JP4888778B2 - 車両 - Google Patents
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Description
例えば、同軸上に配置された2つの駆動輪を有し、運転者の重心移動による駆動輪の姿勢を感知して駆動する技術が特許文献1で提案されている。
また、従来の円形状の駆動輪1つや、球体状の駆動輪1つの姿勢を制御しながら移動する車両が特許文献2で提案され、また、特許文献2においても各種倒立振り子車両について指摘されている。
そして、予め既知の車体重量及び車体重心位置と、一般的な重量体(例えば、荷物や搭乗者)を想定したモデル重量及びモデル重心位置とから設計上の重心(設計車両重心)の位置を使用して、姿勢制御系の制御パラメータが規定されている。
また、搭乗している重量体についても、常に一定状態が保持されている訳ではなく、搭乗者の姿勢が変わったり(動く、倒れる等)、荷物が増加したりする場合がある。それによっても、質量、重心高さ、慣性モーメント(以下、力学的特性量という)が変化し、設計した姿勢制御系の特性量が設計値からずれることになる。
このため、設計時に想定した搭乗者に基づく制御パラメータのままでは、安定した姿勢制御を行うことができず、快適な搭乗を搭乗者に提供できなくなる。
(2)請求項2記載の発明では、前記被制御対象の実際の車体傾斜角を検出する傾斜角検出手段と、駆動輪に対して与えた駆動トルクに基づいて、前記被制御対象の車体傾斜角の状態を想定する傾斜角想定手段と、前記実際の車体傾斜角と、前記想定した車体傾斜角とに基づいて外乱を推定する外乱オブザーバと、を備え、前記推定手段は、前記推定した外乱、前記荷重センサ及び前記高さセンサの検出値に基づいて、前記被制御対象の力学的特性量を推定する、ことを特徴とする請求項1に記載の車両を提供する。
(3)請求項3記載の発明では、前記制御系特性量修正手段は、前記推定手段により推定した力学的特性量に応じて、前記車体の姿勢制御系における制御パラメータを変更することで前記制御系特性量を修正する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両を提供する。
(4)請求項4記載の発明では、前記制御系特性量修正手段は、前記推定した力学的特性量に応じて、車体の形状を変化させることで前記制御系特性量を修正する車体変形手段を有する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両を提供する。
(5)請求項5記載の発明では、前記制御系特性量修正手段は、前記推定手段により推定した力学的特性量に応じて、前記車体の姿勢制御系における制御パラメータを変更することで前記制御系特性量を修正する制御パラメータ修正手段と、前記推定した力学的特性量に応じて、車体の形状を変化させることで前記制御系特性量を修正する車体変形手段と、前記推定手段で推定した力学的特性量を、前記制御パラメータ修正手段、及び前記車体変形手段に分配する力学的特性量分配手段と、を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両を提供する。
(6)請求項6記載の発明では、前記力学的特性量分配手段は、前記推定手段で推定した力学的特性量の周波数成分に基づいて分配する、ことを特徴とする請求項5に記載の車両を提供する。
(7)請求項7記載の発明では、前記車体に対して移動可能に配置されたウェイトを備え、前記車体変形手段は、前記推定手段により推定した力学的特性量に応じて、前記ウェイトを移動させることで車体の形状を変化させる、ことを特徴とする請求項4、請求項5、又は請求項6に記載の車両を提供する。
(8)請求項8記載の発明では、駆動輪の接地面に対し、前記搭乗部を水平方向に移動させる搭乗部移動機構と、を備え、前記被制御対象は前記搭乗部移動機構を含み、該搭乗部移動機構は前記推定手段により推定した力学的特性量に応じて前記搭乗部を移動させる、ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1の請求項に記載の車両を提供する。
(9)請求項9記載の発明では、前記推定手段は、前記搭乗部移動機構により移動する搭乗部の質量及び重心高さに基づいて、被制御対象の力学的特性量を推定する、ことを特徴とする請求項8に記載の車両を提供する。
(1)実施形態の概要
図1は、本実施形態による、実際の重量体に応じて制御系特性量を最適値に修正する制御系特性量修正処理の概要を表したものである。
