JP4884134B2 - 音響波共振子およびフィルタならびに通信装置 - Google Patents

音響波共振子およびフィルタならびに通信装置 Download PDF

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本発明は、音響波共振子およびそれを用いたフィルタならびに通信装置に関する。
近時の通信速度の高速化等に伴い、無線通信や電気回路に用いられる音響波共振子、フィルタには、例えば2GHz以上の高周波数信号に対応したものが求められている。
従来の音響波共振子としては、図6に示すように、基体に下部電極層、圧電体層、上部電極層を順次積層した共振体を形成した構造のものが知られており、上部電極層は、圧電体層の側方を介して基体側に導出されている(特許文献1参照)。ここで、電極層に挟持された圧電体層は、電極層から電圧が印加されることで音響波を発して振動する。
なお、共振体における電極層の厚みは、圧電体層の振動に大きな影響を及ぼさないように、圧電体層の厚みに対して十分に薄くする必要がある。
特開2002−353761号公報
しかしながら、上述した従来の音響波共振子の如く電極層の厚みを薄く形成し、上部電極層を圧電体層の側方を介して基体側に導出した場合、圧電体層の側面や角部等の上部電極層が折れ曲がるような箇所(図6のA)において上部電極層が断線する虞がある。その結果、音響波共振子の生産性が低下するという問題があった。
本発明は、上述した課題に鑑みなされたものであって、共振体を構成する上部電極層の断線を効果的に防止することにより、生産性に優れた音響波共振子およびそれを用いたフィルタならびに通信装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の音響波共振子においては、基体と、前記基体上に配置され、音響波を発する圧電体層を厚み方向の両側より電極層で挟んだ共振体と、前記圧電体層の上方に位置する電極層が一部露出されるようにして前記共振体上に設けられる絶縁層と、前記絶縁層よりも高い固有音響インピーダンスの導体材料から成り、前記露出部にて前記電極層と電気的に接続されるとともに前記絶縁層上から前記共振体の側方を介して前記基体側へ導出される導体層と、を備えている。
また、本発明の音響波共振子においては、前記絶縁層が前記共振体の側面を被覆していることを特徴とする。
また、本発明の音響波共振子においては、前記共振体が、前記絶縁層及び前記導体層上に形成された保護膜により被覆されていることを特徴とする。
また、本発明の音響波共振子においては、前記導体層中を伝搬する音響波の波長をλ、前記保護膜中を伝搬する音響波の波長をλとしたとき、前記導体層の厚みdおよび前記保護膜の厚みdが、0.2+0.5×n≦d/λ+d/λ≦0.3+0.5×n (nは自然数)であることを特徴とする。
また、本発明の音響波共振子においては、前記導体層の厚みdが、λ/2の略自然数倍であることを特徴とする。
また、本発明のフィルタにおいては、入力端子と出力端子とグランド端子とを有し、前記入力端子と前記出力端子とをつなぐ入出力ライン上、および前記入出力ラインとグランド端子との間に上記構成のいずれかの本発明の音響波共振子をそれぞれ設ける。
また、本発明のフィルタにおいては、前記保護膜が複数の音響波共振子を共通に被覆していることを特徴とする。
また、本発明の通信装置においては、上記構成のフィルタと、電気信号を送信する送信回路と、電気信号を受信する受信回路とを有し、前記送信回路と前記受信回路との間に前記フィルタを配置して電気信号をフィルタリング処理する。
また、本発明の音響波共振子においては、前記導体層の厚みは、前記圧電体層の上方に位置する電極層の厚みより大きいことを特徴とする。
また、本発明の音響波共振子においては、前記共振体の側面に位置する前記絶縁層の前記基体に対する傾斜角は、前記共振体の側面に位置する前記導体層の傾斜角よりも大きく設定されていることを特徴とする。
また、本発明の音響波共振子においては、前記共振体の側面に位置する前記絶縁層の前記基体に対する傾斜角は、10°〜80°であることを特徴とする。
また、本発明の音響波共振子においては、前記共振体の側面に位置する前記導体層の前記基体に対する傾斜角は、10°〜80°であることを特徴とする。
