JP4883038B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車などに搭載される車両制御装置に係る。特に、本発明は、例えば内燃機関が高負荷運転状態から停止されるなどした場合に生じる所謂デッドソーク時における動作の改良に関する。
従来より、下記の特許文献1や特許文献2に開示されているように、エンジン(内燃機関)の冷却系に電動ウォータポンプを備えさせ、エンジンが高負荷運転状態から停止されたデッドソーク時には、上記電動ウォータポンプを駆動し、冷却水循環回路内で冷却水を循環させることにより冷却水温度の過上昇を抑制することが知られている。つまり、運転者(ドライバ)の操作などによってイグニッションOFFとなっても、電動ウォータポンプへの通電を行って冷却水を循環させるようにしたものである。
また、下記の特許文献3に開示されているように、エンジンの排気系に排熱回収器を備えたものにあっては、上記デッドソーク時に排熱回収器内部で冷却水が滞留してしまうことになり、排熱回収器内の排気熱により冷却水の温度が過上昇してしまう可能性がある。このため、このような排熱回収器を備えた排気系においては、デッドソーク時に電動ウォータポンプによって冷却水を循環させることが特に必要となる。尚、上記排熱回収器は、排気ガスと冷却水との間で熱交換を行うものであって、排気ガスの熱を冷却水に与えることで、冷却水温度を早期に上昇させ、これによってエンジンの暖機運転を早期に完了させることを可能にするものである。例えば、エンジンの発停が頻繁に繰り返されるハイブリッド車両等にあっては、上記排熱回収を行うことで、エンジンの暖機運転時間を短縮化すると共に、エンジンが駆動する際に燃焼効率の高い状態が得られるようにすることで燃費の大幅な改善を図ることができる。
特開平9−88599号公報 特開平9−272327号公報 特開2007−24424号公報
ところで、上述したように、デッドソーク時に冷却水を循環させるものでは、運転者の操作などによってイグニッションOFFとされても、電動ウォータポンプを駆動させる必要があるため、実際のシステムとしてはイグニッションON状態が維持されることになる。つまり、上記電動ウォータポンプを駆動させる期間だけイグニッションOFFタイミングを遅延させ、イグニッションON状態を保持していることになる。このため以下に述べるような不具合が発生する可能性があることを本発明の発明者は見出した。
例えば、運転者の操作などによってイグニッションOFFとされているにも拘わらず電動ウォータポンプが駆動しているために、システム異常と判定されてしまう場合があり、この異常情報が誤った情報としてダイアグノーシスに記憶されてしまう所謂「誤ダイアグ」の発生が懸念される。また、このシステム異常が判定された結果、車室内のメータパネルには警告灯が点灯(所謂MIL点灯)されてしまったり、システムがイグニッションON状態であることからメータパネル上に不要なランプ点灯が行われてしまう可能性もあり、乗員に違和感を与えてしまう。
また、上述した如くシステムとしてはイグニッションON状態が維持されているため、盗難防止装置(所謂イモビライザ)を搭載した車両にあっては、イモビライザUNLOCK状態(盗難防止機能が解除された状態)が維持されることになる。このため、車両の乗員は、電動ウォータポンプが停止してシステム全体がイグニッションOFF状態となってイモビライザがLOCK状態(盗難防止機能が作動した状態)に移行するまで車両から離れることができないといった事態を招く可能性がある。
更に、運転者は、イグニッションOFF操作を行ったことで、システム全体がイグニッションOFF状態になっていると認識しているにも拘わらず、実際には電動ウォータポンプが駆動し、その駆動音が聞こえることで違和感を感じてしまう可能性もある。
本発明の発明者は以上のような各不具合が発生する可能性があることを見出したが、これら不具合はあくまで例示であって、本発明は、これら全ての不具合を解消することを目的とするものではない
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エンジンのデッドソーク時に冷却動作を行う車両に対し、この冷却動作の実行に伴う不具合を解消することができる車両制御装置を提供することにある。
−課題の解決原理−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決原理は、デッドソーク時にポンプ駆動などによる冷却動作を実行する場合に、車両の制御動作の一部に制限を与えることで、この冷却動作の実行に伴う不具合を解消するようにしている。
−解決手段−
具体的に、本発明は、内燃機関を冷却するための冷却装置が備えられ、この内燃機関の停止後であっても冷却装置を作動させる停止後冷却動作が実行可能な車両制御装置を前提とする。この車両制御装置に対し、上記停止後冷却動作の実行に連動して実施する制御動作を予め設定しておく。そして、この停止後冷却動作を実行する際、上記予め設定されている制御動作を実施すると共に、内燃機関が停止する前に行われていた制御動作のうち上記停止後冷却動作の実行に必要な特定の制御動作を実施し、その他の制御動作については非実施とする制御選択実施手段を備えさせている。そして、車両盗難防止機能のON/OFFが切り換え可能な盗難防止装置を備えたものに対し、上記停止後冷却動作の実行に連動して実施する制御動作として、上記制御選択実施手段が、盗難防止装置の盗難防止機能をOFFからONに切り換えるようにする。
