JP4879915B2 - ナノファイバ製造装置、不織布製造装置 - Google Patents

ナノファイバ製造装置、不織布製造装置 Download PDF

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Description

本願発明は、エレクトロスピニング法(静電爆発)を用いてナノファイバを製造するナノファイバ製造装置、及び、エレクトロスピニング法で製造されるナノファイバを堆積させて不織布を製造する不織布製造装置に関し、特に、メンテナンス間隔を広げて長期間の操業に供することのできるナノファイバ製造装置、不織布製造装置に関する。
高分子物質などから成り、サブミクロンスケールの直径を有する糸状(繊維状)物質(ナノファイバ)を製造する方法として、エレクトロスピニング(電荷誘導紡糸)法が知られている。
このエレクトロスピニング法とは、溶媒中に高分子物質などを分散または溶解させた原料液を空間中に噴射(吐出)させるとともに、原料液に電荷を付与して帯電させ、空間を飛行中の原料液を静電爆発させることにより、ナノファイバを得る方法である。
より具体的には、空間を飛行中の原料液の粒から溶媒が蒸発するに伴い原料液の体積は減少していくが、原料液に付与された電荷は維持されるため、結果として原料液の粒の電荷密度が上昇する。そして、溶媒は、継続して蒸発するため、原料液の粒の電荷密度がさらに高まり、原料液の粒の中に発生する反発方向のクーロン力が原料液の表面張力より勝った時点で高分子溶液が爆発的に線状に延伸される現象(静電爆発)が生じる。この静電爆発が、空間において次々とねずみ算式に発生することで、直径がサブミクロンの高分子から成るナノファイバが製造される(例えば、特許文献1参照)。
前記エレクトロスピニング法により製造されるナノファイバを糸や不織布の原料として用いる場合、大量のナノファイバを高密度で収集する必要がある。そのために、例えば特許文献2には、ナノファイバを収集するための電極に向けて原料液を噴射する多数のノズルを配置し、多量のナノファイバを高密度で製造する発明が記載されている。
特開2005−330624号公報 特開2002−201559号公報
ところが、収集用の電極方向に多数のノズルを向けて原料液を噴射した場合、原料液は帯電しているために相互に反発し合いながら広がってしまい、製造されるナノファイバの空間における密度を高い状態で維持することが困難となっている。また、製造されるナノファイバの空間における密度を均一にすることも困難であった。
そこで、本願の発明者らは、原料液を空間に噴射させる噴射手段として周壁に噴射口を多数備えた円筒状の容器であって、当該容器の軸を収集電極に向け、当該軸を回転軸として前記容器を回転させることで、収集電極に向かう方向に対し略垂直に原料液を遠心力で噴射させる構造を開発した。さらに、収集電極と略平行に噴射された原料液の飛行方向を別途発生させた気体流で強制的に変更し、原料液を収集電極に向かわせることによって、高密度にナノファイバを製造する発明を別途出願している。
そして、本願の発明者らは、上記構造・方法に関し研究を進めていく段階で、新たな課題を見いだすに至った。すなわち当該課題とは、上記噴射手段を用い長時間ナノファイバを製造すると、次第にナノファイバの製造効率が低下し、製造されるナノファイバの密度を高い状態で維持することが困難となることである。
上記課題に鑑み、本願発明者らは鋭意実験と研究との結果本願発明を完成するに至った。つまり、本願発明は長時間の操業でも安定して高密度にナノファイバを製造することのできるナノファイバ製造装置、及び、当該ナノファイバ製造技術を用いて不織布を製造する不織布製造装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本願発明にかかるナノファイバ製造装置は、ナノファイバの原料となる原料液を空間中に噴射する噴射口を備える噴射手段と、前記原料液に電荷を付与して帯電させる帯電手段と、前記噴射された原料液または製造されたナノファイバの飛行方向を変更する気体流を発生させる気体流発生手段とを備えるナノファイバ製造装置であって、前記気体流発生手段により発生する気体流が前記噴射口に当たらないよう前記気体流を制御する気体流制御手段を備えることを特徴とする。
これにより、噴射口近傍に存在する原料液の蒸発が気体流により促進されにくくなり、噴射口がナノファイバを形成する溶質により狭窄状態となったり、閉塞されたりすることを可及的に回避することが可能となる。従って、長期間にわたって安定した状態で原料液を噴射させることが可能となり、ナノファイバの生産性を向上させることが可能となる。
さらに、前記気体流発生手段が発生させる気体流を構成する気体を加熱する加熱手段を備えることが好ましい。
