JP4889352B2 - 2つの被接合物を接合する接合方法および接合装置 - Google Patents

2つの被接合物を接合する接合方法および接合装置 Download PDF

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Description

本発明は2つの被接合物を接合する接合方法および接合装置に関するものである。
シリコンウエハとシリコンウエハとを常温で接合する方法として、両方のシリコンウエハの接合面を接合に先立って室温の真空中で不活性ガスイオンビームまたは不活性ガス高速原子ビームで照射してスパッタエッチングする方法が開示されている。この方法は、ウエハの表面に存在する吸着ガスや自然酸化物などの汚染物を除去することにより、接合のための結合力を表面に付与し、表面が非常に平滑になることも利用して、無加熱、無加圧で接合するというものであり、荷重による押し付けや加熱処理が破損の原因となりえる微細加工された部品の接合にも適用できるとされている(特許文献1参照)。
特許2791429号公報
しかし上記した従来の接合方法は、シリコンどうしの接合においては十分な接合強度を得ることができるものの、ウエハの表面に熱酸化膜などが形成されている場合には、シリコンどうしの接合に比べて接合強度が弱く、電子部品等に使用するには適していない。
本発明は、上記問題に鑑みて、ウエハなどの被接合物の接合面の材質に関わらず大きな接合強度が得られるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の接合方法は、室温の真空中で、2つの被接合物を対向して配置して、両方の被接合物の対向する接合面にイオンビームまたは原子ビームを照射してスパッタエッチングすると同時に、そのイオンビームまたは原子ビームによって接合用の成膜材料をスパッタして少なくとも一方の被接合物の接合面に薄膜を形成し、その後に接合面どうしを重ね合わせて、前記2つの被接合物を互いに接合する接合方法であって、イオンビームまたは原子ビームの照射領域に開口部を有する前記成膜材料を設置して、前記開口部を通るイオンビームまたは原子ビームによって一方の被接合物の接合面をスパッタエッチングすると同時に、そのイオンビームまたは原子ビームによって前記開口部の周囲の成膜材料をスパッタしてもう一方の被接合物の接合面に薄膜を形成することを特徴とする。
本発明の第2の接合方法は、室温の真空中で第1の被接合物の接合面にイオンビームまたは原子ビームを照射してスパッタエッチングし、次いで前記第1の被接合物に対向して配置された第2の被接合物の接合面にイオンビームまたは原子ビームを照射してスパッタエッチングすると同時に、そのイオンビームまたは原子ビームによって接合用の成膜材料をスパッタして前記第1の被接合物の接合面に薄膜を形成し、その後に接合面どうしを重ね合わせて、前記第1および第2の被接合物を互いに接合する接合方法であって、前記第2の被接合物の接合面に照射されるイオンビームまたは原子ビームの照射領域に開口部を有する前記成膜材料を設置して、前記開口部を通るイオンビームまたは原子ビームによって前記第2の被接合物の接合面をスパッタエッチングすると同時に、そのイオンビームまたは原子ビームによって前記開口部の周囲の成膜材料をスパッタして、前記第1の被接合物の、前記第2の被接合物の接合面に対向する接合面に、薄膜を形成することを特徴とする。
成膜材料としては、当該成膜材料の薄膜を形成しない接合面に存在する原子と結合し易い原子を含んでいる材料を選択することができる。
上記の方法によれば、接合面に付着している汚染物などを除去できるだけでなく、接合面に薄膜を形成することで、接合に寄与する適当な原子を付加できるので、接合面の材質に関わらず大きな接合強度を得ることが可能となる。
たとえば両接合面の材質がともにシリコンであれば、付着している汚染物を除去すると表面にSi原子が存在することになり、Si−Si接合が容易に形成される。しかしたとえば両接合面の材質がともに酸化膜であれば、汚染物などを除去しても表面に酸素原子が存在することになり、O−Oの結合は困難であるため、接合強度が得られない。このような場合に、上記のように少なくとも一方の接合面に成膜することで適当な原子、たとえば鉄原子を付加してやると、Fe−Oの結合が発生し、接合強度が得られる。
