JP4872050B2 - 熱電素子 - Google Patents

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本発明は、熱電素子に関する。
熱電変換とは、ゼーベック効果やペルチェ効果を利用して、電気エネルギーを冷却や加熱のための熱エネルギーに、また逆に熱エネルギーを電気エネルギーに直接変換することをいう。熱電変換は、
(1)エネルギー変換の際に余分な老廃物を排出しない、
(2)排熱の有効利用が可能である、
(3)材料が劣化するまで継続的に発電を行うことができる、
(4)モータやタービンのような可動装置が不要であり、メンテナンスの必要がない、
等の特徴を有していることから、エネルギーの高効率利用技術として注目されている。
熱エネルギと電気エネルギとを相互に変換できる材料、すなわち、熱電材料の特性を評価する指標としては、一般に、性能指数Z(=S2σ/κ、但し、S:ゼーベック係数、σ:電気伝導度、κ:熱伝導度)、又は、性能指数Zと、その値を示す絶対温度Tの積として表される無次元性能指数ZTが用いられる。ゼーベック係数は、1Kの温度差によって生じる起電力の大きさを表す。熱電材料は、それぞれ固有のゼーベック係数を持っており、ゼーベック係数が正であるもの(p型)と、負であるもの(n型)に大別される。また、出力因子PF(=σS2)も指標として用いられる。
また、熱電材料は、通常、p型の熱電材料とn型の熱電材料とを接合した状態で使用される。このような接合対は、一般に、「熱電素子」と呼ばれている。熱電素子の性能指数は、p型熱電材料の性能指数Z、n型熱電材料の性能指数Z、並びに、p型及びn型熱電材料の形状に依存し、また、形状が最適化されている場合には、Z及び/又はZが大きくなるほど、熱電素子の性能指数が大きくなることが知られている。従って、性能指数の高い熱電素子を得るためには、性能指数Z、Zの高い熱電材料を用いることが重要である。
このような熱電材料としては、
(1)Bi−Te系、Pb−Te系、Si−Ge系等の化合物半導体、
(2)NaxCoO2(0.3≦x≦0.8)、(ZnO)mIn23(1≦m≦19)、Ca3Co49等のCo系酸化物セラミックス、
(3)Zn−Sb系、Co−Sb系、Fe−Sb系等のスクッテルダイト化合物、
(4)ZrNiSn等のハーフホイスラー化合物、などが知られている。
しかしながら、従来の熱電材料は、熱起電力が300μV/K以下であり、無次元性能指数ZTは1程度である。特に、近年、熱的及び化学的に高い安定性を有する酸化物材料が多数報告されているが、これらの熱電変換性能は、一般に用いられる合金材料より性能が低く、バルク材料のZTは0.5程度である。実用レベルの廃熱回収や冷却を行うためには、ZTが1以上、より好ましくは2以上の材料が望まれている。
そこでこの問題を解決するために、従来から種々の提案がなされている。
例えば、非特許文献1には、パルスレーザーデポジション法を用いて、LaAlO3単結晶基板の(001)面上に、絶縁層SrTiO3(ドープなし、ne≪1015cm-3)と高伝導層SrTi0.8Nb0.23(20%Nbドープ、ne=2.4×1021cm-3)とを交互に積層した超格子が開示されている。
同文献には、
(1) SrTi0.8Nb0.23層の厚さが1.56nm以下(4ユニットセル厚さに相当)になると、室温におけるゼーベック係数が劇的に増加する点、及び、
(2) SrTi0.8Nb0.23の厚さが、1ユニットセル厚さになると、室温におけるゼーベック係数がバルクの4.4倍になる点、
が記載されている。
また、非特許文献2には、熱電素子ではないが、厚さ1mmのSrTiO3基板上にLaAlO3薄膜を形成し、SrTiO3−LaAlO3薄膜界面に電界を印加するためのゲート電極を備えたデバイスが開示されている。
同文献には、SrTiO3−LaAlO3薄膜界面に形成された擬2次元電子ガスによって大きな電界効果応答性が得られること、及び、界面にゲート電圧を印加することによって界面での電子キャリア数及び電気伝導率が大きく変化することが報告されている。
