JP4882184B2 - 焦点検出装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラの焦点検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CCDなどの電荷蓄積型受光素子を用いて焦点検出用の被写体像を撮像し、受光素子から出力される電荷蓄積信号に基づいて、撮影レンズによる焦点位置の調節状態を検出する焦点検出装置がある。この焦点検出装置の受光素子を用いて、被写体輝度を検出する測光技術が知られている。たとえば、特開平10−161014号公報には、焦点検出用と測光用とで別々に電荷蓄積を行う技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
受光素子の電荷蓄積時間は、前回の電荷蓄積後に受光素子から出力される電荷蓄積信号レベル、および前回の電荷蓄積時の蓄積時間を用いて、次回の電荷蓄積後に得られる電荷蓄積信号レベルを所定のレベルにするように決定する、いわゆるAGC処理が行われている。一般に、焦点検出用には、測光用に比べて撮影画面の狭い領域に対応する電荷蓄積信号が用いられ、測光用には、焦点検出用に比べて撮影画面の広い領域に対応する電荷蓄積信号が用いられる。電荷蓄積時間を決定するとき、焦点検出用と測光用とで同じ蓄積時間にすると、焦点検出用と測光用とでそれぞれ用いられる電荷蓄積信号の範囲が異なるので、正確にAGCを行うことができなかった。
【0004】
本発明の目的は、電荷蓄積型受光素子に対し、焦点検出用領域と測光用領域とに対応して、それぞれ正確に電荷蓄積時間を制御するようにした焦点検出装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明による焦点検出装置は、撮影画面の所定の領域に対応する被写体光受光し、焦点検出用の電荷蓄積後に焦点検出に用いられる焦点検出用信号を出力可能であり、測光用の電荷蓄積後に測光に用いられる測光用信号を出力可能な複数の電荷蓄積型受光素子と、前記焦点検出用信号及び前記測光用信号を増幅する増幅部と、前記増幅部で増幅された前記焦点検出用信号に基づいて焦点検出演算を行う焦点検出回路と、前記増幅部で増幅された前記測光用信号に基づいて被写体輝度を検出する測光回路と、前記複数の電荷蓄積型受光素子のうち、前記焦点検出用信号を出力させる素子が備えられる第1領域と、前記測光用信号を出力させる素子が備えられる前記第1領域よりも広い第2領域とを設定する設定部と、前記焦点検出用の電荷蓄積後に前記第1領域から出力される前記焦点検出用信号に応じて焦点検出用の次の電荷蓄積時間を設定し、前記測光用の電荷蓄積後に前記第2領域から出力される前記測光用信号に応じて測光用の次の電荷蓄積時間を設定する制御部とを備え、前記制御部は、前記焦点検出用の次の電荷蓄積時間が第1閾値より大きいとき、前記増幅部のゲインを増大させることにより前記焦点検出用の次の電荷蓄積時間を短縮し、前記測光用の次の電荷蓄積時間が前記第1閾値より小さい第2閾値より大きいとき、前記増幅部のゲインを増大させることにより前記測光用の次の電荷蓄積時間を短縮することを特徴とする。
請求項2に記載の発明による焦点検出装置は、撮影画面の所定の領域に対応する被写体光を受光し、蓄積電荷信号を出力する複数の電荷蓄積型光電変換素子と、前記複数の電荷蓄積型光電変換素子のうちの第1の所定数の電荷蓄積型光電変換素子の各蓄積電荷信号うちの最大値を検出する焦点検出用の最大値検出手段と、前記複数の電荷蓄積型光電変換素子のうちの、前記第1の所定数よりも大きい第2の所定数の電荷蓄積型光電変換素子の各蓄積電荷信号のうちの最大値を検出する測光用の最大値検出手段と、前記焦点検出用の最大値検出手段によって検出された最大値に基づき、焦点検出用の電荷蓄積時間を算出する焦点検出用の蓄積時間算出手段と、前記測光用の最大値検出手段によって検出された最大値に基づき、測光用の電荷蓄積時間を算出する測光用の蓄積時間算出手段と、前記焦点検出用の電荷蓄積時間に基づき前記複数の電荷蓄積型光電変換素子の電荷蓄積時間を制御する焦点検出用の蓄積時間制御手段と、前記測光用の電荷蓄積時間に基づき前記複数の電荷蓄積型光電変換素子の電荷蓄積時間を制御する測光用の蓄積時間制御手段と、前記焦点検出用の蓄積時間制御手段によって電荷蓄積時間を制御された前記第1の所定数の電荷蓄積型光電変換素子の蓄積電荷信号に基づき焦点検出演算を行う焦点検出手段と、前記測光用の蓄積時間制御手段によって電荷蓄積時間を制御された前記第2の所定数以上の電荷蓄積型光電変換素子の蓄積電荷信号に基づき被写体輝度を検出する測光手段と、前記焦点検出用の電荷蓄積時間が第1の所定時間以上か否かを判定する第1の判定手段と、前記測光用の電荷蓄積時間が前記第1の所定時間よりも小さい第2の所定時間以上か否かを判定する第2の判定手段と、前記複数の電荷蓄積型光電変換素子の蓄積電荷信号を所定の増幅率で増幅する増幅手段と、を更に備え、前記第1の判定手段によって前記焦点検出用の電荷蓄積時間が前記第1の所定時間以上と判定された場合に、前記焦点検出用の蓄積時間制御手段は、前記焦点検出用の電荷蓄積時間よりも短い電荷蓄積時間に基づいて前記複数の電荷蓄積型光電変換素子の電荷蓄積時間を制御すると共に、前記増幅手段は、前記所定の増幅率として第1の増幅率を使用し、前記第1の判定手段によって