JP4869230B2 - ジフルオロメタンの共沸混合物様組成物 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は概して、ジフルオロメタンを含む新規な組成物に関する。
発明の背景
ヒドロフルオロカーボン類(HFCs)、そして特にジフルオロメタン(HFC-32)の製造について多くの方法が知られている。特定の従来の方法には、1以上の塩素化有機化合物をフッ素化してジフルオロメタンを生成させることが含まれる。反応生成物の流れには典型的に、副生物と1以上の未反応出発物質も含まれる。次いで、所望のジフルオロメタンは、蒸留などの1以上の分離プロセスによって反応生成物の流れから回収される。例えば、特定のジフルオロメタン製造プロセスにおいては、通常は予熱した後に、塩素化有機化合物(例えばジクロロメタン(HCC-30)など)とフッ素化剤(例えばフッ素水素(HF)など)をフッ素化触媒の存在下で反応させて、反応生成物の流れを発生させる。
蒸留はこのような反応生成物の流れの成分を分離するために当分野で周知であり、蒸留は典型的に、反応生成物の流れを所望の化合物の含有量が比較的多い流れと最終製品中で所望されない化合物(未反応成分や所望されない副生物など)の含有量が比較的多い流れに分離するために選択される圧力と温度において運転される充填塔またはトレーを有するものなどの蒸留手段を使用することを含む。しかし、標準的な蒸留法は一般に、共沸混合物の成分を分離するのに効果がない。HFC-32と塩素からなる共沸二元組成物は米国特許6,099,694号に開示されていて、これは本発明の譲受人に譲渡されているが、その記載は本明細書中に参考文献として援用される。
フッ素化プロセスについて望ましいことは一般に、プロセスから得られる収量および製品の純度と関連している。例えば、所望の製品がジフルオロメタンである場合、反応生成物から回収されるその製品の量は通常はできるだけ多くあるべきであり、また最終生成物の流れの中に含有される不純物のタイプと量はできるだけ少なくあるべきである。従来のプロセスは収量と製品の純度で評価して一定のレベルの成功を収めているが、先行技術の特定の特徴は製品の収量と純度の継続的な改善に対して障害を提示しているかもしれないことを、出願人は見出した。
発明の概要
出願人は、ジフルオロメタンと塩化水素は二元共沸混合物様組成物(binary azeotrope-like composition)を形成し、またジフルオロメタン、塩化水素および塩素は三元共沸混合物様組成物を形成することを見出した。塩素化反応物質からのジフルオロメタンの製造において、そして特に触媒再生剤および/または活性剤として塩素が用いられるとき、反応生成物中にジフルオロメタン、塩化水素および塩素が存在する故に、この発見は特に重要である。従って、共沸混合物様組成物の発見に加えて、出願人は、反応生成物の流れから塩化水素および/または塩素の量を排除するかあるいは低減させるための方法、および/または反応生成物の流れから増大した量の塩化水素および/または塩素を回収するための方法を含めて、ジフルオロメタンを製造するための改善された方法を見出した。
好ましい態様において、この方法は、塩素化化合物、好ましくはジクロロメタン(HCC-30)をフッ素化剤、好ましくはHFと反応させ、それによりHFC-32と塩化水素を含む生成混合物を生成させることを含む。特定の態様において、特に活性化剤として塩素が用いられるとき、反応生成物の流れの中には塩素も存在する。本発明の方法の面の一つの好ましい態様において、1以上の本発明の共沸混合物組成物および共沸混合物様組成物が反応混合物から分離され、そして任意にしかし好ましくは、それらの成分の部分は後に分離され、それによりHFC-32で富化した組成物および/またはHClで富化した組成物および/またはHClとCl2の混合物で富化した組成物が生成する。ここで用いるとき、「富化した(enriched)」という言い方は、その成分が、共沸混合物組成物または共沸混合物様組成物中のその成分の濃度と比較して、富化した組成物中ではもっと高い濃度を有することを意味する。
共沸混合物様組成物は、HFC-32から不純物を除去するためのプロセスにおいても有用である。
好ましい態様の詳細な説明
組成物
