JP4883274B2 - 放出制御された粒状物および該粒状物を含む製剤 - Google Patents

放出制御された粒状物および該粒状物を含む製剤 Download PDF

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Description

本発明は、新規なピラゾールスルホニルウレア化合物の放出が制御された製剤に関する。
本発明に係るピラゾールスルホニルウレア化合物は、水稲用除草剤として有用であり、極めて低薬量で多くの雑草に効果を発現し、通常の植付け条件では水稲に対して高い安全性を有するが、極端な浅植えや漏水条件では水稲に対して薬害を生じる場合や、目的とする雑草に対する残効が短くなる場合があり、該化合物の放出制御が望まれている。
また、除草活性成分を放出制御する方法として、パラフィンワックスを配合することにより放出制御された農薬製剤を用いることが特許文献1においてすでに知られているが、本発明に係るピラゾールスルホニルウレア化合物に関する開示はない。
また、ピラゾール環上にジオキサジン環が結合したピラゾールスルホニルウレア類が除草活性を有することは特許文献2に開示されている。しかしながら、特許文献2にはピラゾール環上のジオキサジン環に置換基が結合した、本発明に係るピラゾールスルホニルウレア化合物に関する具体的な開示はない。
特開平2−288803号公報 特開平7−118269号公報
本発明に係るピラゾールスルホニルウレア化合物は、極端な浅植えや漏水条件では水稲に対して薬害を生じる場合や、目的とする雑草に対する残効が短くなる場合があり、該化合物の放出制御が課題である。
本発明者らは鋭意研究した結果、下記式(1)で表されるピラゾールスルホニルウレア化合物と固体の疎水性物質を含む粒状物を用いることにより、当該ピラゾールスルホニルウレア化合物の初期の放出を抑制できると共に、最終的に当該ピラゾールスルホニルウレア化合物のほぼ全量を放出でき、その結果水稲に対する薬害を軽減できると共に、雑草に対する残効性を向上できることを見出した。すなわち、本発明は、下記〔1〕から〔18〕に関するものである。
〔1〕 式(1):
Figure 0004883274
〔式中、R1はC1-3アルキル基、C1-3ハロアルキル基、C1-3アルコキシC1-3アルキル基、フェニル基またはピリジル基を表し、
2は水素原子、C1-3アルキル基、C1-3ハロアルキル基、C1-3アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、
3、R4、R5およびR6はそれぞれ独立して水素原子、C1-3アルキル基またはC1-3ハロアルキル基を表し、但し、R3、R4、R5およびR6のうち、少なくともひとつはC1-3アルキル基またはC1-3ハロアルキル基を表し、
XおよびYはそれぞれ独立してC1-3アルキル基、C1-3ハロアルキル基、C1-3アルコキシ基、C1-3ハロアルコキシ基、ハロゲン原子またはジ(C1-3アルキル)アミノ基を表し、
Zは窒素原子またはメチン基を表す。〕で表されるピラゾールスルホニルウレア化合物および農薬として許容されるその塩から選ばれる1種以上の化合物と、25℃において固体の疎水性物質を含む粒状物。
〔2〕 R1がメチル基を表し、R2が水素原子、メチル基または塩素原子を表し、R3、R4、R5およびR6がそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、但し、R3、R4、R5およびR6のうち、少なくともひとつはメチル基を表し、XおよびYがメトキシ基またはメチル基を表し、Zは窒素原子またはメチン基を表す上記〔1〕記載の式(1)で表される化合物および農薬として許容されるその塩から選ばれる1種以上の化合物と、25℃において固体の疎水性物質を含む粒状物。
〔3〕 R2が水素原子を表す上記〔2〕記載の式(1)で表される化合物および農薬として許容されるその塩から選ばれる1種以上の化合物と、25℃において固体の疎水性物質を含む粒状物。
〔4〕 R2がメチル基を表す上記〔2〕記載の式(1)で表される化合物および農薬として許容されるその塩から選ばれる1種以上の化合物と、25℃において固体の疎水性物質を含む粒状物。
〔5〕 R2が塩素原子を表す上記〔2〕記載の式(1)で表される化合物および農薬として許容されるその塩から選ばれる1種以上の化合物と、25℃において固体の疎水性物質を含む粒状物。
〔6〕 R2が水素原子、メチル基または塩素原子を表し、R3がメチル基を表し、R4、R5およびR6が水素原子を表す上記〔2〕記載の式(1)で表される化合物および農薬として許容されるその塩から選ばれる1種以上の化合物と、25℃において固体の疎水性物質を含む粒状物。
〔7〕 さらに式(1)で表される化合物以外の除草活性成分を含有する上記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項記載の粒状物。
〔8〕 さらに補助剤を含む上記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項記載の粒状物。
〔9〕 補助剤が、固体粉末である上記〔8〕記載の粒状物。
〔10〕 25℃において固体の疎水性物質が、ワックス、脂肪酸、脂肪酸エステルおよび樹脂から選ばれる1種以上である上記〔1〕〜〔9〕のいずれか1項記載の粒状物。
〔11〕 ワックスがパラフィンワックスである上記〔10〕記載の粒状物。
〔12〕 除草活性成分の総重量と25℃において固体の疎水性物質の重量との比が、1:20から1:1の範囲にある上記〔1〕〜〔11〕のいずれか1項記載の粒状物。
〔13〕 粒状物の中位径が150〜700μmである上記〔1〕〜〔12〕のいずれか1項記載の粒状物。
〔14〕 上記〔1〕〜〔13〕のいずれか1項記載の粒状物および固体担体を含む固型除草製剤。
〔15〕 さらに式(1)で表される化合物以外の除草活性成分を含有する上記〔14〕記載の固型除草製剤。
〔16〕 さらに補助成分を含有する上記〔14〕または〔15〕記載の固型除草製剤。
〔17〕 固型除草製剤が粒剤である上記〔14〕〜〔16〕のいずれか1項記載の固型除草製剤。
〔18〕 式(1)で表される化合物の1日後の水中溶出率が60%以下である上記〔14〕〜〔17〕のいずれか1項記載の固型除草製剤。
本発明によれば、除草活性成分である式(1)で表されるピラゾールスルホニルウレア化合物の初期の放出を抑制できると共に、最終的に当該ピラゾールスルホニルウレア化合物のほぼ全量を放出でき、水稲に対する薬害を軽減し、雑草に対する残効性を向上することができる。
以下に、本発明の粒状物についてさらに詳細に説明する。
本発明の粒状物は、例えば次の方法で製造できる。まず、融点以上の温度、好ましくは融点より10〜30℃高い温度で溶融させた25℃において固体の疎水性物質の中に、粉末状の式(1)で表される化合物を添加し、さらに必要に応じて式(1)で表される化合物以外の除草活性成分や補助剤を添加し、攪拌機(例えば、ホモミキサー、スリーワンモーター、ニーダー、万能混合機、ナウター)などで混合攪拌し、式(1)で表される化合物を均一に分散させる。
または、粉末状の式(1)で表される化合物と25℃において固体の疎水性物質に、さらに必要に応じて式(1)で表される化合物以外の除草活性成分や補助剤を加え、これらを予め混合機(例えば、ナウターミキサー、万能混合機)などで均一に混合させる。次いで、25℃において固体の疎水性物質の融点以上の温度、好ましくは融点より10〜30℃高い温度に加熱溶融させながら、上記の攪拌機などで混合攪拌し、式(1)で表される化合物を均一に分散させてもよい。
これらの式(1)で表される化合物が均一に分散した溶融状態の混合物を可塑性を示す温度まで冷却し、これを例えば直径0.5〜0.8mmの穴を有するスクリーンを装着した押出造粒機にて造粒して粒状物を得る。押出造粒機としては、例えば、「農薬製剤ガイド」p.131(日本植物防疫協会発行、日本農薬学会農薬製剤・施用法研究会編)に記載されている、横押出型、前押出型、竪型又はローラー押出型等の押出造粒機が使用できる。もしくは、これらの造粒機を使用せず、溶融状態の混合物をそのまま冷却して、塊状またはフレーク状とした後、粉砕して粒状物としてもよい。
得られた粒状物を必要であれば冷風機等を用いてさらに室温付近まで冷却し、粉砕機(例えば、ピンミル、ハンマーミル、ロータースピードミル、サンプルミル)など用いて粉砕し、篩により篩分することにより、所望の中位径を有する粒状物を得ることができる。
粒状物の中位径は、100〜700μmの範囲が好ましく、より好ましくは、150〜700μmである。粒状物の中位径がこの範囲よりも小さくなると、式(1)で表される化合物が比較的短期間で放出してしまい、薬害が助長されてしまう。一方、粒状物の中位径がこの範囲よりも大きくなると、式(1)で表される化合物の放出が抑制され充分な除草効果が得られにくくなる。
本発明の粒状物に使用できる25℃において固体の疎水性物質としては、例えば、キャンデリラワックス、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、蜜ロウ、ラノリン、鯨ロウ、牛脂等の動物系ワックス、マイクロクリスタルワックス(イソパラフィン、シクロパラフィン)、パラフィンワックス(ノルマルパラフィン)、ペトロラクタム、カルナウバワックス、酸化ワックス、エステルワックス、ウレタンワックス、ポリオレフィン、酸化ポリエチレン等の石油系ワックス、パルミチン酸、ステアリン酸、ラノリン脂肪酸等の脂肪酸、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル等の脂肪酸エステル、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニルとエチレンの共重合物、酢酸ビニルとバーサチック酸ビニルの共重合物、酢酸ビニルとエチレンと塩化ビニルの共重合物、ポリアクリル酸エステル、アクリル酸エステルとスチレンの共重合物、アクリル酸エステルとシリコーンの共重合物、アクリル酸エステルとエチレンの共重合物、ポリウレタン、スチレンとブタジエンの共重合物、アクリロニトリルとブタジエンの共重合物等の水不溶性熱可塑性樹脂、およびアミノ樹脂(尿素樹脂およびメラミン樹脂等)、フェノール樹脂(レゾール樹脂およびノボラック樹脂等)、レゾルシノールホルムアルデヒド樹脂、キシレン樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられ、これら2種以上を併用してもよい。25℃において固体の疎水性物質として好ましいものは、マイクロクリスタルワックス、パラフィンワックスであり、イソパラフィン、ノルマルパラフィンまたはこれらの混合物で、その融点の範囲が50〜95℃のものが適当である。
本発明の粒状物に使用できる式(1)で表される化合物以外の除草活性成分として、具体的にその一般名を例示すれば次の通りであるが、必ずしもこれらのみに限定されるものではない。
ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron ethyl)、ハロスルフロンメチル(halosulfuron methyl)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron methyl)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、スルホスルフロン(sulfosulfuron)、ニコスルフロン(Nicosulfuron)、トリフロキシスルフロン ナトリウム塩(trifloxysulfuron-sodium)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、ホラムスルフロン(foramsulfuron)、クロルスルフロン(chlorsulfuron)、メトスルフロンメチル(metsusulfuron-methyl)およびプロスルフロン(prosulfuron)などが挙げられる。これらの式(1)で表される化合物以外除草活性成分は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明の粒状物において、除草活性成分の総重量と25℃において固体の疎水性物質の重量との比は、1:30〜1:0.5の範囲が好ましく、より好ましくは1:20〜1:1の範囲である。除草活性成分1重量部に対して25℃において固体の疎水性物質が0.5重量部未満になると、除草活性成分が比較的短期間で放出してしまい、薬害が助長されてしまう可能性が高くなる。一方、除草活性成分1重量部に対して25℃において固体の疎水性物質が30重量部を超えると、活性成分の放出が抑制され充分な除草効果が得られにくくなる可能性が高くなる。
本発明の粒状物に含有できる補助剤としては、固体粉末、界面活性剤、溶剤等が挙げられるが、好ましくは固体粉末である。
次に、本発明の固型除草製剤についてさらに詳細に説明する。
本発明の固型除草製剤が粒剤である場合には、押出式造粒機、加圧式造粒機、流動層造粒機、攪拌式造粒機および転動造粒機等の造粒機により製造することができる。例えば、押出式造粒の場合は、上記方法で製造した式(1)で表される化合物を含有する粒状物と固体担体に、さらに必要に応じて式(1)で表される化合物以外の除草活性成分や補助成分を加え、これらを均一に混合して得られた混合物に、液体の補助成分および適量の水を加えてペースト状に混練した後、直径0.5〜1.5mmの穴を有するスクリーンを装着した押出式造粒機を用いて造粒後、乾燥して製造することができる。
本発明の固型除草製剤に用いる式(1)で表される化合物の含有量は、特に限定されるものではないが、固型除草製剤に対して通常0.01〜10重量%の範囲が好ましい。
本発明の固型除草製剤からの式(1)で表される化合物の1日後の水中溶出率は、水稲に対する薬害を軽減する観点から、80%以下が好ましい。
本発明の粒状物、固体担体と共に、固型除草製剤に含有できる式(1)で表される化合物以外の除草活性成分として、具体的にその一般名を例示すれば次の通りであるが、必ずしもこれらのみに限定されるものではない。
ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron ethyl)、ハロスルフロンメチル(halosulfuron methyl)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron methyl)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、エスプロカルブ(esprocarb)、ベンチオカーブ(benthiocarb)、モリネート(molinate)、ジメピペレート(dimepiperate)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、メフェナセット(mefenacet)、ブタクロール(butachlor)、プレチラクロール(pretilachlor)、テニルクロール(thenylchlor)、ブロモブチド(bromobutide)エトベンザニド(etobenzanid)、ダイムロン(dymron)、クミルロン(cumyluron)、ベンタゾン(bentazone)、ベンタゾンの塩、2,4−D、2,4−Dの塩、2,4−Dのエステル、MCP、MCPの塩、MCPのエステル、MCPB、MCPBの塩、MCPBのエステル、フェノチオール(MCPA-thioethyl)、クロメプロップ(clomeprop)、ナプロアニリド(naproanilide)、オキサジアゾン(oxadiazon)、ピラゾレート(pyrazolate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、オキサジアルギル(oxadiargyl)、ジメタメトリン(dimethametryn)、シメトリン(simetryn)、ピペロホス(piperophos)、アニロホス(anilofos)、ブタミホス(butamifos)、ベンスリド(bensulide)、ジチオピル(dithiopyr)、ピリミノバックメチル(pyriminobac methyl)、CNP、クロメトキシニル(chlormethoxynil)、シハロホップブチル(cyhalofop butyl)、ビフェノックス(bifenox)、カフェンストロール(cafenstrole)、ペントキサゾン(pentoxazone)、インダノファン(indanofan)、オキサジクロメホン(oxaziclomefone)、フェントラザミド(fentrazamide)、ブテナクロール(butenachlor)、ACN、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、ベンフレセート(benfuresate)、シンメチリン(cimmethylin)、シマジン(simazine)、ジクロベンジル(dichlobenil)、ジウロン(diuron)、クロロIPC(chlorpropham)、アトラジン(atrazine)、アラクロール(alachlor)、イソウロン(isouron)、クロルフタリム(chlorphtalim)、シアナジン(cyanazin)、トリフルラリン(trifluralin)、ブタミホス(butamifos)、プロピザミド(propyzamide)、プロメトリン(prometryn)、ペンディメタリン(pendimethalin)、メトラクロール(metolachlor)、メトリブジン(metribuzin)、リニュロン(linuron)、レナシル(lenacil)、プロパニル(propanil)、MCPA、アイオキシニル(ioxynil octanoate)、アシュラム(asulam)、キザロホップエチル(quizalofop-ethyl)、プロパキザホップ(propaquizafop)、キザロホップテフリル(quizalofop-tefuryl)、セトキシジム(sethoxydim)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron-methyl)、フェノキサプロップエチル(fenoxaprop-ethyl)、フェンメディファム(phenmedipham)、フルアジホップブチル(fluazifop-butyl)、ベンタゾン(bentazone)、SAP(bensulide)、TCTP(chlorthal-dimethyl,tetorachlorothiophene)、アミプロホスメチル(amiprophosmethyl)、アメトリン(ametryn)、イソキサベン(isoxaben)、オルソベンカーブ(orbencarb)、カルブチレート(karbutilate)、ジチオピル(dithiopyr)、シデュロン(siduron)、チアザフルロン(thiazafluron)、ナプロパミド(napropamide)、プロジアミン(prodiamine)、ベスロジン(benefin)、メチルダイムロン(methyl dymron)、2,4−PA、MCPPA、フラザスルフロン(flazasulfuron)、メトスルフロンメチル(metsulfuron-methyl)、イマザキン(imazaquin)、イマザピル(imazapyr)、テトラピオン(flupropanate)、テブティウロン(tebuthiuron)、ブロマシル(bromacil)、ヘキサジノン(hexazinone)、グリホサートアンモニウム塩(glyphosate-ammonium)、グリホサートイソプロピルアミン塩(glyphosate-iso-propylammonium)、グリホサートトリメシウム塩(glyphosate-trimesium)、グリホサートナトリウム塩(glyphosate-sodium)、ビアラホス(bialaphos)、グルホシネート(glufosinate-ammonium)およびMCC等が挙げられる。
