JPH0576725A - 塗装設備の排気浄化装置 - Google Patents

塗装設備の排気浄化装置

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JPH0576725A
JPH0576725A JP3247182A JP24718291A JPH0576725A JP H0576725 A JPH0576725 A JP H0576725A JP 3247182 A JP3247182 A JP 3247182A JP 24718291 A JP24718291 A JP 24718291A JP H0576725 A JPH0576725 A JP H0576725A
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JP
Japan
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exhaust
coating
exhaust gas
coating chamber
paint solvent
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Application number
JP3247182A
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English (en)
Inventor
Masaharu Nishimura
雅晴 西村
Kenji Ota
憲治 太田
Yoshihiro Yamamoto
佳弘 山本
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Taikisha Ltd
Original Assignee
Taikisha Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 濃縮手段により濃縮した塗装室排気中の塗料
溶剤を燃焼装置で焼却して排気を浄化する塗装設備の排
気浄化装置において、設備コスト、ランニングコストを
低減する。 【構成】 濃縮手段として、塗装室4Bから排出される
塗料溶剤含有排気Aeを塗装室4Bに循環供給する排気
循環手段23,24を設け、この排気循環手段23,2
4による循環排気Aeの一部を分流して燃焼装置25に
供給する分流排気路26、及び、その分流排気路26へ
の排気分流量Qbにほぼ等しい量の換気用気体Asを塗
装室4Bに補給する補給手段3,20,21を設け、塗
装室4Bからの排気量Qに対する分流排気路26への排
気分流量Qbの比を、分流排気Aee中の塗料溶剤濃度
が1000〜2500ppmの範囲内となる値にしてあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗装室から排出される
塗料溶剤含有排気を濃縮して塗料溶剤濃度を高くする濃
縮手段、及び、その濃縮手段により濃縮した排気中の塗
料溶剤を焼却して排気を浄化する燃焼装置を設けた塗装
設備の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記の如き塗装設備の排気浄化装
置においては、図4に示すように、塗装室4Bから排出
される塗料溶剤含有排気Aeの全量を排気路30を介し
吸脱着式の濃縮装置31に導いて、この濃縮装置31で
の溶剤吸脱着により排気Ae中の塗料溶剤を、塗装室4
Bからの排気量Qに対し例えば10%程度の風量Qb
(=0.1Q)の高温脱着用気体Adに移行させ、これ
によって、塗装室4Bからの塗料溶剤含有排気Aeを小
風量Qbの脱着用気体Adに実質的に置き換える形態で
濃縮して塗料溶剤濃度を高くし、そして、この濃縮脱着
用気体Adを風路32を介し燃焼装置33に導いて、そ
の気体Ad中の塗料溶剤を焼却する装置構成としてい
た。
【0003】図中、31aは吸脱着式の濃縮装置31に
おいて塗装室4Bからの塗料溶剤含有排気Aeの通過路
と脱着用気体Adの通過路とにわたって回転する吸着材
充填ロータであり、34は濃縮装置31により塗料溶剤
を除去して浄化した塗装室排気Aeを排出する風路、3