本組成物は共沸混合物様の組成物である。ここで用いるとき、「共沸混合物様の(azeotrope-like)」という用語は、その広い意味において、厳密に共沸性である組成物と共沸混合物のような性質を示す組成物の両者を含むことを意図している。基本的原理から、流体の熱力学状態は、圧力、温度、液体の組成、および蒸気の組成によって規定される。共沸混合物は、液体の組成と蒸気の組成がその状態の圧力と温度において同一である場合の二つ以上の成分からなる系である。実際問題として、このことは、共沸混合物の成分は定沸点であって、蒸留によって分離することができない、ということを意味する。
ここで用いられる用語として、「共沸混合物様の」組成物は、共沸混合物のように挙動する。すなわち、それらは定沸点であるか、あるいは本質的に定沸点である。言い換えると、共沸混合物様組成物について、沸騰または蒸発の間に形成される蒸気の組成は、最初の液体の組成と同一であるか、あるいは実質的に同一である。すなわち、沸騰または蒸発に伴って液体の組成が変化するとしても、それはごくわずかな程度であるか、あるいは無視できる程度である。これに対して、非共沸混合物様組成物においては、沸騰または蒸発の間に液体の組成はかなりの程度に変化する。示された範囲内の本発明の全ての共沸混合物様組成物は、これらの範囲をはずれる特定の組成物と同様に、共沸混合物様である。
本発明の共沸混合物様組成物は、新しい共沸混合物の系または新しい共沸混合物様の系を形成しない追加の成分を含んでいてもよく、あるいは最初の蒸留分の中に存在しない追加の成分を含んでいてもよい。最初の蒸留分とは、全還流条件の下で蒸留塔が定常状態の動作を示した後に取り出される最初の部分である。成分の追加が本発明からはずれるような新しい共沸混合物の系または新しい共沸混合物様の系を形成するか否かを決定するための一つの方法は、その組成物のサンプルを、非共沸混合物がその個々の成分に分離すると予想される条件の下で前記の成分を用いて蒸留することである。追加の成分を含む混合物が非共沸混合物または非共沸混合物様のものであるならば、その追加の成分は共沸混合物の成分または共沸混合物様の成分から分留するだろう。その混合物が共沸混合物様のものであるならば、定沸点であるかまたは単一の物質として挙動する混合成分の全てのものを含む幾分かの限定された量の最初の蒸留分が得られるだろう。
このことから、共沸混合物様組成物の別の特徴は、共沸混合物様であるかあるいは定沸点であるさまざまな割合で同じ成分を含む組成物の範囲が存在する、ということになる。全てのそのような組成物は「共沸混合物様の」および「定沸点である」という用語に包含される、ということが意図されている。例えば、異なる圧力において、所定の共沸混合物の組成は少なくともわずかに変化し、その組成物の沸点も変化する、ということがよく知られている。すなわち、AとBの共沸混合物は、独特のタイプの関係を示すが、しかし温度および/または圧力に依存して変化する組成を有する。このことから、共沸混合物様組成物に関して、共沸混合物様であるさまざまな割合で同じ成分を含む組成物の範囲が存在する、ということになる。同じ成分を可変の割合で含んでいる組成物であって共沸混合物様である、ある範囲の組成物が存在する、ということになる。全てのそのような組成物はここで用いている「共沸混合物様の」という用語に包含される、ということが意図されている。
ジフルオロメタン/HCl/Cl 2
本発明の一つの態様は、ジフルオロメタン、塩化水素および塩素を含む共沸混合物様組成物を提供する。好ましくは、この態様の新規な共沸混合物様組成物は有効な量のHFC-32、塩化水素および塩素を含む。ここで用いるとき「有効な量」という用語は、(単一または複数の)他の成分と組み合わせたときに本発明の共沸混合物様組成物の形成をもたらす場合の各々の成分の量を意味する。
好ましくは、これらの態様は約1〜約20重量部のHFC-32、約70〜約99.9重量部の塩化水素および約1〜約13重量部の塩素を含む共沸混合物様組成物、および好ましくは本質的にこれらの成分からなる共沸混合物様組成物を提供する。このような組成物は、好ましくは、約59℃の温度において約45±3psia、より好ましくは約45±2psia、そしてさらに好ましくは約45psiaの実質的に一定の蒸気圧によって特徴づけられる。
この態様の好ましい組成物、より好ましい組成物、および最も好ましい組成物を表1に示す。表1における数値範囲は「約」という用語によって前置きされると理解されるべきである。