本発明によれば、共振体における上部電極層上に絶縁層を介して導体層を設け、該導体層を上部電極層と電気的に接続し、圧電体層の側方から基体側に導出することで、上部電極層の厚みを薄く維持したまま電極配線の自由度を上げて、圧電体層の側方における上部電極層の断線を有効に防止することができ、音響波共振子の生産性の向上に寄与することができる。しかも、絶縁層と導体層とで反射器の機能を奏し、共振体が発する音響波の漏洩を抑制することができる。
以下に、本発明にかかる音響波共振子およびそれを用いたフィルタならびに通信装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
<本発明の音響波共振子>
本発明の音響波共振子の実施の形態の一例について、図1(a)に平面図を、図1(b)に図1(a)のA‐A’部分の断面図を示す。
図1(a)、図1(b)に示すように、本実施の形態に係る音響波共振子は、平板状の基体1と、基体1上に形成され、音響波を発生する共振体2と、基体1と共振体2との間に介在され、音響波を反射する反射器3と、共振体2上に、共振体2を一部露出するように形成された絶縁層4と、絶縁層4上であって、共振体2の一部露出した箇所に接触して配置された導体層5と、を含んで構成されている。
基体1は、音響波共振子を支持する機能を有し、通常は厚みが0.05〜1mm、直径が75〜200mmの鏡面研磨されたSiウエハーが用いられる。基体1は、Siウエハーの他にも薄膜プロセスと相性の良い、Si、Al、SiO、ガラス等のウエハーまたは平板を使用することができる。
共振体2は、下部電極層6と、下部電極層6上に形成された圧電体層7と、圧電体層7上に形成された上部電極層8とを備えており、圧電体層7に上下から電圧を上部電極層6および下部電極層8によって印加することで音響波を発する。
下部電極層6及び上部電極層8は、圧電体層7に高周波電圧を印加する機能を有する部材であり、W、Mo、Au、Al、Cu等の金属材料で形成される。下部電極層6及び上部電極層8は、例えばスパッタリング法やCVD法等の薄膜プロセスで所定の厚さで形成され、フォトリソグラフィ技術等により所定の形状に加工される。また、下部電極層6及び上部電極層8は、電極としての機能と同時に、共振体2を構成する機能も有するため、音響波共振子が必要な共振特性を発揮するために、その厚みは、材料の固有音響インピーダンスや密度、材料を伝搬する音響波の速度、音響波の波長等を考慮して、精密に設計する必要がある。最適な電極厚みは、使用周波数、共振子の設計、圧電体層7の材料、電極材料等によって異なるが、共振周波数が2GHzの場合、0.01〜0.5μmである。また、平面形状は、図1に示す例では矩形状になっているが、不要振動(スプリアス)を防ぐため、円形状や不定形状、台形状とされる場合もある。
圧電体層7は、例えばZnOやAlN、PZT等の圧電体材料からなり、上部電極層6及び下部電極層8によって印加された高周波電圧に応じて伸縮し、電気的な信号を機械的な振動に変換する機能を持つ。圧電体層7は、例えばスパッタリング法やCVD法等の薄膜プロセスで所定の厚さに形成され、フォトリソグラフィ技術等により所定の形状に加工される。音響波共振子が必要な共振特性を発揮するために、圧電体層7の厚みは、下部電極層6及び上部電極層8と同様に精密に設計する必要がある。最適な厚みは、共振周波数が2GHzの場合、0.3〜1.5μmである。
共振体2は、通常、全体の厚みが、λ/2(λは使用周波数での音響波の波長)となるように設計される。さらに、その面積は、共振子の電気インピーダンスを決定する要素となるため、厚みと同様に精密に設計する必要がある。50Ωインピーダンス系で使用する場合は、通常、下部電極層6、圧電体層7、上部電極層8で構成される電気的なキャパシタンスが、使用周波数でおおむね50Ωのリアクタンスを持つように設計される。共振体2の面積は、例えば2GHzの振動子の場合であれば、200×200μmとなる。
反射器3は、固有音響インピーダンスの異なる低固有音響インピーダンス層3aと、高固有音響インピーダンス層3bとを備えている。図1では低固有音響インピーダンス層3a、高固有音響インピーダンス層3bはおのおの1層となっているが、良好な反射率を得るために適宜繰り返しても良い。その場合でも、最も共振体2に近い層は共振体2の振動を妨げないように、低い固有音響インピーダンスを持つ低固有音響インピーダンス層3aである必要がある。