イオンビームまたは原子ビームの照射領域に適当時に成膜材料を配置するようにしてよい。
膜を形成する間に成膜材料の開口率を変化させることで、成膜条件を制御するのが都合よい。
本発明の接合装置は、真空チャンバーと、前記真空チャンバー内に配置されて被接合物を保持する第1および第2の保持部材と、前記第1および第2の保持部材に保持された被接合物の接合面にイオンビームまたは原子ビームを照射する少なくとも1つのビーム源と、前記第1および第2の保持部材に保持された被接合物の接合面を重ね合わせるように前記第1および第2の保持部材の少なくとも一方を移動させる移動機構と、前記ビーム源からのビーム照射領域に配置される少なくとも1つの接合用の成膜材料とを有し、2つの被接合物を互いに接合する接合装置であって、前記ビーム源からのビーム照射領域に開口部を有する前記成膜材料が設置されており、前記開口部を通るイオンビームまたは原子ビームによって一方の被接合物の接合面をスパッタエッチングすると同時に、そのイオンビームまたは原子ビームによって前記開口部の周囲の成膜材料をスパッタして、もう一方の被接合物の、前記一方の被接合物の接合面に対向する接合面に、薄膜を形成することを特徴とする。
成膜材料はビーム照射領域の内外にわたって移動自在であってよい。開口部の開口率を変更自在であるのが都合よい
本発明の接合方法および接合装置によれば、接合面に付着している汚染物などを除去できるだけでなく、接合に寄与する適当な原子を接合面に付加できるので、接合面の材質に関わらず大きな接合強度を得ることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の第1実施形態におけるウエハ接合装置の構成を示す断面図である。
図1に示すウエハ接合装置は、真空チャンバー1と、真空チャンバー1内に互いに上下に且つ互いに対向して配置されたウエハ保持部材2,3と、ウエハ保持部材2を保持してもう一方のウエハ保持部材3に接近離間する方向に移動させるウエハ移動機構4と、ウエハ保持部材2,3のそれぞれに保持されたウエハW1,W2の接合面にイオンビームまたは原子ビーム(以下、単にビームという)を照射するビーム照射装置5,6とを有している。ビーム照射装置5,6は照射角度が可変である。
図示を省略するが、真空チャンバー1には、開閉可能なウエハ出し入れ口と、真空ポンプや真空配管などの真空排気系が接続する真空排気口とが形成されている。ビーム照射装置5,6には、不活性ガスを供給するガス供給部が接続している。ウエハ保持部材2,3には通常、静電チャックまたはメカチャックが使用されるが、下側のウエハ保持部材3はウエハ載置用の平面を有しているだけでもよい。
このウエハ接合装置が従来のウエハ接合装置と相違するのは、ビーム照射装置5からのビーム照射領域に接合用の成膜材料7が設置されている点である。ここでは、成膜材料7は開口部7aを有した板体としており、ビーム照射装置5からのビーム8がW2に到達するのを妨げず、且つビーム8によってスパッタされて(7bはスパッタされた成膜材料7を示す)W1に向かうように、ビーム照射装置5とW2との間にウエハW2と平行な方向に設置されている。接合対象のウエハW1,W2がシリコンウエハであって、接合面がシリコン酸化膜(熱酸化膜やスパッタ膜)である場合には、成膜材料7として、たとえばステンレス、シリコン、鉄などが使用される。
上記のウエハ接合装置を使用してウエハ接合を行う第1の方法を説明する。
従来よりウエハ接合に先立って行われている洗浄、乾燥の処理を施したウエハW1,W2を、図示したようにウエハ保持部材2,3に取り付ける。その後に真空チャンバー1内を、1.0×10−2Pa以下の圧力、望ましくは1.0×10−6Pa以下の圧力に排気する。
その状態で、ビーム照射装置5,6から同時にビーム8,9を照射する。ビーム8,9を発生させるためには、不活性ガス、一般にはアルゴンガスを使用するが、酸素、HOなどの他のガスを使用することも可能である。高周波、DCのいずれの電力を供給してもよいが、たとえばDCを約1.5kVにて印加する。そしてビーム8,9によってウエハW1,W2の接合面をスパッタエッチングするとともに、ビームによって成膜材料7をスパッタして、ウエハW1の接合面に供給して薄膜を形成する。この際のスパッタエッチングの除去対象は、接合面に存在する炭素等の汚染物や自然酸化膜などの意図せず形成された膜(以下、自然酸化膜等という)であり、意図的に形成した熱酸化膜やスパッタ酸化膜などは除去対象ではない。