5は燃焼装置33により塗料溶剤を焼却して浄化した脱
着用気体Adを排出する風路、33a,33bは夫々、
燃焼装置33からの排熱により脱着用気体Adを加熱す
る熱交換器である。
【0004】また、19は塗装室4Bに供給する換気用
気体As(塗装室4Bからの排気量Qに等しい風量)を
温湿度調整する空調機、12は排気室4Bからの塗料溶
剤含有排気Aeを排気路30へ送出するに先立って排気
Ae中の塗料ミストを除去するミスト除去手段を装備し
た排気室、36は塗装室4Bからの排気Aeを除塵する
ドライフィルタ装置、5は塗装室4B内での被塗物塗装
を無人で自動的に行う自動塗装機である。
【0005】なお、塗装室から排出する排気中の塗料溶
剤濃度が低い塗装室4A,4C(代表的には、被塗物塗
装を人為作業により行う塗装室)については、排気中塗
料ミストの除去処理を行うのみで排気中塗料溶剤の焼却
処理までは行わずに塗装室排気を排気路30Aを介して
系外に廃棄している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来装
置では、吸脱着式濃縮装置31の装置構成、及び、装置
周りの付帯構成(脱着用気体Adの風路構成等)が複雑
で、しかも、塗装室4Bからの排気Aeの全量Qを処理
するのに大容量の大型なものが必要となるため、設備コ
ストが極めて高く付き(塗装設備としての中心部である
塗装室部分の設備コストの0.5倍から1.0倍に及
ぶ)、また、吸脱着式濃縮装置31における吸着剤の再
生や交換に要する経費も高くてランニングコストも嵩む
問題があった。
【0007】本発明の目的は、塗装室からの排気に対し
合理的な濃縮処理を施すことにより上記問題の解消を図
る点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による塗装設備の
排気浄化装置の第1の特徴構成は、塗装室から排出され
る塗料溶剤含有排気を濃縮して塗料溶剤濃度を高くする
濃縮手段、及び、その濃縮手段により濃縮した排気中の
塗料溶剤を焼却して排気を浄化する燃焼装置を設けた構
成において、前記濃縮手段として、前記塗装室から排出
される塗料溶剤含有排気を前記塗装室に循環供給する排
気循環手段を設け、この排気循環手段による循環排気の
一部を分流して前記燃焼装置に供給する分流排気路、及
び、その分流排気路への排気分流量にほぼ等しい量の換
気用気体を前記塗装室に補給する補給手段を設け、前記
塗装室からの排気量に対する前記分流排気路への排気分
流量の比を、前記分流排気路への分流排気における塗料
溶剤濃度が1000ppmから2500ppmの範囲内
となる値にしてあることにあり、その作用・効果は次の
通りである。
【0009】
【作用】つまり、上記の第1特徴構成においては(図1
における塗装室4B参照)、塗装に伴い塗料溶剤が継続
的に蒸発・発散する塗装室4Bに対して排気循環手段2
3(排気循環路),24(循環ファン)により、その塗
装室4Bからの塗料溶剤含有排気Aeを循環供給するこ
とで、塗装室4Bからの塗料溶剤含有排気Aeを濃縮し
て排気中の塗料溶剤濃度を高める。
【0010】そして、この排気循環による濃縮により塗
料溶剤濃度を高くした循環排気Aeの一部(すなわち、
濃縮した塗装室排気Aeの一部)を分流排気路26へ分
流して、その分流排気Aee中の高濃度塗料溶剤を燃焼
装置25で焼却することにより、最終排気としての分流
排気Aeeを浄化する。
【0011】また、分流排気路26へ循環排気Aeの一
部を分流することに対して、その分流排気量Qbにほぼ
等しい量の換気用気体Asを補給手段3(通過口),2
0(空気導入路),21(給気ファン)により塗装室4
Bに補給することで、塗装室4B内の塗料溶剤濃度を爆
発限界未満に保つ等の室内条件維持のための必要換気を
行うとともに、塗装室4Bの給排気バランスを保つ。
【0012】一方、上記の如き排気循環による排気濃縮
を適用した別方式としては、図3に示すように、排気循
環手段23,24による排気Ae循環をもって分流排気
路26への分流排気Aee中の塗料溶剤濃度をある程度
まで高めた上で、この分流排気Aeeを吸脱着式濃縮装
