JP4871117B2 - スリーブ - Google Patents

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この発明は、アパート、マンション、オフィスビルなどのコンクリート構造物において、建物の外部に設けられたパイプと建物内部に設けられたパイプとを連通させるために、建物の外壁に形成された貫通孔に建物内部から挿入されて設置されるスリーブに関する。
従来、コンクリート構造物においてコンクリート構造物において、配線、換気や排水を行うために、建物の外部に設けられたパイプと建物内部に設けられたパイプとを連通させるスリーブを外壁に形成された貫通孔に設置し、このスリーブに建物の内外からパイプを接続するようにしていた。
特開2006−274643
しかし、上記した従来のスリーブでは、外壁の貫通孔に設置したスリーブは、コンクリートに開口した貫通孔内では簡易に固定する方法がなく、建物の内外からパイプを接続しようとすると固定されていないことから、パイプをスリーブに接続しようとすると、人手によってスリーブを保持していなければ、スリーブ自体が接続しようとするパイプとは反対側に移動してしまい、適切にパイプを接続することができないといった問題点があった。
また、外壁の貫通孔には、スリーブが固定されていないために、貫通孔の中心に設置できず、設計通りに室内に配置されたパイプに接続する際に、位置合わせに手間取ってしまうといった問題点があった。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
(請求項1〜請求項4)
すなわち、請求項1〜4請求項に記載の発明は、次の点を目的とする。
請求項1〜3に記載の発明は、コンクリート構造物の梁に形成された開口部にスリーブを挿入することにより、外壁の貫通孔の適切な位置に簡単に設置固定することができ、建物内外のパイプに設計通りに容易に接続することのできるスリーブを提供しようとするものである。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項2に記載の発明は、ツメ部をスリーブに設けることが容易なスリーブを提供しようとするものである。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項3記載の発明は、設置固定後のスリーブがパイプへの接続の際に容易にずれないスリーブを提供しようとするものである。
(請求項4)
請求項4記載の発明は、上記した請求項1、請求項2又は請求項3のいずれか1項に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項4記載の発明は、設置固定後のスリーブがパイプへの接続の際に容易にずれないスリーブを提供しようとするものである。
(請求項5)
請求項5記載の発明は、上記した請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする、
すなわち、請求項5記載の発明によれば、工具を用いることなく人の手指で容易に取り外すことのできるスリーブを提供しようとするものである。
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、カッコ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示すものであるが、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、図面番号も、発明の実施の形態において用いた図番を示すものであるが、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、スリーブ(10)は、建物の内部及び外部からのパイプに接続される筒状の筒状体(20)と、前記筒状体(20)の外周面に複数個形成されたツメ部(30)とを備え、前記ツメ部(30)は、前記筒状体(20)の外周面に、前記スリーブ(10)の挿入側から該スリーブ(10)の反挿入方向に突出し反挿入方向に進むに従って筒状体(20)から離反する方向へ傾斜しながら伸び、開