本発明の音響波共振子では、これらの構造の上部に、絶縁層4と導体層5が設けられている。
絶縁層4は、例えばスピンコートやCVD法等の薄膜プロセスで上部電極層8上に所定の厚さで形成され、フォトリソグラフィ技術等により上部電極層8上に、当該上部電極層8を一部露出するように露出部4aが加工される。また、絶縁層4は、共振体2の側面を被覆するように形成し、導体層5が下部電極層6と電気的に接触しないようにする。
音響波共振子が必要な共振特性を発揮するために、絶縁層4の厚みは、材料の固有音響インピーダンスや密度、材料を伝搬する音響波の速度、音響波の波長等を考慮して、精密に設計する必要がある。最適な厚みは、使用周波数、共振子の設計、圧電体層7の材料、上部電極層6および下部電極層8の材料等によって異なるが、共振体2の音響波を効果的に閉じ込めるという観点から、λ/4(λは使用周波数での音響波の波長)の奇数倍が最適である。
また、絶縁層4の材料は、音響波の損失が小さいと共に、固有音響インピーダンスが小さい材料であればどんなものでも用いることができるが、平坦で高品質の膜が容易に得られる、薄膜プロセスで形成できる、フォトリソグラフィ技術等により加工ができるという観点から、ポリイミド、MSQ(Methylsises Quioxane)、BCB(Benzocyclobutene)などの樹脂材料や、多孔質シリカやエアロゲルなどの多孔質もしくは発泡性の無機材料が好適に使用できる。固有音響インピーダンスが小さいという観点から、BCBもしくは多孔質シリカが最も適している。絶縁層4は、電気的抵抗が大きい方が望ましいが、たとえば製造上の静電気から素子を保護するという目的のため、わずかに導電性を付与した膜を使用することもできる。なお、絶縁層4は、音響波を反射する構造であれば、単層であっても多層であっても構わない。
導体層5は、前記絶縁層4上に形成され、その一端は、絶縁層4の露出部4aを介して共振体2の上部電極層8と接続されている。また、導体層5は、絶縁層4上から共振体2の側方を介して基体1側へ導出されて、導体層5の他端は同一基体上の他の下部電極層に接続されている。このように、導体層5は、電気的接続を担う部材であり、W、Mo、Au、Al、Cu等の金属材料、およびそれらの合金が使用され、例えばスパッタリング法やCVD法等の薄膜プロセスで絶縁層4上に所定の厚さで形成され、フォトリソグラフィ技術等により所定の形状に加工される。
また、導体層5の厚みは、共振特性にも影響を与えるため、音響波共振子が必要な共振特性を発揮するために、材料の固有音響インピーダンスや密度、材料を伝搬する音響波の速度、音響波の波長等を考慮して、精密に設計する必要がある。最適な厚みは、使用周波数、共振子の設計、圧電体層7の材料、電極材料等によって異なるが、共振周波数が2GHzの場合、0.1〜2μmである。なお、導体層5の厚みは、上部電極層8の厚みよりも厚く形成されている。導体層5の厚みを相対的に厚く形成することによって、圧電体層7の側方に位置する導体層5の堆積量を多くすることができ、電極の引き回しの自由度を向上させることができる。
このように、導体層5を、共振体2における上部電極層8の厚みを変形することなく、露出部4aを介して上部電極層8に電気的に接続することで、電極の引き回しの自由度を上げることができる。その結果、上部電極層を圧電体層7の側方から引き回さなくてもよく、圧電体層7の側方において、上部電極層が断線することがないという顕著な効果を奏し、音響波共振子の生産性の向上に寄与することができる。
また、共振体2上に上部電極層8よりも低い固有音響インピーダンスの絶縁層4を形成し、該絶縁層4上に絶縁層4よりも高い固有音響インピーダンスの導体層5を設けることで、共振体2が発する音響波を絶縁層4側から共振体2側に反射し、共振体2の音響波の漏洩を抑制することができる。
図1では、導体層5は、上部電極層8上に、形成されているが、もちろんこの形体に限定されるものではなく、共振体全体を覆っていても良い。また、図1のように、同一基体上に設けられた他の音響波共振子の下部電極層に接続される場合のみでなく、音響波共振子回路の設計に従って、他の音響波共振子の上部電極層と接続されている場合や、パッド電極などに接続されている場合もある。
