JP4878344B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電子写真方式を使用した複写機やプリンタ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装置に関する。
複写機やプリンタ装置等の画像形成装置は普通紙やOHP等の記録媒体上に画像を形成する。この画像形成装置は、画像形成の高速性や画像品質,コストなどから電子写真方式が採用されている。電子写真方式は記録媒体上にトナー像を形成し、形成したトナー像を熱と圧力で記録媒体に定着する方法であり、定着方式としては安全性等の面からヒートローラ方式が現在最も多く採用されている。ヒートローラ方式は、ハロゲンヒータなどの発熱部材により加熱される加熱ローラと、加熱ローラに対向配置される加圧ローラを圧接してニップ部と呼ばれる相互圧接部を形成し、このニップ部にトナー像が転写された記録媒体を通して加熱する方法である。
近年、環境問題が重要となり、複写機やプリンタ装置等の画像形成装置も省エネルギ化が進んでいる。この画像形成装置の省エネルギを考えるに当たって無視できないのは、トナーを記録媒体に定着する定着装置の省電力である。画像形成装置の待機時における定着装置の消費電力の低減としては、待機時には加熱ローラの温度を定着温度よりやや低い一定の温度に保つことにより、使用時に直ちに使用可能温度まで立ち上げ、使用者が定着ローラの昇温を待つことがないようにしている。この場合、定着装置を使用していないときにもある程度の電力を供給して余分なエネルギを消費していた。この待機時の消費エネルギは機器の消費エネルギの約7割から8割に上がるといわれている。
この待機時の消費エネルギを削減してより省電力化を図ることが望まれ、省エネルギ法が改正されて強化され、未使用時には電力供給をゼロにすることが求められてきている。しかしながら待機時にエネルギ消費をゼロにすると、加熱ローラは鉄やアルミなどの金属ローラを主に使用しており熱容量が大きいため、約180℃前後の使用可能温度にまで昇温するには数分から十数分など長い加熱時間が必要であり、使用者の使い勝手が悪化してしまう。このため速やかに加熱ローラ温度を上昇させる構成が、省エネルギの複写機を実現する上で必要とされ、例えば、再立上には10秒以下が要求されている。
この加熱ローラの昇温時間を短くするためには、単位時間の投入エネルギすなわち定格電力を大きくすると良い。実際に、プリント速度の速い高速機には電源電圧を200Vにして対応している装置も多い。しかし、日本国内の一般的なオフィスでは、商用電源は100V15Aであり、200Vに対応させるには設置場所の電源関連に特別な工事を施す必要があり一般的な解決法とはいえない。また、100V15Aを2系統用いて全投入電力を上げる製品も実用化されているが、2系統のコンセントが近くにあるところでないと設置することができない。このため加熱ローラを短時間で昇温させようとしても、投入エネルギの上限は上げられないのが実状であった。
また、短時間の昇温を実現する定着装置として、例えば熱容量が小さい板状のセラミックヒータの周囲に耐熱樹脂製のフィルムを巻き回して加熱ローラを構成し、立上時間を短くしたものも、30枚/分以下の低速機で実用化されている。しかし、今後、さらに高速機へ対応するためには耐熱樹脂製フィルムを破損防止のために厚くする必要がある。このように耐熱樹脂製フィルムを厚くした場合、樹脂は金属よりも熱伝導率が悪いため、記録媒体が加熱ローラと加圧ローラのニップ中に入る以前からセラミックヒータで耐熱樹脂製フィルムを加熱する必要がある。このため、セラミックヒータの板状部の面積を大きくするとともに高い電力電源が必要であり、高速機には実現できないのが実情である。
これを改善するために例えば特許文献1に示すように、加圧ローラの下部に加熱ローラの発熱体とは別系統の発熱体を設け、待機時に加熱ローラの発熱体とは別系統の発熱体に電力を供給している。また、特許文献2に示されているように、定着装置が待機状態になったときに一定レベルだけ低い電圧を加熱ローラに供給して定着装置の温度が下がることを遅らせたり、特許文献3に示すように、定着装置の待機時に補助電源である二次電池を充電し、定着装置を立ち上げたときに主電源装置と二次電池や一次電池から電力を供給して立上り時間を短縮するようにしたりしている。
