JP4882344B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
このような画像形成装置においては、像担持体としての感光体ドラムを比較的低速度かつ高精度で回転させるための回転駆動装置としてモータを用い、モータの回転を減速する減速装置を備える場合もある。そして、フルカラー対応の画像形成装置では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の感光体ドラムごとに、このような回転駆動装置を有する。すなわち、各感光体ドラムは、他の感光体ドラムから独立して回転駆動される。そして、用紙の移動速度に対応させて、各感光体ドラムが回転駆動される。
ところが、感光体ドラムに対するトルク外乱が大きい場合や、バンディングの発生を極力抑制したい場合には、特別なブレーキ部品が必要になる。また、クリーニングブレードの代わりに、静電気力を用いたブラシ(ESB)を用いる場合には、ブレーキ効果がほとんど生じない。そのため、わずかなトルク外乱であっても感光体ドラムの回転軸に回転ムラが発生し易くなるおそれがある。
この特許文献1に開示されている構造は、感光体ドラムに近接対向して、感光体ドラムの回転軸方向に、感光体ドラムの画像形成幅以上の長さで、感光体ドラムの周面に対接するブレーキ部材と潤滑剤供給部とを備えたブレーキ装置を備えている。このブレーキ装置は、クリーニング器に着脱自在に固定配設されている。そして、感光体ドラムに接触して回転する駆動ローラを駆動源として、ブレーキ部材と感光体ドラムの周面との間に潤滑剤が供給される。これにより、両者間の摩擦係数が一定となり、ブレーキ部材は感光体ドラムの周面に直接安定なブレーキ力を与える。そのため、駆動源から感光体ドラムまでの全駆動伝達経路での伝達変動による感光体ドラムの回転速度の変動が防止され、転写紙に原稿画像の高品質の画像形成が行なわれる。
また、ブレーキ装置は、所定間隔ごとにメンテナンスを行う必要があるが、特許文献1に開示されている構造は、ブレーキ装置のメンテナンス性を考慮して設計されたものではなく、メンテナンス性についての改良の余地がある。
また別の目的は、ブレーキ装置のメンテナンス性を向上させることにある。
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、所謂タンデム型の画像形成装置であって、例えば電子写真方式にて各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)と、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)して保持させる無端状の中間転写ベルト(トナー像の担持体)15と、中間転写ベルト15上に転写された重ね画像を転写材としての用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写装置20と、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置30と、を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
一方、二次転写装置20における二次転写位置の上流側には、各画像形成ユニット10における画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)39が配置されている。この基準センサ39は、中間転写ベルト15の裏側に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生し、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット10は画像形成を開始するように構成されている。
また、黒の画像形成ユニット10Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ38が配設されている。
また、本実施の形態では、用紙Pを収容する用紙トレイ50を備えている。この用紙トレイ50に集積された用紙Pは、所定のタイミングで取り出されて二次転写装置20による二次転写位置へと搬送される。また、二次転写位置で二次転写されると、用紙Pは、定着装置30へと搬送される。