なお、本明細書において、車両の中でバランスを取るために傾斜させる部分を「被制御対象」という。
また「搭乗物」は、人、荷物、動物等が該当し、車両外部から搭乗しているもの全てを指し、「重量体」を意味する。
そして、「被制御対象」から「搭乗物」を除いた部分を「車体」という。
そして、図1(c)、(d)に示すように、リアクションとして、推定した力学的特性量に基づいて姿勢制御系における制御系特性量を修正することで、制御に利用する。
すなわち、搭乗部(シート)の下に体重計(荷重計)を、背もたれ部に座高計をそれぞれ配置し、搭乗物の重量と座高を測定し、搭乗物の各力学的特性量を推定し、それから、被制御対象全体の力学的特性量を計算する(車体の特性量は既知)。
すなわち、与えたトルク(トルク入力)に対して、車体(被制御対象)の姿勢変化、例えば起きるのが遅い/早い場合には、搭乗物が想定値よりも重い又は重心位置が高い/軽い又は低いはずである。
このような影響を外乱オブザーバを使用して推定し、被制御対象全体の力学的特性量を推定する。
図1(c)は、制御パラメータを修正する場合を表したものである。
推定した力学的特性量から、姿勢制御系におけるフィードバックゲインなどの制御系特性量を修正する。
この場合、推定した力学的特性量に対し、最適な制御パラメータの値を算出する方法と、制御系特性量をできるだけ変えないように制御パラメータの値を修正する方法とがある。本実施形態としては、二者のうちいずれか一方を使用するようにしてもよく、両者を使用するようにしてもよい。両者を使用する場合には、例えば力学的特性量の変化が検出された当初の所定時間は特性不変パラメータ計算により、所定時間経過後は特性最適化パラメータ計算による。
車体背面に上下方向に移動可能に配置したウェイトを移動させることで制御系特性量を基準値に近づける。例えば、乗員が荷物を足下から座席上に上げた場合や、腕を上げた場合に、ウェイトの位置を下げることによって、被制御対象の重心位置を調整すると共に、慣性モーメントを小さくすることで、設計値に近づける。
図2は、本実施形態における車両の外観構成を例示したものである。
図2に示されるように、車両は、同軸上に配置された2つの駆動輪11a、11bを備えている。
両駆動輪11a、11bは、それぞれ駆動モータ12で駆動されるようになっている。
搭乗部13は、運転者が座る座面部131、背もたれ部132、及びヘッドレスト133で構成されている。
運転者による傾きモーメントによる姿勢制御及び走行制御を行う場合には、本実施形態による姿勢制御は行わない。
また、搭乗部の背面(背もたれ部の裏側、若しくは内部)には、ウェイト(おもり)134が配置されている。このウェイト134は、後述するウェイト駆動アクチュエータ62によって上下方向に移動可能に構成されている。
本実施形態において制御ユニット16は、搭乗部13の座面部131の下面に取り付けられているが、支持部材14に取り付けるようにしてもよい。
車両の走行、姿勢制御、及び本実施形態における制御系特性量修正制御等の各種制御を行う制御ECU(電子制御装置)20を備えており、この制御ECU20には、操縦装置30、走行,姿勢制御用センサ40、力学的特性量推定用センサ50、アクチュエータ60、及びバッテリ等のその他の装置が電気的に接続されている。
力学的特性量推定制御システム22は、姿勢制御系における、被制御対象の実際の力学的特性量を、力学的特性量推定用センサ50の測定値から推定すると共に、制御結果(履歴)から外乱オブザーバ23を使用して推定することで、推定手段として機能する。
また、力学的特性量推定制御システム22は、推定した実際の力学的特性量に基づいて姿勢制御系の制御系特性量を修正するために、制御パラメータ補正値を車体基本制御システム21に供給し、ウェイト駆動アクチュエータ62にウェイト134(図1)の移動量を示す指令値を供給する。
走行,姿勢制御用センサ40による検出値は、車体基本制御システム21、及び力学的特性量推定制御システム22に供給される。
図4は、荷重計51と座高計52の配置について表したものである。
図4(b)に示されるように、荷重計51は搭乗部13の下側、具体的には座面部131の下面部に配置されており、搭乗物の質量が計測され、力学的特性量推定制御システム22に供給される。荷重計51は、搭乗部13の下側に配置されることで、搭乗部に配置された搭乗物だけでなく、背もたれ部132やヘッドレスト133に掛けられた荷物の荷重や、その他の箇所に配置された全ての搭乗物の荷重を測定可能に構成されている。