さらに、非特許文献3には、不均一ドーピングや分割を用いて、熱電材料内の温度分布T(r)に対応して、位置に依存した電気化学ポテンシャルμ(r)を調節し、[E−μ(r)]/eT(r)が熱電材料内で一定になるようにすると、熱電変換効率がカルノー効率に近づくことが示唆されている。
H.Ohta et al., Nature Materials 6(2007)129 S.Thiel et al., Science 313(2006)1942 T.E.Humphrey and H.Linke, Phy.Rev.Lett.94(2005)096601
一般に、熱電性能は、キャリア数によって変化し、熱電性能を最大にするキャリア数が存在する。キャリア数を最適にするためには、材料にドーピングを施す。通常のバルク熱電材料では、混合、焼結、アニール等のプロセスにより材料を作製する。しかしながら、この方法では、材料を均一かつ最適なキャリア数に調整することは困難である。
一方、非特許文献3に記載されているように、キャリアを局所的又は不均一にドーピングすることにより、熱電特性の向上が期待される。しかしながら、従来の製造方法では、材料内に不均一にドーピングを施し、しかも、熱電変換効率が最大となるようにドーピング量を制御するのは困難である。
さらに、非特許文献2には、SrTiO3−LaAlO3薄膜からなる電界効果応答性に優れた電子デバイスが開示されている。しかしながら、このような電子デバイスを熱電素子に応用した例は、従来にはない。
本発明が解決しようとする課題は、従来の熱電素子とは構造が全く異なり、熱電変換効率が高い新規な熱電素子を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る熱電素子は、
キャリア濃度が1022個/cm3以下である半導体Aと、
前記半導体A内に生じた温度勾配に応じて起電力を取り出し、又は、通電によって前記半導体A内に温度勾配を生じさせるための一対のソース電極S及びドレイン電極Dと、
前記ソース電極S−前記ドレイン電極D間の通電方向に対して垂直方向に電界を印加するためのゲート電極Gと、
前記半導体Aと前記ゲート電極Gの間に形成された、絶縁破壊電界が100kV/cm以上である絶縁材料からなるゲート絶縁膜Bとを備え、
前記半導体Aは、SrTiO 3 であり、
前記ゲート絶縁膜Bは、LaAlO 3 である
ことを要旨とする。
キャリア濃度は、電気伝導度σとは正の相関があり、ゼーベック係数の絶対値|S|とは負の相関がある。そのため、キャリア濃度の単なる増加は、電気伝導度σの増加とゼーベック係数の絶対値|S|の減少を招き、到達可能な出力因子には限界がある。
これに対し、半導体Aの表面にソース電極S、ドレイン電極及びゲート電極Gを設け、ゲート電極Gに電圧を印加すると、ゲート電極G直下の半導体Aの表面において、キャリア濃度が変化する。しかも、ゲート電圧がある一定値以上になると、ゲート電極G直下の半導体Aの表面においてキャリアが2次元的に閉じこめられ、その量子効果によって巨大な熱起電力が発生する。そのため、電気伝導度σとゼーベック係数の絶対値|S|を同時に増加させることができ、出力因子を最大にすることができる。
以下に本発明の一実施の形態につて詳細に説明する。
[1. 熱電素子(1)]
図1に、本発明の第1の実施の形態に係る熱電素子の概略構成図を示す。図1において、熱電素子10は、半導体Aと、ゲート絶縁膜Bと、ソース電極Sと、ドレイン電極Dと、ゲート電極Gとを備えている。
[1.1 半導体A]
半導体Aは、キャリア濃度が1022個/cm3以下である材料からなる。キャリアは、電子又はホールのいずれであっても良い。
半導体Aは、キャリア濃度が所定の条件を満たすものであれば良く、その組成や結晶構造等は特に限定されるものではない。例えば、半導体Aは、金属、金属間化合物、半金属、酸化物、炭化物、窒化物、酸窒化物などのいずれであっても良い。また、半導体Aは、単結晶、多結晶、あるいは、非晶質であっても良い。
これらの中でも、酸化物は、耐熱性に優れた熱電素子が得られるので、半導体Aの材料として特に好適である。また、酸化物の中でも、遷移金属を含む酸化物は、高い熱電特性を示すので、半導体Aとして特に好適である。特に、チャネル部には、遷移金属を有し、dバンドを介して伝導する材料(例えば、SrTiO3)を用いるのが好ましい。これは、遷移金属を含む酸化物は、dバンドを介して伝導するものが多く、d電子キャリアの電子雲が比較的局在しており、二次元的な閉じこめ効果が顕著であるためである。
