JP4875669B2 - 長方形近似システム及び方法並びにプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、長方形近似システム、長方形近似方法、長方形近似プログラムに関するものである。
従来、原子力事故や化学工場の不慮の事故などにより大気汚染物質の拡散状況を把握する場合には、風向の他に、大気汚染物質を排出している周辺の建物の位置、建物の水平断面の形状、建物の高さの影響などを考慮し、大気汚染物質の拡散状況のシミュレーションを行う。シミュレーションを行う場合、シミュレーションの処理負担を低減させるために、シミュレーション対象エリアに存在する建物を長方形に近似することが行われている。例えば、特開2007−122367号公報には、建物の形状を長方形に近似する技術が開示されている。
特開2007−122367号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている発明では、建物の水平断面の形状から東西南北の4点を選定し、選定した4点を直線で結んで四角形を作成し、この四角形に直角がいくつ存在するか求め、この直角の数に応じてそれぞれ異なるアルゴリズムを採用して長方形近似を行うことから、処理が複雑化するという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、建物の水平断面形状を単一のアルゴリズムを用いて長方形に近似することのできる長方形近似システム、長方形近似方法、及び長方形近似プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は建物の水平断面形状の輪郭である建物輪郭データを有する地図から該建物輪郭データを取得し、該建物輪郭データのうち、直線で描かれた1つの輪郭線を基準輪郭線として設定する輪郭線設定手段と、前記地図上に基準となるXY直交座標系を設定する座標系設定手段と、該輪郭線設定手段により設定された1つの輪郭線が、該XY直交座標系のX軸またはY軸と平行になるまで、該基準輪郭線の一端を中心として該建物輪郭データを所定角度回転させる建物回転手段と、回転後における該建物輪郭データの全ての頂点を包含し、各辺が該建物輪郭データの少なくとも1つの頂点に接しており、かつ該X軸と平行な直線及び該Y軸と平行な直線とで構成される長方形を作成する長方形作成手段と、該長方形作成手段によって作成された該長方形を、該基準輪郭線の一端を中心として前記所定角度だけ逆方向に再回転させることにより、元の位置に戻す建物再回転手段とを具備することを特徴とする長方形近似システムを提供する。
このような構成によれば、建物輪郭データを構成する複数の輪郭線の一つを基準輪郭線とし、この基準輪郭線の一端を中心として建物輪郭データをXY直交座標系のX軸またはY軸と平行になる位置まで回転させ、この状態で長方形近似を行うので、建物輪郭データの頂点を包含する長方形を容易に作成することが可能となる。これにより、さまざまな形状の建物輪郭データを単一のアルゴリズムにより長方形に近似することが可能となる。この結果、簡単な処理により、建物形状を長方形に近似することができる。
上記長方形システムにおいて、前記輪郭線特定手段は、各前記輪郭線の中から、当該輪郭線を挟んで片側のみに他の輪郭線が存在する最も長い輪郭線を前記基準輪郭線として設定することとしてもよい。
このように基準輪郭線を設定することで、この基準輪郭線の一端を中心としてX軸またはY軸に平行となるまで回転させて長方形を作成する場合に、当該基準輪郭線またはこの基準輪郭線を延長させた直線を長方形の一辺として用いることが可能となる。これにより、他の頂点を包含する四角形を容易に作成することが可能となる。
上記長方形システムにおいて、前記建物回転手段及び前記建物再回転手段は、回転行列を用いて、前記建物輪郭データを回転させることとしてもよい。
回転行列を用いることにより、さまざまな形状の建物輪郭データを容易に回転させることが可能となる。
上記長方形システムにおいて、前記長方形作成手段は、前記建物回転手段により回転させられた建物輪郭データの全ての頂点のXY座標を算出し、これらXY座標の中からX軸の最大値及び最小値並びにY軸の最大値及び最小値を有する4つのXY座標を抽出し、抽出した4つのXY座標をX軸に平行な直線及びY軸に平行な直線で結ぶことにより長方形を作成することとしてもよい。