口部(O)への挿入時に、前記開口部(O)に当接して前記筒状体(20)の方向へ弾性変形可能な第一のツメ(50)と、前記第一のツメ(50)と隣接する位置に設けられ、前記筒状体(20)の外周面から垂直方向に突出した第二のツメ(60)とを備え、前記第一のツメ(50)は、外周面から次第に離反する方向へ傾斜しながら伸び、挿入される前記開口部(O)の挿入方向側の端縁に当接し、前記筒状体(20)の挿入に従って該筒状体(20)の方向へ付勢される傾斜部(52)と、前記傾斜部(52)よりも反挿入方向に位置するとともに、前記筒状体(20)の方向へ曲折され、前記開口部(O)への前記筒状体(20)の挿入時に該開口部(O)の挿入側の端縁に当接することにより、前記筒状体(20)の反挿入方向の移動を阻止する係合段部(53)と、前記係合段部(53)からさらに前記筒状体(20)の反挿入方向に伸び、前記開口部(O)の内周が当接する当接部(54)とを備え、前記第二のツメ(60)には、前記筒状体(20)の外周面から突出して、前記開口部(O)への挿入時に該開口部(O)の反挿入側の端縁に当接することにより、前記筒状体(20)の挿入方向の移動を阻止する挿入阻止部(61)を備え、前記係合段部(53)と前記挿入阻止部(61)とで前記梁(B)を挟み込んで、前記筒状体(20)を前記梁(B)に保持可能にしたことを特徴とする。
したがって、請求項1記載の発明によれば、まず、スリーブ(10)がコンクリートの外壁(W)に形成された貫通孔(H)の適切な位置に配置されるように梁(B)の適切な位置に開口部(O)を設ける。
そして、前記開口部(O)に、スリーブ(10)を挿入すると、第一のツメ(50)の傾斜部(52)が開口部(O)の端縁に当接する。この状態で、さらに、スリーブ(10)を開口部(O)方向へ押圧すると、第一のツメ(50)は筒状体(20)の方向へ弾性変形することから、傾斜部(52)の部分が弾性変形することでスリーブ(10)を更に挿入することができる。
そして、この状態では、第一のツメ(50)の傾斜部(52)は、前記弾性変形に抗する方向に前記開口部(O)を押圧するので、結局はスリーブ(10)自体が開口部(O)から離れる方向へ押しやられることになる。
一方、前記ツメ部(30)は、筒状体(20)の外周に複数個設けられており、それぞれの第一のツメ(50)が先に説明したように、スリーブ(10)の挿入に伴って、前記開口部(O)によって開口部(O)の中央方向に押圧されることにより、スリーブ(10)が開口部(O)の中央に保持された状態で挿入方向に移動することとなる。
つぎに、スリーブ(10)を、開口部(O)が傾斜部(52)の反挿入側の端部に位置するまで押し込むと、傾斜部(52)の端部には、係合段部(53)が形成されているので、開口部(O)が係合段部(53)まで達すると、開口部(O)によって弾性変形されていた傾斜部(52)が開口部(O)による押圧からやや解放され、元位置近くまで戻るとともに、開口部(O)の内周は、第一のツメ(50)の当接部(54)に当接した状態となる。
そして、第一のツメ(50)は完全に元位置に戻っていないので、開口部(O)による第一のツメ(50)の押圧に抗する第一のツメ(50)の力によってスリーブ(10)は、梁(B)の開口部(O)の中央方向に押しやられた状態となる。
また、先に説明したように、スリーブ(10)には、複数個の第一のツメ(50)が設けられているので、スリーブ(10)を開口部(O)へ挿入すると、先に説明した動作と同じ動作を他の第一のツメ(50)も動作することから、開口部(O)の内周は、それぞれの第一のツメ(50)の当接部(54)に当接した状態となり、スリーブ(10)が開口部(O)の中央に保持された状態となる。
したがって、外壁(W)の貫通孔(H)の中心に梁(B)の開口部(O)の中心が合うように設置しておけば、開口部(O)にスリーブ(10)を挿入することで、スリーブ(10)の貫通孔(H)における位置決めを行うことができる。
また、第1のツメは、弾性変形可能な材料で形成され、開口部(O)に対して弾性変形するので、開口部(O)の大きさが多少異なっても弾性変形の程度が異なる範囲であれば、改めてツメ部(30)の寸法を合わせて形成することなく、既存の寸法のツメ部(30)で柔軟に対応することができる。
