JP4867580B2 - 圧力噴霧式石油燃焼機 - Google Patents

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この発明は圧力噴霧式石油燃焼機の燃焼特性を向上したバーナ構造に関するものである。
燃焼ファンによって燃焼空気が送られる送風筒の中には有底筒形の燃焼筒を配置し、燃焼筒の底板の中央部には燃料噴霧ノズルにのぞませた燃料流入口を設け、この底板の燃料流入口の周囲には旋回羽根が配置されている。
一方、燃料噴霧ノズルは燃料ポンプの吐出側に取り付けられており、燃料ポンプを運転すると加圧された燃料が燃料噴霧ノズルの噴出口から霧状になって噴き出し、旋回羽根のある燃焼筒の底板の中央に設けた燃料流入口から燃焼筒内に送られる。また、前記燃料噴霧ノズルと燃料流入口との間に一対の点火電極の先端が位置しており、その点火電極の先端間に放電火花を発生して噴霧燃料に着火する。
旋回羽根のある底板の中央の燃料流入口から前方に送られる霧状燃料に着火して燃焼が開始されると、燃焼途中の霧状燃料の一部は旋回羽根の前面に可燃ガスとなって拡散するから、燃焼ファンによって旋回羽根から燃焼空気が供給されると、炎は旋回羽根に付着してリング状の火種を形成するものであり、燃料噴霧ノズルから噴出する霧状燃料は点火電極の放電を止めても消火せずにそのまま燃焼が継続できる。
燃焼筒の側壁には多数の空気供給口を設けてあり、送風筒と燃焼筒の間を流れる空気を空気供給口から燃焼炎の側部に向けて供給することで、燃焼筒内での燃焼を促進させるものである。
ところで、燃焼能力が可変できる圧力噴霧式石油燃焼機において、燃焼炎の状態が燃料噴霧ノズルからの吐出量によって変化する場合、噴霧の拡がりや燃焼スピードに合わせて燃焼筒内の前部に二次燃焼筒、後部に一次燃焼筒を配置し、燃焼筒の前部に位置する二次燃焼筒の直径を後部の一次燃焼筒の直径よりも大きくすることが考えられる。
そして、このような構造では、燃焼能力が大きいほど燃焼筒全体で燃焼が行われて、燃焼筒の直径が大きい二次燃焼筒付近で燃焼が完了するが、燃焼能力が小さくなるほど燃焼筒の直径が小さい一次燃焼筒付近で燃焼が完了するようにしている(特許文献1参照)。
特開2004−176991号公報
上記のように、大発熱量の燃焼のために二次燃焼筒を持つものでは、一次燃焼筒の底板の旋回羽根から送られる旋回空気流が二次燃焼筒付近では弱くなって、燃焼炎はあまり旋回せずにそのまま燃焼筒の前方に流れるから、大径の二次燃焼室の側壁から供給する空気と燃焼炎との混合がうまく行かず、炎が長くなり、不完全燃焼を起こしやすくなる。
このため、二次燃焼筒の側壁に設けた二次空気供給口として、一次燃焼筒に近い部分では、切り起こし等の旋回羽根形状の二次空気供給口を設け、旋回羽根形状の二次空気供給口から二次燃焼筒内壁に沿って旋回空気流を形成することで、二次燃焼筒内での燃焼状態の改善が試みられたが、燃焼に最適な旋回空気流を得ることができなかった。
即ち、旋回空気流の空気量を定める開口面積は切り起こしの高さで調整することになるが、高さの変化によって開口面積は大きく変わり、少しのバラツキでも燃焼性能が変わってしまうため、切り起こしの高さ精度が必要となる。しかしプレス装置などで二次空気供給口を切り起こし加工で形成する際、切り起こし後の戻りや材料のロット毎のバラツキもあり、切り起こしによる高さ精度が出にくいといった問題点がある。
