JP4874915B2 - 位相差膜、光学フィルム、偏光板、及び液晶表示装置 - Google Patents

位相差膜、光学フィルム、偏光板、及び液晶表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、液晶性分子の配向膜等としても有用なポリビニルアルコールを主成分とする位相差膜、ならびにそれを利用した光学フィルム、偏光板、及び液晶表示装置に関する。
位相差フィルム(光学補償フィルム、補償シート等とも呼ばれる)は、液晶表示装置(LCD)等に光学補償フィルムとして用いられ、そのコントラスト向上や視野角範囲の拡大を実現する重要な部材である。LCD等に用いられる光学補償フィルムとして、液晶組成物の配向を利用して作製された光学フィルムが種々提案されている。この光学フィルムは、例えば、重合性液晶組成物を配向膜表面に塗布し、所望の配向状態とした後、その状態を重合により固定化することで作製される。この構成の光学補償フィルムでは、配向膜は、光学異方性層の形成に利用されるのみで、光学補償能には寄与していないのが一般的である。しかし、配向膜も光学補償能に寄与する光学特性を有していれば、光学補償フィルムを薄型化することが可能となり、また、光学補償フィルムの製造時の工程数を減らすことができる等、有利である。
特許文献1には、重合度2000以上、5000以下のポリビニルアルコールと架橋剤との架橋生成物からなり、厚みが5〜60μmであり、光軸がノーマル入射光の入射方向に実質的に平行であり、かつ、厚み方向に沿う位相差値が60nm以上であることを特徴とする負Cプレートが開示されている。
特開2006−85128号公報
しかし、本発明者らが、特許文献1に記載の負Cプレートを実際に配向膜として利用して、該負Cプレート上で重合性液晶組成物を配向させて、その状態に固定して光学異方性層を形成してみたところ、負Cプレートと光学異方性層との間の密着性が弱く、この2層を含む光学補償フィルムは、実用するのには不適性であることがわかった。
本発明は、液晶配向膜としても利用可能であり、液晶組成物からなる光学異方性層との密着性が良好な位相差膜を提供することを課題とする。
また、本発明は、該位相差膜を利用することにより、液晶表示装置等の部材として有用な、耐久性に優れた光学フィルム及び偏光板、並びにそれを有する液晶表示装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
[1] ポリビニルアルコール類を主成分とする位相差膜であって、未変性ポリビニルアルコール及び分子内に架橋性基を有する変性ポリビニルアルコールを少なくとも含有し、且つ波長550nmにおける厚み方向のレターデーション(Rth)が、30nm以上であることを特徴とする位相差膜。
[2] 前記未変性ポリビニルアルコールの平均鹸化度が、95モル%以上であることを特徴とする[1]の位相差膜。
[3] 前記未変性ポリビニルアルコールの重合度が、1000〜5000であることを特徴とする[1]又は[2]の位相差膜。
[4] 前記変性ポリビニルアルコールの平均鹸化度が、50〜90モル%であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかの位相差膜。
[5] 前記変性ポリビニルアルコールの平均重合度が、100〜800であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかの位相差膜。
[6] 含有される全ポリビニルアルコール類に対し、前記変性ポリビニルアルコールを0.5〜30質量%の割合で含有することを特徴とする[1]〜[5]のいずれかの位相差膜。
[7] 含有される全ポリビニルアルコール類に対し、前記変性ポリビニルアルコールを2〜10質量%の割合で含有することを特徴とする[1]〜[6]のいずれかの位相差膜。
[8] 厚みが5〜50μmであることを特徴とする[1]〜[7]のいずれかの位相差膜。
[9] 前記変性ポリビニルアルコールの架橋性基が、不飽和重合性基、エポキシ基及びアジリジニル基のいずれかであることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかの位相差膜。
[10] 前記変性ポリビニルアルコールの架橋性基が、エチレン性不飽和重合性基であることを特徴とする[1]〜[9]のいずれかの位相差膜。
[11] 液晶配向膜として利用されることを特徴とする[1]〜[10]のいずれかの位相差膜。
[12] [1]〜[11]のいずれかの位相差膜上に、液晶組成物から形成された光学異方性層を有することを特徴とする光学フィルム。
[13] 前記光学異方性層が、重合性基を有する液晶化合物を含有する重合性液晶組成物を、前記位相差膜上で配向させて、その状態に固定することで形成される層であることを特徴とする[12]の光学フィルム。
[14] 前記液晶化合物が有する重合性基が、前記位相差膜中の変性ポリビニルアルコールが有すると架橋性基と反応可能な重合性基であることを特徴とする[13]の光学フィルム。
[15] 前記位相差膜を支持するポリマーフィルムを有することを特徴とする[12]〜[14]のいずれかの光学フィルム。
[16] 前記ポリマーフィルムが、セルロースアシレートを主成分とするポリマーフィルムであることを特徴とする[15]の光学フィルム。
[17] 偏光膜と、[15]又は[16]の光学フィルムとを有する偏光板。
[18] 前記光学フィルムが、前記偏光膜の保護フィルムであることを特徴とする[17]の偏光板。
[19] [17]又は[18]の偏光板を有することを特徴とする液晶表示装置。
本発明によれば、液晶配向膜としても利用可能であり、液晶組成物からなる光学異方性層との密着性が良好な位相差膜を提供することができる。
また、本発明によれば、該位相差膜を利用することにより、液晶表示装置等の部材として有用な、耐久性に優れた光学フィルム及び偏光板、ならびにそれを有する液晶表示装置を提供することができる。
発明の実施の形態
以下、本発明について詳細を説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は各々、波長λにおける面内のレターデーション(nm)および厚さ方向のレターデーション(nm)を表す。Re(λ)はKOBRA 21ADHまたはWR(王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。
測定されるフィルムが1軸または2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
尚、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基に、以下の式(1)及び式(2)よりRthを算出することもできる。
Figure 0004874915
上記式中、Re(θ)は法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレターデーション値を表す。nxは面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzはnx及びnyに直交する方向の屈折率を表す。dは膜厚である。
測定されるフィルムが1軸や2軸の屈折率楕円体で表現できないもの、いわゆる光学軸(optic axis)がないフィルムの場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記の測定において、平均屈折率の仮定値は ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:
セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。
これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHまたはWRはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx,ny,nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
[位相差膜]
本発明は、ポリビニルアルコール類を主成分とする位相差膜であって、未変性ポリビニルアルコール及び分子内に架橋性基を有する変性ポリビニルアルコールを少なくとも含有し、且つ波長550nmにおける厚み方向のレターデーション(Rth)が、30nm以上であることを特徴とする位相差膜に関する。位相差膜は、ポリマーフィルム等からなる支持体上に積層可能であるが、本明細書で「位相差膜」という場合は、支持体を含まないポリビニルアルコール類を主成分とする膜を意味する。本発明では、未変性PVAとともに、分子内に架橋性基を有する変性ポリビニルアルコール(以下、ポリビニルアルコールを「PVA」といい、及び分子内に架橋性基を有する変性PVAを単に「変性PVA」という場合がある)を用いて位相差膜を形成することで、液晶表示装置の光学補償に寄与し得る所定の光学特性を示すとともに、液晶配向膜としても充分な性質を有し、さらにその上に重合性液晶組成物からなる光学異方性層を形成した場合には、該層との密着性が良好な位相差膜を提供している。