これらの式(1)で表される化合物以外除草活性成分は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。また、これらの含有量は特に限定されるものではないが、固型除草製剤に対して通常0.01〜20重量%の範囲が好ましい。
本発明の固型除草製剤に用いることのできる補助成分としては、例えば、界面活性剤、結合剤、溶剤、吸収剤、粉砕助剤、pH調整剤、分解防止剤、着色剤及び防腐剤等が挙げられる。
本発明の粒状物に使用できる固体粉末、および固型除草製剤に使用する固体担体としては、例えば石英、方解石、海泡石、ドロマイト、チョーク、カオリナイト、パイロフィライト、セリサイト、ハロサイト、メタハロサイト、木節粘土、蛙目粘土、陶石、ジークライト、アロフェン、シラス、きら、タルク、ベントナイト、活性白土、酸性白土、軽石、アタパルジャイト、ゼオライトおよび珪藻土等の天然鉱物質、例えば焼成クレー、パーライト、シラスバルーン、バーミキュライト、アタパルガスクレーおよび焼成珪藻土等の天然鉱物質の焼成品、例えば炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウムおよび塩化カリウム等の無機塩類、例えばブドウ糖、果糖、しょ糖および乳糖などの糖類、例えば澱粉、粉末セルロースおよびデキストリン等の多糖類、例えば尿素、尿素誘導体、安息香酸および安息香酸の塩等の有機物、例えば木粉、トウモロコシ穂軸、クルミ殻およびタバコ茎等の植物類、フライアッシュ、ホワイトカーボンならびに肥料等が挙げられる。
上記ベントナイトの具体例としては、例えばクニゲルVA(商品名/クニミネ工業(株)製)、クニゲルV2(商品名/クニミネ工業(株)製)、穂高ベントナイト(商品名/豊順洋行(株)製)、妙義ベントナイト(商品名/豊順洋行(株)製)、榛名ベントナイト(商品名/豊順洋行(株)製)、ベントナイトスーパークレイ(商品名/豊順洋行(株)製)および粒状ベントナイト(商品名/豊順洋行(株)製)等のナトリウムベントナイトならびにクニボンド(商品名/クニミネ工業(株)製)等のカルシウムベントナイトが挙げられる。
上記ベントナイト以外の天然鉱物質の具体例としては、H微粉(商品名/浅田製粉(株)製)、ネオキャリアK(商品名/浅田製粉(株)製)、フバサミKクレー(商品名/フバサミクレー(株)製)および特雪Fクレー(商品名/昭和鉱業(株)製)等が挙げられる。
上記炭酸カルシウムの具体例としては、ミクロカル250(商品名/青倉石灰工業((株)製)、ミクロカル100(商品名/青倉工業(株)製)、NS#100(商品名/日東粉化工業(株)製)、NS#200(商品名/日東粉化工業(株)製)、NS#3000(商品名/日東粉化工業(株)製)およびスーパーSS(商品名/丸尾カルシウム(株)製)等が挙げられる。
上記ホワイトカーボンの具体例としては、例えばカープレックス#80D(商品名/塩野義製薬(株))、カープレックス#67(商品名/塩野義製薬(株))、カープレックス#1120(商品名/塩野義製薬(株))、カープレックス#XR(商品名/塩野義製薬(株))、ファインシールA(商品名/徳山曹達(株))、ファインシールE−50(商品名/徳山曹達(株))、ファインシールX−37(商品名/徳山曹達(株))、ファインシールK−41(商品名/徳山曹達(株))、ファインシールP−8(商品名/徳山曹達(株))、トクシールU(商品名/徳山曹達(株))、トクシールCU−N(商品名/徳山曹達(株))、トクシールP(商品名/徳山曹達(株))、トクシールNR(商品名/徳山曹達(株))、ニップシールNS(商品名/日本シリカ工業(株))、ニップシールNSK(商品名/日本シリカ工業(株))、ニップシールNA(商品名/日本シリカ工業(株))、サイロイド244(商品名/富士デヴィソン化学)、サイロイド65(商品名/富士デヴィソン化学)、サイロイド308(商品名/富士デヴィソン化学)、ミズカシルP−705(商品名/水沢化学(株))、ミズカシルP−802(商品名/水沢化学(株))、ミズカシルP−78(商品名/水沢化学(株))およびミズカシルP−832(商品名/水沢化学(株))等の含水シリカ、例えばカープレックスCS−5(商品名/塩野義製薬(株))、カープレックスCS−7(商品名/塩野義製薬(株))およびカープレックスCS−701(商品名/塩野義製薬(株))等の含水シリカの焼成品、例えばアエロジル130(商品名/日本アエロジル(株))、アエロジル200(商品名/日本アエロジル(株))、アエロジル380(商品名/日本アエロジル(株))およびアエロジルMOX80(商品名/日本アエロジル(株))等の無水シリカ、例えばフローライトR(商品名/徳山ソーダ(株))、フローライトRN(商品名/徳山ソーダ(株))、トヨヒーローTH(商品名/東洋電化工業(株))、ゾノライト(商品名/小野田化学)およびマイクロセルE(商品名/ジョンズ・マンビル)等の含水カルシウムシリケート、例えばSIPERNAT D17(商品名/日本アエロジル(株))、ニップシールSS−10(商品名/日本シリカ(株))、ニップシールSS−20(商品名/日本シリカ(株))およびニップシールSS−30P(商品名/日本シリカ(株))等の含水シリカを原料とした表面処理シリカ、例えばアエロジルR972(商品名/日本アエロジル(株))、アエロジルR202(商品名/日本アエロジル(株))およびアエロジルR812(商品名/日本アエロジル(株))等の無水シリカを原料とした表面処理シリカが挙げられる。
本発明の粒状物および固型除草製剤に使用できる界面活性剤としては、例えば、以下の(A)、(B)、(C)、(D)および(E)が挙げられる。
(A)ノニオン性界面活性剤:
(A-1)ポリエチレングリコール型界面活性剤:例えば、ポリオキシエチレンアルキル(C12~18)エーテル、アルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8~12)フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8~12)フェニルエーテルのホルマリン縮合物、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)フェニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテルのポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルキル(C12~18)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテル、アルキル(C8~12)フェニルポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテル、ポリオキシエチレンビスフェニルエーテル、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸(C12~18)モノエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸(C12~18)ジエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸(C12~18)エステル、グリセロール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、ヒマシ油エチレンオキサイド付加物、硬化ヒマシ油エチレンオキサイド付加物、アルキル(C12~18)アミンエチレンオキサイド付加物および脂肪酸(C12~18)アミドエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
(A-2)多価アルコール型界面活性剤:例えば、グリセロール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸(C12~18)エステル、ソルビタン脂肪酸(C12~18)エステル、ショ糖脂肪酸エステル、多価アルコールアルキルエーテルおよび脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
(A-3)アセチレン系界面活性剤:例えば、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物およびアセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
(A-4)その他の界面活性剤:例えば、アルキルグリコシド等が挙げられる。
(B)アニオン性界面活性剤:
(B-1)カルボン酸型界面活性剤:例えば、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリマレイン酸、ポリ無水マレイン酸、マレイン酸または無水マレイン酸とオレフィン(例えばイソブチレンおよびジイソブチレン等)との共重合物、アクリル酸とイタコン酸の共重合物、メタアクリル酸とイタコン酸の共重合物、マレイン酸または無水マレイン酸とスチレンの共重合物、アクリル酸とメタアクリル酸の共重合物、アクリル酸とアクリル酸メチルエステルとの共重合物、アクリル酸と酢酸ビニルとの共重合物、アクリル酸とマレイン酸または無水マレイン酸の共重合物、N−メチル−脂肪酸(C12~18)サルコシネート、樹脂酸および脂肪酸(C12~18)等のカルボン酸、並びにそれらカルボン酸の塩が挙げられる。
(B-2)硫酸エステル型界面活性剤:例えば、アルキル(C12~18)硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(C12~18)エーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8~12)フェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8~12)フェニルエーテルのポリマーの硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)フェニルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテルのポリマーの硫酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーの硫酸エステル、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化脂肪酸および硫酸化オレフィン等の硫酸エステル、並びにそれら硫酸エステルの塩が挙げられる。
(B-3)スルホン酸型界面活性剤:例えば、パラフィン(C12~22)スルホン酸、アルキル(C8~12)ベンゼンスルホン酸、アルキル(C8~12)ベンゼンスルホン酸のホルマリン縮合物、クレゾールスルホン酸のホルマリン縮合物、α−オレフィン(C14~16)スルホン酸、ジアルキル(C8~12)スルホコハク酸、リグニンスルホン酸、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8~12)フェニルエーテルスルホン酸、ポリオキシエチレンアルキル(C12~18)エーテルスルホコハク酸ハーフエステル、ナフタレンスルホン酸、(モノまたはジ)アルキル(C1~6)ナフタレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、(モノまたはジ)アルキル(C1~6)ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、クレオソート油スルホン酸のホルマリン縮合物、アルキル(C8~12)ジフェニルエーテルジスルホン酸、イゲポンT(商品名)、ポリスチレンスルホン酸およびスチレンスルホン酸とメタアクリル酸の共重合物等のスルホン酸、並びにそれらスルホン酸の塩が挙げられる。
(B-4)燐酸エステル型界面活性剤:例えば、アルキル(C8~12)燐酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(C12~18)エーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8~12)フェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)アルキル(C8~12)フェニルエーテルのポリマーの燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)フェニルフェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテルのポリマーの燐酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーの燐酸エステル、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールイミンおよび縮合燐酸(例えばトリポリリン酸等)等の燐酸エステル、並びにそれら燐酸エステルの塩が挙げられる。
上記の(B-1)〜(B-4)における塩としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウムおよびカリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウムおよびマグネシウム等)、アンモニウムおよび各種アミン(例えばアルキルアミン、シクロアルキルアミンおよびアルカノールアミン等)等が挙げられる。
(C)カチオン性界面活性剤:
例えば、アルキルアミン、アルキル4級アンモニウム塩、アルキルアミンのエチレンオキサイド付加物およびアルキル4級アンモニウム塩のエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
(D)両性界面活性剤:
例えば、ベタイン型界面活性剤およびアミノ酸型界面活性剤等が挙げられる。
(E)その他の界面活性剤:
例えば、シリコーン系界面活性剤およびフッ素系界面活性剤等が挙げられる。
本発明の固型除草製剤に用いることのできる結合剤としては、例えばデキストリン(焙焼デキストリンおよび酵素変性デキストリン等)、酸分解澱粉、酸化澱粉、アルファー化澱粉、エーテル化澱粉(カルボキシメチル澱粉、ヒドロキシアルキル澱粉およびカチオン澱粉等)、エステル化澱粉(酢酸澱粉およびリン酸澱粉等)、架橋澱粉およびグラフト化澱粉等の加工澱粉、例えばアルギン酸ナトリウム、アラビアガム、ゼラチン、トラガントガム、ローカストビーンガムおよびカゼイン等の天然物質、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム塩、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースおよびアセチルセルロース等のセルロース誘導体、ならびに例えばポリビニルメチルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンポリプロピレンブロック共重合体、ポリビニルアルコール、部分けん化酢酸ビニルとビニルエーテルの共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合物およびポリアクリルアミド等のその他の高分子が挙げられる。
本発明に係る式(1)で表される化合物およびその製造中間体の置換基R1、R2、R3、R4、R5、R6、X、YおよびZを具体的に例示する。但し、記号はそれぞれ以下の意味を示す。
Me:メチル基、Et:エチル基、Pr−n:ノルマルプロピル基、Pr−iso:イソプロピル基、Ph:フェニル基、Py:ピリジル基
〔置換基R1の具体例〕
Me、Et、Pr−n、Pr−iso、CH2F、CHF2、CF3、CH2CH2F、CH2CHF2、CH2CF3、CH2CH2CH2F、CH2CH2CHF2、CH2CH2CF3、CH2CH2Cl、CH2CH2Br、CH2OMe、CH2OEt、CH2OPr−n、CH2OPr−iso、CH2CH2OMe、CH2CH2OEt、CH2CH2OPr−n、CH2CH2OPr−iso、CH2CH2CH2OMe、CH2CH2CH2OEt、CHMeCH2OMe、CH2CHMeOMe、Ph,2−Py
〔置換基R2の具体例〕
H、Me、Et、Pr−n、Pr−iso、CH2F、CHF2、CF3、CH2CH2F、CH2CHF2、CH2CF3、CH2CH2CH2F、CH2CH2CHF2、CH2CH2CF3、CH2CH2Cl、OMe、OEt、OPr−n、OPr−iso、F、Cl、Br、I
〔置換基R3、R4、R5およびR6の具体例〕
H、Me、Et、Pr−n、Pr−iso、CH2F、CHF2、CF3、CH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2Br、CH2I、CH2CH2F、CH2CHF2、CH2CF3、CH2CH2CH2
〔置換基XおよびYの具体例〕
Me、Et、Pr−n、Pr−iso、OCH3、OCH2CH3、OPr−n、OPr−iso、CH2F、CHF2、CF3、CH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2CH2F、CH2CHF2、CH2CF3、CF2CF3、CH2CH2CH2F、CH2CH2CHF2、CH2CH2CF3、CH2CH2Cl、CH2CH2Br、OCH2F、OCHF2、OCF3、OCH2CH2F、OCH2CHF2、OCH2CF3、OCF2CF3、OCH2CH2CH2F、OCH2CH2CHF2、OCH2CH2CF3、OCH2CH2Cl、OCH2CH2Br、F、Cl、Br、I、Me2N、Et2N、(Pr−n)2
〔置換基Zの具体例〕
N、CH
式(1)で表される化合物には光学異性体が存在する場合もあり、その光学異性体はすべて式(1)で表される化合物に含まれる。
なお、式(1)で表される化合物のうち、例えばR2がClのものは、置き苗稲に薬害が軽く、また移植稲に対しても、特に実用場面に近い漏水条件下で薬害が軽い傾向にある。
式(1)で表される化合物は下記の反応式1ないし3に示す方法により製造できる。
〔反応式1〕
Figure 0004883274
〔式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、X、YおよびZは前記と同様の意味を表す。〕
反応式1は4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(2)を塩基存在下または非存在下、2−フェノキシカルボニルアミノピリミジン(またはトリアジン)(3)と反応させて化合物(1)を製造する方法を示す。
本反応において、(3)は(2)に対して通常0.5ないし10倍モル、好ましくは0.9ないし1.1倍モル使用される。
本反応に使用される塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムおよび水素化ナトリウム等の無機塩基類、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンおよび1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基類、n−ブチルリチウムおよびsec−ブチルリチウム等の有機リチウム類、リチウムジイソプロピルアミドおよびリチウムビス(トリメチルシリル)アミド等の有機リチウムアミド類、並びにナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド類があげられる。塩基は(2)に対して通常0ないし10倍モル、好ましくは0ないし2倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし120℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
〔反応式2〕
Figure 0004883274
〔式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、X、YおよびZは前記と同様の意味を表す。〕
