JP4884993B2 - 液体柔軟剤組成物 - Google Patents
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(a)成分:窒素原子に結合する基のうち1〜3個がエステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数12〜26の炭化水素基、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である3級アミン、又はその塩もしくはその4級化物からなり、ヨウ素価が15〜120gI2/100gである柔軟基剤
(b)成分:過酸化水素又は水溶液中で過酸化水素を生成しうる無機過酸化物
(c)成分:染料
また、本発明は、上記(a)成分及び(c)成分を含有する液体柔軟剤組成物に、上記(b)成分を添加する、液体柔軟剤組成物の変退色防止方法を提供する。
本発明の(a)成分の柔軟基剤は、窒素原子に結合する基のうち1〜3個がエステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数12〜26、好ましくは14〜20の炭化水素基、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である3級アミン、又はその塩もしくはその4級化物からなる。
本発明の(b)成分は過酸化水素又は水溶液中で過酸化水素を生成しうる無機過酸化物である。本発明においては、水溶液中に溶解した時に、過酸化水素を生成しうる無機過酸化物を配合して組成物中に過酸化水素を発生させても差し支えない。水溶液中で過酸化水素を生成しうる無機過酸化物としては、過炭酸塩、過ホウ酸塩等が挙げられる。
本発明の(c)成分は染料である。(c)成分の染料としては、特に限定されないが、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、フタロシアニン染料、キノンイミン染料、メチン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料及びペリノン染料から選ばれる酸性染料又は直接染料であって、スルホン酸基を有する染料とポリオキシアルキレン鎖を少なくとも1つ有する染料から選ばれる1種以上の水溶性染料が好適である。このような水溶性染料としては、例えば、下記の各染料を挙げることができる。
C.I.Direct Blue1、C.I.Direct Blue2、C.I.Direct Blue6、C.I.Direct Blue15、C.I.Direct Blue41、C.I.Direct Blue86、C.I.Acid Blue1、C.I.Acid Blue7、C.I.Acid Blue9、C.I.Acid Blue15、C.I.Acid Blue22、C.I.Acid Blue29、C.I.Acid Blue62、C.I.Acid Blue90、C.I.Acid Blue104、C.I.Acid Blue112、C.I.Acid Blue117、C.I.Acid Blue138、C.I.Food Blue1、C.I.Reactive Blue13、C.I.Reactive Blue49、C.I.Reactive Blue78、C.I.Basic Blue75、C.I.Basic Blue129。
C.I.Direct green1、C.I.Direct green6、C.I.Direct green28、C.I.Acidgreen3、C.I.Acid green9、C.I.Acid green16、C.I.Acid green20、C.I.Acid green28、C.I.Food green3。
C.I.Direct Red2、C.I.Direct Red13、C.I.Direct Red17、C.I.Direct Red28、C.I.Direct Red33、C.I.Direct Red46、C.I.Direct Red75、C.I.Direct Red79、C.I.Acid Red32、C.I.Acid Red33、C.I.Acid Red37、C.I.Acid Red42、C.I.Acid Red52、C.I.Acid Red87、C.I.Acid Red138。
C.I.Direct Violet1、C.I.Acid Violet11、C.I.Acid Violet15、C.I.Acid Violet41、C.I.Acid Violet49。
C.I.Acid Yellow3、C.I.Acid Yellow17、C.I.Acid Yellow23、C.I.ReactiveYellow2、C.I.Reactive Yellow102、C.I.Reactive Yellow18、C.I.Reactive Yellow85、C.I.Basic Yellow28、C.I.Basic Yellow36、C.I.BasicYellow51、C.I.Basic Yellow67。