これにより、噴射口近傍以外では原料液の蒸発が促進されるため、長期間の安定噴射を維持したまま、効率よくナノファイバを製造することが可能となる。
また、不織布製造装置に、ナノファイバの原料となる原料液を空間中に噴射する噴射口を備える噴射手段と、前記原料液に電荷を付与して帯電させる帯電手段と、前記噴射された原料液または製造されたナノファイバの飛行方向を変更する気体流を発生させる気体流発生手段と、前記気体流発生手段により発生する気体流が前記噴射口に当たらないよう前記気体流を制御する気体流制御手段と、前記空間中で製造されたナノファイバを収集する収集手段と、収集されるナノファイバを搬送する搬送手段とを備えるものとすれば、上記作用、効果を享受して、安定した状態で不織布を製造することが可能となる。
また、上記目的を達成するために、本願発明にかかるナノファイバ製造方法は、ナノファイバの原料となる原料液を空間中に噴射する噴射口を備える噴射手段により原料液を噴射する噴射ステップと、前記原料液に電荷を付与して帯電させる帯電ステップと、前記噴射された原料液または製造されたナノファイバの飛行方向を変更する気体流を発生させる気体流発生ステップと、前記噴射口から噴射された原料液が前記噴射口から所定距離飛行した後に前記気体流発生手段により発生する気体流と当たるよう前記気体流を制御する気体流制御ステップとを含むことを特徴とする。
これにより、噴射直後の原料液に気体流が当たることを防止し、噴射口における目詰まりを可及的に回避することが可能となる。
噴射された原料液の飛行方向を気体流により変更された場合においても、長期間の高い効率を維持し続け、高密度にナノファイバを製造し続けることが可能になる。
次に、本発明にかかるナノファイバ製造装置を備える不織布製造装置の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明にかかる不織布製造装置を概略的に示す斜視図である。
これらの図に示すように、不織布製造装置100は、ナノファイバ製造装置200と、収集手段101と、搬送手段102とを備えている。さらに、不織布製造装置100は、隔壁103と、ガス供給源104と、排気装置105とを備えている。なお、同図は、不織布製造装置100の内部を示すために隔壁103の一部を省いて不織布製造装置100を示している。
収集手段101は、空間中で製造されたナノファイバが堆積する対象となる部材であり、堆積したナノファイバと容易に分離可能な材質で構成された薄く柔軟性のある長尺のシートである。収集手段101は、ロール状に巻き付けられた状態で供給ロール111から供給されるものとなっている。
搬送手段102は、長尺の収集手段101を巻き取りながらゆっくりと移動させ、収集手段101上に堆積するナノファイバを搬送するものとなっている。搬送手段102は、ナノファイバが堆積してなる不織布を収集手段101とともに巻き取ることができるものとなっている。
隔壁103は、通気性のない部材であり、不織布製造装置100のほぼ全体を覆うチャンバを形成する部材である。隔壁103は、例えば樹脂製のパネルを組み立てて箱状としたものや、柔軟性があり通気性のほぼないシートを金属製の枠体に張り渡したものが挙示できる。なお、不織布製造装置100が載置される床を隔壁103として用いてもよい。
なお、隔壁103に囲われて形成されチャンバは、室外と室内とを異なる雰囲気で維持できるものとなっている。従って、チャンバは、ガス供給源104から安全ガスが導入されることにより、外部空間よりも低酸素状態が維持できる。
ガス供給源104は、チャンバに安全ガスを供給する装置である。ガス供給源104が供給する安全ガスとしては、空気から酸素を樹脂膜(中空糸膜)によりある程度除去した低酸素濃度ガスや、過熱水蒸気を挙示することができる。チャンバ内を安全ガスで満たし、低酸素状態とすれば、ナノファイバを製造するための原料液から蒸発する溶剤に引火性があっても、爆発を回避することが可能となる。ここで、低酸素濃度とは、空気の酸素濃度よりも低い濃度を意味する。より具体的には蒸発した溶剤が爆発することのない臨界酸素濃度以下である。なお、本記載は酸素の含有がほとんどない高純度なガスなどの使用を除外するものではなく、液体や気体等の状態でボンベに封印された高純度な窒素やドライアイスから供給される二酸化炭素なども利用可能である。
排気装置105は、チャンバ内に存在する雰囲気(低酸素濃度ガスや蒸発した溶剤)を排気することができる装置である。また、排気装置105は、排気される雰囲気中に含まれる溶剤などを回収することができる回収装置を備えている。
上記ガス供給源104のガス供給量と排気装置105のガス排気量とのバランスによりチャンバ内を陽圧に維持することが可能となっている。なお、陽圧とは隔壁の外空間の圧力より内空間の圧力が高い状態を意味する。