この発明は上記課題を解決するもので、燃焼ファン1によって燃焼空気が送られる送風筒2の中には、有底筒状で側壁に一次空気供給口3aを有する一次燃焼筒3と、その一次燃焼筒3より大径で側壁に二次空気供給口5aを有する二次燃焼筒5と、その二次燃焼筒5の後部と前記一次燃焼筒3の前部とを連絡するリング4とを配置し、前記一次燃焼筒3の底板3dには、その底板3dの中央に設けた燃料流入口3bと、その燃料流入口3bの周囲に配置した旋回羽根3cとを設け、前記底板3dの燃料流入口3bに向けて、燃料ポンプ8の吐出圧力で噴霧燃料を一次燃焼筒3内に供給する燃料噴霧ノズル7を取り付けた石油燃焼機において、前記二次燃焼筒5の前部の側壁に形成した前記二次空気供給口5aは貫通空気孔5eで形成し、前記二次燃焼筒5の後部の側壁に形成した前記二次空気供給口5aは切り起こし5cによるスリット状開口5bで形成し、前記二次燃焼筒5の外周には前記切り起こし5cと重なりあうと共に切り起こし5cとの間の隙間5dに供給する燃焼空気量を制御する板状体6を配置し、前記隙間5d内の空気が前記スリット状開口5bから二次燃焼筒5内に供給され、前記板状体6が前記隙間5dから二次燃焼筒5へ流れる空気量を制御することを特徴とする。
また、前記板状体6には空気制御口6aを形成し、この空気制御口6aの開口面積は、二次燃焼筒5のスリット状開口5bの開口面積より小さくしており、前記空気制御口6aから供給される空気を前記隙間5d内で一旦滞留させ、スリット状開口5bから二次燃焼筒5の内壁に沿って二次燃焼筒5の前方に向かう旋回空気流を形成することで、切り起こし5cからの流速を遅くしている。
また、前記空気制御口6aは前記板状体6に設けた小孔で形成し、その小孔からなる空気制御口6aは二次燃焼筒5の切り起こし5cの範囲内で、かつ、前記スリット状開口5bとは位置をずらせて配置したから、スリット状開口5bから供給する空気量を制御することができた。
また、前記二次燃焼筒5の外周に重ねた前記板状体6は、切り起こし5cの一部分が開口するように重合しており、前記板状体6と切り起こし5cとの間の開口部が前記隙間5dへの空気制御口6aとしたから、板状体6の重合状態によってスリット状開口5bから供給する空気量を制御することができた。
さらに、前記一次燃焼筒3と二次燃焼筒5の後部とを連絡するリング4は、前記板状体6と一体構造をなしたことにより、二次燃焼筒5と板状体6の後側の隙間を完全になくして余分な空気流入を防ぐことにより、スリット状開口5bから供給する空気量を安定させることができた。
上記課題を解決するこの発明は、二次燃焼筒5の側壁に切り起こし5cによるスリット状開口5bを形成するとともに、二次燃焼筒5の外周には前記切り起こし5cと重なりあうように嵌め合わせる板状体6を配置し、かつ、切り起こし5cと板状体6との間に隙間5dを設けたものであり、前記板状体6が切り起こし5cと板状体6との隙間5d内へ向う空気量を制御するため、切り起こし5cの高さがバラツイても、板状体6によってスリット状開口5bから二次燃焼筒5内に供給する旋回空気流の空気量をほぼ一定に供給でき、常に安定した燃焼を可能にしたものである。
また、前記板状体6には空気制御口6aを形成し、この空気制御口6aの開口面積は、二次燃焼筒5の切り起こし5cのスリット状開口5bの開口面積より小さくすることで、切り起こし5cからの流速を遅くしながら、二次燃焼筒5の内側面に沿った旋回空気流が供給でき、燃焼が促進されて燃焼炎の長さが短くなると共に、燃焼音を低減することができた。
また、前記空気制御口6aは前記板状体6に設けた小孔で形成し、二次燃焼筒5の切り起こし5cのスリット状開口5bと小孔からなる空気制御口6aとの位置をずらし、かつ空気制御口6aを切り起こし5cの範囲内に設定することにより、前記空気制御口6aによって制御された空気を隙間5d内で一旦滞留させた後、二次燃焼筒5内に供給できるようになった。このため、スリット状開口5bから二次燃焼筒5の内壁面に沿って旋回空気流が形成でき、二次燃焼筒5の内の燃焼が促進され、燃焼炎の長さが短くなる。