Figure 0004869230
ジフルオロメタンおよび塩化水素
本発明の一つの態様は、ジフルオロメタンと塩化水素を含む共沸混合物様組成物、および好ましくは本質的にジフルオロメタンと塩化水素からなる共沸混合物様組成物を提供する。好ましくは、この態様の新規な共沸混合物様組成物は、有効な量のジフルオロメタンと塩化水素を含む。このような組成物は、好ましくは約1〜約20重量部のHFC-32および約80〜約99重量部のHClを含み、およびより好ましくは本質的にこれらの成分からなる。多くの態様において、このような好ましい組成物は、およそ−59.3℃の温度において約50±4psia、より好ましくは約50±2psia、そしてさらに好ましくは約50psiaの実質的に一定の蒸気圧によって特徴づけられる。
この態様の好ましい組成物、より好ましい組成物、および最も好ましい組成物を表2Aに示す。表2Aにおける数値範囲は「約」という用語によって前置きされると理解されるべきである。
Figure 0004869230
次の表2Bは、本発明の好ましい態様に従うHFC-32/HCl組成物についての蒸気圧のデータを与える。
Figure 0004869230
方法
フッ素化プロセス
一つの態様において、本発明の方法の面は改善されたフッ素化プロセスを含み、このプロセスは(a)1以上の反応物質を反応させ、少なくともHFC-32とHClを含む反応生成物を生成させる工程と、HFC-32とHClを含む共沸混合物様組成物を前記反応生成物から取り除く工程を含む。任意にしかし好ましくは、この方法はまた、前記の取り出した共沸混合物または共沸混合物様のHFC-32/HCl組成物からHClの少なくとも一部を分離し、HFC-32で富化した組成物を生成させる工程も含む。任意に員しかし好ましくは、この方法はまた、前記共沸混合物組成物または共沸混合物様組成物からHClで富化した組成物を生成させる工程も含んでいてもよい。
別の態様において、本発明の方法の面は改善されたフッ素化プロセスを含み、このプロセスは(a)1以上の反応物質を反応させ、それにより少なくともHFC-32、HClおよびCl2を含む反応生成物を生成させる工程と、HFC-32、HClおよびCl2を含む共沸混合物組成物または共沸混合物様組成物を前記反応生成物から取り除く工程を含む。任意にしかし好ましくは、この方法はまた、前記の取り除いた共沸混合物または共沸混合物様のHFC-32/HCl/Cl2組成物からHClおよび/またはCl2の少なくとも一部を分離し、HFC-32で富化した組成物を生成させる工程も含む。ここで「富化した(enriched)」という用語は、混合物の蒸留を行う間の状態であって、留出物と塔底生成物のいずれかの中の一つの成分の濃度が混合物中のその成分の濃度よりも高い場合のその状態を意味するように用いられる。
任意にしかし好ましくは、この方法はまた、前記共沸混合物組成物または共沸混合物様組成物からCl2で富化した組成物を生成させる工程も含んでいてもよい。1以上の任意の分離工程が用いられる場合、そのようにして分離されたCl2の少なくとも一部を塩素化反応へ再循環させるのが一般的に好ましい。
本発明のフッ素化工程は当分野で知られているいかなるプロセスに従って実施することもでき、全てのそのようなプロセスの詳細は本発明の範囲内のものであり、ここで詳しく説明する必要はない。本発明のプロセスは一般に、HFC-32、HClおよびその他の副生物を含んでいて、そして特定の態様においてはCl2を含むハロゲン化化合物の混合物を用いる、ということを特筆すれば十分である。従って、混合物中にはHCl、Cl2およびHFC-32とともに、プロセスの反応物質、副生物および反応中間体の混合物が存在してもよい。
従って、一つの態様において、本発明はHFC-32/HCl共沸様混合物からHFC-32を分離するための方法を提供する。他の態様において、本発明はHFC-32/HCl/Cl2共沸混合物または共沸様混合物からHFC-32を分離するための方法を提供する。共沸混合物組成物または共沸混合物様組成物をその成分の1以上のもので富化した組成物に分離するための幾つかの方法が知られていて、それらを利用できることを、当業者であれば認識するであろう。例えば、この点に関して一般に液-液相分離法が有効であり、それらを本発明に従って用いるために適合させることができると考えられる。他の態様において、本発明の方法は次の工程を含むか、本質的にこれらの工程からなるか、あるいはこれらの工程からなる:
(A)HFC-32とHClを含む混合物、あるいはHFC-32およびHClとCl2の混合物を含む混合物を第一の圧力において蒸留し、本発明の共沸混合物様組成物からなる流れを生成させる工程;および
(B)本発明の前記共沸混合物様組成物を第二の圧力において蒸留し、HFC-32、HClおよびCl2のいずれかのもので富化した流れを生成させる工程。
本方法の蒸留工程は単一の蒸留塔または一連の蒸留塔を用いて実施することができる。単一の蒸留塔が用いられる態様において、本発明の方法は典型的に回分蒸留として実施される。例えば、第一の圧力において運転される回分蒸留塔の中に混合物を供給することができる。次いで、本発明の共沸混合物様組成物が回収され、そして第二の圧力において塔の中に再供給される。好ましくは、本発明の方法は一連の蒸留塔を用いて実施され、一連の蒸留塔とは回分蒸留または連続蒸留で異なる圧力において運転される少なくとも二つの塔を意味する。本発明において用いるのに適した蒸留塔および方法の例は米国特許5,918,481号(これはAlliedSignalに発行された)に開示されていて、その開示を本明細書中に参考文献として援用する。
蒸留プロセスが連続法であれ回分法であれ、蒸留が好ましく行われる圧力は、従来の蒸留装置を用いることのできるような圧力である。高い方の蒸留圧力は一般に約40psia〜約400psia、好ましくは約60psia〜約200psiaの範囲とすることができる。低い方の蒸留圧力は一般に約10psia〜約40psia、好ましくは約15psiaから約30psia未満の範囲とすることができる。
これらの蒸留が行われる温度は沸点および用いられる圧力に直接関係していて、本明細書中に含まれる教示に照らして当業者の知識の範囲内に十分に入る。
特定の他の態様において、本発明は、HFC-32と少なくとも一つの不純物を含む混合物からHFC-32を取り除くための方法を提供する。ここで用いられるとき、「不純物」という用語は、HFC-32との混合物中に存在するあらゆる化合物であって、所定の適用のためにその混合物からHFC-32を分離するのが望ましいものを意味する。好ましくは、不純物自体は、HFC-32、HCl、Cl2 、あるいはHClとCl2の混合物と共沸様混合物を形成しない。典型的な不純物としては、HFC-32と混和できる他のハロカーボン類、例えばクロロフルオロメタン(HCFC-31)あるいはジクロロメタン(HCC-30)がある。
HFC-32と少なくとも不純物を分離するための方法は、好ましくは、その混合物にHClあるいはHClとCl2の混合物を、HFC-32とHClの共沸混合物様組成物あるいはHFC-32およびHClとCl2の混合物の共沸混合物様組成物を形成させるのに十分な量で添加することと、そして次にその混合物から共沸混合物様組成物を分離させることを含む。
本発明の共沸混合物組成物は、不純物を含む混合物から多くの従来の方法のいずれによっても分離することができる。分離方法の例としては、例えば、蒸留、スクラビング、その他の当分野で認められている分離手段、およびこれらのうちの二つ以上の組合せがある。HFC-32と少なくとも一つの不純物を含むあらゆる混合物を本方法において用いることができる。そのような混合物はいかなる従来の供給源から供給されてもよいが、特定の好ましい態様においては、混合物は製造プロセスから、特にHFC-32の製造から得られる反応生成物である。

共沸混合物様組成物が形成される条件に依存するだろう。本明細書の開示に照らして、当業者であれば、広範囲の圧力と温度の下でHFC-32と共沸混合物様組成物を形成するのに必要なHClの量またはHClとCl2の混合物の量を容易に決定することができるであろう。
実施例
本発明を例証するために以下の非限定的な実施例が提示される。
実施例1
本質的にHFC-32とHClからなる二元組成物が配合されて、様々な組成を有する均質な混合物が形成される。これらの混合物の蒸気圧が−59.2℃において測定された。