なお、車体の重量(以下車体重量という)と、その重心位置(以下車体重心位置という)は固定されており、設計時に予め決定してあるので、荷重計51の計測対象外である。
これにより、傾斜時、加速時にも荷重を測定することが可能になる。
また、複数の荷重計を配置し、荷重分布を測定することで、搭乗者の大きさを推定するようにしてもよい。
座高計52は、複数の固定型光センサをz軸方向(高さ方向)に配置し、乗員の座高を離散的に測定し、測定値を力学的特性量推定制御システム22(図3)に供給するようになっている。
なお、座高計52は、移動型(走査型)の光センサをz軸方向に走査させるようにしてもよく、これにより高精度な測定が可能になる。
また、固定型光センサを平面上に分布、または、走査型光センサを平面上に走査させることで、搭乗者の大きさや形を特定し、搭乗物を区別(人、荷物等)するようにしてもよい。
図5(a)に示されるように、ウェイト134は背もたれ部132に配置されており、上下方向に移動可能に構成されている。上下方向の移動は、ボールネジにより、また、リニアモータを利用してレール上を移動することにより、その他各種方法により実現される。
このウェイト134を上下に移動させることで、車体の重心位置や慣性モーメントを変化させる車体変形手段として機能する。
なお、図5(b)に示されるように、搭乗部13(被制御対象)の高さを変えることで、車体の重心位置や慣性モーメントを変化させてもよい。
また、車体の重量分布を変更する重量分布変更手段を用いて車体の重心位置や慣性モーメントを変化させてもよい。
図6は、制御系特性量修正処理の内容を表したフローチャートである。
この制御系特性量修正処理では、被制御対象(車体+搭乗物)の実際の力学的特性量を推定し(推定手段:ステップ11〜ステップ17)、続いて、求めた力学的特性量に基づいて、姿勢制御系における制御系特性量を修正する(制御系特性量修正手段:ステップ18〜ステップ23)。
以下、各ステップの内容について説明する。
なお、実際の力学的特性量の推定については、両処理が並行して行われる。
すなわち、力学的特性量推定制御システム22は、測定によって得られた質量mHと座高ζHの値から、例えば、次の閾値によって搭乗物が何かを判別する。
(a)mH<0.2kg、かつ、ζH<0.01mの場合搭乗物は「無し」と判別する。
(b)mH>8kg、かつ、ζH>0.3m、かつ、mH/ζH>30kg/mの場合搭乗物は「人」と判別する。
(c)その他の場合(上記(a)、(b)以外の場合)、搭乗物は「荷物」であると判別する。
以上の判別条件において、人の判別条件(b)で体重が8kgと小さいのは子供が乗車している場合も想定しているためである。また、単位座高当たりの重さ(mH/ζH)を人の判別条件に加えることで、人の判定をより正確に行うことが可能になる。この場合、小さくて重い荷物(例えば、鉄塊)を乗せた場合も人と判定しないために、上限としてmH/ζH<p(例えば、80kg/m)を判別条件(アンド条件)に加えてもよい。
なお、各判別条件及び判別値は、一例であり、想定される使用条件に応じて適宜変更され、判定される。
hH=0
IH=0
(b)搭乗物が「人」の場合
hH=(ζH/ζH,0)hH,0
IH=(mH/mH,0)(ζH/ζH,0)2IH,0
ここで、ζH,0、hH,0、IH,0は、人体の座高、重心高さ、慣性モーメント(重心周り)の標準値である。本実施形態では、標準値として、ζH,0=0.902m、hH,0=0.264m、IH,0=5.19kgm2が使用される。
hH=((1−γ)/2)ζH
IH=((1−3γ2)/12)mHζH 2
ここで、γは重心の下方向のズレを表す偏心度である。
本実施形態における偏心度としては、例えば、γ=0.4が使用されるが、想定される使用条件に応じて適宜変更可能である。
すなわち、力学的特性量推定制御システム22は、搭乗物と車体の、質量、駆動輪11の軸から重心までの高さ、及び慣性モーメントを、それぞれ(mH、lH、IH)、(mc、lc、Ic)とした場合、被制御対象の質量m1、駆動輪11の軸から重心までの高さl1、慣性モーメントI1は次の(a)〜(c)により求まる。
(a)m1=mH+mc(b)l1=(mHlH+mclc)/m1(c)I1=IH+mH(lH−l1)2+Ic+mc(lc−l1)2
また、重心までの高さlHは、駆動輪11の軸から座面部131の座面までの高さをh0として、ステップ12で算出した重心高さhHから、lH=h0+hHにより求まる。