置31に供給し、そして、この吸脱着式濃縮装置31に
より分流排気Aeeを更に濃縮処理して、分流排気Ae
e中の塗料溶剤濃度をその後の燃焼装置25での焼却処
理に適した濃度にまで高める装置構成とし、これによっ
て、先述の図4に示す従来装置に比べ吸脱着式濃縮装置
31の処理風量を少量化して吸脱着式濃縮装置31を小
型化するといった方式も考えられる。
【0013】しかし、燃焼装置25の燃料消費量を抑制
して省エネを達成しながら排気中塗料溶剤を効率良く焼
却処理するには、一般に燃焼装置25への供給排気にお
ける塗料溶剤濃度を1000ppm以上とすれば良く
(殊に、触媒燃焼式のもので定常燃焼状態では塗料溶剤
の自燃により必要燃焼温度を維持して燃焼を継続させる
形式の燃焼装置を用いた場合に有利)、また、爆発限界
が10000ppmであることに対し一般的な安全率を
見込めば、燃焼装置25への供給排気における塗料溶剤
濃度は2500ppm以下とすれば良く、この点、本発
明の上記第1特徴構成においては、これら条件値を勘案
して、塗装室4Bからの排気量Qに対する分流排気路2
6への排気分流量Qbの比を、分流排気路26への分流
排気Aeeにおける塗料溶剤濃度が1000ppmから
2500ppmの範囲内となる値にすることにより、分
流排気路26への分流排気Aeeを、他の補助的な濃縮
手段を介さず直接に燃焼装置25へ供給するものとしな
がら、分流排気Aee中の塗料溶剤を効率良くかつ安全
に焼却処理する。
【0014】
【発明の効果】すなわち、本発明の第1特徴構成によれ
ば、吸脱着式の濃縮装置に比べ、塗装室からの排気を塗
装室に循環供給するという極めて簡略な改良構成、ま
た、吸着剤の再生・交換といったことが不要な改良構成
をもって、塗装室からの排気を濃縮し、これによって、
装置構成が複雑でランニングコストも嵩む吸脱着式濃縮
装置の装備を不要にすることで、装置全体としての設備
コスト、及びランニングコストを安価にし得るに至っ
た。
【0015】また、従来では塗装室からの全排気量に等
しい風量の換気用気体を塗装室へ供給していたのに対
し、換気用気体の供給風量が分流排気路への排気分流量
に等しい量に減少することから、換気用気体を温湿度調
整する空調機の処理容量、及び、換気用気体を供給する
ファンの容量・動力をも低減でき、これによっても、設
備コスト、及びランニングコストの低減を一層効果的に
達成し得るに到った。
【0016】〔本発明の第2特徴構成〕本発明による塗
装設備の排気浄化装置の第2の特徴構成は、前記塗装室
から排出される塗料溶剤含有排気に洗浄水を散水して排
気中の塗料ミストを除去する洗浄装置を設けるのに対
し、前記塗装室への供給循環排気を除湿する除湿手段を
設けてあることにある。
【0017】つまり(図1及び図2参照)、塗装室4B
から排出される塗料溶剤含有排気Aeに洗浄水Wを散水
して排気Ae中の塗料ミストを除去する塗料ミスト除去
用洗浄装置10を装備すると、その洗浄装置10での洗
浄水散水に伴い生じる循環排気Ae加湿により塗装室4
Bが加湿されるが、排気濃縮度を高めるべく塗装室4B
からの排気量Qに対する前記分流排気路26への排気分
流量Qbの比を小さくすると、洗浄装置10の加湿機能
によって加湿される塗装室4Bの相対湿度が上昇して塗
装室4B内が塗装作業に支障を来したり塗装品質の低下
を招く過度の湿潤雰囲気となる危険性が生じ、また、こ
のことが排気濃縮度を高めることの制約ともなる。
【0018】この点、上記第2特徴構成を採用すれば、
洗浄装置10での洗浄水散水に伴い循環排気Aeが加湿
されることに対し、塗装室4Bへの供給循環排気Aeを
除湿手段27Cにより除湿することで塗装室4B内の相
対湿度を適度に維持でき、また、これによって、湿度面
での制約を受けることなく、塗装室からの排気量Qに対
する分流排気路26への排気分流量Qbの比を小さくし
て排気濃縮度を高めることができる。
【0019】
【実施例】次に実施例を説明する。
【0020】図1において、1はトンネル状の塗装ブー
スを示し、被塗物2(本例では自動車ボディー)の搬送
方向においてブース1内を、被塗物通過口3を介し連通
する複数の塗装室4A,4B,4Cに区画してある。