本発明の位相差膜の作製には、上記した通り、未変性PVAと変性PVAとを用いるが、未変性PVAは比較的高鹸化度のものを選択し、変性PVAは比較的低鹸化度のものを選択するのが好ましい。一般的に、PVAの分子の表面自由エネルギーは、低鹸化度であるほど小さく、高鹸化度であるほど大きくなる。低鹸化度の変性PVAを用いれば、分子の表面自由エネルギーが小さい変性PVAが位相差膜の表面に偏在することになり、変性PVAが有する架橋性基が、その上に形成される液晶性異方性層との密着性の向上に有効に作用する。
本発明の位相差膜は、前記未変性PVAを前記変性PVAより高い質量割合で含有するのが好ましい。前記変性PVAの含有量は、含有される全ポリビニルアルコールの総質量に対して0.5〜30質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましく、2〜10質量%であることが更に好ましい。前記変性PVAを50質量%を超える範囲で添加すると、架橋性官能基の存在により、前記未変性PVAの結晶性が低下し、光学特性の発現が阻害され、所定の光学特性を満足しない傾向にある。前記範囲で変性PVAを使用することにより、その上に形成される光学異方性層との密着性が高く、且つ所定の光学特性を満足する位相差膜が得られる。
なお、本発明の位相差膜は、前記未変性PVA及び前記変性PVAを二種以上含有していてもよい。また、いずれにも属さないポリビニルアルコールを含有していてもよいが、本発明の位相差膜に含有される全てのポリビニルアルコールが、前記未変性PVA及び前記変性PVAのいずれかに属しているのが好ましい。また、「ポリビニルアルコール類を主成分」とするとは、ポリビニルアルコール類を50質量%以上含有することを意味する。
(未変性ポリビニルアルコール)
本発明の位相差膜の作製に用いる未変性PVAは、上記した通り、高鹸化度であるのが好ましく、平均鹸化度が95モル%以上であるのが好ましく、97モル%以上であることが好ましく、98モル%以上であることがより好ましい。平均鹸化度は100モル%であってもよいが、ポリビニルアルコールを100%鹸化することは困難であり、供給性の点では、99.5モル%以下であるのが好ましい。
また、前記未変性PVAの平均重合度は1000以上であるのが好ましく、1000〜5000であることがより好ましく、1000〜4000であることがさらに好ましく、1500〜3000であることがよりさらに好ましい。重合度の高いポリビニルアルコールは、結晶性が高く効果的にRthを発現させるが、一方では水溶性が低下するため、製膜用の水溶液のハンドリング性が低下する。上記範囲とすることで、ハンドリング性とRthの発現を両立することができる。
本発明には、前記未変性PVAとして、市販の未変性のポリビニルアルコールを用いてもよい。平均重合度が前記範囲である未変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、クラレ社製のPVA110、PVA117、PVA124、PVA135等が挙げられる。
(分子内に架橋性基を有する変性ポリビニルアルコール)
本発明の位相差膜は、分子内に架橋性基を有する変性ポリビニルアルコールの少なくとも一種を含有する。前記変性PVAの架橋性基は重合性基であることが好ましい。本発明の位相差膜の形成に重合性基を有する変性PVAを利用するとともに、光学異方性層の形成に重合性基を有する液晶性分子を併用すると、本発明の位相差膜を該光学異方性層の配向膜として利用した場合に、光学異方性層と位相差膜との界面を化学的に結合させることができる。これにより、本発明の位相差膜とその上に光学異方性層を有する光学フィルムの耐久性を改善することができる。重合性基を有する変性PVAは、重合性基を有する繰り返し単位をポリビニルアルコールに導入することによって、又は、重合性基を有する化合物をポリビニルアルコール又は変性ポリビニルアルコールと反応させることにより得られる。
前記変性PVAが、重合性の架橋性基を有していると、後述する液晶性分子の重合性基(Q)と重合反応して、液晶性分子と変性PVAとの間に化学結合が形成され、その結果、光学異方性層と配向膜との界面に化学結合が形成される。従って、変性PVAが有する重合性基は、後述する液晶性分子の重合性基(Q)と重合反応可能であるのが好ましく、Qの種類に応じて選択するのが好ましい。液晶性分子の重合性基(Q)は、後述するように、不飽和重合性基(後述する例示のQ1〜Q7)、エポキシ基(Q8)又はアジリジニル基(Q9)であることが好ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基(Q1〜Q6)であることが特に好ましい。従って、前記変性PVAが有する重合性基も同様に、不飽和重合性基、エポキシ基又はアジリジニル基であることが好ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基であることが特に好ましい。
前記変性PVA中、主鎖と重合性基は、直結せずに、連結基を介して結合していることが好ましい。連結基の例には、−O−、−O−CO−、−O−CO−NH−、−O−CO−NH−アルキレン基−、−O−CO−NH−アルキレン基−O−、−O−CO−NH−アルキレン基−CO−O−、−O−CO−NH−アルキレン基−O−CO−、−O−CO−NH−アルキレン基−CO−NH−、−O−CO−アルキレン基−O−CO−、−O−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−O−CO−、−O−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−O−、−O−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−及び−O−アルキレン基−O−CO−が含まれる(左側が主鎖に結合し、右側が重合性基に結合する)。上記アルキレン基は、分岐又は環状構造を有していてもよい。アルキレン基の炭素原子数は、1〜30であることが好ましく、1〜20であることがより好ましく、1〜15であることがさらに好ましく、1〜12であることがよりさらに好ましい。上記アリーレン基は、フェニレン又はナフチレンであることが好ましく、フェニレンであることがさらに好ましく、p−フェニレンであることがよりさらに好ましい。アリーレン基は、置換基を有していてもよい。アリーレン基の置換基の例には、ハロゲン原子(F、Cl、Br)、カルボキシル、シアノ、ニトロ、カルバモイル、スルファモイル、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アルキル置換カルバモイル基、アルキル置換スルファモイル基、アミド基、スルホンアミド基及びアルキルスルホニル基が含まれる。
上記アルキル基は、分岐を有していてもよい。アルキル基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜10であることがさらに好ましく、1〜6であることがよりさらに好ましい。上記シクロアルキル基は、シクロヘキシルであることが好ましい。上記アルコキシ基は、分岐を有していてもよい。アルコキシ基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜10であることがさらに好ましく、1〜6であることがよりさらに好ましい。上記アルキルチオ基は、分岐を有していてもよい。アルキルチオ基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜10であることがさらに好ましく、1〜6であることがよりさらに好ましい。上記アシル基の炭素原子数は、2〜20であることが好ましく、2〜15であることがより好ましく、2〜10であることがさらに好ましく、2〜6であることがよりさらに好ましい。上記アシルオキシ基の炭素原子数は、2〜20であることが好ましく、2〜15であることがより好ましく、2〜10であることがさらに好ましく、2〜6であることがよりさらに好ましい。
上記アルキル置換カルバモイル基の炭素原子数は、2〜20であることが好ましく、2〜15であることがより好ましく、2〜10であることがさらに好ましく、2〜6であることがよりさらに好ましい。アルキル置換カルバモイル基のアルキル部分は、さらに置換基(例、アルコキシ基)を有していてもよい。上記アルキル置換スルファモイル基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜10であることがさらに好ましく、1〜6であることがよりさらに好ましい。アルキル置換スルファモイル基のアルキル部分は、さらに置換基(例、アルコキシ基)を有していてもよい。上記アミド基の炭素原子数は、2〜20であることが好ましく、2〜15であることがより好ましく、2〜10であることがさらに好ましく、2〜6であることがよりさらに好ましい。上記スルホンアミド基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜10であることがさらに好ましく、1〜6であることがよりさらに好ましい。上記アルキルスルホニル基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜10であることがさらに好ましく、1〜6であることがよりさらに好ましい。アルキルスルホニル基のアルキル部分は、さらに置換基(例、アルコキシ基)を有していてもよい。
