JP4873272B2 - カメラ校正装置 - Google Patents
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Description
また、移動体の全周囲を4台のカメラでカバーして、鳥瞰図や全周囲パノラマ画像を表示させるカメラシステムのためのカメラ校正装置の具体的な構成として、移動体前方を撮影視界とする前方カメラと、移動体右側方を撮影視界とする右側方カメラと、移動体左側方を撮影視界とする左側方カメラと、移動体後方を撮影視界とする後方カメラを移動体に搭載し、前記第1平面を路面とし、前記近傍校正指標が前記路面に描画された互いにかつ前記近傍校正指標から遠く離れた2つのマーカとし、前記遠方校正指標が前記路面に描画された互いにかつ前記近傍校正指標から遠く離れた2つのマーカとすることが提案される。このカメラ校正を工場内で行う場合には、路面は工場の床面となる。なお、ここで、路面に描画されたマーカとは、路面に直接ペンキ等で塗られたマーカだけでなく、実質的に路面と同じ高さレベルとみなされるプレート上にペンキ等で塗られたマーカを路面に載置するような形態のものも含んでいる。
カメラ1の撮影視界における第1平面Πにおいて、カメラ1からの撮影距離が短い近傍領域Πsと、カメラ1からの撮影距離が長い遠方領域Πwが規定されている。近傍領域Πsには4つの平面状近傍校正指標(以下単に近傍指標と称する)M1、M2、M3、M4が配置されており、遠方領域Πwにはそれぞれカメラ光軸の横断方向に大きく間隔をあけた2つの平面状遠方校正指標(以下単に遠方指標と称する)M5、M6が配置されている。なお、近傍指標と遠方指標を特に区別する必要のない場合では、単に指標という語句を用い、校正指標を総称する図番を9とした。また、第1平面Πの平面座標系における各指標の座標位置は指標の実座標位置として既知である。
図3は、第1平面Πとしての路面の所定の位置に停止した車両と、その路面に描画された校正指標とカメラ視界との関係を示す説明図である。ここでは車載カメラ1として、車両前方をカメラ視界とする第1カメラ11と、車両右側方をカメラ視界とする第2カメラ12と、車両後方をカメラ視界とする第3カメラ13と、車両左側方をカメラ視界とする第4カメラ14とが備えられている。なお、各カメラを特に区別しない場合には共通的にカメラ1と呼ぶことにする。
まず、最初に校正処理するカメラ1を指定して(#01)、指定されたカメラ1の撮影画像をワーキングメモリに取り込む(#02)。指定されたカメラ1の視界に属する近傍領域の位置情報を参照して、その近傍領域に配置されている近傍指標のための注目検索領域を撮影画像に対して設定する(#03)。設定された注目検索領域から4つの近傍指標を検出し、その画像座標位置を算定する(#04)。算定された4つの近傍指標の路面座標系での座標位置である路面座標位置を指標情報管理部52から読み込む(#05)。4つの近傍指標の算定座標位置と路面座標位置とを利用して、予備ホモグラフィ:H1を算定する(#06)。指定されたカメラ1の視界に属する遠方領域に配置された遠方指標の路面座標位置を指標情報管理部52から読み取って、予備ホモグラフィ:H1に与えることで、当該遠方指標の撮影画像座標系での存在位置を推定する(#07)。この推定された存在位置に基づいて、撮影画像上で遠方指標を検出するための注目検索領域を設定する(#08)。設定された注目検索領域から2つの近傍指標を検出し、その画像座標位置を算定する(#09)。算定された2つの遠方指標の路面座標系での座標位置である路面座標位置を指標情報管理部52から読み込む(#10)。遠方指標と、4つの近傍指標から選んだより遠方指標から遠い2つの近傍指標との算定座標位置と路面座標位置とを利用して、精密ホモグラフィ:H2を算定する(#11)。算定された精密ホモグラフィ:H2は、指定されたカメラ1のホモグラフィとして登録される(#12)。次に、4台の全てのカメラ1の精密ホモグラフィ:H2の登録が完了したかどうかチェックされ(#13)、まだ未了のカメラが残っていると(#13No分岐)、再びステップ#01に戻って、上述した処理を繰り返す。全てのカメラ1の精密ホモグラフィ:H2の登録が完了した場合(#13Yes分岐)、全てのカメラ1の精密ホモグラフィ:H21、H22、H23、H24から、各カメラ1の校正データをカメラ校正テーブルに登録して、このカメラ校正ルーチンを終了する(#14)。