さらに、第一のツメ(50)の傾斜部(52)は、開口部(O)の端縁から離脱し、係合段部(53)が開口部(O)の挿入側の端部に当接した状態となっているので、この状態でスリーブ(10)を反挿入側に引いても、係合段部(53)が開口部(O)の挿入側の端縁にぶつかってスリーブ(10)の移動を阻止することになる。
したがって、スリーブ(10)を引っ張るだけでは開口部(O)からスリーブ(10)を抜き出すことはできないし、建物外部からパイプを接続しようとして、外側からスリーブ(10)にパイプを挿入してもスリーブ(10)の位置がずれることはない。
また、第一のツメ(50)の当接部(54)が開口部(O)の内周に当接した状態にあるときには、第二のツメ(60)は、その挿入阻止部(61)が開口部(O)の反挿入側の端縁に当接した状態となっているので、更にスリーブ(10)を挿入しようとしてスリーブ(10)を押し込んでも、当接した挿入阻止部(61)が開口部(O)の反挿入側の端縁にぶつかってスリーブ(10)の移動を阻止する。
したがって、スリーブ(10)を押し込むだけでは開口部(O)からスリーブ(10)を押し出すことはできないし、建物内部からパイプを接続しようとして、内側からスリーブ(10)にパイプを挿入してもスリーブ(10)の位置がずれることはない。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、第一のツメ(50)と第二のツメ(60)とは一体に形成されている。
したがって、第一のツメ(50)と第二のツメ(60)との位置関係を予め決めておくことで、複数のツメ部(30)を設置する際にも第一のツメ(50)と第二のツメ(60)との位置関係を予め定めたものとすることができる。
さらには、スリーブ(10)を設置する際に、現場で第一のツメ(50)と第二のツメ(60)との位置関係を設置の際に調整する必要がない。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項3記載の発明は、複数のツメ部(30)は、対向して配置されていることを特徴とする。
(請求項4)
請求項4記載の発明は、上記した請求項1、請求項2又は請求項3に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項4記載の発明は、複数のツメ部(30)は、筒状体(20)の円周方向に等間隔で配置されていることを特徴とする。
(請求項5)
請求項5記載の発明は、上記した請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項5記載の発明は、当接部(54)には、開口部(o)への挿入時に、第一のツメ(50)を更に弾性変形させて前記開口部(o)の端縁から筒状体(20)の外周面方向へ離反させるため手指によって押圧する押圧部(70))を設け、
前記開口部(O)の端縁に当接する係合段部(53)の長さ方向の距離を、前記当接部(54)から筒状体(20)の外周面までの距離よりも短く形成し、
前記押圧部(70)の押圧による第一のツメ(50)の離反によって、前記係合段部(53)の前記開口部(O)の端縁への当接を解除し、前記筒状体(20)を反挿入方向へ移動可能にしたことを特徴とする。
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
(請求項1〜4)
すなわち、請求項1〜4に記載の発明によれば、コンクリート構造物の梁(B)に形成された開口部にスリーブを挿入することにより、外壁の貫通孔の適切な位置に簡単に設置固定することができ、建物内外のパイプに設計通りに容易に接続することのできるスリーブを提供することができる。
(請求項2)
すなわち、請求項2に記載の発明によれば、ツメ部をスリーブに設けることが容易なスリーブを提供することができる。
(請求項3)
すなわち、請求項3記載の発明によれば、設置固定後のスリーブがパイプへの接続の際に容易にずれないスリーブを提供することができる。
(請求項4)
すなわち、請求項4記載の発明によれば、設置固定後のスリーブがパイプへの接続の際に容易にずれないスリーブを提供することができる。
