JP4877174B2 - ラジエータの冷却ファン制御装置 - Google Patents

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この発明は内燃機関のラジエータに設けられた電動冷却ファンを制御する冷却ファン制御装置に関する。
車両のエンジンルームには機関の冷却水を冷却するためのラジエータが備えられている。このラジエータ内を通過する冷却水とラジエータを通過する走行風との間で熱交換が行われることによって冷却水が冷却される。また、ラジエータを冷却する冷却ファンが備えられ、車両停止時や低速走行時のように十分な量の走行風を見込むことができない場合には、この冷却ファンが駆動されることによってラジエータを通過する空気の流量が確保されている。
例えば特許文献1には、高速走行等によって機関温度が高くなった直後に機関の稼動を停止した場合における冷却ファンの駆動制御に関する発明が記載されている。機関温度が高い状態で車両を停止すると、ラジエータを通過する走行風による冷却水の冷却がなくなるために機関は高温に保たれることとなる。そして、高温の機関から放射される熱や伝達される熱によってデリバリパイプやインジェクタ内の燃料が加熱されると、気化が促進されて燃料内にベーパが発生する。その結果、機関を再始動した際に機関運転状態に見合った量の燃料がインジェクタから噴射されず機関運転が不安定になる虞がある。
そこで同公報に記載の発明では、機関停止直前に検出された冷却水温を燃料温度の代替とし、これに基づいて機関停止時の冷却ファン駆動の有無及び駆動期間を決定する、若しくは機関停止時から冷却水温が所定温度以下となるまでの間冷却ファンの駆動を継続することによって機関再始動時における運転の不安定化を抑制している。
特開平7−103022号公報
しかしながら、燃料温度の代替である冷却水温が同一であっても機関停止直前の機関運転状況に応じて燃料の気化が促進される場合とされない場合とがある。よって冷却ファンの駆動を行う判定を機関停止時の冷却水温が所定の温度以上であるか否かによって判定すると、冷却水温が所定温度以下であっても気化が促進されている場合には適切な冷却手段がとられないために機関再始動性を確保することは困難となり、一方冷却水温が所定温度以上であっても気化が促進されない場合には冷却ファンを稼動するためのバッテリが無駄に消費されるという問題が生じる。
また、機関停止時から冷却水温が所定温度以下となるまでの間冷却ファンの駆動を継続した場合には、燃料の気化が促進されることを抑制することはできるものの、必要以上に冷却ファンが稼動されてバッテリが無駄に消費される虞がある。
この発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、冷却ファンの駆動を適切に制御することによってバッテリの無駄な消費を抑制しつつ、再始動時における機関運転の不安定化を抑制することのできるラジエータの冷却ファン制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関のラジエータに設けられた電動冷却ファンを制御するラジエータの冷却ファン制御装置であって、前記機関に燃料を供給する経路内の燃料の温度相関値を検出する燃料温度検出手段と、前記経路内の燃料圧力を検出する燃料圧力検出手段と、前記機関の運転が停止中であることを検出する機関停止検出手段と、前記機関停止検出手段によって前記機関の運転が停止中であることが検出されるとき、所定時間毎に前記燃料温度検出手段により前記温度相関値を検出するとともに前記燃料圧力検出手段により前記燃料圧力を検出してそれら所定時間毎に検出される温度相関値及び燃料圧力と燃料の飽和蒸気圧との関係に基づいて燃料の状態を都度判定し、同燃料が気体状態であると判定される度に前記電動冷却ファンが駆動されるように前記電動冷却ファンを制御する制御手段とを備えることをその要旨とする。
内燃機関を搭載した車両等をその機関温度が高い状態で停止すると、ラジエータを通過する走行風による冷却水の冷却及び冷却水の循環がなくなるために機関は高温に保たれる。この高温の機関から放射される熱や伝達される熱によってデリバリパイプやインジェクタ内の燃料は加熱され燃料温度が上昇し、それに伴って飽和蒸気圧も上昇する。一方、機関運転停止中には燃料の加圧がなくなるために燃料圧力は下降する。従って、燃料圧力が飽和蒸気圧以下となり、燃料の気化が促進されベーパが発生する虞がある。