反応式2は4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホニルカーバメート(4)を塩基存在下または非存在下、2−アミノピリミジン(またはトリアジン)(5)と反応させて化合物(1)を製造する方法を示す。
本反応において、(5)は(4)に対して通常0.5ないし10倍モル、好ましくは0.9ないし1.1倍モル使用される。
本反応に使用される塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムおよび水素化ナトリウム等の無機塩基類、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンおよび1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基類、n−ブチルリチウムおよびsec−ブチルリチウム等の有機リチウム類、リチウムジイソプロピルアミドおよびリチウムビス(トリメチルシリル)アミド等の有機リチウムアミド類、並びにナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド類があげられる。塩基は(4)に対して通常0ないし10倍モル、好ましくは0ないし2倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし120℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
〔反応式3〕
Figure 0004883274
〔式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、X、YおよびZは前記と同様の意味を表す。〕
反応式3は4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホニルイソシアナート(6)を塩基存在下または非存在下、2−アミノピリミジン(またはトリアジン)(5)と反応させて化合物(1)を製造する方法を示す。
本反応において、(5)は(6)に対して通常0.5ないし10倍モル、好ましくは0.9ないし1.1倍モル使用される。
本反応に使用される塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムおよび水素化ナトリウム等の無機塩基類、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンおよび1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基類、n−ブチルリチウムおよびsec−ブチルリチウム等の有機リチウム類、リチウムジイソプロピルアミドおよびリチウムビス(トリメチルシリル)アミド等の有機リチウムアミド類、並びにナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド類があげられる。塩基は(3)に対して通常0ないし10倍モル、好ましくは0ないし2倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし120℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
反応式1で示す方法で用いられる4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(2)は反応式4ないし6に示す方法で製造できる。
また、反応式2ないし3で示す方法で用いられる4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホニルカーバメート(4)および4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホニルイソシアナート(6)は4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(2)を原料として、特開昭59−219281号公報および特開昭55−13266号公報に記載されている方法を参考にして合成できる。
〔反応式4〕
Figure 0004883274
〔式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は前記と同様の意味を表す。〕
反応式4は、5−クロロ−4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(7)を水硫化ナトリウムと反応させて5−メルカプト−4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(8)とし(工程A)、(8)を塩素または次亜塩素酸ナトリウム等の塩素化剤と反応させて4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホニルクロリド(9)とし(工程B)、(9)をアンモニア水または炭酸アンモニウムと反応させて(工程C)、4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(2)を製造する方法を示す。
工程Aの反応において、水硫化ナトリウムは(7)に対して通常1.0ないし10倍モル、好ましくは2ないし5倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、ジメチルスルホキシドおよびスルホラン等の含硫黄極性溶媒類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし120℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
工程Bの反応において、塩素または次亜塩素酸ナトリウムは(8)に対して通常1ないし100倍モル、好ましくは2ないし10倍モル使用される。
本反応は、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし100℃、好ましくは−10ないし50℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
工程Cの反応において、アンモニアまたは炭酸アンモニウムは(9)に対して通常1.0ないし100倍モル、好ましくは2ないし5倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、ジメチルスルホキシドおよびスルホラン等の含硫黄極性溶媒類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし100℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
〔反応式5〕
Figure 0004883274
〔式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は前記と同様の意味を表す。〕
反応式5は、5−ベンジルメルカプト−4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(10)を塩素または次亜塩素酸ナトリウム等の塩素化剤と反応させ、4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホニルクロリド(9)を製造する方法を示す。
本反応において、塩素または次亜塩素酸ナトリウムは(10)に対して通常1ないし100倍モル、好ましくは2ないし10倍モル使用される。
本反応は、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし100℃、好ましくは−10ないし50℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
(9)は反応式4の工程Cにより、4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(2)に誘導できる。
〔反応式6〕
Figure 0004883274
〔式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は前記と同様の意味を表す。〕
反応式6は、4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(11)のピラゾール環上5位をn−ブチルリチウムまたはリチウムジイソプロピルアミド等によりリチオ化後、二酸化硫黄と反応させて4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルフィン酸リチウム(12)とし(工程D)、(12)をN−クロロコハク酸イミドと反応させて(工程E)、4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホニルクロリド(9)を製造する方法を示す。
工程Dの1)の反応において、n−ブチルリチウムまたはリチウムジイソプロピルアミドは(11)に対して通常1ないし100倍モル、好ましくは1ないし5倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−120ないし100℃、好ましくは−78ないし10℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
工程Dの2)の反応において、二酸化硫黄は(11)に対して通常1.0ないし100倍モル、好ましくは1ないし10倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−120ないし100℃、好ましくは−78ないし10℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
工程Eの反応において、N−クロロコハク酸イミドは(12)に対して通常1.0ないし100倍モル、好ましくは1ないし10倍モル使用される。
本反応に使用される溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし100℃、好ましくは−10ないし50℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
(9)は反応式4の工程Cにより、4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(2)に誘導できる。
反応式4ないし6に示す方法で用いられる5−クロロ−4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(7)、5−ベンジルメルカプト−4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(10)および4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(11)は反応式7ないし15に示す方法で製造できる。
〔反応式7〕
Figure 0004883274
〔式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は前記と同様の意味を表し、X1はハロゲン原子を表し、Lは塩素原子、ベンジルチオ基または水素原子を表す。〕
反応式7は、ピラゾール−4−ヒドロキサム酸(13)を隣接ジハロゲン化アルキル(14)と反応させて4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(7)、(10)または(11)を製造する方法を示す。
本反応において、(14)は(13)に対して通常1.0ないし100倍モル、好ましくは1ないし5倍モル使用される。
本反応に使用される塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムおよび水素化ナトリウム等の無機塩基類、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンおよび1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基類、n−ブチルリチウムおよびsec−ブチルリチウム等の有機リチウム類、リチウムジイソプロピルアミドおよびリチウムビス(トリメチルシリル)アミド等の有機リチウムアミド類、並びにナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド類があげられる。塩基は(13)に対して通常0ないし10倍モル、好ましくは0ないし2倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、ジメチルスルホキシドおよびスルホラン等の含硫黄極性溶媒類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし100℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
〔反応式8〕
Figure 0004883274
〔式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびLは前記と同様の意味を表し、X2はハロゲン原子、C1-3アルキルスルホニルオキシ基またはC1-3ハロアルキルスルホニルオキシ基を表す。〕
反応式8は、ピラゾール−4−カルボン酸クロリド(15)をアルコキシアミン(16)と反応させてピラゾール−4−ヒドロキサム酸エステル(17)とし(工程F)、(17)を塩基と反応させて(工程G)、4−(5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(7)、(10)または(11)を製造する方法を示す。
工程Fの反応において、(16)は(15)に対して通常1ないし100倍モル、好ましくは2ないし5倍モル使用される。
本反応に使用される塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムおよび水素化ナトリウム等の無機塩基類、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンおよび1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基類、n−ブチルリチウムおよびsec−ブチルリチウム等の有機リチウム類、リチウムジイソプロピルアミドおよびリチウムビス(トリメチルシリル)アミド等の有機リチウムアミド類、並びにナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド類があげられる。塩基は(15)に対して通常0ないし10倍モル、好ましくは0ないし2倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし100℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
工程Gの反応において使用される塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムおよび水素化ナトリウム等の無機塩基類、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンおよび1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基類、n−ブチルリチウムおよびsec−ブチルリチウム等の有機リチウム類、リチウムジイソプロピルアミドおよびリチウムビス(トリメチルシリル)アミド等の有機リチウムアミド類、並びにナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド類があげられる。塩基は(17)に対して通常0ないし10倍モル、好ましくは0ないし2倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし100℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
〔反応式9〕
Figure 0004883274
〔式中、R1、R2、R3、R5、R6、X1およびLは前記と同様の意味を表し、R7およびR8はそれぞれ独立して水素原子またはC1-3アルキル基を表す。〕
反応式9は、ピラゾール−4−カルボン酸クロリド(15)をアリルオキシアミン(16a)と反応させてピラゾール−4−ヒドロキサム酸エステル(17a)とし(工程H)、(17a)をハロゲンまたはN−ハロゲン化コハク酸イミドと反応させて4−(5−ハロアルキル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(7a)、(10a)または(11a)とし(工程I)、(7a)、(10a)または(11a)を還元して(工程J)、4−(5−アルキル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(7b)、(10b)または(11b)を製造する方法を示す。
工程Hの反応において、(16a)は(15)に対して通常1ないし100倍モル、好ましくは2ないし5倍モル使用される。
本反応に使用される塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムおよび水素化ナトリウム等の無機塩基類、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンおよび1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基類、n−ブチルリチウムおよびsec−ブチルリチウム等の有機リチウム類、リチウムジイソプロピルアミドおよびリチウムビス(トリメチルシリル)アミド等の有機リチウムアミド類、並びにナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド類があげられる。塩基は(15)に対して通常0ないし10倍モル、好ましくは0ないし2倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし100℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
工程Iの反応において、ハロゲンまたはN−ハロゲノコハク酸イミドは(17a)に対して通常1ないし100倍モル、好ましくは1ないし5倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、酢酸メチルまたは酢酸エチル等のカルボン酸エステル類、メタノール、エタノールまたはエチレングリコール等のアルコール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし100℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
工程Jの反応において用いられる還元剤および還元系としては、金属ナトリウム/液体アンモニア、金属リチウム/液体アンモニアおよび金属ナトリウム/t−ブチルアルコール−テトラヒドロフラン混合溶媒等のアルカリ金属を用いる系、亜鉛/酢酸および亜鉛/水酸化カリウム/水等の金属亜鉛を用いる系、水素化トリフェニルスズ、水素化ジフェニルスズ、水素化トリn−ブチルスズ、水素化ジn−ブチルスズ、水素化トリエチルスズおよび水素化トリメチルスズ等の有機スズ水素化物を用いる系、前記有機スズ化合物とアゾビスイソブチロニトリル等の遊離基開始剤を組み合わせた系、トリクロロシラン、トリエチルシランおよびトリメチルシラン等のシラン類を用いる系、水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムナトリウム、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、水素化ホウ素ナトリウムおよび水素化シアノホウ素ナトリウム等の金属水素錯化合物を用いる系、ジボラン、トリメチルアミン−ボランおよびピリジン−ボラン等のボラン誘導体を用いる系、並びに、水素/パラジウム−炭素および水素/ラネーニッケル等の接触還元系があげられる。