(請求項5)
すなわち、請求項5記載の発明によれば、工具を用いることなく人の手指で容易に取り外すことのできるスリーブを提供することができる。
(図面の説明)
図1〜5は、本発明の実施の形態の一例をそれぞれ示すものである。
図1はスリーブを外壁に設置した状態の縦断面図、図2は外壁の挿入側のスリーブの正面図、図3はスリーブの斜視図、図4は、筒状体に設置されたツメ部の斜視図、図5はスリーブを開口部に挿入している状態を示す縦断面図を各々示す。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
(外壁・梁)
図1中、Wは建物の外壁を示すものであり、前記外壁Wの内側には、建物の梁Bが設けられている。
前記外壁Wには、図1に示すように、建物内部に配管したパイプPを外部に連通させるための貫通孔Hが建物内外を貫通するように形成されている。
また、前記梁Bは、図1に示すように、断面をH型とするいわゆるH型鋼であって、対向する2つの辺であるフランジ部分B1を水平方向に、前記フランジ部分B1を結ぶ1辺の前記ウェブ部分B2を垂直方向になるように設置され、前記ウェブ部分B2には、正面視が円形の開口部Oが形成されている。
(スリーブ)
図1中、10は、スリーブを示すものであり、このスリーブ10は、薄板状の金属板を円筒状に成型した筒状体20と、前記筒状体20の外周に設けられた複数のツメ部30と、同じく前記筒状体20の外周に環状に貼付された防水テープ50とを備える。
前記スリーブ10は、薄板状の金属板を円筒状に成型したものであり、図1に示すように、外壁Wに挿入する側の先端部分(図面中左側)の直径は、反対側である後端部の(図面中右側)の直径よりも大きく(例えばスリーブ10の長さが240mmに対して、直径の差が9mm程度)形成されている。
そして、前記スリーブ10は、図1に示すように、建物の内側に設けられた前記梁Bの前記ウェブ部分B2に形成された前記開口部Oから挿入されて保持されることにより、外壁Wに形成された貫通孔Hに、建物内外のパイプに接続可能なように配置することができる。
(複数のツメ部)
前記スリーブ10には、図2に示すように、合計4つのツメ部30が等間隔でかつ互いに対向するように前記筒状体20の外周面に配置されている。
なお、本実施の形態では、前記ツメ部30は4つであると説明したが、等間隔で配置されていれば、前記ツメ部30の数は4つに限られず、例えば5つや6つであってもよいが、
前記4つのツメ部30は、金属板を曲げ加工することにより弾性変形可能なように形成したものであり、全て同じ構造に形成されていることから、本実施の形態では、その一つを例に説明し、他のツメ部30についての説明は省略する。
前記ツメ部30は、図1,3,4に示すように、前記筒状体20の挿入側から該筒状体20の反挿入方向に突出し反挿入方向に進むに従って前記筒状体20から離反する方向へ傾斜しながら伸び、前記開口部Oへの挿入時に、前記開口部Oに当接して前記筒状体20の方向へ弾性変形可能な前記第一のツメ50と、前記第一のツメ50と隣接する位置に設けられ、前記筒状体20の外周面に設けられた長尺部分から垂直方向に突出した略L字状の前記第二のツメ60とを備えている。
(第一のツメ)
前記第一のツメ50は、図1,3,4に示すように、前記筒状体20の表面に接合された基部51と、前記基部51から次第に前記筒状体20から離反する方向へ傾斜しながら伸び、挿入される前記開口部Oの挿入方向側の端縁に当接し前記筒状体20の挿入に従って該筒状体20の方向へ付勢される傾斜部52と、前記傾斜部52の反挿入側に設けられ、前記傾斜部52と連続するとともに、前記傾斜部52から前記筒状体20の方向へ垂直に伸びる係合段部53と、前記係合段部53の下端からさらに前記筒状体20の反挿入方向に水平に伸びた当接部54と、前記当接部54の先端に形成され、手指による押圧が梁Bの前記筒状体20挿入側から可能な押圧部70とを備える。
(基部)
前記基部51は、前記筒状体20の表面に接合され、前記第一のツメ50に隣接する前記第二のツメ60方向にまで伸び、略方形をなすように形成されている。
(傾斜部)