図2は、不織布製造装置を模式的に示す側面図である。
ナノファイバ製造装置200は、帯電させた原料液300を空間中に噴射し、空間中で静電爆発を発生させてナノファイバ301を製造する装置であり、噴射手段201と、帯電手段202と、気体流発生手段203と、気体流制御手段204(図示せず)と、加熱手段205(図示せず)と、収集電極207と、収集電源208とを備えている。なお、ナノファイバを製造するための原料液については原料液300と記し、製造されたナノファイバについてはナノファイバ301と記すが、製造に際しては原料液300とナノファイバ301との境界は曖昧であり、明確に区別できるものではない。
収集電極207は、噴射手段201と所定の電位差が生じるように収集電源208により電位が付与される金属製の電極である。この収集電極207は、シート状の収集手段101に対し噴射手段201の反対側に、噴射手段201と対向して配置されている。また、収集電極207は、噴射手段201から噴射され生成した帯電状態のナノファイバ301を電気的に吸引し、収集手段101上にナノファイバ301を堆積させる機能を担っている。本実施の形態の場合、収集電極207は、直径が50cm〜数mの円筒形状となっており、収集電極207の外周面に沿って配置される収集手段101の移動と同期して回転することができるものとなっている。
収集電源208は、収集電極207を所定の電位とするための電源である。収集電極207の電位は、ナノファイバ301の帯電の極性と逆極性にすることが望ましい。
図3は、噴射手段や気体流制御手段などを概略的に示す断面図である。
図4は、噴射手段や気体流制御手段などの外観を概略的に示す斜視図である。
同図に示すように、噴射手段201は、原料液300を空間中に噴射する装置であり、回転容器211と、回転軸体212と、モータ213とを備えている。
回転容器211は、原料液300を一時的に貯留し、貯留する原料液300を空間中に噴射することのできる容器であり、一端が閉塞された円筒形状となされ、周壁には噴射口206を多数備えている。回転容器211の他端部は、内方に突出するフランジ部214を備えている。当該フランジ部214は、回転容器211の内部に所定量の原料液300を貯留するための堤として機能するものである。また、回転容器211は、貯留する原料液300に電荷を付与するため、導電体で形成されている。
回転軸体212は、回転容器211を回転させ遠心力により原料液300を噴射させるための駆動力を伝達するための軸体であり、回転容器211の他端から回転容器211の内部に挿通され、回転容器211の閉塞部と一端部が接合される棒状体である。また、他端はモータ213の回転軸と接合されている。
帯電手段202は、原料液300に電荷を付与して帯電させる装置であり、誘導電極221と、誘導電源222と、接地手段223とを備えている。
誘導電極221は、自身がアースに対し高い電圧となることで、近傍に配置され接地されている回転容器211に電荷を誘導するための部材であり、回転容器211の先端部分を取り囲むように配置される円環状の部材である。
誘導電源222は、誘導電極221に高電圧を印加することのできる電源である。なお、誘導電源222は、直流でも交流でもかまわない。
接地手段223は、回転容器211と電気的に接続され、回転容器211を接地電位に維持することができる部材であり、その一端は回転容器211が回転状態であっても電気的な接続状態を維持することができるようにブラシとして機能するものであり、他端は大地と接続されている。
本実施の形態のように帯電手段202に誘導方式を採用すれば、回転容器211を接地電位に維持したまま原料液300に電荷を付与することができる。回転容器211が接地電位の状態であれば、回転容器211に接続される回転軸体212やモータ213などの部材を回転容器211から電気的に絶縁する必要が無くなり、噴射手段201として簡単な構造を採用しうることになり好ましい。
なお、帯電手段として、回転容器211に直接電源を接続し、回転容器211を高電圧に維持して原料液300に電荷を付与してもよい。また、回転容器211を絶縁体で形成すると共に、回転容器211に貯留される原料液300に直接接触する電極を回転容器211内部に配置し、当該電極を用いて原料液300に電荷を付与するものでもよい。
気体流発生手段203、回転容器211から噴射される原料液300の飛行方向を変更するための気体流を発生させる装置である。本実施の形態の場合、気体流発生手段203として、周りにある雰囲気(安全ガス)を強制的に送風する軸流ファンを備える送風機が採用されている。気体流発生手段203は、モータ213の背部に備えられ、モータ213から回転容器211の先端に向かう気体流を発生させる。気体流発生手段203は、遠心力により回転容器211から径方向に噴射される原料液300を誘導電極221に到達するまでに軸方向に変更することができる風力を発生させることができるものとなっている。