また、前記板状体6は前記切り起こし5cの一部分が開口して空気制御口6aを形成するように二次燃焼筒5の外周に重合したから、前記板状体6と切り起こし5cの端との間から旋回空気流となる燃焼空気が供給できるようになり、前記二次燃焼筒5と板状体6との重合位置を変化させることで最適な空気制御口6aの開口面積を得ることができた。
さらに、一次燃焼筒3と二次燃焼筒5の後部とを接合するリング4は、前記板状体6と一体構造になっていることにより、前記二次燃焼筒5と板状体6の後側の隙間がなくなるため、空気制御口6aによる安定した空気量をスリット状開口5bから供給することができるから、より安定燃焼することができた。
実施例を示す図によってこの構成を説明すると、50はこの発明となる圧力噴霧式石油燃焼機が設置される給湯機、51は給湯機50の外壁を構成する水室、52はその水室51の下部に配置した燃焼室、53は水室51の中央に配置した熱交換室である。54は燃焼室52の側壁に設けて燃焼室52の内外を連絡する保持筒であり、前記圧力噴霧式石油燃焼機はこの保持筒54に取り付けられ、発生した燃焼炎と燃焼ガスを前記燃焼室52に送り出し、前記水室51に貯えられた水は燃焼室52の側壁と前記熱交換室53によって温水となる。
1は圧力噴霧式石油燃焼機の燃焼空気を強制送風する燃焼ファン、2は燃焼ファン1の吹き出し口に接続されて燃焼空気が送られる筒状の送風筒、2aは送風筒2から外方へ伸びるリング状のバーナ取り付け部であり、前記給湯機50の燃焼室52に配置した前記保持筒54内に送風筒2が位置するように、前記バーナ取り付け部2aが前記保持筒54の端に固定されている。
3は送風筒2内に配置された燃焼筒のうち後部側に配置された直径の小さい有底筒形の一次燃焼筒、3aは燃焼空気が供給できるように一次燃焼筒3の側壁に設けた多数の一次空気供給口、3dは有底筒形の一次燃焼筒3の底板、3bは一次燃焼筒3の底板3dに設けた燃料流入口、3cは燃料流入口3bの周囲に設けた旋回羽根である。
5は前記送風筒2内に配置された燃焼筒のうち先端側に配置された一次燃焼筒3より直径の大きい二次燃焼筒、5aは燃焼空気が供給できるように二次燃焼筒5の側壁に設けた多数の二次空気供給口、5eは二次燃焼筒5の燃焼室52側の前部の側壁に形成した貫通空気孔、5bは二次燃焼筒5の一次燃焼筒3側の後部の側壁に形成したスリット状開口であり、前記貫通空気孔5eとスリット状開口5bは前記二次空気供給口5aを構成している。
4は前記一次燃焼筒3の前部と二次燃焼筒5の後部との間の接合部を構成しているリングであり、前記二次燃焼筒5の前部は開放されて前記燃焼室52内に臨ませてある。
前記燃焼ファン1は運転スイッチを操作した運転の開始から回転しているので、回転する前記燃焼ファン1によって送風筒2内に送られた燃焼空気は、前記一次燃焼筒3とその底板3d、及び、前記二次燃焼筒5と前記リング4によってその流れが制御され、燃料流入口3bと旋回羽根3cと一次燃焼筒3の一次空気供給口3aと二次燃焼筒5の二次空気供給口5aから燃焼筒内を経て前記燃焼室52内に向けて送られて燃料の燃焼に寄与しており、これらの燃焼空気が供給される孔や間隙の位置と大きさにより適切に制御されるものである。
7は前記一次燃焼筒3の底板3dの燃料流入口3bにのぞませて取り付けた燃料噴霧ノズル、8は燃料噴霧ノズル7に接続された燃料ポンプ、9は燃料ポンプ8を運転したとき燃料の戻り量を調整し燃料噴霧ノズル7から噴出する燃料流量を可変するために燃料噴霧ノズル7と燃料ポンプ8の吸入側とを接続する油比例弁、10aは燃料ポンプ8に燃料を供給する燃料パイプ、10は燃料パイプ10aの途中に取り付けた電磁弁である。