そして、力学的特性量推定制御システム22は、想定した搭乗者に基づく設計上の力学的特性量に基づく挙動と異なる挙動が、想定とは異なる搭乗物が搭乗しているという外乱に基づいていると想定し、取得した入力u、出力yと、外乱オブザーバ23を使用して外乱を推定する(ステップ15)。
次いで、力学的特性量推定制御システム22は、得られたデータから被制御対象の質量、一次モーメント、及び慣性モーメントを決定する(ステップ16)。
図7は、力学的特性量を推定する流れの概要を表したものである。
まず、外乱オブザーバを用いて外乱推定値d(→∧)を算出し(ステップ31)、車両制御用センサ(走行、姿勢制御用センサ40)で検出(ないし検出値に基づき算出)されるタイヤ回転角加速度θW(・・)、本体傾斜角加速度θ1(・・)、本体傾斜角θ1からなる車両状態量ξ(→)を決定する(ステップ32)。
なお、本明細書では、表記の都合上、図面とは表記を変えている。例えば、d(→∧)やθ(・・)のように、文字の後のカッコ内の記号のうち、「→」はベクトル量(行列)であることを表し「∧」は推定値であることを表し、また「・」と「・・」はカッコの前の文字についての1回微分と2回微分を表すものとする。
以下、力学的特性の変動量推定の詳細について説明する。
図8において、制御器は車体基本制御システム21に相当し、制御対象実物はタイヤ回転アクチュエータ61(入力)と車両全体(被制御対象)に相当する。
制御対象モデルは、搭乗者の想定値に基づく設計上の力学的特性量を使用した姿勢制御系の理論的なモデルである。
すると、制御対象モデルからは理論値としての出力y(→∧)が出力される。
これに対して制御対象実物(被制御対象)からは外乱d(→)が作用している状態に対する出力y(→)(傾斜角θ等の実測値)として出力される。
この推定器における推定(数式1)では、設計値と異なる体重、体型の搭乗者等が搭乗していることによる影響を外乱の原因とみなして推定している。すなわち、変動量=力学的特性量のノミナル値(想定値)との差異の影響を外乱とみなして、外乱オブザーバ23により推定する。
この推定において、本実施形態では、最小次元オブザーバを利用して、計算時間を短くしているが、ロバスト性を優先する場合には、同一次元オブザーバを利用するようにしてもよい。
推定速度は、外乱オブザーバ23のフィードバックゲインLによって決定される。ここで、推定速度を速くしすぎると推定が不安定になるため、推定にはある程度の時間が必要となる。
図9は、車両姿勢制御系の力学モデルを図示したものである。
図9におけるバランサは、車両の姿勢制御を行うための重量体で、車軸及び車両中心軸に垂直な方向に移動する場合を例示している。また、上下方向に移動するウェイト134は本体に含まれる。
この図9における各記号は次の通りである。
(a)状態量
θW:タイヤの回転角[rad]
θ1:本体の傾斜角(鉛直軸基準)[rad]
λ2:バランサの位置(車体中心点基準)[m]
(b)入力
τW:駆動モータトルク(2輪合計)[Nm]
SB:バランサ駆動力[N]
(c)物理定数
g:重力加速度[m/s2]
(d)パラメータ
mW:タイヤの質量[kg]
RW:タイヤの半径[m]
IW:タイヤの慣性モーメント(車軸周り)[kgm2]
DW:タイヤ回転に対する粘性減衰係数[Nms/rad]
m1:本体の質量(乗員含む)[kg]
l1:本体の重心距離(車軸から)[m]
I1:本体の慣性モーメント(重心周り)[kgm2]
D1:本体回転に対する粘性減衰係数[Nms/rad]
m2:バランサの質量[kg]
l2:バランサの基準重心距離(車軸から)[m]
I2:バランサの慣性モーメント(重心周り)[kgm2]
D2:バランサ並進に対する粘性減衰係数[Ns/m]
数式2中の各値は数式3に示す通りである。
また、数式3におけるIW,a、I12,aは次の通りである。
IW,a=IW+(m1+m2+mW)RW 2
I12,a=(I1+m1l1 2)+(I2+m2l2 2)
数式4において、車両状態量ξ(→)において、θ1、θ1(・・)、θW(・・)は上述したように、本体(車体)傾斜角、本体傾斜角加速度、タイヤ回転角速度である。
なお、外乱進入経路Pdの第3行要素Pd31=0、Pd32=0であることから、本体のパラメータ変動はバランサの運動特性に直接影響を及ぼさないことになる。
数式5中の各値は数式6に示す通りであり、Iは単位行列である。
そして、外乱オブザーバ23は、上記数式1を推定器(図8)で解くことで、外乱の推定値d(→∧)を算出する(ステップ32)。
