JP4881925B2 - 排気リサイクルシステム - Google Patents
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Description
これにより、吸着装置によりVOCが除去された浄化空気を所定ゾーンへリサイクルできるとともに、吸着装置に吸着されたVOCを燃焼装置で効率的に燃焼除去できるため、VOCの放出を抑制でき、省エネルギー化を達成できる。
これにより、吸着部に吸着されたVOCは、切替え機構により吸着部が離脱部に切り替えられるに伴い、燃焼装置から供給される高温ガスによって離脱し、燃焼装置へと効率的に導かれる。このため、VOCの効率的な燃焼除去が可能となるうえ、高温ガスを有効利用でき、省エネルギー化に寄与できる。
これにより、燃焼装置でVOCを燃焼除去する際に発生する高温ガスをリサイクルできるため、大きな省エネルギー効果が得られる。
以下、説明の便宜のため、単に主ダクトといえば第1主ダクト及び第2主ダクトを意味し、単に排気ダクトといえば第1排気ダクト及び第2排気ダクトを意味し、単に弁切換装置といえば第1弁切換装置及び第2弁切換装置を意味し、単にダンパ装置といえば第1ダンパ装置及び第2ダンパ装置を意味する。
これにより、浄化空気又は高温ガスが主ダクトを流通し、浄化空気又は高温ガスが所定ゾーンへとリサイクルされる。また、排気ダクトは主ダクトから分岐しており、浄化空気又は高温ガスは排気ダクトを流通して大気に放出される。このため、浄化空気及び高温ガスを安全且つ確実に所定ゾーンへとリサイクルできる。
切換手段は、吸着装置から排出される浄化空気のVOCの濃度が検出されて作動するとともに、燃焼装置から排出される高温ガスの温度が検出されて作動する。
同様に、排気ダクトは主ダクトから分岐しており、浄化空気又は高温ガスを大気に放出するとは、第1主ダクトから分岐する第1排気ダクトと、第2主ダクトから分岐する第2排気ダクトと、を排気リサイクルシステムが備えていることを意味する。
通常は、開閉弁が主ダクトの流路を開いており、排気弁が排気ダクトの流路を閉じているので、主ダクトは、浄化空気及び高温ガスが所定ゾーンへと導かれる閉回路を構成している。
このように、この発明によるダンパ装置は、燃焼装置から排出される高温ガスを所定の温度で熱回収(サーマルリサイクル)することを可能とする。
これにより、高温ガスは浄化空気を介して外気から隔離されるため、外気による高温ガスの急冷(つまり、熱エネルギの大損失)が抑制されるとともに、高温ガスから熱エネルギーが奪われた分、浄化空気が昇温されることになる。即ち、浄化空気及び高温ガスを効率的にリサイクルできる。
これにより、所定ゾーンから排出される排気中に含まれるVOCを燃焼浄化して生ずる浄化空気及び高温ガスをリサイクルすることが可能な排気リサイクルシステムにおいて、高温ガス濃度に応じて、リサイクルする浄化空気量及び高温ガス量を制御することが可能となる。ひいては、安全且つ安定的な排気リサイクルシステムのリサイクル運転が可能となる。
尚、本発明において、「塗布」とは、「塗装」、「印刷」、「コーティング」を含む。
また、「塗料類」とは、塗装に用いられる塗料及び印刷に用いられるインクを含む。
図1は、本発明の塗布設備としての塗装設備100の構成を示す図である。
塗装設備100は、被塗布物としての自動車の車体の塗装を行う設備であり、車体に対して塗装を施す塗布システムとしての塗装システム110と、この塗装システム110から排出された排気中に含まれるVOCを燃焼除去するVOC除去システム120と、このVOC除去システム120によって浄化された浄化空気及び燃焼の際に生ずる高温ガスを塗装システム110へと導いてリサイクルするための浄化空気リサイクル装置及び高温ガスリサイクル装置を備えるリサイクルシステム130と、を備える。
空気供給装置112では、後述するリサイクルシステム制御装置800により供給される新鮮空気及びリサイクルガスが混合されて空調機により空調され、給気ファンにより空気供給路113を通じて複数の塗装ゾーン111それぞれに供給される。