このような構成によれば、回転後の建物輪郭データのうち、全ての頂点のXY座標を求め、このXY座標のうち、X座標の最小値、最大値及びY座標の最小値、最大値を含む4つの座標をそれぞれ特定し、この座標を結ぶことにより長方形を作成するので、複雑な輪郭を有する建物であっても、単純なアルゴリズムによって建物を長方形に近似することが可能となる。
上記長方形システムにおいて、前記建物輪郭データが、該建物の高さデータを有することとしてもよい。
建物輪郭データが高さデータを有しているので、長方形作成手段によって作成された長方形を高さ方向にスイープさせることで、容易に3次元形状の単純化形状(直方体)を作成できることが可能となる。これにより、建物の状況を更に詳細に再現することができる。
本発明は、建物の水平断面形状の輪郭である建物輪郭データを有する地図から該建物輪郭データを取得し、該建物輪郭データのうち、直線で描かれた1つの輪郭線を基準輪郭線として設定する輪郭線設定手段と、前記地図上の前記建物輪郭データに対して、該基準輪郭線とX軸またはY軸とが平行または重なるようにXY直交座標系を設定する座標系設定手段と、該建物輪郭データの全ての頂点を包含し、各辺が該建物輪郭データの少なくとも1つの頂点に接しており、かつ該X軸と平行な直線及び該Y軸と平行な直線とで構成される長方形を作成する長方形作成手段とを具備することを特徴とする長方形近似システムを提供する。
このような構成によれば、建物輪郭データを構成する複数の輪郭線の一つが基準輪郭線として設定され、この基準輪郭線に平行なまたは重なるX軸またはY軸を有するXY直交座標系が、地図上の建物輪郭データに対して設定され、更に、X軸に平行な直線とY軸に平行な直線とで構成されるとともに、該建物輪郭データの全ての頂点を包含し、各辺が該建物輪郭データの少なくとも1つの頂点に接しており、かつ該X軸と平行な直線及び該Y軸と平行な直線とで構成される長方形を作成される。これにより、さまざまな形状の建物輪郭データを、単一の処理を実行することで長方形近似を行うことができ、簡単なアルゴリズムにより、建物形状の長方形近似を容易に行うことが可能となる。
上記座標系設定手段は、前記XY直交座標のうち、X軸を該基準輪郭線に平行にまたは重ねて設定した場合には、該建物輪郭データの全ての頂点の中からX座標値が最小または最大の頂点を特定し、該特定した頂点を通るようにY軸を設定し、前記XY直交座標のうち、Y軸を該基準輪郭線に平行にまたは重ねて設定した場合には、該建物輪郭データの全ての頂点の中からY座標値が最小または最大の頂点を特定し、該特定した頂点を通るようにX軸を設定することとしてもよい。
このようにXY直交座標を設定することで、XY直交座標系のX軸およびY軸をそのまま建物輪郭データを近似する長方形の辺として用いることができる。これにより、長方形を更に容易に作成することが可能となる。
上記前記輪郭線設定手段は、前記建物輪郭データの頂点間の距離が最も長い輪郭線を前記基準輪郭線として設定することとしてもよい。
このような構成によれば、前記建物輪郭データの他の頂点を包含する四角形を容易に作成することが可能となる。
本発明は、建物の水平断面形状の輪郭である建物輪郭データを有する地図が格納されているデータベースから前記地図を読み出し、前記地図から該建物輪郭データを取得し、該建物輪郭データのうち、直線で描かれた1つの輪郭線をCPUが基準輪郭線として設定する過程と、前記地図上に基準となるXY直交座標系をCPUが設定する過程と、該基準輪郭線を設定する過程により設定された1つの輪郭線が、該XY直交座標系のX軸またはY軸と平行になるまで、該基準輪郭線の一端を中心として該建物輪郭データをCPUによって所定角度回転させる過程と、回転後における該建物輪郭データの全ての頂点を包含し、各辺が該建物輪郭データの少なくとも1つの頂点に接しており、かつ該X軸と平行な直線及び該Y軸と平行な直線とで構成される長方形をCPUが作成する過程と、該長方形作成手段によって作成された該長方形を、該基準輪郭線の一端を中心として前記所定角度だけ逆方向にCPUによって再回転させることにより、元の位置に戻す過程とを有することを特徴とする長方形近似方法を提供する。
