JP4888958B2 - 保持具 - Google Patents

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Description

本発明は、建築物等の躯体、ブレース(専用支持部材)、梁などの被取付部材に対し各種の長尺体をワンタッチで支持する場合に好適な保持具に関する。
この種の保持具は、特許文献1や2に開示されているように支持具や係止具などと称され、被取付部材に取り付けられて配線や配管等の長尺体を保持するものである。すなわち、特許文献1の保持具(支持具)は、2部品構成であり、躯体に長尺体を取り付ける際に長尺体を支持すべく、躯体に対する取付部を有している支持具本体と、長尺体が支持具本体から外れるのを防止するために、支持具本体に係合可能な係合連結部を有するカバー体とからなり、前記カバー体の両端部を支持具本体の両端部に位置合わせしつつ支持具本体とカバー体とを互いに近接させることで、支持具本体とカバー体とがその両端部において独立に係合可能となるよう、支持具本体の両端部とカバー体の両端部とに亘って第1係合連結部と第2係合連結部とを設けたことを特徴としている。
これに対し、特許文献2の保持具(係止具)は、単一部品構成であり、クリップ本体が略V形状の連結部と、連結部のV形部にそれぞれ一体となった挟持アーム部とを有している。被取付部材には、クリップ本体の両外面及び両側面に対応する固定面を有する係止口が形成されている。また、クリップ本体は、前記挟持アーム部の先端を開放させた状態でクリップ本体を躯体側の係止口に仮固定させる仮固定部と、クリップ本体を仮固定部から本固定位置に押し込んで挟持アーム部を閉じる方向に変形させた状態で係止口に係止する係止爪とを有している。
特開平11−223278号公報 特開2000−208963号公報
上記した従来保持具では、建築物などで使用する場合に次のようなことが問題となる。
(ア)配線等の長尺体は、通常、躯体や梁などの被取付部材に沿って保持されるが、その保持位置、つまり被取付部材の何処に保持具を取り付けるかは長尺体を実際に配置する段階で決められることが多い。このため、特許文献2のように被取付部材に対して保持具用の複雑な係止口を設ける構造は、住宅等の建築物だと現実的ではなく作業性から採用困難となる。また、特許文献1のように被取付部材に対して支持具本体を取付ボルトにより取り付ける構造では、作業者が足場の悪い場所において上向きの姿勢で支持具本体をボルト止めしなければならず作業性及び安全性共に問題となる。
(イ)配線等の長尺体は、通常、躯体や梁などの被取付部材に対し多数の保持具を用いて複数箇所で保持されるが、その場合、直線部においては外観や他の部材との干渉を避ける上で長尺体を蛇行しないようにできるだけ直線に配置したり保持することが好ましい。しかし、特許文献1,2等の従来保持具では、保持具が被取付部材に一旦取り付けられると、保持される長尺体の向きも決まるため、保持具を取り付けたり長尺体を保持した後は保持具の取付位置や向きを変更するとなると時間と手間が係る。
(ウ)例えば、住宅等の建築物では、配線等の長尺体を被取付部材に保持具を介して保持した後、他の作業を行う上で邪魔になることも起きるが、その場合は長尺体を保持具から外したり保持具自体を取り外さなければならない。しかし、従来保持具では、長尺体を保持具から簡単に外したり保持具自体を簡単に取り外しできなく時間と手間が係る。
そこで、本発明の目的は、以上のような課題を解消して、特に、被取付部材に対する着脱操作性に優れ、長尺体を多数の保持具を用いて複数箇所で保持する場合の自由度を付与して、使い勝手と保持性並びに汎用性を向上することにある。
上記目的を達成するため請求項1の発明は、図5に例示されるように、躯体等の被取付部材に取り付けられて配線等の長尺体を保持する保持具において、前記被取付部材に着脱可能に掛け止める取付部及び該取付部の下側に設けられた連結部を有しているクリップと、前記連結部に回転可能に組み付ける係合部及び該係合部の下側に設けられて前記長尺体を拘束する拘持部を有しているホルダーとからなり、前記係合部は前記拘持部に突設された第1係合部及び該第1係合部上にあって上下のフランジ部の間に設けられている第2係合部からなるともに、前記連結部は前記第1係合部に対応する第1連結部及び前記第2係合部に対応する第2連結部からなり、前記第1,第2係合部が前記クリップとホルダーとの相対的な水平移動により前記対応する第1や第2連結部にそれぞれ同時に係脱されることを特徴としている。