前記燃料ポンプ8の作動と電磁弁10の作動とは連動しており、燃料ポンプ8が運転したときにこの電磁弁10も開となり、燃料は該燃料ポンプ8によって加圧して燃料噴霧ノズル7に供給され、前記燃料流入口3bから霧状の燃料となって一次燃焼筒3内に吹き込まれる。
該燃料噴霧ノズル7が適正に噴霧するには一定の圧力が必要であり、燃料ポンプ8からは常に燃料噴霧ノズル7に一定の高い圧力を与えている。また、前記油比例弁9は燃料噴霧ノズル7へ供給する燃料を燃料ポンプ8の吸入側に戻す量を調整する働きがあるので、油比例弁9により燃焼量を調整する場合には、吐出圧力をほぼ一定にしたまま燃料噴霧ノズル7から吐出する燃料流量を可変することができるため、燃料流量が少ない場合でも常に正常な噴霧が可能である。
11は放電火花を発生させるための放電点火装置、11aは先端が燃料噴霧ノズル7と一次燃焼筒3の燃料流入口3bとの間に位置した放電点火装置11の点火電極であり、この種の圧力噴霧式石油燃焼機において、運転スイッチが操作されると燃焼ファン1が回転を始め、次に放電点火装置11が作動して先端の点火電極11aから放電火花を発生し、その後、燃料ポンプ8が作動すると燃料噴霧ノズル7から噴霧燃料が噴出するので、この霧状燃料は点火電極11aの放電火花によって着火し、火炎が一次燃焼筒3内に吹き込まれる。
一方、旋回羽根3cから送られる空気は旋回羽根3cによって斜め方向に吹き出されて、一次燃焼筒3内を回転しながら燃焼室52に向かう空気流を形成している。そして、燃料流入口3bから一次燃焼筒3に吹き込まれる着火した噴霧燃料の一部は、燃焼熱によって気化し、可燃ガス化して旋回羽根3cの前方に拡散しており、この可燃ガスは旋回羽根3cの間隙から吹き出す空気によって燃焼し、旋回羽根3cに付着したリング状の炎を形成している。このため、着火が確認できてから放電点火装置11を停止しても、旋回羽根3cの前面に形成されたリング状の火種によって燃焼炎が途切れることなく維持できるものである。
また、一次燃焼筒3内の燃焼炎は旋回羽根3cから吹き出す空気流によって方向付けられて回転流を作りながら前方へ吹き出しており、一次燃焼筒3の側壁の一次空気供給口3aからは燃焼炎の側部に向けて空気を供給しているから、燃焼炎は一次燃焼筒3の中央に位置して燃焼を促進し、渦巻状に回転しながら前方へ向かって燃焼している。
油比例弁9は噴霧ノズル7から噴出する吐出流量を変化させる働きがあり、油比例弁9からの戻し燃料流量を多くして、噴霧ノズル7の吐出流量を絞って燃焼能力を小さくした時には、直径が小さい一次燃焼筒3で燃焼は完了する。このとき、直径が大きい二次燃焼筒5の二次空気供給口5aから供給される燃焼空気はそのまま素通りしてそのほとんどは燃焼に寄与することはない。
また、油比例弁9によって噴霧ノズル7から噴出する吐出流量を多くして燃焼能力を大きくした時には、一次燃焼筒3と二次燃焼筒5の燃焼筒全体で燃焼が行われ、直径が大きい二次燃焼筒5で燃焼が完了することで、圧力噴霧式石油燃焼機でも燃焼量を可変した燃焼ができるようになっている。
ところで、製品の小型化やコスト削減の要求が年々高まっており、それを実現するために前記燃焼室52の容積が小さくなり、燃焼能力が大きい場合でもより短い炎で燃焼可能な石油燃焼機の要求が出てきている。しかし、一次燃焼筒3よりも直径が大きい二次燃焼筒5では、一次燃焼筒3の底板3dの旋回羽根3cによる旋回流の影響が少なくなるために燃焼炎は長く伸びやすく、短い炎によって燃焼を完了させることは難しかった。また、環境面からは騒音値の低いものや窒素酸化物が少ないものが望まれている。