この点、請求項1に記載の発明によれば、機関停止検出手段によって機関の運転が停止中であることが検出されるとき、所定時間毎に燃料温度検出手段により温度相関値を検出するとともに燃料圧力検出手段により燃料圧力を検出してそれら所定時間毎に検出される燃料温度相関値及び燃料圧力と燃料の飽和蒸気圧との関係に基づいて燃料の状態を都度判定し、同燃料が気体状態であると判定される度に電動冷却ファンを駆動することにより、例えば現在の燃料温度相関値及び燃料圧力と燃料の飽和蒸気圧との関係に基づいて燃料が気体状態になると判定される場合、即ち燃料の気化が促進され燃料内にベーパが発生する可能性が高い場合に、電動冷却ファンを駆動させてベーパの発生を抑制することができる。そしてこのように、機関停止検出手段によって機関の運転が停止中であることが検出されるときに、所定時間毎に燃料温度相関値及び燃料圧力を検出してそれら所定時間毎に検出される燃料温度相関値及び燃料圧力と燃料の飽和蒸気圧との関係に基づいて電動冷却ファンを適切に制御することにより、バッテリの無駄な消費を抑制しつつ燃料の気化を好適に抑制することが可能となるため、再始動時における機関運転の不安定化を抑制することが可能となる。なお、燃料の温度相関値・燃料圧力とは、燃料温度センサ・燃料圧力センサ等によって直接検出される燃料温度・燃料圧力であってもよいし、例えば燃料温度と相関関係を有する機関冷却水温のような値、或いはその補正値であってもよい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段は、前記燃料の飽和蒸気圧と前記温度相関値と前記燃料力とに基づいて同燃料が液体状態になると判定されるときに前記電動冷却ファンを停止することをその要旨とする。
上記構成によれば、燃料の飽和蒸気圧と温度相関値と燃料力とに基づいて同燃料が液体状態になると判定されるときに電動冷却ファンの駆動を停止しているため、燃料が実際に気体状態になるまでは電動冷却ファンを停止することにより必要以上に電動冷却ファンを駆動するという無駄を省き、バッテリの消費電力量を低減させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記制御手段は、前記電動冷却ファンの駆動期間と停止期間とからなる駆動周期を前記温度相関値及び前記燃料力が前記機関の再始動に影響のない所定の範囲に包含されるまで繰り返すことをその要旨とする。
上記構成によれば、燃料の温度相関値及び燃料圧力が再始動に影響のない所定の範囲に包含されるまで電動冷却ファンの駆動周期を繰り返し行っているため、電動冷却ファンの駆動を終了した後においても燃料の気化を実質的に抑制することが可能となり、再始動時の機関運転の不安定化を抑制することができる。
また、請求項4に記載の発明のように、燃料の温度相関値及び燃料力から求められる燃料の状態と燃料の飽和蒸気圧との乖離度に基づいて冷却ファンの回転速度を変更することにより、例えば燃料の状態が気体状態にあって飽和蒸気圧との乖離度が大きいときほど冷却ファンの回転数を増加して単位時間あたりの空気の流量を増加させることにより冷却効率を上げることが可能となり、他方乖離度が小さいときほど冷却ファンの回転数を減少させることにより、冷却ファンを稼動するために必要とされる単位時間あたりの電力量も減ることとなり消費されるバッテリの総電力量を減らすことができる。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は車両に搭載される内燃機関及びその水冷式冷却装置の概略構成を示している。同図1に示されるように、内燃機関10にはデリバリパイプ16が設けられるとともに、同デリバリパイプ16にはシリンダ(図示略)内に燃料を噴射するインジェクタ17が接続されている。また、シリンダブロック(図示略)には機関冷却水が流通する通路であるウォータジャケット11が備えられている。このウォータジャケット11とラジエータ12とは冷却水通路13a、13bによって連通されている。車両の前進方向を前方として、このラジエータ12の後方にはモータ14によって駆動される電動冷却ファン15が備えられている。
また、この内燃機関10には、その機関運転状態を含め種々の情報を検出するための各種センサが設けられている。例えば、デリバリパイプ16には燃料圧力PFを検出する燃圧センサ22が設けられている。また、ウォータジャケット11には機関冷却水温THWを検出する冷却水温センサ21が設けられている。なお、この機関冷却水温THWは、機関温度や燃料温度と相関があるため、それらの代替値として用いられる。