以上の発明は、請求項2〜9のように具体化されることがより好ましい。
(a)前記クリップは、図5に例示されるように前記取付部とは異なる掛け止め用の第2の取付部を有している構成(請求項2)。
(b)前記取付部は、図5に例示されるように略コ形状からなるとともに、該コ形状の内側に配設されて該コ形状の対向した上下片部の一方との間に前記被取付部材を挟み込む弾性部材を有している構成(請求項3)。
(c)前記取付部は、図7に例示されるように間隔を保って並設されているとともに、前記被取付部材をそれぞれ異方向から内側に挿入して支持する一対の掛止め片部からなる構成(請求項4)。
(d)前記ホルダーは、図9に例示されるように取付孔を有し、ねじ等の止め部材により前記被取付部材に単独で取付可能となっている構成(請求項5)。
(e)図4に例示されるように前記連結部と前記係合部との間に設けられて、前記ホルダーを前記クリップに対し節度感を持って回転可能にするクリック手段を有している構成(請求項6)。
(g)前記上下のフランジ部のうち、上側フランジ部を下側フランジ部より厚く形成しているとともに、前記第2連結部の上側に設けられて前記上側フランジ部を逃がす隙間を前記第1連結部と第2連結部との間に設けられて前記下側のフランジ部を逃がす隙間より大きく形成している構成(請求項7)。
(h)前記拘持部は、図1に例示されるように固定片部と、該固定片部にヒンジ部を介して屈曲可能に接続された揺動片部と、前記揺動片部及び前記固定片部の各端部側にそれぞれ設けられたラッチ歯とを有し、前記揺動片部及び前記固定片部が長尺体の周囲部分を内側に拘束した状態で前記ラッチ歯同士の係合により連結される構成(請求項8)。
(i)前記拘持部は、図10に例示されるように概略C形からなるとともに、該C形の内周に設けられた複数の弾性圧接部、及び該C形の両端にそれぞれ設けられた連結部を有し、前記長尺体を前記連結部同士の間から前記弾性圧接部同士の間に挿入して拘束する構成(請求項9)。
請求項1の発明では、例えば、特許文献2のものに比べて、クリップが被取付部材に取付部を介して掛け止め操作によりワンタッチで着脱でき、またホルダーがクリップに対し回転可能に組み付けられるため拘持部に保持される長尺体の方向性に自由度を付与でき、更にクリップとホルダーとが明確に役割分担されて、例えば、ホルダーが長尺体を保持した状態で被取付部材に取り付けられているクリップに対し着脱操作可能となって使い方の点から汎用性を具備できる。加えてホルダーがクリップに対し2箇所のダブル係合によって連結されることで、連結状態をより確実に維持し、それにより信頼性を向上する。
請求項2の発明では、図5の例において、クリップが取付部を介して同(a)の正規の被取付部材に掛け止めされるとともに、同(b)の正規以外の箇所にも第2の取付部を介して掛け止めでき、それにより汎用性を具備できる。これに対し、請求項5の発明では、図9の例において、同(a)の保持具としての正規の使用態様とともに、同(b)のホルダー単独での使用も可能にし、その点から汎用性を具備できる。
請求項3の発明では、クリップ側取付部が掛け止め構造として略コ形の上下片部の一方と専用の弾性部材とで被取付部材を挟み込むため、板状の被取付部材に好適となり取付部の抜け強度を増大できる。これに対し、請求項4の発明では、クリップ側取付部が掛け止め構造として被取付部材を異方向から内側に挿入支持する一対の掛止め片部からなるため、棒状や管状の被取付部材に好適となり特に上下方向の抜け強度を増大できる。
請求項6の発明では、ホルダーがクリップにクリック手段を介して節度感を持って回転されることで、不用意に回転する虞をなくしたり高級感を付与できる。これに対し、請求項7の発明では、2箇所のダブル係合を採用した場合に生じ易い誤組付けの虞を解消し、それにより信頼性を向上する。