【0021】図中で中央に位置する塗装室4Bは、図2
に示す如く、塗装ガン5aを備えるワンハンド型ロボッ
ト5等の自動塗装手段により被塗物2を自動的に吹き付
け塗装する無人の自動塗装室としてあり、また、その自
動塗装室4Bの両隣に位置する塗装室4A,4Cは夫
々、作業者6が被塗物2を吹き付け塗装する有人塗装室
としてある。
【0022】各塗装室4A,4B,4Cの床部は下方へ
の室内気排出を許す格子床7としてあり、各塗装室4
A,4B,4Cに対し格子床7の下方には、塗装室4
A,4B,4Cからの排気Aeを洗浄水流下板8からの
流下洗浄水Wとの合流状態で絞り流路9を高速通過させ
ることにより、排気Aeに対し洗浄水Wを散水して排気
Ae中の塗料ミストを洗浄水Wに捕捉させる洗浄装置1
0を設けてある。
【0023】11は、絞り流路9から排気室12中へ排
気Aeとともに吐出されるミスト捕捉洗浄水Wを受け止
める水槽であり、塗装室毎に各水槽11で受け止めたミ
スト捕捉洗浄水Wは、送出流路13aにより共通の塗料
スラッジ除去装置14に送って含有塗料分を分離除去し
たのち、返送流路13bにより各塗装室4A,4B,4
Cの洗浄水流下板8に分配供給して塗料ミスト捕捉に再
利用する。
【0024】また、洗浄装置10により塗料ミストを除
去した排気Aeは、水切り装置15及び排気口16を介
し排気ファン17により各排気室12から排出する。
【0025】各塗装室4A,4B,4Cの天井部は、そ
のほぼ全面から塗装室4A,4B,4Cに空気供給する
天井吹き出し口18としてあり、塗装室4A,4B,4
Cのうち各有人塗装室4A,4Cについては、温調器1
9a及び加湿器19bを内装した空調機19を装備し
て、新鮮空気導入路20から導入した新鮮空気Asを空
調機19により温湿度調整し、そして、この調整新鮮空
気Asを給気ファン21により各有人塗装室4A,4C
の給気チャンバ22に供給して、天井吹き出し口18か
ら各有人塗装室4A,4Cに換気用空気として吹き出し
供給し、これにより、各有人塗装室4A,4Cの室内環
境を作業者6の室内作業に適した環境に維持するように
してある。
【0026】なお、各有人塗装室4A,4Cからの排気
Aeは含有塗料溶剤濃度が低いことから、洗浄装置10
により含有塗料ミストを除去して排気室12から排出し
た後は排気路30Aを介し系外に廃棄する。
【0027】一方、自動塗装室4Bについては、自動塗
装室4Bからの排気Aeを排気室12からの排出後、自
動塗装室4Bの給気チャンバ22に循環供給して、再
度、天井吹き出し口18から自動塗装室4Bに吹き出さ
せる排気循環路23、及び循環ファン24を設けるとと
もに、排気循環路23における循環排気Aeの一部を分
流して、この分流排気Aeeを分流ファン26Fを介し
溶剤焼却用の燃焼装置25に供給する分流排気路26を
設けてある。
【0028】また、排気循環路23及び循環ファン24
による上記の如き排気循環を実施するにあたっては、こ
のような排気循環を実施しない形態(すなわち、有人塗
装室4A,4Cと同様の給排気形態)において自動塗装
室4Bからの排気Ae中の塗料溶剤濃度が例えば100
〜150ppm程度であることに対し、自動塗装室4B
からの排気量Qに対する分流排気路26への排気分流量
Qbの比Qb/Qを1/10といった値(自動塗装室4
Bへの循環排気供給量Qaに対する分流排気路26への
排気分流量Qbの比Qb/Qaで言えば1/9)に設定
して、排気循環を実施するようにしてある。
【0029】なお、燃焼装置25には、触媒燃焼式のも
ので定常燃焼状態では塗料溶剤の自燃により必要燃焼温
度を維持して燃焼を継続させる形式のものを用いてあ
る。
【0030】つまり、塗装に伴い各塗装室4A,4B,
4Cでは塗料溶剤が継続的に蒸発・発散し、また、排気
Aeとともに塗装室4A,4B,4Cから排出される塗
料溶剤は洗浄装置10通過後も排気Ae中に残存する
が、有人塗装室4A,4Cに比べ排気Ae中の塗料溶剤
濃度が高くて排気中塗料溶剤の焼却処理が必要な無人の
自動塗装室4Bについては、排気中塗料溶剤を燃焼装置
25で焼却処理するに先立ち、自動塗装室4Bからの排
