JP4885523B2 - 蛍光表示管の色変換用カラーフィルム、および、その製造方法 - Google Patents
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Description
・インキの調製
チバ・スペシャル・ケミカルズ社製の牡丹色顔料5重量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合・アクリル系樹脂25重量%、シクロヘキサノン40重量%、芳香族炭化水素系溶剤5重量%、ケトン系溶剤15重量%、多価アルコール系溶剤5重量%、補助剤(東洋インキ製造社製)5重量%を混合することによって、実施例1のインキ(透明性の高い光透過性インキ)を調製した。なお、粒度分布計(日機装社製 MICROTRAC HRA MODEL 9320−X100)を用いて、使用した牡丹色顔料の平均粒径を測定したところ、平均粒径は、約0.481μm(90%累積値)であった。
上記した実施例1の光透過性インキを、厚さ0.3mmのポリカーボネートフィルムにスクリーン印刷した後、80℃の雰囲気下で30分の乾燥を行って、フィルム上に、3μmの着色印刷層(光透過性着色印刷層)を形成することにより、実施例1のカラーフィルムを得た。
得られた実施例1のカラーフィルムを、輝度2520cd/m2 、色度x=0.254、y=0.430(青緑色)である蛍光表示管に、色変換フィルタとして使用した。そして、色彩輝度計(TOPCON製 BM−5A)を用いて、輝度、色度を測定したところ、輝度は、201cd/m2 であり、色度は、x=0.235、y=0.281(白色)であった。また、実施例1のカラーフィルム(色変換フィルタ)を、文字、記号等を付した蛍光表示管の前方に設置し、目視により観察したところ、文字等の輪郭は明瞭であり、文字等の周囲にぼやけた部分は見られなかった。また、ヘイズメータ(日本電色工業製 NDH−Σ90)を用いて、実施例1のカラーフィルムのヘイズ値を測定したところ、ヘイズ値は、7.2%であった。
・インキの調製
チバ・スペシャル・ケミカルズ社製の黄色顔料5重量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合・アクリル系樹脂25重量%、シクロヘキサノン40重量%、芳香族炭化水素系溶剤5重量%、ケトン系溶剤15重量%、多価アルコール系溶剤5重量%、補助剤(東洋インキ製造社製)5重量%を混合することによって、実施例2のインキ(透明性の高い光透過性インキ)を調製した。なお、実施例1と同様な方法により、使用した黄色顔料の平均粒径を測定したところ、平均粒径は、約0.202μm(90%累積値)であった。
実施例1と同様の方法により、厚さ0.3mmのポリカーボネートフィルム上に、3μmの着色印刷層(光透過性着色印刷層)を形成することによって、実施例2のカラーフィルムを得た。
実施例1と同様な方法により、得られた実施例2のカラーフィルムの輝度、色度を測定したところ、輝度は、828cd/m2 であり、色度は、x=0.299、y=0.551(黄色)であった。また、実施例2のカラーフィルムを、文字、記号等を付した蛍光表示管の前方に設置し、目視により観察したところ、文字等の輪郭は明瞭であり、文字等の周囲にぼやけた部分は見られなかった。また、実施例1と同様の方法により、実施例2のカラーフィルムのヘイズ値を測定したところ、ヘイズ値は、3.0%であった。
・インキの調製
チバ・スペシャル・ケミカルズ社製の牡丹色顔料5重量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合・アクリル系樹脂25重量%、シクロヘキサノン40重量%、芳香族炭化水素系溶剤5重量%、ケトン系溶剤15重量%、多価アルコール系溶剤5重量%、補助剤(東洋インキ製造社製)5重量%を混合することによって、比較例1のインキ(低透明性インキ)を調製した。なお、実施例1と同様な方法により、使用した牡丹色顔料の平均粒径を測定したところ、平均粒径は、約0.922μm(90%累積値)であった。
実施例1と同様の方法により、厚さ0.3mmのポリカーボネートフィルム上に、3μmの着色印刷層(低透明性着色印刷層)を形成することによって、比較例1のカラーフィルムを得た。
実施例1と同様な方法により、得られた実施例2のカラーフィルムの輝度、色度を測定したところ、輝度は、123cd/m2 、色度は、x=0.285、y=0.247(白色)であった。また、比較例1のカラーフィルムを、文字、記号等を付した蛍光表示管の前方に設置し、目視により観察したところ、文字等の輪郭が不明瞭であり、文字等の周囲がぼやけた状態であった。また、実施例1と同様の方法により、比較例1のカラーフィルムのヘイズ値を測定したところ、ヘイズ値は、26.6%であった。
・インキの調製
チバ・スペシャル・ケミカルズ社製の黄色顔料5重量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合・アクリル系樹脂25重量%、シクロヘキサノン40重量%、芳香族炭化水素系溶剤5重量%、ケトン系溶剤15重量%、多価アルコール系溶剤5重量%、補助剤(東洋インキ製造社製)5重量%を混合することによって、比較例2のインキ(低透明性インキ)を調製した。なお、実施例1と同様な方法により、使用した黄色顔料の平均粒径を測定したところ、平均粒径は、約1.031μm(90%累積値)であった。
実施例1と同様の方法により、厚さ0.3mmのポリカーボネートフィルム上に、3μmの着色印刷層(低透明性着色印刷層)を形成することによって、比較例2のカラーフィルムを得た。
実施例1と同様な方法により、得られた比較例2のカラーフィルムの輝度、色度を測定したところ、輝度は、325cd/m2 、色度x=0.347、y=0.536(黄色)であった。また、比較例2のカラーフィルムを、文字、記号等を付した蛍光表示管の前方に設置し、目視により観察したところ、文字等の輪郭が不明瞭であり、文字等の周囲がぼやけた状態であった。また、実施例1と同様の方法により、比較例2のカラーフィルムのヘイズ値を測定したところ、ヘイズ値は、59.4%であった。
Claims (3)
- 合成樹脂製フィルム上に着色印刷層を積層してなる蛍光表示管の色変換用カラーフィルムであって、
合成樹脂製フィルムが、ポリカーボネートフィルムであるとともに、
前記着色印刷層が、顔料を充填した塩化ビニル−酢酸ビニル共重合・アクリル系樹脂からなるものであり、
前記着色印刷層に充填された顔料の平均粒径が、0.1μm以上0.8μm未満であることを特徴とする蛍光表示管の色変換用カラーフィルム。 - 着色印刷層の厚みが0.5μm以上10μm未満であることを特徴とする請求項1に記載の蛍光表示管の色変換用カラーフィルム。
- 合成樹脂製フィルム上に着色印刷層を積層してなる蛍光表示管の色変換用カラーフィルムの製造方法であって、
シクロヘキサノン、芳香族炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、多価アルコール系溶剤を混合してなる混合溶剤で塩化ビニル−酢酸ビニル共重合・アクリル系樹脂を溶解させたビヒクル中に平均粒径が0.1μm以上0.8μm未満に調製された顔料を分散させることによって得られた光透過性のインキを、ポリカーボネートフィルム上にスクリーン印刷することにより、ポリカーボネートフィルム上に着色印刷層を積層することを特徴とする蛍光表示管の色変換用カラーフィルムの製造方法。
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