空気供給装置112から供給された空気は、排気ファン(図示せず)によって複数の塗装ゾーン111から排気供給路115に排出される。
具体的には、活性炭フィルタ装置500は、排気中に含まれるVOCの濃度が高い場合には、その一部を吸着する。また、活性炭フィルタ装置500に吸着されたVOCは、活性炭フィルタ装置500を通過する排気中に含まれるVOCの濃度が低い場合には、その一部を放出する。これにより、塗装ゾーン111で塗装が一時的に行われていないときであっても、後述する蓄熱燃焼装置300へのVOCの供給が途絶えることがない。
また、活性炭フィルタ装置500は、後述する吸着装置200で使用されるゼオライトのVOC吸着能を妨げる物質を除去する効果を有する。
吸着装置200は、排気の流路に対して並列に2つ配置されており、同時に使用される他、例えばメインとサブのような使い分けが可能となっている。
吸着装置200を通過して浄化された浄化空気は、リサイクルシステム130により塗装システム110へと導かれる。また、吸着装置200から離脱したVOCは、後述する浄化空気リサイクル装置が備えるVOC供給路320を通じて、後述する蓄熱燃焼装置300に供給される。
上述の通り、吸着装置200に吸着されたVOCの離脱には、VOCの燃焼除去の際に発生する高温ガス(廃熱)の一部が利用される。また、この高温ガスの一部は、後述するリサイクルシステム130により塗装システム110へと導かれる。
浄化空気リサイクル装置は、浄化空気を所定ゾーンに導いてリサイクルするための第1主ダクト735と、第1主ダクト735から分岐して浄化空気を大気に放出するための第1排気ダクト736と、第1主ダクト735と前記第1排気ダクト736との分岐部に設けられ、第1弁切換装置を備える第1ダンパ装置610と、を備えている。高温ガスリサイクル装置は、高温ガスを所定ゾーンに導いてリサイクルするための第2主ダクト723と、第2主ダクト723から分岐して高温ガスを大気に放出するための第2排気ダクト726と、第2主ダクト723と第2排気ダクト726との分岐部に設けられ、第2弁切換装置を備える第2ダンパ装置620と、を備えている。
これにより、何らかの異常事態の際に、浄化空気及び高温ガスを確実に大気放出することができる。例えば、蓄熱燃焼装置300の立上げ時等、蓄熱燃焼装置300内での熱分解処理温度が一定温度に達していない場合には、VOC除去システム120によるVOCの除去が十分に行われてはいないため、第1ダンパ装置610、第2ダンパ装置620を開いて浄化空気及び高温ガスを大気放出し、リサイクルは実行されない。
外管730は、内管720を包囲するように設けられており、これら外管730と内管720とにより、二重管構造体710が形成されている。内管720には、第2主ダクト723を介して高温ガスが流通する。外管730には、第1主ダクト735を介して浄化空気が流通する。外管730内を流通する浄化空気は、内管720内を流通する高温ガスにより暖められる。即ち、塗装システム110に浄化空気を供給する際に必要とされる所定の温度まで浄化空気を暖める手段として、蓄熱燃焼装置300で発生した高温ガス(廃熱)が有効利用され、省エネルギー化が達成される。
また、蓄熱燃焼装置300でVOCを燃焼除去する際に発生する高温ガス(廃熱)も高温ガスリサイクル装置としての内管720を通じて塗装システム110に導いてリサイクルできるため、省エネルギー効果をより向上できる。
また、VOCの除去に用いられる蓄熱燃焼装置300から発生する高温ガス(廃熱)が、リサイクルされる浄化空気の暖気に利用されるため、省エネルギー化が更に向上する。
なお、本実施形態の塗装設備100全体の動作は以上の通りであるが、その詳細については構成ごとに、以下に詳細に説明する。
次に、フィルタ装置400について説明する。
図2は、フィルタ装置400の構成を示す図である。