このため、短い炎で燃焼させるために、二次燃焼筒5内においても旋回流を作り出すことが考えられる。5cは二次燃焼筒5の後部の側壁に形成した前記スリット状開口5bを切り押し加工で形成するための二次燃焼筒5の内側に向けて形成した切り起こしであり、スリット状開口5bから供給する燃焼空気は二次燃焼筒5の中心部に向かずに、切り起こし5cとスリット状開口5bの働きで二次燃焼筒5の内壁面に沿って供給されるようになった。そして、直径が大きい二次燃焼筒5に設けた切り起こし5cによるスリット状開口5bから、二次燃焼筒5の内壁面に沿った旋回空気流を形成することで、この二次燃焼筒5内での燃焼を促進させて燃焼炎の長さを短くさせることが考えられた。
しかしながら、安定した燃焼のためには切り起こし5cとスリット状開口5bから供給される旋回空気の流速やその方向性、及び、燃焼炎の側部に向けて供給する空気量のバランスが必要で、スリット状開口5bから供給する空気量が多いと燃焼音が大きくなり、逆に空気量が少ないと炎が長くなり、不完全燃焼を起こすという問題点が発生しやすくなることがわかった。
また、旋回空気流の空気量を定めるスリット状開口5bの開口面積は切り起こし5cの高さで調整することになるが、高さの変化によって供給される空気量は大きく変わり、少しのバラツキでも燃焼性能が変わってしまうため、切り起こし5cの高さ精度が必要となる。しかし、プレス装置などで加工する際、切り起こし加工後の戻りや材料のロット毎のバラツキもあり、切り起こし5cによる高さ精度が出にくいといった問題点がある。
この発明は上記の問題点を改善する提案に係るもので、6は二次燃焼筒5の外周に切り起こし5cと重なりあうように嵌め合わせた板状体、5dは該板状体6と切り起こし5cの一部とを重ねたときにできる隙間であり、前記板状体6は前記隙間5dに供給する燃焼空気量を制御している。
前記切り起こし5cで形成されたスリット状開口5bは二次燃焼筒5の内壁面に向って開口しており、前記隙間5dは切り起こし5cによってスリット状開口5bを形成するときの凹部が板状体6によって塞がれて形成されたものであり、前記板状体6によって前記隙間5d内に供給する空気量が決定されるので、切り起こし5cの高さがバラツイたり、前記隙間5dに送られる空気量が少ないときでも、スリット状開口5bから確実に二次燃焼筒5の内壁面にそった旋回空気流を作り出すことができた。
上記の構造によれば、一次燃焼筒側で二次燃焼筒5の後部にある切り起こし5cで形成されたスリット状開口5bから前記二次燃焼筒5内に供給する空気量が、板状体6の働きで一定になり、二次燃焼筒5の内壁に沿って安定した旋回空気流が形成できるため二次燃焼筒5内での燃焼が促進され、切り起こし5cの高さがバラツイても常に安定した短い炎の燃焼が可能となった。
前記スリット状開口5bによって二次燃焼筒5内に供給する燃焼空気の流速が速い時には、実験によると旋回空気流による燃焼音が大きくなることがあったが、この発明では、この課題に対応するための具体的な提案を行っており、6aは板状体6の前記隙間5dに燃焼空気を供給する部分を構成するための空気制御口であり、この空気制御口6aの開口面積を二次燃焼筒5のスリット状開口5bの開口面積よりも小さく設定している。
この構成によって、前記スリット状開口5bから二次燃焼筒5内に供給する空気は、前記板状体6の空気制御口6aの開口面積のみによって制御できるようになり、一方、前記スリット状開口5bは比較的大きな開口面積となるように設定できるから、スピードの遅い燃焼空気を二次燃焼筒5の内壁面に沿って供給できるようになり、二次燃焼筒5内の旋回空気流の流速が遅くなって燃焼音を大幅に低減させることができた。