自然酸化膜等の除去および成膜が完了した後に、ビーム照射装置5,6によるビーム8,9の照射を停止する。このタイミングは除去する膜厚で管理する(以下の工程でも同様である)。具体的には、予備試験において、実際に処理する条件と同じ条件(真空度、電圧、電流、ガス流量)で複数のサンプルについて処理時間を変えて処理し、各サンプルの処理後の表面の成分を分析する。除去した膜厚が少ないときは母材以外の成分が検出されるが、ある一定以上の膜厚を除去すると母材の成分が検出されるので、このある一定以上の膜厚を除去するように管理するのである。除去する膜厚を予め決め、その除去に要する時間が経過した時点で照射を停止するよう管理することになる。通常は約5nm〜10nm程度の膜厚の除去が必要である。
そして移動機構4によりウエハ保持部材2を移動させて、ウエハW1をウエハW2に重ね合わせる。このことによりウエハW1,W2どうしが強固に接合される。
重ね合せの際に負荷すべき圧力は、接合面の材質、表面粗さ、反りによって異なる。たとえば、一般的なSiウエハ(何も加工していないもの)であれば、重ね合わせるだけで接合が可能であるが、表面が粗いものであれば積極的に押し付けることが必要であり、4インチウエハで約50kNの荷重が必要なものもある。
なお成膜材料7については、ウエハW2のスパッタエッチング量と成膜量とのバランスに関し、スパッタエッチング量が成膜量よりも大きくなるように、成膜材料7とウエハW2との距離および成膜材料7の開口率の双方を実験などで決定して配置しておくのがよい。
上記のウエハ接合装置を使用してウエハ接合を行う第2の方法を図2を参照して説明する。
第1の方法と同様に、ウエハW1,W2をウエハ保持部材2,3に取り付け、真空チャンバー1内を排気する。
その状態で、図2(a)に示すように、ビーム照射装置6からビーム9を照射する。このことにより、ビーム9によってウエハW1の接合面をスパッタエッチングして自然酸化膜等を除去する。
ウエハW1上の自然酸化膜等の除去が完了した後、図2(b)に示すように、ビーム照射装置6からのビーム9の照射を停止するとともに、ビーム照射装置5からビーム8を照射する。このことにより、ビーム8によって、ウエハW2の接合面をスパッタエッチングして自然酸化膜等を除去するとともに、成膜材料7をスパッタして、先に自然酸化膜等が除去されたウエハW1の接合面に供給して薄膜を形成する。
自然酸化膜等の除去および成膜が完了した後に、ビーム照射装置5によるビーム8の照射を停止し、移動機構4によりウエハ保持部材2を移動させて、ウエハW1をウエハW2に重ね合わせる。このことによりウエハW1,W2どうしが接合される。
この第2の方法を第1の方法と比べると、第1の方法では、W1の自然酸化膜等の除去と成膜を同時に行っているため、成膜された材料も除去することになるのに対して、第2の方法では、W1の自然酸化膜等の除去と成膜とを別に行うため、成膜効率がよい。
図3は本発明の第2実施形態におけるウエハ接合装置の構成を示す断面図である。
このウエハ接合装置が第1実施形態のものと相違するのは、ウエハW1とそれにビーム9を照射するビーム照射装置6との間にも、開口部10aを持った成膜材料10が配置されている点である。
このウエハ接合装置を使用してウエハ接合を行う第1の方法を説明する。
第1実施形態のウエハ接合装置について説明したのと同様にして、ウエハW1,W2をウエハ保持部材2,3に取り付け、真空チャンバー1内を排気する。
その状態で、ビーム照射装置5,6から同時にビーム8,9を照射する。このことにより、ビーム8,9によって、ウエハW1,W2のそれぞれの接合面をスパッタエッチングして自然酸化膜等を除去するとともに、成膜材料7,10をスパッタして(7b,10bはスパッタされた成膜材料7,10を示す)、ウエハW1,W2のそれぞれの接合面に供給して薄膜を形成する。
自然酸化膜等の除去および成膜が完了した後に、ビーム照射装置5,6によるビーム8,9の照射を停止し、移動機構4によりウエハ保持部材2を移動させて、ウエハW1をウエハW2に重ね合わせる。このことによりウエハW1,W2どうしが接合される。