フィルタ装置400は、上述したように、塗装システム110から排出された排気の流路上に配置されており、複数の塗装ゾーン111及び乾燥炉114から排出された排気中に含まれる塗料ミストや塗装かす等を除去する。
無端状のフィルタ430は、複数のローラ440に支持されて排気導入部410と排気導出部420との間に配置されている。フィルタ430は、排気導入部410を覆う位置及び排気導出部420を覆う位置において、排気の流路に対して略直角となるように配置されている。
複数のローラ440のうちの少なくとも1つのローラ440は、モータ(図示せず)に接続されている。そして、このモータを駆動することによりローラ440が回転して、ローラ440に支持されているフィルタ430は、所定方向(図2中a方向)に一定の速度で回転移動する。
第1洗浄部450は、帯電除去手段としての除電ブローバー451と、洗浄液噴霧手段としての活性水素水噴射装置452と、気体吹き付け手段としてのエアブロー装置453と、このエアブロー装置453により吹き付けられた気体を排出する排気口454と、第1洗浄部450においてフィルタ430を微振動させるフィルタ振動手段としての微振動発生装置455と、を備える。
活性水素水噴射装置452は、除電ブローバー451の下流側に配置される。活性水素水噴射装置452は、フィルタ430の外面側及び内面側に配置され、洗浄液としてのヒドロキシルイオンを含む活性水素水をフィルタ430に噴霧する。これにより、フィルタ430に付着した塗料ミストや塗装かすを、フィルタ430から容易に分離可能とする。
エアブロー装置453は、活性水素水噴射装置452の下流側に配置される。エアブロー装置453は、フィルタ430の内面側に配置され、フィルタ430の内面側から外面側に向けて空気を吹き付ける。これにより、フィルタ430に付着した塗料ミストや塗装かすをフィルタ430から除去する。
フィルタ430から除去された塗料ミストや塗装かすは、エアブロー装置453により吹き付けられた空気とともに排気口454から排出される。
微振動発生装置455は、ローラ440aに取り付けられている。この微振動発生装置455を駆動することで、フィルタ430は第1洗浄部450において微振動する。
第2洗浄部460の構成は、エアブロー装置463の配置が異なる他は、第1洗浄部450と同様の構成である。具体的には、第2洗浄部460は、除電ブローバー461と、活性水素水噴射装置462と、エアブロー装置463と、排気口464(図示せず)と、微振動発生装置465と、を備える。
第1フィルタ乾燥部470及び第2フィルタ乾燥部480には、それぞれ、吸着装置200を通過して暖められ且つ低湿度となった浄化空気が、浄化空気供給路210を介して導入されて、第1洗浄部450で洗浄されたフィルタ430、及び第2洗浄部460で洗浄されたフィルタ430を乾燥する。
先ず、モータ(図示せず)を駆動させると、複数のローラ440のうちモータに接続されたローラが回転し、複数のローラ440に支持されたフィルタ430は、所定方向に一定の速度で回転移動する。
この状態で、塗装システム110から排出された排気が排気導入部410から導入される。排気導入部410から導入された排気は、先ず、無端状のフィルタ430の排気導入部410を覆う部分をフィルタ430の外面側から内面側に向けて通過する。これにより、排気中に含まれる塗料ミストや塗装かすは、主としてフィルタ430の外面側に付着して捕集される。
第1洗浄部450では、先ず、図3(a)に示すように、除電ブローバー451により、電荷を含む気体Aがフィルタ430の外面側及び内面側に吹き付けられる。これにより、帯電したフィルタ430や塗料ミストや塗装かすBの帯電が除去される。
フィルタ430から除去された塗料ミストや塗装かすBは、エアブロー装置453により吹き付けられた空気とともに排気口454から排出される。