還元剤は、(7a)、(10a)または(11a)に対して通常1ないし100倍モル、好ましくは1ないし5倍モル使用される。
本還元反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は上記各還元系に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、酢酸メチルまたは酢酸エチル等のカルボン酸エステル類、メタノール、エタノールまたはエチレングリコール等のアルコール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは−78ないし100℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
〔反応式10〕
Figure 0004883274
〔式中、R1、R2、R5、R6、R7、R8、X2およびLは前記と同様の意味を表す。〕
反応式10は、4−(5−ハロアルキル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(7c)、(10c)または(11c)を塩基存在下または非存在下、脱ハロゲン化水素化して、各々対応する4−(5−アルキリデン−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(7d)、(10d)または(11d)とし(工程K)、(7d)、(10d)または(11d)を還元して(工程L)、各々対応する4−(5−アルキル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(7e)、(10e)または(11e)を製造する方法を示す。
工程Kの反応に使用される塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムおよび水素化ナトリウム等の無機塩基類、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンおよび1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基類、n−ブチルリチウムおよびsec−ブチルリチウム等の有機リチウム類、リチウムジイソプロピルアミドおよびリチウムビス(トリメチルシリル)アミド等の有機リチウムアミド類、並びにナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド類があげられる。塩基は(7c)、(10c)または(11c)に対して通常0ないし100倍モル、好ましくは0ないし5倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし100℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
工程Lの反応において用いられる還元剤および還元系としては、金属ナトリウム/液体アンモニア、金属リチウム/液体アンモニアおよび金属リチウム/エチルアミン等のアルカリ金属を用いる系、アルミニウム−水銀/ジエチルエーテル−水およびアルミニウム−ニッケル/水酸化ナトリウム/水等の金属アルミニウムを用いる系、水素化ジイソブチルアルミニウム等の水素化アルミニウム化合物を用いる系、トリエチルシラン−トリフルオロ酢酸およびポリメチルヒドロシロキサン/パラジウム−炭素等のヒドロシラン類を用いる系、水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムナトリウム、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、水素化ホウ素ナトリウムおよび水素化シアノホウ素ナトリウム等の金属水素錯化合物を用いる系、ジボラン、トリメチルアミン−ボランおよびピリジン−ボラン等のボラン誘導体を用いる系、抱水ヒドラジン/空気、抱水ヒドラジン/ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウムおよびヒドロキシルアミン−O−スルホン酸/水酸化ナトリウム等の反応系内に発生させたジイミドを用いる系、水素/パラジウム−炭素および水素/ラネーニッケル等の不均一系接触還元系、並びに、水素/クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)、水素/ヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)、水素/酢酸ロジウム(II)および水素/酢酸ルテニウム(II)等均一系接触還元系があげられる。
本還元反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は上記各還元系に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、酢酸メチルまたは酢酸エチル等のカルボン酸エステル類、メタノール、エタノールまたはエチレングリコール等のアルコール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは−78ないし100℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
〔反応式11〕
Figure 0004883274
〔式中、R1、R2、R3、R5、R6、R7、R8およびLは前記と同様の意味を表す。〕
反応式11は、ピラゾール−4−ヒドロキサム酸エステル(17a)または(17b)を酸(H+)と反応させて4−(5−アルキル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(7b)、(10b)または(11b)を製造する方法を示す。
本反応に使用される酸としては塩酸、硫酸およびリン酸等の無機酸類、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸またはp−トルエンスルホン酸等の有機酸類があげられる。酸は(17a)または(17b)に対して通常0.01ないし100倍モル、好ましくは0.05ないし10倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし100℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
〔反応式12〕
Figure 0004883274
〔式中、R3、R5、R6、R7、R8およびX2は前記と同様の意味を表す。〕
反応式12は、ピラゾール−4−ヒドロキサム酸(13)を塩基存在下または非存在下、ハロゲン化アリル(18)と反応させて、反応式9および反応式11で用いられるピラゾール−4−ヒドロキサム酸エステル(17a)を製造する方法を示す。
本反応において、(18)は(13)に対して通常1ないし100倍モル、好ましくは1ないし5倍モル使用される。
本反応に使用される塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムおよび水素化ナトリウム等の無機塩基類、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンおよび1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基類、n−ブチルリチウムおよびsec−ブチルリチウム等の有機リチウム類、リチウムジイソプロピルアミドおよびリチウムビス(トリメチルシリル)アミド等の有機リチウムアミド類、並びにナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド類があげられる。塩基は(13)に対して通常0ないし100倍モル、好ましくは0ないし5倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし100℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
〔反応式13〕
Figure 0004883274
〔式中、R3、R5、R6、R7、R8およびX2は前記と同様の意味を表す。〕
反応式13は、ピラゾール−4−ヒドロキサム酸(13)を塩基存在下または非存在下、ハロヒドリン(19)またはオキシラン(20)と反応させて、反応式11で用いられるピラゾール−4−ヒドロキサム酸エステル(17b)を製造する方法を示す。
本反応において、(19)または(20)は(13)に対して通常1ないし100倍モル、好ましくは2ないし5倍モル使用される。
本反応に使用される塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムおよび水素化ナトリウム等の無機塩基類、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンおよび1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基類、n−ブチルリチウムおよびsec−ブチルリチウム等の有機リチウム類、リチウムジイソプロピルアミドおよびリチウムビス(トリメチルシリル)アミド等の有機リチウムアミド類、並びにナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド類があげられる。塩基は(13)に対して通常0ないし100倍モル、好ましくは0ないし5倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし100℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
〔反応式14〕
Figure 0004883274
〔式中、R1、R2、R3、R5、R6、R7、R8およびLは前記と同様の意味を表す。〕
反応式14は、ピラゾール−4−ヒドロキサム酸(13)を塩基存在下または非存在下、エピハロヒドリン(21)と反応させて、ピラゾール−4−ヒドロキサム酸エステル(17c)とし(工程L)、(17c)を酸または塩基で処理して、4−(5−ヒドロキシアルキル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(7f)、(10f)または(11f)とし(工程M)、次に、(7f)、(10f)または(11f)をハロゲン化またはアルキルスルホニル化する(工程N)ことにより、各々対応する、4−(5−ハロアルキル(またはアルキルスルホニルオキシアルキル)−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(7c)、(10c)または(11c)を製造する方法を示す。(7c)、(10c)または(11c)は反応式10で使用される。
工程Lの反応において、(21)は(13)に対して通常1ないし100倍モル、好ましくは1ないし5倍モル使用される。
本反応に使用される塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムおよび水素化ナトリウム等の無機塩基類、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンおよび1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基類、n−ブチルリチウムおよびsec−ブチルリチウム等の有機リチウム類、リチウムジイソプロピルアミドおよびリチウムビス(トリメチルシリル)アミド等の有機リチウムアミド類、並びにナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド類があげられる。塩基は(13)に対して通常0ないし100倍モル、好ましくは0ないし5倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし100℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
工程Mの反応において使用される酸または塩基としては、塩酸、硫酸およびリン酸等の無機酸類、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸等の有機酸類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムおよび水素化ナトリウム等の無機塩基類、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンおよび1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基類、n−ブチルリチウムおよびsec−ブチルリチウム等の有機リチウム類、リチウムジイソプロピルアミドおよびリチウムビス(トリメチルシリル)アミド等の有機リチウムアミド類、並びにナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド類があげられる。酸または塩基は(17c)に対して通常0ないし100倍モル、好ましくは0ないし5倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし100℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
工程Nの反応において、ハロゲン化剤またはアルキルスルホニル化剤は(7f)、(10f)または(11f)に対して通常1ないし100倍モル、好ましくは1ないし5倍モル使用される。
本反応に使用されるハロゲン化剤としては、塩化水素、臭化水素およびヨウ化水素等のハロゲン化水素酸、三塩化リン、五塩化リン、オキシ塩化リンおよび三臭化リン等のハロゲン化リン、ホスホン酸トリフェニル/塩化ベンジルおよびトリフェニルホスフィン/四塩化炭素等の系、塩化メタンスルホニルおよび塩化p−トルエンスルホニル等のハロゲン化スルホニウム、並びに塩化チオニルおよび臭化チオニル等のハロゲン化チオニルがあげられる。
本反応に使用されるアルキルスルホニル化剤としては、塩化メタンスルホニルおよび塩化p−トルエンスルホニル等のハロゲン化スルホニウムがあげられる。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし100℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
〔反応式15〕
Figure 0004883274
反応式15は、ピラゾール−4−カルボン酸クロリド(15)を塩基存在下または非存在下、ヒドロキシアミンと反応させて、反応式7、反応式12ないし14で用いられるピラゾール−4−ヒドロキサム酸(13)を製造する方法を示す。
本反応において、ヒドロキシルアミンは(15)に対して通常1ないし100倍モル、好ましくは1ないし5倍モル使用される。
本反応に使用される塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムおよび水素化ナトリウム等の無機塩基類、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンおよび1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基類、n−ブチルリチウムおよびsec−ブチルリチウム等の有機リチウム類、リチウムジイソプロピルアミドおよびリチウムビス(トリメチルシリル)アミド等の有機リチウムアミド類、並びにナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド類があげられる。塩基は(15)に対して通常0ないし100倍モル、好ましくは0ないし5倍モル使用される。
本反応は無溶媒でも進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。溶媒は反応に不活性なものであれば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、水、並びにこれらの混合溶媒があげられる。
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし100℃である。
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
以上の反応によって得られる目的物は、反応終了後、濾取、抽出、洗浄、カラムクロマトグラフィー、再結晶および蒸留等の操作により、単離および精製することができる。
以下に化合物の合成例を具体的に述べるが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
〔合成例1〕
N−((4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル)−3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(化合物No.1)の合成
Figure 0004883274
アセトニトリル(8ml)に3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(0.64g、2.2mmol)とN−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルバミン酸フェニル(0.59g、2.1mmol)を溶解し、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(0.33g、2.2mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。水(8ml)を加えた後、ジエチルエーテルで抽出した。得られた水層に12%塩酸を加えてpH1に調整し、ジエチルエーテルで再度抽出した。得られたジエチルエーテル溶液を水および塩化ナトリウム飽和水溶液で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去した。得られた残渣をn−ヘキサンで洗浄、乾燥して目的物(0.40g)を得た。融点177−179℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.38(d,J=6.6Hz,3H),3.69−3.72(m,1H),3.96(s,6H),4.13−4.18(m,1H),4.30(s,3H),4.49−4.63(m,1H),5.77(s,1H),7.67(brs,1H),12.91(brs,1H)。
〔合成例2〕
N−((4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル)−3−クロロ−4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾール−5−スルホンアミド(化合物No.2)の合成
Figure 0004883274
原料に3−クロロ−4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾール−5−スルホンアミド(0.090g、0.21mmol)を用い、合成例1と同様にして目的物(0.10g)を得た。融点91−94℃
。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)3.28−3.42(m,2H),3.89−4.05(m,7H),4.04−4.12(m,1H),4.31(s,3H),4.56−4.60(m,1H),5.79(s,1H),7.43(brs,1H),12.93(s,1H)。
〔合成例3〕
N−((4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル)−3−クロロ−4−(5,5−ジメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾール−5−スルホンアミド(化合物No.3)の合成