また、スリット状開口5bの開口面積は燃焼音の抑制に最も効果のある開口面積を実験などによって定めることができ、実施するバーナに最適な開口面積を得ることができた。
一方、切り起こし5cで形成するスリット状開口5bから前記隙間5dに供給する空気の方向性も重要であり、燃焼空気を二次燃焼筒5の内壁面に沿わせたほうがより燃焼炎が短くなる傾向にある。
本発明では前記板状体6の空気制御口6aを小孔で形成し、二次燃焼筒5の切り起こし5cで形成したスリット状開口5bと前記空気制御口6aとの位置をずらし、かつ、空気制御口6aを隙間5dに対応する切り起こし5cの範囲内に設定することにより、空気制御口6aから供給される空気を隙間5d内で一旦滞留させその後スリット状開口5bから、二次燃焼筒5の内壁面に沿わせて空気を供給することが可能となった。
このため、二次燃焼筒5の壁面付近で燃焼し、燃焼炎はより短い炎となり、また、二次燃焼筒5の壁面付近で燃焼することにより燃焼炎が二次燃焼筒5の壁面で熱を奪われるため、燃焼炎の最高温度が低くなって窒素酸化物の排出量も減少できた。また、逆に二次燃焼筒の壁面温度は高温となるため、燃焼中に未燃分のタールや煤が発生したとしても壁面に付着しづらくなった。
ところで、前記の板状体6に設けた空気制御口6aを小孔で形成し、二次燃焼筒5の切り起こし5cで形成した隙間5dの位置に一致させるように嵌め合わせるには、空気制御口6aと隙間5dの位置が重要となるため、二次燃焼筒5と板状体6との嵌め合いに方向性が生じるため、適切なる位置決めが必要となる。
この嵌め合いの方向性を無くするために図3に示すこの発明の実施例において、5fは二次燃焼筒5の切り起こし5cの一部分を残し板状体6で重ね合わせたときにできる間隙であり、この間隙5fによって前記空気制御口6aを構成している。
該間隙5fから切り起こし5cの隙間5dに燃焼空気が供給され、一旦この隙間5dに滞留させたのちスリット状開口5bから前記二次燃焼筒5の内壁面に沿った旋回空気と
なって二次燃焼筒5の壁面で燃焼が行われるようになった。
特にこの間隙5fを前記板状体6の燃焼室52側の端部で構成するときには、二次燃焼筒5と板状体6との位置関係が特定しなくとも、正確に間隙5fが形成できるようになり、非常に製造しやすくなった。
また、板状体6と二次燃焼筒5を重ね合わせたときに、板状体6と二次燃焼筒5には僅かに隙間が生じ、この隙間を前記空気制御口6aとして利用することができるが、この場合、板状体6が円筒状の時には、板状体6の前後の端面から前記切り起こし5cに必要以上の空気が流入することがあり、前記板状体6に特別に小孔などで空気制御口6aを形成するときにも、期待した空気以上に燃焼空気の流入が多くなる傾向にある。
図4に示すこの発明の実施例では、板状体6の一次燃焼筒側の端を一次燃焼筒3と二次燃焼筒5の後部とを連絡するリング4と一体構造をなしており、このように一体構造にすることにより前記板状体6の後端面による隙間は完全になくなり、余分な空気流入はリング4の前端面のみとなり、この部分の空気流入は制御された範囲内に押さえ込み、全く問題にならないレベルとなった。
以上のようにこの発明の二次燃焼筒5に形成した切り起こし5cによるスリット状開口5bと、二次燃焼筒5に配置した板状体6との組み合わせにより、少量で流速の緩やかな空気流を二次燃焼筒5の内壁面に沿わせて供給することができるため、安定した短い炎で燃焼できるようになり、燃焼室52の容積が小さくても安定した燃焼と、窒素酸化物および燃焼音を低減した圧力噴霧式石油燃焼機が提供できるようになった。