なお、図3において、気体流は矢印で示している。
また、気体流発生手段203は、シロッコファンなど他の送風機により構成しても良く、また、ガス供給源104からの安全ガス流を気体流として用いてもかまわない。また、気体流を構成する気体を空気としてもよく、窒素などの不活性ガスでもかまわない。
気体流制御手段204は、気体流発生手段により発生する気体流が前記噴射口に当たらないよう前記気体流を制御する機能を有するものであり、本実施の形態の場合、気体流制御手段204として、気体流を所定の領域に流れるように案内する風路体が採用されている。気体流制御手段204は、気体流発生手段203で発生する気体流が導入される円環状の導入口241を備え、前記気体流が、噴射口206に直接当たることなく、かつ、回転容器211から径方向に噴射される原料液300を軸方向に変換できる領域に気体流を導出する導出口242を備えている。また、導入口241と導出口242を結ぶ風路243を備えている。なお、導入口241と導出口242と風路243とは樹脂製の風路体により形成されている。
加熱手段205は、気体流発生手段203が発生させる気体流を構成する気体(安全ガス)を加熱する加熱源である。本実施の形態の場合、加熱手段205は、風路243内の導入口241近傍に配置される円環状のヒータであり、加熱手段205を通過する気体(安全ガス)を加熱することができるものとなっている。
加熱手段205により気体流を加熱することにより、空間中に噴射される原料液300は、蒸発が促進され効率よくナノファイバを製造することが可能となる。
次に、ナノファイバ301の製造方法の概略を説明する。
まず、ガス供給源104によりチャンバ内に安全ガスを供給する。一方、排気装置105により、チャンバ内の雰囲気を吸引する。以上により、安全ガスがチャンバ内に供給されつつ、チャンバ内の雰囲気が吸引されるため、チャンバ内は、所定の圧力、所定の酸素濃度で平衡状態となり、防爆状態となる。
次に、回転容器211に原料液300を供給する。原料液300は、別途タンク(図示せず)に蓄えられており、原料液供給路106(図3参照)を通過して回転容器211の他端部から回転容器211内部に供給される。次に、誘導電源222により回転容器211に貯留される原料液300に電荷を供給しつつ、回転容器211をモータ213により回転させて、遠心力により噴射口206から帯電した原料液300を噴射する。
ここで、ナノファイバ301を製造するための原料液300としては、エポキシ系樹脂や、ポリイミド系樹脂、LCP(液晶ポリマー)樹脂などに、有機溶媒を溶解、混合するものが例示できる。
さらに、他の溶質として例示できる物質は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−m−フェニレンテレフタレート、ポリ−p−フェニレンイソフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアクリロニトリル−メタクリレート共重合体、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステルカーボネート、ナイロン、アラミド、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリ酢酸ビニル、ポリペプチド等である。また、上記1種を用いてもよく、また、複数の種類を所定の比率で混合して用いてもよい。
また、原料液に無機質固体材料を添加してもかまわない。無機質固体材料により得られるナノファイバの特性を変えることが可能である。無機質固体材料としては、金属、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、珪化物、弗化物、硫化物等を例示することができる。さらに、無機質固体材料の具体例としては、Al23、SiO2、TiO2、Li2O、Na2O、MgO、CaO、SrO、BaO、B23、P25、SnO2、ZrO2、K2O、Cs2O、ZnO、Sb23、As23、CeO2、V25、Cr23、MnO、Fe23、CoO、NiO、Y23、Lu23、Yb23、HfO2、Nb25等を挙示できる。また、上記1種を用いてもよく、また、複数の種類を所定の比率で混合して用いてもよい。