なお、外乱オブザーバでは、最小次元オブザーバを利用しているが、同一次元オブザーバでも推定可能である。
このため本実施形態では後述するように、高周波成分については外乱オブザーバ23ではなく、計測器(力学的特性量推定用センサ50)の計測値から算出(ステップ11〜ステップ13)した値を使用することで、高周波成分についての信頼性を確保するようにしている。
そして、外乱オブザーバ23は、車両状態量ξ(→)と外乱推定値d(→∧)の時間履歴から変動量行列Λを最小二乗法で推定する(ステップ33)。
すなわち、N個の離散時間データ列ξ(k)(→)、d(k)(→∧)に対して、次の数式7から、数式8に示す変動量行列Λ(数式4中の式と同じ)を推定する。
なお、参照時間Tref=NΔt(Δtは離散データの時間刻み)は、オブザーバの推定時間よりも長くする。
そして、各要素Λ23は状態量のθ1に、Λ12は状態量のθ1(・・)に、Λ21は状態量のθw(・・)に対応している。
そこで、本実施形態では、一次モーメントの変動量Δ(m1l1)については、3つの状態量θ1、θ1(・・)、θw(・・)のうち、参照時間内で変動幅が最大の状態量に対応する式を使用することで、精度の高い値を算出することができる。
なお、以下の説明では、力学的特性量推定用センサ50の測定値から推定した力学的特性量Pkで表し、また、外乱オブザーバ23で推定した力学的特性量をPgで表す。
図10は、力学的特性量Pk、Pgの使い分けの一例を示したものである。
(1)信頼性に応じた使い分け
各力学的特性量の要素3つについて、評価の信頼性の高い推定システムは異なるので、
図10(a)に示すように、信頼度に応じた重みを与える。
計測器は、質量(m1)の信頼性が高く、外乱オブザーバは1次モーメント(m1l1)の信頼性が高い。
そこで、図10(a)に例示したように、力学的特性量Pk、Pgを次の割合で重み付けして使用する。なお、両者の割合については例示であり、他の値とすることも可能である。
質量についてはPkを90%使用し、Pgを10%使用する。
また一次モーメントについては、Pkを30%使用し、Pgを70%使用する。
また慣性モーメントについては、Pkを50%使用し、Pgを50%使用する。
計測値を使用して算出(ステップ11〜13)した力学的特性量Pkと、外乱オブザーバ23で推定(ステップ14〜16)した力学的特性量Pgには、評価可能な上限の周波数f1、f2がある。
すなわち、力学的特性量Pkには、固有振動数や応答性能といったハードとしての上限f1がある。
一方、外乱オブザーバ23による力学的特性量Pgには、推定速度(極)から決定される安定性(ロバスト性)に対する上限f2がある。
(b)計測値に基づく力学的特性量Pkについては、周波数の上限f1よりも大きくなるに従って重みを小さくする。
(c)外乱オブザーバ23の信頼性が高い範囲(上限f2以下の周波数範囲)については、外乱オブザーバ23による力学的特性量Pgに対する重みを大きくし、計測値による力学的特性量Pkに対する重みは、徐々に小さくなるようにする。
(d)計測値による力学的特性量Pkだけを使用するf1以上の周波数に対しては1以下の重みとし、f1未満の周波数に対する両重みの合計は1とする。
外乱オブザーバは加速度の変化、姿勢の変化が大きく、十分な観測時間が無いと、高精度で推定できない。
そこで、制御開始時(制御開始から所定時間T1までの間)や、穏やかな走行時(加速度の変化率及び姿勢角の変化率がα1%以下の場合)には、計測値による力学的特性量Pkを100%使用し、その値を外乱オブザーバの初期値として与える。
それ以外の場合については、上記(1)、又は(2)による。
本実施形態では、両力学的特性量Pk、Pgについて、一方の値を他方の値のフェイル判定指標として用いている。
すなわち、各周波数成分について、両者の値の差を評価し、差が大きい場合には、詳細な検討を行い、誤りである可能性が高い方をフェイルとみなすようにしている。
一方がフェイルと判定された場合、他方の特性量を重み1で使用する。
なお、このフェイルセーフ判定指標としてのPk、Pgの使用については、上記(1)〜(3)とは独立して常時使用され、判断されている。
ここで、各対応機構(システム)は、図1の(c)、(d)で概要を説明した、制御パラメータ自体の修正(以下パラメータ変更システムという)と、ウェイトによる制御系特性量調整(以下ウェイト調整機構という)の各機構である。
(1)周波数成分に応じた使い分け