前記焦点検出用の電荷蓄積時間が前記第1の所定時間未満と判定された場合には、前記焦点検出用の蓄積時間制御手段は、前記焦点検出用の電荷蓄積時間に基づき前記複数の電荷蓄積型光電変換素子の電荷蓄積時間を制御すると共に、前記増幅手段は、前記所定の増幅率として前記第1の増幅率よりも低い第2の増幅率を使用し、前記第2の判定手段によって前記測光用の電荷蓄積時間が前記第2の所定時間以上と判定された場合に、前記測光用の蓄積時間制御手段は、前記測光用の電荷蓄積時間よりも短い電荷蓄積時間に基づいて前記複数の電荷蓄積型光電変換素子の電荷蓄積時間を制御すると共に、前記増幅手段は、前記所定の増幅率として第3の増幅率を使用し、前記第2の判定手段によって前記測光用の電荷蓄積時間が前記第2の所定時間未満と判定された場合に、前記測光用の蓄積時間制御手段は、前記測光用の電荷蓄積時間に基づいて前記複数の電荷蓄積型光電変換素子の電荷蓄積時間を制御すると共に、前記増幅手段は、前記所定の増幅率として前記第3の増幅率よりも低い第4の増幅率を使用することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態による焦点検出装置を備えるカメラの光学系を示す図である。図1において、カメラ本体1に着脱可能な交換レンズ2が装着されている。撮影レンズ3を通過した光束は、レリーズ前にメインミラー4によって図1の上方に折り曲げられ、スクリーン6上に一旦結像する。光束はさらに、ペンタプリズム7、接眼レンズ8を通り、撮影者によって観察される。
【0007】
メインミラー4はハーフミラーであり、一部の光束を透過する。メインミラー4を透過した一部の光束は、サブミラー9によって図1の下方に折り曲げられ、測光焦点検出用光束として測光焦点検出部10へ導かれる。
【0008】
カメラがレリーズ操作されると、メインミラー4およびサブミラー9が上方に跳ね上げられ、撮影レンズ3を通過した光束は、不図示のシャッターを介して感光部材12上に結像する。感光部材12は、銀塩フィルムもしくは撮像素子である。
【0009】
測光焦点検出部10は、撮影画面内にあらかじめ用意されている複数の焦点検出領域のうち1つを用いて、位相差検出方式による焦点検出を行う。図2は、撮影画面と焦点検出領域との対応を説明する図である。測光焦点検出部10は、図2に示すように、焦点検出領域FaL,FaC,FaRのそれぞれにおいて、後述する一対の像を検出する。測光焦点検出部10は、焦点検出領域FaL,FaC,FaRのいずれかで検出される一対の像の間隔を所定の間隔、すなわち、撮影レンズ3を合焦状態にするようにモータ11に駆動指令を送出する。モータ11が不図示のフォーカスレンズを光軸方向に駆動することにより、撮影レンズ3が合焦制御される。
【0010】
焦点検出領域FaL,FaC,FaRのうちどの領域を用いて合焦させるかは、撮影者がエリア選択部材13を操作することによってカメラに設定する。エリア選択部材13は、たとえば、ジョイスティック、プッシュボタン、十字キーなどである。焦点検出領域の設定には、撮影者がエリア選択部材13を操作して任意の焦点検出領域を選択する手動設定の他、被写体が最も近くに位置する領域をカメラが自動的に選択(至近選択)する自動設定がある。
【0011】
測光焦点検出部10はさらに、複数の焦点検出領域の全てを用いて、被写体輝度を検出する。検出した被写体輝度は、不図示の感度設定部材によって入力されている感光部材の露光感度とともに露光演算に用いられる。たとえば、被写体輝度および露光感度が周知のプログラム露出演算に用いられると、シャッタ秒時および絞り値が決定される。得られたシャッタ秒時および絞り値により、撮影時の露光制御が行われる。
【0012】
図3は、測光焦点検出部10の概略構成を示すブロック図である。測光焦点検出部10は、焦点検出光学系14と、イメージセンサー15と、可変ゲインアンプ16と、測光演算部17と、焦点検出演算部18と、蓄積制御部19と、エリア選択部20と、モーター駆動制御部21とを有する。焦点検出光学系14には、上述した焦点検出領域FaL,FaC,FaRに対応して、光学系14L,14C,14Rがそれぞれ設けられている。イメージセンサー15には、各焦点検出領域FaL,FaC,FaRに対応して、イメージセンサー15L,15C,15Rがそれぞれ設けられている。
【0013】
図4は、1つの焦点検出領域に対応する焦点検出光学系14およびイメージセンサー15の詳細を示す図である。図4に示される構成は、各焦点検出領域FaL,FaC,FaRごとに存在する。図4において、焦点検出光学系は、撮影レンズ100、視野マスク200、フィールドレンズ300、絞り開口部401,402、および再結像レンズ501,502を有する。イメージセンサー600は、1対のラインセンサー600Bおよび600Aによって構成される。ラインセンサー600は、その電荷蓄積時間を各焦点検出領域のラインセンサーごとに独立して設定することが可能に構成されている。
【0014】
撮影レンズ100を介して入射した被写体光束は、視野マスク200に設けられている開口201によって制限され、フィールドレンズ300に入射される。フィールドレンズ300を射出した光束は、並べて配設されている絞り開口部402および401によって2つに分割され、再結像レンズ502および501によってラインセンサー対600Bおよび600A上にそれぞれ結像される。すなわち、撮影レンズ100の領域101および102を通過した光束が、ラインセンサー対600Bおよび600A上にそれぞれ導かれる。