同様に、第2洗浄部460により塗料ミストや塗装かすが除去されたフィルタ430は、第2フィルタ乾燥部480で乾燥される。この第2フィルタ乾燥部480にも、吸着装置200を通過して暖められ且つ低湿度となった浄化空気が導入される。
第2フィルタ乾燥部480で乾燥されたフィルタ430は、下流側に移動し、排気導入部410を覆う部分において、塗装システム110から排出された排気中に含まれる塗料ミストや塗装かすを除去する。
例えば、本実施形態では、洗浄液噴霧手段として活性水素水噴射装置452を用い洗浄液として活性水素水を用いたが、これに限らず、洗浄液として界面活性剤を使用してもよい。
次に、活性炭フィルタ装置500について説明する。
図4は、活性炭フィルタ装置500の構成を示す平面図である。図5は、図4のX−X線断面図である。
活性炭フィルタ装置500は、上述したように、この活性炭フィルタ装置500の下流側に設けられた吸着装置200に供給される排気中のVOC濃度を調整する。
フィルタ装置本体510は、筐体520と、この筐体520の内部に配置される複数の活性炭カートリッジ530と、この筐体520の内部に配置される複数の仕切り板540と、を備える。
複数の仕切り板540は、高さ方向に隣り合う2つの活性炭カートリッジ530の間に形成される隙間にそれぞれ配置される。これら複数の仕切り板540は、排気の流れ方向に向けて下方に傾斜している。
ここで、排気の流れ方向とは、排気が筐体520を通過する場合の排気の通過方向を示す。
第1本体部521は、フィルタ装置400を通過した排気の流路590の幅方向中央部に、排気の導入方向(図4中a方向)に対して略垂直に配置されている。
一対の第2本体部522は、第1本体部521の幅方向の両端部から流路590の下流側に延び、且つ、この第1本体部521に略垂直に配置されている。
一対の第3本体部523は、一対の第2本体部522それぞれの先端部から外方に延び、且つ、一対の第2本体部522それぞれに略垂直に配置されている。
このように、流路590には、2つの筐体520(フィルタ装置本体510)が上流側に向けて凸字状に配置されている。
これにより、活性炭フィルタ装置500は、流路590の全域を覆っている。
活性炭カートリッジ530は、底面部及び側面部が網状部材から構成されるカートリッジ本体に活性炭が充填されて形成されている。
また、図7に示すように、複数の活性炭カートリッジ530のうちの所定の活性炭カートリッジ530の底面部には、この活性炭カートリッジ530を通過する排気の流通量を調節する調節機構531が設けられている。
フィルタ装置400を通過した排気が活性炭フィルタ装置500に導入されると、排気導入部410から導入された排気は、先ず、上流側に配置されたフィルタ装置本体510に到達する。そして、筐体520の内部の高さ方向に隣り合う2つの活性炭カートリッジ530の間にそれぞれ形成された複数の隙間に進入する。これら複数の隙間には、それぞれ流れ方向に向けて下方に傾斜した仕切り板540が配置されているので、これらの隙間に進入した排気は、仕切り板540に導かれてこの仕切り板540の下方に配置された活性炭カートリッジ530の上面側から導入され、この活性炭カートリッジ530の底面側から排出される。
これにより、排気中に含まれるVOCのうちの一部は、活性炭カートリッジに吸着されて一時的に保持される。また、活性炭フィルタ装置500に導入される排気中に含まれるVOCの濃度が低い場合には、活性炭カートリッジ530に吸着されて保持されたVOCの一部は排気中に放出される。
また、これら複数の活性炭カートリッジ530により、吸着装置200で使用されるゼオライトのVOC吸着能を妨げる物質が除去される。
底面部に調節機構531が設けられている活性炭カートリッジ530では、2枚の板状部材532,533で底面部が覆われた状態では、排気は、この底面部が覆われた活性炭カートリッジ530を通過しないので、この活性炭カートリッジ530に吸着して保持されたVOCは、排気中には放出されない。