本発明は、建物の水平断面形状の輪郭である建物輪郭データを有する地図から該建物輪郭データを取得し、該建物輪郭データのうち、直線で描かれた1つの輪郭線を基準輪郭線として設定する処理と、前記地図上に基準となるXY直交座標系を設定する処理と、該基準輪郭線を設定する処理により設定された1つの輪郭線が、該XY直交座標系のX軸またはY軸と平行になるまで、該基準輪郭線の一端を中心として該建物輪郭データを所定角度回転させる処理と、回転後における該建物輪郭データの全ての頂点を包含し、各辺が該建物輪郭データの少なくとも1つの頂点に接しており、かつ該X軸と平行な直線及び該Y軸と平行な直線とで構成される長方形を作成する処理と、該長方形作成手段によって作成された該長方形を、該基準輪郭線の一端を中心として前記所定角度だけ再回転させることにより、元の位置に戻す処理とをコンピュータに実行させる長方形近似プログラムを提供する。
本発明は、建物の水平断面形状の輪郭である建物輪郭データを有する地図が格納されているデータベースから前記地図を読み出し、前記地図から該建物輪郭データを取得し、該建物輪郭データのうち、直線で描かれた1つの輪郭線をCPUが基準輪郭線として設定する過程と、前記地図上の前記建物輪郭データに対して、該基準輪郭線とX軸またはY軸とが平行または重なるようにCPUがXY直交座標系を設定する過程と、該建物輪郭データの全ての頂点を包含し、各辺が該建物輪郭データの少なくとも1つの頂点に接しており、かつ該X軸と平行な直線及び該Y軸と平行な直線とで構成される長方形をCPUが作成する過程とを有することを特徴とする長方形近似方法を提供する。
本発明は、建物の水平断面形状の輪郭である建物輪郭データを有する地図から該建物輪郭データを取得し、該建物輪郭データのうち、直線で描かれた1つの輪郭線を基準輪郭線として設定する処理と、前記地図上の前記建物輪郭データに対して、該基準輪郭線とX軸またはY軸とが平行または重なるようにXY直交座標系を設定する処理と、該建物輪郭データの全ての頂点を包含し、各辺が該建物輪郭データの少なくとも1つの頂点に接しており、かつ該X軸と平行な直線及び該Y軸と平行な直線とで構成される長方形を作成する処理とをコンピュータに実行させる長方形近似プログラムを提供する。
本発明によれば、簡単なアルゴリズムにより、建物の水平断面形状を長方形に近似することができるという効果を奏する。
以下に、本発明に係る長方形近似システムの一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る長方形近似システムの概略構成を示したブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る長方形近似システム10は、コンピュータシステム(計算機システム)であり、CPU(中央演算処理装置)1、RAM(Random Access
Memory)などの主記憶装置2、HDD(Hard Disk Drive)などの補助記憶装置3、キーボードやマウスなどの入力装置4、及びモニタやプリンタなどの出力装置5などを備えて構成されている。
補助記憶装置3には、各種プログラム(長方形近似プログラム)が格納されており、CPU1が補助記憶装置3からRAMなどの主記憶装置2にプログラムを読み出し、実行することにより種々の処理を実現させる。
図2は、長方形近似システム10が備える機能を展開して示した機能ブロック図である。図2に示されるように、長方形近似システム10は、輪郭線設定部(輪郭線設定手段)11、座標系設定部(座標系設定手段)12、建物回転部(建物回転手段)13、長方形作成部(長方形作成手段)14、及び建物再回転部(建物回転手段)15を備えている。
また、長方形近似システム10は、建物の水平断面形状の輪郭である建物輪郭データを有する地図が格納されているデータベース16と接続可能に構成されており、このデータベース16から所望のエリアにおける建物輪郭データを取得できるようになっている。