請求項8の発明では、図1〜図9の例を特定したものであり、揺動片部がヒンジ部を介して固定片部との間を大きく開口した状態で、長尺体を内側に入れて固定片部側に屈曲されることから長尺体の拘束操作性に優れている。これに対し、請求項9の発明では、図10〜図12の例を特定したものであり、長尺体をC形の両端の連結部同士の間からC形内の弾性圧接部同士の間に挿入して弾性的に拘束することから長尺体の拘束操作性に優れがたつきも吸収し易い。
本発明の最適な形態を図面を参照しながら説明する。以下の説明では、概要、図1〜図5に示した第1形態の保持具、図6に示したクリップの変形例、図7〜図9に示した第2形態のクリップ及びそれ用いた保持具、図10と図11に示した第2形態のホルダー及びそれを用いた保持具の順で詳述する。
(概要)各形態の保持具1は、被取付部材10や11などに取り付けられて長尺体15をワンタッチで保持するもので、クリップ2(2A,2B,2C)とホルダー3(3A,3B)とからなる。クリップ2(2A,2B,2C)は、3例を挙げたが、何れもが被取付部材10や11などに着脱可能に取り付ける取付部4と連結部5とを一体に有している。ホルダー3(3A,3B)は、連結部5に回転可能に組み付ける係合部6と長尺体15を拘束する拘持部7とを一体に有している。ここで、被取付部材10や11は、例えば、建築分野だとH鋼等の躯体、ブレース(専用支持部材)、梁などである。長尺体15は、配線、リード線、配管等の長尺なものであればよい。クリップ2A,2B,2Cとホルダー3A,3Bとの組み合わせは、代表例として図2、図8、図11の3つを挙げたが、これ以外にも任意に組み合わせることができる。細部は以下の通りである。
(第1形態の保持具)この保持具1はクリップ2Aとホルダー3Aとからなる。なお、クリップ2Aとホルダー3Aは、第1形態のクリップとホルダーに相当している。そして、クリップ2Aは、ホルダー3A以外にも後述するホルダー3Bとで保持具1を構成してもよい。同様に、ホルダー3Aは、クリップ2A以外にも後述するクリップ2Bや2Cとで保持具1を構成してもよい。
ここで、クリップ2Aは、図1と図3に示されるごとく取付部4及び連結部5並びに取付部4内に組み付けられた弾性部材8で構成されている。取付部4及び連結部5は樹脂で一体に形成されている。取付部4は、中間片部20a及び上下片部20b,20cからなる略コ形状をなし、中間片部20aの内面に突設された突起20dと、下片部20cの端側中間を切り欠いた逃げ部20eと、中間片部20bの外面つまり取付部4の背面に突設されたフック部(第2の取付部)21及びその下側で幅方向に設けられた凸部22とを有している。また、弾性部材8は、取付部4内に対応した略コ形状をなした金属板のプレス品であり、コ形の下片部に切り起こされた係止爪8aと、下片部の端部を折り曲げて逃げ部20eに沿って配置された下係合部8bと、中間片部の内側に形成されて突起20dを挿通した状態で突起周囲に係止している複数の爪8cを有している。
連結部5は、取付部4の下側に位置して、図2〜図4に示されるごとく取付部4の下片部20cと両側面23a及び背面23bで区画された内空間に設けられ、下側の第1連結部25及び上側の第2連結部26で構成されるとともに、第1連結部25と第2連結部26との間に設けられた隙間27aと第2連結部26と下片部20cとの間に設けられた隙間27bとを有している。各連結部25,26は、概略ドーナツ形の係合穴25a,26aと、該ドーナツ形の先端を切り欠いて係合部6の対応部分を係合穴25a,26aに挿入可能にする出入口25b,26bとからなる。また、下側の連結部25には、出入口25bと対向する奥側にあって係合穴25aを区画している一部をスリット25cを介して径方向へ揺動可能にした部分28が設けられている。この部分28は、先端に設けられて係合穴25a内に突出する突起28aを有している。
