JP4871391B2 - 清掃具 - Google Patents

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本発明は清掃具に関する。
特許文献1に記載の如く、湿式拭き用清掃具として、柄の先端の清掃ヘッドの近傍に、電動ギヤポンプ式吐出容器を設け、柄の手元操作部に加える手操作により電動ギヤポンプ式吐出容器を作動させ、該吐出容器から清掃ヘッドの側に液剤を吐出させるものがある。
特許文献2に記載の如く、湿式拭き用清掃具として、柄の先端の清掃ヘッドの近傍に、開閉弁を備えてヘッド圧により液剤を吐出可能にする吐出容器を設け、柄の手元操作部に加える手操作により開閉弁を開き、該吐出容器から清掃ヘッドの側に液剤を吐出させるものがある。
特表2000-507480 PCT WO01-72195 A1
特許文献1の清掃具では、電動ギヤポンプ式吐出容器を用いるものであるから、電源、電動モータ、電気回路を必要とし、構成が複雑でコスト高になるし、メンテナンスにも困難がある。
特許文献2の清掃具では、手元操作部により開閉弁を開閉操作するものであり、開閉弁、遠隔操作機構を必要とし、構成が複雑でコスト高になるし、メンテナンスにも困難がある。
尚、柄の先端の清掃ヘッドの近傍に、封入ガス圧により液剤を吐出可能にするエアゾール式吐出容器を設け、柄の手元操作部に加える手操作によりエアゾール式吐出容器の開閉弁を作動させ、該吐出容器から清掃ヘッドの側に液剤を吐出させるものがある。しかしながら、エアゾール式吐出容器は、封入ガス圧の密閉安定性のために円柱状の金属容器とされ、加工性が悪いし、柄等への取付性も悪く、軽量化と低コスト化に困難がある。また、手元操作部により開閉弁を作動させるものであり、開閉弁、遠隔操作機構を必要とする点においても、構成が複雑でコスト高になるし、メンテナンスにも困難がある。
本発明の課題は、湿式拭きできる清掃具において、簡易な構成により液剤を安定的に吐出可能にすることにある。
請求項1の発明は、柄の先端に清掃ヘッドを設け、柄に取付けたスクイズ式吐出容器から清掃ヘッドの側に液剤を吐出させる清掃具であって、柄の枢支点に枢支したハンドルにより、柄のグリップと枢支点の間に取付けた吐出容器をハンドルと柄の間で挟むことにより該吐出容器をスクイズ可能にするようにしたものである。
本発明によれば、湿式拭きできる清掃具において、簡易な構成により液剤を安定的に吐出できる。
図1は清掃具を示し、(A)は一実施例を示す模式側面図、(B)は変形例を示す模式側面図である。 図2は清掃具を示す斜視図である。 図3はノズルを示し、(A)は断面図、(B)は分解斜視図である。 図4は空気置換弁付容器を示し、(A)は容器本体を示す側面図、(B)は空気置換弁を示す断面図、(C)は空気置換弁を示す平面図である。 図5は清掃具の非使用状態を示す斜視図である。 図6は積層剥離容器を示し、(A)は斜視図、(B)は側面図である。
清掃具1は、図1、図2に示す如く、柄10の先端に自在継手20を介して清掃ヘッド30を設け、柄10に取付けたスクイズ式吐出容器40から清掃ヘッド30の側に液剤を吐出させる。
柄10は、グリップ11と先端アダプタ12と、それらの間に設けられる複数本のパイプ13の接続体である。清掃具1は、先端アダプタ12に自在継手20を介して清掃ヘッド30を連結し、清掃ヘッド30を柄10に対し前後左右に自在に回動可能にする。
清掃ヘッド30は、ベース31の底部まわりに清掃シートを巻付け可能にされ、この清掃シートを係止するシート係止具32をベース31の上面の4隅に備える。清掃ヘッド30は、吐出容器40から吐出される液剤を含浸させた清掃シートにより床面を湿式拭き可能にする他、液剤を含浸させない清掃シートにより床面を乾式拭き可能にする。
尚、清掃ヘッド30は、清掃シートを伴なうことを必須とせず、ベース31の底部にスポンジシート等を取付けても良い。