この特定事項により、例えばデッドソーク時等であって内燃機関の停止後であっても冷却装置を作動させる場合(例えば冷却水循環回路での冷却水の循環動作といった停止後冷却動作を実行する場合)にあっては、特定の動作についてのみ許容し、その他の動作を制限する。つまり、停止後冷却動作を実行させる必要があるためにイグニッションON状態が維持されてはいるものの、従来どおりのイグニッションON状態では何らかの不具合(上述した各不具合)を招く可能性がある制御動作については制限し、特定の制御動作についてのみ許容することで、停止後冷却動作を実行するに当たっての不具合を解消できるようにしている。そして、上記停止後冷却動作の実行中(例えばウォータポンプやファンの駆動中)であっても、つまり、システムとしてイグニッションON状態が継続されていても、盗難防止機能はON状態(イモビライザLOCK状態)となるため、車両の乗員は、停止後冷却動作の終了を待つことなく車両から離れることができる。つまり、イグニッションOFF操作を行った後、直ちに車両から離れることが可能になり、また、停止後冷却動作の実行に伴う盗難防止性能の低下を招くこともない。
また、上記停止後冷却動作の実行に連動して実施する制御動作として、上記制御選択実施手段が、上記停止後冷却動作の実行に必要な特定の制御信号以外の制御信号の送受信を停止するようにしている。例えば、停止後冷却動作として電動ウォータポンプや電動ファンを駆動させる場合には、これら機器に対する制御信号の送受信(停止後冷却動作の実行に必要な特定の制御信号の送受信)を実施し、その他の不要な制御信号の送受信を停止することになる。
これによれば、停止後冷却動作の実行に必要のない制御信号の送受信が回避されることになり、この停止後冷却動作に対する悪影響が回避される。また、車両の運転者はイグニッションOFF操作を行ったことでシステム全体がイグニッションOFF状態になっていると認識している。このような状況で無用な制御信号の送受信が行われてしまうと、各種アクチュエータの無用な動作や必要のないメータパネル表示が行われてしまって運転者の違和感を招いてしまう可能性がある。本解決手段では無用な制御信号の送受信を停止しているので、上述のような不具合を回避でき、運転者の違和感を招くことがない。また、各種学習動作を実施するための制御信号の送受信も行われないので、不要な学習動作(誤学習動作)を実施することがなく、内燃機関の再始動時における制御性を良好に確保することができる。
また、上記停止後冷却動作の実行に連動して盗難防止装置の盗難防止機能をOFFからONに切り換えた際、車室内のメータパネルに、盗難防止機能がON状態となっていることを表示するようにしている。
これにより、上述した如く停止後冷却動作の実行に連動して盗難防止装置の盗難防止機能がON状態となったことをパネル表示によって車両の乗員に知らせることができ、乗員が車両から離れるに際して安心感を与えることができ、本発明に係る車両制御装置の実用性の向上を図ることができる。
また、上記停止後冷却動作の実行時、車室内のメータパネルに、この停止後冷却動作が実行されていることを表示するようにしている。例えば、停止後冷却動作として電動ウォータポンプや電動ファンを駆動させる場合には、これら機器が駆動していることをメータパネルに表示する。
停止後冷却動作が実行される場合、その動作に伴う音(例えばウォータポンプの駆動音)が生じることになる。一方、車両の運転者はイグニッションOFF操作を行ったことでシステム全体がイグニッションOFF状態になっていると認識しているため、停止後冷却動作の動作音に違和感を感じてしまう可能性がある。本解決手段では停止後冷却動作が実行されていることをパネル表示して乗員に知らせるようにしているため、乗員に与える可能性のあった上記違和感を解消することができる。
更に、上記停止後冷却動作の実行時、車室内のメータパネルに、この停止後冷却動作が実行されていることを表示すると共に、盗難防止機能がON状態となっていることと停止後冷却動作が実行されていること以外の情報についての表示を禁止するようにしている。
このため、イグニッションOFF操作を行ったことでシステム全体がイグニッションOFF状態になっていると認識している車両の運転者に対し、必要のないメータパネル表示が行われることで違和感を招いてしまうといったことが回避される。
また、車両の故障診断を行うためのダイアグノーシス信号の送受信の形態としては、上記停止後冷却動作の実行時、停止後冷却動作に関連するダイアグノーシス信号のみを送受信可能とし、その他のダイアグノーシス信号の送受信を禁止するようにしている。例えば、停止後冷却動作として電動ウォータポンプや電動ファンを駆動させる場合には、これら機器の故障診断に関連するダイアグノーシス信号の送受信のみを許可し、その他のダイアグノーシス信号の送受信を禁止することになる。
これによれば、誤った情報がダイアグノーシスに記憶されてしまう所謂「誤ダイアグ」の発生を回避することができ、車両の故障診断の信頼性を向上できる。
上記冷却装置として具体的には、電動ウォータポンプを備えた冷却水循環回路により構成されており、冷却水循環回路に、内燃機関の排気ガスの熱を冷却水によって回収するための排熱回収器が設けられており、電動ウォータポンプを駆動することで冷却水循環回路に冷却水を循環させて上記停止後冷却動作を実行するようになっている。
上記排熱回収器を備えたものでは、上記デッドソーク時に排熱回収器内部で冷却水が滞留して、排熱回収器内の排気熱により冷却水の温度が過上昇してしまう可能性がある。このため、このような排熱回収器を備えた排気系においては、デッドソーク時に電動ウォータポンプによって冷却水を循環させる停止後冷却動作が特に必要となるため、この停止後冷却動作の実行に伴う上記不具合を解消するための上述した各解決手段に係る動作が有効である。
本発明では、内燃機関の停止後であっても冷却装置を作動させる停止後冷却動作を実行する場合に、車両の制御動作の一部に制限を与えることで、この冷却動作の実行に伴う不具合を解消することが可能である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、2つのモータ・ジェネレータを備え、且つFF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両として構成されたハイブリッド車両に本発明を適用した場合について説明する。
−ハイブリッドシステムの全体構成−