画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの感光体ドラム11Y,11M,11C,11K上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11Y,11M,11C,11Kと中間転写ベルト15とが当接する一次転写部にて、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部において、一次転写ロール16にて中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性と逆極性の電圧が付加され、未定着トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせられて一次転写が行われる。このようにして一次転写された未定着トナー像は、中間転写ベルト15の回転に伴って二次転写装置20に搬送される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送される。そして、定着装置30における最適な搬送速度に合わせて速度が変えられて、用紙Pが定着装置30まで搬送される。用紙P上の未定着トナー像は、定着装置30によって熱および圧力で定着処理を受けることで用紙P上に定着される。定着画像が形成された用紙Pは、排出ロール(図示せず)によって装置の外部に排出される。
一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回動に伴ってクリーニング部まで搬送され、ベルトクリーナ37によって中間転写ベルト15上から除去される。
図2は、感光体ドラム11、回転駆動装置60および制御部40を示す概略構成図である。
図2に示すように、感光体ドラム11は、ドラム本体11aとドラム本体11aを幅方向に貫通する感光体軸11bとを有する。この感光体軸11bは、画像形成装置本体のフロント側(手前側、アウト側)において、後述するブレーキ装置(ブレーキ部材)70を介して支持プレート(フレーム部材)52に回転自在に支持(軸支)されている。また、感光体軸11bは、画像形成装置本体のリヤ側(奥側、イン側)において、リヤフレーム53に軸支されている。そして、感光体ドラム11は、支持プレート52とリヤフレーム53との間に位置している。支持プレート52は、リヤフレーム53と略平行に配置されたフロントフレーム51に取り付けられている。
図3及び図4は、回転駆動装置60を構成する部品を説明するための構成図であり、図4はハウジング620の図示を省略している。図5は、回転駆動装置60の一部を構成する入力カップリング62の縦断面図である。
図3及び図4に示すように、この回転駆動装置60は、感光体ドラム11の駆動源としての駆動モータ61と、駆動モータ61に対して取り付けられる入力カップリング62と、入力カップリング62を介して連結される減速機構63とを備えている。
そして、駆動モータ61は、モータハウジング610と、モータハウジング610の一端に設けられた接合フランジ611と、接合フランジ611側から突出するように配設された出力軸612(図4参照)と、モータハウジング610に設けられたリード線接合部613とを有する。
図3に示すように、減速機構63のハウジング630は、その一端側から入力カップリング62を挿入収容可能な中空状の円筒突出部635を有する。ハウジング630は、この円筒突出部635の先端部をモータハウジング610の接合フランジ611に当接した状態にて、両者間を図示しない締結具(例えばねじ等)で締結されている。
なお、図4に示すように、入力カップリング62は、減速機構63側に予め組み込まれている。また、入力カップリング62は、例えばS45C(機械構造用炭素鋼鋼材)で形成することができる。
また、カップリング本体621の連結孔621aに出力軸612を嵌挿させ、めねじ621cを介して止めねじ(図示せず)にてカップリング本体621と出力軸612とが固定されている。このようにして、入力カップリング62と駆動モータ61の出力軸612とが連結されている。なお、この連結を行う作業を容易ならしめるために、減速機構63のハウジング630(図3参照)のうち円筒突出部635に作業孔636が設けられている。
なお、感光体ドラム11の回転速度ないしは回転位置を制御するための図示しないロータリエンコーダを配設する構成を採用することができる。この場合には、図示しないロータリエンコーダからの信号を用いて、制御部40が感光体軸11bをフィードバック制御することになる。
また、上述した構成ではフライホイール622を備えているが、フライホイール622を省略する構成も考えられる。
図6は、感光体軸11b回転ムラ低減用のブレーキ装置70を示す概略構成図である。なお、図6では、感光体ドラム11のドラム本体11a(図2参照)の図示を省略している。また、図7は、図6に示すブレーキ装置70の縦断面図である。図8は、ブレーキ装置70の分解斜視図である。
図6に示すように、感光体ドラム11の感光体軸11bにおけるフロント側にブレーキ装置70が設けられている。なお、感光体軸11bのフロント側の端面には、図示しない取付けメネジが螺設されている。
なお、板バネ76の取付け穴76aから挿入したオネジを外すことで、ブレーキ装置70のブレーキ部79を除く部品(例えば筒状部材71等)を支持プレート52から取り外すことができる。