また、特許文献4に示す画像形成装置は、商用電源と、取り外し可能な蓄電池を備えており、蓄電池への充電中にプロダクティビティを落としたり、蓄電池の装填状態の判別結果や充電容量を監視の結果に基づいてプロダクティビティを落とすようにしている。また、この画像形成装置では、蓄電池を用いているので充電時間が長くなるため、蓄電池を取り外して充電できるようになっている。また、特許文献5に示す画像形成装置は、蓄電池を備えており、主ヒータの消灯時に蓄電池への充電を行うようになっている。
さらに、特許文献6に示すように、主電源の他に大容量のコンデンサを使用した補助電源を使用し、待機時に主電源と加熱部の接続を遮断し、主電源と補助電源を接続して補助電源を充電し、待機状態から加熱部を立ち上げるときに主電源と補助電源から加熱部に電力を供給して加熱部の温度を短時間で所定の温度に立ち上げるようにしている。
特開平5−232839号公報 特開平10−10913号公報 特開平10−282821号公報 特開2000−75737号公報 特開2000−98799号公報 特開2000−315567号公報
しかしながら特許文献1に示すように、待機時に加熱ローラの発熱体とは別系統の発熱体に電力を供給したり、特許文献2に示すように、待機状態になったときに一定レベルだけ低い電圧を加熱ローラに供給していると十分な省電力とはいえない。また、立ち上がりには商用電源の最大供給電力の制限が解決できず、立ち上がり時間を短くすることはできない。
また、特許文献3に示された定着装置は、立ち上げ時に主電源装置と二次電池や一次電池から電力を供給しているが、二次電源としては一般にカドニカ電池や鉛蓄電池が使用され、この二次電池は充放電を何回も繰り返すと容量が劣化し低下していき、大電流で放電するほど寿命は短いという性質を持つ。一般的に大電流で長寿命とされているカドニカ電池でも充放電の繰り返し回数は約500〜1000回程度であり、一日に20回の充放電を繰り返すと一ヶ月程度で電池の寿命が来てしまうことになり、長期間の使用ができないとともに交換の手間がかかり、交換する電池代などのランニングコストも非常に高くつくという短所がある。また、充電時間も大容量をフルに充電するには数時間を要するため一日に何度も充放電を繰り返す用途には使用できず、実用上は実現が困難であった。さらに、鉛蓄電池は液体の硫酸を使用するなどのオフィス用機器としては好ましくない。また、特許文献4や特許文献5に示された画像形成装置においても蓄電池を有する構成であるため、充電時間が長い等、上記と同様の問題が生じる。
また、定着ローラの加熱に通常用いられるハロゲンヒータは、大電流にすると寿命が短くなるため、最大電流の上限が10〜12A程度であり、最大電流を大きくすることが困難である。したがってハロゲンヒータを発熱体として用いた加熱装置で大電力を得るためには、大電圧の電源を電力供給源として用いる必要がある。特許文献4に示すように、主電源の他に大容量のコンデンサを使用した補助電源を使用し、待機時に補助電源を充電し、待機状態から加熱部を立ち上げるときに主電源と補助電源から加熱部に電力を供給するようにしている。この補助電源として使用する大容量のコンデンサは、セル内部の溶液が電気分解するのを防ぐため、1セル当たりの電圧が数ボルト程度と低い特性があり、水系で1ボルト強、有機系でも数ボルト程度である。このため、ハロゲンヒータを発熱体として加熱するには、セルを十数個〜数十個直列に接続して高電圧の電源ユニットとして利用する必要がある。この多くのセルを直列につないで高電圧・大電力を得る構成では、例えば数個のセルだけで発熱体の温度を上昇させるのに十分なエネルギを有していても、電圧を上げるためにはセルの数を増やす必要があり、現在コストが高い余分なセルを多量に使用する必要があり、電源の体積が大きくコストも高くなってしまうという問題があった。
この発明はかかる短所を改善し、簡単な構成で省電力効果を高めることが可能な画像形成装置を提供することを目的とするものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、記録紙に転写されたトナー像を定着する定着装置と、前記定着装置を加熱する加熱装置と、主電源装置と、当該主電源装置からの電力供給で充電されるキャパシタを有した補助電源装置とを備え、前記補助電源装置の電力を用いることにより、前記主電源装置のみを備えた場合の電力上限を超える電力を前記加熱装置に供給し、前記定着装置が目標温度に達すると前記加熱装置への電力供給を停止する待機状態への遷移を行う画像形成装置において、前記補助電源装置の残電力を検出する残電力検出手段と、前記定着装置の温度を検出する温度検出手段と、前記主電源装置及び前記補助電源装置からの電力供給を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記画像形成装置が待機状態であって、前記残電力検出手段が検出する残電力が所定の基準値以下の場合に、前記主電源装置から前記補助電源装置への電力供給を開始し、前記主電源装置から前記補助電源装置への電力供給中に前記温度検出手段が検出する温度が前記目標温度以下となった場合、前記補助電源装置の電力は出力せずに、前記主電源装置からの電力だけを用いて前記加熱装置への電力供給を開始することを特徴とする。