【0015】
ラインセンサー対600Aおよび600B上に結像された一対の被写体像は、撮影レンズ100が予定焦点面よりも前(被写体側)に被写体の鮮鋭像を結ぶいわゆる前ピン状態では互いに近づき、逆に予定焦点面よりも後に被写体の鮮鋭像を結ぶいわゆる後ピン状態では互いに遠ざかる。そして、ラインセンサー対600Aおよび600B上に結像された被写体像が所定の間隔となるとき、被写体の鮮鋭像が予定焦点面に位置する。したがって、この被写体像をラインセンサー対600Aおよび600Bで光電変換して電気信号に換え、これらの信号を演算処理して一対の被写体像の相対距離を求めることにより、撮影レンズ100の焦点調節状態、つまり、レンズ100により形成される鮮鋭な像の位置が、予定焦点面に対してどの方向にどれだけ離れているか、つまり、デフォーカス量が求められる。
【0016】
並べて配設される絞り開口部402および401は、焦点検出領域FaC,FaL,FaRの形状に対応する方向に配設される。たとえば、焦点検出領域FaCは水平方向に長いので、開口部402および401が水平方向に配設される。これにより、再結像レンズ502および501、ラインセンサー対600Bおよび600Aも、それぞれ水平方向に配設される。一方、焦点検出領域FaLおよびFaRは垂直方向に長いので、開口部402および401が垂直方向に配設される。これにより、再結像レンズ502および501、ラインセンサー対600Bおよび600Aも、それぞれ垂直方向に配設される。
【0017】
ラインセンサー600は電荷蓄積型受光素子であり、たとえば、CCDによって構成される。ラインセンサー対600Bおよび600Aは、たとえば、50個ずつの光電変換素子をライン状に配列した構成を有する。ラインセンサー対600Bおよび600Aは電荷蓄積後に、各画素に対応して信号列B[1]〜B[50]および信号列A[1]〜A[50]から構成される電荷蓄積信号をそれぞれ出力する。
【0018】
ラインセンサー600の電荷蓄積時間は、電荷蓄積後にラインセンサー600から出力される電荷蓄積信号レベル、この電荷蓄積信号を増幅を増幅する可変ゲインアンプ16(図3)の増幅率、および当該電荷蓄積時の電荷蓄積時間に応じて、次の電荷蓄積時の電荷蓄積時間が決定される。被写体の輝度が低くてラインセンサー600に入射される光量が少ないとき、次の電荷蓄積時間が長くされ、被写体の輝度が高くてラインセンサー600に入射される光量が多いとき、次の電荷蓄積時間が短くされる。このように、前回の電荷蓄積後の電荷蓄積信号レベルと前回の電荷蓄積時の蓄積時間を用いて、次回の電荷蓄積後に得られる電荷蓄積信号レベルを所定のレベルにするように、次回の電荷蓄積時間を決定するAGC処理が行われる。
【0019】
図3において、イメージセンサー15L,15C,15Rのそれぞれに対する電荷蓄積時間の設定は、イメージセンサー15L,15C,15Rのそれぞれから出力される電荷蓄積信号に対する可変ゲインアンプ16L,16C,16Rに対する増幅率の設定とともに蓄積制御部19によって行われる。エリア選択部20は、エリア選択部材13(図1)から入力されるエリア選択信号に応じて焦点検出領域を選択し、選択した領域を示す信号を蓄積制御部19および焦点検出演算部18へ送る。これにより、蓄積制御部19が当該領域に対応するイメージセンサーの電荷蓄積時間、および当該領域に対応する可変ゲインアンプの増幅率を制御する。
【0020】
各可変ゲインアンプ16L,16C,16Rは、それぞれ対応するイメージセンサーから出力される電荷蓄積信号を所定の増幅率で増幅する。増幅率は、低ゲインの増幅率と高ゲインの増幅率とがあり、両者間に次式(1)が成立する。
【数1】
Ahigh = Cnt × Alow (1)
ただし、Ahighは高ゲインの増幅率、Alowは低ゲインの増幅率、AhighとAlowとの比Cntは、2〜8のいずれかの値を有する。
【0021】
測光演算部17は、測光用の電荷蓄積後に各イメージセンサーから出力され、測光用の増幅率で増幅された電荷蓄積信号に基づいて、被写体輝度を求める測光演算を行う。焦点検出演算部18は、焦点検出用の電荷蓄積後に選択されているイメージセンサーから出力され、焦点検出用の増幅率で増幅された電荷蓄積信号に基づいて、上述したデフォーカス演算を行う。モータ駆動制御部21は、デフォーカス量に応じてモータ11(図1)を駆動する。
【0022】
本発明は、測光用電荷蓄積と焦点検出用電荷蓄積の両方を行う測光焦点検出部10のイメージセンサー15に対する電荷蓄積時間の設定、および当該イメージセンサー15から出力される電荷蓄積信号を増幅する可変ゲインアンプ16に対する増幅率の設定に特徴を有する。蓄積制御部19は、以下のように電荷蓄積時間および増幅率を決定する。
▲1▼測光用に電荷蓄積する場合、全てのイメージセンサー15L,15C,15Rのほぼ全画素に対応する前回の電荷蓄積時の電荷蓄積信号レベルと、前回の電荷蓄積時間とを用いて、次回の電荷蓄積時間を算出する。また、算出された次回の電荷蓄積時間が所定時間ST2より長いとき、可変ゲインアンプ16L,16C,16Rの増幅率をAhighにする。