原料液に使用できる溶媒としては、原料液が空間を飛行中に蒸発(揮発)するものが好ましい。具体的には、アセトニトリル、トルエン、ジクロロメタン、メタノール、エタノールなどのアルコール、アセトンなどが例示できる。さらには、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジベンジルアルコール、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、アセトン、ヘキサフルオロアセトン、フェノール、ギ酸、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、塩化メチル、塩化エチル、塩化メチレン、クロロホルム、o−クロロトルエン、p−クロロトルエン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタン、ジクロロプロパン、ジブロモエタン、ジブロモプロパン、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、酢酸、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、シクロペンタン、o−キシレン、p−キシレン、m−キシレン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジン、水等を例示することができる。また、上記1種を用いてもよく、また、複数の種類を所定の比率で混合して用いてもよい。
原料液の中の溶媒の占める割合は、60%位から98%位が好適で、使用するファイバの材料、溶媒の種類、生成するファイバの径等で決定を行う。
噴射された原料液300は、気体流により飛行方向が変更される。これにより、ナノファイバ301の堆積面に対し垂直または略垂直に噴射口206を並べることができ、一定の空間中に多量の原料液300を噴射することが可能となる。また、気体流が加熱されているため、溶媒の蒸発が促進され、静電爆発が促進され効率よくナノファイバ301を製造することが可能となる。
ここで、原料液300の飛行方向を変更し溶媒の蒸発を促進させる気体流は、気体流制御手段204により噴射口206およびその近傍に到達しないように制御されている。従って、噴射口206の近傍では原料液300に含まれる溶媒の蒸発が促進されにくい状態となるため、溶質により噴射口206が狭められ、また、封鎖されることが無い。よって、回転容器211から長期間原料液300を噴射し続けても、噴射量が低下することを可及的に抑止することができる。つまり、空間中の原料液300やナノファイバ301の濃度を高い状態で長期間維持することが可能となる。
そして、製造されたナノファイバ301は、収集電極207に吸引され、収集手段101上にナノファイバ301が堆積する。ナノファイバ301が堆積する収集手段101は、搬送手段102の巻き取りにより一定の移動速度で移動しており、これに伴い円筒形の収集電極207も回転している。
以上のようにして収集手段101の上に堆積したナノファイバ301は、不織布を形成しながら収集手段101と共に移動し、搬送手段102に巻き取られる。
以上のように、本実施の形態に係る不織布製造装置100は、原料液300や製造されたナノファイバ301の空間中の濃度を高い状態に維持し、かつ、当該高い濃度状態を長期間維持することが可能となる。従って、高い品質の不織布を安定して製造し続けることが可能となる。
(実施の形態2)
次に、他の実施の形態を説明する。なお、本実施の形態では、上記実施の形態と共通する部分はその説明を省略する。
図5は、噴射手段や気体流制御手段などを概略的に示す断面図である。
同図に示すように、気体流発生手段203は、回転容器211の他端部周壁に取り付けられた複数枚のフィン231であり、回転容器211と共に回転することにより原料液の飛行方向を変更する気体流を発生させるものである。
気体流制御手段204は、回転容器211の外周壁から径方向に突出したフランジであり、厚さの薄い円環形状となされている。また、気体流制御手段204は、噴射口206とフィン231との間に配置さており、フィン231により発生した気体流が噴射口206の近傍に到達しないように気体流を制御している。
なお、回転容器211には帯電電源224を備えた帯電手段202が接続されている。
これにより、簡単な構造で、上記と同様の作用、効果を奏することが可能となる。
(実施の形態3)
次に、他の実施の形態を説明する。なお、本実施の形態では、上記実施の形態と共通する部分はその説明を省略する。
図6は、噴射手段や気体流制御手段などを概略的に示す断面図である。
回転容器211は、気体流発生手段203側の径が大きい円錐台形状となされており、径の大きい部分が気体流を制御する気体流制御手段204としての機能も併せ持っている。従って、回転容器211の他端部近傍が、噴射口206の近傍に気体流が到達するのを防止している。