図1は、本実施形態に係るハイブリッド車両に搭載されたハイブリッドシステムの全体構成を示す図である。このハイブリッド車両は、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジン等のエンジン1と、第1および第2のモータジェネレータ2,3とを備えている。
エンジン1の吸気通路11には、吸入空気の浄化を行うエアクリーナ11a、このエアクリーナ11aを通ってエンジン1に吸入される空気量を検知するエアフローメータ11b、エンジン1に吸入される空気量を調整するための電子スロットルバルブ12が設けられている。電子スロットルバルブ12には図示しないスロットルポジションセンサが設けられている。EFI−ECU(エンジンECU(Electronic Control Unit))100には、上記エアフローメータ11bにより検知された吸入空気量の信号や、スロットルポジションセンサにより検知された電子スロットルバルブ12の開度信号(スロットル開度信号)等が入力される。
運転席近傍にはアクセルペダル4が設けられ、運転者によるアクセルペダル4の踏込み量は、アクセルポジションセンサ41によって検知される。このアクセルポジションセンサ41は、検知されたアクセルペダル4の踏込み量に対応する検知信号をHV−ECU(ハイブリッドECU)200に送信する。
また、エンジン1の排気通路13には、三元触媒13aと、この三元触媒13aに導入される排気における空燃比(A/F)を検知する空燃比センサ13bと、三元触媒13aの温度を検知する触媒温度センサ13cと、排熱回収器14と、切換弁15と、消音器16とが設けられている。EFI−ECU100には、空燃比センサ13bにより検知された三元触媒13aに導入される排気の空燃比や、触媒温度センサ13cにより検知された三元触媒13aの温度等が入力される。また、EFI−ECU100には、エンジン1の冷却水の温度を検知する水温センサ17からエンジン冷却水温を示す信号が入力される。
ハイブリッド車両には、その他に、エンジン1やモータジェネレータ2,3で発生した動力を駆動輪5,5に伝達したり、駆動輪5,5の回転力をエンジン1やモータジェネレータ2,3に伝達したりする減速機6と、エンジン1が発生する動力を駆動輪5,5と第1モータジェネレータ2との2経路に分配する動力分配機構(例えば、遊星歯車機構で構成されている)7と、各モータジェネレータ2,3を駆動するための電力を蓄電する走行用バッテリ8と、この走行用バッテリ8の直流と各モータジェネレータ2,3の交流とを変換しながら電流制御を行うインバータ81と、走行用バッテリ8の充放電状態を管理制御するバッテリ制御ユニット(以下、バッテリECUという)300とが備えられている。そして、上記HV−ECU200は、エンジン1の動作状態を制御する上記EFI−ECU100や上記バッテリECU300を相互に管理制御して、ハイブリッド車両が最も効率よく運行できるようにハイブリッドシステム全体を制御する。なお、走行用バッテリ8に代えてキャパシタ等の蓄電装置を適用するようにしてもよい。また、HV−ECU200には、駆動輪5,5の回転速度を検知する車輪速センサ51から駆動輪5の回転速度を示す信号が入力される。
本実施の形態においては、走行用バッテリ8とインバータ81との間にはコンバータ82が設けられている。これは、走行用バッテリ8の定格電圧が、各モータジェネレータ2,3の定格電圧よりも低いので、走行用バッテリ8からモータジェネレータ2,3に電力を供給する際に、コンバータ82で電力を昇圧するためである。このコンバータ82には平滑コンデンサが内蔵されており、コンバータ82が昇圧動作を行う際には、この平滑コンデンサに電荷が蓄えられる。
なお、図1においては、各ECUを別構成としているが、2個以上のECUを統合したECUとして構成してもよい。
動力分配機構7は、エンジン1の動力を、駆動輪5,5と第1モータジェネレータ2との両方に振り分けるために、遊星歯車機構(プラネタリギヤ)が使用される。そして、第1モータジェネレータ2の回転数を制御することにより、動力分配機構7は無段変速機としても機能する。エンジン1の回転力はプラネタリキャリア(C)に入力され、それがサンギヤ(S)によって第1モータジェネレータ2に、リングギヤ(R)によって第2モータジェネレータ3および出力軸(駆動輪5,5側)にそれぞれ伝達される。
図1に示すようなハイブリッドシステムを搭載するハイブリッド車両においては、発進時や低速走行時等であってエンジン1の運転効率が悪い場合には、第2モータジェネレータ3のみによりハイブリッド車両の走行(所謂EV走行)を行い、通常走行時には、例えば動力分配機構7によりエンジン1の動力を2経路に分け、一方で駆動輪5,5の直接駆動(直達トルクによる駆動)を行い、他方で第1モータジェネレータ2を駆動して発電を行う。この時、発生する電力で第2モータジェネレータ3を駆動して駆動輪5,5の駆動補助(電気パスによる駆動)を行う。また、高速走行時には、さらに走行用バッテリ8からの電力を第2モータジェネレータ3に供給し、この第2モータジェネレータ3の出力を増大させて駆動輪5,5に対して駆動力の追加(駆動力アシスト)を行う。一方、減速時には、駆動輪5,5により従動する第2モータジェネレータ3がジェネレータとして機能して回生発電を行い、回収した電力を走行用バッテリ8に蓄える。なお、走行用バッテリ8の充電量が低下し、充電が特に必要な場合には、エンジン1の出力を増加して第1モータジェネレータ2による発電量を増やして走行用バッテリ8に対する充電量を増加する。もちろん、低速走行時でも必要に応じてエンジン1の駆動量を増加する制御を行う場合もある。例えば、上述のように走行用バッテリ8の充電が必要な場合や、エアコン等の補機を駆動する場合や、エンジン1の冷却水の温度を所定温度まで上げる場合や、車両が急加速する場合等である。