以上のクリップ2Aは、図5(a)に示されるごとく取付部4を被取付部材10に対しコ形状を対向した状態から近づけると、上片部20bと係止爪8aとの間に被取付部材10の対応部分を挟持した態様で取り付けられる。この構造では、係止爪8aが所定の傾き角度で設けられて被取付部材10の厚さ応じてたわむことで被取付部材10の厚さが多少の変わっても確実に挟持でき、また、係止爪8aが図3のごとく鋸状の刃8eを有し、被取付部材10に対し圧接しかつ刃8eの喰い込みで設計上の固定力を確実に充足できるよう工夫されている。また、クリップ2Aは、図5(b)に示されるごとく取付部背面側のフック部21を縦断面L形の被取付部材12に引っ掛けると、被取付部材12の対応部をフック部21と凸部22との間に規制した状態で取り付けられる。なお、取付手順としては、クリップ2Aを単独で被取付部材10や12などに取り付けた後、ホルダー3A又は3Bを連結する方法、クリップ2Aとホルダー3A又は3Bとを連結した後、保持具1として被取付部材10などに取り付ける方法の何れでもよい。
ホルダー3Aは、樹脂成形品であり、図1と図4に示されるごとく連結部5に係合される係合部6及び長尺体を拘束する拘持部7とから構成されている。係合部6は、拘持部7(固定片部34)の対応部から突設されており、下から上に向かって、第1連結部25に嵌合する第1係合部30と、隙間27a内に逃される下側フランジ部32と、第2連結部26に嵌合する第2係合部31と、隙間27b内に逃がされる上側フランジ部33とを順に形成しているとともに、上下に貫通した取付孔6aを形成している。各係合部30,31は同軸線上に位置しかつほぼ同径の柱状となっている。各フランジ部32,33は円盤状をなしているとともに、上側フランジ部33が隙間27bの大きさに対応して下側フランジ部32よりも厚く形成されている。
以上の構造にあっては、まず、下方向の荷重に対しては主に第2連結部26が上側フランジ部33を強固に支持し、出入口25b,26bの挿入抜去方向に対しては第1連結部25に部分28を介して弾性やばね性を持たせることで組み替え性などを向上した。また、嵌合部を2段構成にしたことによって、長尺体がホルダー3(3A,3B)に与える嵌合部のねじれ応力に対するホルダーの剛性を向上した。また、嵌合部が2段になっているため誤組み付の虞(上側フランジ部33を下側の隙間27aに差し込むこと)があるため、上下のフランジ部32,33の肉厚寸法を変えることでそれを防止できるようにした。ホルダー3Aがクリップ2と連結されて保持具1を構成するとともに、図9(b)に示されるように取付孔6aを利用して、ねじ(止め部材)Sなどにより被取付部材14に単独で取り付けられて使用可能となる、などの利点がある。
更に、第1係合部30は、拘持部7(固定片部34)の外面と下側フランジ部31との間に設けられて、周囲に所定ピッチで形成された複数の凹部30aを有している。この凹部30aは、第1連結部側に設けられた部分28の突起28aと共にクリック手段を構成する。すなわち、このクリック手段は、ホルダー3Aがクリップ2Aに対し各係合部30,31と連結部25,26との嵌合を介して連結された状態で、不用意に回転されないよう、つまり突起28aが周囲の各凹部30aに順次、弾性的に係脱することにより回転方向に対する節度感を付与し使い勝手を向上する。
拘持部7は、図1に示されるごとく係合部6を外面に突設している固定片部34と、固定片部34にヒンジ部35を介して屈曲可能に接続された揺動片部36と、固定片部34の外面及び揺動片部36の内面の各端部側にそれぞれ設けられたラッチ状歯部37a,37b及び重ね部38a,38bと、固定片部34の内面に突出された押圧片39とを有している。符号35aはヒンジ部35を挟んだ固定片部34及び揺動片部36の各外面に突設された規制リブである。この規制リブ35aは、揺動片部36が固定片部34の端部と離れる開方向へ過大に回転されないよう規制する。そして、この拘持部7では、図5(a)のごとく歯部37a,37bの係合を解除して、揺動片部36と固定片部34との間隔を大きくした開状態で、長尺体15の周囲部分を揺動片部36の内面に仮置きするようにして押圧片39と揺動片部36との間に入れた後、揺動片部36をヒンジ部35を介して固定片部34側へ近づけるように移動すると、図5(b)のごとく重ね部38bが重ね部38aの内面に沿って重ねられるとともに、前記した歯部37bが歯部37aと噛み合って閉状態に保つ。この場合、揺動片部36は長尺体15の外径に応じた量だけ固定片部34に接近されて重ねられる。閉状態において、長尺体15は揺動片部36と押圧片39のと間にがたつきなく拘束される。