また、露出部4aの位置・形状も、図1に示したものに限定されるものではなく、音響波共振子の上部電極層と電気的に接続されるならば、例えば、上部電極層8の端部など、他の位置でもかまわない。特に、露出部4aの形状を不定形にしたり、露出部4aを複数箇所に設ける等すると、共振部2aで横方向に伝播する音響波が音響インピーダンスの異なる界面で拡散し、その共振の発生を抑えることができるため、音響波共振子の不要振動(スプリアス)が抑制できる。
本発明の音響波共振子の実施の形態の他の一例は、図2に示すように、導体層5と絶縁層4、共振体2等を被覆するように保護膜9を形成する。
保護膜9は、共振体2を音響的に外部からアイソレートすると共に共振体2を化学的、機械的に保護する機能を有する。このため、保護膜9の材料としては、透湿性が少なく、化学的、機械的に強固であると共に固有音響インピーダンスが高い材料である、Si、Alなどの無機材料が好適に用いられる。その結果、パッケージレスを図ることができ、音響波共振子全体の小型化に寄与することができる。また、圧電体層7と同じ材料であるAlNやZnOなどを使用することもできる。この場合、圧電体層7と同じ成膜装置が使用できるため、コスト低減が可能となる。
保護膜9の厚みは、材料の固有音響インピーダンスや密度、材料を伝搬する音響波の速度、音響波の波長等を考慮して、精密に設計する必要がある。最適な厚みは、使用周波数、共振子の設計、圧電体層7の材料、電極材料等によって異なるが、共振周波数が2GHzの場合、0.1〜2μmである。
また、保護膜9を薄膜プロセスで形成する場合は、ポリイミドやBCBなどの樹脂材料を使用し、その厚みは0.5〜5μmが望ましい。モールドなどで形成する場合は、エポキシ樹脂などが使用でき、その厚み50μmから2mmとなる。
更に、保護膜9上に、樹脂材料から成る第2の保護膜10が形成されることが望ましい。第2の保護膜10は、共振体2を音響的にアイソレートし、外部との接触を防ぐことができる。
更にまた、保護膜9および第2の保護膜10は、基板上に形成された複数の音響波共振子を共通に被覆することで、図6に示されるような従来必要とされていた気密性を維持するパッケージPを無くすことができ、パッケージレスのフィルタを作成することができる。その結果、音響波共振子およびフィルタ全体の厚みを薄くすることができ、装置全体の小型化に寄与することができる。
なお、本発明の音響波共振子における基体1、共振体2、反射器3、その他材料や構造、プロセス等については以上の例に特に限定されるものではなく、さらに、共振体2と外部接続のための端子部(図示せず)とを接続する配線および電極の取り回しや、複数の共振体2を接続してフィルタとする構成や構造についても特に限定されるものではない。これは以下に説明する音響波共振子についても同様である。
図3に示すように、本発明の音響波共振子は、所望の共振周波数での、前記導体層5中の音響波の波長をλ、前記保護膜9中の音響波の波長をλとしたとき、前記導体層5の膜厚dおよび前記保護膜9の膜厚dが、
0.2+0.5×n≦d/λ+d/λ≦0.3+0.5×n (nは自然数)
の条件を満たすことが望ましい。この条件の場合、Q値は4000以上となる。
図3に、下部電極層6および上部電極層8としてWを、圧電体層7としてZnOを使用し、絶縁層4として厚みλBCB/4のBCBを、第2の保護膜10として3μmのBCBを使用した場合の、導体層5、保護膜9の厚みd、dと音響波共振子のQ値の関係を示すシミュレーション結果を示す。共振体2の各層の厚みは共振周波数が2GHzとなるように設定した。保護膜9の材料としてはSiを使用し、図3(a)は導体層5の材料としてAuを、(b)はWを用いた場合の結果である。図3から本発明の条件が満たされる場合(図3には点線で示されている)に、共振子のQ値は最大になることが分かる。これは、絶縁層4、導体層5、保護膜9の各界面での音響波の反射の位相が最適となり、共振体2への音響波の閉じ込めが最大になるからである。
また、本発明の音響波共振子は、所望の共振周波数での、前記導体層5中の音響波の波長をλとしたとき、前記導体層5の膜厚dが、λ/2の略自然数倍であることが望ましい。なお、導体層5の膜厚dは、以下の数式を満たす範囲内であれば実用十分なQ値を持つ。