Figure 0004883274
原料に3−クロロ−4−(5,5−ジメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾール−5−スルホンアミド(0.47g、1.5mmol)を用い、合成例1と同様にして目的物(0.42g)を得た。融点189−191℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.41(s,6H),3.78(s,2H),3.97(s,6H),4.30(s,3H),5.78(s,1H),7.58(brs,1H),12.92(brs,1H)。
〔合成例4〕
N−((4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル)−3−クロロ−4−(5−ヨードメチル−5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾール−5−スルホンアミド(化合物No.4)の合成
Figure 0004883274
原料に3−クロロ−4−(5−ヨードメチル−5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾール−5−スルホンアミド(0.21g、0.48mmol)を用い、合成例1と同様にして目的物(0.14g)を得た。融点90−93℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.55(s,3H),3.30−3.49(m,2H),3.81−3.84(m,1H),3.97(s,6H),4.23−4.30(m,4H),5.80(s,1H),7.29(brs,1H),12.93(s,1H)。
〔合成例5〕
N−((4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル)−1,3−ジメチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(化合物No.5)の合成
Figure 0004883274
原料に1,3−ジメチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(0.070g、0.26mmol)を用い、合成例1と同様にして目的物(0.090g)を得た。融点180−182℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.36(d,J=6.6Hz,3H),2.29(s,3H),3.62−3.69(m,1H),3.97(s,6H),4.11−4.16(m,1H),4.27(s,3H),4.49−4.54(m,1H),5.78(s,1H),7.23(brs,1H),12.74(brs,1H)。
〔合成例6〕
N−((4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル)−3−クロロ−4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾール−5−スルホンアミド(化合物No.6)の合成
Figure 0004883274
原料に4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−スルホンアミド(0.53g、1.3mmol)を用い、合成例1と同様にして目的物(0.34g)を得た。融点66−69℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)2.34(s,3H),3.36(m,2H),3.92−4.19(m,8H),4.23(s,3H),4.54−4.59(m,1H),5.78(s,1H),7.41(brs,1H),12.64(brs,1H)。
〔合成例7〕
N−((4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル)−4−(5,5−ジメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−スルホンアミド(化合物No.7)の合成
Figure 0004883274
原料に4−(5,5−ジメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−スルホンアミド(0.13g、0.45mmol)を用い、合成例1と同様にして目的物(0.12g)を得た。融点199−201℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.39(s,6H),2.27(s,3H),3.75(s,2H),3.97(s,6H),4.27(s,3H),5.78(s,1H),7.22(brs,1H),12.75(s,1H)。
〔合成例8〕
N−((4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル)−4−(5−ヨードメチル−5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−スルホンアミド(化合物No.8)の合成
Figure 0004883274
原料に4−(5−ヨードメチル−5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−スルホンアミド(0.080g、0.19mmol)を用い、合成例1と同様にして目的物(0.050g)を得た。融点133−135℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.63(s,3H),2.29(s,3H),3.31−3.46(m,2H),3.78−3.82(m,1H),3.97(s,6H),4.17−4.27(m,4H),5.79(s,1H),7.40(brs,1H),12.76(brs,1H)。
〔合成例9〕
N−((4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル)−1,3−ジメチル−4−(6−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(化合物No.9)の合成
Figure 0004883274
原料に1,3−ジメチル−4−(6−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(0.14g、0.51mmol)を用い、合成例1と同様にして目的物(0.17g)を得た。融点187−189℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.28(d,J=8.0Hz,3H),2.29(s,3H),3.96(s,6H),3.99−4.04(m,2H),4.27(s,3H),4.29−4.33(m,1H),5.78(s,1H),7.26(brs,1H),12.70(brs,1H)。
〔合成例10〕
N−((4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル)−3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(化合物No.1)の合成(その2)
トルエン(100ml)にN−メトキシカルボニル−3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(20.3g、57.5mmol)と2−アミノ−4,6−ジメトキシピリミジン(9.40g、60.6mmol)を加え、減圧下(700mmHg)、副生してくるメタノールを留去しながら4時間加熱還流した。同温度でトルエンを15ml留去した後、撹拌しながら室温まで冷却した。析出した固体を濾取、トルエンで洗浄、乾燥して目的物(24.1g)を得た。融点177−179℃。
〔合成例11〕
N−((4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル)−3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(化合物No.1)の合成(その3)
2−アミノ−4,6−ジメトキシピリミジン(0.46g、3.0mmol)のアセトニトリル(3ml)溶液に3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホニルイソシアナート(1.0g、3.1mmol)のトルエン(5ml)溶液を加え、室温で3時間撹拌した。析出した固体を濾取、トルエンで洗浄、乾燥して目的物(1.2g)を得た。融点177−179℃。
〔合成例12〕
N−((4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル)−3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(化合物No.1)の合成(その4)
2−アミノ−4,6−ジメトキシピリミジン(1.55g、10.0mmol)のアセトニトリル(15ml)溶液にピリジン(0.16g、2.0mol)とシアン酸ナトリウム(0.72g、11mmol)を加え、撹拌下、40℃にて3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホニルクロリド(3.45g、11.0mmol)を1時間かけて分割投入した。40℃にて、さらに1.5時間撹拌した。室温まで冷却後、水(60ml)を加え、35%塩酸でpH1に調整し、析出した固体を濾取した。得られた固体をメタノールで洗浄、乾燥して目的物(4.70g)を得た。融点177−179℃。
〔合成例13〕
N−((4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル)−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(化合物No.10)の合成
Figure 0004883274
原料に1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(0.20g、0.77mmol)を用い、合成例1と同様にして目的物(0.25g)を得た。融点154−157℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.35(d,J=6.3Hz,3H),3.56−3.64(m,1H),4.03−4.13(m,7H),4.34(s,3H),4.44−4.50(m,1H),5.78(s,1H),7.45(brs,1H),7.72(s,1H),12.66Hz(brs,1H)。
〔参考例1〕
(1)(5−ベンジルチオ−3−クロロ−1−メチルピラゾール−4−イル)−N−アリルオキシカルボン酸アミドの合成
Figure 0004883274
アリルオキシアミン塩酸塩(2.3g、21mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)懸濁液に、0℃でトリエチルアミン(2.9g、29mmol)を加え、室温で5分間撹拌後、5−ベンジルチオ−3−クロロ−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸クロリド(2.1g、7.0mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液を滴下した。室温で1時間撹拌後、水(100ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル溶液を塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去して目的物(2.4g)を得た。油状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)3.45(s,3H),4.11(s,2H),4.53(d,J=6.3Hz,2H),5.34−5.45(m,2H),6.00−6.13(m,1H),7.03−7.06(m,2H),7.24−7.28(m,3H),9.14(brs,1H)。
(2)5−ベンジルチオ−3−クロロ−4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾールの合成
Figure 0004883274
(5−ベンジルチオ−3−クロロ−1−メチルピラゾール−4−イル)−N−アリルオキシカルボン酸アミド(2.2g、6.5mmol)のアセトニトリル(70ml)溶液に、0℃でヨウ素(5.0g、20mmol)を加えた。室温で6時間撹拌後、水(150ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル溶液をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、塩化ナトリウム飽和水溶液および水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去して目的物(3.0g)を得た。油状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)3.25(s,3H),3.34−3.42(m,2H),4.04−4.11(m,3H)4.32−4.40(m,1H),4.58−4.65(m,1H),7.00−7.08(m,2H),7.21−7.27(m,3H)。
(3)5−ベンジルチオ−3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾールの合成
Figure 0004883274
5−ベンジルチオ−3−クロロ−4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾール(2.9g、6.3mmol)のジメチルスルホキシド(40ml)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.47g、12mmol)を加えた。60℃で0.5時間撹拌後、6%塩酸(200ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル溶液を塩化ナトリウム飽和水溶液および水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去して目的物(2.0g)を得た。油状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.44(d,J=6.6Hz,3H),3.24(s,3H),3.74−3.85(m,1H),4.04(s,2H),4.22−4.29(m,1H),4.56−4.65(m,1H),6.97−7.06(m,2H),7.19−7.21(m,3H)。
(4)3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミドの合成(その1)
Figure 0004883274
5−ベンジルチオ−3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(1.9g、5.6mmol)の塩化メチレン(30ml)溶液に、水(30ml)と35%塩酸(2.3g、22mmol)を加え、激しく撹拌しながら8%次亜塩素酸ナトリウム水溶液(20.5g、22.0mmol)を5℃にて加え、0.5時間撹拌した。窒素を導入して過剰の塩素を追い出した後、水(50ml)を加え、塩化メチレンで抽出した。得られた塩化メチレン溶液を減圧下濃縮後、残渣をテトラヒドロフラン(8ml)に溶解し、0℃にて28%アンモニア水(5ml)を加え、室温で0.25時間撹拌した。水(20ml)を加え、ジエチルエーテルで抽出し、ジエチルエーテル層を廃棄した。得られた水層に35%塩酸を加えて、pH1に調整後、再びジエチルエーテルで抽出した。得られたジエチルエーテル溶液を塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去して目的物(0.64g)を得た。融点120−122℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.43(d,J=6.3Hz,3H),3.74−3.80(m,1H),4.13(s,3H),4.21−4.26(m,1H),4.57−4.67(m,1H),6.12(brs,2H)。
〔参考例2〕
3−クロロ−4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾール−5−スルホンアミドの合成
Figure 0004883274
原料に5−ベンジルチオ−3−クロロ−4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾール(0.24g、0.52mmol)を用い、参考例1の(4)と同様にして目的物(0.090g)を得た。固体。
〔参考例3〕
(1)(5−ベンジルチオ−3−クロロ−1−メチルピラゾール−4−イル)−N−(2−メチル−2−プロペニルオキシ)カルボン酸アミドの合成
Figure 0004883274
原料に2−メチル−2−プロペニルオキシアミン塩酸塩(1.2g、9.7mmol)を用い、参考例1の(1)と同様にして目的物(1.8g)を得た。油状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.88(s,3H),3.36(s,3H),4.11(s,2H),4.45(s,2H),5.08(d,J=9.9Hz,2H),7.01−7.06(m,2H),7.22−7.28(m,3H),9.15(brs,1H)。
(2)5−ベンジルチオ−3−クロロ−4−(5−ヨードメチル−5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾールの合成
Figure 0004883274
原料に(5−ベンジルチオ−3−クロロ−1−メチルピラゾール−4−イル)−N−(2−メチル−2−プロペニルオキシ)カルボン酸アミド(1.7g、4.8mmol)を用い、参考例1の(2)と同様にして目的物(2.3g)を得た。油状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.61(s,3H),3.23(s,3H),3.39−3.55(m,2H),3.91−3.95(m,1H),4.11(s,2H),4.25−4.29(m,1H),6.98−7.06(m,2H),7.21−7.28(m,3H)。
(3)5−ベンジルチオ−3−クロロ−1−メチル−4−(5,5−ジメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾールの合成
Figure 0004883274
原料に(5−ベンジルチオ−3−クロロ−4−(5−ヨードメチル−5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾール(1.7g、3.6mmol)を用い、参考例1の(3)と同様にして目的物(1.3g)を得た。油状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.48(s,6H),3.23(s,3H),3.88(s,2H),4.05(s,2H),6.99−7.06(m,2H),7.21−7.28(m,3H)。
(4)3−クロロ−1−メチル−4−(5,5−ジメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミドの合成
Figure 0004883274
原料に5−ベンジルチオ−3−クロロ−1−メチル−4−(5,5−ジメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(1.2g、3.4mmol)を用い、参考例1の(4)と同様にして目的物(0.47g)を得た。固体。