(図6の変形例)図6は保持具1を構成しているクリップの変形例である。このクリップ2Bは、上記したクリップ2Aに比べ、弾性部材9がばね線材により構成されているとともに、取付部4内に弾性部材9を取り付けるための構造が異なりそれ以外は同じ。このため、この説明では異なる部材及び部位に新たな符号を付し変更点だけを述べる。すなわち、この弾性部材9は、取付部4の下片部20cに設置される略U形に折り曲げられた固定部9aと、固定部9aであるU形の両端部に設けられた巻線部9b,9bと、巻線部9b,9bから斜め上向きに折り曲げられて上片部20bの内面まで延びている挟持部9c,9cとからなる。以上の弾性部材9は、取付部4の内側に対し固定部9aが下片部20cの内面に設けられた位置決め突起8fなどにより位置規制された取付状態で、両挟持部9cが対応する巻線部9bの付勢力に抗して上片部20bの内面に圧接されている。なお、符号8gは上片部20bの内面両側に設けられた規制リブである。該規制リブ8gは対応する挟持部9cの幅方向の動きを規制する。そして、クリップ2Bは、取付部4を被取付部材10に対しコ形状を対向した状態から近づけると、上片部20bと両挟持部9cとの間に被取付部材10の対応部分を挟持した態様で取り付けられる。この構造では、挟持部9cが所定の傾き角度で設けられて被取付部材10の厚さ応じて巻線部9bの付勢力に抗してたわむことで被取付部材10の厚さが多少変わっても確実に挟持でき、また金属板の構成に比べ重量を軽量化したりコスト低減が図られる。
(第2形態のクリップ及びそれ用いた保持具)図7は保持具1を構成しているクリップの第2形態である。このクリップ2Cは、上記したクリップ2A,2Bに比べ、取付部4及び連結部5を一体に有している点で同じであるが、特に取付部4の構造が大きく異なっている。また、この保持具1は、図8及び図9のごとくクリップ2Cとホルダー3Aとからなる例である。但し、クリップ2Cは、ホルダー3A以外に後述するホルダー3Bとで保持具1を構成してもよい。以下の説明では、異なる部材及び部位に新たな符号を付し変更点だけを詳述する。
すなわち、このクリップ2Cは、樹脂成形品であり、図7に示されるごとく取付部4及びその下側の連結部5で構成されている。このうち、連結部5は、上記した構造とほぼ同じであり、両側面23a及び背面23b並びに上面23cで区画された内空間に設けられ、下側の第1連結部25及び上側の第2連結部26で構成されるとともに、第1連結部25と第2連結部26との間に設けられた隙間27aと第2連結部26と上面23cとの間に設けられた隙間27bとを有している。連結部25は、概略ドーナツ形の係合穴25aと、該ドーナツ形の先端を切り欠いて係合部6の対応部分を係合穴25aに挿入可能にする出入口25bとからなる。また、連結部25には、図を省略したが、上記第1形態と同じく出入口25bと対向する奥側にあって係合穴25aを区画している一部をスリットを介して径方向へ揺動可能にした部分が設けられている。この部分は、先端に設けられて係合穴25a内に突出する突起を有している。上側の連結部26は、第1形態より簡略化されており、概略U字形の係合穴26aを形成し、係合部6の対応部分を係合穴26aに嵌合する構成である。
これに対し、取付部4は、連結部5の上面23cに対し間隔を保って並設されて、被取付部材11をそれぞれ180度異なる方向から内側に挿入して支持する一対の掛止め片部24,24により構成されている。各掛止め部材24は、略C形からなり、C形の下端側を上面23cに結合し、C形の上端に設けられて上面23cと略平行な延長部24aを有している。なお、被取付部材11は、ブレースと称されている部材であり、直径が少し異なる(直径が約10.6と12.6mm)2種類のブレースを想定している。このため、各掛止め片部24は、その2種類に対応させるため次の点で工夫されている。各掛止め部材24は、図8(d)において、各C形の円弧中心が一致しないよう、例えば、右側のC形が矢印方向へ、左側のC形が矢印方向へ若干ずれている。これは、径の若干異なるブレースに対し各掛止め部材24のC形クランプ部24bが互いの円弧中心をずらした分だけがたつきの発生を吸収できるからである。また、この構造では、各掛止め部材24がC形の上端に延長部24aを有しているため、ブレースに対する抱きつき量を延長部24aに比例して増やすこで保持力を向上させるようにした。