一方、2枚の板状部材532,533のうちの一方の板状部材532をスライドさせて、底面部の一部が開放された状態では、排気は、底面部の開放された部分を通過できるので、この活性炭カートリッジに吸着して保持されたVOCの一部は、放出される。
このように、底面部に調節機構531が設けられた活性炭カートリッジ530では、2枚の板状部材532,533を開閉させて底面部の開放された部分の面積を調整することで、この活性炭カートリッジ530に吸着されて保持されたVOCの放出量を調整できる。
一方、一対の第2本体部522からは、排気は、導入された排気の流れ方向に略直交する方向(図4中b方向)に向かって進入して活性炭カートリッジ530を通過する。
複数の活性炭カートリッジ530を高さ方向に所定間隔をあけて多段に積層配置し、隣り合う2つの活性炭カートリッジ530の間にそれぞれ仕切り板540を設けた。
これにより、フィルタ装置400から排出されて活性炭フィルタ装置500に導入された排気は、仕切り板540に導かれてこの仕切り板540の下方に配置された活性炭カートリッジ530の上面側から導入され、この活性炭カートリッジ530の底面側から排出される。よって、排気中に含まれるVOCのうちの一部は、活性炭カートリッジ530に吸着されて保持されるので、高濃度のVOCを含む排気が排出された場合でも、吸着装置200に供給される排気中に含まれるVOCの濃度を低減できる。
また、活性炭フィルタ装置500に導入される排気中に含まれるVOCの濃度が低い場合には、活性炭カートリッジ530に吸着されて一時的に保持されたVOCの一部が放出されて吸着装置200に供給される。よって、活性炭フィルタ装置500に導入される排気中に含まれるVOCの濃度が低い場合でも、吸着装置200に供給される排気中に含まれるVOCの濃度を所定の範囲に維持できる。
このように、吸着装置200に供給される排気中に含まれるVOCの濃度を安定化できる。
例えば、本実施形態では、流路590にフィルタ装置本体510を2つ配置したが、これに限らず、フィルタ装置本体510を1つのみ配置してもよく、また、3つ以上のフィルタ装置本体510を配置してもよい。
次に、ダンパ装置について説明する。なお、第1ダンパ装置610と第2ダンパ装置620とは、構成を同一としているので、第1ダンパ装置610を代表して説明する。
次に、リサイクルシステム130について説明する。
リサイクルシステム130は、吸着装置200を通過した浄化空気、及び蓄熱燃焼装置300によりVOCを燃焼し除去する際に生じる高温ガスを塗装システム110へと導いてリサイクルする。
外管730は、内管720を包囲するように設けられており、これら外管730と内管720とにより、二重管構造体710が形成されている。内管720には、第2主ダクト723を介して高温ガスが流通する。外管730には、第1主ダクト735を介して浄化空気が流通する。
高温ガスは内管720の内部729を流通される一方、浄化空気は内管720と外管730との隙間728に流通される。これにより、高温ガスは浄化空気を介して外気から隔離されるため、外気による高温ガスの急冷(つまり、熱エネルギの大損失)が抑制されるとともに、高温ガスから熱エネルギが奪われた分、浄化空気が昇温されることになる。よって、浄化空気及び高温ガスを効率的にリサイクルできる。
次に、リサイクルシステム制御装置800について説明する。
図14は、リサイクルシステム制御装置800の構成を示す図である。
リサイクルシステム制御装置800は、上述したように、リサイクルシステム130によりリサイクルされるリサイクルガス(浄化空気及び高温ガス)量を制御する。
ECU830はCO2センサ820と接続されており、CO2センサ820の検出信号はECU830に供給される。ECU830は、CO2センサ820からの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定のレベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路と、中央演算処理ユニット(以下、CPUという)とを備える。この他、ECU830は、CPUで実行される各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶回路と、エアーダンパ装置810に制御信号を出力する出力回路と、を備える。