さらに、図1に示すようなハイブリッドシステムを搭載するハイブリッド車両においては、車両の運転状態や走行用バッテリ8の状態によっては、燃費を向上させるために、エンジン1を停止させる。そして、その後も、車両の運転状態や走行用バッテリ8の状態を検知して、エンジン1を再始動させる。このように、このエンジン1は間欠運転され、従来の車両(エンジンの駆動力のみを走行駆動力とする車両)においては、イグニッションスイッチがSTART位置にまで回されて(プッシュ式スタートシステムのものではスタートスイッチが押し込まれて)エンジンが始動すると、イグニッションスイッチがON位置からACC位置またはOFF位置にされるまで(プッシュ式スタートシステムのものではスタートスイッチが再度押し込まれてOFF操作されるまで)エンジン1が停止しない点で異なる。
−排熱回収システム−
本実施の形態において、車両には上記排熱回収器14が三元触媒13aと消音器16との間に設けられている。図2は、この排熱回収器14の周辺部の構成を示している。排気ガスが流通する排気通路13には、この排気通路13に並列に接続されたバイパス通路14a,14bと、バイパス通路14a,14bの間に設けられる排熱回収器14と、排気通路13の途中に設けられた上記切換弁15とが備えられている。
上記切換弁15は、排気通路13におけるバイパス通路14aとの分岐後であって、バイパス通路14bとの合流前の位置に配設されている。切換弁15が閉じられると、この切換弁15により通路が遮断される。このとき、排気通路13を通る排気ガスは、バイパス通路14aを流通する。排気ガスは、排熱回収器14を通過した後、バイパス通路14bを通過して排気通路13に再び合流する。切換弁15が開いたときには、バイパス通路14a側に排気ガスが流れないような構造となっている。例えば、切換弁15が開くと、バイパス通路14a側の通路が閉じる構造を有してもよいし、バイパス通路14aの通路断面積を小さくすることにより通気抵抗を大きくして、切換弁15が開くと、排気通路13側に排気ガスが流れるようにしてもよいが、特にこれらの構造に限定されるものではない。
上記切換弁15は、VSV(Vacuum Switching Valve)15aにより作動し、EFI−ECU100がVSV15aの作動を制御することにより、切換弁15の開閉状態が制御される。なお、VSV15aに代えてアクチュエータを用いるようにしてもよい。
上記排熱回収器14は、熱交換器(図示せず)と、熱交換器に媒体を流通させる媒体通路とを備えている。媒体通路は、熱交換器に媒体を導入する通路として後述する冷却水循環回路90(図3参照)の一部を構成する上流側通路14cと、熱交換器から媒体を導出する下流側通路14dとを含む。上流側通路14cおよび下流側通路14dは、エンジン1に設けられる冷却通路に接続される(詳しくは後述する)。なお、本実施の形態において、媒体は、例えば、冷却水(所謂クーラント)が用いられるが特にこれに限定されるものではない。例えば、媒体としては気体であってもよい。
−冷却水循環回路−
次に、エンジン1を冷却するための冷却装置を構成する冷却水循環回路90について説明する。
図3は、本実施形態に係るエンジン1における冷却水循環回路90の一例における基本回路部分の概略を示す図である。冷却水循環回路90としては、図3に示すものには限定されず、種々の構成が適用可能である。
この図3に示すように、冷却水循環回路90には、ラジエータ91、サーモスタット92、機械式ウォータポンプ93、電動ウォータポンプ94、電磁弁95、ヒータコア96、上記排熱回収器14、これら各機器91,92,93,94,95,96,14を接続する配管及びホースH1,H2,H3,H4,H5,H6が備えられている。
具体的には、ラジエータ91のロアタンク91aとサーモスタット92とはロアホースH1によって接続されており、機械式ウォータポンプ93の吐出口はエンジン1に形成されたウォータジャケット1aに連通している。このウォータジャケット1aでは、機械式ウォータポンプ93からの冷却水(熱回収媒体)がシリンダブロック側のウォータジャケット1bを経た後、シリンダヘッド側のウォータジャケット1cに導入され、その後、取り出し管H2によってエンジン1から取り出される。この取り出し管H2は、電動ウォータポンプ94を経た後、分岐され、一方が電磁弁95を経て導入ホースH3によってヒータコア96に接続されている一方、他方がアッパホースH4によってラジエータ91のアッパタンク91bに接続されている。ヒータコア96と排熱回収器14とは排熱回収用導入ホースH5によって接続されており、排熱回収器14と機械式ウォータポンプ93の吸入側とはサーモスタット92を介してヒータ用排出ホースH6によって接続されている。
以下、この冷却水循環回路90を構成している各機器の構成及び機能について簡単に説明する。
本実施形態におけるラジエータ91は、ダウンフロータイプのものであり、アッパタンク91bとロアタンク91aとの間にラジエータコア91cが備えられている。これにより、エンジン1からアッパホースH4を経てアッパタンク91bに回収された冷却水がロアタンク91aに向けてラジエータコア91cの内部を流下する際に外気(走行風や後述する電動ファン97の駆動による送風)との間で熱交換を行い、外気に放熱することで冷却水が冷却されるようになっている。また、上記アッパタンク91bにはラジエータキャップ91dが着脱自在に装着されている。このラジエータキャップ91dは、冷却水循環経路の内圧を大気圧以上に維持することにより冷却水の沸点を高くしてラジエータコア91cでの熱交換効率を高める機能を有している。また、このラジエータキャップ91dは、冷却水循環経路への注水時や冷却水循環経路からのエア抜き作業時にはアッパタンク91bから取り外される。これにより、ラジエータ91の注水口が開放されて冷却水循環経路が大気に連通する。
また、上記ラジエータ91の近傍には電動ファン97が配設されている。この電動ファン97は、電動モータ97aにより駆動される電動軸流ファンにより構成されている。