半導体Aとして好適な酸化物としては、具体的には、
(1) SnO2、In23、ITO、Ga23などの遷移金属を含まない酸化物、
(2) SrTi1-xx3(M=Nb、V、Ta。0≦x≦0.5。)、Zn1-xxO(M=Al、Ga、In。0≦x≦0.5)、NiO、TiO2-x(0≦x≦0.5)、Ca3Co49、NayCoO2(0.7≦y≦1.0)、In2-zz3(ZnO)m(R=Al、Ga。m=1〜19。0≦z≦1.0)などの遷移金属を含む酸化物、
などがある。半導体Aは、これらのいずれか1種の材料からなるものでも良く、あるいは、2種以上の材料からなるものでも良い。また、半導体Aは、上述した材料のみからなるものでも良く、あるいは、上述した材料を主な組成として含む複合体であっても良い。いずれの材料を用いる場合であっても、適切なドーピングを行うことにより、キャリア濃度を調節することができる。
また、半導体Aは、図1に示すように、バルク材料であっても良く、あるいは、適当な基板(例えば、ガラス基板、表面に絶縁被膜を有するSi基板など)の表面に形成された薄膜であっても良い。さらに、半導体Aが薄膜からなる場合、半導体Aは、1種類の材料からなるものでも良く、あるいは、2種以上の異なる材料からなる積層薄膜材料であっても良い。
特に、2種以上の異なる材料からなる積層薄膜材料は、材料の組み合わせ及び薄膜の厚さを最適化することによって、巨大な熱起電力が得られるので、半導体Aとして好適である。これは、異なる材料を接触させることによって、界面に2次元的に閉じこめられたキャリアが生じるためである。
このような材料の組み合わせとしては、具体的には、SrTiO3/SrTi1-xNbx3、TiO2/SrTiO3、BaTiO3/SrTi1-xNbx3、SrTiO3/La1-xSrxTiO3、ZnO/Zn1-xAlx3(但し、0≦x≦0.5)などがある。
[1.2 ゲート絶縁膜B]
ゲート絶縁膜Bは、半導体A−ゲート電極G間のキャリアの移動を抑制するためのものであり、半導体Aとゲート電極Gの間に形成される。ゲート絶縁膜Bは、絶縁破壊電界が100kV/cm以上である絶縁材料からなる。
ゲート絶縁膜Bは、上述の条件を満たす限り、その組成や結晶構造等は特に限定されるものではない。例えば、ゲート絶縁膜Bは、上述の条件を満たす限り、金属、金属間化合物、半金属、酸化物、炭化物、窒化物、酸窒化物などのいずれであっても良い。また、ゲート絶縁膜Bは、単結晶、多結晶、あるいは、非晶質であっても良い。
さらに、ゲート絶縁膜Bは、欠陥のない均一な膜が好ましい。また、絶縁性を向上させるために、2種類以上の多層膜としても良い。また、BaTiO3、SrTiO3、Pb(Zr、Ti)O3、Ta25のような強誘電体材料は、誘電率が大きく、伝導キャリアを誘起させやすいので、ゲート絶縁膜Bとして好ましい。
これらの中でも、ある種の酸化物は、絶縁破壊電界が高いので、ゲート絶縁膜Bとして特に好適である。
ゲート絶縁膜Bとして好適な酸化物としては、具体的には、TiO2、Pb(Zr、Ti)O3、Ta25、SrTiO3、LaAlO3、ZrO2、SrZrO3、MgO、SiO2、Si34、BaTiO3、Al23、InGaO3(ZnO)m(m=1〜19)、HfO2などがある。ゲート絶縁膜Bは、これらのいずれか1種の材料からなるものでも良く、あるいは、2種以上の材料からなるものでも良い。また、ゲート絶縁膜Bは、上述した材料のみからなるものでも良く、あるいは、上述した材料を主な組成として含む複合体であっても良い。
半導体Aとゲート絶縁膜Bとの組み合わせは、特に限定されるものではないが、材料の組み合わせを最適化すると、界面に2次元的な伝導キャリアを誘起させることができる。その結果、量子効果により巨大な熱起電力が得られる。
このような効果が得られる半導体A/ゲート絶縁膜B組み合わせとしては、具体的には、SrTiO3/LaAlO3、SrTiO3/TiO2、LaAlO3/MgO、SrTiO3/Al23、TiO2/LaAlO3、TiO2/Al23、ZnO/Al23などがある。