▲2▼焦点検出用に電荷蓄積する場合、領域選択されているイメージセンサーの所定の画素に対応する前回の電荷蓄積時の電荷蓄積信号レベルと、前回の電荷蓄積時間とを用いて、次回の電荷蓄積時間を算出する。また、算出された次回の電荷蓄積時間が所定時間ST1より長いとき、可変ゲインアンプの増幅率をAhighにする。
【0023】
イメージセンサー15に対する電荷蓄積時間の設定処理について、図5のフローチャートを参照して説明する。図5のフローチャートによるプログラムは、カメラの不図示のレリーズスイッチが半押し操作されることにより、測光焦点検出10に電源が供給されて起動する。ステップS1において、蓄積制御部19は、初期化処理を行ってステップS2へ進む。初期化処理の内容は、次式(2)〜(8)で表される。
【数2】
TLE[0]=TLE[1]=TLE[2]=TLC (2)
TLF[0]=TLF[1]=TLF[2]=TLC (3)
TE[0]=TE[1]=TE[2]=TLC (4)
TF[0]=TF[1]=TF[2]=TLC (5)
GE[0]=GE[1]=GE[2]=Alow (6)
GF[0]=GF[1]=GF[2]=Alow (7)
EFF[0]=EFF[1]=EFF[2]= 1 (8)
ただし、TLEは測光用低ゲイン相当の電荷蓄積時間、TLFは焦点検出用低ゲイン相当の電荷蓄積時間、TEは測光用電荷蓄積時間、TFは焦点検出用電荷蓄積時間、GEは測光用の増幅率、GFは焦点検出用の増幅率、EFFは測光用電荷蓄積と焦点検出用電荷蓄積との兼用可否フラグである。フラグ=1が兼用可、フラグ=0が兼用否を示す。[0]、[1]、[2]は、それぞれイメージセンサー15C,15L,15Rに対応することを示す。TLCは、低ゲインの増幅率Alowに対応する電荷蓄積時間の初期値である。
【0024】
ステップS2において、蓄積制御部19は、エリア選択部20からの信号により焦点検出領域を設定してステップS3へ進む。ステップS3において、蓄積制御部19は、焦点検出領域を示す変数Anに初期値0をセットしてステップS4へ進む。Anの値と焦点検出領域との対応は、0が焦点検出領域FaCに、1が焦点検出領域FaLに、2が焦点検出領域FaRに、それぞれ対応する。
【0025】
ステップS4において、蓄積制御部19は、変数Anの値に相当する領域が、選択されている焦点検出領域と一致するか否かを判定する。変数Anによる領域が焦点検出領域のとき、蓄積制御部19はステップS4を肯定判定してステップS5へ進み、変数Anによる領域が焦点検出領域でないとき、蓄積制御部19はステップS4を否定判定してステップS11へ進む。
【0026】
ステップS5において、蓄積制御部19は、変数Anの値に相当するイメージセンサーの電荷蓄積時間をTF[An]に、変数Anの値に相当する可変ゲインアンプの増幅率をGF[An]にそれぞれ設定し、ステップS6へ進む。これにより、焦点検出用の電荷蓄積が変数Anの値に相当するイメージセンサーで行われる。ステップS6において、蓄積制御部19は、増幅後の信号列B[1]〜B[50]および信号列A[1]〜A[50]を入力してステップS7へ進む。
【0027】
ステップS7において、蓄積制御部19は、入力した信号列のうち、たとえば、信号列B[15]〜B[36]および信号列A[15]〜A[36]の範囲内で狭範囲最大値Pnを検出してステップS8へ進む。ここで、焦点検出処理に用いられる電荷蓄積信号は、ライン状に50個ずつ配列された素子のうち、ラインセンサー対を構成する各ラインセンサーで15番目〜36番目の素子から出力される信号とする。
【0028】
ステップS8において、蓄積制御部19は、焦点検出演算部18に増幅後の信号列B[15]〜B[36]および信号列A[15]〜A[36]を入力させてステップS9へ進む。これにより、焦点検出演算部18はデフォーカス量Df[An]を演算する。ステップS9において、蓄積制御部19は、狭範囲最大値Pnを用いて焦点検出用低ゲイン相当の電荷蓄積時間TLF、焦点検出用の増幅率GF、および焦点検出用電荷蓄積時間TFによる焦点検出用蓄積条件を更新してステップS10へ進む。
【0029】
図6は、焦点検出用蓄積条件の更新処理を説明するフローチャートである。ステップ101において、蓄積制御部19は、次式(9)により次回の電荷蓄積時の焦点検出用低ゲイン相当の電荷蓄積時間TLFを算出してステップS102へ進む。
【数3】
TLF[An]=TLF[An]×Po/Pn (9)
ただし、Poは次回の電荷蓄積後に得られる狭領域最大値の目標値である。
【0030】
ステップS102において、蓄積制御部19は、算出した蓄積時間TLFが所定時間ST1より長いか否かを判定する。蓄積時間TLFが所定時間ST1より長いとき、蓄積制御部19はステップS102を肯定判定してステップS103へ進む。この場合には、電荷蓄積時間が長くなることに起因して焦点検出処理の応答性が悪くならないように、増幅率を上げて電荷蓄積時間を短縮させる。ステップS103において、蓄積制御部19は、焦点検出用の増幅率GF[An]をAhighにするとともに、次式(10)により次回の焦点検出用の電荷蓄積時間TFを算出して図6による処理を終了する。
【数4】
TF[An]=TLF[An]/Cnt (10)
所定値Cntは、上述したようにAhighとAlowの比である。
【0031】