サーモスタット92は、冷却水循環回路90の水路を切り換えることによって冷却水の温度を調整するものであって、例えば内部に封入されたワックスの熱膨張を利用し、内装されたバルブが冷却水温度に応じて開閉される機構を備えている。そして、エンジン1の冷間時、つまり冷却水温度が比較的低い場合には、サーモスタット92のバルブが閉鎖して、ラジエータ91のロアタンク91aと機械式ウォータポンプ93との間の水路を遮断し、ラジエータ91に冷却水を流さないことでエンジン1の暖機運転の早期完了を図るようになっている。一方、エンジン1の暖機完了後、つまり冷却水温度が比較的高い場合には、サーモスタット92のバルブが開放して、ラジエータ91のロアタンク91aと機械式ウォータポンプ93との間の水路を開放し、ラジエータ91に冷却水の一部を流すことでその冷却水が回収した熱をラジエータ91によって大気に放出するようにしている。図3に示す矢印は、この場合の冷却水の流れを示している。
機械式ウォータポンプ93は、冷却水循環経路90内に水流を発生させるためのものであって、その駆動軸に備えられたウォータポンププーリとクランクシャフトプーリとの間に伝動ベルトが掛け渡されていることにより、クランクシャフトの回転力を受けて駆動するようになっている。
電動ウォータポンプ94は、電動モータにより駆動され、この電動モータの回転数を制御することにより、この電動ウォータポンプ94の回転数(ポンプ出力)が調整される。この電動ウォータポンプ94は、機械式ウォータポンプ93の停止時に排熱回収器14やヒータコア96に向けて冷却水を循環させる場合に駆動するものである。また、電磁弁95は、排熱回収器14やヒータコア96に向けて冷却水を循環させる際に開放される。
ヒータコア96は、冷却水の熱を利用して車室内を暖房するためのものであって、エアコンディショナの送風ダクトに臨んでいる。つまり、車室内の暖房時には送風ダクト内を流れる空調風をヒータコア96に通過させて温風として車室内に供給する一方、それ以外(例えば冷房時)では空調風がヒータコア96をバイパスするようになっている。
上記EFI−ECU100は、エンジン1の始動時等の暖機初期時において、上記切換弁15が閉じるように制御する。切換弁15が閉じられると、バイパス通路14aに排気ガスが流通し、排熱回収器14において、排気ガスの熱エネルギを回収することができる。具体的には、排熱回収器14に設けられる熱交換器と排気ガスが接触することにより、排気ガスと熱交換器との間で熱交換されて、熱交換器を流通する媒体の温度が上昇する。上流側通路14cおよび下流側通路14dは、エンジン1を冷却する媒体(冷却水)の通路に接続されるため、エンジン1の冷却水温も上昇して、暖機を早期に完了させることができる。
−制御ブロックおよび盗難防止装置−
本実施形態に係るハイブリッド車両には盗難防止装置(イモビライザ)が搭載されている。以下、ハイブリッド車両の制御ブロックおよび盗難防止装置について説明する。
図4は、ハイブリッド車両の制御ブロック図である。この図4に示すように、上記EFI−ECU100およびHV−ECU200は、相互に制御信号等の送受信が可能となっていると共に、各種センサ(上記スロットルポジションセンサやアクセルポジションセンサ41等)やアクチュエータ(上記電子スロットルバルブ12を作動させるためのスロットルモータや切換弁15等)500との間で検知信号や制御信号の送受信が行われるようになっている。
また、車室内における運転席の前方にはメータパネル400が備えられており、上記EFI−ECU100およびHV−ECU200が、このメータパネル400に表示すべき情報の信号を送信するようになっている。例えば、HV−ECU200からの信号により、メータパネル400には、ハイブリッドシステムの状態(現在の走行モード(モータ走行、エンジン走行、ハイブリッド走行の別)や、走行用バッテリ8の蓄電量)の表示等が行われる。また、エンジン1やハイブリッドシステムの異常発生時には、EFI−ECU100やHV−ECU200から異常信号が送信されることで、メータパネル400には警告灯の点灯(MIL点灯)が行われるようになっている。
更に、上記HV−ECU200は、上記電動ウォータポンプ94および電動ファン97に対して駆動信号/停止信号の送信が可能であって、電動ウォータポンプ94および電動ファン97は、これら信号に従って駆動/停止が切り換えられるようになっている。また、上記盗難防止装置を制御するためのイモビライザシステム600が備えられており、上記HV−ECU200からの制御信号によってイモビライザシステム600が制御され、盗難防止装置の車両盗難防止機能のOFF(非作動状態)とON(作動状態)とが切り換え可能となっている。
上記盗難防止装置は、図示しないイグニッションキーにICチップ等を内蔵しておき、このICチップに記憶されたID情報と車両内に設置されたコンピュータ(イモビライザシステム600内のコンピュータ)に記憶されたID情報とを照合し、これらが一致しない場合には、ロック状態にあるドアのアンロックを不可能にしたりエンジン始動を不可能にするシステムである。
このため、イモビライザシステム600は、周知のイモビライザECU、CPU、ROM、RAMからなる制御ユニットを備えており、送・受信機(コード読み取り装置)が接続されている。この送・受信機は、上記イグニッションキー(電子キー)との間で通信を行うものであって、このイグニッションキーを携帯した運転者がドアを開放する際や車室内に乗り込んだ際などに、このイグニッションキーに記憶されているIDコードを読み出すようになっている。
より具体的には、送・受信機は運転者(車両に乗り込もうとする者)がドアハンドルに触れるとリクエスト信号を発信する。そして、運転者が携帯しているイグニッションキーは送・受信機からのリクエスト信号を受信すると、それに応じて予め設定された所定のIDコードを含む送信信号(IDコード信号)を送・受信機に向けて出力し、これによってIDコード信号が送・受信機からイモビライザECUに送信されるようになっている。そして、このイモビライザECUは、取得したIDコードとROMに記憶しているIDコードとを照合する。これらが一致していれば、ドアの施錠(ドアロック)が解除される。また、イモビライザECUは、取得したIDコードとROMに記憶しているIDコードとが一致しているという情報を保持する。