これら各種センサの検出信号及びイグニッションスイッチ23のオン操作及びオフ操作に対応する信号はいずれも内燃機関10の電子制御装置24に入力される。この電子制御装置24は、各種制御プログラムや演算用マップ、各種制御の実行に際して算出されるデータ等を記憶保持する記憶部25を備えている。なお、記憶部25は、ROM及びRAMの他、機関運転が停止された場合、換言すれば電子制御装置24に対する給電が停止された場合においても、バッテリ(図示略)の給電によりその記憶内容を保持するバックアップRAMを含んでいる。電子制御装置24は、実行する各種制御のうちの一つとして、これらセンサの検出信号及びイグニッションスイッチ23の信号に基づいて、電動冷却ファン15の駆動を制御する。
次に、この電子制御装置24により実行される電動冷却ファン駆動制御について図2及び図3を参照して説明する。
図2は、電動冷却ファン駆動の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示す一連の処理は、電子制御装置24によって所定の周期をもって繰り返し実行される。
同図2に示すように、この一連の処理においてはまず、内燃機関10の運転が停止しているか否かが判断され(ステップS200)、機関運転が停止していない旨判断された場合(ステップS200:NO)、機関運転時における電動冷却ファン15の駆動制御が実行され(ステップS210)、この一連の処理は一旦終了される。具体的には、イグニッションスイッチ23のオフ操作に相当する信号が電子制御装置24に入力されている場合に内燃機関10の運転が停止していると判断される。
一方、機関運転が停止している旨判断された場合(ステップS200:YES)、冷却水温THWと燃料圧力PFが読み込まれる(ステップS201)。なお、本実施形態においては燃料温度と数℃〜10℃程度の差を有する冷却水温THWが燃料温度相関値として用いられているとともに、燃料圧力PFについては圧力相関値を用いるのではなく、燃圧センサ22によって直接検出されている。また、冷却水温THW及び燃料圧力PFは、各々冷却水温センサ21と燃圧センサ22によって所定の周期をもって繰り返し検出される。その検出値は記憶部25に記憶され、順次新しい値に更新される。
そして、冷却水温THWと燃料圧力PFとから燃料の状態がA領域内に含まれるか否かが判断される(ステップS202)。A領域とは、具体的には図4に斜線によって示される領域のことであって、内燃機関10の再始動に影響を及ぼさない燃料状態の範囲に相当する。なお、一旦燃料の状態がA領域内に含まれる旨判断された場合(ステップS202:YES)、この一連の処理は終了されるとともに、次回の機関始動時まで中断される。
一方、燃料の状態がA領域内に含まれない旨判断された場合(S202:NO)、図3に示される演算用マップを通じて、冷却水温THWと燃料圧力PFとから燃料が気体状態であるか否かが判断される(ステップS203)。なお、この演算用マップは実験等を通じて得られた結果に基づいて予め作成されたものであり、記憶部25に記憶されている。具体的には、曲線は燃料の飽和蒸気圧を表しているが、上記のように燃料温度と冷却水温THWとは差を有しているため、実験等を通じてこの差が補正されている。図3の演算用マップは平衡状態となった場合を示しており、平衡状態にない場合には液体状態の燃料と気体状態の燃料とが存在する。そして、燃料の状態がL領域に含まれる場合には液体状態への変化が進行し、燃料の状態がG領域に含まれる場合には気体状態への変化が進行する。ここでは、冷却水温THWと燃料圧力PFとから求められる燃料の状態が、同図3において曲線よりも上側の領域に相当するL領域に含まれる場合、燃料が液体状態である(液体状態になる)と判断される。また、燃料の状態が曲線よりも下側の領域に相当するG領域に含まれる場合、燃料が気体状態である(気体状態になる)と判断される。
燃料が気体状態である旨判断された場合(ステップS203:YES)、電動冷却ファン15が駆動される(ステップS204)。
次に、電動冷却ファン15が駆動されてから所定期間Tが経過したか否かが判断され(ステップS205)、所定期間Tが経過していない旨判断される場合(ステップS205:NO)、電動冷却ファン15の駆動が継続され、所定期間Tが経過した旨判断される場合(ステップS205:YES)、電動冷却ファン15は停止され(ステップS206)、この一連の処理は一旦終了される。ここで、所定期間Tは実験等に基づいて適切な期間に設定され、例えば2分間程度に設定することができる。
また、燃料が気体状態でない旨判断された場合(ステップS203:NO)、換言すれば、燃料が液体状態である(液体状態になる)旨判断された場合、電動冷却ファン15は停止され(ステップS206)、この一連の処理は一旦終了される。
図4(a)は、図2のフローチャートに示される冷却ファン駆動処理が実行された場合における燃料の飽和蒸気圧に対する冷却水温THW及び燃料圧力PFの変化の一例を示している。