前記傾斜部52は、図1,3,4に示すように、前記基部51の反挿入側の端部から反挿入方向の斜め上方に傾斜するように形成されている。そして、前記開口部Oに前記筒状体20が挿入される際に、挿入される前記開口部Oの挿入方向側の端縁に当接し、更に前記筒状体20を挿入すると、前記開口部Oの端縁に押圧され、前記筒状体20方向へ畳まれ、前記筒状体20の挿入に従って該筒状体20の方向へ付勢されて前記傾斜部52の傾斜角度が緩やかになるように変形可能に形成されている。
この状態で、更に前記筒状体20を挿入すると、前記傾斜部52は、前記筒状体20の移動に伴って前記開口部Oの端縁に接しながら移動する。
なお、前記傾斜部52は、弾性変形可能な薄い金属板で形成され、かつ、前記筒状体20の外周面から離れる方向に斜めに傾斜しているので、前記開口部Oの直径が多少異なっても、弾性変形の度合いが変化することで、寸法を変えずに、同じツメ部30のままで前記開口部O内に保持されるように設置することができる。
(係合段部)
前記係合段部53は、図1,3,4に示すように、前記傾斜部52の反挿入側の端部から前記筒状体20の方向へほぼ垂直に伸び、前記傾斜部52が前記開口部Oの端縁に押圧されて傾斜角度が緩やかになった状態でも、その下端が前記筒状体20に接しないような長さに形成されている。
また、前記係合段部53は、図1に示すように、前記筒状体20の挿入により前記傾斜部52の反挿入側の端部が前記開口部Oの端縁を過ぎた状態で、前記梁Bの前記ウェブ部分B2であって挿入側の面に突き当たるように形成されている。
(当接部)
前記当接部54は、図1に示すように、前記係合段部53の下端から前記筒状体20の反挿入方向へ伸びて、前記筒状体20の挿入により前記傾斜部52の反挿入側の端部が前記開口部Oの端縁を過ぎた状態で、前記開口部Oの端縁に当接した状態となるように形成されている。
(押圧部)
前記押圧部70は、図1に示すように、前記当接部54の先端に形成され、梁Bの前記筒状体20の挿入側から反挿入方向へ突出して形成されている。したがって、開口部Oへの挿入時に、手指によって前記押圧部70を筒状体20の外周面方向へ押圧すると、第一のツメ50を更に弾性変形させて前記開口部Oの端縁から筒状体20の外周面方向へ離反させる方向へ移動させることができる。
(第二のツメ)
前記第二のツメ60は、図1〜4に示すように、長辺の先端が前記基部51に接合された側面視を略L字型をなし、長辺部が前記筒状体20の外周に接合され、短辺部分が前記筒状体20から垂直に立ち上がって、前記挿入阻止部60を形成している。
前記挿入阻止部60は、図1に示すように、前記筒状体20の挿入により前記傾斜部52の反挿入側の端部が前記開口部Oの端縁を過ぎた状態で、前記梁Bの前記ウェブ部分B2であって反挿入側の端縁に突き当たるように形成されている。
したがって、前記筒状体20の挿入により前記傾斜部52の反挿入側の端部が前記開口部Oの端縁を過ぎた状態で、図1に示すように、前記第一のツメ50の前記係合段部53と前記第二のツメ60の前記挿入阻止部60とで前記梁Bの前記ウェブ部分B2を挟み込んだ状態となる。
(防水テープ)
前記防水テープ40は、ゴム化アスファルト系、ブチルゴム系、アクリル系などの材質のテープが用いられ、図3に示すように、前記筒状体20の挿入方向の端部近くに、前記筒状体20の外周部分の全周にわたって環状に巻き付けることにより形成され、図1に示すように、外壁Wの貫通孔Hと前記筒状体20との間から雨水などが漏れるのを防止している。
(スリーブの設置)
上記のような構成を備えた前記スリーブ10を設置するには、まず、前記筒状体20を前記ウェブ部分B2の前記開口部Oに徐々に挿入する。
前記筒状体20が徐々に挿入されると、図5に示すように、前記ウェブ部分B2の前記開口部Oの端縁に前記第一のツメ50の前記傾斜部52が当接する。前記傾斜部52が前記開口部Oの端縁に当接した状態で、前記筒状体20を更に前記開口部Oに挿入すると、前記傾斜部52は弾性変形可能な薄板状の部材で形成されているから、図5に示すように、前記開口部Oの端縁に押されて前記基部51を支点にして前記筒状体20の外周方向に畳まれるように変形する。