この双方のウエハW1,W2上に成膜する方法は、一方のウエハ上に成膜する方法(図1の方法)に比べて、同じ膜厚を成膜する場合には半分の時間で成膜できるという利点がある。
図4は本発明の第3実施形態におけるウエハ接合装置の構成を示す断面図である。
このウエハ接合装置が第2実施形態のものと相違するのは、成膜材料7,10がビーム照射装置5,6のビーム照射領域を横切る方向に移動自在である点である。
このウエハ接合装置を使用してウエハ接合を行う際には、第1実施形態のウエハ接合装置について説明したのと同様にして、ウエハW1,W2をウエハ保持部材2,3に取り付け、真空チャンバー1内を排気する。
図4(a)に示すように、成膜材料7,10をビーム照射装置5,6からのビーム8,9の照射領域の外側に退去させた状態で、ビーム照射装置5,6から同時にビーム8,9を照射する。このことにより、ビーム8,9によってウエハW1,W2をスパッタエッチングしてそれぞれの接合面の自然酸化膜等を除去する。
自然酸化膜等の除去が完了した後に、図4(b)に示すように、成膜材料7,10をそれぞれに備わる駆動手段(図示せず)によって、ビーム照射装置5とウエハW2との間、および、ビーム照射装置6とウエハW1との間に移動させる。このことにより、ビーム照射装置5,6からのビーム8,9によって、ウエハW1,W2のそれぞれの接合面をさらにスパッタエッチングしつつ、成膜材料7をスパッタしてウエハWの接合面に供給して薄膜を形成するとともに、成膜材料10をスパッタしてウエハWの接合面に供給して薄膜を形成する。
自然酸化膜等の除去および成膜が完了した後に、ビーム照射装置5,6によるビーム8,9の照射を停止し、移動機構4によりウエハ保持部材2を移動させて、ウエハW1をウエハW2に重ね合わせる。このことによりウエハW1,W2どうしが接合される。
この方法は、第1の方法に比べて、初期には成膜を行わないため自然酸化膜等の除去の効率がよい。
図5は本発明の第4実施形態におけるウエハ接合装置の構成を示す断面図である。
このウエハ接合装置は、第2実施形態のウエハ接合装置と同様に、ビーム照射装置5,6からのビーム8,9の照射領域に、すなわちビーム照射装置5とウエハW2との間、および、ビーム照射装置6とウエハWとの間に、それぞれ成膜材料7,10が配置されている。ただし、成膜材料7,10のそれぞれが、開口部7a,10aを有した2枚の板体で構成されていて、2枚の板体の相対位置を変えることで開口率を変化できる点で、第2実施形態のものと相違する。
この構造により、第2実施形態のウエハ接合装置について説明したのと同様に、ビーム照射装置5,6からのビーム8,9によって、ウエハW1,W2のそれぞれの接合面をスパッタエッチングしつつ、成膜材料7をスパッタしてウエハWの接合面に供給して薄膜を形成するとともに、成膜材料10をスパッタしてウエハWの接合面に供給して薄膜を形成する。
その間に、成膜材料7,10の開口率を変化させて、スパッタエッチングの量と成膜量とのバランスを経時的に調整する。基本的には、ビーム照射の初期には、開口率を大きくしてスパッタエッチングの量を成膜量より大きくする。ビーム照射の終期(終点近く)には、開口率を小さくして成膜量をスパッタエッチングの量より大きくする。
自然酸化膜等の除去および成膜が完了した後に、ビーム照射装置5,6によるビーム8,9の照射を停止し、移動機構4によりウエハ保持部材2を移動させて、ウエハW1をウエハW2に重ね合わせる。このことによりウエハW1,W2どうしが接合される。
このようにスパッタエッチングの量と成膜量とのバランスを経時的に調整する方法によれば処理時間を短縮できる。
なお、成膜材料7,10はそれぞれ、図示したような2枚の板体に限らず、3枚以上の板体で構成してもよく、その内の少なくとも一枚が接合用の成膜材料であればよい。残りの板体は、開口率を変化させるためのマスクとして機能させるべく、ビーム8,9によってはスパッタされにくい材料で形成してもよい。
図6は本発明の第5実施形態におけるウエハ接合装置の構成を示す断面図である。