同図4(a)には、従来例における冷却水温THW及び燃料圧力PFの変化が一点鎖線で示されているとともに、本実施形態における冷却水温THW及び燃料圧力PFの変化が破線で示されている。また、実線は燃料の飽和蒸気圧を示している。
従来例においては、機関運転の停止が検出されると、冷却ファンが駆動される(a1)。その後、冷却水温THWが基準冷却水温THWTH以下にまで冷却されると冷却ファンの駆動が停止される(a2)。本実施形態においては、機関運転の停止後に燃料が気体状態であると判断されると、冷却ファンが駆動される(a3)。そして、予め設定される冷却ファンの駆動時間の終了後、再び燃料が気体状態であると判断されると冷却ファンが駆動される。この冷却ファンの駆動は、燃料の状態が内燃機関10の再始動に影響のない範囲に相当する斜線で示されたA領域に包含されるまで繰り返し行われる(a4)。
以上説明した本実施形態によれば、以下に列挙する効果を奏することができる。
(1)燃料の飽和蒸気圧と燃料温度の代替である冷却水温THWと燃料圧力PFとに基づいて電動冷却ファン15の駆動を適切に制御することにより、バッテリの無駄な消費を抑制しつつ燃料の気化を好適に抑制することが可能となるため、再始動時における機関運転の不安定化を抑制することが可能となる。
(2)本実施形態の冷却ファン駆動処理においては、イグニッションスイッチ23のオフ操作に相当する信号が電子制御装置24に入力され、且つ燃料の飽和蒸気圧と冷却水温THWと燃料圧力PFとに基づいて同燃料が気体状態になると判定されるときに電動冷却ファン15を駆動することにより、例えば現在の冷却水温THW及び燃料圧力PFと燃料の飽和蒸気圧とに基づいて燃料が気体状態になると判定される場合、即ち燃料の気化が促進され燃料内にベーパが発生する可能性が高い場合に、電動冷却ファン15を駆動させてベーパの発生を抑制することができる。
(3)燃料の飽和蒸気圧と冷却水温THWと燃料圧力PFとに基づいて同燃料が液体状態になると判定されるときに電動冷却ファン15の駆動を停止しているため、燃料が実際に気体状態になるまでは電動冷却ファン15を停止することにより必要以上に電動冷却ファン15を駆動するという無駄を省き、バッテリの消費電力量を低減させることができる。
(4)冷却水温THW及び燃料圧力PFが再始動に影響のない所定の範囲に包含されるまで電動冷却ファン15の駆動期間と停止期間とからなる駆動周期を繰り返し行っているため、電動冷却ファン15の駆動を終了した後においても燃料の気化を実質的に抑制することが可能となり、再始動時の機関運転の不安定化を抑制することができる。
尚、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・本実施形態においては、冷却ファンの回転速度を一定としているが、冷却水温THW及び燃料圧力PFから求められる燃料の状態と燃料の飽和蒸気圧との乖離度に基づいて冷却ファンの回転速度を変更するようにしてもよい。上記構成によれば、新たに(5)例えば燃料の状態が気体状態にあって飽和蒸気圧との乖離度が大きいときほど冷却ファンの回転数を増加して単位時間あたりの空気の流量を増加させることにより冷却効率を上げることが可能となり、他方乖離度が小さいときほど冷却ファンの回転数を減少させることにより、冷却ファンを稼動するために必要とされる単位時間あたりの電力量も減ることとなり消費されるバッテリの総電力量を減らすことができる、といった作用効果を奏することができる。
・本実施形態においては、燃料が気体状態になると判定されるときに電動冷却ファン15を所定期間駆動しているが、燃料が気体状態になると判定されてから液体状態になると判定されまで電動冷却ファン15を駆動するようにしてもよい。同構成によれば、冷却水温THWと燃料圧力PFの変化を燃料の飽和蒸気圧曲線に更に近付けることができるため、燃料の気化を更に適切に抑制しつつバッテリの消費電力量を低減させることができる。
・本実施形態においては、機関運転停止後、燃料の飽和蒸気圧と冷却水温THWと燃料圧力PFとに基づいて同燃料が気体状態になるまでは電動冷却ファン15を停止するようにしている。その後、冷却水温THW及び燃料圧力PFが再始動に影響のない所定の範囲に包含されるまで電動冷却ファン15の駆動期間と停止期間とからなる駆動周期を繰り返し行っている。これに限らず、機関停止時の冷却水温THW及び燃料圧力PFに基づいて電動冷却ファン15の駆動時間を決定し、電動冷却ファン15の駆動を機関停止時から開始するようにしてもよい。
上記構成を採用した場合における、冷却水温THWと燃料圧力PFの変化の一例を図4(b)(c)に示す。同図4(b)(c)は、機関停止時の冷却水温THWは同一であるものの燃料圧力PFが異なる場合における変化の一例を示している。詳しくは、図4(b)は高燃圧時における変化の一例であり、図4(c)は低燃圧時における変化の一例である。