一方、蓄積時間TLFが所定時間ST1以下のとき、蓄積制御部19はステップS102を否定判定してステップS104へ進む。この場合には、焦点検出処理の応答性が悪くならないので増幅率を上げる必要はない。ステップS104において、蓄積制御部19は、焦点検出用の増幅率GF[An]をAlowにするとともに、次回の焦点検出用の電荷蓄積時間TF[An]を焦点検出用低ゲイン相当の電荷蓄積時間TLF[An]として図6による処理を終了する。
【0032】
図5のステップS10において、蓄積制御部19は、蓄積兼用可否フラグが1か否かを判定する。フラグ=1の場合に兼用可とみなし、ステップS10を肯定判定してステップS13へ進み、フラグ=0の場合に兼用否とみなし、ステップS10を否定判定してステップS11へ進む。
【0033】
ステップS11において、蓄積制御部19は、変数Anの値に相当するイメージセンサーの電荷蓄積時間をTE[An]に、変数Anの値に相当する可変ゲインアンプの増幅率をGE[An]にそれぞれ設定し、ステップS12へ進む。これにより、測光用の電荷蓄積が変数Anの値に相当するイメージセンサーで行われる。ステップS12において、蓄積制御部19は、増幅後の信号列B[1]〜B[50]および信号列A[1]〜A[50]を入力してステップS13へ進む。
【0034】
ステップS13において、蓄積制御部19は、入力した信号列のうち、たとえば、信号列B[5]〜B[46]および信号列A[5]〜A[46]の範囲内で広範囲最大値Pwを検出してステップS14へ進む。
【0035】
ステップS14において、蓄積制御部19は、測光演算部17に増幅後の信号列B[1]〜B[50]および信号列A[1]〜A[50]を入力させてステップS15へ進む。これにより、測光演算部17は被写体輝度を演算する。ステップS15において、蓄積制御部19は、広範囲最大値Pwを用いて測光用低ゲイン相当の電荷蓄積時間TLE、測光用の増幅率GE、および測光用電荷蓄積時間TEによる測光用蓄積条件を更新してステップS16へ進む。
【0036】
図7は、測光用蓄積条件の更新処理を説明するフローチャートである。ステップ201において、蓄積制御部19は、次式(11)により次回の電荷蓄積時の測光用低ゲイン相当の電荷蓄積時間TLEを算出してステップS202へ進む。
【数5】
TLE[An]=TLE[An]×Po'/Pw (11)
ただし、Po'は次回の電荷蓄積後に得られる広領域最大値の目標値である。
【0037】
ステップS202において、蓄積制御部19は、算出した蓄積時間TLEが所定時間ST2より長いか否かを判定する。時間ST2は、上述した時間ST1より短い。蓄積時間TLEが所定時間ST2より長いとき、蓄積制御部19はステップS202を肯定判定してステップS203へ進む。この場合には、電荷蓄積時間が長くなることに起因して測光処理の応答性が悪くならないように、増幅率を上げて電荷蓄積時間を短縮させる。ステップS203において、蓄積制御部19は、測光用の増幅率GE[An]をAhighにするとともに、次式(12)により次回の測光用の電荷蓄積時間TEを算出して図7による処理を終了する。ST2<ST1にされているため、測光用増幅率GE[An]の方が焦点検出用増幅率GF[An]より高ゲインAhighになりやすい。
【数6】
TE[An]=TLE[An]/Cnt (12)
所定値Cntは、上述したようにAhighとAlowの比である。
【0038】
一方、蓄積時間TLEが所定時間ST2以下のとき、蓄積制御部19はステップS202を否定判定してステップS204へ進む。この場合には、測光処理の応答性が悪くならないので増幅率を上げる必要はない。ステップS204において、蓄積制御部19は、測光用の増幅率GE[An]をAlowにするとともに、次回の測光用の電荷蓄積時間TE[An]を測光用低ゲイン相当の電荷蓄積時間TLE[An]として図7による処理を終了する。
【0039】
図5のステップS16において、蓄積制御部19は、蓄積兼用可否判定を行ってステップS17へ進む。図8は、蓄積兼用可否判定処理を説明するフローチャートである。ステップ301において、蓄積制御部19は、変数Anの値に相当する領域が選択されている焦点検出領域と一致するか否かを判定する。変数Anによる領域が焦点検出領域のとき、蓄積制御部19はステップS301を肯定判定してステップS303へ進み、変数Anによる領域が焦点検出領域でないとき、蓄積制御部19はステップS301を否定判定してステップS302へ進む。
【0040】
ステップS303へ進む場合は、当該領域で焦点検出用の電荷蓄積が行われているときである。ステップS303において、蓄積制御部19は、焦点検出用低ゲイン相当の電荷蓄積時間TLFと測光用低ゲイン相当の電荷蓄積時間TLEとの比EFRを次式(13)により算出してステップS304へ進む。
【数7】
EFR[An]=TLF[An]/TLE[An] (13)
【0041】
ステップS304において、蓄積制御部19は、比EFRが次式(14)で示される所定範囲にあるか否かを判定する。
【数8】
1/R1≦EFR[An]≦R1 (14)
ただし、R1は1〜3のいずれかの数値である。蓄積制御部19は、上式(14)が成立するとき、ステップS304を肯定判定してステップS305へ進み、上式(14)が成立しないとき、ステップS304を否定判定してステップS306へ進む。
【0042】
