JP4878980B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents
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Description
このスクロール型圧縮機では、潤滑油を外郭ハウジングで貯めず、冷媒と共に、冷凍サイクル内を循環させるようにしている。
このような構成によれば、各軸受への潤滑油の供給は、単純な構成で実現できると共に、低圧冷媒と共に吸入された潤滑油は、低温であるため、効率よく冷媒を圧縮することかできる。
このスクロール型圧縮機1では、主軸2を回転駆動する電動機部3と、主軸2が連結された可動部材4が作動することで圧縮室吸入部5を介して圧縮室6へ吸入された冷媒を圧縮する圧縮機構部7とを密閉容器8内に備えている。
また、圧縮機構部7は、電動機部3側から流下する潤滑油を一時的に貯溜する貯溜部14と、中間介在室9と圧縮室吸入部5を連通して電動機部3側から流下する冷媒を通過させる冷媒通路15と、貯溜部14に一時的に貯溜された後の潤滑油を軸受機構12、13に注油するために潤滑油を貯溜する貯油室16と、中間介在室9と貯油室16を連通し潤滑油を通過させる潤滑油通路17とを備えている。
(1)摺動平面131の幅Lを可動部材4の公転半径R以上とすることにより、摺動平面131が相手摺動平面から外れることなく常に摺動面が確保されて油膜厚以上に潤滑油が流れ出すことがない。
(2)摺動平面131の幅Lを可動部材4の公転直径2R以下とすることにより、摺動平面131のいずれの点においても1公転中に環状溝132a部に差し掛かることとなり、この環状溝132a部から摺動面に戻る際に流体くさび作用や引き込み作用によって摺動面に潤滑油が補給され、常に摺動面で良好な油膜圧力が確保される。
(1)摺動プレートの内周側および外周側の面圧が大きくなり、油膜が切れやすく、摺動部が損傷しやすくなる。また、面圧が大きい分、形成される油膜が薄く、摩擦損失の増加の要因となる(例えば図9参照。この場合、面圧を説明するために、溝加工が施されていない旋回プレートおよび固定プレートを接触させた場合を示した)。
(2)摺動プレートが公転運動した場合に、摺動プレートの外周側・内周側の面が運動方向に対して油膜を形成しやすい角度とならないため、油膜が形成されにくい。そのため、摺動面が損傷しやすい(図10a,図10b参照)。
(3)滑り軸受の摺動面を、特許文献1に示すようなプレートで製作した場合に、プレートのそりや変形が生じやすく、所望の形状に加工しにくいといった問題がある。
本発明はこのような課題を改善するために提案されたものであって、特に、可動スクロールを、滑り軸受でスラスト荷重を支えつつ公転運動をするスクロール圧縮機において、流入する低圧冷媒と潤滑油から異物を捕捉する手段を設けると共に、滑り軸受の形状、摺動面の形状を考慮することで、異物の浸入を抑えることができるようにした、スクロール圧縮機を提供することを目的とする。
流速が低下したところで、冷凍機油より重い異物は冷凍機油の下方に沈殿する。
異物は沈殿しながら流れに乗って中心側へ流れていくが、ミドルハウジング(29)の流路(34)の上流側に設けた溝部(35)で重い異物はトラップされ,ミドルハウジング(29)内に流入することを阻止することができる。
さらに、起動時には、スラスト荷重が小さい状態で可動側摺動プレート(27)が公転運動を開始するので、内周端および外周端は対向する摺動面に対し傾いて向き合っているから、片方の摺動面が公転運動することにより油膜が流動することによるくさび効果で効率的に油膜が形成され、起動時から確実に摺動面の損傷を回避することができる。
図1に、本発明の第1の実施形態にかかるスクロール圧縮機20を示す。
このスクロール圧縮機20は、実質的には、図7で示した、吸入冷媒から分離した冷媒を、旋回スクロールの背面に貯油できる構造の低圧ドーム型のスクロール型圧縮機1と同様であり、全体の詳細な説明は省略するが、本体ケーシング21上部側に配設した駆動モータ22によりシャフト23を回転させることで駆動する構成となっている。
すなわち、スクロール圧縮機20は、本体ケーシング21内において、シャフト23を回転させることで可動スクロール24を公転運動させ、吸入された冷媒を圧縮すると共に、本体ケーシング21外に吐出する構成とし、可動スクロール24は、可動側摺動プレート27と、固定側摺動プレート28とから構成される滑り軸受でスラスト荷重を支えつつ公転運動をする構成としたものである。
さらにスクロール圧縮機20では、シャフト23は可動スクロール24を公転運動させ、作動室25に吸入された冷媒が圧縮され、吐出ポート26から吐出される。
そしてスクロール圧縮機20では、可動スクロール24には図1中、上方に向けてスラスト荷重が作用するため、可動スクロール24は、可動側摺動プレート27と、固定側摺動プレート28とから構成される滑り軸受でスラスト荷重を支えられながら公転運動をしている。
一方、可動側摺動プレート27,固定側摺動プレート28間を通った冷凍機油はパイプ31を通ってきた冷媒と合流して圧縮機20に至る。
冷凍機油は仕切板32の外周側にいくので流路面積が大きくなり流速は低下する。
流速が低下したところで、冷凍機油より重い異物(鉄粉,アルミ粉,銅粉など)は冷凍機油の下方に沈殿する。
異物は沈殿しながら流れに乗って中心側へ流れていくが、ミドルハウジング29の流路34の上流側に設けた溝部35で重い異物はトラップされ,ミドルハウジング29内に流入することを阻止することができる。
これにより,可動側摺動プレート27,固定側摺動プレート28に異物が混入するのを抑制でき、可動側摺動プレート27,固定側摺動プレート28の摺動面の損傷を防止することができる。