具体的には、データベース16には、所望のエリアにおける建物輪郭データが付加された地図情報が格納されており、長方形近似システム10は、上記データベース16から所望のエリアに対応する建物輪郭データ付き地図情報を取得できるような構成とされている。ここで、建物輪郭データとは、例えば、建物の水平断面形状データをいう。
長方形近似システム10において、輪郭線設定部11は、上記データベース16から所望のエリアに対応する建物輪郭データ付き地図情報を取得し、この地図内における各建物輪郭データにおいて、基準輪郭線をそれぞれ設定する。具体的には、各建物輪郭データにおいて、その建物輪郭データを構成する複数の輪郭線の中から直線で描かれた1つの輪郭線を基準輪郭線として設定する。より好ましくは、輪郭線設定部11は、建物輪郭データを構成する複数の輪郭線のうち、最も距離の長い輪郭線を基準輪郭線として設定する。
座標系設定部12は、輪郭設定部11が取得した地図上に、XY直交座標系を設定する。例えば、東西南北のうちの一方角をX軸、それに直交する方角をY軸として設定する。このXY直交座標系は、各建物輪郭データに対してそれぞれ個別に設定されてもよいし、全ての建物輪郭データに対して共通のものとして設定されてもよい。
各建物輪郭データに対応して個別のXY直交座標系を設定する場合、座標系設定部12は、図5に示すように、基準輪郭線の一端に接するようにX軸を設定することが好ましい。このようにXY直交座標系を設定することで、後段の回転処理、長方形作成処理を更に簡便に行うことが可能となる。
建物回転部13は、輪郭線設定部11により設定された基準輪郭線がXY直交座標系のX軸と平行になるまで、基準輪郭線の一端を中心として所定角度だけ建物輪郭データを回転させる。例えば、建物輪郭データとXY直交座標とが図5に示すような関係にあった場合、基準輪郭線とX軸とが成す角度θを求め、XY直交座標系に設定された建物輪郭データの全ての頂点の座標を基準輪郭線の一端Aを中心として角度θ移動させる。これにより、建物輪郭データとXY直交座標との関係は、図6に示すようになる。
上記座標の回転については、例えば、回転行列を用いることが可能である。例えば、図3に示すように、点Pの座標(x,y)を角度θ回転させる場合、移動後の点Qの座標(X,Y)は、公知の数式である回転行列(1)式により得ることができる。
Figure 0004875669
長方形作成部14は、回転後における建物輪郭データの全ての頂点を包含し、各辺が該建物輪郭データの少なくとも1つの頂点に接しており、かつ該X軸と平行な直線及び該Y軸と平行な直線とで構成される長方形を作成する。具体的には、長方形作成部14は、上記(1)式により変換された全ての頂点の各座標から、X座標の最大値及び最小値、並びにY座標の最大値及び最小値を抽出し、抽出された最大値または最小値を持つ頂点の座標4点を抽出する。さらに、抽出した4点を頂点とし、かつ、X軸と平行な直線及びY軸と平行な直線とで構成される長方形を作成する。これにより、例えば、図7に示すような長方形が作成される。
建物再回転部15は、長方形作成部14によって作成された長方形を、基準輪郭線の一端を中心として所定角度だけ逆方向に再回転させる。具体的には、長方形作成部14が作成した長方形を、基準輪郭線の一端Aを中心として、建物回転部13において回転させた方向とは逆の方向に角度θ回転させる。これにより、図7に示した長方形は、図8に示すような元の位置まで回転させられる。
次に、本実施形態に係る長方形近似システムの作用について図4を用いて説明する。
まず、輪郭設定部11により、データベース16から、所望のエリアにおける建物輪郭データ付きの地図情報が読み出され、読み出された建物輪郭データのうち、直線で描かれた1つの輪郭線が基準輪郭線として設定される(図4のステップSA1)。座標設定部12では、輪郭設定部11によって読み出された建物輪郭データに対し、XY直交座標系が設定され、建物輪郭データの全ての頂点にXY直交座標系の座標が与えられる(図4のステップSA2)。建物回転部13では、図5のように基準輪郭線とX軸とが成す角度θが求められ、建物輪郭データの各頂点座標が基準輪郭線の一端を中心としてθ度回転させられる。(図4のステップSA3)。これにより、図5に示した建物輪郭データは、図6に示すような状態となる。