ステップS305へ進む場合は、ラインセンサーの広範囲の信号列と狭範囲の信号列との間の信号レベルの差が小さいので、測光用電荷蓄積と焦点検出用電荷蓄積とが兼用できるとみなす。ステップS305において、蓄積制御部19は、次式(15)〜(18)の設定を行って図8による処理を終了する。
【数9】
GE[An]=GF[An] (15)
TE[An]=TF[An] (16)
TLE[An]=TLF[An] (17)
EFF[An]=1 (18)
【0043】
ステップS306へ進む場合は、測光用電荷蓄積と焦点検出用電荷蓄積とを別々に行う。蓄積制御部19は、EFF[An]=0をセットして図8による処理を終了する。
【0044】
ステップS302へ進む場合は、当該領域で焦点検出用の電荷蓄積が行われていないときである。ステップS302において、蓄積制御部19は、次式(19)〜(22)の設定を行って図8による処理を終了する。
【数10】
GF[An]=GE[An] (19)
TF[An]=TE[An] (20)
TLF[An]=TLE[An] (21)
EFF[An]=1 (22)
以上のように設定するのは、後から当該領域が焦点検出領域に設定変更されることにより、焦点検出演算が必要になる場合に備えるためである。
【0045】
図5のステップS17において、蓄積制御部19は、変数An=2か否かを判定する。An=2の場合にステップS17を肯定判定してステップS19へ進み、ステップAn≠2の場合にステップS17を否定判定してステップS18へ進む。ステップS19において、モーター制御部21がモーター11(図1)に対する駆動指令を出力してステップS20へ進む。これにより、撮影レンズ3が合焦位置へ駆動される。ステップS20において、蓄積制御部19は、不図示のレリーズスイッチの半押し操作が解除されたか否かされかを判定する。半押し操作が解除された場合に処理終了とみなしてステップS20を肯定判定し、図5による処理を終了する。半押し操作が継続されている場合は、ステップS20を否定判定し、再びステップS2へ戻る。
【0046】
ステップS17を否定判定して進むステップS18において、蓄積制御部19は、変数Anに1を加えて再びステップS4へ戻る。
【0047】
以上説明した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)測光用電荷蓄積および焦点検出用電荷蓄積の両方を行う測光焦点検出部10のイメージセンサー15で測光用の電荷蓄積を行うとき、全てのイメージセンサー15L,15C,15Rのほぼ全画素に対応する電荷蓄積信号(信号列[1]〜[50])を用いて測光演算を行う。これにともない、各イメージセンサー15L,15C,15Rのほぼ全域の信号列[5]〜[46]を用いて各イメージセンサーに対する次回の電荷蓄積時間TLEをそれぞれ算出するようにした。一般に、信号列の範囲が狭いと、被写体がわずかに移動しただけでも測光演算結果が大きく変動するおそれがある。信号列の範囲をイメージセンサー15L,15C,16Rのほぼ全域になるように広くすることで、適切な測光演算を行うことができる。
【0048】
(2)測光用電荷蓄積および焦点検出用電荷蓄積の両方を行う測光焦点検出部10のイメージセンサー15で焦点検出用の電荷蓄積を行うとき、選択されている領域に対応するイメージセンサーの所定画素に対応する電荷蓄積信号(信号列[15]〜[36])を用いて焦点検出演算を行う。これにともない、当該イメージセンサーの信号列[15]〜[36]を用いて当該イメージセンサーに対する次回の電荷蓄積時間TLFを算出するようにした。一般に、被写体は平面でないことが多く、信号列の範囲が広いと異なる距離に位置する被写体が数多くイメージセンサーに撮像される。この結果、正確に焦点検出を行うことが困難になる。本実施の形態のように、信号列の範囲をイメージセンサーの撮像範囲に比べて狭くすることで、適切な焦点検出演算を行うことができる。
【0049】
(3)焦点検出用低ゲイン相当の電荷蓄積時間TLFが所定時間ST1より長いとき、可変ゲインアンプの増幅率GFをAlowからAhighに高くし、電荷蓄積時間をTLF/Cntに短くする。測光用低ゲイン相当の電荷蓄積時間TLEが所定時間ST2より長いとき、可変ゲインアンプの増幅率GEをAlowからAhighに高くし、電荷蓄積時間をTLE/Cntに短くする。これにより、電荷蓄積時間が長くかかることに起因して焦点検出処理が長くなり、焦点検出処理の応答性が損なわれることを防止できる。また、電荷蓄積時間が長くかかることに起因して測光処理が長くなり、測光処理の応答性が損なわれることを防止できる。
【0050】
(4)所定時間ST2<ST1としたので、測光用電荷蓄積の場合に可変ゲインアンプの増幅率GEがAlowからAhighに変わりやすい。一般に、アンプの増幅率を高くすると信号列にノイズが含まれるようになる。焦点検出演算は、一対の被写体像の間隔を求めるので、信号列にノイズが重畳するとセンサー対間の信号差を正確に検出することが困難になる。そこで、電荷蓄積時間が少し長くなるとしても、焦点検出時の増幅率をより低ゲインにしておくことで、センサー対間の位相差を正確に検出できるようになる。一方、測光演算は、信号列の平均を算出するので、信号列にノイズが重畳してもある程度まではノイズの影響をキャンセルできる。この場合には、ノイズが少し増えるとしても測光時の増幅率をより高ゲインとすることで、電荷蓄積時間を短縮して測光処理の応答性を向上させることができる。
