力された電気信号と、上記被堆積部(211)に堆積した上記粒子状物質(6)の堆積量との関係を示した堆積量関係データを有しており、該堆積量関係データを用いて、電気信号から、上記堆積量を算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の粒子状物質検出装置(1)。
  5. 上記コントロールユニット(4)は、上記被堆積部(211)に堆積した上記粒子状物質(6)の堆積量と、排ガスに含まれる粒子状物質(6)の総排出量との関係を示した排出量関係データを有しており、該排出量関係データを用いて、上記堆積量から、上記総排出量を算出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の粒子状物質検出装置(1)。
  6. 上記加熱手段(3)は、上記被堆積部(211)に堆積した上記粒子状物質(6)を除去するためのヒータを兼ねていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の粒子状物質検出装置(1)。
  7. 内燃機関(5)から排出される排ガスに含まれる粒子状物質(6)の一部を堆積させる被堆積部(211)と、該被堆積部(211)上に互いに離れて配置された一対の対向電極(22)とを備えており、上記被堆積部(211)に上記粒子状物質(6)が堆積することによる電気的特性の変化に応じて電気信号を出力する粒子量検出手段(2)と、
    該粒子量検出手段(2)によって出力された電気信号を基に、上記被堆積部(211)に堆積した上記粒子状物質(6)の堆積量を検出するコントロールユニット(4)と、
    上記被堆積部(211)に堆積した上記粒子状物質(6)を加熱するための加熱手段(3)とを備えた粒子状物質検出装置(1)を用いて、上記被堆積部(211)に堆積した上記粒子状物質(6)の堆積量を検出する方法であって、
    上記粒子量検出手段(2)の上記被堆積部(211)に粒子状物質(6)を堆積させ、
    上記コントロールユニット(4)は、上記粒子量検出手段(2)による電気信号が所定の目標値に到達したとき、上記加熱手段(3)によって、上記被堆積部(211)に堆積した上記粒子状物質(6)を、100℃〜600℃に加熱し始め、この加熱状態において上記粒子量検出手段(2)が出力する電気信号の最大値を基に、上記粒子状物質(6)の上記堆積量を検出することを特徴とする粒子状物質検出方法。
  8. 上記コントロールユニット(4)は、上記電気信号の最大値を、上記加熱状態において、上記粒子状物質(6)の電気抵抗が低下することによる電気信号の上昇が、上記粒子状物質(6)の熱泳動が開始することによる電気信号の低下に変化する時点として検出するよう構成されていることを特徴とする請求項7に記載の粒子状物質検出方法。
  9. 上記粒子量検出手段(2)は、上記一対の対向電極(22)間における電気抵抗の変化に応じて上記電気信号の出力を変化させることを特徴とする請求項7又は8に記載の粒子状物質検出方法。
  10. 上記コントロールユニット(4)は、上記粒子量検出手段(2)によって出力された上記電気信号と、上記被堆積部(211)に堆積した上記粒子状物質(6)の上記堆積量との関係を示した堆積量関係データを有しており、該堆積量関係データを用いて、電気信号から、上記堆積量を算出することを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の粒子状物質検出方法。
  11. 上記コントロールユニット(4)は、上記被堆積部(211)に堆積した上記粒子状物質(6)の堆積量と、排ガスに含まれる粒子状物質(6)の総排出量との関係を示した排出量関係データを有しており、該排出量関係データを用いて、上記堆積量から、上記総排出量を算出することを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載の粒子状物質検出方法。
  12. 上記加熱手段(3)として、上記被堆積部(211)に堆積した上記粒子状物質(6)を除去するためのヒータを用いることを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の粒子状物質検出方法。
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