JP4885808B2 - 内燃機関構造体 - Google Patents
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特許文献1には、排気管のうち、デュアルエキゾーストマニホールドの所定部位に、酸素センサを取り付ける技術が記載されている(特許文献1の図1等を参照)。
また、特許文献2でも、排気管のうち、排気マニホールドの所定部位に、酸素センサを取り付けている(特許文献2の図1等を参照)。
また、特許文献4でも、内燃機関本体のうち、シリンダヘッドの所定部位に、酸素濃度センサを取り付けている(特許文献4の図2等を参照)。
また、特許文献5でも、内燃機関本体のうち、シリンダヘッドの所定部位に、排気ガスセンサを取り付けている(特許文献5の図6等を参照)。
このように、ガスセンサを、内燃機関本体に直接取り付けるのでなく、別途用意したセンサ取付用部材に取り付けることで、内燃機関本体にガスセンサ用の取付部を別途形成しなくても済む。また、内燃機関本体にガスセンサを取り付けるスペースや取り付け性を確保するために、内燃機関本体やガスセンサの形態を考慮する必要もない。
しかも、連通路を流通する排気ガスからセンサ取付用部材に伝わった熱や、ガスセンサからセンサ取付用部材に伝わった熱を、このセンサ用取付部材から外気に放熱できると共に、冷却水やエンジンオイルで冷却される内燃機関本体に伝えることができる。このため、センサ取付用部材が高温になることを抑制できるので、これに取り付けられたガスセンサが耐熱温度を超えることを防止できる。
加えて本発明では、センサ取付用部材のいずれの部位も、排気管の導入口部を構成する材質よりも熱伝導性の高い材質からなる。このため、排気管の導入口部を構成する材質と同程度またはこれよりも熱伝導性の低い材質を用いた場合に比して、連通路を流通する排気ガスからセンサ取付用部材に伝わった熱や、ガスセンサからセンサ取付用部材に伝わった熱を、このセンサ用取付部材から外気に更に効率よく放熱できると共に、内燃機関本体に更に効率よく伝えることができる。従って、センサ取付用部材が高温になることを更に抑制できるので、これに取り付けられたガスセンサが耐熱温度を超えることを更に確実に防止できる。
また、「センサ取付用部材」は、上記のように内燃機関本体の排気口部と排気管の導入口部との間に介在させるものであり、排気口部及び導入口部に、直接接続させてもよいし、ガスケットなどを介して間接的に接続させてもよい。
また、センサ取付部材と排気口部が「熱的に接続する」とは、熱絶縁とは逆に、一方から他方に熱が伝わるようにされていることを指す。例えば、両者が機械的に直接接続して熱的に接続している場合の他、両者が金属ガスケット等を介して、機械的には間接に接続する一方、熱的には接続している場合が挙げられる。
また、「排気管」は、上記のように排気ガスが導入される導入口を含む導入口部を有し、排気ガスを外部に排出するものであり、導入口部から外部に向かう途中で複数に分かれていてもよい。
加えて、センサ取付用部材の材質は、耐熱性等を考慮して適宜選択できるが、例えば、排気管の導入口部を構成する材質が鉄やステンレス、チタンの場合には、センサ取付用部材の材質を、それらよりも熱伝導率が高いアルミニウムやアルミニウム合金、銅や銅合金とすることができる。
また、センサ取付用部材は、内燃機関本体と排気管との間に介在させるため、センサ取付部材の連通路を流通する排気ガスは、十分に高温である。このため、ガスセンサの活性時間を十分に短くできる。
しかも、連通路を流通する排気ガスからセンサ取付用部材に伝わった熱や、ガスセンサからセンサ取付用部材に伝わった熱を、このセンサ用取付部材から外気に放熱できると共に、冷却水やエンジンオイルで冷却される内燃機関本体に伝えることができる。このため、センサ取付用部材が高温になることを抑制できるので、これに取り付けるガスセンサが耐熱温度を超えることを防止できる。
これに対し、上述のセンサ取付用部材は、内燃機関本体の排気口部に、排気口の周方向に沿って向きを変えて取付可能な形態とされている。このため、内燃機関本体の種類や据え付け形態が異なる場合でも、1種類または少数種類のセンサ取付用部材を用意すれば足り、センサ取付用部材及びガスセンサを適切な姿勢で内燃機関本体に取り付けることができる。
なお、排気口の周方向に向きを変えて取付可能な具体的な形態としては、センサ取付用部材に、上記周方向に並んだ複数の取付穴を設けたり、上記周方向に沿った細長いの取付穴を設けるなどの形態が挙げられる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に本実施形態1に係る内燃機関構造体100を有するスクーター型の自動二輪車900を示す。また、図2及び図3に本実施形態1に係る内燃機関構造体100を示す。