すなわち、パラメータ変更システムにおいて、制御パラメータの再計算は時間がかかるので、比較的高い周波数域では、ウェイト調整機構を用いる。
パラメータ変更システムでは、計算時間、安定性(ロバスト性)から、上限周波数f4が存在し、ウェイト調整機構にはハード的限界から上限周波数f3が存在すると共に、姿勢制御系との連成をふせぐために姿勢制御系の基本周波数帯を回避する必要がある。
そこで、図11に示されるように、ステップ17で決定した力学的特性量変動Pfを、周波数成分に応じた重み付けにより、パラメータ変更システムとウェイト調整機構に分配する。
なお、本実施形態におけるシステムは力学的特性量の準定常的な変動(姿勢制御系の特性速度よりも遅い変動、例えば、数秒単位の動き)を対象としているため、図11に示されるように、高周波成分をカットすることで、かなり速い変動は無視する。
一方、ウェイト調整機構には、質量を調整(増減)できないという定性的限界と、ウェイトの質量、可動ストロークが有限であるという定量的な限界がある。
そこで、ウェイト調整機構の限界を越える部分について、パラメータ変更システムによって対応、修正する。
例えば、パラメータ変更システムでは、制御パラメータ再計算の破綻、例えば、陰的な方程式を繰り返し計算法で解くときに、解が発散する可能性がある。
また、ウェイト調整機構のハード的な故障が発生する可能性もある。
そこで、本実施形態では、一方が故障したとき、それを他方で補うように使用する。
図12は、パラメータ変更システムによる制御パラメータの修正について、概念的に表したものである。
この図12に示されるように、力学的特性量変動Pfの配分(質量、一次モーメント、慣性モーメント)の条件に適した制御パラメータに修正する。
数式10における、xs(→)、u(→)、Ms、Cs、Ksについては、上記数式3の通りである。
なお、数式10では、外乱を推定する外乱オブザーバのモデル(数式2)と異なり、Pdd(→)の項は存在せず、また、数式11においても、システムの状態方程式(数式5)と異なり、Dd(→)の項は存在しない。
ここで、分配された力学的特性量変動Pfに対する制御パラメータの算出方法として、特性最適化パラメータ計算と、特性不変パラメータ計算の2つがある。
一方、特性不変パラメータ計算では、設計時の制御系特性をできるだけ変えないようなゲインGを計算する。
これに対して特性不変パラメータ計算では、最適値ではないが、ある程度妥当なゲインを短時間で算出できるというメリット、また制御系設計時の詳細な調整を生かすことができるというメリットがある。
本実施形態では、2つの制御パラメータ計算方法(設定システム)を次のように使い分けている。
すなわち、最初は特性不変パラメータ計算で仮設定を行い、特性最適化パラメータ計算による最適値が算出された後に、最適値である制御パラメータに最終変更する。
なお、ゲインを急に変更することにより、姿勢制御が不安定になることを防止するために、各パラメータについて線形に遷移させることで、ゲインの変更を滑らかに行なう。
状態フィードバックによる姿勢制御系において、制御パラメータを修正する前のモデル(ノミナルモデル)は数式12で表され、この特性方程式は数式13で表される。
なお、数式14の制御対象特性において、Ms、Ksには上述した数式3で示されるように、分配された力学的特性量変動(質量、一次モーメント、慣性モーメント)を含んでいる。
そして、制御パラメータ(ゲイン)の変更前後で、閉ループ系の特性方程式(数式13と数式16)が同じになる条件は、数式17で表される。
ここで、行列Puが正則であれば、正確な計算が可能であり、極配置を全く変えないようにゲインを変更することができる。一方、Puが正則でなければ、上式を完全に満足するようなゲインは無いので、最小二乗法などで、近似的にゲインを求める。
一般に、一輪車、二輪車の姿勢制御ではPuは正則でないので、本実施形態の力学的特性量推定制御システム22では、近似的にゲイン修正量(ΔGk,ΔGc)を求める。
なお、算出したゲイン修正量(ΔGk,ΔGc)でフィードバックゲインGを修正した後に、その閉ループ系の安定性を確認計算する必要があり、不安定になる場合には、修正は行わずに修正前の値のまま姿勢制御を継続する。
力学的特性量推定制御システム22は、分配された力学的特性量に基づく値とノミナル値(制御想定値)との差異を最小とするようなウェイト134(図5参照)の配置を計算し(ステップ21)、計算した位置をウェイトの目標位置に設定する(ステップ22)。