そして、エンジン始動待機状態(車速が「0」)の場合に、ブレーキペダルが踏まれたとき(ブレーキスイッチからのON信号を受けたとき)に、イモビライザECUが保持しているIDコードの照合結果に基づき、照合結果が一致していた場合には、スタート/ストップスイッチの押圧操作等がなされることで、エンジン始動が行われるようになっている。
−デッドソーク時の制御動作−
本実施形態の特徴は、エンジン1が高負荷運転にある状態から、運転者(ドライバ)のイグニッションOFF操作(プッシュ式スタートシステムのものではスタートスイッチの押し込みによるOFF操作)によってエンジン1が停止したデッドソーク時における制御動作にある。
エンジン1の運転状態であって、上記機械式ウォータポンプ93の駆動によって上記冷却水循環回路90内を冷却水が循環している状況で、エンジン1が停止したデッドソーク時には、冷却水循環回路90内での冷却水の循環の停止により、排熱回収器14内部で滞留する冷却水の温度が、排熱回収器14内の排気熱により過上昇してしまう可能性がある。このような状況では、上記電磁弁95を開放すると共に、電動ウォータポンプ94および電動ファン97を駆動し、これにより冷却水循環回路90内で冷却水を循環させ、冷却水の熱をラジエータ91によって大気に放出する(本発明でいう停止後冷却動作:図3に矢印で示す冷却水の流れを参照)。
この場合、運転者によるイグニッションOFF操作がされても、上記電動ウォータポンプ94および電動ファン97を駆動させる必要があるため、システムとしてはイグニッションON状態を維持させ、図示しない補機駆動用バッテリから電動ウォータポンプ94および電動ファン97の電動モータ97aへの給電を行って電動ウォータポンプ94および電動ファン97を駆動させるようにしている。
尚、このデッドソーク状態であるか否かの判定動作としては、エンジン1の駆動中に触媒温度を検出しておき、この触媒温度が所定温度以上に達している状態でエンジン1が停止した場合にはデッドソーク状態であると判定して、冷却水循環回路90内で冷却水を循環させる上記停止後冷却動作を実行するようになっている。上記デッドソーク状態であるか否かの判定閾値である触媒温度の上記所定温度は、実験などによって適宜設定される。触媒温度の検出は上記触媒温度センサ13cにより行われる。また、この触媒温度センサ13cを備えさせることなく、冷却水温度や吸気温度等によって触媒温度を推定するようにしてもよい。
また、このデッドソーク時における停止後冷却動作は、冷却水温度が所定温度(例えば80℃)に低下するまで継続して実行され、排熱回収器14内部の冷却水温度の過上昇が回避できる状況になると終了する。
そして、本実施形態では、このようなデッドソーク時に電動ウォータポンプ94および電動ファン97が共に駆動していることを条件として、以下の各制御を同時に実施するようになっている。この各制御は、上記HV−ECU200が統括的に行う。また、この際、上記EFI−ECU100とHV−ECU200との間での制御信号等の送受信は停止される。つまり、HV−ECU200は、EFI−ECU100から送信される制御信号等の影響を受けることなく以下の各制御を同時に実施することになる。以下の各動作の技術的思想としては、上記停止後冷却動作の実行に連動して実施する制御動作を予め設定しておき、この停止後冷却動作を実行する際、この予め設定されている制御動作を実施すると共に、エンジン1が停止する前に行われていた制御動作のうち上記停止後冷却動作の実行に必要な特定の制御動作を実施し、その他の制御動作については非実施とするものである(制御選択実施手段による制御動作)。以下、具体的に説明する。
(盗難防止装置の切り換え動作)
上述した盗難防止装置に対する動作としては、上記デッドソーク時に電動ウォータポンプ94および電動ファン97が共に駆動していることを条件として車両盗難防止機能をOFF(非作動状態)からON(差動状態)に切り換える。つまり、上記停止後冷却動作の実行と略同時に車両盗難防止機能をONし、第三者(上記イモビライザシステム600内のコンピュータに記憶されたID情報と合致するID情報が記憶されたICチップを内蔵したイグニッションキーを持たない者)によるドアのロック解除およびエンジン始動を不可能にする。言い換えると、停止後冷却動作が開始された場合、システムとしてはイグニッションON状態が継続されていても、盗難防止機能をON状態(イモビライザLOCK状態)とするようにしている。
そして、この停止後冷却動作の開始時には、未だ運転者が車内にいる可能性があるため、この運転者(上記イグニッションキーを持った運転者)の操作のみを有効にしている。例えば、運転者が降車することなく、再度エンジン始動操作を行った場合には、その操作を有効にしてエンジン始動動作を実行する。一方、停止後冷却動作の開始後に運転者が降車した場合には、次回、再び上記運転者(上記イグニッションキーを持った運転者)が乗車やエンジン始動の操作を行うまで、たとえ上記停止後冷却動作の実行中であってシステムとしてはイグニッションON状態が継続されていても、盗難防止機能のON状態を継続し、第三者によるドアのロック解除やエンジン始動を禁止する。つまり、停止後冷却動作中には第三者に対しては盗難防止機能をON状態とすることで車両盗難等を阻止するようになっている。
このように、停止後冷却動作が開始されると同時に盗難防止装置の車両盗難防止機能がONされるため、この停止後冷却動作が開始された後、車両の乗員は、停止後冷却動作の終了を待つことなく車両から離れることができる。つまり、イグニッションOFF操作を行った後、直ちに(実際のシステムとしてはイグニッションON状態が維持されていても)、乗員は、車両の盗難の心配をすることなく車両から離れることが可能になり、また、停止後冷却動作の実行に伴う盗難防止性能の低下を招くこともなくなる。
(制御信号の送受信制限動作)