スクイズ式吐出容器40は、柄10に設けた容器取付具14に着脱可能にされる容器本体41を有する。容器本体41に螺着されるキャップ42の開口42Aにはチューブ43の一端が接続され、チューブ43の他端にはノズル44が接続される。チューブ43はチューブ取付具15により柄10に着脱され、ノズル44は清掃ヘッド30の前面等の側傍に液剤を吐出可能に配置される。柄10に取付けた倒立状態(容器本体41の下にキャップ42、チューブ43、ノズル44を位置させる状態)の容器本体41を直にスクイズする(押し圧して絞る)ことにより、容器本体41の液剤をチューブ43経由でノズル44から吐出する。
吐出容器40から清掃シート30の側に液剤を吐出させる吐出経路を構成するノズル44は、図3に示す如く、ノズル本体44Aの吐出口に自己閉鎖弁45と固定部材46を有し、ノズル本体44Aの内部にスピンエレメント44Bを有して構成される。自己閉鎖弁45は、シリコーンゴム等からなり、自己弾性により、無負荷時には閉鎖し、液剤の吐出圧力作用時には開口する一文字状のスリット、X字状のスリット等にて刻設される。
スクイズ式吐出容器40は、図4に示す如く、キャップ42に空気置換弁50を設けている。空気置換弁50は、キャップ42の肩部に形成された開口凹部42Bにゴム製弁部材51を挿着し、その上から押さえ部材52を嵌入している。弁部材51は、有底筒状態の底壁51Aの周端部に円弧状の3つの通孔51Bを形成し、その通孔51Bを開口凹部42Bの開口42C上に位置する。押さえ部材52の底部52Aに形成した吸引口52Bは、弁部材51の底壁51A上に位置する。吐出容器40の容器本体41をスクイズした液剤の吐出時には、容器本体41内の加圧力により液剤がキャップ42の開口42Aから押し出され、空気置換弁50の弁部材51はその通孔51Bを押さえ部材52の底部52Aに密着して液漏れを生じない。液剤の吐出後に容器本体41のスクイズを解除すると、容器本体41が原形に弾性的に復元しようとし、弁部材51の底壁51Aが容器本体41の減圧力により内方に弾性変形し、これにより押さえ部材52の底部52Aから離れる通孔51Bが開いて容器本体41内に外気を取り入れる。
清掃具1の湿式拭きによる清掃動作時には、使用者は適時のタイミングで吐出容器40の容器本体41をスクイズし、吐出容器40の液剤を清掃ヘッド30の周辺に噴霧する。使用者が柄10を介して清掃ヘッド30を床面上で摺動させることにより、液剤が含浸した清掃シートにより床面を湿式拭きする。
清掃具1の乾式拭きによる清掃動作時には、使用者が、吐出容器40をスクイズすることなく、清掃ヘッド30を床面上で摺動させることにより、乾燥状態にある清掃シートにより床面を乾式拭きする。
清掃具1の不使用時、即ち非清掃時には、図5に示す如く、吐出容器40の容器本体41、キャップ42からチューブ43を取外し、容器取付具14の180度反転機構等により、柄10に対する吐出容器40の取付姿勢を上下反転した正立状態にし、容器本体41の上にキャップ42、開口42Aを位置させる。
尚、吐出容器40として、積層剥離容器60を用いるものでも良い。積層剥離容器60は、図6に示す如く、空気導入孔61Aを備えた外側層61と、外側層61の内面から剥離する内側層62とを有し、外側層61と内側層62の間に空気を導入し、内側層62の中に液剤を収容するものである。
本実施形態によれば以下の作用効果を奏する。
(請求項1)
(a)柄10にスクイズ式吐出容器40を取付けるだけの簡易な構成であり、またスクイズ式吐出容器40をスクイズするだけで液剤を清掃ヘッド30の側に安定的に吐出できる。
(b)柄10にスクイズ式吐出容器40を取付けるものであるため、使用者は清掃姿勢のまま容易にスクイズできる。尚、スクイズ式吐出容器40は柄10の任意の位置に取付けできる。また、湿式拭き清掃時には片手でグリップ11を把持し、他方の手で柄10を上から押さえて清掃するため、他方の手の近傍にスクイズ式吐出容器40を取付けできるから、使用者が清掃姿勢のまま容易にスクイズできる。
(c)柄10にスクイズ式吐出容器40を取付けるだけであり、乾式拭き用清掃具1にスクイズ式吐出容器40を取付けてこれを簡易に湿式拭き用清掃具1として使用できる。
(請求項2)
(d)スクイズ式吐出容器40の開口42Aにチューブ43を介して接続されたノズル44を清掃ヘッド30の側傍に配置することにより、液剤を清掃ヘッド30の周辺に確実に吐出できる。
(請求項3)