本発明の組成物は、その他の成分として、酸化防止剤(以下(d)成分という)、及び金属封鎖剤(以下(e)成分という)から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。
I)クエン酸、りんご酸、コハク酸などのポリカルボン酸
II)エチレンジアミン4酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸などのアミノポリカルボン酸
III)1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチルホスホン酸などのホスホン酸
本発明の組成物は、(f)成分として非イオン界面活性剤を含有することができる。非イオン界面活性剤としては、炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい。
本発明の液体柔軟剤組成物は、必須成分として、上記(a)成分、(b)成分及び(c)成分、更に水、必要によりその他の成分を含有する。
光透過率は、島津製作所製のUV−2500PC型測定器を用い、660nmの波長の光透過率により求めることができる。
本発明の変退色防止方法は、上記(a)成分及び(c)成分を含有する液体柔軟剤組成物に、上記(b)成分を添加する方法である。
ヒマワリ油を原料としたヨウ素価90gI2/100g、酸価201mgKOH/gの脂肪酸とトリエタノールアミンを反応モル比1.95/1(脂肪酸/トリエタノールアミン)で定法に従って脱水縮合反応を行い、N,N−ジオレオイルオキシエチル−N−ヒドロキシエチルアミンを主成分とする縮合物を得た。次に、この縮合物に対してジメチル硫酸を0.95当量用い、エタノール溶媒存在下、定法に従って4級化を行い、N,N−ジオレオイルオキシエチル−N−ヒドロキシエチル−N−メチルアンモニウム メチルサルフェートを主成分とし、エタノールを10%含有する第4級アンモニウム塩混合物を得た。得られた第4級アンモニウム塩のヨウ素価は、60gI2/100gであった。
ポリエチレンテレフタレート樹脂100重量部を溶融状態にして、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール0.1重量部を添加した。これらの混練には2軸押出機を利用した。2軸押出機により押出された溶融樹脂を乾燥することで、ポリエステル樹脂組成物を作成した。このポリエステル樹脂組成物を用いて、延伸ブロー成形により、平均肉厚0.9mm 、内容量1000mlの延伸ブローボトルを成形した。
下記に示す配合成分を用い、下記方法により、表1に示す組成の液体柔軟剤組成物を調製した。得られた液体柔軟剤組成物について、下記方法により(a)成分の残存率、柔軟性、変退色防止効果及び(c)成分の残存率を評価した。結果を表1に示す。
(a−1):合成例1で得たN,N−ジオレオイルオキシエチル−N−ヒドロキエチル−N−メチルアンモニウム メチルサルフェートを主成分とする反応物。
(c−1):染料( アシッド レッド 52 )
(d−1):ジブチルヒドロキシトルエン
(e−1):エチレンジアミン4酢酸
(f−1):ポリエチレングリコールモノラウリルエーテル(平均縮合度19)
(g−1):硫酸ナトリウム
(h−1):イオン交換水
(i−1):2−デシル−1−テトラデシル硫酸エステルナトリウム
(j−1):N−アルカノイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミン
(N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミンと、パルミチン酸/ステアリン酸を40/60(重量比)の混合脂肪酸との脱水アミド化反応により得られたもの)
(k−1):トルエンスルホン酸
(l−1): 2−フェノキシエタノール(LogP 1.10)
(m−1): エタノール
<液体柔軟剤組成物の調製方法>
3000mLビーカーに、組成物の出来あがり重量が2500gになるのに必要な量の95%相当量のイオン交換水を入れ、ウォーターバスで60℃に昇温した。一つの羽根の長さが2cmの攪拌羽根が3枚ついたタービン型の攪拌羽根で攪拌しながら(300r/min)、所要量の(a)成分、(i)成分、(j)成分を溶解させた。そのまま5分攪拌後、順次、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(l)、(m)成分を添加し、5分攪拌後、(k)成分で目標のpHに調整し、5℃の水を入れたウォーターバスにビーカーを移し、攪拌しながら25℃に冷却した。その後、(b)成分を適宜添加し、出来あがり重量にするのに必要な量のイオン交換水を添加し、全てが溶解するまで攪拌した。なお、表1に示すpHは冷却後(25℃)のpHを記載した。