以下に、図4で示された平面状校正指標9以外の模様を有する平面状校正指標を例示する。
(1)図7で示す校正指標9では、近傍指標は黒く(周囲と画像処理的に区別できるならその色は黒に限定されない)塗りつぶされた台形であり、遠方指標は黒く塗りつぶされた三角形である。近傍指標を規定する台形は、カメラの光学中心位置から同一の放射角度で放射状に伸びる2本の直線と、カメラの光軸(図7においてカメラ位置から上下方向に延びる線)に直交する2本の平行な直線とによって規定される台形である。この台形の4つのコーナ点が4つの校正指標点、q1、q2、q3、q4となる。この台形の境界辺をエッジ検出により検出し、検出された4つの境界線の交点を算定することで4つの校正指標点、q1、q2、q3、q4が得られる。遠方指標を規定する三角形は、カメラの光学中心位置から遠方領域の方に延びた1本の放射直線とカメラの光軸に直交する1本の直線と任意に設定可能な直線によって規定される三角形である。三角形の2つの境界辺を横方向エッジ検出により検出し、検出された2本の境界線の交点を算定することで校正指標点q5またはq6が得られる。
使用するカメラが高品質でない場合、被写体の輝度によっては像の位置がずれる可能性がある。このような場合は、そのままエッジ検出した後に直線を当てはめても実際とは異なる位置に直線が設定されてしまう恐れがある。この問題を解決するために、図8で示す校正指標は、その濃淡パターンが相補的となっていることで、上記ずれをキャンセルさせるようになっている。つまり、図7による校正指標と比較して、その近傍指標のパターン模様は、実質的には2本の放射直線と、2本の平行直線とによって規定される1つの台形と、その台形の各頂点の180°回転位置に規定されるほぼ相似するダミーの4つの台形が黒く塗りつぶされた模様となっている。近傍指標のパターン模様は、図7での遠方指標である三角形の対頂角側にもうひとつダミーの三角形が配置された模様となっている。つまり、校正指標としての中央の台形及び三角形の基準線を共有するダミーの台形と三角形が存在することにより、相補的な濃淡パターンが実現されている。
(2)
図9に示されたこの校正指標は、図8に示された校正指標と類似しているが、ダミーを含む台形及び三角形のサイズを、カメラ1より遠方側に位置するものほど大きくすることにより撮影画像上でのそれぞれのサイズがほぼ同一のサイズとなるように設定されている。この校正指標の撮影画像が図10に示されている。この図10から理解できるように、実際の路面上では放射状直線であったものが撮影画像上では垂直線として現れ、水平線であったものはそのまま水平線としてあらわれるので、画像処理におけるエッジ検出が大変処理がシンプルになる。これにより、各パターンのエッジ検出精度が向上、結果的に校正指標点の算定を導く直線検出の精度の向上が期待できる。
(1)上述した実施の形態では、モノグラフィを算定するため、4つの校正指標を用いていたが、もちろん4つ以上の校正指標を用いてもよい。また、配置される近傍指標(詳しくは近傍指標点)も4つとしていたが、それ以上の近傍指標を配置し、最も検出しやすいものだけを選択して利用するようにしてもよい。遠方指標も2つに限定されるわけではなく、1つ以上であればよい。また、よりたくさんの遠方指標を配置して、最も検出しやすいものだけを選択して利用するようにしてもよい。
また、本発明によるカメラ校正(カメラの校正)を通じて実際の路面位置と撮影画像上での路面位置が正確に対応付けられていると、車載カメラで取得された撮像画像に含まれる表示物(例えば、車線や物体等)の実際の位置が撮像画像の画像処理を通じて正確に特定することができる。