また、請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記制御手段は、前記残電力検出手段が検出する残電力が前記基準値を上回ると、前記主電源装置から前記補助電源装置への電力供給を停止することを特徴とする。
また、請求項3にかかる発明は、請求項1又は2にかかる発明において、前記制御手段は、前記補助電源装置の充電中に、前記温度検出手段が検出する温度が前記目標温度以下となった場合、前記主電源装置から前記補助電源装置への電力供給を停止することを特徴とする。
また、請求項4にかかる発明は、請求項1〜3の何れか一項にかかる発明において、前記制御手段は、前記温度検出手段が検出する温度と前記目標温度との温度差が予め定められた閾値以上となった場合、前記主電源装置及び前記補助電源装置の電力を用いて前記定着装置への電力供給を開始することを特徴とする。
また、請求項5にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記キャパシタは、電気二重層コンデンサであることを特徴とする。
本発明によれば、画像形成装置が待機状態になるたびに補助電電装置を充電することにより、画像形成装置が動作を開始するときに、補助電源装置は常に所定の充電量を保つことができ、加熱立ち上げ時に補助電源装置から加熱装置に電力を確実に供給することができるため、定着装置を短時間で所定の温度に立ち上げることができる。また、短時間で立ち上がった定着装置により記録媒体に転写した画像を定着できるため、効率良く画像を形成することができるとともに省電力を図ることができる。
また、本発明によれば、補助電源装置の残電力が所定の基準値以下で、且つ、主電源装置及び前記補助電源装置から加熱装置への電力供給が行われていないときに、補助電源装置を充電することにより、補助電源装置を充電するタイミングを適切に制御することができ、補助電源装置を有効に利用して大電力を供給することができる。
図1はこの発明の画像形成装置の構成図である。図に示すように、電子写真方式の画像形成装置1は、感光体2と、感光体2に沿って設けられた帯電装置3と、感光体2の回転方向の帯電装置3より下流側に設けられ、書込装置の一部であり、レーザ光4を感光体2の表面に入射するミラー5と、レーザ光4の入射する光書込部の下流側に設けられ、現像ローラ6aを有する現像装置6と、現像装置6の下流側に設けられた転写装置7と、転写装置7の下流側に設けられ、クリーニングブレード8aを有するクリーニング装置8と、給紙装置9及び定着装置10を有する。給紙装置9は給紙トレイ11と給紙コロ12を有し、給紙トレイ11に収納された記録紙を記録紙搬送路13とレジストローラ対14を介して転写装置7に搬送する。
この画像形成装置1で画像を形成するとき、回転している感光体2の表面を帯電装置3により均一に帯電し、書込装置から画像情報に応じて出射されるレーザ光4をミラー5で反射して帯電した感光体2の表面に入射し、形成する画像に応じた静電潜像を形成する。この感光体2の表面に形成した静電潜像を現像装置6で現像してトナー像を形成する。一方、給紙トレイ11から給紙コロ12により給紙された記録紙は記録紙搬送路13を通りレジストローラ14の位置で一旦停止している。そして感光体2に形成されたトナー像が転写装置7に達するのとタイミングを合わせてレジストローラ対14から記録紙を送り出し、感光体2に形成されたトナー像を転写装置7で記録紙に転写する。転写装置7でトナー像が転写された記録紙は定着装置10に送られ、記録紙に転写したトナー像のトナーを加熱溶融して記録紙にトナー像を定着する。また、記録紙に転写されずに感光体2に残留したトナーはクリーニング装置8で除去される。
この記録紙に転写されたトナー像を定着する定着装置10は、図2の構成図に示すように、加熱ローラ15と、定着ローラ16と、加熱ローラ15と定着ローラ16に巻き回された定着ベルト17と、定着ベルト17を定着ローラ16に押圧する加圧ローラ18及び例えばサーミスターからなる温度センサ19を有する。