そして、力学的特性量推定制御システム22は、ウェイト駆動アクチュエータ62に目標位置へウェイトを動かすための指令値を出力する。これによりウェイト駆動アクチュエータ62により、車体に取り付けたウェイト134が目標位置に移動され、力学的特性量の値がノミナル値に近づく(ステップ23)ことになる。
ここで、数式18は、それぞれ独立して上下動可能なN個のウェイトが配置される場合を想定した式であり、(k)はN個の中のk番目のウェイトを指し、lb (k)は車軸からウェイト基準位置までの距離を表す。
この場合、ウェイト134を2つ使えば、両パラメータ(一次モーメントと慣性モーメント)の適合が可能になる。
また、ウエイト134を更に増やすことで、ウェイトの移動距離やエネルギー消費の低減が可能になる。
例えば、ウェイト134が1つの場合、数式18(a)又は(b)より、一次モーメント又は慣性モーメントの一方を調整する。この場合、直接的な調整は一方だけであるが、一般的には一次モーメントと慣性モーメントとの一方を調整することで他方もそれに伴って良い方向に変化する。
さらに、ウェイト134が3つ以上である場合、両パラメータ調整に加えて、ウェイト134の移動距離最小制御や消費エネルギー最小制御が可能になる。
説明した実施形態(第1実施形態)では、バランサ(図9参照)を車両の姿勢制御を行うために、搭乗部に対して車両前後方向に移動する重量体として説明したが、第2実施形態では、搭乗部を含む車体の一部であり、車体基準軸に対して車両前後方向に移動可能な部分をバランサとする。
この場合、搭乗部13を移動させる移動機構を配設し、搭乗部13の前後移動に伴う重心移動も利用することで、車体の姿勢制御を実現する。
リニアガイド装置は、支持部材14に固定された案内レールと、搭乗部駆動モータに固定されたスライダと、転動体を備えている。
案内レールには、その左右側面部に2本の軌道溝が長手方向に沿って直線状に形成されている。
スライダの幅方向に沿う断面はコ字状に形成されており、その対向する二つの側面部内側には、2本の軌道溝が、案内レールの軌道溝と各々対向するように形成されている。
転動体は、前述した軌道溝の間に組み込まれて、案内レールとスライダとの相対的直線運動に伴って軌道溝内を転動するようになっている。
なお、スライダには、軌道溝の両端をつなぐ戻し通路が形成されており、転動体は軌道溝と戻し通路を循環するようになっている。
リニアガイド装置には、リニアガイド装置の動きを締結するブレーキ(クラッチ)が配設されている。車両が停車している時のように搭乗部の動作が不要であるときには、ブレーキにより、案内レールにスライダを固定することで、案内レールが固定されている支持部材14と、スライダが固定されている搭乗部13との相対的位置を保持する。そして、動作が必要であるときには、このブレーキを解除し、支持部材14側の基準位置と搭乗部13側の基準位置との距離が所定値となるように制御する。
これに対して、第2実施形態における力学的特性量推定制御システム22では、取得した測定データから、バランサの質量(m2)と一次モーメント(m2l2)、慣性モーメント(I2+m2l2 2)を第1実施形態と同様に推定する。
すなわち、力学的特性量推定制御システム22は、搭乗物の質量、駆動輪11の軸から重心までの高さ、及び慣性モーメントを、(mH、lH、IH)、バランサの搭乗部を除く部分の各パラメータを(mc、lc、Ic)とした場合、バランサの質量m2、駆動輪11の軸から重心までの高さl2、慣性モーメントI2は次の(a)〜(c)により求まる。
(a)m2=mH+mc
(b)l2=(mHlH+mclc)/m2
(c)I2=IH+mH(lH−l2)+Ic+mc(lc−l2)
ついで力学的特性量推定制御システム22は、外乱推定値d(→∧)と車両状態量ξ(→)とから、最小二乗法により変動量行列Λを推定し(ステップ33)、変動量行列Λからバランサの各力学特性量変動を推定する(ステップ34)。
数式4において、車両状態量ξ(→)において、θ1、θ1(・・)、θW(・・)、λ2、λ2(・・)、は上述したように、本体(車体)傾斜角、本体傾斜角加速度、タイヤ回転角加速度、バランサ位置、バランサ加速度である。
そして、外乱オブザーバ23は、車両状態量ξ(→)と外乱推定値d(→∧)の時間履歴から変動量行列Λを最小二乗法で推定する(ステップ33)。
すなわち、N個の離散時間データ列ξ(k)(→)、d(k)(→∧)に対して、次の数式7から、数式20に示す変動量行列Λ(数式19中の式と同じ)を推定する。
なお、参照時間Tref=NΔt(Δtは離散データの時間刻み)は、オブザーバの推定時