前記変性PVAは、二以上の重合性基を有していてもよい。
本発明に使用可能な前記変性PVAの好ましい例には、下記式(II)で表される重合性基を有する繰り返し単位を有する変性PVAが含まれる。
Figure 0004874915
式(II)において、L11は、単結合、−CO−、−CO−NH−、−CO−NH−アルキレン基−、−CO−NH−アルキレン基−O−、−CO−NH−アルキレン基−CO−O−、−CO−NH−アルキレン基−O−CO−、−CO−NH−アルキレン基−CO−NH−、−CO−アルキレン基−O−CO−、−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−O−CO−、−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−O−、−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−及び−アルキレン基−O−CO−からなる群より選ばれる連結基である。−CO−NH−アルキレン基−、−CO−NH−アルキレン基−O−、−CO−NH−アルキレン基−O−CO−、−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−O−CO−、−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−O−、−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−及び−アルキレン基−O−CO−が好ましく、−CO−NH−アルキレン基−O−CO−が特に好ましい。上記アルキレン基は、分岐又は環状構造を有していてもよい。アルキレン基の炭素原子数は、1〜30であることが好ましく、1〜20であることがより好ましく、1〜15であることがさらに好ましく、1〜12であることがよりさらに好ましい。上記アリーレン基は、フェニレン又はナフチレンであることが好ましく、フェニレンであることがさらに好ましく、p−フェニレンであることが最も好ましい。アリーレン基は、置換基を有していてもよい。アリーレン基の置換基の例は、前述したアリーレン基の置換基の例と同様である。式(II)において、Qは、重合性基である。重合性基は、前述したように、液晶性分子の重合性基(Q)と同様の基であることが好ましい。以下に、重合性基を有する繰り返し単位の例を示す。
Figure 0004874915
Figure 0004874915
Figure 0004874915
Figure 0004874915
Figure 0004874915
Figure 0004874915
Figure 0004874915
Figure 0004874915
Figure 0004874915
Figure 0004874915
Figure 0004874915
前記変性PVAは、例えば、市販の未変性ポリビニルアルコールに、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、4−(4−アクリロイルオキシブトキシ)安息香酸等の試薬を、触媒の存在下で反応させることで製造することができる。原料として用いる市販の未変性ポリビニルアルコールとしては、PVA103、PVA203、PVA205(いずれもクラレ製)を用いることができる。この方法については、特開平9−152509等の各公報に詳細に記載されている。
本発明に用いる前記変性PVAは、平均鹸化度が、前記未変性PVAの平均鹸化度未満であるのが好ましく、即ち、平均鹸化度が95モル%未満であることが好ましく、90モル%以下であることがより好ましい。前記変性PVAの鹸化度を下げることで、位相差膜中により多く含有される前記未変性PVA分子との表面エネルギーの差が大きくなり、分子内に架橋性基を有する前記変性PVA分子が表面に偏在し易くなり、好ましい。なお、前記変性PVAの平均鹸化度の下限値については特に制限はないが、一般的には、50モル%以上であるのが好ましく、70モル%以上であるのがより好ましく、80モル%以上であるのがさらに好ましい。
分子内に架橋性基を有する前記変性PVAの平均重合度は800以下が好ましく、600以下がより好ましく、400以下が特に好ましい。重合度を下げることで、分子が動き易くなり、分子内に架橋性基を有するポリビニルアルコール分子が表面に偏在し易くなり、好ましい。前記変性ポリビニルアルコールの平均重合度の下限値については特に制限はないが、一般的には、50以上であるのが好ましく、100以上であるのがより好ましい。
本発明の位相差膜は、本発明の効果を損なわない範囲で、他のポリビニルアルコール類、又は添加剤を含有していてもよい。例えば、位相差膜を硬化させるために架橋剤を用いることもできる。架橋剤としては、アルデヒド、N−メチロール化合物、ジオキサン誘導体、カルボキシル基を活性化することにより作用する化合物、活性ビニル化合物、活性ハロゲン化合物、イソオキサゾール及びジアルデヒド澱粉等が挙げられる。より具体的には、特開2002−62426号公報中の段落番号[0023]〜[0024]記載の化合物が挙げられる。反応活性の高いアルデヒド、特にグルタルアルデヒドが好ましい。
但し、架橋剤を添加し過ぎると、耐水性が低下の傾向があるので、架橋剤を使用する場合もその添加量は少ないほうが好ましく、全ポリビニルアルコール類に対して、0〜10質量%であるのが好ましく、0〜5質量%であるのがより好ましい。
・位相差膜の形成方法
本発明の位相差膜は、上記未変性PVAの少なくとも一種と、上記変性PVAの少なくとも一種と、所望により添加される架橋剤等を含む組成物から形成することができる。該組成物は、塗布液として調製するのが好ましい。塗布液として調製された前記組成物を、ポリマーフィルム等の支持体の表面に塗布した後、乾燥して形成することができる。乾燥時に架橋反応を進行させてもよく、架橋反応は、上述のように、透明支持体上に塗布した後、任意の時期に行なうことができる。塗布液の調製には、消泡作用のある有機溶媒(例、メタノール)と水の混合溶媒を用いることが好ましい。その比率は質量比で、水:メタノールが0より大きく99以下:100未満1以上が好ましく、0より大きく91以下:100未満9以上であることがさらに好ましい。これにより、泡の発生が抑えられ、位相差膜、更にはさらにはその上に形成される光学異方性層の層表面の欠陥が減少する。
前記位相差膜形成用組成物の塗布は、スピンコーティング法、ディップコーティング法、カーテンコーティング法、エクストルージョンコーティング法、ロッドコーティング法又はロールコーティング法等により行なうのが好ましい。特にロッドコーティング法、又はエクストルージョンコーティング法が好ましい。塗布量については特に制限はないが、位相差膜の乾燥後の膜厚が0.1〜10μm程度になる塗布量とするのが好ましい。
塗布後、乾燥して塗布液中の溶媒を除去し、膜とする。乾燥時には所望により加熱してもよい。乾燥は、20℃〜110℃で行なうのが好ましい。乾燥時間は1分〜36時間が好ましい。
形成した膜の表面を、所望によりラビング処理してもよい。前記ラビング処理は、LCDの液晶配向処理工程として広く採用されている処理方法を適用することができる。即ち、配向膜の表面を、紙やガーゼ、フェルト、ゴムあるいはナイロン、ポリエステル繊維などを用いて一定方向に擦ることにより、配向を得る方法を用いることができる。一般的には、長さ及び太さが均一な繊維を平均的に植毛した布などを用いてラビングを行うことにより実施される。
本発明のポリビニルアルコールからなる位相差膜の厚みについては特に制限はないが、波長550nmにおける厚み方向のレターデーションRthが30nm以上を達成するためには、厚みは5μm程度以上であり、5〜50μmであるのが好ましく、10〜30μmであるのがより好ましい。
本発明の位相差膜は、波長550nmにおける厚み方向のレターデーションRthが30nm以上である。本発明の位相差膜は、例えば、負のCプレートとして機能し得る。負のCプレートとは、理想的には、下記式を満たすものである。
nx=ny>nz
上記式中、nx、ny及びnzは、位相差膜におけるX軸、Y軸及びZ軸方向の屈折率を示す。ただし、前記X軸及びY軸のどちらかは、前記膜の面内において最大の屈折率を示す軸方向であり、他方は、その軸に垂直な前記面内の軸方向である。Z軸は、前記X軸及びY軸に垂直な厚み方向を示す。本発明の位相差膜を負のCプレートとして機能させる場合は、波長550nmのRthは30〜500nm程度であるのが好ましく、50〜300nm程度であるのがより好ましく、60〜200nm程度であるのがさらに好ましい。また、波長550nmの面内レターデーションReは、0〜10nm程度であるのが好ましく、0〜5nm程度が好ましい。また、本発明の位相差膜は、該位相差膜を支持するポリマーフィルムの積層体として、負のCプレートとして利用されるものであってもよい。その場合、積層体の光学特性が上記範囲を満たすことが好ましく、特に支持体のRthを30nm以上にすることが、位相差膜の厚みを軽減するために好ましい。負のCプレートは、種々の用途に用いられていて、例えば、VAモード液晶セルの補償や、一般的には、nx<ny=nzの光学特性を満足するものと理解されている負Aプレートと組み合わせてIPSの光学補償等に用いられている。