自動二輪車900は、車体フレーム901の前端にヘッドパイプ903が形成され、ヘッドパイプ903にフロントフォーク905が左右に旋回自在に嵌装され、フロントフォーク905の下端側に前車輪907が回転自在に取り付けられている。
また、センサ取付用部材130には、第1面130b及び第2面130cのうち貫通孔131の両側の所定位置に、これら第1面130bと第2面130cとの間を貫通する断面円形状の取付穴135,135が設けられている。
また、第1ガスケット170は、外形が楕円状の板状をなし、その中央に排気ガスが通過する第1穴171が設けられていると共に、その両側の所定位置に内燃機関本体110の雄ネジ部113,113が挿通される2つの第2穴173,173が設けられている。この第1ガスケット170は、金属(具体的にはステンレス)から構成されている。
排気管120は、使用時に排気ガスが流通し、排気ガスを外部に排出する。排気管120は、排気ガスが導入される導入口122を含む導入口部121を有する。この導入口部121には、内燃機関本体110の雄ネジ部113,113が挿通される2つの第2穴123,123が設けられている。排気管120は、鉄又はステンレスから形成されている。
このように、本実施形態1では、ガスセンサ190を、内燃機関本体に直接取り付けるのでなく、別途用意したセンサ取付用部材130に取り付けているので、内燃機関本体110にガスセンサ190用の取付部を別途形成しなくても済む。また、内燃機関本体110にガスセンサ190を取り付けるスペースを確保するために、内燃機関本体110やガスセンサ190の形態を考慮する必要もない。
しかも、貫通孔131を流通する排気ガスからセンサ取付用部材130に伝わった熱や、ガスセンサ190からセンサ取付用部材130に伝わった熱を、このセンサ用取付部材130から外気に放熱できると共に、冷却水やエンジンオイルで冷却される内燃機関本体110に伝えることができる。このため、センサ取付用部材130が高温になることを抑制できるので、これに取り付けられたガスセンサ190が耐熱温度を超えることを防止できる。
次いで、第2の実施の形態について説明する。なお、上記実施形態1と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図5に本実施形態2に係るセンサ取付用部材230を示す。本実施形態2の内燃機関構造体200は、センサ取付用部材230の形態が上記実施形態1と異なる。それ以外は、上記実施形態1と同様である。
このような取付穴235,235,…を有することで、センサ取付用部材230は、内燃機本体110の排気口部111に、排気口112の周方向に沿って4段階に向きを変えて取り付けることができる。このため、内燃機関本体110の種類や据え付け形態が異なる場合でも、1種類または少数種類のセンサ取付用部材230を用意すれば足り、センサ取付用部材230及びガスセンサ190を適切な姿勢で内燃機関本体110に取り付けることができる。その他、上記実施形態1と同様な部分は、上記実施形態1と同様な作用効果を奏する。
次いで、第3の実施の形態について説明する。なお、上記実施形態1または2と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図6に本実施形態3に係るセンサ取付用部材330を示す。本実施形態3の内燃機関構造体300は、センサ取付用部材330の形態が上記実施形態1等と異なる。それ以外は、上記実施形態1等と同様である。
このような取付穴335,335を有することで、センサ取付用部材330は、内燃機関本体110の排気口部111に、排気口112の周方向に沿って約45度の範囲で向きを変えて取り付けることができる。このため、内燃機関本体110の種類や据え付け形態が異なる場合でも、1種類または少数種類のセンサ取付用部材230を用意すれば足り、センサ取付用部材230及びガスセンサ190を適切な姿勢で内燃機関本体110に取り付けることができる。その他、上記実施形態1等と同様な部分は、上記実施形態1等と同様な作用効果を奏する。
次いで、第4の実施の形態について説明する。なお、上記実施形態1〜3のいずれかと同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図7に本実施形態4に係るセンサ取付用部材430を示す。本実施形態4の内燃機関構造体400は、センサ取付用部材430の形態が上記実施形態1等と異なる。それ以外は、上記実施形態1等と同様である。