この発明品を実施する給湯機の断面図である。 この発明品の実施状態を示す要部の縦断面図である。 この発明品の実施状態を示す要部の横断面図である。 この発明品の実施状態を示す要部の横断面図である。
符号の説明
1 燃焼ファン
2 送風筒
3 一次燃焼筒
3a 一次空気供給口
3b 燃料流入口
3c 旋回羽根
3d 底板
4 リング
5 二次燃焼筒
5a 二次空気供給口
5b スリット状開口
5c 切り起こし
5d 隙間
6 板状体
6a 空気制御口
7 燃料噴霧ノズル
8 燃料ポンプ

Claims (5)

  1. 燃焼ファン(1)によって燃焼空気が送られる送風筒(2)の中には、有底筒状で側壁に一次空気供給口(3a)を有する一次燃焼筒(3)と、その一次燃焼筒(3)より大径で側壁に二次空気供給口(5a)を有する二次燃焼筒(5)と、その二次燃焼筒(5)の後部と前記一次燃焼筒(3)の前部とを連絡するリング(4)とを配置し、
    前記一次燃焼筒(3)の底板(3d)には、その底板(3d)の中央に設けた燃料流入口(3b)と、その燃料流入口(3b)の周囲に配置した旋回羽根(3c)とを設け、
    前記底板(3d)の燃料流入口(3b)に向けて、燃料ポンプ(8)の吐出圧力で噴霧燃料を一次燃焼筒(3)内に供給する燃料噴霧ノズル(7)を取り付けた石油燃焼機において、
    前記二次燃焼筒(5)の前部の側壁に形成した前記二次空気供給口(5a)は貫通空気孔(5e)で形成し、前記二次燃焼筒(5)の後部の側壁に形成した前記二次空気供給口(5a)は切り起こし(5c)によるスリット状開口(5b)で形成し、前記二次燃焼筒(5)の外周には前記切り起こし(5c)と重なりあうと共に切り起こし(5c)との間の隙間(5d)に供給する燃焼空気量を制御する板状体(6)を配置し、
    前記隙間(5d)内の空気が前記スリット状開口(5b)から二次燃焼筒(5)内に供給され、前記板状体(6)が前記隙間(5d)から二次燃焼筒(5)へ流れる空気量を制御することを特徴とする圧力噴霧式石油燃焼機。
  2. 前記板状体(6)には空気制御口(6a)を形成し、この空気制御口(6a)の開口面積は、二次燃焼筒(5)のスリット状開口(5b)の開口面積より小さくしており、
    前記空気制御口(6a)から供給される空気を前記隙間(5d)内で一旦滞留させ、スリット状開口(5b)から二次燃焼筒(5)の内壁に沿って二次燃焼筒(5)の前方に向かう旋回空気流を形成したことを特徴とする請求項1に記載の圧力噴霧式石油燃焼機。
  3. 前記空気制御口(6a)は前記板状体(6)に設けた小孔で形成し、その小孔からなる空気制御口(6a)は二次燃焼筒(5)の切り起こし(5c)の範囲内で、かつ、前記スリット状開口(5b)とは位置をずらせて配置したことを特徴とする請求項2に記載の圧力噴霧式石油燃焼機。
  4. 前記二次燃焼筒(5)の外周に重ねた前記板状体(6)は、切り起こし(5c)の一部分が開口するように重合しており、前記板状体(6)と切り起こし(5c)との間の開口部が前記隙間(5d)への空気制御口(6a)としたことを特徴とする請求項2に記載の圧力噴霧式石油燃焼機。
  5. 前記一次燃焼筒(3)と二次燃焼筒(5)の後部とを連絡するリング(4)は、前記板状体(6)と一体構造をなしていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の圧力噴霧式石油燃焼機。
JP2006295256A 2006-10-31 2006-10-31 圧力噴霧式石油燃焼機 Expired - Fee Related JP4867580B2 (ja)

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