加熱ローラ15と定着ローラ16及び加圧ローラ18のローラ基体は、アルミニュームや鉄などの金属を使用し、耐久性や加圧による変形などを防いでいる。特に定着ローラ16は熱容量が大きく形成され、加熱したときに、加熱温度を安定して保持できるようになっている。より具体的には、定着ローラ16としては、温度保持に優れた肉厚の大きいローラが用いられる。
加熱ローラ15は発熱体20を内蔵し、テンションスプリングにより定着ローラ16と反対側に付勢され、定着ベルト17に一定の張力を与えている。熱容量が大きい定着ローラ16は主発熱体21aと補助発熱体21bを有し、加圧ローラ18にも発熱体22を有する。この発熱体20と主発熱体21aと補助発熱体21b及び発熱体22は、例えばガラス管の中にある電熱線が電力の供給によって発光し、周囲の物体を加熱する。一般的に日本国内においては100Vの電源につながれるので、各々の発熱体は機器によって異なる要求電力に応じて抵抗値が異なっている。例えば、1000Wが要求されている場合には約10Ωであり、350Wが要求されている場合には約29Ωである。このようなハロゲンヒータのガラス管の内部にはハロゲンガスを充填されており、電熱線が蒸発した後も再度電熱線に付着して線が細ることがない、いわゆるハロゲンサイクルによって寿命を長くすることができる。なお、ハロゲンヒータに限らず、その他の抵抗発熱体を使用しても良い。
また、加熱ローラ15と定着ローラ16及び加圧ローラ18のローラ基体の表面にはトナーとの固着を防ぐため離型層を形成し、ローラ基体の内面にはハロゲンヒータの熱を効率よく吸収するため黒化処理をしている。
この定着装置10の加熱ローラ15で定着ベルト17を加熱し、加熱した定着ベルト17を定着ローラ16と加圧ローラ18の圧接部に送り、記録紙23に転写されたトナー24を加熱加圧して定着する。
この記録紙23に転写されたトナー像を定着する定着装置10の加熱装置30は、図3の回路図に示すように、主電源装置31と補助電源装置32と充電器33と制御部34と充電用スイッチ35と切換スイッチ36と残電圧検出部37及び定着ローラ16の主発熱体21aと加熱ローラ15の発熱体20と加圧ローラ18の発熱体22に通電する電流をオン・オフするスイッチ38a,38b,38cを有する。
主電源装置31は商用電源であるAC100Vに接続され、定着装置10に応じた電圧の調整及び交流を直流に整流などの機能を有する。補助電源装置32は定着ローラ16の補助発熱体21bに電力を供給するものであり、充放電可能な大容量のキャパシタを有する。本実施形態では、この補助電源装置32のキャパシタとして、電気二重層コンデンサを用いている。すなわち、化学反応を伴わない電気二重層コンデンサの以下のような優れた特性に着目し、蓄電素子として電気二重層コンデンサを用いることとしている。
(1)充電時間が短い
二次電池として一般的なニッケル−カドミウム電池を用いた補助電源では、急速充電を行っても数時間の時間を要する。これに対し、コンデンサを用いた補助電源では数分程度の急速な充電が可能である。この特性により、頻繁に充放電可能であるため、同一時間内で比較したときに補助電源を用いた加熱の回数を増すことができる。
(2)寿命が長い
ニッケル−カドミウム電池は充放電の繰り返し回数が500から1000回であるため加熱時用補助電源としては寿命が短く、交換の手間やコストが問題となる。これに対し、コンデンサを用いた補助電源は寿命が長く、メモリ効果も無いため、繰り返しの充放電による劣化も少ない。従って、非加熱動作(待機時)と加熱動作を繰り返す加熱装置や画像形成装置に、特に、有利である。また、鉛蓄電池のように液交換や補充なども必要ないため、メンテナンスがほとんどいらない。
(3)大電力短時間放電が可能
二次電池は蓄えた電力を一気に放電することができないので、加熱部が低温からの立ち上げ時に大電力を供給できず、立ち上げ時間の短縮には低い効果しか望めない。これに対し、コンデンサを用いた補助電源は大電力を数秒で放電可能であるので、後述する定着ローラ16の加熱時には主電源装置31による最大供給電力を大きく超える電力を供給することが可能となり、定着装置10が動作可能な状態となるまでの時間の短縮に威力を発揮する。
(4)充電しつづけた場合でも安全性が高い
二次電池は化学反応を利用しているため、最大容量まで充電した後、放電の必要が無い場合、充電回路に接続しつづけると、化学反応によるガスなどにより容器が膨張して破裂するなどの危険がある。これに対し、コンデンサを用いた補助電源は化学反応ではなく物理現象を利用しているので、ガスの発生などは無く充電しつづけても安全である。したがって、フロート状態のモードを設けなくてもよい。