上記停止後冷却動作の実行に連動して、この停止後冷却動作の実行に必要な特定の制御信号以外の制御信号の送受信を停止する。例えば上記各種センサやアクチュエータとの間での検知信号や制御信号の送受信を停止し、誤検知や誤動作の発生を防止する。つまり、停止後冷却動作の実行中には上記電動ウォータポンプ94や電動ファン97が駆動することになるため、これら機器とHV−ECU200との間での制御信号の送受信は許可する一方、これら機器以外の機器(例えば、他の補機類や電子スロットルバルブ12等)に対する制御信号の送信を停止(禁止)する。
このように停止後冷却動作の実行に必要のない制御信号の送受信を停止することにより、この停止後冷却動作への悪影響を回避することができる。また、車両の運転者はイグニッションOFF操作を行ったことでシステム全体がイグニッションOFF状態になっていると認識している。このような状況で無用な制御信号の送受信が行われてしまうと、各種アクチュエータの無用な動作(例えばエアコンディショナの作動等)や必要のないメータパネル表示(例えば上述した走行用バッテリ8の蓄電量の表示等)が行われてしまって運転者の違和感を招いてしまう可能性がある。本実施形態では無用な制御信号の送受信を停止しているので、このような不具合を回避でき、運転者の違和感を招くことがない。また、各種学習動作(燃料噴射量の学習動作やスロットルバルブ開度の学習動作等)を実施するための検知信号や制御信号の送受信も行われないので、不要な学習動作(誤学習動作)を実施することがなく、エンジン1の再始動時における制御性を良好に確保することができる。
(メータパネル表示動作)
上述した如く、上記停止後冷却動作の実行に連動して盗難防止装置の盗難防止機能をOFFからONに切り換えた際、車室内に備えられているメータパネル400に対する表示動作としては、盗難防止機能がON状態となっていることを表示する。
このため、停止後冷却動作の実行に連動して盗難防止装置の盗難防止機能がON状態となったことをパネル表示によって車両の乗員に知らせることができ、乗員が車両から離れるに際して安心感を与えることができる。
また、これと共に、メータパネル400には、上記停止後冷却動作が実行されていることを表示する。つまり、電動ウォータポンプ94および電動ファン97が駆動していることをメータパネル400に表示する。
上記停止後冷却動作が実行される場合、電動ウォータポンプ94や電動ファン97の駆動に伴う音が生じることになる。一方、車両の運転者はイグニッションOFF操作を行ったことでシステム全体がイグニッションOFF状態になっていると認識しているため、停止後冷却動作の動作音に違和感を感じてしまう可能性がある。本実施形態では停止後冷却動作が実行されていることをパネル表示して乗員に知らせることができるため、この乗員に与える可能性のあった違和感を解消することができる。尚、このメータパネル400の表示としては、電動ウォータポンプ94および電動ファン97のうちの一方が駆動している情報のみを表示するようにしてもよい。
そして、上述した如く盗難防止機能がON状態となっていることのパネル表示と、電動ウォータポンプ94および電動ファン97が共に駆動していることのパネル表示とを行うと共に、それ以外の情報についてのパネル表示を禁止する。具体的には、HV−ECU200を経由してメータパネル400に送信される表示信号のうち、盗難防止機能がON状態となっていることをパネル表示させるための表示信号と、電動ウォータポンプ94および電動ファン97が共に駆動していることをパネル表示させるための表示信号との送信のみを行い、その他の表示信号をHV−ECU200から出力しないようにする。または、メータパネル400に各種表示信号が送信された場合であっても、このメータパネル400の内部での信号処理(表示する信号の選択処理動作)によって、盗難防止機能がON状態となっていることのパネル表示、および、電動ウォータポンプ94と電動ファン97が共に駆動していることのパネル表示のみを行うようにしてもよい。
これによれば、イグニッションOFF操作を行ったことでシステム全体がイグニッションOFF状態になっていると認識している車両の運転者が、必要のないメータパネル表示が行われることで違和感を招いてしまうといったことが回避される。
また、このようなパネル表示と同時に、盗難防止機能がON状態となっていることを車外に警告するためのセキュリティランプ(例えば、車室内のダッシュボード上に配置されたセキュリティランプ)の点滅動作を行うようにしてもよい。
(故障診断動作)
上記停止後冷却動作の実行時、車両の故障診断を行うためのダイアグノーシス信号の送受信の形態としては、上記停止後冷却動作に関連するダイアグノーシス信号のみを送受信可能とし、その他のダイアグノーシス信号の送受信を禁止する。
具体的には、上記HV−ECU200の内部にダイアグノーシス信号を記憶するための記憶領域(RAM)が確保されており、上記停止後冷却動作の実行時には、電動ウォータポンプ94および電動ファン97に関するダイアグノーシス信号(これら機器の故障に関する信号)のみがHV−ECU200の内部に記憶可能な状態にし、その他のダイアグノーシス信号については、誤ダイアグノーシス信号である可能性が高いとして、記憶しないようにしている。
これによれば、誤った異常情報がダイアグノーシスに記憶されてしまう所謂「誤ダイアグ」の発生を回避することができ、車両の故障診断の信頼性の向上を図ることができる。つまり、上記停止後冷却動作の実行時に駆動している機器は、電動ウォータポンプ94および電動ファン97のみであるため、これら機器以外の機器では故障発生が生じ難く、電動ウォータポンプ94および電動ファン97以外の機器に関するダイアグノーシス信号は誤ダイアグノーシス信号である可能性が高いとして、これを記憶しないようにすることで「誤ダイアグ」の発生を回避している。