なお、本発明の位相差膜が、他の層(ポリマーフィルムや液晶組成物の硬化膜等)と既に積層されている場合は、位相差膜を剥離し、位相差膜単体の状態でKOBRAにてレターデーションの測定を行うものとする。
[光学フィルム]
本発明は、本発明の位相差膜上に、液晶組成物から形成された光学異方性層を有する光学フィルムにも関する。本発明の光学フィルムの一態様は、支持体としてポリマーフィルムを、並びにその上に本発明の位相差膜及び液晶組成物から形成された光学異方性層をこの順で有する光学フィルムである。本態様では、前記位相差膜を、液晶組成物の配向膜として利用することができる。
(光学異方性層)
前記光学異方性層は、液晶化合物を含有する重合性液晶組成物から形成することができる。
・液晶化合物
前記光学異方性層の形成に用いられる重合性液晶組成物は、液晶化合物の少なくとも一種を含有する。該液晶化合物は、重合性基を有する重合性液晶化合物であるのが好ましい。液晶化合物は、一般的に、その分子の形状から、棒状液晶化合物と円盤状液晶化合物とに分類される。本発明ではいずれの液晶化合物を用いてもよい。
・棒状液晶化合物
棒状液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。以上のような低分子液晶だけではなく、高分子液晶も用いることができる。棒状液晶化合物には活性光線や電子線、熱などによって重合や架橋反応を起こしうる部分構造を有するものが好適に用いられる。上記部分構造の個数は1〜6個、好ましくは1〜3個である。上述の通り、本発明に用いることができる棒状液晶性分子は、その配向状態を固定するために、重合性基を有することが好ましい。上記重合性基は、ラジカル重合性不飽和基が好ましく、具体的には、特表1000−514202号公報、又は特開2002−62427号公報記載の重合性基、重合性液晶化合物が挙げられる。前記光学異方性層における棒状液晶性分子の配向形態については特に制限はない。層面に対して、垂直、水平、ハイブリッドいずれの配向形態であってもよい。
上記の通り、棒状液晶性分子を重合によって配向を固定することがより好ましく、重合性棒状液晶性分子としては、Makromol.Chem.,190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)、米国特許4683327号、同5622648号、同5770107号、WO95/22586号、同95/24455号、同97/00600号、同98/23580号、同98/52905号、特開平1−272551号、同6−16616号、同7−110469号、同11−80081号、及び特願2001−64627号(特開2001−328973号公報)などに記載の化合物を用いることができる。より好ましくは、下記一般式(II)にて表される化合物である。
(IV) Q1−L1−Cy1−L2−(Cy2−L3n−Cy3−L4−Q2
式中、Q1及びQ2はそれぞれ独立に重合性基であり、L1及びL4はそれぞれ独立に二価の連結基であり、L2及びL3はそれぞれ独立に単結合又は二価の連結基であり、Cy1、Cy2及びCy3は二価の環状基であり、nは0、1又は2である。
以下にさらに重合性棒状液晶化合物について説明する。
(IV) Q1−L1−Cy1−L2−(Cy2−L3n−Cy3−L4−Q2
式中、Q1及びQ2はそれぞれ独立に重合性基である。重合性基の重合反応は、付加重合(開環重合を含む)又は縮合重合であることが好ましい。言い換えると、重合性基は、付加重合反応又は縮合重合反応が可能な官能基であることが好ましい。以下に重合性基の例を示す。
Figure 0004874915
式中、Qは重合性基であり、前記の分子内に架橋性基を有するポリビニルアルコールにおける重合性基(Q)、後述の重合性基を有するディスコティック液晶化合物における重合性基(Q)と同義であり、前述のように不飽和重合性基(前述の例示Q1〜Q7)、エポキシ基(Q8)又はアジリジニル基(Q9)であることが好ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基(Q1〜Q6)であることが最も好ましい。
1及びL4はそれぞれ独立に二価の連結基である。L1及びL4はそれぞれ独立に、−O−、−S−、−CO−、−NR2−、二価の鎖状基、二価の環状基及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。上記R2は炭素原子数が1〜7のアルキル基又は水素原子である。R2は、炭素原子数1から4のアルキル基又は水素原子であることが好ましく、メチル基、エチル基又は水素原子であることがさらに好ましく、水素原子であることが最も好ましい。組み合わせからなる二価の連結基の例を以下に示す。ここで、左側がQ(Q1又はQ2)に、右側がCy(Cy1又はCy3)に結合する。
L−1:−CO−O−二価の鎖状基−O−
L−2:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−
L−3:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−O−
L−4:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−
L−5:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−CO−O−
L−6:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−O−CO−
L−7:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−二価の鎖状基−
L−8:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−二価の鎖状基−CO−O−
L−9:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−二価の鎖状基−O−CO−
L−10:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−二価の環状基−
L−11:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−二価の環状基−CO−O−
L−12:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−二価の環状基−O−CO−
L−13:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−二価の環状基−二価の鎖状基−
L−14:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−二価の環状基−二価の鎖状基−CO−O−
L−15:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−二価の環状基−二価の鎖状基−O−CO−
L−16:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−O−二価の環状基−
L−17:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−O−二価の環状基−CO−O−
L−18:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−O−二価の環状基−O−CO−
L−19:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−O−二価の環状基−二価の鎖状基−
L−20:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−O−二価の環状基−二価の鎖状基−CO−O−
L−21:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−O−二価の環状基−二価の鎖状基−O−CO−
二価の鎖状基は、アルキレン基、置換アルキレン基、アルケニレン基、置換アルケニレン基、アルキニレン基,置換アルキニレン基を意味する。アルキレン基,置換アルキレン基,アルケニレン基,置換アルケニレン基が好ましく、アルキレン基及びアルケニレン基がさらに好ましい。アルキレン基は、分岐を有していてもよい。アルキレン基の炭素数は1〜12であることが好ましく、2〜10であることがさらに好ましく、2〜8であることがよりさらに好ましい。置換アルキレン基のアルキレン部分は、上記アルキレン基と同様である。置換基の例としてはハロゲン原子が含まれる。アルケニレン基は、分岐を有していてもよい。アルケニレン基の炭素数は2〜12であることが好ましく、2〜10であることがさらに好ましく、2〜8であることがよりさらに好ましい。置換アルケニレン基のアルケニレン部分は、上記アルケニレン基と同様である。置換基の例としてはハロゲン原子が含まれる。アルキニレン基は、分岐を有していてもよい。アルキニレン基の炭素数は2〜12であることが好ましく、2〜10であることがさらに好ましく、2〜8であることがよりさらに好ましい。置換アルキニレン基のアルキニレン部分は、上記アルキニレン基と同様である。置換基の例としてはハロゲン原子が含まれる。