(e)自己閉鎖弁45の存在により、スクイズ式吐出容器40をスクイズしていない静圧状態での液漏れを防止でき、自己閉鎖弁45が閉鎖しているから吐出口、スピンエレメント44B等の狭い流路に残った液剤が乾燥しにくい。
(請求項4)
(f)スクイズ式吐出容器40に空気置換弁50を設けることにより、スクイズ式吐出容器40から液剤を吐出して減圧される容器内に直ちに外気を取り入れて空気置換でき、液剤を連続的に吐出できる。
(請求項5)
(g)スクイズ式吐出容器40を積層剥離容器60とすることにより、スクイズされた外側層61と内側層62の間に直ちに空気を導入して外側層61を復元でき、液剤を連続的に吐出できる。
(請求項6)
(h)スクイズ式吐出容器40を、少なくとも非清掃時に、正立状態で柄10に取付けることにより、液漏れを防止できる。
清掃具1は、図1(B)に示す如く、柄10に枢支(枢支点16A)したハンドル16により、ハンドル16と柄10の間でスクイズ式吐出容器40を挟むことにてスクイズするものである
また、スクイズ式吐出容器40は容器本体41を柄10に着脱可能にする把持部を容器本体41自体に備えるものでも良い。
尚、ノズル44の吐出制御の方法は以下の通りである。
ノズル本体44Aをスピンエレメント44Bに対して回転することによって、スピンエレメント44Bとノズル本体44Aとの間に形成された流路44Cを開閉させることができる。スピンエレメント44Bとノズル本体44Aとの間の流路44Cを閉じた状態にすれば、不使用時、又は、乾式清掃時においてスクイズ式吐出容器40からの液漏れを確実に防止できる。これにより、容器40を誤ってスクイズした場合にも液漏れを生じることがない、いわゆる安全ストッパーを構成できる。
ノズル本体44Aの回転による流路44Cの開閉と自己閉鎖弁45による吐出口の開閉の併用も可能であるが、自己閉鎖弁45を使用しないで小径筒状部44Dをスピンエレメント44Bより前方吐出側に位置させることにより、液剤を霧状又は泡状に吐出させることもできる。尚、小径筒状部44Dは直径0.3〜1.0mm程度が好ましい。
これによれば、吐出容器40をスクイズすることによりチューブ43を圧送された液剤は、スピンエレメント44Bにより流路44Cを絞られて、自己閉鎖弁45又は小径筒状部44Dにより霧状又は泡状に吐出される。
また、スクイズ式吐出容器40を用いることにより、液体に限らず、粒が混入した液剤、流状物、粘性がある液剤等、幅広い内容物の使用が可能になる。更に、自己閉鎖弁45を備えることにより、空気にさらされると固化し易い液剤、例えばワックス液等も使用可能になる。
本発明によれば、湿式拭きできる清掃具において、簡易な構成により液剤を安定的に吐出できる。
1 清掃具
10 柄
11 グリップ
16 ハンドル
16A 枢支点
30 清掃ヘッド
40 スクイズ式吐出容器
43 チューブ
44 ノズル
45 自己閉鎖弁
50 空気置換弁
60 積層剥離容器
61 外側層
61A 空気導入孔
62 内側層

Claims (6)

  1. 柄の先端に清掃ヘッドを設け、柄に取付けたスクイズ式吐出容器から清掃ヘッドの側に液剤を吐出させる清掃具であって、
    の枢支点に枢支したハンドルにより、柄のグリップと枢支点の間に取付けた吐出容器をハンドルと柄の間で挟むことにより該吐出容器をスクイズ可能にする清掃具。
  2. 前記吐出容器の開口にチューブを介して接続されたノズルを清掃ヘッドの側傍に配置してなる請求項1に記載の清掃具。
  3. 前記吐出容器から清掃ヘッドの側に液剤を吐出させる吐出経路に自己閉鎖弁を設けてなる請求項1又は2に記載の清掃具。
  4. 前記吐出容器に空気置換弁を設けてなる請求項1〜3のいずれかに記載の清掃具。
  5. 前記吐出容器が空気導入孔を備えた外側層と内側層とを有し、外側層と内側層の間に空気を導入し、内側層の中に液剤を収容する請求項1〜3のいずれかに記載の清掃具。
  6. 前記吐出容器が、少なくとも非清掃時に、容器本体の上にその開口を位置させる正立状態で柄に取付けられる請求項1〜5のいずれかに記載の清掃具。
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