なお、半導体A−ゲート電極G間のキャリアの移動を他の方法により実質的に抑制できる場合には、ゲート絶縁膜Bを省略することができる。
ゲート絶縁膜Bを省略できる場合としては、具体的には、
(1) 半導体Aとゲート電極Gとを直接、接触させたときに、界面にショットキーバリアーが形成される場合、
(2) 半導体Aのキャリア濃度が極端に低い場合(例えば、キャリア濃度が1013個/cm3以下である場合)、
などがある。
[1.3 ソース電極S及びドレイン電極D]
ソース電極S及びドレイン電極Dは、半導体A内に生じた温度勾配に応じて起電力を取り出し、又は、通電によって半導体A内に温度勾配を生じさせるための一対の電極である。
半導体A内に温度勾配が生じた場合において、ソース電極S−ドレイン電極Dの通電方向が温度勾配の方向(熱流束の方向)に対して垂直であるとき(すなわち、ソース電極Sとドレイン電極Dとの間に温度差が生じないとき)には、ソース電極S−ドレイン電極D間に起電力は発生しない。一方、ソース電極S−ドレイン電極Dの通電方向が温度勾配の方向に対して非垂直であるとき(すなわち、ソース電極Sとドレイン電極Dとの間に温度差が生じたとき)には、ソース電極S−ドレイン電極D間に起電力が発生する。
また、ソース電極S−ドレイン電極D間に電流を流すと、半導体Aに含まれる優勢キャリアの種類及び通電方向に応じて、いずれか一方が冷接点となり、他方が温接点となる。
ソース電極S及びドレイン電極Dの材料は、半導体Aとの間で通電が可能なものであればよい。ソース電極S及びドレイン電極Dの材料としては、具体的には、Ti、ITO、Al、ZnO、Cu、Ni、Au、Ag、Si、又は、これらの少なくとも1種以上を含む多層膜などがある。
また、ソース電極S及びドレイン電極Dの形状、配置等は、特に限定されるものではなく、目的に応じて任意に選択することができる。
[1.4 ゲート電極G]
ゲート電極Gは、ソース電極S−ドレイン電極D間の通電方向に対して垂直方向に電界を印加するための電極である。
ゲート電極Gの材料は、半導体Aに所定の電界を印加することが可能なものであればよい。ゲート電極Gの材料としては、具体的には、Ti、Si、ITO、ZnO、Al、Cu、Ni、Au、Ag、又は、これらの少なくとも1種以上を含む多層膜などがある。
ゲート電極Gの形状、配置等は、特に限定されるものではなく、ソース電極S−ドレイン電極D間の通電方向に対して垂直方向に電界を印加することができるものであればよい。
例えば、図1に示すように、ソース電極Sとドレイン電極Dが形成された面と同一面上に、必要に応じてゲート絶縁膜Bを形成し、半導体Aの表面又はゲート絶縁膜Bの表面にゲート電極Gを形成しても良い。
あるいは、図示はしないが、ソース電極Sとドレイン電極Dが形成された面とは反対側の面に、必要に応じてゲート絶縁膜Bを形成し、半導体Aの裏面又はゲート絶縁膜Bの表面にゲート電極Gを形成しても良い。
あるいは、図示はしないが、半導体Aが薄膜である場合、基板(例えば、ガラス基板)の表面にゲート電極Gを形成し、その上に必要に応じてゲート絶縁膜Bを形成し、その上に半導体Aからなる薄膜、並びに、ソース電極S及びドレイン電極Dを形成しても良い。
あるいは、図示はしないが、ゲート電極Gを兼ねた基板(例えば、シリコン基板)表面に、必要に応じてゲート絶縁膜Bを形成し、その上に半導体Aからなる薄膜、並びに、ソース電極S及びドレイン電極Dを形成しても良い。
さらに、図1に示す例において、ゲート電極Gは、ソース電極Sとドレイン電極Dの間に形成されているが、ゲート電極Gの配置は、これに限定されるものではなく、ソース電極S−ドレイン電極D間の通電方向に対して垂直方向に電界を印加することができる配置であればよい
また、ゲート電極Gは、ソース電極S−ドレイン電極D間のチャネル内にキャリアを引き寄せるためのものであるので、半導体Aのいずれか一方の面に形成されていればよいが、ゲート電極Gと対になる電極(バックゲート)をゲート電極Gが形成された面とは反対の面に形成し、ゲート電極G−バックゲート間で電界を発生させても良い。
[2. 熱電素子(2)]