このウエハ接合装置は、第2実施形態のウエハ接合装置と同様に、ビーム照射装置5,6からのビーム8,9の照射領域にそれぞれ成膜材料7,10が配置されているが、成膜材料7,10のそれぞれが、ウエハ保持部材2,3上であってウエハW1,W2の外周側に配置されている点で、第2実施形態のものと相違する。成膜材料7,10は、ビームを通過させるための開口部は必要なく、ここではウエハW1,W2を囲む環状に形成されている。
この構造により、ビーム照射装置5,6からのビーム8,9によって、ウエハW1,W2のそれぞれの接合面をスパッタエッチングして自然酸化膜等を除去しつつ、ウエハW1の外周側の成膜材料10をスパッタしてウエハW1の接合面に供給して薄膜を形成するとともに、ウエハWの外周側の成膜材料をスパッタしてウエハW2の接合面に供給して薄膜を形成する。
自然酸化膜等の除去および成膜が完了した後に、ビーム照射装置5,6によるビーム8,9の照射を停止し、移動機構4によりウエハ保持部材2を移動させて、ウエハW1をウエハW2に重ね合わせる。このことによりウエハW1,W2どうしが接合される。
ここでは両方のウエハW1,W2の外周側に成膜材料7,10を配置したが、一方のウエハW1あるいはW2の外周側に成膜材料7あるいは10を配置するだけでもよい。また必ずしもウエハW1,W2の外周側に成膜材料7,10を配置する必要はなく、ビーム8,9が照射される範囲であればよい。たとえばウエハW1,W2上の不要な部分に予め成膜材料7,10を載置しておいてもよい。
第1〜第4実施形態のウエハ接合装置で使用される成膜材料7の形状の具体例を図7に示す。成膜材料10の図示は省略するが成膜材料7と同様であってよい。
成膜材料7の外形は円形、四角形、その他の形状でもよい。開口部7aの形状も、円形、四角形、その他の形状でもよい。線状のものを組み合わせて開口部7aを持った板体、つまり網にして用いてもよい。このような形状の成膜材料7を2枚、あるいは3枚以上を、相対位置を変えることで開口率を変化させることができる。
図7(a)の膜材料7は、外形、開口部7aとも円形であり、開口部7aは密に並んでいる。図7(b)の膜材料7も、外形、開口部7aとも円形であるが、図7(a)に比べて開口部7aの径が大きく、数が少なく、開口部7aどうしの間隔が大きい。図7(c)の膜材料7は、外形は円形であり、開口部7aは三角形で放射状に並んでいる。
図7(d)の膜材料7は、外形、開口部7aとも四角形であり、開口部7aは並列に並んでいる。図7(e)の膜材料7も、外形、開口部7aとも四角形であり、開口部7aは並列に並んでいるが、図7(d)に比べて開口部7aの数が少なく、開口部7aどうしの間隔が大きい。図7(f)の膜材料7も、外形、開口部7aとも四角形であるが、開口部7aは縦横に並んでいる。
図7(g)は、図7(d)の膜材料7と図7(e)の膜材料7とを組み合わせて、相対位置を変えることで開口率を変化させている状態を示す。
本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。たとえば、ウエハは、半導体、セラミック、ガラス、金属、樹脂など、具体的には、Si、GaAs、GaN、LiTaO、Fe、Au、Cu、Niなど、どのような材料のものでもよく、その形状についても、略円形、多角形、その他どのような形状のものでもよい。ただしウエハの材料と成膜材料とは互いに結合しやすい材料である必要がある。
接合する2枚のウエハの配置についても、必ずしも上述したように互いに上下に配置する必要はなく、水平でも、その他の方向でもよい。ビーム照射装置についても、2枚のウエハのそれぞれに1個ずつ配置した例を説明したが、2枚のウエハの配置によっては単一のビーム照射装置とすることも可能である。
さらには本発明はウエハに限定されるものでなく、ブロック状やチップ状の被接合物にも適用可能である。
本発明の接合方法および接合装置は、半導体の微細加工技術により作成した電子部品および機械部品の組み立ておよび封止をはじめ、2つの被接合物を常温で接合する必要がある様々な技術分野に利用可能である。
本発明の第1実施形態であるウエハ接合装置の構成および同装置による第1のウエハ接合方法を示す断面図 図1のウエハ接合装置による第2のウエハ接合方法を示す断面図 本発明の第2実施形態であるウエハ接合装置の構成および同装置による第1のウエハ接合方法を示す断面図 本発明の第3実施形態であるウエハ接合装置の構成および同装置によるウエハ接合方法を示す断面図 本発明の第4実施形態であるウエハ接合装置の構成および同装置によるウエハ接合方法を示す断面図 本発明の第5実施形態であるウエハ接合装置の構成および同装置によるウエハ接合方法を示す断面図 図1〜図5に示したウエハ接合装置で用いる成膜材料の形状を示す図