π:撮像画像面
H:ホモグラフィ
H1:予備ホモグラフィ
H2:精密ホモグラフィ
5:コントロールユニット
9:校正指標
M1〜M4:近傍校正指標
M5〜M6:遠方校正指標
51:画像取得部
52:指標情報管理部
53:指標位置算定部
53a:近傍指標位置算定部
53b:遠方指標位置算定部
54:ホモグラフィ算定部
54a:予備ホモグラフィ算定部
54b:精密ホモグラフィ算定部
55:指標位置推定部
56:校正部
57:表示画像生成部
Claims (6)
- カメラの撮影視界における第1平面内で規定された、前記カメラからの撮影距離が短い近傍領域に配置された少なくとも4点の座標を表す平面状近傍校正指標及び前記カメラからの撮影距離が長い遠方領域に配置された少なくとも1つの平面状遠方校正指標と含む撮影画像を取得する画像取得部と、
前記第1平面における前記近傍校正指標と前記遠方校正指標との座標位置を実座標位置とし管理している指標情報管理部と、
前記撮影画像における前記近傍校正指標の座標位置を算定座標位置として算定する近傍指標位置算定部と、
前記少なくとも4点の座標を表す近傍校正指標の実座標位置と算定座標位置とから前記撮影画像の撮影画像面と前記第1平面との間の予備ホモグラフィを算定する予備ホモグラフィ算定部と、
前記予備ホモグラフィを用いて前記撮影画像における前記遠方校正指標の存在位置を推定する遠方指標位置推定部と、
前記推定された存在位置を用いて前記撮影画像における前記遠方校正指標の座標位置を算定座標位置として算定する遠方校正指標位置算定部と、
前記近傍指標位置算定部によって算定された近傍指標及び前記遠方指標位置算定部によって算定された遠方指標のうちから選択された少なくとも4点の座標を表す選択指標の算定座標位置及びこれらに対応する実座標位置とから前記撮影画像の撮影画像面と前記第1平面との間の精密ホモグラフィを算定する精密ホモグラフィ算定部と、
前記精密ホモグラフィを用いて前記カメラの校正を行う校正部と、
を備えたカメラ校正装置。 - 前記精密ホモグラフィを算定するために用いられる選択校正指標は、当該選択校正指標によって区画される領域が前記撮影画像面の中で広い範囲に分布するように選択される請求項1に記載のカメラ校正装置。
- 前記カメラが移動体に取り付けられたカメラであり、前記第1平面は路面であり、前記校正指標は前記路面に描画されたエッジを有するマーカである請求項1または2に記載のカメラ校正装置。
- 前記画像取得部は、異なる撮影視界を有するとともに隣り合うカメラの撮影画像における前記第1平面で共通する共通領域を有する複数のカメラからの撮影画像を取得し、前記共通領域には少なくとも1つの共通校正指標が位置しており、前記校正部は前記精密ホモグラフィを用いて得られた隣り合うカメラの撮影画像における前記共通校正指標の位置関係から前記隣り合うカメラの校正を行う請求項1から3のいずれか一項に記載のカメラ校正装置。
- 前記近傍校正指標が各カメラの撮影画像における撮影中心線近傍で撮影距離の短い領域に位置するように配置されており、前記共通校正指標が各カメラの撮影画像における周辺部で撮影距離の長い領域に位置するように配置されている請求項4に記載のカメラ校正装置。
- 前記カメラが移動体に取り付けられたカメラであり、前記カメラには、車両前方を撮影視界とする前方カメラと、車両右側方を撮影視界とする右側方カメラと、車両左側方を撮影視界とする左側方カメラと、車両後方を撮影視界とする後方カメラが含まれており、
前記第1平面は路面であり、前記近傍校正指標が前記路面に描画された4つのマーカであり、前記遠方校正指標が前記路面に描画された互いにかつ前記近傍校正指標から遠く離れた2つのマーカである請求項4または5に記載のカメラ校正装置。
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