図2に、本発明の第2の実施の形態に係る熱電素子の概略構成図を示す。図2において、熱電素子20は、半導体A(図示せず)と、ゲート絶縁膜B(図示せず)と、ソース電極Sと、ドレイン電極Dと、ゲート電極G1〜G6とを備えている。これらの内、半導体A、ゲート絶縁膜B、ソース電極S、及び、ドレイン電極Dの詳細については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
本実施の形態において、ゲート電極G1〜G6は、ソース電極S−ドレイン電極D間の通電方向に沿って(又は、温度勾配の方向に沿って)、複数に分割されている。この点が、第1の実施の形態と異なる。
図2に示す例においては、ゲート電極GをG1〜G6の6個に分割し、ソース電極S−ドレイン電極D間に均等に配置しているが、ゲート電極G1〜G6の分割数、配置等は、特に限定されるものではなく、通電方向に沿って、独立にゲート電圧を加えることが可能なものであればよい。ゲート電極G1〜G6に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
[3. 動作条件]
最適な動作温度は、チャネル部の材料特性に依存する。動作雰囲気も材料特性を顕著に変化させない条件である必要がある。例えば、高温大気中でチャネル部のキャリアが減少するようであれば、低温又は不活性雰囲気中で作動させることが望ましい。
[4. 熱電素子の作用]
一般に、熱電材料において、キャリア濃度は、電気伝導度σとは正の相関があり、ゼーベック係数の絶対値|S|とは負の相関がある。そのため、ドーピングによりキャリア濃度を増加させる従来の方法では、電気伝導度σの増加とゼーベック係数の絶対値|S|の減少を招き、到達可能な出力因子には限界がある。
これに対し、半導体Aの表面にソース電極S、ドレイン電極D及びゲート電極Gを設け、ゲート電極Gに電圧を印加すると、ゲート電極G直下の半導体Aの表面において、キャリア濃度が変化する。例えば、n型伝導を有するSrTiO3の表面にゲート電極Gを形成し、正のゲート電圧を印加すると、伝導電子をチャネル部に局在させることができる。一方、p型伝導を有するCo3Co49の表面にゲート電極Gを形成し、負のゲート電圧を印加すると、伝導ホールをチャネル部に局在させることができる。
さらに、キャリアは半導体Aの表面に局在しているので、ゲート電圧がある一定値以上になると、ゲート電極G直下の半導体Aの表面又は半導体Aとゲート絶縁膜Bの界面においてキャリアが2次元的に閉じこめられる。その結果、その量子効果によって巨大な熱起電力が発生する。そのため、電気伝導度σとゼーベック係数の絶対値|S|とを同時に増加させることができ、出力因子を最大にすることができる。
また、例えば、SrTiO3とTiO2とを接触させると、これらの界面において2次元的に閉じこめられた電子キャリアが生じ、その量子効果により巨大な熱起電力が生ずる。このSrTiO3及びTiO2を、それぞれ、半導体A及びゲート絶縁膜Bに用いて本発明に係る熱電素子を構成すると、界面に2次元的に閉じこめられた電子キャリアが生ずるだけでなく、界面の電子キャリア数をゲート電圧により制御することができる。この点は、このような材料の組み合わせからなる積層薄膜を半導体Aとして用いた場合も同様である。そのため、ゲート電圧を制御することによって、出力因子を最大にすることができる。
さらに、ゲート電極Gをソース電極S−ドレイン電極D間の通電方向に沿って複数に分割すると、位置に応じてチャネル内のキャリア濃度を変化させることができる。そのため、半導体A内の温度分布に応じて、半導体A内のキャリア分布が一定となるように、独立にゲート電圧を制御すると、熱電変換効率をカルノー効率に近づけることができる。
(実施例1)
[1. 熱電素子の作製]
SrTiO3単結晶(結晶方位(100)、10mm×10mm×0.5mm、新光社製)を大気中1200℃、30min加熱することにより、表面をSrTiO3 1単位格子(約0.4nm)のステップとテラスのみからなる超平坦化した。この超平坦基板表面上にパルスレーザー堆積法(KrFエキシマレーザー、基板加熱なし)により、図1に示す熱電素子(トップゲート型SrTiO3電界効果トランジスタ)を作製した。ソース電極S、ドレイン電極DはTi蒸着膜であり、厚さは20nmとした。ゲート絶縁膜BとしてアモルファスLaAlO3を150nm堆積させた後、ゲート電極G(Ti、20nm)を蒸着した。