二価の鎖状基の具体例としては、エチレン、プロピレン、テトラメチレン、2−メチル−1,4−ブチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、オクタメチレン、2−ブテニレン、2−ブチニレンなどが上げられる。
二価の環状基の定義及び例は、後述するCy1、Cy2及びCy3の定義及び例と同様である。
2又はL3はそれぞれ独立に単結合又は二価の連結基である。L2及びL3はそれぞれ独立に、−O−、−S−、−CO−、−NR2−、二価の鎖状基、二価の環状基及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基又は単結合であることが好ましい。上記R2は、炭素原子数が1〜7のアルキル基又は水素原子であり、炭素原子数1〜4のアルキル基又は水素原子であることが好ましく、メチル基、エチル基又は水素原子であることがさらに好ましく、水素原子であることが最も好ましい。二価の鎖状基、及び二価の環状基についてはL1及びL4の定義と同義である。
式(IV)において、nは0、1又は2である。nが2の場合、二つのL3は同じであっても異なっていてもよく、二つのCy2も同じであっても異なっていてもよい。nは1又は2であることが好ましく、1であることがさらに好ましい。
式(IV)において、Cy1、Cy2及びCy3はそれぞれ独立に、二価の環状基である。環状基に含まれる環は、5員環、6員環、又は7員環であることが好ましく、5員環又は6員環であることがさらに好ましく、6員環であることが最も好ましい。環状基に含まれる環は、縮合環であってもよい。ただし、縮合環よりも単環であることがより好ましい。環状基に含まれる環は、芳香族環、脂肪族環、及び複素環のいずれでもよい。芳香族環の例には、ベンゼン環及びナフタレン環が含まれる。脂肪族環の例には、シクロヘキサン環が含まれる。複素環の例には、ピリジン環及びピリミジン環が含まれる。
ベンゼン環を有する環状基としては、1,4−フェニレンが好ましい。ナフタレン環を有する環状基としては、ナフタレン−1,5−ジイル及びナフタレン−2,6−ジイルが好ましい。シクロヘキサン環を有する環状基としては1,4−シクロへキシレンであることが好ましい。ピリジン環を有する環状基としてはピリジン−2,5−ジイルが好ましい。ピリミジン環を有する環状基としては、ピリミジン−2,5−ジイルが好ましい。
前記環状基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数が1〜5のアルキル基、炭素原子数が1〜5のハロゲン置換アルキル基、炭素原子数が1〜5のアルコキシ基、炭素原子数が1〜5のアルキルチオ基、炭素原子数が2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数が2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数が2〜6のアルキル置換カルバモイル基及び炭素原子数が2〜6のアシルアミノ基が含まれる。
以下に、式(IV)で表される重合性棒状液晶化合物の例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 0004874915
Figure 0004874915
Figure 0004874915
Figure 0004874915
・円盤状(ディスコティック)液晶化合物
ディスコティック液晶性化合物は、様々な文献(C.Destrade et al.,Mol.Crysr.Liq.Cryst.,vol.71,page 111(1981);日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B.Kohne et al.,Angew.Chem.Soc.Chem.Comm.,page 1794(1985);J.Zhang et al.,J.Am.Chem.Soc.,vol.116,page 2655(1994))に記載されている。いずれも本発明に使用することができる。また、ディスコティック液晶性化合物の重合については、特開平8−27284号公報に記載がある。
ディスコティック液晶性化合物は、重合により固定可能なように、重合性基を有するのが好ましい。例えば、ディスコティック液晶性化合物の円盤状コアに、置換基として重合性基を結合させた構造が考えられるが、但し、円盤状コアに重合性基を直結させると、重合反応において配向状態を保つことが困難になる。そこで、円盤状コアと重合性基との間に連結基を有する構造が好ましい。即ち、重合性基を有するディスコティック液晶性化合物は、下記式で表わされる化合物であることが好ましい。
D(−L−Q)n
式中、Qは重合性基であり、前記の分子内に架橋性基を有するポリビニルアルコールにおける重合性基(Q)、前記の重合性棒状液晶化合物における重合性基(Q)と同義であり、前述のように不飽和重合性基(前述の例示Q1〜Q7)、エポキシ基(Q8)又はアジリジニル基(Q9)であることが好ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基(Q1〜Q6)であることが最も好ましい。
Dは円盤状コアであり、Lは二価の連結基であり、nは3〜12の整数である。前記式中の円盤状コア(D)、及び二価の連結基(L)の好ましい具体例は、それぞれ、特開2001−4837号公報に記載の(D1)〜(D15)、(L1)〜(L25)であり、同公報に記載の内容を好ましく用いることができる。
上記ディスコティック(円盤状)化合物は、一般的にこれらを分子中心の母核とし、直鎖のアルキル基やアルコキシ基、置換ベンゾイルオキシ基等がその直鎖として放射線状に置換された構造であり、液晶性を示し、一般的にディスコティック液晶とよばれるものが含まれる。ただし、分子自身が負の一軸性を有し、一定の配向を付与できるものであれば上記記載に限定されるものではない。また、本発明において、円盤状化合物から形成したとは、最終的にできた物が前記化合物である必要はなく、例えば、前記低分子ディスコティック液晶が熱、光等で反応する基を有しており、結果的に熱、光等で反応により重合又は架橋し、高分子量化し液晶性を失ったものも含まれる。
上記ディスコティック化合物の好ましい例を下記に示す。
Figure 0004874915
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Figure 0004874915
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・その他の成分
前記重合性液晶組成物は、上記(メタ)アクリル基と結合し得る化合物及び液晶化合物以外の成分を含んでいてもよい。例えば、所望により、重合開始剤、配向制御剤、界面活性剤等を含有していてもよい。
・重合開始剤
重合開始剤としては、熱重合反応に用いられる熱重合開始剤、及び光重合反応に用いる光重合開始剤のいずれを用いてもよいが、光重合開始剤が好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2,367,661号、同2,367,670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2,448,828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2,722,512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3,046,127号、同2,951,758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3,549,367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4,239,850号明細書記載)及びオキサジアゾール化合物(米国特許4,212,970号明細書記載)が含まれる。
上記光重合開始剤の使用量は、重合性液晶組成物(塗布液の場合は固形分)の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがさらに好ましい。
・配向制御剤
前記重合性液晶組成物は、液晶の配向を制御する配向制御剤を含有していてもよい。配向制御剤は、液晶の種類や、所望の配向状態等に応じて選択することができる。
例えば、前記組成物が棒状液晶を含有し、棒状液晶を層面に対して垂直(長軸が層面に対して垂直)に配向させたい場合は、組成物中にオニウム塩等を含有させるのが好ましい。具体例については、特開2006−301605号公報(表1、第2位相差領域1〜3)等に記載があり、いずれも使用することができる。
また、前記組成物が棒状液晶を含有し、棒状液晶を層面に対して水平(長軸が層面に対して水平)に配向させたい場合は、組成物中にトリアジン化合物等を含有させるのが好ましい。具体例については、特開2006−293275号公報(実施例2)等に記載があり、いずれも使用することができる。
また、前記組成物がディスコティック液晶を含有し、ディスコティック液晶を層面に対して垂直(円盤面が層面に対して垂直)に配向させたい場合は、組成物中にピリジニウム塩(実施例1)等を含有させるのが好ましい。具体例については、特開2006−285187号公報等に記載があり、いずれも使用することができる。