図9に示すように、板バネ76は、C形状の板バネ本体76eから取付け片76bが延在しており、板バネ76は、E形状に形成されている。取付け片76bは、一端が自由端であり、いわゆる片持ち状態である。そして、この取付け片76bの略中央部には、取付け穴76aが穿設されている。
図10に示すように、ブレーキ部79は、ブレーキ部本体791、ゴムリング(摩擦抵抗部材)792及び金属リング793,794を備えている。ブレーキ部本体791の内周面にゴムリング792が挿入され、このゴムリング792を固定するために金属リング793,794が両側から係合保持されている。なお、ゴムリング792は、2つ並んで挿入されている(図7参照)。
ブレーキ部本体791は、まわり止め用のアーム部791aと、アーム部791aに穿設された取付け穴791bとを有する。ブレーキ部79は、アーム部791aの取付け穴791bを通じて支持プレート52に取り付けられ、これによりブレーキ部79は、筒状部材71に対して摺動可能に構成される。なお、ブレーキ部79のゴムリング792により筒状部材71に与えられる負荷は、例えば0.1〜0.5Nmの値を採用することが考えられる。
(1)感光体ドラム11にかかる負荷トルクが小さい場合であっても、ブレーキ装置70によって必要に応じて感光体軸11bにブレーキをかけることができるため(ブレーキ効果)、感光体ドラム11の回転ムラを抑えてバンディングを低減することができる。
ここで、ブレーキ効果を付与する構造は、例えば特開平10−222040号公報にも開示されている。この構造では、感光体ドラムの反駆動側軸受け機構部と反駆動側軸受け機構部に対向する感光体ドラムの端面との間に、ブレーキパッドと、ブレーキパッドを感光体ドラムの軸方向に押しつけるための押し圧ばねと、ブレーキパッドに摺擦するブレーキディスクと、を設けている。また、ブレーキパッド、押し圧ばね及びブレーキディスクを導電性材料で構成し、感光体ドラムとフレームグランドとの接地経路としている。しかしながら、感光体ドラムの端面にブレーキパッドを設ける構造では、感光体ドラムのすぐ近傍にブレーキパッドが位置しているため、ブレーキパッドとブレーキディスクとの間にトナーやキャリアなどの異物が混入するおそれがあり、ブレーキ性能の維持性に不安が残る。本実施の形態では、ブレーキ装置70は、支持プレート52を挟んで感光体ドラム11の反対側に設けられているので、ブレーキ装置70への異物の混入を防止でき、長い間ブレーキ性能を維持することができる。
また、減速機構63は、遊星ローラ減速機構ないしはトラクション減速機構が採用されているものの、遊星減速歯車機構の場合のバックラッシと同様に、ガタがある。このため、減速機構63にもブレーキ効果が必要である。したがって、静電気力を用いたブラシ(ESB)を用いる場合のブレーキ効果がほとんど生じない構造では、本実施の形態のブレーキ装置70が必要になる。すなわち、本実施の形態は、減速機構63として遊星ローラ減速機構を採用している場合に適用しているが、遊星歯車減速機構を採用している場合にも同様に適用することができる。
Claims (4)
- 回転軸を有し、当該回転軸が駆動力を受けることにより回転する像担持体と、
前記像担持体の前記回転軸を保持するためのフレーム部材と、
前記像担持体の前記回転軸を覆うと共に当該回転軸に接続されて当該回転軸と共に回転する筒状部材と、
前記フレーム部材を挟んで前記像担持体が位置する側とは反対の側に位置して当該フレーム部材に固定され、回転する前記筒状部材の外周面に接触して摩擦抵抗を与えて制動することで当該像担持体の回転ムラを抑制するブレーキ部材と、
C形状の本体と当該本体から延在する取付け片とを備えてE形状に形成され、前記筒状部材の端面側に位置するリング状のカラーに当該本体が当接され、当該筒状部材により覆われている前記像担持体の前記回転軸と共に回転するように当該回転軸に当該取付け片が取り付けられ、当該取付け片が当該本体に対して当該回転軸の軸方向にたわむことで当該回転軸と当該筒状部材との間の当該軸方向における位置関係を可変にする板バネと、
を含む画像形成装置。 - 前記ブレーキ部材は、前記筒状部材に当接する摩擦抵抗部材としてフッ素ゴムを備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記ブレーキ部材の前記摩擦抵抗部材は、前記ブレーキ部材本体から取り外し可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記筒状部材および前記ブレーキ部材は、前記画像形成装置のフロント側に位置することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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