電気二重層コンデンサは、以上のような優れた特性を有するとともに、近年多量の電気エネルギを蓄えられる物が開発されてきており、電気自動車などへの採用も検討されているものがある。例えば、日本ケミコン(株)の開発した電気二重層コンデンサ等は2000F程度の静電容量を有しており、数秒から数十秒の電力供給には十分な容量を備えている。また、日本電気(株)からも「ハイパーキャパシタ」という商品名で80F程度のコンデンサが販売されており、このようなコンデンサを用いる。この電気二重層コンデンサ等を使用した補助電源装置32は低電圧で高電流の電力を供給するように構成し、定着ローラ16の補助発熱体21bに供給する電気エネルギに応じてコンデンサの容量と個数が定められている。例えば補助発熱体21bを最大40A程度の大電流を流すことができる構成にし、補助電源装置32に1300F,2.5Vのコンデンサを使用して600Wの電力を補助発熱体21bに供給する場合、補助電源装置32に使用するコンデンサは6個となる。
制御部34はCPUやメモリ34a(CPUに内蔵されるものであってもよい)を有しており、画像形成装置1全体の動作を管理する。具体的には、制御部34は、残電圧検出部37と温度センサ19からの信号を入力して充電用スイッチ35と切換スイッチ36及びスイッチ38a,38b,38cの動作を制御する。充電器33は主電源装置31から充電器33に供給される電力をオン・オフする。切換スイッチ36は補助電源装置32の充電と補助電源装置32から補助発熱体21bに対する電力の供給を切替える。残電圧検出部37は補助電源装置32のキャパシタの残容量を検出する。
なお、本実施形態では、主電源装置31は、主発熱体21a、発熱体20、発熱体22に加え、充電器33を介して補助電源装置32にも接続されている。商用電源等である主電源装置31の最大容量は予め決められているので(例えば、100V/15A)、主発熱体21a、発熱体20および発熱体22への電力供給と同時に、充電器33を介して補助電源装置32への充電を行う場合には、それぞれの最大値を足した値が電源容量を越えないように使用する発熱体等を設定する必要がある。なお、このような同時供給を行わない場合には、各部の足した値が電源容量を越えるような設定も可能であるが、かかる場合には同時供給する素子の容量を足した値が電源容量を越えないよう制御する必要がある。
この画像形成装置1で記録紙23にトナー画像を転写して定着装置10で定着して画像を形成するときの動作を図4のフローチャートと図5のタイムチャートを参照して説明する。
画像形成装置1の電源スイッチがオンになると(ステップS1)、制御部34は温度センサ19で検出している定着ローラ16の現在温度を入力し(ステップS2)、入力した温度とメモリ34aに格納した待機時の目標温度データ例えば約180℃との差を算出する(ステップS3)。この算出した目標温度との温度差とあらかじめ設定されている閾値とを比較し(ステップS4)、温度差が閾値以上になると、スイッチ38a,38b,38cをオンにして主電源装置31から定着ローラ16の主発熱体21aと加熱ローラ15の発熱体20と加圧ローラ18の発熱体22に電力を供給し、切換スイッチ36を定着ローラ16の補助発熱体21b側に接続し、補助電源装置32から補助発熱体21bに電力を供給する(ステップS5)。この主電源装置31と補助電源装置32で定着装置10に電力を供給しているとき、制御部34は温度センサ19で検出している定着ローラ16の温度を監視し、定着ローラ16の温度が目標温度に達すると(ステップS6)、スイッチ38a,38b,38cと切換スイッチ36をオフにして、主電源装置31と補助電源装置32からの電力供給を停止し、待機時処理に移行する(ステップS7)。
この定着装置10に電力を供給して加熱するとき、例えば主電源装置31から電力を供給する定着ローラ16の主発熱体21aを350W、加熱ローラ15の発熱体20を500W、加圧ローラ18の発熱体22を350Wとし、補助電源装置32から電力を供給する主電源装置31からは1200Wの電力を供給するが、補助電源装置32からも電力を供給することにより合計で2200Wといったこれまでの電力上限であった1200Wを超える電力を定着装置10に供給することができる。
この補助発熱体21bは定着ローラ16内に主発熱体21aとともに配置されているから、肉厚が厚く、熱容量が大きい定着ローラ16の昇温を早めることができ、主電源装置31からだけ電力を供給した場合は定着ローラ16が目標温度に達するまで約6分かかるのに対して、補助電源装置32からも電力を供給することにより約30秒で室温から目標温度まで昇温することができ、昇温に要する時間を大幅に短縮させることができる。なお、加熱ローラ15と加圧ローラ18と加熱ローラ15は肉厚が薄いため主電源装置31からの電力供給のみで数10秒の時間で立上ることができるので、上記のように定着ローラ16の昇温時間を短縮させることで定着装置10を短時間で動作可能な状態とすることができる。