〔参考例4〕
3−クロロ−4−(5−ヨードメチル−5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾール−5−スルホンアミドの合成
Figure 0004883274
原料に5−ベンジルチオ−3−クロロ−4−(5−ヨードメチル−5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾール(0.50g、1.0mmol)を用い、参考例1の(4)と同様にして目的物(0.21g)を得た。固体。
〔参考例5〕
(1)(5−ベンジルチオ−1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)−N−アリルオキシカルボン酸アミドの合成
Figure 0004883274
原料に5−ベンジルチオ−1,3−ジメチルピラゾール−4−カルボン酸クロリド(1.6g、5.7mmol)を用い、参考例1の(1)と同様にして目的物(1.5g)を得た。油状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)2.50(s,3H),3.34(s,3H),3.92(s,2H),4.48−4.51(m,2H),5.32−5.43(m,2H),6.02−6.11(m,1H),6.96−7.00(m,2H),7.23−7.30(m,3H),9.77(s,1H)。
(2)5−ベンジルチオ−4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1、3−ジメチルピラゾールの合成
Figure 0004883274
原料に(5−ベンジルチオ−1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)−N−アリルオキシカルボン酸アミド(0.92g、2.9mmol)を用い、参考例1の(2)と同様にして目的物(0.74g)を得た。融点79−81℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)2.37(s,3H),3.29(s,3H),3.36−3.40(m,2H),3.97−4.04(m,3H),4.29−4.34(m,1H),4.53−4.60(m,1H),7.00−7.06(m,2H),7.20−7.28(m,3H)。
(3)5−ベンジルチオ−1,3−ジメチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾールの合成
Figure 0004883274
原料に5−ベンジルチオ−4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1,3−ジメチルピラゾール(0.71g、1.6mmol)を用い、参考例1の(3)と同様にして目的物(0.19g)を得た。油状物質。
(4)1,3−ジメチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミドの合成
Figure 0004883274
原料に5−ベンジルチオ−1,3−ジメチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(0.19g、0.6mmol)を用い、参考例1の(4)と同様にして目的物(0.070g)を得た。固体。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.42(s,3H),2.33(s,3H),3.71−3.78(m,1H),4.10(s,3H),4.21−4.25(m,1H),4.60(m,1H),6.15(s,2H)。
〔参考例6〕
4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−スルホンアミドの合成
Figure 0004883274
原料に5−ベンジルチオ−4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1,3−ジメチルピラゾール(0.70g、1.6mmol)を用い、参考例1の(4)と同様にして目的物(0.53g)を得た。固体。
〔参考例7〕
(1)(5−ベンジルチオ−1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)−N−(2−メチル−2−プロペニルオキシ)カルボン酸アミドの合成
Figure 0004883274
原料に5−ベンジルチオ−1,3−ジメチルピラゾール−4−カルボン酸クロリド(1.10g、3.9mmol)と2−メチル−2−プロペニルオキシアミン塩酸塩(1.30g、10.5mmol)を用い、参考例1の(1)と同様にして目的物(1.15g)を得た。油状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.89(s,3H),2.51(s,3H),3.33(s,3H),3.91(s,2H),4.42(s,2H),5.06(d,J=11.3Hz,2H),6.95−7.01(m,2H),7.24−7.29(m,3H),9.77(brs,1H)。
(2)5−ベンジルチオ−4−(5−ヨードメチル−5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1,3−ジメチルピラゾールの合成
Figure 0004883274
原料に(5−ベンジルチオ−1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)−N−(2−メチル−2−プロペニルオキシ)カルボン酸アミド(0.60g、1.8mmol)を用い、参考例1の(2)と同様にして目的物(0.78g)を得た。油状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)1.60(s,3H),2.37(s,3H),3.27(s,3H),3.39−3.52(m,2H),3.88−3.93(m,1H),4.00(s,2H),4.19−4.24(m,1H),7.00−7.05(m,2H),7.20−7.24(m,3H)。
(3)5−ベンジルチオ−1,3−ジメチル−4−(5,5−ジメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾールの合成
Figure 0004883274
原料に5−ベンジルチオ−4−(5−ヨードメチル−5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1,3−ジメチルピラゾール(0.54g、1.2mmol)を用い、参考例1の(3)と同様にして目的物(0.38g)を得た。油状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)1.47(s,6H),2.34(s,3H),3.26(s,3H),3.86(s,2H),4.00(s,2H),6.98−7.05(m,2H),7.21−7.25(m,3H)。
(4)1,3−ジメチル−4−(5,5−ジメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミドの合成
Figure 0004883274
原料に5−ベンジルチオ−1,3−ジメチル−4−(5,5−ジメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(0.34g、1.0mmol)を用い、参考例1の(4)と同様にして目的物(0.13g)を得た。固体。
〔参考例8〕
4−(5−ヨードメチル−5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−スルホンアミドの合成
Figure 0004883274
原料に5−ベンジルチオ−4−(5−ヨードメチル−5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1,3−ジメチルピラゾール(0.20g、0.44mmol)を用い、参考例1の(4)と同様にして目的物(0.080g)を得た。固体。
〔参考例9〕
(1)2−(1,3−ジメチル−5−ベンジルチオピラゾール−4−イル)カルボニルアミノオキシ)プロパン酸エチルの合成
Figure 0004883274
5−ベンジルチオ−3−クロロ−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸(1.0g、3.8mmol)の塩化メチレン(20ml)溶液に、2−アミノオキシプロパン酸エチル(0.58g、4.4mmol)とN−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.83g、4.3mmol)を加え、室温で12時間撹拌した。減圧下、溶媒留去後、水(50ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル溶液を塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製し、目的物0.88gを得た。油状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.30(t,J=8Hz,3H),1.57(d,J=10Hz,3H),2.47(s,3H)),3.28(s,3H),3.40(q,J=8Hz,2H),4.18−4.32(m,2H),4.62−4.71(m,1H),6.91−7.07(m,2H),7.15−7.31(m,3H),10.40(s,1H)。
(2)(1,3−ジメチル−5−ベンジルチオピラゾール−4−イル)−N−(2−ヒドロキシイソプロポキシ)カルボン酸アミドの合成
Figure 0004883274
水素化リチウムアルミニウム(0.090g、2.4mmol)のジエチルエーテル(20ml)懸濁液に、撹拌下、5℃で、2−(1,3−ジメチル−5−ベンジルチオピラゾール−4−イル)カルボニルアミノオキシ)プロパン酸エチル(0.88g、2.3mmol)のジエチルエーテル(5ml)溶液を滴下した。同温度で2.5時間撹拌後、反応液を氷水(20ml)にあけ、10%塩酸を加えてpH1に調整し、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル溶液を水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去して目的物(0.70g)を得た。油状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.29(d,J=8Hz,3H),2.74(s,3H),3.26−3.50(m,1H),3.42(s,3H),3.59−3.72(m,1H),3.94(s,2H),3.96−4.03(m,1H),4.72(brs,1H),6.91−7.02(m,2H),7.20−7.32(m,3H),9.60(brs,1H)。
(3)5−ベンジルチオ−1,3−ジメチル−4−(6−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾールの合成
Figure 0004883274
(1,3−ジメチル−5−ベンジルチオピラゾール−4−イル)−N−(2−ヒドロキシイソプロポキシ)カルボン酸アミド(0.70g、2.1mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液に、塩化チオニル(0.34ml、4.6mmol)を加え、1.5時間還流後、溶媒留去した。得られた残渣をN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)に溶解し、5℃にて、55%水素化ナトリウム(0.10g、2.3mmol)を加え、さらに同温度で1時間撹拌した。水(20ml)を加え、酢酸エチルで抽出し、得られた酢酸エチル溶液を塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開液:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製して目的物(0.32g)を得た。固体。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.37(d,J=8Hz,3H),2.33(s,3H),3.28(s,3H),3.95−4.05(m,2H),4.08−4.13(m,1H),4.44−4.51(m,1H),6.99−7.06(m,2H),7.09−7.15(m,3H)。
(4)1,3−ジメチル−4−(6−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミドの合成
Figure 0004883274
原料に5−ベンジルチオ−1,3−ジメチル−4−(6−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(0.32g、1.0mmol)を用い、参考例1の(4)と同様にして目的物(0.14g)を得た。固体。
〔参考例10〕
(1)3,5−ジクロロ−1−メチルピラゾール−4−カルボヒドロキサム酸の合成
Figure 0004883274
ヒドロキシルアミン塩酸塩(106.9g、1.538mol)の水(200ml)溶液に、5ないし15℃にて85%水酸化カリウム(101.5g、1.538mol)の水(200ml)溶液を加え、室温で5分間撹拌した。次に、3ないし8℃にて3,5−ジクロロ−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸クロリド(100.0g、0.5128mol)のテトラヒドロフラン(170ml)溶液を2時間で滴下した。さらに5℃で0.5時間撹拌後、35%塩酸を加えpH3ないし4に調整した。析出した固体を濾取、水洗、乾燥して目的物(94.9g)を得た。融点200−202℃(分解)。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(ジメチルスルホキシド−d6中)3.79(s,3H),9.24(brs,1H),10.83(brs,1H)。
(2)N−アリルオキシ−3,5−ジクロロ−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸アミドの合成
Figure 0004883274
炭酸カリウム(15.8g、114mmol)の水(60ml)溶液に、3,5−ジクロロ−1−メチルピラゾール−4−カルボヒドロキサム酸(20.0g、95.2mmol)と臭化アリル(13.8g、114mmol)のトルエン(60ml)溶液を加え、50℃にて3時間撹拌した。室温まで冷却後、35%塩酸を加えてpH1に調整し、析出した固体を濾取、水およびトルエンで順次洗浄後、乾燥して目的物(17.2g)を得た。融点96−97℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)3.84(s,3H),4.51(d,J=6.3Hz,2H),5.30−5.46(m,2H),5.94−6.13(m,1H),8.80(brs,1H)。
(3)3,5−ジクロロ−4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾールの合成
Figure 0004883274
N−アリルオキシ−3,5−ジクロロ−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸アミド(40.0g、160mmol)のアセトニトリル(200ml)溶液に、ヨウ素(122g、481mmol)を加え、室温にて4.5時間撹拌した。チオ硫酸ナトリウム飽和水溶液(150ml)を加え、酢酸エチルで抽出し、得られた酢酸エチル溶液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、塩化ナトリウム飽和水溶液および水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/2)で精製して目的物(54.0g)を得た。油状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)3.37(d,J=6.9Hz,2H),3.83(s,3H),3.99−4.06(m,1H),4.32−4.38(m,1H),4.54−4.62(m,1H)。
(4)3,5−ジクロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾールの合成(その1)
Figure 0004883274
水素化ホウ素ナトリウム(0.30g、7.9mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15ml)溶液に、3,5−ジクロロ−4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾール(2.0g、5.3mmol)を加え、60℃で0.5時間撹拌した。室温まで冷却後、水(10ml)を加え、さらに35%塩酸を加えてpH1に調整し、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル溶液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、塩化ナトリウム飽和水溶液および水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/2)で精製して目的物(1.1g)を得た。融点50−51℃、沸点142℃/0.3mmHg。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.41(d,J=6.3Hz,3H),3.69−3.76(m,1H),3.82(s,3H),4.20−4.26(m,1H),4.52−4.61(m,1H)。
(5)3−クロロ−5−メルカプト−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾールの合成
Figure 0004883274
70%水硫化ナトリウム(4.3g、54mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(38ml)懸濁液に、3,5−ジクロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(3.8g、15mmol)を加え、80℃で5.5時間撹拌した。室温まで冷却後、水(50ml)を加え、不溶物を濾別した。ろ液に35%塩酸を加えてpH1に調整し、析出した固体を濾取、水洗、乾燥して目的物(2.55g)を得た。融点60−64℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.48(d,J=6.3Hz,3H),3.75(s,3H),3.79−3.85(m,1H),4.28−4.32(m,1H),4.64−4.74(m,1H)。
(6)3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホニルクロリドの合成
Figure 0004883274
3−クロロ−5−メルカプト−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(2.5g、10mmol)の1,2−ジクロロエタン(50ml)溶液に水(20ml)を加え、氷冷下、激しく撹拌しながら塩素(2.1g、30mmol)を導入した。この間反応温度は20℃まで上昇した。窒素を導入して過剰の塩素を除去した後、1,2−ジクロロエタン層を分離した。得られた1,2−ジクロロエタン溶液を亜硫酸水素ナトリウム飽和水溶液、水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去し、目的物(3.1g)を得た。融点63−68℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.41(d,J=6.3Hz,3H),3.75−3.81(m,1H),4.20(s,3H),4.23−4.28(m,1H),4.54−4.64(m,1H)。