以上説明したように、本実施形態では、デッドソーク時に電動ウォータポンプ94および電動ファン97を共に駆動させる停止後冷却動作の実行に連動して実施する制御動作を予め設定しておき(車両盗難防止機能をOFFからONに切り換える動作、盗難防止機能がON状態となっていることのメータパネル400への表示動作、電動ウォータポンプ94および電動ファン97が駆動していることのメータパネル400への表示動作を設定しておき)、この停止後冷却動作を実行する際、この予め設定されている制御動作を実施すると共に、エンジン1が停止する前に行われていた制御動作のうち上記停止後冷却動作の実行に必要な特定の制御動作を実施し、その他の制御動作については非実施とする(停止後冷却動作の実行に必要な特定の制御信号以外の制御信号の送受信を停止、停止後冷却動作に関連するダイアグノーシス信号(電動ウォータポンプ94および電動ファン97の故障に関するダイアグノーシス信号)以外のダイアグノーシス信号の送受信を禁止する)ものとしている。このため、上記停止後冷却動作の実行に伴う不具合を解消することができる。
−他の実施形態−
以上説明した実施形態は、FF型車両として構成されたハイブリッド車両に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、FR(フロントエンジン・リヤドライブ)型車両として構成されたハイブリッド車両に適用することも可能である。また、ハイブリッド車両に限らず、エンジンのみを走行駆動源とする車両に対しても本発明は適用可能である。
また、運転者によるイグニッションOFF操作が行われた際にデッドソーク状態であった場合に停止後冷却動作を実行するものに限らず、アイドリングストップ動作が可能な車両(所謂エコラン車両)において、アイドリングストップが実行されてエンジンが停止した際にデッドソーク状態であった場合に停止後冷却動作を実行する車両に対しても本発明は適用可能である。この場合、例えば停止後冷却動作に関連するダイアグノーシス信号(電動ウォータポンプ94および電動ファン97の故障に関するダイアグノーシス信号)のみを送受信可能とする動作が実施される。
また、上記実施形態では、排気系に排熱回収器14を備えた車両に対して本発明を適用した場合について説明したが、排熱回収器14を備えていない車両に対しても本発明は適用可能である。例えば、過給機(ターボ)を搭載した車両において、デッドソーク時に、ターボフィンを冷却するために冷却水を循環させるようにした車両に対しても本発明は適用可能である。
実施形態に係るハイブリッド車両に搭載されたハイブリッドシステムの全体構成を示す図である。 排熱回収器およびその周辺部の構成を示す図である。 冷却水循環回路の基本回路部分の概略を示す図である。 ハイブリッド車両の制御ブロック図である。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
14 排熱回収器
90 冷却水循環回路(冷却装置)
94 電動ウォータポンプ
97 電動ファン
100 EFI−ECU
200 HV−ECU
400 メータパネル
600 イモビライザシステム

Claims (7)

  1. 内燃機関を冷却するための冷却装置が備えられ、この内燃機関の停止後であっても冷却装置を作動させる停止後冷却動作が実行可能な車両の制御装置において、
    上記停止後冷却動作の実行に連動して実施する制御動作が予め設定されており、この停止後冷却動作を実行する際、上記予め設定されている制御動作を実施すると共に、内燃機関が停止する前に行われていた制御動作のうち上記停止後冷却動作の実行に必要な特定の制御動作を実施し、その他の制御動作については非実施とする制御選択実施手段を備えている一方、
    車両盗難防止機能のON/OFFが切り換え可能な盗難防止装置を備えており、
    上記制御選択実施手段は、上記停止後冷却動作の実行に連動して実施する制御動作として、上記盗難防止装置の盗難防止機能をOFFからONに切り換えるよう構成されていることを特徴とする車両制御装置。
  2. 上記請求項1記載の車両制御装置において、
    上記制御選択実施手段は、上記停止後冷却動作の実行に連動して実施する制御動作として、上記停止後冷却動作の実行に必要な特定の制御信号以外の制御信号の送受信を停止するよう構成されていることを特徴とする車両制御装置。
  3. 上記請求項1記載の車両制御装置において、
    上記制御選択実施手段は、上記停止後冷却動作の実行に連動して盗難防止装置の盗難防止機能をOFFからONに切り換えた際、車室内のメータパネルに、盗難防止機能がON状態となっていることを表示するよう構成されていることを特徴とする車両制御装置。
  4. 上記請求項1、2または3記載の車両制御装置において、
    上記制御選択実施手段は、上記停止後冷却動作の実行時、車室内のメータパネルに、この停止後冷却動作が実行されていることを表示するよう構成されていることを特徴とする車両制御装置。
  5. 上記請求項3記載の車両制御装置において、
    上記制御選択実施手段は、上記停止後冷却動作の実行時、車室内のメータパネルに、この停止後冷却動作が実行されていることを表示するよう構成されていると共に、盗難防止機能がON状態となっていることと停止後冷却動作が実行されていること以外の情報についての表示を禁止するよう構成されていることを特徴とする車両制御装置。
  6. 上記請求項1〜5のうち何れか一つに記載の車両制御装置において、
    上記制御選択実施手段は、上記停止後冷却動作の実行時、停止後冷却動作に関連するダイアグノーシス信号のみを送受信可能とし、その他のダイアグノーシス信号の送受信を禁止するよう構成されていることを特徴とする車両制御装置。
  7. 上記請求項1〜6のうち何れか一つに記載の車両制御装置において、
    上記冷却装置は、電動ウォータポンプを備えた冷却水循環回路により構成されており、冷却水循環回路には、内燃機関の排気ガスの熱を冷却水によって回収するための排熱回収器が設けられており、電動ウォータポンプを駆動することで冷却水循環回路に冷却水を循環させて上記停止後冷却動作を実行することを特徴とする車両制御装置。
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