先ず、上述のリサイクルシステム130により、浄化空気が導入口860から静圧調整室850内に導入される。静圧調整室850内の高温ガス濃度は、CO2センサ820により検出され、その検出信号はECU830に供給される。次いで、ECU830からエアーダンパ装置810に制御信号が出力され、検出された高温ガス濃度に基づいて、多翼ダンパ811の開度が調整される。
このため、CO2センサ820により検出された高温ガス濃度が設定値を超えたときには、多翼ダンパ811の開度を大きくして新鮮空気の導入量を増加させることにより、静圧調整室850内の負圧を低くして、リサイクルされる浄化空気量及び高温ガス量を減少させることができる。一方、CO2センサ820により検出された高温ガス濃度が設定値未満であったときには、多翼ダンパ811の開度を小さくして新鮮空気の導入量を減少させることにより、静圧調整室850内の負圧を大きくして、リサイクルされる浄化空気量及び高温ガス量を増加させることができる。
塗装により生ずる排気(VOC)を浄化してリサイクルすることが可能な塗装設備100のリサイクルシステム制御装置800を、リサイクルシステム130によりリサイクルされる浄化空気を導入する導入口860を有する静圧調整室850と、塗装システム110へ新鮮な空気を供給する新鮮空気供給機構と、静圧調整室850内の高温ガス濃度を計測する高温ガス濃度センサとしてのCO2センサ820と、CO2センサ820により計測された高温ガス濃度に基づいて新鮮空気供給機構を駆動させて静圧調整室850内の圧力を調整することにより、塗装システム110へ供給される新鮮空気量、リサイクルされる浄化空気量及び高温ガス量を制御するリサイクル制御機構と、で構成した。
これにより、塗装により生ずる排気(VOC)を浄化してリサイクルすることが可能な塗装設備100において、静圧調整室850内の高温ガス濃度に応じてリサイクルガス(浄化空気及び高温ガス)量を制御することが可能となった。ひいては、安全且つ安定的な塗装設備100のリサイクル運転が可能となった。
例えば、本実施形態では、新鮮空気供給機構に相当するエアーダンパ装置810として、多翼ダンパ811を用いたが、回転式のダンパ等を用いてもよい。
また、本実施形態では、本発明を、自動車の車体に塗装を施す塗装設備100に適用したが、これに限らない。即ち、本発明を、冷蔵庫や洗濯機等の家電に塗装を施す塗装設備に適用してもよく、また、紙等の媒体にインクを転写する印刷設備に適用してもよい。
120 VOC除去システム
130 リサイクルシステム
200 吸着装置
300 蓄熱燃焼装置
400 フィルタ装置
410 排気導入部
420 排気導出部
430 フィルタ
440 ローラ
450 第1洗浄部
460 第2洗浄部
500 活性炭フィルタ装置
510 フィルタ装置本体
520 筐体
530 活性炭カートリッジ
540 仕切り板
590 流路
610 第1ダンパ装置
620 第2ダンパ装置
611 開閉弁
612 排気弁
613 切換手段
723 第2主ダクト
735 第1主ダクト
720 内管
726 第2排気ダクト
736 第1排気ダクト
730 外管
800 リサイクルシステム制御装置
820 CO2センサ
850 静圧調整室
860 導入口
Claims (8)
- 閉回路を構成し且つ揮発性有機化合物を含む排気を排出する塗装ゾーンと、
前記塗装ゾーンから排出された排気中の揮発性有機化合物を吸着する吸着装置と、
前記吸着装置に吸着された揮発性有機化合物を、前記吸着装置から離脱させて燃焼装置の燃焼燃料とするとともに、前記吸着装置を通過して浄化された浄化空気を前記塗装ゾーンへ再び導く浄化空気リサイクル装置と、