0.35×(1+2×(n−1))λ≦ d ≦0.65×(1+2×(n−1))λ(nは自然数)
図3(a)、(b)によると、この場合はd/λが0.25の略奇数倍となる。この条件では、図3のd/λ=0の時のQ値を見ても分かるように、導体層5が無い場合(上部電極層8の上部の構成が絶縁層4/保護膜5/第2の保護膜10の場合)でも、絶縁層4、保護膜9の各界面での音響波の反射の位相が最適となり、共振体2への音響波の閉じ込めが最大になる。このため、平面視で導体層5に覆われていない共振体2でも、絶縁層4、保護膜9によって外部からの音響的なアイソレーションが最適化され、損失が小さく、従ってQ値の高い音響波共振子が実現できる。
また、前記したシミュレーションでは、材料中での音響波の伝播損失や電極の電気抵抗による損失などは含まれていないため、実際の音響波共振子では、Q値は数100から2000程度となる。
図7に示すように、本発明の音響波共振子は、共振体2の側面に位置する絶縁層4及び導体層5の断面は、下部よりも上部が幅狭なテーパー状に形成することが望ましい。
ここで、共振体2の側面に位置する絶縁層4の基体1に対する傾斜角αは、共振体2の側面に位置する導体層5の傾斜角βよりも大きく設定することができる。また、絶縁層4として、例えばBCB等の樹脂材料で形成した場合、当該樹脂材料に対する光量を調整可能なハーフトーンマスクを使用することで、絶縁層4に傾斜角αを形成することができる。なお、絶縁層4の傾斜角αは、10°〜80°に形成することができる。なお、傾斜角αは、30°〜60°に形成することが望ましい。傾斜角αを30°〜60°にすることによって、共振体2の側面に位置する絶縁層4と導体層5との密着性を向上し、絶縁層4と導体層5の剥離を抑制することができる。
導体層5は、傾斜角αを有する絶縁層4上に、例えばCVD等を使用することで、断線することなく連続して形成することができる。なお、導体層5の傾斜角βは、10°〜80°であって、傾斜角αよりも小さく形成される。
このように、導体層5の端部の断面をテーパー状に形成することで、導体層5の断線を効果的に防止することができる。
上記構成では、反射器を備えた音響波共振子について説明したが、基体の裏面側に貫通孔を開け、共振体を基体から空間的に離したり、基体と共振体との間に犠牲層を設け、その犠牲層をエッチングして除去することで共振体を基体から空間的に離したりし、反射器を設けない構成であっても構わない。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、種々の変更・改良が可能であることはいうまでもない。
<本発明のフィルタ>
図4(a)に、本発明のフィルタの実施の形態の一例を示す平面図を、図4(b)に、その回路図をそれぞれ示す。図4において、図1と同様の箇所には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。また、フィルタの構造が分かり易いように、各部の大きさ、配置箇所を適宜修正した。図4(a)に示すフィルタは、図4(b)に示す通り、2段ラダー型フィルタであり、2つの直列共振子(第1の直列共振子11、第2の直列共振子13)と2つの並列共振子(第1の並列共振子15、第2の並列共振子18)とが接続された構成となっている。
かかる第1の直列共振子11と第2の直列共振子13は、2つの音響波共振子が導体層5を共有して電気的に接続されている。第1の直列共振子11の下部電極層6に形成された入力端子12は、第2の直列共振子13の下部電極層6に形成された出力端子14と電気的に接続されている。
第1の並列共振子15は、第1の並列共振子15の導体層5が第1の直列共振子11の導体層5と共有して電気的に接続されていて、第1の並列共振子15の下部電極層6をグランド(GND)端子16に接続することで入出力ライン17に対して並列に接続されている。
第2の並列共振子18は、第2の並列共振子18の導体層5と第2の直列共振子13の下部電極層6とが電気的に接続されており、第2の並列共振子18の下部電極層6をグランド(GND)端子16に接続することで入出力ライン17に対して並列に接続されている。なお、第1の並列共振子15と第2の並列共振子18は、下部電極層6を共有することで電気的に接続されている。このような構成とすることで、共振体2を構成する各層6、7、8のパターニング形状を変えるだけで複数の音響波共振子を接続し、フィルタを構成することができる。