【0051】
(5)焦点検出用低ゲイン相当の電荷蓄積時間TLFと測光用低ゲイン相当の電荷蓄積時間TLEとの比EFRが所定範囲内のとき、当該領域における焦点検出用電荷蓄積および測光用電荷蓄積を兼用するようにした。この結果、測光用電荷蓄積を省略できるので、処理時間の短縮が可能になる。
【0052】
以上の説明では、焦点検出領域として選択されている領域に対応するイメージセンサー対から出力される信号列A[15]〜[36]およびB[15]〜[36]を用いて焦点検出演算を行うようにした。また、当該イメージセンサー対の信号列A[15]〜[36]およびB[15]〜[36]を用いて当該イメージセンサーに対する次回の電荷蓄積時間TLFを算出するようにした。使用する信号列の範囲は、上記の説明の通りでなくてもよい。たとえば、信号列A[21]〜[30]およびB[21]〜[30]を用いてもよいし、信号列A[11]〜[40]およびB[11]〜[40]を用いてもよい。要するに、測光時に用いられる信号列の範囲より狭ければよい。
【0053】
また、上述した説明では、測光領域として選択されている領域に対応するイメージセンサー対から出力される信号列A[1]〜[50]およびB[1]〜[50]を用いて焦点検出演算を行うようにした。また、当該イメージセンサー対の信号列A[5]〜[46]およびB[5]〜[46]を用いて当該イメージセンサーに対する次回の電荷蓄積時間TLFを算出するようにした。使用する信号列の範囲は、上記説明の通りでなくてもよい。たとえば、信号列A[11]〜[40]およびB[11]〜[40]を用いてもよい。要するに、焦点検出時に用いられる信号列の範囲より広ければよい。
【0054】
上述したステップS303において、蓄積制御部19が焦点検出用低ゲイン相当の電荷蓄積時間TLFと測光用低ゲイン相当の電荷蓄積時間TLEとの比EFRを算出し、比EFRが所定範囲にある場合に、測光用電荷蓄積と焦点検出用電荷蓄積とが兼用できるとみなした。この代わりに、焦点検出用低ゲイン相当の電荷蓄積時間TLFと測光用低ゲイン相当の電荷蓄積時間TLEとの差EFDを算出し、この差EFDが所定範囲にある場合に、測光用電荷蓄積と焦点検出用電荷蓄積とが兼用できるとみなしてもよい。
【0055】
上記の説明では、焦点検出用電荷蓄積(ステップS5)を測光用電荷蓄積(ステップS11)より先に行い、測光用電荷蓄積と焦点検出用電荷蓄積とを兼用可と判定する(ステップS10で肯定判定)場合に、測光用電荷蓄積を省略するようにした。この代わりに、測光用電荷蓄積を焦点検出用電荷蓄積より先に行い、測光用電荷蓄積と焦点検出用電荷蓄積とを兼用可と判定する場合に、焦点検出用電荷蓄積を省略するようにしてもよい。
【0056】
以上説明したように、測光用電荷蓄積および焦点検出用電荷蓄積の両方を行うイメージセンサー15を備えるものであれば、レンズシャッターカメラ、一眼レフカメラ、銀塩カメラ、電子カメラを問わず本発明を適用することができる。
【0057】
特許請求の範囲における各構成要素と、発明の実施の形態における各構成要素との対応について説明する。撮影画面の所定の領域は、たとえば、焦点検出領域FaL,FaC,およびFaRに対応する。電荷蓄積型受光素子は、たとえば、ラインセンサー600(ラインセンサー対600Aおよび600B)、イメージセンサー15L,15C,15Rによって構成される。蓄積電荷信号は、ラインセンサー対600Aおよび600Bから出力される信号列が対応する。焦点検出回路は、たとえば、測光焦点検出部10によって構成される。測光回路は、たとえば、測光焦点検出部10によって構成される。第1の画素領域は、たとえば、ラインセンサー対600Aおよび600Bの画素列[15]〜[36]によって構成される。第2の画素領域は、たとえば、ラインセンサー対600Aおよび600Bの画素列[5]〜[46]によって構成される。蓄積時間設定回路、増幅制御回路および制御回路は、たとえば、蓄積制御部19によって構成される。増幅回路は、たとえば、可変ゲインアンプ16L,16C,16Rによって構成される。選択手段は、たとえば、エリア選択部材13によって構成される。
【0058】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、電荷蓄積型受光素子に対し、焦点検出用領域および測光用領域のそれぞれに対応して正確に電荷蓄積時間を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による焦点検出装置を備えるカメラの光学系を示す図である。
【図2】撮影画面と焦点検出領域との対応を説明する図である。
【図3】測光焦点検出部の概略構成を示すブロック図である。
【図4】1つの焦点検出領域に対応する焦点検出光学系およびイメージセンサーの詳細を示す図である。
【図5】イメージセンサーに対する電荷蓄積時間の設定処理を説明するフローチャートである。
【図6】焦点検出用蓄積条件の更新処理を説明するフローチャートである。
【図7】測光用蓄積条件の更新処理を説明するフローチャートである。
【図8】蓄積兼用可否判定処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1…カメラ本体、 2…交換レンズ、