気Aeを上述の如く自動塗装室4Bに循環供給すること
により、塗料溶剤について自動塗装室4Bからの排気A
eを濃縮し、これによって、燃焼装置25の処理風量を
少量化して燃焼装置25を小型化するようにしてある。
【0031】そして、排気循環を実施しない形態におい
て自動塗装室4Bからの排気Ae中の塗料溶剤濃度が例
えば100〜150ppm程度であることに対し、自動
塗装室4Bからの排気量Qに対する分流排気路26への
排気分流量Qbの比Qb/Qを1/10といった値に設
定する上記の例では、排気循環による排気濃縮度が10
倍となって、分流排気路26への分流排気Aeeにおけ
る塗料溶剤濃度が1000〜1500ppmとなるが、
燃焼装置25での燃料消費量を抑制して省エネを達成し
ながら排気中塗料溶剤を効率良く焼却処理するには、燃
焼装置25への供給排気における塗料溶剤濃度を100
0ppm以上とする必要があり、また、爆発限界が10
000ppmであることに対し一般的な安全率を見込め
ば、燃焼装置25への供給排気における塗料溶剤濃度は
2500ppm以下とする必要があることに対し、上記
の例の如く、塗装室4Bからの排気量Qに対する分流排
気路26への排気分流量Qbの比Qb/Qを、分流排気
路26への分流排気Aeeにおける塗料溶剤濃度が10
00ppmから2500ppmの範囲内となる値に設定
して排気循環を実施することにより、分流排気路26へ
の分流排気Aeeを他の補助的な濃縮手段を介さず直接
に燃焼装置25へ供給するものとしながら、分流排気A
ee中の塗料溶剤を燃焼装置25において自燃方式で効
率良くかつ安全に焼却処理して、系外へ排出する分流排
気Aeeを浄化するようにしてある。
【0032】自動塗装室4Bにおける上記の排気循環に
おいて循環排気Aeの一部を継続して系外へ分流排出す
ることに対し、各有人塗装室4A,4Cに対する調整新
鮮空気Asの供給量は各有人塗装室4A,4Cからの排
気量よりも所定量だけ大きい量に設定してあり、これに
よって、両隣の有人塗装室4A,4Cから被塗物通過口
3を介し自動塗装室4Bへ、分流排気路26への排気分
流量Qbにほぼ等しい量の換気用空気Asを流入させ
て、自動塗装室4B内の塗料溶剤濃度を爆発限界未満に
保つ等の室内条件維持のための必要換気を行うととも
に、自動塗装室4Bの給排気バランスを保つようにし、
また、各有人塗装室4A,4Cからの流入という形態で
自動塗装室4Bに換気用空気Asを補給することによ
り、自動塗装室4Bから各有人塗装室4A,4Cへ高濃
度塗料溶剤が漏出することによる各有人塗装室4A,4
C内の作業環境の悪化を確実に防止するようにしてあ
る。
【0033】尚、自動塗装室4Bからの排気量Qに対す
る分流排気路26への排気分流量Qbの比設定は、分流
排気路26の分岐点よりも下流側における排気循環路2
3と分流排気路26との口径設定、それら各風路23,
26に介装したダンパ23a,26aの開度調整、及
び、分流ファン26Fの能力選定等をもって行う。
【0034】図中、27Aは循環排気Aeを除塵処理す
るドライフィルタ装置、27Bは循環排気Aeを加熱し
て所定温度に調整・維持するヒータであり、25aは燃
焼装置25へ供給する分流排気Aeeを燃焼装置25か
らの排熱により予熱する熱交換器である。
【0035】また、28はメンテナンス等のため作業者
が自動塗装室4Bに入室する際に換気用の新鮮外気を自
動塗装室4Bに導入する風路、29は、その新鮮外気導
入に対し自動塗装室4Bからの排気を系外に廃棄する風
路であり、通常の排気循環運転の際、これら風路28,
29のダンパ28a,29aは閉塞しておき、メンテナ
ンス等の必要時には、それらダンパ28a,29aを開
くとともに、排気循環路23のダンパ23aを閉じる。
【0036】〔別実施例〕次に別実施例を列記する。
【0037】塗装室4Bに対し、その塗装室4Bからの
塗料溶剤含有排気Aeを循環供給する排気循環手段の具
体的構成は種々の改良が可能である。
【0038】燃焼装置25には、触媒燃焼方式のものに
代えて直接燃焼方式のものを適用してもよい。
【0039】塗装室4Bからの排気量Qに対する分流排
気路26への排気分流量Qbの比値を決定するにあた