上の表2Bは、−59.2℃の実質的に一定の温度における組成の関数としてのHFC-32/HClの蒸気圧の測定値を示す。このデータから、−59.2℃においてこの組成物は、約1〜約20重量パーセントのHFC-32で共沸混合物様の性質を示すことが認められる。実験の間に行われたさらなる観察に基づいて、蒸気圧が最大になる組成は−59.2℃において0重量パーセント超から約2.3重量パーセント以下までのHFC-32であると決定される。
実施例2
本質的にHFC-32、Cl2およびHClからなる二元組成物が配合されて、様々な組成を有する均質な混合物が形成される。これらの混合物の蒸気圧が−59.2℃において測定された。
表3は、−59.2℃の一定の温度における組成の関数としてのHFC-32/HCl/Cl2の蒸気圧の測定値を示す。このデータから、−59.2℃においてこの組成物は、約17〜約20重量パーセントのHFC-32、約1〜約13重量パーセントのCl2 、および残部がHClである組成において共沸混合物様の性質を示すことが認められる。
Figure 0004869230

Claims (9)

  1. 1〜20重量パーセントのジフルオロメタン(HFC-32)および80〜99重量パーセントのHClからなる共沸混合物様組成物。
  2. −59.3℃の温度において45psiaから55psiaまでの蒸気圧を有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 1〜10重量パーセントのHFC-32および90〜99重量パーセントのHClからなる、請求項2に記載の組成物。
  4. 1〜5重量パーセントのHFC-32および95〜99重量パーセントのHClからなる、請求項2に記載の組成物。
  5. ジフルオロメタン(HFC-32)とHClの共沸混合物からHFC-32を分離するための方法であって、次の工程、
    (A)HFC-32とHClを含む混合物を40psia〜400psiaの第一の圧力において蒸留し、HFC-32が1〜20重量パーセントの量でありHClが80〜99重量パーセントの量であるHFC-32とHClの共沸混合物を生成させる工程;および
    (B)HFC-32とHClの前記共沸混合物を10psia〜40psiaの第二の圧力において再蒸留し、HFC-32で富化した流れを生成させる工程;
    を含む前記方法。
  6. ジフルオロメタン(HFC-32)を含む混合物からHFC-32を取り除くための方法であって、HFC-32を含む混合物に、HFC-32が1〜20重量パーセントの量でありHClが80〜99重量パーセントの量であるHFC-32とHClの共沸混合物様組成物を形成させるためにHClを添加することと、および次に40psia〜400psiaの圧力で蒸留することによって共沸混合物様組成物を分離することを含む、前記方法。
  7. 17〜20重量パーセントのジフルオロメタン(HFC-32)、67〜82重量パーセントのHClおよび1〜13重量パーセントのCl 2 からなる共沸混合物様組成物。
  8. ジフルオロメタン(HFC-32)、HClおよびCl2を含む共沸混合物様組成物からHFC-32を分離するための方法であって、次の工程、
    (A)HFC-32、HClおよびCl2を含む混合物を40psia〜400psiaの第一の圧力において蒸留し、HFC-32が17〜20重量パーセントの量でありHClが67〜82重量パーセントの量でありCl 2 が1〜13重量パーセントの量であるHFC-32、HClおよびCl2の共沸様混合物を生成させる工程;および
    (B)HFC-32、HClおよびCl2の前記共沸様混合物を10psia〜40psiaの第二の圧力において再蒸留し、HFC-32で富化した流れを生成させる工程;
    を含む前記方法。
  9. ジフルオロメタン(HFC-32)を含む混合物からHFC-32を取り除くための方法であって、HFC-32を含む混合物に、HFC-32が17〜20重量パーセントの量でありHClが67〜82重量パーセントの量でありCl 2 が1〜13重量パーセントの量であるHFC-32およびHClとCl2の混合物の共沸混合物様組成物を形成させるためにHClとCl2の混合物を添加することと、および次に40psia〜400psiaの圧力で蒸留することによって共沸混合物様組成物を分離することを含む、前記方法。
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