本発明の音響波共振子によれば、従来品よりも低損失、信頼性の高いフィルタを低コストで提供することができるため、従来よりも低損失、低コストで、信頼性の高いフィルタを提供することができる。本発明の音響波共振子を用いて本発明のフィルタを構成したものとしては、共振子を電気的に結合させたラダー型フィルタやラティス型フィルタの他に、共振子を音響的に結合させたスタックト・クリスタル(Stacked Crystal)型フィルタやカップルド・レゾネータ(Coupled Resonator)フィルタ等が挙げられる。
<本発明の通信装置>
本発明の通信装置の実施の形態の一例について、図5に示すブロック回路図を用いて説明する。通信装置は、フィルタと電気信号を送信する送信回路19と、電気信号を受信する受信回路20とを有し、送信回路19と受信回路20とアンテナ25との間にフィルタ21を配置して電気信号をフィルタリング処理するものであって、図5は、携帯電話の高周波回路のブロック回路図を示すものである。送信回路19から送信される高周波信号は、フィルタ21aによりその不要信号がフィルタリング処理され、パワーアンプ22で増幅された後、アイソレータ23と分波器24を通り、アンテナ25から放射される。また、アンテナ25で受信された高周波信号は、分波器24を通りローノイズアンプ26で増幅されフィルタ21bでその不要信号をフィルタリング処理された後、アンプ27で再増幅されミキサ28で低周波信号に変換されて、その後受信回路20に送られる。
本発明のフィルタは、分波器24を構成する部材としても使用することができる。
このように、信頼性が高く、高性能で小型な本発明のフィルタをフィルタリング処理として用いることにより、回路中での損失が小さくなり、不要な波の除去性能が高くなり、より感度が良く、信頼性が高い通信装置を低価格で提供することができる。
本発明の音響波共振子の具体例について以下に説明する。ここでは、2GHzで共振する音響波共振子を作製した。
まず、高抵抗のSi基体1を準備し、酸を用いて基体1の洗浄を行った。次に、Si基体1上に、WとSiOを交互に6層積層した反射器3を形成した。
そして、反射器3上に、0.15μmのWからなる下部電極層6を、スパッタリング法により形成した後、フォトリソグラフィおよびフッ硝酸によるウエットエッチングを行なってパターンを形成した。
その後、下部電極層6上に、スパッタリング法により0.67μmのZnO膜から成る圧電体層7を成膜した。ZnO膜のパターニングは、フォトリソグラフィおよび希塩酸によるウエットエッチングによって行なった。
そして、圧電体層7上に、厚み0.15μmのWをスパッタリング法により形成し、同様にフォトリソグラフィ、ECRプラズマによるドライエッチングによりパターニングし、上部電極層8を形成した。
このようにして作製した反射器3および共振体2の上に、0.20μmのBCB層からなる絶縁層4をスピンコートにて形成し、フォトリソグラフィによって露出部4aおよび測定用の電極上の開口部を形成し、250℃で熱硬化させた。その後、Auからなる導体層5をスパッタリング法により形成した後、フォトリソグラフィおよびヨウ素/ヨウ化カリウムによるウエットエッチングによりパターン形成を行なった。Siからなる保護膜9はCVDによって成膜した後、フォトリソグラフィおよびECRプラズマによるドライエッチングによりパターン形成を行なった。最後に、3μmのBCB層からなる第2の保護膜10をスピンコートにて形成し、フォトリソグラフィによって測定用の電極上の開口部を形成し、250℃で熱硬化させた。
作製した音響波共振子のd/λ、d/λ、共振周波数fおよびQ値(Q)に関する測定結果を表1に示す。本発明の条件で作製した音響波共振子は、良好なQ値を持つことが分かる。
Figure 0004884134