り、分流排気路26への分流排気Aeeにおける塗料溶
剤濃度を1000〜2500ppmの範囲内において具
体的にどの程度の値とするかは、適用燃焼装置25の方
式等に応じて決定すればよい。
【0040】また、室内条件の変化等、種々の条件変化
に対し、分流排気Aeeにおける塗料溶剤濃度が100
0〜2500ppmの範囲内の所定値となる状態を維持
するように、塗装室4Bからの排気量Qに対する分流排
気路26への排気分流量Qbの比を自動調整する構成を
採用してもよい。
【0041】洗浄水Wを散水して排気中の塗料ミストを
捕捉除去する洗浄装置10が循環排気Aeに加湿作用す
ることに対し、図1において破線で示す如く排気循環路
23に各種形式の除湿手段27Cを介装し、この除湿手
段27Cにより塗装室4Bへの供給循環排気Aeを除湿
することで塗装室4B内の相対湿度Rrを所望の値に維
持するようにしてもよい。
【0042】排気循環する塗装室4Bに対し、分流排気
路26への排気分流量Qbにほぼ等しい量の換気用気体
Asを補給する補給手段としては、前述実施例の如く隣
の塗装室4A,4Cへ供給した換気用気体Asの一部を
被塗物通過口3を介し排気循環塗装室4Bへ流入させる
構成を採用するに代えて、外気や温度調整気等の換気用
気体Asを専用の補給風路から排気循環塗装室4Bに補
給する構成としてもよい。
【0043】また、必要に応じ排気循環塗装室4Bに対
する換気用気体Asの補給量と分流排気路26への排気
分流量とに多少の差を付けて、排気循環塗装室4Bを所
定圧だけ陰圧に保ったり、陽圧に保ったりするようにし
てもよい。
【0044】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするため符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体装置構成図
【図2】塗装ブースの横断面図
【図3】比較例を示す装置構成図
【図4】従来の装置構成図
【符号の説明】
3,20,21 補給手段 4B 塗装室 10 洗浄装置 23,24 排気循環手段 25 燃焼装置 26 分流排気路 27C 除湿手段 Ae 排気 Aee 分流排気 Q 排気量 Qb 排気分流量 W 洗浄水

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装室(4B)から排出される塗料溶剤
    含有排気(Ae)を濃縮して塗料溶剤濃度を高くする濃
    縮手段、及び、その濃縮手段により濃縮した排気中の塗
    料溶剤を焼却して排気(Aee)を浄化する燃焼装置
    (25)を設けた塗装設備の排気浄化装置であって、 前記濃縮手段として、前記塗装室(4B)から排出され
    る塗料溶剤含有排気(Ae)を前記塗装室(4B)に循
    環供給する排気循環手段(23),(24)を設け、こ
    の排気循環手段(23),(24)による循環排気(A
    e)の一部を分流して前記燃焼装置(25)に供給する
    分流排気路(26)、及び、その分流排気路(26)へ
    の排気分流量(Qb)にほぼ等しい量の換気用気体(A
    s)を前記塗装室(4B)に補給する補給手段(3),
    (20),(21)を設け、前記塗装室(4B)からの
    排気量(Q)に対する前記分流排気路(26)への排気
    分流量(Qb)の比を、前記分流排気路(26)への分
    流排気(Aee)における塗料溶剤濃度が1000pp
    mから2500ppmの範囲内となる値にしてある塗装
    設備の排気浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記塗装室(4B)から排出される塗料
    溶剤含有排気(Ae)に洗浄水(W)を散水して排気中
    の塗料ミストを除去する洗浄装置(10)を設けるのに
    対し、前記塗装室(4B)への供給循環排気(Ae)を
    除湿する除湿手段(27C)を設けてある請求項1記載
    の塗装設備の排気浄化装置。
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