すなわち、当該画像形成装置は、定着ローラ16、加熱ローラ15および加圧ローラ18を有しており、これらのローラ内にはそれぞれ主発熱体21aと補助発熱体21b、発熱体20および発熱体22といった熱源が配置されている。本実施形態では、このような加熱対象であるローラの中で肉厚が大きく熱容量が大きいために他のローラと比較して動作可能な温度(例えば180℃)に達するまでに最も時間がかかる定着ローラ16内に、商用電源によって駆動される主発熱体21aに加えて、補助電源装置32からの電力供給を受けて駆動される補助発熱体21bを設けるようにしている。そして、現在の温度と目標温度との温度差が大きい場合には、主発熱体21aに加えて補助発熱体21bによる加熱を行うことで主電源装置31の容量による制限を越えた加熱を行うことができ、本来他のローラと比して昇温に時間を要する定着ローラ16の昇温時間を短縮させることができる。
待機時処理に入ると制御部34は残電圧検出部37で検出している補助電源装置32のキャパシタの残電力とあらかじめ設定された基準値とを比較し、補助電源装置32の残電力が基準値以下で、主電源装置31から定着ローラ16の主発熱体21aと加熱ローラ15の発熱体20と加圧ローラ18の発熱体22に電力を供給していないときに充電用スイッチ35をオンにし、切換スイッチ36を充電器33側に接続して補助電源装置32を充電する。この補助電源装置32を充電中に定着ローラ16の温度が目標温度以下になると、補助電源装置32の充電を停止し、スイッチ38a,38b,38cをオンにして主電源装置31から定着ローラ16の主発熱体21aと加熱ローラ15の発熱体20と加圧ローラ18の発熱体22に電力を供給する。このとき定着ローラ16は熱容量が大きいから、主発熱体21aに主電源装置31から電力を供給するだけで定着ローラ16を目標温度に保持することができる。この処理を繰り返して、補助電源装置32の残電圧が基準値以上に達すると補助電源装置32の充電を終了する。
すなわち、動作温度に達するまでに最も時間の要する定着ローラ16内に補助発熱体21bだけではなく主発熱体21aを設けることで、現在の温度と動作温度までの温度差が比較的小さい場合、つまり急速に加熱する必要がない場合には補助電源装置32から電力供給を行って補助発熱体21bを駆動するといったことを行うことなく、定着ローラ16の温度制御を可能とすることができる。
このように画像形成装置1が待機状態になるたびに補助電源装置32を充電することにより、画像形成装置1が動作を開始するときに、補助電源装置32は常に所定の充電量を保つことができ、加熱立ち上げ時に確実に補助電源装置32から電力を供給して定着装置10を短時間で所定の温度に立ち上げることができる。また、補助電源装置32に使用するキャパシタは、充放電の許容繰り返し回数が1万回以上であるとともに、充放電の繰り返しによる劣化も少なく、充放電の許容繰り返し回数が500回から1000回程度であるニッケル−カドミウム電池と比べて長期間安定して使用することができる。また、鉛蓄電池のように液交換や補充なども必要ないため、メンテナンスをほとんど必要とせずに使用することができる。
前記説明では、定着装置10に加熱ローラ15と定着ローラ16と定着ベルト17及び加圧ローラ18を設けた場合について説明したが、図6の断面図に示すように、温度保持に優れた肉厚のローラで形成された定着ローラ16と、定着ローラ16と比べて熱抵抗が十分小さい加圧ローラ18とで定着装置10を構成しても良い。この場合、定着ローラ16の主発熱体21aを700W、補助発熱体21bを1000Wとし、加圧ローラ18の発熱体22を300Wとすると、主電源装置31からのみ電力を供給すると、定着装置10を立ち上げるのに約6分かかるが、補助電源装置32から補助発熱体21bにも電力を供給することにより、定着装置10を立ち上げるときに、主電源装置31から供給できる最大電力を超えた2000Wの電力を供給することができ、定着装置10を約3分で立ち上げることができる。