同図4(b)(c)には、従来例における冷却水温THWと燃料圧力PFの変化が一点鎖線及び二点鎖線で示されているとともに、本実施形態における冷却水温THWと燃料圧力PFの変化が破線で示されている。なお、従来例のうち設定される電動冷却ファン15の駆動時間が長い従来例1が一点鎖線で示され、短い従来例2が二点鎖線で示されている。また、冷却ファン駆動開始時(b1、c1)から駆動終了時(b2、b3、b4、c2、c3、c4)の各々までの冷却水温THWと燃料圧力PFの変化は一様であるから、一点鎖線のみで示されている。
機関運転の停止が検出されると、電動冷却ファン15の駆動が開始される(b1、c1)。このとき、従来例においては機関停止時の冷却水温THWに応じて電動冷却ファン15の駆動時間が設定される。他方、本実施形態においては機関停止時の冷却水温THW及び燃料圧力PFに応じて電動冷却ファン15の駆動時間が設定される。その後、前述のように設定された冷却ファンの駆動時間が経過すると冷却ファンの駆動が停止される。このときの冷却水温THWと燃料圧力PFの変化は、従来例1についてはb4及びc4、従来例2についてはb2及びc2、本実施形態についてはb3及びc3に相当する。
よって、冷却水温THWと燃料圧力PFとに応じて電動冷却ファン15の駆動時間を設定しているため(b3,c3)、電動冷却ファン15を過剰に駆動することに起因する過冷却(b4,c4)や、駆動時間の不足による燃料の気化(b2,c2)を抑制することができる。すなわち、上記(1)に準ずる効果を得ることができる。
・本実施形態においては、燃料温度の代替値として冷却水温THWを用いているが、燃料温度センサを設け、それによって燃料温度を直接検出するようにしてもよい。
本発明の一実施形態におけるラジエータの冷却ファン制御装置及びその周辺構成を示す概略構成図。 同実施形態における電動冷却ファン駆動制御の処理手順を示すフローチャート。 燃料の飽和蒸気圧曲線図。 (a)、(b)、(c)内燃機関停止後における冷却水温と燃料圧力の変化を示すグラフ。
符号の説明
10…内燃機関、11…ウォータジャケット、12…ラジエータ、13a、13b…冷却水通路、14…モータ、15…電動冷却ファン、16…デリバリパイプ、17…インジェクタ、21…冷却水温センサ、22…燃圧センサ、23…イグニッションスイッチ、24…電子制御装置、25…記憶部

Claims (4)

  1. 内燃機関のラジエータに設けられた電動冷却ファンを制御するラジエータの冷却ファン制御装置であって、
    前記機関に燃料を供給する経路内の燃料の温度相関値を検出する燃料温度検出手段と、
    前記経路内の燃料圧力を検出する燃料圧力検出手段と、
    前記機関の運転が停止中であることを検出する機関停止検出手段と、
    前記機関停止検出手段によって前記機関の運転が停止中であることが検出されるとき、所定時間毎に前記燃料温度検出手段により前記温度相関値を検出するとともに前記燃料圧力検出手段により前記燃料圧力を検出してそれら所定時間毎に検出される温度相関値及び燃料圧力と燃料の飽和蒸気圧との関係に基づいて燃料の状態を都度判定し、同燃料が気体状態であると判定される度に前記電動冷却ファンが駆動されるように前記電動冷却ファンを制御する制御手段と
    を備えることを特徴とするラジエータの冷却ファン制御装置。
  2. 請求項1に記載のラジエータの冷却ファン制御装置において、
    前記制御手段は、前記燃料の飽和蒸気圧と前記温度相関値と前記燃料力とに基づいて同燃料が液体状態になると判定されるときに前記電動冷却ファンを停止する
    ことを特徴とするラジエータの冷却ファン制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載のラジエータの冷却ファン制御装置において、
    前記制御手段は、前記電動冷却ファンの駆動期間と停止期間とからなる駆動周期を前記温度相関値及び前記燃料力が前記機関の再始動に影響のない所定の範囲に包含されるまで繰り返す
    ことを特徴とするラジエータの冷却ファン制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のラジエータの冷却ファン制御装置において、
    前記温度相関値及び前記燃料力から求められる前記燃料の状態と同燃料の飽和蒸気圧との乖離度に基づいて前記電動冷却ファンの回転速度を変更する
    ことを特徴とするラジエータの冷却ファン制御装置。
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