本発明の音響波共振子の一例を示す、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’部分の断面図である。 本発明の音響波共振子の別の一例を示す、(a)は断面図、(b)は共振部の拡大断面図である。 導体層、保護膜の厚みと音響波共振子のQ値の関係を示す、(a)は接続電極がAuの場合、(b)はWの場合のシミュレーション結果を示す線図である。 本発明のフィルタの実施の形態の一例を示す、(a)は平面図、(b)は等価回路図である。 本発明の通信装置の実施の形態の一例を示すブロック回路図である。 従来の音響波共振子、フィルタの一例を示す断面図である。 本発明の音響波共振子の別の一例を示す、共振部の拡大断面図である。
符号の説明
1 基体
2 共振体
3 反射器
3a 低固有音響インピーダンス層
3b 高固有音響インピーダンス層
4 絶縁層
4a 露出部
5 導体層
6 下部電極層
7 圧電体層
8 上部電極層
9 保護膜
10 第2の保護膜
11 第1の直列共振子
12 入力端子
13 第2の直列共振子
14 出力端子
15 第1の並列共振子
16 グランド端子
17 入出力ライン
18 第2の並列共振子
19 送信回路
20 受信回路
21 フィルタ
21a フィルタ
21b フィルタ
22 パワーアンプ
23 アイソレータ
24 分波器
25 アンテナ
26 ローライズアンプ
27 アンプ
28 ミキサ
A 圧電体層の側面
導体層の膜厚
保護膜の膜厚
P パッケージ

Claims (9)

  1. 基体と、
    前記基体上に配置され、音響波を発する圧電体層を厚み方向の両側より電極層で挟んだ共振体と、
    前記圧電体層の上方に位置する電極層が一部露出されるようにして前記共振体上に設けられる絶縁層と、
    前記絶縁層よりも高い固有音響インピーダンスの導体材料から成り、前記露出部にて前記電極層と電気的に接続されるとともに前記絶縁層上から前記共振体の側方を介して前記基体側へ導出される導体層と、を備えた音響波共振子であって、
    前記共振体が、前記絶縁層及び前記導体層上に形成された保護膜により被覆され、
    前記導体層中を伝搬する音響波の波長をλ、前記保護膜中を伝搬する音響波の波長をλ、前記導体層の厚みをd、前記保護膜の厚みをdとしたときに、
    /λ+d/λ=0.75
    を満たし、前記基体がSiからなり、前記圧電体層がZnOからなり、前記電極層がWからなり、前記絶縁層がベンゾシクロブテンからなり、前記導体層がAuからなり、前記保護膜がベンゾシクロブテンからなる音響波共振子。
  2. 前記絶縁層が前記共振体の側面を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の音響波共振子。
  3. 前記露出部が複数個所に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の音響波共振子。
  4. 前記導体層の厚みd が、λ /2の略自然数倍であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の音響波共振子。
  5. 入力端子と出力端子とグランド端子とを有し、前記入力端子と前記出力端子とをつなぐ入出力ライン上、および前記入出力ラインとグランド端子との間に請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の音響波共振子をそれぞれ設けてなるフィルタ。
  6. 前記入出力ライン上の音響波共振子と、前記入出力ライン及び前記グランド端子間の音響波共振子とが、前記基体側へ導出された一方の音響波共振子の導体層を介して電気的に接続されていることを特徴とする請求項5に記載のフィルタ。
  7. 前記保護膜が複数の音響波共振子を共通に被覆していることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のフィルタ。
  8. 請求項5乃至請求項7のいずれかに記載のフィルタと、電気信号を送信する送信回路と、電気信号を受信する受信回路とを有し、前記送信回路と前記受信回路との間に前記フィルタを配置して電気信号をフィルタリング処理する通信装置。
  9. 前記導体層の厚みは、前記圧電体層の上方に位置する電極層の厚みより大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の音響波共振子。
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