気体流発生手段203は、円環状に配置されたフィン231を備えており、円筒状に気体流を発生させることができるものである。従って、気体流発生手段203は、気体流が噴射口206に当たらないよう気体流を発生させることができるものであり、気体流制御手段204としての機能を併せ持っている。
なお、回転容器211の直径は、10mmから100mm位が好適である。モータ213の回転数は、数百rpmから10000rpmの間が好ましい。噴射口206の直径は、0.01mmから2mm位が好適である。誘導電極221の大きさは、回転容器211の直径よりも大きい必要があるが、その直径は、200mmから600mmの間が好適である。誘導電源222や帯電電源224や収集電源208の各電源の電圧は、10KVから200KVの中で、設定されるのが好適である。
なお、上記実施の形態においては、原料液300を遠心力により噴射させる装置に基づき説明したが、本願発明はこれに限定されるわけではない。例えば、原料液300を圧力により噴射させてもかまわない。
本発明は、ナノファイバ製造装置や、製造されたナノファイバを用いて紡糸する装置、製造されたナノファイバを用いて不織布を製造する装置などに利用可能である。
本発明にかかる不織布製造装置を概略的に示す斜視図である。 不織布製造装置を模式的に示す側面図である。 噴射手段や気体流制御手段などを概略的に示す断面図である。 噴射手段や気体流制御手段などの外観を概略的に示す斜視図である。 噴射手段や気体流制御手段などを概略的に示す断面図である。 噴射手段や気体流制御手段などを概略的に示す断面図である。
符号の説明
100 不織布製造装置
101 収集手段
102 搬送手段
103 隔壁
104 ガス供給源
105 排気装置
106 原料液供給路
111 供給ロール
200 ナノファイバ製造装置
201 噴射手段
202 帯電手段
203 気体流発生手段
204 気体流制御手段
205 加熱手段
206 噴射口
207 収集電極
208 収集電源
211 回転容器
212 回転軸体
213 モータ
214 フランジ部
221 誘導電極
222 誘導電源
223 接地手段
224 帯電電源
231 フィン
241 導入口
242 導出口
243 風路
300 原料液
301 ナノファイバ

Claims (4)

  1. ナノファイバの原料となる原料液を空間中に噴射する噴射口を備える噴射手段と、前記原料液に電荷を付与して帯電させる帯電手段と、前記噴射された原料液または製造されたナノファイバの飛行方向を変更する気体流を発生させる気体流発生手段とを備えるナノファイバ製造装置であって、
    前記気体流発生手段により発生する気体流が前記噴射口に当たらないよう前記気体流を制御し、前記噴射口に対し気体流の風上に配置される風防体である気体流制御手段
    を備えるナノファイバ製造装置。
  2. ナノファイバの原料となる原料液を空間中に噴射する噴射口を備える噴射手段と、前記原料液に電荷を付与して帯電させる帯電手段と、前記噴射された原料液または製造されたナノファイバの飛行方向を変更する気体流を発生させる気体流発生手段とを備えるナノファイバ製造装置であって、
    前記気体流発生手段により発生する気体流が前記噴射口に当たらないよう前記気体流を制御し、前記気体流を所定の領域に流れるように案内する風路体である気体流制御手段
    を備えるナノファイバ製造装置。
  3. ナノファイバの原料となる原料液を空間中に噴射する噴射口を備える噴射手段と、
    前記原料液に電荷を付与して帯電させる帯電手段と、
    前記噴射された原料液または製造されたナノファイバの飛行方向を変更する気体流を発生させる気体流発生手段と、
    前記気体流発生手段により発生する気体流が前記噴射口に当たらないよう前記気体流を制御し、前記噴射口に対し気体流の風上に配置される風防体である気体流制御手段と、
    前記空間中で製造されたナノファイバを収集する収集手段と、
    収集されるナノファイバを搬送する搬送手段と
    を備える不織布製造装置。
  4. ナノファイバの原料となる原料液を空間中に噴射する噴射口を備える噴射手段と、
    前記原料液に電荷を付与して帯電させる帯電手段と、
    前記噴射された原料液または製造されたナノファイバの飛行方向を変更する気体流を発生させる気体流発生手段と、
    前記気体流発生手段により発生する気体流が前記噴射口に当たらないよう前記気体流を制御し、前記気体流を所定の領域に流れるように案内する風路体である気体流制御手段と、
    前記空間中で製造されたナノファイバを収集する収集手段と、
    収集されるナノファイバを搬送する搬送手段と
    を備える不織布製造装置。
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