続いて、長方形作成部14において、回転後の建物輪郭データの各頂点の座標値の中から、X座標値の最大値及び最小値、並びにY座標値の最大値及び最小値が抽出され、抽出された4つのXY座標をX軸に平行な直線及びY軸に平行な直線で結ぶことにより長方形が作成される(図4のステップSA4)。これにより、図7に示すような、建物輪郭データの全ての頂点を包含し、各辺が該建物輪郭データの少なくとも1つの頂点に接しており、かつ該X軸と平行な直線及び該Y軸と平行な直線とで構成される長方形を作成される。そして、この長方形が建物再回転部15において再回転されてもとの状態にもとされる。(図4のステップSA5)。
以上、説明してきたように、本実施形態に係る長方形近似システムによれば、建物輪郭データをXY直交座標系の座標として扱い、基準輪郭線がXY直交座標系のX軸と平行になる角度まで建物輪郭データを回転させ、基準輪郭線に基づいて長方形を作成するため、近似する長方形を容易に作成することが可能となる。
このような長方形近似システムは、原子力事故時や化学工場事故等の不慮の事故により有害大気汚染物質の拡散予測やそれに伴う被害予測のシミュレーションシステムの建物の長方形近似に適用が可能であり、シミュレーションシステムのアルゴリズムを容易にすることが可能となる。
また、本実施形態では、特定の基準輪郭線を選択した時に作成される長方形が、他の基準輪郭線を選択した時の長方形よりも大きくなることがあるが、長方形が大きくなった場合には、有害大気汚染物質の拡散シミュレーション時に、より広い範囲において滞留現象を解析することとなる。これは環境影響評価法に基づく安全審査等において、より安全に考慮したシミュレーションを行うことに繋がるため、長方形が大きくなることはシミュレーションを行う上では有効なこととなる。
なお、本実施形態では、データベース16に格納されている地図情報には、建物の水平断面データである建物輪郭データが付加されている場合について述べたが、これに加えて、建物輪郭データに更にその建物の高さ情報が付加されていてもよい。このように、高さ情報についても登録されていることにより、上述の方法によって作成された長方形を高さ方向にスイープさせることで、建物を直方体として表すことが可能となる。これにより、3次元シミュレーションを実施することが可能となり、より詳細なシミュレーション結果を得ることが可能となる。
なお、本実施形態では、建物輪郭データを有する地図はデータベース16が保有していたが、これに限定されることではない。たとえば、当該長方形近似システム自体が建物輪郭データを有する地図を保有していることとしてもよい。
また、本実施形態では、建物回転部13は、X軸と平行になるように建物輪郭データを回転させたが、これに限られることではない。例えば、Y軸と平行になるまで回転させることとしてもよいし、X軸やY軸と重なるように回転させることとしてもよい。
また、建物再回転部15が建物を再回転させる場合、建物回転部13において回転させた方向と同じ方向に、角度(360°−θ)回転させることとしてもよい。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係る長方形近似システムについて説明する。
本実施形態においては、建物輪郭データの基準輪郭線に沿うようにX軸又はY軸を設定する点で上記第1の実施形態と異なる。
具体的には、本実施形態においては、XY直交座標系を地図上に設定する場合に、XY直交座標系の一方の座標軸が基準輪郭線と重なるよう、或いは、平行となるように、XY座標系を設定する。これにより、上述した第1の実施形態のように、建物輪郭データを回転、再回転させる処理を省略している。