(7)3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミドの合成(その2)
3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホニルクロリド(3.1g、9.9mmol)の1,2−ジクロロエタン(30ml)溶液に、氷冷下、激しく撹拌しながら28%アンモニア水(1.5g、24.7mmol)を滴下した。室温で0.5時間撹拌後、水(20ml)と35%塩酸(5.2g、50mmol)を加え、1,2−ジクロロエタンで抽出した。得られた1,2−ジクロロエタン溶液を水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去し、目的物(2.8g)を得た。融点120−122℃。
(8)N−メトキシカルボニル−3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミドの合成
Figure 0004883274
3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(3.0g、10mmol)のアセトニトリル(15ml)溶液に、無水炭酸カリウム(1.8g、13mmol)とクロロギ酸メチル(0.96g、10mmol)を加え、1時間加熱還流した。減圧下、溶媒留去して得られた残渣を水(20ml)に溶解し、不要物を濾別後、1,2−ジクロロエタンで抽出した。得られた水層に35%塩酸を加え、pH1に調整し、析出した固体を濾取、水洗、乾燥し、目的物(2.4g)を得た。融点133−134℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.43(d,J=6.6Hz,3H),3.72(s,3H),3.74−3.81(m,1H),4.21−4.30(m,1H),4.25(s,3H),4.56−4.66(m,1H),8.83(brs,1H)。
〔参考例11〕
(1)3,5−ジクロロ−1−メチル−4−(5−メチレン−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾールの合成
Figure 0004883274
3,5−ジクロロ−4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾール(1.5g、4.0mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、カリウムt−ブトキシド(0.52g、4.6mmol)を加え、室温で0.25時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(20ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル溶液を水および塩化ナトリウム飽和水溶液で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製して目的物(0.88g)を得た。融点68−70℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)3.84(s,3H),4.42(s,2H),4.45(d,J=1.8Hz,1H),4.85(d,J=1.8Hz,1H)。
(2)3,5−ジクロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾールの合成(その2)
3,5−ジクロロ−1−メチル−4−(5−メチレン−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(2.8g、11mmol)の酢酸エチル(56ml)溶液に、5%パラジウム−炭素(0.56g)を加え、水素(1気圧)雰囲気下、室温で17時間撹拌した。5%パラジウム−炭素(0.05g)を追加し、上記条件下さらに1時間撹拌し、触媒を濾別した。ろ液から溶媒を留去し、得られた残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム)で精製し、目的物(2.6g)を得た。融点50−51℃。
〔参考例12〕
3,5−ジクロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾールの合成(その3)
N−アリルオキシ−3,5−ジクロロ−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸アミド(0.50g、2.0mmol)のトルエン(5ml)溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸(0.10g、1.0mmol)を加え、20時間還流した。得られたトルエン溶液を炭酸カリウム飽和水溶液および水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製して目的物(0.08g)を得た。融点50−51℃。
〔参考例13〕
(1)N−(n−ブチルアミノカルボニル)−3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミドの合成
Figure 0004883274
3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(5.31g、18.0mmol)の1,2−ジクロロエタン(30ml)溶液に、無水炭酸カリウム(3.76g、27.0mmol)とn−ブチルイソシアナート(2.14g、21.6mmol)を加え、1時間加熱還流した。室温まで冷却後、水(25ml)を加え、激しく撹拌した。有機層を分離し、得られた水層に35%塩酸を加え、pH1に調整し、1,2−ジクロロエタンで抽出した。得られた1,2−ジクロロエタン溶液を水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去した。得られた残渣に少量のジイソプロピルエーテルを加え、析出した固体を濾取、水洗、乾燥し、目的物(3.53g)を得た。融点130−133℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)0.89(t,J=7.2Hz,3H),1.20−1.50(m,7H),3.10−3.19(m,2H),3.36−3.83(m,1H),4.16(s,3H),4.15−4.29(m,1H),4.56−4.67(m,1H),6.56(t,1H),9.50−9.92(brs,1H)。
(2)3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホニルイソシアナートの合成
Figure 0004883274
トルエン(15ml)にN−(n−ブチルアミノカルボニル)−3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミド(5.0g、13mmol)、ビストリクロロメチルカーボネート(9.4g,32mmol)およびトリエチルアミン(0.1ml)を加え、8時間加熱還流した。溶媒留去して目的物(4.0g)を得た。油状物質。
〔参考例14〕
(1)ビス(3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−イル)ジスルフィドの合成
Figure 0004883274
3−クロロ−5−メルカプト−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(1.0g、4.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)溶液に、室温で撹拌しながら、3.5時間にわたり空気を吹き込んだ。析出した固体を濾取、水洗、乾燥して目的物(0.49g)を得た。融点165−167℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.36(d,J=6.3Hz,3H),3.49−3.64(m,1H),3.89(s,3H),4.04−4.18(m,1H),4.32−4.48(m,1H)。
(2)3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホニルクロリドの合成(その2)
ビス(3−クロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−イル)ジスルフィド(2.5g、5.1mmol)の1,2−ジクロロエタン(50ml)溶液に水(20ml)を加え、氷冷下、激しく撹拌しながら塩素(2.1g、30mmol)を導入した。この間反応温度は20℃まで上昇した。窒素を導入して過剰の塩素を除去した後、1,2−ジクロロエタン層を分離した。得られた1,2−ジクロロエタン溶液を亜硫酸水素ナトリウム飽和水溶液、水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去し、目的物(3.0g)を得た。融点63−68℃。
〔参考例15〕
3,5−ジクロロ−4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾールの合成(その2)
N−アリルオキシ−3,5−ジクロロ−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸アミド(0.50g、2.0mmol)のアセトニトリル(5ml)溶液に、N−ヨードコハク酸イミド(0.67g、3.0mmol)を加え、室温で15時間撹拌した。亜硫酸水素ナトリウム飽和水溶液(10ml)を加え、酢酸エチルで抽出し、得られた酢酸エチル溶液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、塩化ナトリウム飽和水溶液および水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製して目的物(0.60g)を得た。油状物質。
〔参考例16〕
(1)4−(5−ブロモメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−3,5−ジクロロ−1−メチルピラゾールの合成
Figure 0004883274
N−アリルオキシ−3,5−ジクロロ−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸アミド(20.0g、80.0mmol)のアセトニトリル(200ml)溶液に、N−ブロモコハク酸イミド(17.1g、96.0mmol)を加え、室温にて1時間撹拌した。亜硫酸水素ナトリウム飽和水溶液(100ml)を加え、アセトニトリルを留去した。次に、酢酸エチルで抽出し、得られた酢酸エチル溶液を水および塩化ナトリウム飽和水溶液で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製して目的物(18.4g)を得た。融点53−54℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)3.57−3.61(d,J=6.9Hz,2H),3.83(s,3H),4.06−4.11(m,1H),4.29−4.33(m,1H),4.65−4.72(m,1H)。
(2)3,5−ジクロロ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾールの合成(その3)
4−(5−ブロモメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−3,5−ジクロロ−1−メチルピラゾール(0.50g、1.5mmol)のN−メチル−2−ピロリドン(5ml)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(0.11g、3.0mmol)を加え、60℃で1時間撹拌した。室温まで冷却後、水(5ml)を加え、さらに35%塩酸を加えてpH1に調整し、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル溶液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、塩化ナトリウム飽和水溶液および水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/2)で精製して目的物(0.31g)を得た。融点50−51℃。
〔参考例17〕
(1)5−ベンジルチオ−1−メチルピラゾール−4−カルボヒドロキサム酸の合成
Figure 0004883274
5−ベンジルチオ−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸(15.9g、64.0mmol)のトルエン(100ml)懸濁液に、塩化チオニル(11.4g、95.8mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(0.1g)を加え、4時間、加熱還流した。溶媒留去して得られた残渣をテトラヒドロフラン(40ml)に溶解した。
別途、ヒドロキシルアミン塩酸塩(13.3g、191mmol)の水(40ml)溶液に、5ないし15℃にて85%水酸化カリウム(12.6g、191mmol)の水(40ml)溶液を加え、室温で15分間撹拌した。次に、3ないし15℃にて、上記テトラヒドロフラン溶液を0.25時間で滴下した。さらに3℃で1.5時間撹拌後、35%塩酸(20ml)を加え、pH3ないし4に調整し、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル溶液を水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製して目的物(10.3g)を得た。樹脂状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)3.42(s,3H),3.95(s,2H),6.93−7.01(m,2H),7.20−7.28(m,3H),8.04(s,1H),9.76(brs,1H)。
(2)N−アリルオキシ−5−ベンジルチオ−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸アミドの合成
Figure 0004883274
炭酸カリウム(1.3g、9.4mmol)の水(10ml)溶液に、5−ベンジルチオ−1−メチルピラゾール−4−カルボヒドロキサム酸(2.0g、7.6mmol)と臭化アリル(1.1g、9.1mmol)のトルエン(10ml)溶液を加え、50℃にて4時間撹拌した。室温まで冷却後、35%塩酸を加えてpH1に調整し、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル溶液を水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒留去して目的物(1.9g)を得た。油状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)3.42(s,3H),3.95(s,2H),4.49(d,J=6.3Hz,2H),5.33−5.43(m,2H),6.00−6.16(m,1H),6.93−7.00(m,2H),7.21−7.30(m,3H),8.06(s,1H),9.68(brs,1H)。
(3)5−ベンジルチオ−4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾールの合成
Figure 0004883274
N−アリルオキシ−5−ベンジルチオ−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸アミド(1.8g、5.9mmol)のアセトニトリル(10ml)溶液に、ヨウ素(4.5g、18mmol)を加え、室温にて8時間撹拌した。チオ硫酸ナトリウム飽和水溶液(30ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル溶液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、塩化ナトリウム飽和水溶液および水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製して目的物(1.7g)を得た。樹脂状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)3.36−3.42(m,5H),3.98−4.05(m,3H),4.31−4.38(m,1H),4.54−4.59(m,1H),6.97−7.02(m,2H),7.20−7.24(m,3H),7.79(s,1H)。
(4)5−ベンジルチオ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾールの合成
Figure 0004883274
5−ベンジルチオ−4−(5−ヨードメチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−メチルピラゾール(1.6g、3.7mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(8ml)溶液に、50℃にて、水素化ホウ素ナトリウム(0.21g、5.6mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)溶液を0.3時間かけて滴下し、さらに、50℃で1時間撹拌した。室温まで冷却後、水(20ml)を加え、さらに35%塩酸を加えてpH1に調整し、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル溶液を6%塩酸および水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去して目的物(1.1g)を得た。樹脂状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.43(d,J=6.3Hz,3H),3.36(s,3H),3.69−3.77(m,1H),4.04(q,J=12.6Hz,2H),4.21−4.27(m,1H),4.55−4.61(m,1H),6.98−7.03(m,2H),7.19−7.24(m,3H),7.76(s,1H)。
(5)1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール−5−スルホンアミドの合成
Figure 0004883274
5−ベンジルチオ−1−メチル−4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)ピラゾール(1.1g、3.5mmol)の1,2−ジクロロエタン(10ml)溶液に、水(10ml)と35%塩酸(0.1g)を加え、激しく撹拌しながら塩素(2.5g、35mmol)を5℃にて導入した。この間、反応液は19℃まで発熱した。窒素を導入して過剰の塩素を追い出した後、水(20ml)を加え、1,2−ジクロロエタンで抽出した。得られた1,2−ジクロロエタン溶液を減圧下8mlまで濃縮した。この溶液を、別途用意した28%アンモニア水(1ml)を加えた1,2−ジクロロエタン(8ml)溶液に、5℃にて、激しく撹拌しながら滴下し、さらに、室温で0.5時間撹拌した。35%塩酸を加えて、pH1に調整後、1,2−ジクロロエタンで抽出した。得られた1,2−ジクロロエタン溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒留去して得られた残渣をトルエンで再結晶して目的物(0.43g)を得た。融点97−99℃。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.43(d,J=6.3Hz,3H),3.70−3.77(m,1H),4.19−4.26(m,4H),4.55−4.62(m,1H),6.49(brs,2H),7.75(s,1H)。