間よりも長くする。
Δm2=Λ11/RW =Λ13/RW=Λ31/RW=Λ33=−Λ25/g=−Λ34/g
Δ(m2l2)=Λ12/RW=Λ21/RW=Λ23=Λ32=−Λ24/g
Δ(I2+m2l2 )=Λ22
そして、この変形例では、搭乗部移動機構と小荷重移動機構を利用した倒立型車両の姿勢制御を行う。
このような姿勢制御を行う変形例においても第2実施形態と同様にして各制御パラメータを決定する。
12 駆動モータ
13 搭乗部
131 座面部
14 支持部材
16 制御ユニット
20 制御ECU
21 車体基本制御システム
22 力学的特性量推定制御システム
23 外乱オブザーバ
30 操縦装置
40 走行、姿勢制御用センサ
41 走行速度計
42 車体傾斜角度計
50 力学的特性量推定用センサ
51 荷重計
52 座高計
60 アクチュエータ
61 タイヤ回転アクチュエータ
62 ウェイト駆動アクチュエータ
134 ウェイト
Claims (9)
- 車体の姿勢制御を行う車両であって、
前記車体の姿勢制御系における、被制御対象の力学的特性量を推定する推定手段と、
前記推定した実際の力学的特性量に基づいて、前記姿勢制御系における制御系特性量を修正する制御系特性量修正手段と、を具備し
前記車体は、重量体を乗せる搭乗部と、前記重量体の荷重を検出する荷重センサと、前記重量体の高さを検出する高さセンサと、を備え、
前記推定手段は、前記荷重センサ及び前記高さセンサの検出値から、前記被制御対象の力学的特性量を推定する、
ことを特徴とする車両。 - 前記被制御対象の実際の車体傾斜角を検出する傾斜角検出手段と、
駆動輪に対して与えた駆動トルクに基づいて、前記被制御対象の車体傾斜角の状態を想定する傾斜角想定手段と、
前記実際の車体傾斜角と、前記想定した車体傾斜角とに基づいて外乱を推定する外乱オブザーバと、を備え、
前記推定手段は、前記推定した外乱、前記荷重センサ及び前記高さセンサの検出値に基づいて、前記被制御対象の力学的特性量を推定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両。 - 前記制御系特性量修正手段は、前記推定手段により推定した力学的特性量に応じて、前記車体の姿勢制御系における制御パラメータを変更することで前記制御系特性量を修正する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両。 - 前記制御系特性量修正手段は、前記推定した力学的特性量に応じて、車体の形状を変化させることで前記制御系特性量を修正する車体変形手段を有する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両。 - 前記制御系特性量修正手段は、
前記推定手段により推定した力学的特性量に応じて、前記車体の姿勢制御系における制御パラメータを変更することで前記制御系特性量を修正する制御パラメータ修正手段と、
前記推定した力学的特性量に応じて、車体の形状を変化させることで前記制御系特性量を修正する車体変形手段と、
前記推定手段で推定した力学的特性量を、前記制御パラメータ修正手段、及び前記車体変形手段に分配する力学的特性量分配手段と、
を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両。 - 前記力学的特性量分配手段は、前記推定手段で推定した力学的特性量の周波数成分に基づいて分配する、
ことを特徴とする請求項5に記載の車両。 - 前記車体に対して移動可能に配置されたウェイトを備え、
前記車体変形手段は、前記推定手段により推定した力学的特性量に応じて、前記ウェイトを移動させることで車体の形状を変化させる、
ことを特徴とする請求項4、請求項5、又は請求項6に記載の車両。 - 駆動輪の接地面に対し、前記搭乗部を水平方向に移動させる搭乗部移動機構と、を備え、
前記被制御対象は前記搭乗部移動機構を含み、該搭乗部移動機構は前記推定手段により推定した力学的特性量に応じて前記搭乗部を移動させる、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1の請求項に記載の車両。 - 前記推定手段は、前記搭乗部移動機構により移動する搭乗部の質量及び重心高さに基づいて、被制御対象の力学的特性量を推定する、
ことを特徴とする請求項8に記載の車両。
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