変形した前記傾斜部52は、弾性変形可能な薄板状の部材で形成されているから、前記開口部Oからの押圧に抗して元位置に戻ろうとして前記開口部Oの端縁を押圧するが、前記開口部Oは移動しないので、逆に前記筒状体20が前記開口部Oの端縁から離れる方向に移動することとなる。
しかし、前記ツメ部30は、図2に示すように、互いに対向する位置に設けられていることから、一方のツメ部30が前記筒状体20を前記開口部Oの端縁から離れる方向へ押しやっても、対向する他方のツメ部30も同じように、先の開口部Oと対向する位置の端縁から離れる方向へ押しやることから、対向するツメ部30同士の押しやる力が釣り合って、前記筒状体20は、前記開口部Oの中央に位置することができる。さらに、この状態で、前記筒状体20を挿入しても、各ツメ部30の前記傾斜部52は、それぞれ開口部Oの端縁に当接しながら移動することから、前記開口部Oの中央に位置した状態を保つことができる。
前記筒状体20を、前記開口部Oの中央に位置した状態を保ちながら更に、前記筒状体20を挿入すると、前記開口部Oの端縁が前記傾斜部52の反挿入側の端部に到達する。
前記係合段部53は、図1に示すように、前記傾斜部52の反挿入側の端部から前記筒状体20の表面方向に下って形成されているので、前記傾斜部52は前記開口部Oの端縁による押圧から解放される。
前記傾斜部52は、前記開口部Oの端縁による押圧から解放されると、弾性変形可能な部材で形成されているから、元位置に戻る。
前記傾斜部52が元位置に戻ると、前記開口部Oの端縁は前記係合段部53を過ぎ、前記当接部54に当接する状態となる。
この状態では、前記筒状体20を反挿入方向に引いても、図1に示すように、前記係合段部53が前記開口部Oの挿入側の端縁に当接することから、引き抜くことができない。
一方、前記第二のツメ60は、前記開口部Oの端縁に前記傾斜部52が当接しながら前記筒状体20が移動しているときには、前記傾斜部52よりも高さが低いことから、前記L字型の長辺部分は、前記開口部Oの端縁と接触することがなく、前記筒状体20の挿入を許容する。
そして、前記開口部Oの端縁が前記係合段部53を過ぎ、前記当接部54に当接する状態となると、図1に示すように、前記第二のツメ60の前記挿入阻止部60が前記開口部Oの端縁に当接することとなり、それ以上の前記筒状体20の挿入を阻止することとなる。
この状態では、前記筒状体20を更に挿入しようと、挿入方向へ押しても前記挿入阻止部60が前記開口部Oの反挿入側の端縁に当接することから、挿入することができない。
このように、前記筒状体20を前記開口部Oに挿入し、前記開口部Oの端縁は前記係合段部53を過ぎ、前記当接部54に当接する状態となると、図1に示すように、前記筒状体20は開口部Oの中央に配置されるとともに、前記第一のツメの前記係合段部53と前記第二のツメの前記挿入阻止部60によって、それ以上の挿入及び引き抜きができなくなる。
このように、前記筒状体20を前記開口部Oに挿入することで、前記外壁Wの貫通孔Hの適切な位置に前記スリーブ10を配置固定することができ、例えば図1に示すように、建物側からのパイプPの接続が容易となるし、建物外部からのパイプの接続も容易となる。
なお、前記スリーブ10を貫通孔Hの適切な位置に設置固定するためには、前記外壁W、前記梁B、前記開口部O、前記ツメ部30の位置などを予め考慮し設計することが必要なのは言うまでもない。
したがって、建物の外部から挿入したパイプを前記筒状体20に連通させるために、前記筒状体20にパイプを差し込んで前記筒状体20を建物方向に押し込んでも、前記係合段部53が前記開口部Oの反挿入側の端縁に当接することから前記筒状体20は移動することがなく、また、建物の内部からのパイプを差し込んで前記筒状体20を建物の外部方向に押し出しても、前記挿入阻止部60が前記開口部Oの挿入側の端縁に当接することから前記筒状体20は移動することがない。
このため、建物の外部又は内部から前記スリーブ10にパイプを接続する際には、前記スリーブ10自体を保持しておくような人手を必要とせず、作業を単独で行うこことできる、