〔参考例18〕
4−(5−メチル−5H,6H−1,4,2−ジオキサジン−3−イル)−1−(ピリジル−2−イル)ピラゾール−5−スルホンアミドの合成
Figure 0004883274
原料に5−ベンジルチオ−1−(ピリジル−2−イル)ピラゾール−4−カルボン酸クロリド(3.63g、11.0mmol)を用い、参考例1と同様にして目的物(0.45g)を得た。樹脂状物質。プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値δ(ppm)(CDCl3中)1.43(d,J=6.3Hz,3H),3.77−3.83(m,1H),4.22−4.26(m,1H),4.58−4.63(m,1H),6.41(brs,2H),7.42−7.44(m,1H),7.78−7.80(m,1H),7.87(s,1H)7.93−7.98(m,1H),8.48−8.50(m,1H)。
前記合成例および参考例と同様の方法を用いることにより合成された本発明に係る式(1)で表される化合物の構造式と物性値を、前記合成例および参考例に記載された化合物とともに第1表に示す。
〔第1表〕
Figure 0004883274
――――――――――――――――――――――――――――――
No. R1 R2 R3 R4 R5 R6 X Y Z 物性値(融点℃)
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1 Me Cl Me H H H MeO MeO CH 177-179
2 Me Cl ICH2 H H H MeO MeO CH 91-94
3 Me Cl Me Me H H MeO MeO CH 189-191
4 Me Cl Me ICH2 H H MeO MeO CH 90-93
5 Me Me Me H H H MeO MeO CH 180-182
6 Me Me ICH2 H H H MeO MeO CH 66-69
7 Me Me Me Me H H MeO MeO CH 199-201
8 Me Me Me ICH2 H H MeO MeO CH 133-135
9 Me Me H H Me H MeO MeO CH 187-189
10 Me H Me H H H MeO MeO CH 154-157
11 Me Cl Me H H H MeO Me CH 181-182
12 Me Cl Me H H H Me Me CH 176-177
13 Me Cl Me H H H MeO MeO N 150-151
14 Me Cl Me H H H MeO Me N 191-193
15 Me Cl Me H H H Me Me N
16 Me Cl Et H H H MeO MeO CH
17 Me Me Et H H H MeO MeO CH
18 Me H Et H H H MeO MeO CH
19 2-Py H Me H H H MeO MeO CH 100-101
20 Me Cl Me H H H MeO Cl CH 157-158
21 Me Cl H H Me H MeO MeO CH 182-184
――――――――――――――――――――――――――――――
次に本発明の実施例および試験例を具体的に挙げて説明する。但し本発明はこれらの実施例および試験例のみに限定されるものではない。以下の部は、すべて重量部を意味する。
〔実施例1〕
約5ミクロン程度に微粉砕した化合物No.3を8.5部、鉱物質担体61.5および石油系パラフィンワックス(融点69〜72℃)30部を、約100℃で溶融しながら、スリーワンモーターで混合撹拌し化合物No.3を均一に分散させた。これらの化合物を室温まで冷却し、粉砕することにより、本発明の粒状物を得た。
〔実施例2〕
実施例1で得た粒状物の中位径487μmのもの14.1部とトリポリリン酸ソーダ1部、ホワイトカーボン5部、ベントナイト30部、クレー48.9部とともに混合した。更に、ジオクチルスルホコハク酸ソーダ1.5部、適量の造粒水を加えて混練し、直径1.0mm の穴を有するスクリーンにて押し出し造粒し、50℃にて2時間乾燥、整粒後、710〜1,400μmの篩でふるい分け、化合物No.3を含有する本発明の粒剤を得た。
〔実施例3〕
実施例1で得た粒状物の中位径219μmのもの14.1部とトリポリリン酸ソーダ1部、ホワイトカーボン5部、ベントナイト30部、クレー48.9部とともに混合した。更に、ジオクチルスルホコハク酸ソーダ1.5部、適量の造粒水を加えて混練し、直径1.0mm の穴を有するスクリーンにて押し出し造粒し、50℃にて2時間乾燥、整粒後、710〜1,400μmの篩でふるい分け、化合物No.3を含有する本発明の粒剤を得た。
〔比較例1〕
約5ミクロン程度に微粉砕した化合物No.3を1.2部とトリポリリン酸ソーダ1部、ホワイトカーボン5部、ベントナイト30部、クレー61.3部とともに混合した。更に、ジオクチルスルホコハク酸ソーダ1.5部、適量の造粒水を加えて混練し、直径1.0mm の穴を有するスクリーンにて押し出し造粒し、50℃にて2時間乾燥、整粒後、710〜1,400μmの篩でふるい分け、化合物No.3を含有する粒剤を得た。
〔試験例1〕 化合物3の水中溶出試験
実施例2、実施例3および比較例1で製造した粒剤各300mgを、1リットルの10°硬水を入れたビーカーに投入し、経時的にビーカーの中央部から溶液の一部を採取して、HPLC(高速液体クロマトグラフ)により水中に溶出した化合物Aの成分量を定量し、下記の式により、水中溶出率を算定した。その結果を表2に示す。
水中溶出率(%) = (X / Y)× 100
X:水中に溶出した化合物A成分量
Y:粒剤中の化合物A成分含有量
表2
―――――――――――――――――――――――――――――――
経過日数 実施例2 実施例3 比較例1
―――――――――――――――――――――――――――――――
1日後 43 76 100
7日後 76 96
26日後 90 97
―――――――――――――――――――――――――――――――
次に、本発明の式(1)で表される化合物の除草剤としての有用性を以下の試験例において具体的に説明する。
〔試験例2〕湛水条件における雑草発生前処理による除草効果試験(1)
1/30000アールのスチロールカップに沖積土壌を入れた後、水を入れて混和し、水深4cmの湛水条件とした。ノビエ、ホタルイおよびコナギの種子を上記カップに混播した後、2.5葉期のイネ苗を移植した。播種当日、式(1)で表される化合物の水和剤を所定の薬量になるように水で希釈し、水面に処理した。カップを25ないし30℃の温室内に置いて植物を育成し、薬剤処理3週間後に、各種植物に対する除草効果を下記の判定基準に従い調査した。結果を第3表に示す。
判定基準
5 … 殺草率 90%以上 (ほとんど完全枯死)
4 … 殺草率 70%以上90%未満
3 … 殺草率 40%以上70%未満
2 … 殺草率 20%以上40%未満
1 … 殺草率 5%以上20%未満
0 … 殺草率 5%以下 (ほとんど効力なし)
〔試験例3〕湛水条件における雑草生育期処理による除草効果試験(1)
1/30000アールのスチロールカップに沖積土壌を入れた後、水を入れて混和し、水深4cmの湛水条件とした。ノビエ、ホタルイおよびコナギの種子を上記カップに混播し、25ないし30℃の温室内に置いて植物を育成した。ノビエ、ホタルイおよびコナギが1ないし2葉期に達したとき、式(1)で表される化合物の水和剤を所定の薬量になるように水で希釈し、水面に処理した。薬剤処理3週間後に、各種植物に対する除草効果を試験例2の判定基準に従って調査した。結果を第4表に示す。
〔試験例4〕土壌処理による除草効果試験
縦21cm、横13cm、深さ7cmのプラスチック製箱に殺菌した洪積土壌を入れ、ノビエ、メヒシバ、エノコログサ、カラスムギ、ブラックグラス、イチビ、ブタクサ、アオゲイトウ、シロザ、イヌタデ、ハコベ、トウモロコシ、ダイズ、イネ、コムギおよびビートの種子をそれぞれスポット状に播種し、約1.5cm覆土した後、式(1)で表される化合物の水和剤を所定の薬量になるように水で希釈し、土壌表面へ小型スプレーで均一に処理した。薬剤処理3週間後に、各種植物に対する除草効果を試験例2の判定基準に従って調査した。結果を第5表に示す。
〔試験例5〕茎葉処理による除草効果試験
縦21cm、横13cm、深さ7cmのプラスチック製箱に殺菌した洪積土壌を入れ、ノビエ、メヒシバ、エノコログサ、カラスムギ、ブラックグラス、イチビ、ブタクサ、アオゲイトウ、シロザ、イヌタデ、ハコベ、トウモロコシ、ダイズ、イネ、コムギおよびビートの種子をそれぞれスポット状に播種し、約1.5cm覆土した後、25ないし30℃の温室内において植物を育成した。14日間育成したのち,式(1)で表される化合物の水和剤を所定の薬量になるように水で希釈し、茎葉部へ小型スプレーで均一に処理した。薬剤処理3週間後に、各種植物に対する除草効果を試験例2の判定基準に従って調査した。結果を第6表に示す。
〔試験例6〕湛水条件における雑草発生前処理による除草効果試験(2)
1/10000アールのプラスチック製ポットに水田表土を入れた後、水を入れて混和した。ホタルイの種子を播種した後、水田表土を2cm加えて入水し、ノビエ、ホタルイ、コナギ、キカシグサ、アゼナの種子を混播した。また、2.5葉期のイネ苗を移植し,一方で根を露出させたまま田面に固定した。播種当日、式(1)で表される化合物の水和剤を所定の薬量になるように水で希釈し、水面に処理した。ポットを25ないし30℃の温室内に置いて植物を育成し、薬剤処理3週間後に、各種植物に対する除草効果を試験例2の判定基準に従って調査した。結果を第7表に示す。
〔試験例7〕漏水条件に於けるイネに対する薬害試験
そこに穴を開けた1/10000アールのプラスチック製ポットに沖積土と洪積土との混合土を入れた後、水を入れて混和し、2.5葉期のイネ苗を移植した。漏水操作は、プラスチック製バットにポットを入れてバット内の水を調節することで行い、2cm/日×3日間とした25ないし30℃の温室内に置いて、移植後3日目に式(1)で表される化合物の水和剤を所定の薬量になるように水で希釈し、水面に処理した。薬剤処理3週間後に、イネに対する薬害を試験例2の判定基準に従って調査した。結果を第8表に示す。
なお、第3ないし8表中の記号は以下の意味を表す。
A:ノビエ、B:ホタルイ、C:コナギ、D:メヒシバ、E:エノコログサ、F:カラスムギ、G:ブラックグラス、H:イチビ、I:ブタクサ、J:アオゲイトウ、K:シロザ、L:イヌタデ、M:ハコベ、N:キカシグサ、O:アゼナ、a:移植イネ、b:トウモロコシ、c:ダイズ、d:直播イネ、e:コムギ、f:ビート、g:置き苗イネ
〔第3表〕
―――――――――――――――――――――――――
化合物 処理薬量 A B C a
No. (g/a)
―――――――――――――――――――――――――
1 0.64 5 5 5 0
2 0.64 4 5 5 0
3 0.64 5 5 5 0
5 0.64 5 5 5 3
6 0.64 5 5 5 3
7 0.64 5 5 5 3
8 0.64 3 4 5 0
比較化合物1 0.64 5 5 5 2
比較化合物2 0.64 5 5 5 4
―――――――――――――――――――――――――
〔第4表〕
―――――――――――――――――――――――――
化合物 処理薬量 A B C
No. (g/a)
―――――――――――――――――――――――――
1 0.64 5 5 5
2 0.64 2 4 4
3 0.64 5 5 5
4 0.64 0 3 3
5 0.64 5 5 5
6 0.64 5 5 5
7 0.64 5 5 5
8 0.64 4 4 4
9 0.64 5 5 5
比較化合物1 0.64 5 5 5
比較化合物2 0.64 5 5 5
―――――――――――――――――――――――――
〔第5表〕
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
化合物 処理薬量 A D E F G H I J K L M b c d e f
No. (g/a)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
1 1.6 2 4 1 0 4 4 5 5 5 5 5 5 5 2 5 5
2 1.6 0 0 0 0 3 1 4 0 3 0 0 0 2
3 1.6 2 2 0 0 3 5 5 4 3 5 5 3 1 0 0 4
4 1.6 0 0 0 0 0 0 2 0 1 0 1 0 0 0 0 0
5 1.6 5 5 4 4 5 5 5 5 5 5 5 5 5
6 1.6 4 4 3 0 5 3 5 4 5 5 5 4 3 4 4 4
7 1.6 4 4 4 4 5 4 5 5 5 5 5 4 3 5 5 5
8 1.6 1 3 0 0 3 0 5 5 2 5 4 0 0 2 1 2
9 1.6 4 4 4 3 5 4 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
〔第6表〕
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
化合物 処理薬量 A D E F G H I J K L M b c d e f
No. (g/a)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
1 1.6 5 5 3 1 4 5 5 5 4 5 5 5 5 0 2 5
2 1.6 3 1 1 0 1 5 4 0 4 0 5 4 4 0 0 4
3 1.6 4 3 2 0 5 5 0 2 3 5 4 5 0 0 3
4 1.6 0 0 0 0 0 4 3 2 4 3 2 0 3 0 0 1
5 1.6 5 5 4 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 3 5 5
6 1.6 5 5 5 3 5 5 5 4 5 5 5 4 4 4 4 5
7 1.6 5 5 4 5 5 5 5 4 5 5 5 5 5 2 5 5
8 1.6 4 3 4 1 0 5 4 4 4 4 4 4 4 1 1 4
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
〔第7表〕
―――――――――――――――――――――――――――――
化合物 処理薬量 A B C N O a g
No. (g/a)
―――――――――――――――――――――――――――――
1 0.3 5 5 5 5 5 0 0
比較化合物1 0.3 5 5 5 5 5 0 3
比較化合物2 0.3 5 5 5 5 5 4 4
―――――――――――――――――――――――――――――
〔第8表〕
―――――――――――――――――――――――――
化合物 処理薬量 a
No. (g/a)
―――――――――――――――――――――――――
1 0.15 0
比較化合物1 0.15 3
比較化合物2 0.15 5
―――――――――――――――――――――――――
比較化合物1および比較化合物2は特開平7−118269号公報記載の以下の化合物である。
Figure 0004883274
本発明によれば、除草活性成分である式(1)で表されるピラゾールスルホニルウレア化合物の初期の放出を抑制できると共に、最終的に当該ピラゾールスルホニルウレア化合物のほぼ全量を放出でき、水稲に対する薬害を軽減し、雑草に対する残効性を向上することができる。

Claims (18)

  1. 式(1):
    Figure 0004883274
    〔式中、R1はC1-3アルキル基、C1-3ハロアルキル基、C1-3アルコキシC1-3アルキル基、フェニル基またはピリジル基を表し、
    2は水素原子、C1-3アルキル基、C1-3ハロアルキル基、C1-3アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、
    3、R4、R5およびR6はそれぞれ独立して水素原子、C1-3アルキル基またはC1-3ハロアルキル基を表し、但し、R3、R4、R5およびR6のうち、少なくともひとつはC1-3アルキル基またはC1-3ハロアルキル基を表し、
    XおよびYはそれぞれ独立してC1-3アルキル基、C1-3ハロアルキル基、C1-3アルコキシ基、C1-3ハロアルコキシ基、ハロゲン原子またはジ(C1-3アルキル)アミノ基を表し、
    Zは窒素原子またはメチン基を表す。〕で表されるピラゾールスルホニルウレア化合物および農薬として許容されるその塩から選ばれる1種以上の化合物と、25℃において固体の疎水性物質を含む粒状物。
  2. 1がメチル基を表し、R2が水素原子、メチル基または塩素原子を表し、R3、R4、R5およびR6がそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、但し、R3、R4、R5およびR6のうち、少なくともひとつはメチル基を表し、XおよびYがメトキシ基またはメチル基を表し、Zは窒素原子またはメチン基を表す請求項1記載の式(1)で表される化合物および農薬として許容されるその塩から選ばれる1種以上の化合物と、25℃において固体の疎水性物質を含む粒状物。
  3. 2が水素原子を表す請求項2記載の式(1)で表される化合物および農薬として許容されるその塩から選ばれる1種以上の化合物と、25℃において固体の疎水性物質を含む粒状物。
  4. 2がメチル基を表す請求項2記載の式(1)で表される化合物および農薬として許容されるその塩から選ばれる1種以上の化合物と、25℃において固体の疎水性物質を含む粒状物。
  5. 2が塩素原子を表す請求項2記載の式(1)で表される化合物および農薬として許容されるその塩から選ばれる1種以上の化合物と、25℃において固体の疎水性物質を含む粒状物。
  6. 2が水素原子、メチル基または塩素原子を表し、R3がメチル基を表し、R4、R5およびR6が水素原子を表す請求項2記載の式(1)で表される化合物および農薬として許容されるその塩から選ばれる1種以上の化合物と、25℃において固体の疎水性物質を含む粒状物。
  7. さらに式(1)で表される化合物以外の除草活性成分を含有する請求項1〜6のいずれか1項記載の粒状物。
  8. さらに補助剤を含む請求項1〜7のいずれか1項記載の粒状物。
  9. 補助剤が、固体粉末である請求項8記載の粒状物。
  10. 25℃において固体の疎水性物質が、ワックス、脂肪酸、脂肪酸エステルおよび樹脂から選ばれる1種以上である請求項1〜9のいずれか1項記載の粒状物。
  11. ワックスがパラフィンワックスである請求項10記載の粒状物。
  12. 除草活性成分の総重量と25℃において固体の疎水性物質の重量との比が、1:20から1:1の範囲にある請求項1〜11のいずれか1項記載の粒状物。
  13. 粒状物の中位径が150〜700μmである請求項1〜12のいずれか1項記載の粒状物。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項記載の粒状物および固体担体を含む固型除草製剤。
  15. さらに式(1)で表される化合物以外の除草活性成分を含有する請求項14記載の固型除草製剤。
  16. さらに補助成分を含有する請求項14または15記載の固型除草製剤。
  17. 固型除草製剤が粒剤である請求項14〜16のいずれか1項記載の固型除草製剤。
  18. 式(1)で表される化合物の1日後の水中溶出率が80%以下である請求項14〜17のいずれか1項記載の固型除草製剤。
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