取付用部材本体部432は、外形が楕円形状をなす第1面430bと、この裏面をなし外形が同じく楕円形状の第2面430cと、第1面430bと第2面430cの外縁を結ぶ曲面からなる第3面430dとを有する。第1面430b及び第2面430cの中央には、これらの面430b,430cを貫通する貫通孔(連通路)431が設けられている。また、第3面430dの所定位置には、ガスセンサ190を取り付けるために、上記の貫通孔431と連通するセンサ取付孔433hを構成すると共に、そのセンサ取付孔433hの内周面にネジ部を有するセンサ取付部433が設けられている。また、第1面430b及び第2面430cのうち貫通孔431の両側の所定位置には、これらの面430b,430cを貫通する取付穴435,435が2つ設けられている。
このような冷却フィン部437を有することで、使用時にセンサ取付用部材430の貫通孔431を流通する排気ガスからセンサ取付用部材430に伝わった熱や、ガスセンサ190からセンサ取付用部材430を、この冷却フィン部437を通じて効率よく外部に放熱できる。従って、センサ取付用部材430が高温になることを更に効果的に抑制できるので、これに取り付けたガスセンサ190が耐熱温度を超えることを更に確実に防止できる。その他、上記実施形態1等と同様な部分は、上記実施形態1等と同様な作用効果を奏する。
次いで、参考形態について説明する。なお、上記実施形態1〜4のいずれかと同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図8に本参考形態に係るセンサ取付用部材530を示す。本参考形態の内燃機関構造体500は、センサ取付用部材530の形態が上記実施形態1等と異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1等と同様である。
第1面530b及び第2面530cの中央には、これらの面530b,530cを貫通する貫通孔(連通路)531が設けられている。連通路構成部532は、上記貫通孔531を有する円筒状をなす。この連通路構成部532は、外側構成部536を構成する材質よりも熱伝導性の低い金属(具体的には鉄又はステンレス)からなる。
次いで、第5の実施の形態について説明する。なお、上記実施形態1〜4及び参考形態のいずれかと同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図9に本実施形態5に係るセンサ取付用部材630を示す。本実施形態5の内燃機関構造体600は、センサ取付用部材630の形態が上記実施形態1等と異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1等と同様である。
110 内燃機関本体
111 排気口部
112 排気口
120 排気管
121 導入口部
122 導入口
130,230,330,430,530,630 センサ取付部材
131,231,331,431,531,631 貫通孔(連通路)
133,233,333,433,533,633 センサ取付部
170 第1ガスケット
180 第2ガスケット
190 ガスセンサ(酸素センサ)
190s センサ部
432 取付用部材本体部
437 冷却フィン部
532 連通路構成部
536 外側構成部
900 自動二輪車
Claims (3)
- 排気ガスを排出する排気口を含む排気口部を有する内燃機関本体と、
前記排気ガスが導入される導入口を含む導入口部を有し、前記排気ガスが流通すると共に前記排気ガスを外部に排出する排気管と、
前記排気ガス中の特定ガス成分を検知するセンサ部を有するガスセンサと、
を備える内燃機関構造体であって、
前記内燃機関本体の前記排気口部と前記排気管の前記導入口部との間に介在し、
前記排気口と前記導入口を繋ぐ連通路と、
前記ガスセンサを取り付けて、前記連通路内に前記センサ部を位置させるセンサ取付部と、を有し、
前記排気口部に熱的に接続してなるセンサ取付用部材を備え、
前記センサ取付用部材は、いずれの部位も、前記排気管の前記導入口部を構成する材質よりも熱伝導性の高い材質からなる
内燃機関構造体。 - 請求項1に記載の内燃機関構造体であって、
前記内燃機関本体の前記排気口部と前記センサ取付用部材との間に介在する第1ガスケットと、
前記センサ取付用部材と前記排気管の前記導入口部との間に介在する第2ガスケットと、を備え、
前記第1ガスケットは、前記第2ガスケットを構成する材質よりも熱伝導性の高い材質からなる
内燃機関構造体。 - 請求項1または請求項2に記載の内燃機関構造体であって、
前記センサ取付用部材は、自身を冷却する冷却フィン部を有する
内燃機関構造体。
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