また、前記組成物がディスコティック液晶を含有し、ディスコティック液晶を層面に対して水平(円盤面が層面に対して水平)に配向させたい場合や、ハイブリッド配向させたい場合は、組成物中に特定のフッ素系ポリマー等を含有させるのが好ましい。具体例については、特開2006−267183号公報(参考例2)等に記載があり、いずれも使用することができる。
・界面活性剤
前記重合性液晶組成物は、塗布性の良化等のため、界面活性剤を含有していてもよい。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤が好ましい。具体的には、例えば特開2001−330725号公報の段落番号[0028]〜[0056]記載の化合物が挙げられる。
・光学異方性層の形成方法
前記光学異方性層は、前記重合性組成物を塗布液として調製し、本発明の位相差膜からなる配向膜の表面に塗布し、乾燥して溶媒を除去するとともに、所望の配向状態を得、重合によりその配向状態を固定して形成するのが好ましい。
前記塗布液の調製に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。上記有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライド及びケトンが好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。塗布液の塗布は、公知の方法(例、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により実施できる。
前記重合性液晶組成物を塗布後、乾燥して所望の配向状態とした後、重合により硬化させて光学異方性層を形成する。光照射により重合を開始させるのが好ましく、光照射には紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/cm2〜50J/cm2であることが好ましく、100mJ/cm2〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。更に、光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。
上記光学異方性層の厚みは、0.1〜10μmであることが好ましく、0.5〜5μmであることがより好ましく、1〜5μmであることがよりさらに好ましい。
(ポリマーフィルム)
本発明の光学フィルムが支持体として有するポリマーフィルムは、透明であるのが好ましく、具体的には、光透過率が80%以上であることが好ましい。使用可能なポリマーフィルムの例には、セルロースエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレート及びポリメタクリレートのフィルムが含まれる。これらの中でもセルロースエステルフィルムが好ましく、アセチルセルロースフィルムがさらに好ましく、トリアセチルセルロースフィルムが最も好ましい。上記ポリマーフィルムは、ソルベントキャスト法により形成することが好ましい。
前記ポリマーフィルムの厚さは、一般的に20〜500μmであることが好ましく、40〜200μmであることがさらに好ましい。また、ポリマーフィルムとその上に設けられる本発明の位相差膜との接着を改善するため、ポリマーフィルムに表面処理(例、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理、火炎処理)を実施してもよい。更に、ポリマーフィルムの上には、接着層(下塗り層)を設けてもよい。また、搬送工程でのすべり性を付与したり、巻き取った後の裏面と表面との貼り付きを防止するために、平均粒径が10〜100nm程度の無機粒子を固形分質量比で5%〜40%混合したポリマー層を支持体の裏面(光学異方性層を形成する面と反対側の面)に形成してもよい。該ポリマー層は、塗布法や共流延法によって形成することができる。
前記ポリマーフィルムの前記位相差膜と接する側の表面は、親水化されているのが、耐久性の点で好ましい。上記例示した表面処理によっても親水化できるが、中でも、有機溶媒、水酸化金属塩、水、相溶化剤、及び界面活性剤を少なくとも含む液を前記表面に塗布することにより親水化するのが好ましい。この親水化方法は、特に、セルロースアシレート等のセルロース系高分子を含むポリマーフィルムに有効である。前記親水化に用いる液はアルカリ性の液であるのが好ましい。アルカリ性の液を用いて、セルロースアシレート等のセルロース系高分子を含むポリマーフィルムの表面を処理すると、鹸化が進行し、それによって親水化される。
前記有機溶媒は、水酸化金属塩を溶解し、セルロースアシレートフィルムを溶解しないものが好ましく、その具体例にはメタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール等が含まれる。
また、前記水酸化金属塩の具体例には、アルカリ金属水酸化物が好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が含まれる。
また、前記相溶化剤は、水、有機溶媒、水酸化金属塩を混合する場合に、該剤を添加することで均一な溶液となる化合物であるのが好ましく、その具体例には、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、多価アルコール等が含まれる。
また、前記界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤であるのが好ましく、その具体例には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、等が含まれる。
前記親水化処理は、前記液を支持体として用いられるポリマーフィルム等の表面に、塗布し、10〜120秒間、所望により加熱下で放置し、その後、水洗等することで実施できる。親水化処理の前に、所望によりフィルムを30〜80℃程度に加熱してもよい。また、塗布した後、フィルムの放置時にも、所望により30〜80℃程度に加熱してもよい。水洗は複数回行なってもよく、エアナイフ等を用いて水切りをすると、水洗回数を軽減できるので好ましい。取り扱い性等の観点から、前記液の表面張力は、15〜65mN/mであるのが好ましく、粘度は0.6〜20mPa・sであるのが好ましい。
また、本発明の光学フィルムを液晶表示装置の光学補償フィルム等として用いる場合は、光学異方性層の光学補償能を損なわないように、ポリマーフィルムは、光学異方性が小さいものが好ましく、さらに、そのレターデーションの波長分散性も小さいのが好ましい。具体的には、ポリマーフィルムの面内レターデーションは10nm以下であることが好ましく、5nm以下であることがよりさらに好ましい。また、波長分散性は、具体的には、波長400nmにおける面内レターデーションRe(400)と、波長700nmにおける面内レターデーションRe(700)との比Re(400)/Re(700)が、1.2未満であることが好ましい。
但し、ポリマーフィルムの光学特性を積極的に利用して、光学補償能に必要な光学特性を得る態様では、この限りではない。
[偏光板]
本発明は、本発明の光学フィルムと、偏光膜とを有する偏光板にも関する。本発明の光学フィルムは、偏光膜の一方の表面に、保護フィルムとして貼合されていてもよい。以下、本発明の偏光板について説明する。
・偏光膜
偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜があり、本発明にはいずれを使用してもよい。ヨウ素系偏光膜及び染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造する。
・保護フィルム
他方の表面に貼合される保護フィルムは、透明なポリマーフィルムが用いることが好ましい。透明であるとは、光透過率が80%以上であることを意味する。保護フィルムとしては、セルロースアシレートフィルム、及びポリオレフィンを含むポリオレフィンフィルムが好ましい。セルロースアシレートフィルムの中でも、セルローストリアセテートフィルムが好ましい。また、ポリオレフィンフィルムの中でも、環状ポリオレフィンを含むポリノルボルネンフィルムが好ましい。
保護フィルムの厚さは、20〜500μmであることが好ましく、50〜200μmであることがさらに好ましい。
本発明の光学フィルム及び偏光板は、種々のモードの液晶表示装置、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、OCB(Optically Compensatory Bend)、VA(Vertically Aligned)、ECB(Electrically Controlled Birefringence)等のいずれの表示モードの液晶表示装置にも用いることができる。また、透過型、反射型、及び半透過型のいずれの液晶表示装置にも用いることができる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
まずは、本発明の位相差膜と、その上にディスコティック液晶分子をホモジニアス配向させてその状態に固定して形成した光学異方性層とを有する位相差フィルム(光学補償フィルム)を例に本発明を説明する。