このように、本実施形態に係る長方形近似システムによれば、XY直交座標系を設定する際に、基準輪郭線に重なるよう、または、平行となるようにX軸またはY軸を設定するので、XY直交座標系のX軸またはY軸を、建物輪郭データを近似する長方形の辺としてそのまま用いることができる。これにより、長方形を更に容易に作成することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る長方形近似システムのハードウェア構成の一例を示したブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る長方形近似システムの機能を展開して示したブロック図である。 XY直交座標系のP点の座標を角度θ移動したときの、Q点の座標を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る長方形近似方法のフローチャートを示した図である。 基準輪郭線とX軸との成す角度がθ度であることを説明するための図である。 基準輪郭線がX軸と平行になるように、A点を中心に回転することを説明するための図である。 建物輪郭データを長方形に近似することを説明するための図である。 作成した長方形を元の位置に角度θ回転することを説明するための図である。
符号の説明
1 CPU
2 主記憶装置
3 補助記憶装置
4 入力装置
5 出力装置
10 長方形近似システム
11 輪郭設定部
12 座標系設定部
13 建物回転部
14 長方形作成部
15 建物再回転部
16 データベース

Claims (12)

  1. 建物の水平断面形状の輪郭である建物輪郭データを有する地図から該建物輪郭データを取得し、該建物輪郭データのうち、直線で描かれた1つの輪郭線を基準輪郭線として設定する輪郭線設定手段と、
    該地図上に基準となるXY直交座標系を設定する座標系設定手段と、
    該輪郭線設定手段により設定された1つの輪郭線が、該XY直交座標系のX軸またはY軸と平行になるまで、該基準輪郭線の一端を中心として該建物輪郭データを所定角度回転させる建物回転手段と、
    回転後における該建物輪郭データの全ての頂点を包含し、各辺が該建物輪郭データの少なくとも1つの頂点に接しており、かつ該X軸と平行な直線及び該Y軸と平行な直線とで構成される長方形を作成する長方形作成手段と、
    該長方形作成手段によって作成された該長方形を、該基準輪郭線の一端を中心として前記所定角度だけ逆方向に再回転させることにより、元の位置に戻す建物再回転手段と
    を具備することを特徴とする長方形近似システム。
  2. 前記輪郭線特定手段は、各前記輪郭線の中から、当該輪郭線を挟んで片側のみに他の輪郭線が存在する最も長い輪郭線を前記基準輪郭線として設定することを特徴とする請求項1に記載の長方形近似システム。
  3. 前記建物回転手段及び前記建物再回転手段は、回転行列を用いて、前記建物輪郭データを回転させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の長方形近似システム。
  4. 前記長方形作成手段は、前記建物回転手段により回転させられた建物輪郭データの全ての頂点のXY座標を算出し、これらXY座標の中からX軸の最大値及び最小値並びにY軸の最大値及び最小値を有する4つのXY座標を抽出し、抽出した4つのXY座標をX軸に平行な直線及びY軸に平行な直線で結ぶことにより長方形を作成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の長方形近似システム。
  5. 前記建物輪郭データが、該建物の高さデータを有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の長方形近似システム。
  6. 建物の水平断面形状の輪郭である建物輪郭データを有する地図から該建物輪郭データを取得し、該建物輪郭データのうち、直線で描かれた1つの輪郭線を基準輪郭線として設定する輪郭線設定手段と、
    前記地図上の前記建物輪郭データに対して、該基準輪郭線とX軸またはY軸とが平行または重なるようにXY直交座標系を設定する座標系設定手段と、
    該建物輪郭データの全ての頂点を包含し、各辺が該建物輪郭データの少なくとも1つの頂点に接しており、かつ該X軸と平行な直線及び該Y軸と平行な直線とで構成される長方形を作成する長方形作成手段と
    を具備することを特徴とする長方形近似システム。
  7. 座標系設定手段は、
    前記XY直交座標のうち、X軸を該基準輪郭線に平行にまたは重ねて設定した場合には、該建物輪郭データの全ての頂点の中からX座標値が最小または最大の頂点を特定し、該特定した頂点を通るようにY軸を設定し、