すなわち、図2に示すスクロール圧縮機20では、駆動モータ22上部に設けた流入パイプ36の流入口36aに対向して異物トラップ用の多孔体37を設けて、流入した冷媒をこの多孔体37に衝突させるようにしている。
この場合、多孔体37は、本体ケーシング21と上部ケーシング38間のホルダ39上に設置した支柱部材40に、下面メッシュ状の保持器41を介して設けている。なお、保持器41は、メッシュ状の部材によって構成している。
前記多孔体37としては、例えばセラミックや,樹脂繊維でできた不織布,金属繊維などを用いることができる。
すなわち、このスクロール圧縮機20では、図3に示すように、異物トラップ用の多孔体37を、駆動モータ22と圧縮機20の間の空間30に設け、多孔体37の外周側は冷媒が通過できるように流路42を構成することができる。
この場合、多孔体37は、ミドルハウジング29頂部側に、下面メッシュ状の保持器41を介して設けている。
多孔体37にトラップされた冷凍機油は下方に滴下するが、冷凍機油内に混在する異物は、多孔体37によって絡め取ることができる。
すなわち、このスクロール圧縮機20では、図4(a)、図4(b)に示すように、可動側摺動プレート27が平面状で、固定側摺動プレート28の、前記可動側摺動プレート27と対向する接触面に所定間隔ごとの溝mを形成している。
また、図4(a)では、固定側摺動プレート28の幅方向中央部は内周および外周側に比べて下に凸としてあり,スラスト荷重が0の場合は主に幅方向の中心側で摺動面が接触するように成型してある。なお,図では凸状態を視認しやすくするために、反りを誇張して示しているが,この反りは実際は、数μmから数十μm程度である。
一方、図4(b)では、下側のプレートである可動側摺動プレート27を、凸形状としている。
なお、さらに図示は省略するが、可動側摺動プレート27と固定側摺動プレート28との接触面を、互いに凸形状にすることも可能である。
これにより、スラスト荷重が作用した場合に幅方向中心部が弾性変形して外周側および内周側の摺動面が接触しても、内周側および外周側での面圧は、幅方向中心部を凸状にしない場合に比べ小さくでき、油膜が形成されやすくなる。
この場合のスクロール圧縮機20では、図5に示すように、上側の固定側摺動プレート28の厚さを厚くし、剛性を高めるようにしている。これは、プレート剛性が弱いと溝加工のときに材料の残留応力などにより歪んでしまうからである。
従って、本実施例では上側の固定側摺動プレート28の厚さを厚くし、円環ブロック状としている(図6参照)。
なお、固定側摺動プレート28の厚さは加工時に公差範囲内でばらつくので、スクロールの歯先クリアランス調整用のシムが従来同様設けてある。固定側摺動プレート28はこのシムを挟んでミドルハウジング29にピンで固定するようにしている。
しかし,下側の可動側摺動プレート27に溝mを設けた場合は、溝mに冷凍機油が入り込むため、溝mより上側にある摺動面に冷凍機油が供給されにくく、油膜の形成が困難になり、結果、摺動部の損傷を起こしやすいからである。
21 本体ケーシング
22 駆動モータ
23 シャフト
24 可動スクロール
25 作動室
26 吐出ポート
27,28 摺動プレート
29 ミドルハウジング
30 空間
31 パイプ
32 仕切板
33,34 流路
35 溝部
36 流入パイプ
36a 流入口
37 多孔体
38 上部ケーシング
39 ホルダ
40 支柱部材
41 保持器
42 流路
m 溝
Claims (4)
- 本体ケーシング(21)内において、シャフト(23)を回転させることで可動スクロール(24)を公転運動させ、吸入された冷媒を圧縮すると共に、本体ケーシング(21)外に吐出する構成とし、
可動スクロール(24)は、可動側摺動プレート(27)と、固定側摺動プレート(28)とから構成される滑り軸受でスラスト荷重を支えつつ公転運動をするスクロール圧縮機(20)において、
シャフト(23)を回転させる駆動モータ(22)と、本体ケーシング(21)内であって、該駆動モータ(22)と前記可動側摺動プレート(27)の間に配され、前記固定側摺動プレート(28)に固定されたミドルハウジング(29)との間に空間(30)を画成し、
この空間(30)に、吸入された冷媒から冷凍機油を分離すると共に冷凍機油から異物を分離する異物捕捉手段を設けていて、
前記異物捕捉手段は、空間(30)内を、本体ケーシング(21)内壁と流路(33)を形成した状態で、冷凍機油をガイドする仕切板(32)と、
前記仕切板(32)下方にあって、前記ミドルハウジング(29)内に至る流路(34)の上流側に設けた溝部(35)とを備えており、かつ
前記仕切板(32)は、冷凍機油を前記ミドルハウジング(29)の外周側に導くガイドであり、前記仕切板(32)の下方における冷凍機油の流れは、前記ミドルハウジング(29)の内周側に向けた流れであり、
異物が分離された冷凍機油が、前記可動側摺動プレート(27)と前記固定側摺動プレート(28)とから構成される前記滑り軸受に供給されることを特徴とするスクロール圧縮機。 - 前記可動側摺動プレート(27)と前記固定側摺動プレート(28)とは、スラスト荷重が作用していない状態で摺動面が接触した場合、摺動面における幅方向の中心側のクリアランスに比較して、外周側および内周側のクリアランスを大としたことを特徴とする請求項1記載のスクロール圧縮機。
- 前記固定側摺動プレート(28)を構成する部材の剛性を、前記可動側摺動プレート(27)に比較して大としたことを特徴とする請求項1又は2記載のスクロール圧縮機。
- 前記固定側摺動プレート(28)側の摺動面に凹凸を形成したことを特徴とする請求項1,2又は3記載のスクロール圧縮機。
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