(アルカリ鹸化処理)
市販のセルロースアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士フイルム(株)製)の片面に、以下のアルカリ鹸化処理を行った。
フィルム(TD80UF)を、温度60℃の誘電式加熱ロール上を通過させ、フィルム表面温度40℃に昇温した後に、下記に示す組成のアルカリ溶液(S−1)をロッドコーターを用いて塗布量17mL/m2で塗布し、110℃に加熱した(株)ノリタケカンパニーリミテド製のスチーム式遠赤外ヒーターの下に10秒滞留させた。続けて、同じくロッドコーターを用いて蒸留水を2.8mL/m2塗布し、次いで、ファウンテンコーターによる水洗とエアナイフによる水切りを3回繰り返し、アルカリを洗い落とした後に、70℃の乾燥ゾーンに5秒間滞留させて乾燥し、片面鹸化処理フィルムA−1を作製した。
アルカリ溶液(S−1)組成:
水酸化カリウム 8.6質量部
水 24.1質量部
イソプロパノール 56.3質量部
界面活性剤(K−1:C1633O(CH2CH2O)10H) 1.0質量部
プロピレングリコール 10.0質量部
アルカリ溶液(S−1)物性:
表面張力 20mN/m
粘度 5.2mPa・s
鹸化処理フィルムA−1の表面は、水に対する接触角を測定したところ、10点測定した結果が36〜38°の範囲であった。
(PVA膜(位相差膜)の形成)
表1に示したPVAを用いて、8〜12%のポリビニルアルコール溶液を種々調製し、上記鹸化処理されたフィルム(A−1)の鹸化処理面に塗布し、温度120℃で4分間乾燥することで、厚さ10μmのPVA膜付き支持体をそれぞれ作製した。PVA膜単体のRthは、別途ガラス板上にPVA膜を作製し、自動複屈折率計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株)社製)を用いて光学特性を測定することにより求めた。
なお、表1中の、PVA105、PVA110、PVA124は、株式会社クラレ社製の未変性PVAの商品名であり、その平均重合度及び平均鹸化度は表1中に示した。
また、表1中、変性PVAは、特開平9−152509号公報の[0101]欄に記載の合成例1に従って、但し、用いたMP203(株式会社クラレ社製)の代わりに、PVA203、PVA103(株式会社クラレ社製)を用いて製造した修飾PVA(架橋基付きPVA)である。
(光学異方性層の形成)
下記の組成のディスコティック液晶性化合物を含む塗布液(D−1)を調製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ディスコティック液晶化合物を含む塗布液(D−1)の組成
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
下記のディスコティック液晶性化合物(I) 18質量部
エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート
(V#360、大阪有機化学(株)製) 2質量部
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 0.6質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 0.2質量部
空気界面垂直配向剤 0.1質量部
メチルエチルケトン 39質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
Figure 0004874915
上記塗布液(D−1)を、上記作製したPVA膜上に#3.6のワイヤーバーで連続的に塗布した。フィルムの搬送速度は20m/minとした。室温から80℃に連続的に加温する工程で溶媒を乾燥させ、その後、125℃の乾燥ゾーンで180秒間加熱し、ディスコティック液晶性化合物を配向させた。続いて、フィルムの温度を90℃に保持して、高圧水銀灯を用いてUV光を500mJ/cm2照射し、液晶化合物の配向を固定化し、光学異方性層を形成し、光学補償フィルムAY1−1〜AY1−10を作製した。
作製した光学補償フィルムAY1−9からディスコティック液晶性化合物を含む光学異方性層のみを剥離したものを自動複屈折率計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株)社製)を用いて光学特性を測定した。Reは138nmであり、Rthは69nmであり、ディスコティック液晶構造単位がフィルム面に対して実質的に垂直に配向している光学異方性層が形成されたことが確認できた。
上記で作製した各光学補償フィルムに関し、下記の方法に従って密着性を評価し、ならびに及び波長550nmの面内レターデーションRe及び同波長の厚み方向のレターデーションRthを測定し、結果を表1に示した。
(密着性評価)
上記作製した各光学フィルム試料の液晶層を有する側の表面に、カッターナイフで碁盤目状に縦11本、横11本の切り込みを入れて、合計100個の正方形の升目を刻み、日東電工(株)製のポリエステル粘着テープ”No.31B”を圧着して、密着試験を行った。剥がれの有無を目視で観察し、下記の4段階評価を行った。
◎:100個の升目中に剥がれが全く認められなかったもの
○:100個の升目中に剥がれが認められたものが2升以内のもの
△:100個の升目中に剥がれが認められたものが3〜10升のもの
×:100個の升目中に剥がれが認められたものが10升を超えたもの
Figure 0004874915
表1に示した結果から以下のことが理解できる。
未変性PVAのみからなる位相差膜(AY1−11)はディスコティック液晶組成物からなる光学異方性層と密着せず、容易に剥離する。これに対し、架橋性基を有する変性PVAを混合した位相差膜(AY1−1〜AY1−5、AY1−7〜AY1−9)は、ディスコティック液晶層との密着性がよく、かつ位相差膜のRthが30nm以上となる。上記結果より、架橋性基を有する変性PVAの混合比が0.5質量%以上の位相差膜で、この効果が確認され、さらに光学異方性の発現に必要な位相差膜の厚みを低減できるという観点では、混合比が10質量%以下であるのが好ましい。架橋性基を有するPVAは鹸化度が低いほうがより効果的に密着性を高め、なおかつ混合による光学異方性の目減りかたも少ない。
(偏光板の作製)
上記で作製した光学フィルムAY1−1について、支持体の裏面(配向膜及び光学異方性層が形成されていない側の表面)を鹸化処理した。具体的には、1.5N水酸化ナトリウム水溶液(55℃、2分)に浸漬した後、水洗した(室温、15秒)。更に0.1N硫酸(30℃、20秒)に浸漬した後、水洗した(室温、15秒)。
ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、各光学フィルムの鹸化処理を行った裏面を、偏光膜の一方の表面にRoll To Rollで貼り付けた。このとき、前記偏光膜の吸収軸と、位相差フィルムAY1−1の遅相軸とは垂直になるように配置されていた。
次に、厚さ80μmのセルローストリアセテートフィルム(TD−80UF:富士フイルム(株)製)に上記鹸化処理を行い、鹸化処理した面をポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側の表面にRoll To Rollで貼り付けた。このようにして偏光板H1−1をそれぞれ作製した。
偏光坂H1−1に用いた光学フィルムAY1−1をセルローストリアセテートフィルム(TD80UF)に代えた以外は、同様の方法で、鹸化処理及び偏光膜との張り合わせを行い、偏光坂H1−11を作製した。
(視認側偏光板の作製)
延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、市販のセルロースアシレートフィルム(富士フイルム(株)製 Z−TAC)を鹸化後、をロールtoロールで貼り付けた。
また、市販のセルローストリアシレートフィルム(フジタックTD80UF、富士フイルム(株)製)に鹸化処理を行い、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、前記偏光膜の他方の面にロールtoロールで貼り付け、70℃で10分以上乾燥して、偏光板(P1)を作製した。
(液晶表示装置の作製)
《IPSモードの液晶表示装置の作製》
IPSモードの液晶テレビTH−32LX500(松下電器産業(株)社製)から、液晶セルを取り出し、視認側及びバックライト側に貼られてあった偏光板、及び光学フィルムを剥した。この液晶セルは、電圧無印加状態及び黒表示時では液晶分子はガラス基板間で実質的に平行配向しており、その遅相軸方向は画面に対して水平方向であった。
上記の平行配向セルの上下のガラス基板に、上記作製した偏光板(H1−1)、及び偏光板(P1)を、粘着剤を用いて貼り合わせた。このとき、バックライト側の偏光板として、偏光板(H1−1)を配置し、視認側の偏光板として、偏光板(P1)を配置し、偏光板(P1)に含まれるセルロースアシレートフィルム(Z−TAC)が視認側のガラス基板に接するように、また、偏光板(H1−1)に含まれる位相差フィルムAY1−1がバックライト側のガラス基板に接するように貼り合わせた。
また、偏光板(H1−1)の吸収軸と液晶セルの遅相軸が垂直になるようにし、偏光板(H1−1)と偏光板(P1)の吸収軸は直交するように配置した。