[2. 試験方法及び結果]
[2.1 熱電素子のトランジスタ動作特性]
作製した熱電素子のチャネルはn型であり、ゲート電極Gに正の電界を印加することにより、チャネルに伝導電子が蓄積され、S−D電極間が低抵抗化する。図3に、熱電素子の出力特性(室温)を示す。I−Vカーブには明瞭なピンチオフが見られ、ゲート電圧の増加に伴い電流が増加する典型的なn型電界効果トランジスタ特性が得られた。また、ON/OFF比は106オーダーであり、ゲート電圧によってチャネルの伝導電子濃度が広範囲で制御できることがわかった。
[2.2 熱電素子の熱電特性]
上述のトランジスタ動作特性測定におけるS電極及びD電極上に、それぞれ、1本ずつ熱電対(Kタイプ)を接触させ、温度をモニターした。ヒーターとペルチェクーラーを用いてS−D電極間に2〜10Kの温度差を付与することにより、熱起電力−温度差の関係を測定した。得られた直線の傾きから、ゼーベック係数Sを算出した。この際、測定された電極間の温度差を実際のチャネルの温度差に換算するための校正値を予め評価した。
図4(A)に、ゲート電圧を0〜38Vと変化させた時のゼーベック係数|S|、及びシート電気伝導度σxxを示す。トランジスタのチャネル部は、200μm×200μmである。ゼーベック係数Sの符号は、すべて負であった。これは、ゲート電圧によって誘起されたキャリアが電子であることを示す。
ゲート電圧が16V以下の領域では、ゼーベック係数Sの絶対値は減少し、ゲート電圧によってゼーベック係数Sの制御が可能であることが示された。これは、ゲート電圧増加に伴い、チャネルの伝導電子濃度が増加したためと考えられる。
実際、この領域において、予め測定されたSrTiO3バルクのゼーベック係数Sとキャリア濃度の関係から伝導電子濃度neを見積もると、図4(B)に示すように、ゲート電圧とLog(ne)が比例していることがわかる。一方、シート電気伝導度σxxは、ゲート電圧に伴い増加した。ゲート電圧が小さい領域では、ゼーベック係数Sの絶対値は大きいが、電気伝導度σが小さいため、熱電素子としての性能は低い。
シート電気伝導度σxxは、eneμetで表される。ここで、eは電荷素量、μeは電子移動度、tはチャネルの深さである。すなわち、σxx/(e・ne)=μetである。この量を図4(B)にプロットしたところ、ゲート電圧が16V以下の領域でほぼ一定であった。これは、電子移動度μe及びチャネルの深さtがゲート電圧によらず一定であることを示唆する。
さらにゲート電圧を上げていくと、図4(A)に示すように、ゼーベック係数Sの絶対値が増大し、ゲート電圧が30V以上でゼーベック係数Sは、−450μV/Kであった。この領域では、シート電気伝導度σxxが100μS・sq.-1以上であり、熱電素子として優れた性能であることがわかる。VG=30Vにおいて、出力因子PF(=σS2)を評価すると、PF(W/mK2)=3×1011/t(m)を得た。ここで、チャネル深さt=1〜10nmとすると、PF(W/mK2)=3×10-2〜3×10-3となり、バルクSrTiO3の値の10〜100倍である。
ゲート電圧が高い領域でゼーベック係数Sが増大する理由は、チャネル深さtがゲート電圧の電界効果によって小さくなり、キャリアがゲート絶縁膜Bとチャネル部の界面に局在することによって、2次元的な閉じこめ効果が生じたと考えられる。キャリア濃度は、ゲート電圧によって単調に増加すると仮定し、σxx/(ene)=μetをプロットした(図4(B))。
バンド構造の変化がないため、電子移動度μeは、ゲート電圧に対してほぼ一定と考えられる。従って、この結果より、ゲート電圧が16V以上の領域で、チャネル深さが1桁以上小さくなっていることがわかる。VG=30Vにおいて、推定される伝導電子密度から見積もったバルクSrTiO3のゼーベック係数Sは−63μV/Kであり、本素子では2次元的な閉じこめ効果によって、その7倍の値(−450μV/K)を得ている。