3…撮影レンズ、 10…測光焦点検出部、
14…焦点検出光学系、 15…イメージセンサー、
16…可変ゲインアンプ、 17…測光演算部、
18…焦点検出演算部、 19…蓄積制御部、
20…エリア選択部、 21…モータ駆動制御部、
FaL,FaC,FaR…焦点検出領域

Claims (2)

  1. 撮影画面の所定の領域に対応する被写体光受光し、焦点検出用の電荷蓄積後に焦点検出に用いられる焦点検出用信号を出力可能であり、測光用の電荷蓄積後に測光に用いられる測光用信号を出力可能な複数の電荷蓄積型受光素子と、
    前記焦点検出用信号及び前記測光用信号を増幅する増幅部と、
    前記増幅部で増幅された前記焦点検出用信号に基づいて焦点検出演算を行う焦点検出回路と、
    前記増幅部で増幅された前記測光用信号に基づいて被写体輝度を検出する測光回路と、
    前記複数の電荷蓄積型受光素子のうち、前記焦点検出用信号を出力させる素子が備えられる第1領域と、前記測光用信号を出力させる素子が備えられる前記第1領域よりも広い第2領域とを設定する設定部と、
    前記焦点検出用の電荷蓄積後に前記第1領域から出力される前記焦点検出用信号に応じて焦点検出用の次の電荷蓄積時間を設定し、前記測光用の電荷蓄積後に前記第2領域から出力される前記測光用信号に応じて測光用の次の電荷蓄積時間を設定する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記焦点検出用の次の電荷蓄積時間が第1閾値より大きいとき、前記増幅部のゲインを増大させることにより前記焦点検出用の次の電荷蓄積時間を短縮し、前記測光用の次の電荷蓄積時間が前記第1閾値より小さい第2閾値より大きいとき、前記増幅部のゲインを増大させることにより前記測光用の次の電荷蓄積時間を短縮することを特徴とする焦点検出装置。
  2. 撮影画面の所定の領域に対応する被写体光を受光し、蓄積電荷信号を出力する複数の電荷蓄積型光電変換素子と、
    前記複数の電荷蓄積型光電変換素子のうちの第1の所定数の電荷蓄積型光電変換素子の各蓄積電荷信号うちの最大値を検出する焦点検出用の最大値検出手段と、
    前記複数の電荷蓄積型光電変換素子のうちの、前記第1の所定数よりも大きい第2の所定数の電荷蓄積型光電変換素子の各蓄積電荷信号のうちの最大値を検出する測光用の最大値検出手段と、
    前記焦点検出用の最大値検出手段によって検出された最大値に基づき、焦点検出用の電荷蓄積時間を算出する焦点検出用の蓄積時間算出手段と、
    前記測光用の最大値検出手段によって検出された最大値に基づき、測光用の電荷蓄積時間を算出する測光用の蓄積時間算出手段と、
    前記焦点検出用の電荷蓄積時間に基づき前記複数の電荷蓄積型光電変換素子の電荷蓄積時間を制御する焦点検出用の蓄積時間制御手段と、
    前記測光用の電荷蓄積時間に基づき前記複数の電荷蓄積型光電変換素子の電荷蓄積時間を制御する測光用の蓄積時間制御手段と、
    前記焦点検出用の蓄積時間制御手段によって電荷蓄積時間を制御された前記第1の所定数の電荷蓄積型光電変換素子の蓄積電荷信号に基づき焦点検出演算を行う焦点検出手段と、
    前記測光用の蓄積時間制御手段によって電荷蓄積時間を制御された前記第2の所定数以上の電荷蓄積型光電変換素子の蓄積電荷信号に基づき被写体輝度を検出する測光手段と、
    前記焦点検出用の電荷蓄積時間が第1の所定時間以上か否かを判定する第1の判定手段と、
    前記測光用の電荷蓄積時間が前記第1の所定時間よりも小さい第2の所定時間以上か否かを判定する第2の判定手段と、
    前記複数の電荷蓄積型光電変換素子の蓄積電荷信号を所定の増幅率で増幅する増幅手段と、を更に備え、
    前記第1の判定手段によって前記焦点検出用の電荷蓄積時間が前記第1の所定時間以上と判定された場合に、前記焦点検出用の蓄積時間制御手段は、前記焦点検出用の電荷蓄積時間よりも短い電荷蓄積時間に基づいて前記複数の電荷蓄積型光電変換素子の電荷蓄積時間を制御すると共に、前記増幅手段は、前記所定の増幅率として第1の増幅率を使用し、
    前記第1の判定手段によって前記焦点検出用の電荷蓄積時間が前記第1の所定時間未満と判定された場合には、前記焦点検出用の蓄積時間制御手段は、前記焦点検出用の電荷蓄積時間に基づき前記複数の電荷蓄積型光電変換素子の電荷蓄積時間を制御すると共に、前記増幅手段は、前記所定の増幅率として前記第1の増幅率よりも低い第2の増幅率を使用し、
    前記第2の判定手段によって前記測光用の電荷蓄積時間が前記第2の所定時間以上と判定された場合に、前記測光用の蓄積時間制御手段は、前記測光用の電荷蓄積時間よりも短い電荷蓄積時間に基づいて前記複数の電荷蓄積型光電変換素子の電荷蓄積時間を制御すると共に、前記増幅手段は、前記所定の増幅率として第3の増幅率を使用し、
    前記第2の判定手段によって前記測光用の電荷蓄積時間が前記第2の所定時間未満と判定された場合に、前記測光用の蓄積時間制御手段は、前記測光用の電荷蓄積時間に基づいて前記複数の電荷蓄積型光電変換素子の電荷蓄積時間を制御すると共に、前記増幅手段は、前記所定の増幅率として前記第3の増幅率よりも低い第4の増幅率を使用することを特徴とする焦点検出装置。
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