以上のクリップ2Cは、例えば、一方の掛止め片部24を被取付部材11の周囲部分に掛け止めた後、他方の掛止め片部24を水平に動かしながら被取付部材11の周囲部分に掛け止めると、図9(a)に示されるごとく被取付部材11に対し取付部4を介して吊り下げられた態様で取り付けられる。なお、この構造において、取付手順としては、クリップ2Cを単独で被取付部材11などに取り付けた後、ホルダー3A又は3Bを連結する方法、クリップ2Cとホルダー3A又は3Bとを連結した後、保持具1として被取付部材11などに取り付ける方法の何れでもよい。
(第3形態のクリップ及びそれ用いた保持具)図10は保持具1を構成しているホルダーの第2形態である。このホルダー3Bは、上記したホルダー3Aに比べ、係合部6及び拘持部7を一体に有している点で同じであるが、特に拘持部7の構造が大きく異なっている。また、この保持具1は、クリップ2Aとホルダー3Bとからなる例である。但し、ホルダー3Bは、クリップ2A以外にクリップ2Bや2Cとで保持具1を構成してもよい。この説明でも、異なる部材及び部位に新たな符号を付し変更点だけを詳述する。
すなわち、このホルダー3Bは、樹脂成形品であり、上記した連結部5に係合される係合部6及び長尺体15aを拘束する拘持部7とから構成されている。係合部6は、上記形態とほぼ同じであり、拘持部7(本体40)の対応部45から突設されており、下から上に向かって、上記した第1連結部25に嵌合する第1係合部30と、隙間27a内に逃される下側フランジ部32と、第2連結部26に嵌合する第2係合部31aと、隙間27b内に逃がされる上側フランジ部33とを順に形成している。上記形態と異なる構成は、主として、係合部6が上下に貫通した取付孔を有していない点、第2係合部31aが横断面十字状に形成されている点である。
これに対し、拘持部7は、長尺体15aとして細い配線や少数本の配線等を保持するに好ましい構成として工夫されたものである。この拘持部7は、図10に示されるごとく概略C形の本体40と、本体40のC形両端にそれぞれ設けられた連結部41と、各連結部41の端部に設けられた突起42と、本体40のC形内周に設けられた複数の弾性圧接部43と、本体40の一部に設けられた取付部44などを一体に有している。各連結部41は、同方向へねじることで一方の突起42が他方の突起42に係止されて両連結部41同士の間の隙間を閉じる、いわゆるパースロックとして作用する。各弾性圧接部43は、円弧片からなり、互いの円弧頂点を中心に向けて配置されている。このため、この拘持部7では、長尺体15aが連結部41同士の間の隙間から押し込められてくると、各弾性圧接部43の円弧頂部で弾性保持されることになる。つまり、この構造では、各連結部41が変形可能なことから、径の異なる長尺体15aであっても各連結部41の変形、及び弾性圧接部43の変形を伴ってがたつきなく拘束可能となる。また、以上のホルダー3Bは、クリップ2A以外のクリップ2Bや2Cと連結されて保持具1を構成するとともに、図11(b)に示されるように取付部44に設けられた取付孔44aを利用して、ねじ(止め部材)Sなどにより被取付部材14に単独で取り付けられて使用可能となる。以上のように、本発明の保持具は、請求項1で特定される技術要素を備えておればよく、細部は必要に応じて種々変更したり展開可能なものである。