前記説明では画像形成装置1の定着装置10を加熱する場合について説明したが、その他、例えば画像を担持した記録紙を加熱して表面性(つや等)を改質する装置や仮定着する装置あるいはシート状物を給紙して乾燥処理・ラミネート処理する装置等の加熱にも利用することができる。これらの装置に適用する場合にあっては、複数ある加熱対象の中で、最も熱容量が大きいもの、または予め設定された動作温度に昇温するのに最も時間の要する加熱対象を加熱する熱源に対して補助電源装置から電力を供給するようにすればよい。例えば、上記画像形成装置1のように、立ち上がりに最も時間を要する加熱対象を主電源によって駆動される主発熱体に加えて補助電源装置からの電力供給を受ける補助発熱体を用いて加熱するようにすればよい。このようにすれば、本来最も動作温度に達するまでに時間の要する加熱部、つまり装置全体を動作可能にするために時間を要する原因となっていた加熱対象を所定の動作温度に昇温するまでの時間を短縮することができ、結果として装置が動作可能となるまでの時間を短縮することができる。
なお、動作温度に達するのに最も時間の要する加熱対象とは、装置の種別によって異なり、その加熱対象の熱容量、その加熱対象が設置される周囲の環境(装置内の当該加熱対象の設置場所の温度が他の加熱対象の設置場所と比較して定常的に低くなるような環境であれば時間を要することになる)などの条件によって決定されることになる。
この発明の画像形成装置の構成図である。 定着装置の構成図である。 定着装置の加熱装置を示す回路図である。 定着装置を立ち上げるときの動作を示すフローチャートである。 定着装置を立ち上げるときの温度変化と供給電力の変化を示すタイムチャートである。 他の定着装置の構成図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 感光体
3 帯電装置
6 現像装置
7 転写装置
8 クリーニング装置
9 給紙装置
10 定着装置
15 加熱ローラ
16 定着ローラ
17 定着ベルト
18 加圧ローラ
19 温度センサ
20 発熱体
21a 主発熱体
21b 補助発熱体
22 発熱体
30 加熱装置
31 主電源装置
32 補助電源装置
33 充電器
34 制御部
35 充電用スイッチ
36 切換スイッチ
37 残電圧検出部
38 スイッチ

Claims (5)

  1. 記録紙に転写されたトナー像を定着する定着装置と、前記定着装置を加熱する加熱装置と、主電源装置と、当該主電源装置からの電力供給で充電されるキャパシタを有した補助電源装置とを備え、前記補助電源装置の電力を用いることにより、前記主電源装置のみを備えた場合の電力上限を超える電力を前記加熱装置に供給し、前記定着装置が目標温度に達すると前記加熱装置への電力供給を停止する待機状態への遷移を行う画像形成装置において、
    前記補助電源装置の残電力を検出する残電力検出手段と、
    前記定着装置の温度を検出する温度検出手段と、
    前記主電源装置及び前記補助電源装置からの電力供給を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記画像形成装置が待機状態であって、前記残電力検出手段が検出する残電力が所定の基準値以下の場合に、前記主電源装置から前記補助電源装置への電力供給を開始し、前記主電源装置から前記補助電源装置への電力供給中に前記温度検出手段が検出する温度が前記目標温度以下となった場合、前記補助電源装置の電力は出力せずに、前記主電源装置からの電力だけを用いて前記加熱装置への電力供給を開始することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記残電力検出手段が検出する残電力が前記基準値を上回ると、前記主電源装置から前記補助電源装置への電力供給を停止することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記補助電源装置の充電中に、前記温度検出手段が検出する温度が前記目標温度以下となった場合、前記主電源装置から前記補助電源装置への電力供給を停止することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記温度検出手段が検出する温度と前記目標温度との温度差が予め定められた閾値以上となった場合、前記主電源装置及び前記補助電源装置の電力を用いて前記定着装置への電力供給を開始することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記キャパシタは、電気二重層コンデンサであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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