前記燃焼装置で揮発性有機化合物を燃焼除去する際に生じる高温ガスを、前記塗装ゾーンへ導いてリサイクルする高温ガスリサイクル装置と、
前記浄化空気及び前記高温ガスが導入される静圧調整室と、
前記静圧調整室に設けられ、前記塗装ゾーンへ新鮮な空気を供給する新鮮空気供給機構と、
前記新鮮空気供給機構を駆動させて前記静圧調整室内の圧力を調整することにより、前記塗装ゾーンへ供給される新鮮空気量及びリサイクルされる浄化空気量を制御する排気リサイクルシステム制御装置と、を備えることを特徴とする排気リサイクルシステム。 - 前記静圧調整室に設けられ、前記静圧調整室内の高温ガス濃度を計測する高温ガス濃度センサを更に備え、
前記排気リサイクルシステム制御装置は、前記高温ガス濃度センサにより計測された高温ガス濃度に基づいて、前記新鮮空気供給機構を駆動させることを特徴とする請求項1記載の排気リサイクルシステム。 - 前記吸着装置は、揮発性有機化合物を吸着する吸着部と、吸着した揮発性有機化合物を離脱させる離脱部と、前記吸着部と前記離脱部との切替えが可能な切替え機構と、を備え、
前記浄化空気リサイクル装置は、前記燃焼装置で揮発性有機化合物を燃焼除去する際に生じる高温ガスを前記離脱部に供給することにより、前記吸着装置に吸着された揮発性有機化合物を離脱させることを特徴とする請求項1又は2記載の排気リサイクルシステム。 - 前記浄化空気リサイクル装置は、
前記浄化空気を前記塗装ゾーンに導いてリサイクルするための第1主ダクトと、
前記第1主ダクトから分岐して前記浄化空気を大気に放出するための第1排気ダクトと、
前記第1主ダクトと前記第1排気ダクトとの分岐部に設けられ、第1弁切換装置を備える第1ダンパ装置と、を備えることを特徴とする請求項1から3いずれか記載の排気リサイクルシステム。 - 前記第1弁切換装置は、前記第1主ダクトの流路を開閉する開閉弁と、前記第1排気ダクトの流路を開閉する排気弁と、前記開閉弁が前記第1主ダクトの流路を閉じているときは前記排気弁が前記第1排気ダクトの流路を開き、前記開閉弁が前記第1主ダクトの流路を開いているときは前記排気弁が前記第1排気ダクトの流路を閉じる切換手段と、を備え、
前記切換手段は、前記浄化空気中の揮発性有機化合物の濃度が検出されて作動するとともに、前記燃焼装置から排出される前記高温ガスの温度が検出されて作動することを特徴とする請求項4記載の排気リサイクルシステム。 - 前記高温ガスリサイクル装置は、
前記高温ガスを前記塗装ゾーンに導いてリサイクルするための第2主ダクトと、
前記第2主ダクトから分岐して前記高温ガスを大気に放出するための第2排気ダクトと、
前記第2主ダクトと前記第2排気ダクトとの分岐部に設けられ、第2弁切換装置を備える第2ダンパ装置と、を備えることを特徴とする請求項1から5いずれか記載の排気リサイクルシステム。 - 前記第2弁切換装置は、前記第2主ダクトの流路を開閉する開閉弁と、前記第2排気ダクトの流路を開閉する排気弁と、前記開閉弁が前記第2主ダクトの流路を閉じているときは前記排気弁が前記第2排気ダクトの流路を開き、前記開閉弁が前記第2主ダクトの流路を開いているときは前記排気弁が前記第2排気ダクトの流路を閉じる切換手段と、を備え、
前記切換手段は、前記浄化空気中の揮発性有機化合物の濃度が検出されて作動するとともに、前記燃焼装置から排出される前記高温ガスの温度が検出されて作動することを特徴とする請求項6記載の排気リサイクルシステム。 - 前記排気リサイクルシステムは、前記高温ガスリサイクル装置によりリサイクルされる高温ガスが流通する内管と、この内管を隙間をあけて包囲し、前記隙間に、前記浄化空気リサイクル装置によりリサイクルされる浄化空気が流通される外管と、からなる二重管構造体を備えることを特徴とする請求項1から7いずれか記載の排気リサイクルシステム。
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