(a),(b)は第1形態の保持具を示す正規姿勢と上下反転姿勢での外観図である。 上記保持具の細部を示し、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は下面図、(d)は正面図である。 上記保持具のクリップ単品を示す外観図である。 (a),(b)は上記クリップ側連結部とホルダー側係合部との関係を示す分解図と前記係合部の下フランジ部の真下で断面した横断面図である。 (a),(b)は上記保持具の使用例として長尺体を拘束する前後の状態で示す側面図である。 上記クリップの変形例を示す外観図である。 第2形態のクリップ単品を示す外観図である。 図7のクリップを使用した保持具の細部を示し、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は下面図、(d)は正面図である。 (a),(b)は被取付部材に対する図8の保持具の取付方法とホルダー単品での取付方法を示す側面図である。 第2形態のホルダーを示す外観図である。 (a),(b)は図10のホルダーを有した保持具の使用例とホルダー単品での取付例を示す側面図である。
1・・・保持具
2A,2B,2C・・・クリップ
3A,3B・・・ホルダー
4・・・取付部(8と9は弾性部材、24は掛止め片部)
5・・・連結部(25は第1連結部、26は第2連結部、27aと27bは隙間)
6・・・係合部(30は第1係合部、31は第2係合部、32と33はフランジ部)
7・・・拘持部(34は固定片部、36は揺動片部、40は本体、41は連結部)
10〜12・・・被取付部材
15,15a・・・長尺体
21・・・フック部(第2の取付部)
6a,44a・・・取付孔

Claims (9)

  1. 躯体等の被取付部材に取り付けられて配線等の長尺体を保持する保持具において、
    前記被取付部材に着脱可能に掛け止める取付部及び該取付部の下側に設けられた連結部を有しているクリップと、
    前記連結部に回転可能に組み付ける係合部及び該係合部の下側に設けられて前記長尺体を拘束する拘持部を有しているホルダーとからなり、
    前記係合部は前記拘持部に突設された第1係合部及び該第1係合部上にあって上下のフランジ部の間に設けられている第2係合部からなるともに、前記連結部は前記第1係合部に対応する第1連結部及び前記第2係合部に対応する第2連結部からなり、前記第1,第2係合部が前記クリップとホルダーとの相対的な水平移動により前記対応する第1や第2連結部にそれぞれ同時に係脱されることを特徴とする保持具。
  2. 前記クリップは前記取付部とは異なる掛け止め用の第2の取付部を有している請求項1に記載の保持具。
  3. 前記取付部は略コ形状からなるとともに、該コ形状の内側に配設されて該コ形状の対向した上下片部の一方との間に前記被取付部材を挟み込む弾性部材を有している請求項1に記載の保持具。
  4. 前記取付部は間隔を保って並設されているとともに、前記被取付部材をそれぞれ異方向から内側に挿入して支持する一対の掛止め片部からなる請求項1に記載の保持具。
  5. 前記ホルダーは取付孔を有し、ねじ等の止め部材により前記被取付部材に単独で取付可能となっている請求項1から4の何れかに記載の保持具。
  6. 前記連結部と前記係合部との間に設けられて、前記ホルダーを前記クリップに対し節度感を持って回転可能にするクリック手段を有している請求項1から5の何れかに記載の保持具。
  7. 前記上下のフランジ部のうち、上側フランジ部を下側フランジ部より厚く形成しているとともに、前記第2連結部の上側に設けられて前記上側フランジ部を逃がす隙間を前記第1連結部と第2連結部との間に設けられて前記下側のフランジ部を逃がす隙間より大きく形成していることを特徴とする請求項1に記載の保持具。
  8. 前記拘持部は、固定片部と、該固定片部にヒンジ部を介して屈曲可能に接続された揺動片部と、前記揺動片部及び前記固定片部の各端部側にそれぞれ設けられたラッチ歯とを有し、前記揺動片部及び前記固定片部が前記長尺体の周囲部分を内側に拘束した状態で前記ラッチ歯同士の係合により連結される請求項1から7の何れかに記載の保持具。
  9. 前記拘持部は、概略C形からなるとともに、該C形の内周に設けられた複数の弾性圧接部、及び該C形の両端にそれぞれ設けられた連結部を有し、前記長尺体を前記連結部同士の間から前記弾性圧接部同士の間に挿入して拘束する請求項1から7の何れかに記載の保持具。
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