符号の説明
1 真空チャンバー
2,3 ウエハ保持機構
4 ウエハ移動機構
5,6 ビーム照射装置
7 成膜材料
7a 開口部
8,9 ビーム
10 成膜材料
10a 開口部
W1,W2 ウエハ

Claims (8)

  1. 温の真空中で、2つの被接合物を対向して配置して、両方の被接合物の対向する接合面にイオンビームまたは原子ビームを照射してスパッタエッチングすると同時に、そのイオンビームまたは原子ビームによって接合用の成膜材料をスパッタして少なくとも一方の被接合物の接合面に薄膜を形成し、その後に接合面どうしを重ね合わせて、前記2つの被接合物を互いに接合する接合方法であって、
    イオンビームまたは原子ビームの照射領域に開口部を有する前記成膜材料を設置して、前記開口部を通るイオンビームまたは原子ビームによって一方の被接合物の接合面をスパッタエッチングすると同時に、そのイオンビームまたは原子ビームによって前記開口部の周囲の成膜材料をスパッタしてもう一方の被接合物の接合面に薄膜を形成する
    ことを特徴とする接合方法。
  2. 温の真空中で第1の被接合物の接合面にイオンビームまたは原子ビームを照射してスパッタエッチングし、
    次いで前記第1の被接合物に対向して配置された第2の被接合物の接合面にイオンビームまたは原子ビームを照射してスパッタエッチングすると同時に、そのイオンビームまたは原子ビームによって接合用の成膜材料をスパッタして前記第1の被接合物の接合面に薄膜を形成し、
    その後に接合面どうしを重ね合わせて、前記第1および第2の被接合物を互いに接合する接合方法であって、
    前記第2の被接合物の接合面に照射されるイオンビームまたは原子ビームの照射領域に開口部を有する前記成膜材料を設置して、前記開口部を通るイオンビームまたは原子ビームによって前記第2の被接合物の接合面をスパッタエッチングすると同時に、そのイオンビームまたは原子ビームによって前記開口部の周囲の成膜材料をスパッタして、前記第1の被接合物の、前記第2の被接合物の接合面に対向する接合面に、薄膜を形成する
    ことを特徴とする接合方法。
  3. 成膜材料は、当該成膜材料の薄膜を形成しない接合面に存在する原子と結合し易い原子を含んでいる請求項1または請求項2のいずれかに記載の接合方法。
  4. イオンビームまたは原子ビームの照射領域に適当時に成膜材料を配置する請求項1または請求項2のいずれかに記載の接合方法。
  5. 薄膜を形成する間に成膜材料の開口率を変化させる請求項1または請求項2のいずれかに記載の接合方法。
  6. 空チャンバーと、
    前記真空チャンバー内に配置されて被接合物を保持する第1および第2の保持部材と、
    前記第1および第2の保持部材に保持された被接合物の接合面にイオンビームまたは原子ビームを照射する少なくとも1つのビーム源と、
    前記第1および第2の保持部材に保持された被接合物の接合面を重ね合わせるように前記第1および第2の保持部材の少なくとも一方を移動させる移動機構と、
    前記ビーム源からのビーム照射領域に配置される少なくとも1つの接合用の成膜材料とを有し、2つの被接合物を互いに接合する接合装置であって、
    前記ビーム源からのビーム照射領域に開口部を有する前記成膜材料が設置されており、前記開口部を通るイオンビームまたは原子ビームによって一方の被接合物の接合面をスパッタエッチングすると同時に、そのイオンビームまたは原子ビームによって前記開口部の周囲の成膜材料をスパッタして、もう一方の被接合物の、前記一方の被接合物の接合面に対向する接合面に、薄膜を形成する
    ことを特徴とする接合装置
  7. 成膜材料はビーム照射領域の内外にわたって移動自在である請求項記載の接合装置。
  8. 成膜材料は開口部の開口率を変更自在である請求項記載の接合装置。
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