    前記XY直交座標のうち、Y軸を該基準輪郭線に平行にまたは重ねて設定した場合には、該建物輪郭データの全ての頂点の中からY座標値が最小または最大の頂点を特定し、該特定した頂点を通るようにX軸を設定することを特徴とする請求項6に記載の長方形近似システム。
  8. 前記輪郭線設定手段は、前記建物輪郭データの頂点間の距離が最も長い輪郭線を前記基準輪郭線として設定することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の長方形近似システム。
  9. 建物の水平断面形状の輪郭である建物輪郭データを有する地図が格納されているデータベースから前記地図を読み出し、前記地図から該建物輪郭データを取得し、該建物輪郭データのうち、直線で描かれた1つの輪郭線をCPUが基準輪郭線として設定する過程と、
    前記地図上に基準となるXY直交座標系をCPUが設定する過程と、
    該基準輪郭線を設定する過程により設定された1つの輪郭線が、該XY直交座標系のX軸またはY軸と平行になるまで、該基準輪郭線の一端を中心として該建物輪郭データをCPUによって所定角度回転させる過程と、
    回転後における該建物輪郭データの全ての頂点を包含し、各辺が該建物輪郭データの少なくとも1つの頂点に接しており、かつ該X軸と平行な直線及び該Y軸と平行な直線とで構成される長方形をCPUが作成する過程と、
    該長方形作成手段によって作成された該長方形を、該基準輪郭線の一端を中心として前記所定角度だけ逆方向にCPUによって再回転させることにより、元の位置に戻す過程と
    を有することを特徴とする長方形近似方法。
  10. 建物の水平断面形状の輪郭である建物輪郭データを有する地図から該建物輪郭データを取得し、該建物輪郭データのうち、直線で描かれた1つの輪郭線を基準輪郭線として設定する処理と、
    前記地図上に基準となるXY直交座標系を設定する処理と、
    該基準輪郭線を設定する処理により設定された1つの輪郭線が、該XY直交座標系のX軸またはY軸と平行になるまで、該基準輪郭線の一端を中心として該建物輪郭データを所定角度回転させる処理と、
    回転後における該建物輪郭データの全ての頂点を包含し、各辺が該建物輪郭データの少なくとも1つの頂点に接しており、かつ該X軸と平行な直線及び該Y軸と平行な直線とで構成される長方形を作成する処理と、
    該長方形作成手段によって作成された該長方形を、該基準輪郭線の一端を中心として前記所定角度だけ再回転させることにより、元の位置に戻す処理と
    をコンピュータに実行させる長方形近似プログラム。
  11. 建物の水平断面形状の輪郭である建物輪郭データを有する地図が格納されているデータベースから前記地図を読み出し、前記地図から該建物輪郭データを取得し、該建物輪郭データのうち、直線で描かれた1つの輪郭線をCPUが基準輪郭線として設定する過程と、
    前記地図上の前記建物輪郭データに対して、該基準輪郭線とX軸またはY軸とが平行または重なるようにCPUがXY直交座標系を設定する過程と、
    該建物輪郭データの全ての頂点を包含し、各辺が該建物輪郭データの少なくとも1つの頂点に接しており、かつ該X軸と平行な直線及び該Y軸と平行な直線とで構成される長方形をCPUが作成する過程と
    を有することを特徴とする長方形近似方法。
  12. 建物の水平断面形状の輪郭である建物輪郭データを有する地図から該建物輪郭データを取得し、該建物輪郭データのうち、直線で描かれた1つの輪郭線を基準輪郭線として設定する処理と、
    前記地図上の前記建物輪郭データに対して、該基準輪郭線とX軸またはY軸とが平行または重なるようにXY直交座標系を設定する処理と、
    該建物輪郭データの全ての頂点を包含し、各辺が該建物輪郭データの少なくとも1つの頂点に接しており、かつ該X軸と平行な直線及び該Y軸と平行な直線とで構成される長方形を作成する処理と
    をコンピュータに実行させる長方形近似プログラム。
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