以上の結果より、本発明の素子構造によって、優れた熱電性能を有することがわかった。
[2.3 熱電素子のメモリー特性]
図5に、ゲート電圧(V)を−10→+5→−10→+8→−10→+10→−10とスイープさせた時のドレイン電流(IDS)を示す。このように正のゲート電圧を印加すると、チャネルに伝導電子が引き寄せられるが、その伝導電子はゲート電圧をゼロにしても消えないため、トランジスタがオンになった状態を維持する。ゲート電圧をしきい値以下にすると、ドレイン電流は再びオフ状態まで下がり、初期状態に復帰する。このようなメモリー機能は、非特許文献2でも報告されているが、詳細なメカニズムはまだ不明である。おそらく、SrTiO3基板とLaAlO3ゲート絶縁膜の界面に正に帯電したトラップ準位が存在するためと考えられる。
このメモリー特性を利用することにより、次のような動作が可能である。すなわち、本発明の熱電素子のゲート電圧を一度、PFの高い状態になるように一定時間印加させると、その後ゲート電圧をゼロにしても熱電素子として高い性能を維持することができる。これは、ゲート電圧を印加し続けるための電源や配線が不要なため、低コスト化や信頼性の向上が実現できる。また、ゲート電圧に熱電素子をオンにする正のパルス又はオフにする負のパルスを印加することにより、発電又は冷却が必要なときのみに動作させることができる。
なお、図5には、ゲートリーク電流IGSも示した。IGSは10-9A以下であり、ゲート絶縁膜のリークがほとんど無いことがわかる。
(実施例2)
[1. 熱電素子の作製]
図2に示す多ゲート電極型熱電素子を作製した。多ゲート電極型熱電素子の製造方法は、ゲート電極を6個に分割した以外は、実施例1と同一とした。
[2. 試験方法及び結果]
ソース電極Sをドレイン電極Dより高い温度に保持し、ゲート電極G1〜G6に、それぞれ電圧を印加した。G1〜G6すべてに同じ電圧を印加した場合に比べて、VG1<VG2<VG3<VG4<VG5<VG6とした場合の方が、出力因子PFの向上が顕著であった。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
本発明に係る熱電素子は、
(1)太陽熱発電器、海水温度差熱電発電器、化石燃料熱電発電器、工場排熱や自動車排熱の回生発電器等の各種の熱電発電器、
(2)光検出素子、レーザーダイオード、電界効果トランジスタ、光電子増倍管、分光光度計のセル、クロマトグラフィーのカラム等の精密温度制御装置、
(3)恒温装置、冷暖房装置、冷蔵庫、時計用電源
などに使用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る熱電素子の概略構成図である。 本発明の第2の実施の形態に係る熱電素子の概略構成図である。 熱電素子のトランジスタ動作特性を示す図である。 図4(A)は、ゲート電圧VGとゼーベック係数|S|及びシート電気伝導度σxxとの関係を示す図であり、図4(B)は、ゲート電圧VGとキャリア濃度ne及びσxx/(e・ne)との関係を示す図である。 熱電素子のメモリー特性を示す図である。
符号の説明
10 熱電素子
A 半導体
B ゲート絶縁膜
S ソース電極
D ドレイン電極
G ゲート電極

Claims (2)

  1. キャリア濃度が1022個/cm3以下である半導体Aと、
    前記半導体A内に生じた温度勾配に応じて起電力を取り出し、又は、通電によって前記半導体A内に温度勾配を生じさせるための一対のソース電極S及びドレイン電極Dと、
    前記ソース電極S−前記ドレイン電極D間の通電方向に対して垂直方向に電界を印加するためのゲート電極Gと、
    前記半導体Aと前記ゲート電極Gの間に形成された、絶縁破壊電界が100kV/cm以上である絶縁材料からなるゲート絶縁膜Bとを備え、
    前記半導体Aは、SrTiO 3 であり、
    前記ゲート絶縁膜Bは、LaAlO 3 である
    電素子。
  2. 前記ゲート電極Gは、前記ソース電極S−前記ドレイン電極D間の通電方向に沿って複数に分割されている請求項1に記載の熱電素子。
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