このようにして偏光板を貼り合せた液晶セルを、再度、液晶テレビTH−32LX500に組み込み、液晶表示装置(L1)を作製した。
同様に、偏光坂H1−1の代わりにH1−11を用いて液晶表示装置L2を作製した。
作製した液晶表示装置L1及びL2を斜め方向から観察すると、L2はL1に比べ光漏れが大きかった。光学フィルムAY1−1の使用により、斜め方向の光漏れが低減できることが確かめられた。
[実施例2]
次に、本発明の位相差膜と、その上でディスコティック液晶分子をハイブリッド配向させてその状態に固定して形成した光学異方性層とを有する位相差フィルム(光学補償フィルム)を例に本発明を説明する。
(PVA層(位相差膜)の形成)
実施例1と同様にして、片面鹸化処理フィルムKF−1を作製し、その上に、実施例1と同様にして、下記表2に示す組成のPVA層(位相差膜)を形成し、その後、実施例1と同様にして表面をラビング処理した。
(光学異方性層の形成)
下記組成の光学異方性層用塗布液D−2を調製した。
(光学異方性層用塗布液D−2の調製)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ディスコティック液晶化合物を含む塗布液(D−2)の組成
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
上記ディスコティック液晶化合物(I) 91.0質量部
エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパンアクリレート
(V#360、商品名、大阪有機化学(株)) 9.0質量部
セルロースアセテートブチレート
(CAB551−0.2、商品名、イーストマンケミカル製) 2質量部
セルロースアセテートブチレート
(CAB531−1、商品名、イ−ストマンケミカル製) 0.5質量部
フルオロ脂肪族基含有共重合体(メガファックF780、大日本インキ(株)製)
0.31質量部
イルガキュアー907(商品名、チバガイギー社製) 3.0質量部
カヤキュアーDETX(商品名、日本化薬(株)製) 1.0質量部
メチルエチルケトン 207.3質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――

上記形成した各位相差膜のラビング処理面に、上記塗布液D−2を5.3mL/m2で塗布し、115℃で600秒間液晶層を熟成し、液晶層を配向処理した。引き続き塗布物全体が80℃となってからUV照射して、配向状態のまま液晶層を固定して、光学異方性層を形成した。こうして光学補償フィルムAY2−1〜AY2−3を作製し、実施例1と同様の方法で評価した。
Figure 0004874915
表2の結果から、本発明の位相差膜は、ディスコティック液晶組成物をハイブリッド配向させてその状態に固定して形成された光学異方性層との間でも密着性が高く、同様の効果が得られることが理解できる。
[実施例3]
次に、本発明の位相差膜と、その上で棒状液晶分子を垂直配向させてその状態に固定して形成した光学異方性層とを有する位相差フィルム(光学補償フィルム)を例に本発明を説明する。
(PVA層(位相差膜)の形成)
実施例1と同様にして、片面鹸化処理フィルムKF−1を作製し、その上に、実施例1と同様にして、下記表3に示す組成のPVA層(位相差膜)を形成し、その後、実施例1と同様にして表面をラビング処理した。
(光学異方性層の形成)
特開2006−215092号公報の[0198]〜[0200]に記載の棒状液晶化合物を含む塗布液、即ち、下記組成の塗布液N−1を調製した。
塗布液N−1の組成:
下記棒状液晶化合物A 3.8g
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 0.06g
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 0.02g
下記空気界面側垂直配向剤 0.002g
メチルエチルケトン 9.2g
Figure 0004874915
Figure 0004874915
各位相差膜のラビング処理面に、この塗布液N−1を、#4.5のワイヤーバーで塗布した。これを金属の枠に貼り付けて、100℃の恒温槽中で2分間加熱し、棒状液晶化合物を配向させた。次に、80℃で120W/cm高圧水銀灯により、20秒間UV照射し棒状液晶化合物を架橋して、その後、室温まで放冷して光学異方性層を形成して、光学フィルムAY3−1〜AY3−4をそれぞれ作製した。
実施例1と同様にして作製した光学フィルムAY3−1〜AY3−4の密着性を評価した。結果を下記表3に示す。
Figure 0004874915
表3の結果から、本発明の位相差膜は、棒状液晶組成物をホメオトロピック配向させてその状態に固定して形成された光学異方性層との間でも密着性が高く、同様の効果が得られることが理解できる。

Claims (15)

  1. ポリビニルアルコール類を主成分とする位相差膜であって、未変性ポリビニルアルコール及び分子内に架橋性基を有する変性ポリビニルアルコールを少なくとも含有し、且つ波長550nmにおける厚み方向のレターデーション(Rth)が、30nm以上であり、
    前記未変性ポリビニルアルコールの平均鹸化度が、95モル%以上であり、且つ前記変性ポリビニルアルコールの平均鹸化度が、50〜90モル%であり、
    前記未変性ポリビニルアルコールの平均重合度が、1000〜5000であり、且つ前記変性ポリビニルアルコールの平均重合度が、100〜800であり、及び
    含有される全ポリビニルアルコール類に対し、前記変性ポリビニルアルコールを2〜10質量%の割合で含有することを特徴とする位相差膜。
  2. 厚みが5〜50μmであることを特徴とする請求項1に記載の位相差膜。
  3. 前記変性ポリビニルアルコールの架橋性基が、不飽和重合性基、エポキシ基及びアジリジニル基のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の位相差膜。
  4. 前記変性ポリビニルアルコールの架橋性基が、エチレン性不飽和重合性基であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の位相差膜。
  5. 前記変性ポリビニルアルコールが下記式(II)で表される繰り返し単位を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の位相差膜。
    Figure 0004874915
    式(II)中、L 11 は、単結合、−CO−、−CO−NH−、−CO−NH−アルキレン基−、−CO−NH−アルキレン基−O−、−CO−NH−アルキレン基−CO−O−、−CO−NH−アルキレン基−O−CO−、−CO−NH−アルキレン基−CO−NH−、−CO−アルキレン基−O−CO−、−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−O−CO−、−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−O−、−CO−アリーレン基−O−アルキレン基−及び−アルキレン基−O−CO−からなる群より選ばれる連結基であり;Qは、重合性の架橋性基である。
  6. 前記変性ポリビニルアルコールが、下記式(II-1)〜(II-11)のいずれかで表される繰り返し単位を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の位相差膜。
    Figure 0004874915
  7. 液晶配向膜として利用されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の位相差膜。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の位相差膜と、その上に、液晶組成物から形成された光学異方性層とを有することを特徴とする光学フィルム。
  9. 前記光学異方性層が、重合性基を有する液晶化合物を含有する重合性液晶組成物を、前記位相差膜上で配向させて、その状態に固定することで形成される層であることを特徴とする請求項に記載の光学フィルム。
  10. 前記液晶化合物が有する重合性基が、前記位相差膜中の変性ポリビニルアルコールが有すると架橋性基と反応可能な重合性基であることを特徴とする請求項に記載の光学フィルム。
  11. 前記位相差膜を支持するポリマーフィルムを有することを特徴とする請求項10のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  12. 前記ポリマーフィルムが、セルロースアシレートを主成分とするポリマーフィルムであることを特徴とする請求項11に記載の光学フィルム。
  13. 偏光膜と、請求項11又は12に記載の光学フィルムとを有する偏光板。
  14. 前記光学フィルムが、前記偏光膜の保護フィルムであることを特徴とする請求項13に記載の偏光板。
  15. 請求項13又は14に記載の偏光板を有することを特徴とする液晶表示装置。
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