液体柔軟剤組成物35gを、容量50mLの規格ビン(PS-No.6)に入れ、大気圧下で密閉する。これを70℃の恒温槽に栓口を上方にして立てて7日間保存した後、定法によって保存前後の組成物の酸価、ケン化価(JIS K0070-1992に記載の方法)を測定し、下記式によって(a)成分の残存率を算出した。(a)成分の残存率が80%以上を問題ない(合格)と判断する。
<柔軟性の評価法>
(1)柔軟処理
バスタオル(木綿100% )5枚を市販の弱アルカリ性洗剤(花王(株)アタック)を用いて洗濯機で洗浄した(東芝製2槽式洗濯機VH−360S1、洗剤濃度0.0667重量% 、水道水30L使用、水温20℃ 、10分間)。その後、洗浄液を排出し、3分間脱水後、30Lの水道水を注水して5分間すすぎを行い、排水後3分間脱水を行った。その後、再度30Lの水道水を注水後、表1の液体柔軟剤組成物の保存前と70℃7日保存後のものそれぞれ7mlを添加し、5分間攪拌した。その後、脱水し、室内で自然乾燥させた。
保存前と70℃7日保存後の液体柔軟剤組成物を処理した上記のバスタオルを比較判定した。10人のパネラー(30代男性10人)により各組成物の70℃7日保存後の柔軟性を保存前に比べ下記の基準で官能評価し、10人の平均を取り判定した。柔軟性評価合格基準は2点以下とする。
0点…保存前に比べ非常に柔らかく仕上がった。
1点…保存前と同等の仕上がり。
2点…保存前に比べやや柔らかに仕上がらない。
3点…保存前に比べ柔らかに仕上がらない。
(1)貯蔵による外観変化(外観変化1という)
液体柔軟剤組成物35gを、容量50mLの規格ビン(PS-No.6)に入れ、大気圧下で密閉したものを6個用意する。1個を5℃、残りの5個を40℃のそれぞれの恒温槽に栓口を上方にして立てて90日間保存した。10人のパネラー(30代男性10人)により、5℃保存品の外観を基準として40℃/90日間保存品を目視で下記の基準で判定し、10人の平均を取り判定した。2点以下が問題ない外観と判断する。
0点…5℃保存品と同等の色調である。
1点…5℃保存品とやや異なる色調である。
2点…5℃保存品と異なる色調であるが、使用可能なレベルである。
3点…5℃保存品とは全く異なる色調である。
液体柔軟剤組成物900gを、容器1に入れ、大気圧下で密閉したものを2個用意する。1個を5℃保管し、1個を屋外にて太陽光に栓口を上方にして立てて紫外線積算量10MJ/m2(スガ試験機株式会社製 紫外線積算照度計PH−11UTにて測定)照射し、その後屋内に90日保存した。10人のパネラー(30代男性10人)により、5℃保存品の外観を基準として、上記(1)と同様の基準で判定した。2点以下が問題ない外観と判断する。
上記(2)の太陽光照射前後の液体柔軟剤組成物について、分光光度計(島津製作所製のUV−2500PC型測定器)で波長300〜700nm間のスペクトルを測定し、下記式によって(c)成分の残存率を算出した。(c)成分の残存率が70%以上で問題のない外観と判断する。
Claims (6)
- 下記(a)成分、(b)成分、(c)成分、及び水を含有し、(a)成分の含有量が5〜30重量%、(b)成分の含有量が過酸化水素として5mg/kg以上、1000mg/kg未満である液体柔軟剤組成物。
(a)成分:窒素原子に結合する基のうち1〜3個がエステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数12〜26の炭化水素基、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である3級アミン、又はその塩もしくはその4級化物からなり、ヨウ素価が15〜120gI2/100gである柔軟基剤。
(b)成分:過酸化水素又は水溶液中で過酸化水素を生成しうる無機過酸化物
(c)成分:染料 - 請求項1記載の(a)成分、(b)成分、及び(c)成分を配合してなり、組成物中の(a)成分の配合量が5〜30重量%、(b)成分の配合量が組成物中の過酸化水素の含有量として5mg/kg以上、1000mg/kg未満である液体柔軟剤組成物。
- (a)成分が、メチルジエタノールアミン又はトリエタノールアミンと、ヨウ素価が20〜160gI2/100gの脂肪酸、その低級アルキル(アルキル基の炭素数1〜3)エステル又はクロリドとの縮合物からなる3級アミン、又はその塩もしくはその4級化物である請求項1又は2記載の液体柔軟剤組成物。
- 更に金属封鎖剤を含有する請求項1〜3いずれかに記載の液体柔軟剤組成物。
- 更に酸化防止剤を含有する請求項1〜4いずれかに記載の液体柔軟剤組成物。
- 請求項1記載の(a)成分、及び請求項1記載の(c)成分を含有する液体柔軟剤組成物に、請求項1記載(b)成分を添加する、液体柔軟剤組成物の変退色防止方法。
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