また、前記スリーブ10を前記開口部Oから取り外すには、前記押圧部70を筒状体20の外周面方向へ手指によって押圧すると、第一のツメ50を更に弾性変形させて前記開口部Oの端縁から筒状体(20)の外周面方向へ離反させる方向へ移動させる。
前記押圧部(70)の押圧による第一のツメ(50)の離反によって、前記係合段部(53)の前記開口部(O)の端縁への当接を解除することができ、前記筒状体(20)を反挿入方向へ移動することができ、前記開口部Oから工具を使うことなく、手指で簡単に前記スリーブ10を取り外すことができる。
スリーブを外壁に設置した状態の縦断面図である。 外壁の挿入側のスリーブの正面図である。 スリーブの斜視図である。 筒状体に設置されたツメ部の斜視図である。 スリーブを開口部に挿入している状態を示す縦断面図である。
符号の説明
10 スリーブ
20 筒状体
30 ツメ部
40 防水テープ
50 第一のツメ
51 基部
52 傾斜部
53 係合段部
54 当接部
60 第二のツメ
61 挿入阻止部
70 押圧部
W 外壁
B 梁
B1 フランジ
B2 ウェブ
H 貫通孔
O 開口部

Claims (5)

  1. 建物の外部に設けられた外部パイプと建物内部に設けられた内部パイプとを連通させるために、建物の外壁に形成された貫通孔に建物内部から挿入されて設置されるとともに、建物の内部に設けられた板状の梁に形成された開口部に挿入され保持されるスリーブであって、
    上記スリーブは、
    前記パイプに接続される筒状の筒状体と、
    前記筒状体の外周面に複数個形成されたツメ部とを備え、
    前記ツメ部は、
    前記筒状体の外周面に、前記スリーブの挿入側から該スリーブの反挿入方向に突出し反挿入方向に進むに従って筒状体から離反する方向へ傾斜しながら伸び、前記開口部への挿入時に、前記開口部に当接して前記筒状体の方向へ弾性変形可能な第一のツメと、
    前記第一のツメと隣接する位置に設けられ、前記筒状体の外周面から垂直方向に突出した第二のツメとを備え、
    前記第一のツメは、
    外周面から次第に離反する方向へ傾斜しながら伸び、挿入される前記開口部の挿入方向側の端縁に当接し、前記筒状体の挿入に従って該筒状体の方向へ付勢される傾斜部と、
    前記傾斜部よりも反挿入方向に位置するとともに、前記筒状体の方向へ曲折され、前記開口部への前記筒状体の挿入時に該開口部の挿入側の端縁に当接することにより、前記筒状体の反挿入方向の移動を阻止する係合段部と、
    前記係合段部からさらに前記筒状体の反挿入方向に伸び、前記開口部の内周が当接する当接部とを備え、
    前記第二のツメには、
    前記筒状体の外周面から突出して、前記開口部への挿入時に該開口部の反挿入側の端縁に当接することにより、前記筒状体の挿入方向の移動を阻止する挿入阻止部を備え、
    前記係合段部と前記挿入阻止部とで前記梁を挟み込んで、前記筒状体を前記梁に保持可能にしたことを特徴とするスリーブ。
  2. 第一のツメと第二のツメとは一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載のスリーブ。
  3. 複数のツメ部は、対向して配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスリーブ。
  4. 複数のツメ部は、筒状体の円周方向に等間隔で配置されていることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載のスリーブ。
  5. 当接部には、開口部への挿入時に、第一のツメを更に弾性変形させて前記開口部の端縁から筒状体の外周面方向へ離反させるため手指によって押圧する押圧部を設け、前記開口部の端縁に当接する係合段部の長さ方向の距離を、前記当接部から筒状体の外周面までの距離よりも短く形成し、前記押圧部の押圧による第一のツメの離反によって、前記係合段部の前記開口部の端縁への当接を解除し、前記筒状体を反挿入方向へ移動可能にしたことを特徴とする請求項1,請求項2、請求項3又は請求項4記載のスリーブ。
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