JP4059021B2 - 圧力噴霧式石油燃焼機 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は圧力噴霧式石油燃焼機の燃焼特性を向上したバーナの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃焼ファンによって燃焼空気が送られる送風筒の中には有底筒形の燃焼筒を配置し、燃焼筒の底板の中央部には燃料流入口を開口し、底板の燃料流入口の周囲にはリング状の旋回羽根が配置され、燃料噴霧ノズルが底板中央の燃料流入口に噴出口をのぞませて取付けられている。
【0003】
燃料噴霧ノズルは燃料ポンプの吐出側に取付けられており、燃料ポンプを運転すると加圧された燃料が燃料噴霧ノズルの噴出口から霧状になって噴出し、旋回羽根のある底板中央の燃料流入口から燃焼室内に送られる。また、底板中央の燃料流入口と燃料噴霧ノズルとの間に先端が位置して放電火花を発生する点火電極が一対取付けられており、点火電極の先端間に飛ぶ火花によって霧状燃料に着火する。
【0004】
旋回羽根のある底板中央の燃料流入口から前方に送られる霧状燃料に着火して燃焼が開始されると、燃焼途中の霧状燃料の一部は旋回羽根の前面に可燃ガスとなって拡散するから、燃焼ファンによって旋回羽根から燃焼空気が供給されると、炎は旋回羽根に付着してリング状の火種を形成するものであり、該燃料噴霧ノズルから噴出する霧状燃料は点火電極の放電を止めても消火せずにそのまま燃焼が継続できる。
【0005】
燃焼筒の側壁には多数の空気供給口を設けてあり、送風筒と燃焼筒の間を流れる空気を空気供給口から燃焼炎の側部に向けて供給することで、燃焼筒内での燃焼を促進して短い炎で完全燃焼するものとなる。
【0006】
このように燃焼筒内で短い炎で完全燃焼することによって燃焼筒への煤の付着が防止できるものの、燃焼筒内で急速に燃焼が促進するものであるから、燃焼中の音が大きくなったり、少し燃焼空気と燃料流量のバランスが崩れただけで直ちに不完全燃焼を起こす欠点があった。また、燃焼筒内の風圧が高くなるから、燃焼量が低下したり、低温の空気が供給されたりして空気過剰となったときは、直ちに燃焼が不安定になったり、着火ミスが起こりやすくなる問題点もあった。
【0007】
この対策として、送風筒と燃焼筒の先端部分を開口して燃焼筒の周囲を囲むように空気通過間隙を形成したものがあり、送風筒と燃焼筒の間を流れる空気の一部が空気通過間隙から吹出すことで燃焼に供給される全体の空気量は変えずに燃焼筒内の風圧を低下させることができ、燃焼筒全体を使ってゆっくり燃焼するから発生する燃焼音は低くなり、安定した燃焼状態を維持しやすい構造となった。
【0008】
上記構成において、空気通過間隙が均一に形成されていないと、空気通過間隙から供給される空気量にバラツキが生じ、間隔の狭い部分では空気不足となって炎が伸び、炎が燃焼筒や送風筒の先端にあたって煤が付着するなどの不具合が発生する恐れがあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
空気通過間隙を均一に形成するには送風筒と燃焼筒を同心円状に正確に配置する必要があるから、従来では送風筒と燃焼筒との間に位置決め用のブラケットを配置し、送風筒と燃焼筒とをブラケットを介して固定することで送風筒と燃焼筒との間隙を一定に形成することが行なわれていたが、空気通過間隙が形成される先端部分では位置決めを行なっていない為に誤差が生じやすく、少しの組立て誤差でも先端の寸法が大きく変化してしまい、空気通過間隙の寸法管理が難しいものであった。
【0010】
この対策として従来では先端部分でも位置決めを行なうようにした構造の提案があり、送風筒の先端にリング状の前板を設け、燃焼筒の先端には送風筒の前板と対向する外フランジを設け、燃焼筒の外フランジには前面側に突出する突起を複数個所に設け、突起が送風筒の前板の内壁に当接することによって前板とフランジとの隙間を均一に形成して、空気通過間隙の寸法を一定に形成することができるものとなった。
【0011】
このように送風筒と燃焼筒の先端部分でも位置決めを行なうことによって、空気通過間隙を均一に形成することができたが、寸法誤差の少ない空気通過間隙を形成するためには送風筒の前板と燃焼筒のフランジと突起の全ての寸法精度が要求され、部品点数が増加して生産性の悪化や製造コストの上昇につながるなど改善すべき課題が残っている。
【0012】
また、空気通過間隙から供給される空気が燃焼炎の流れに対して直角に向かって吹出しやすくなり、前方に向かおうとする燃焼ガスや燃焼炎の流れを妨げてしまい、着火性能が低下する欠点があった。
【0013】
また、熱負荷のかかる送風筒や燃焼筒は長期間使用を続けると変形する恐れがあるが、上記の構造は送風筒と燃焼筒の先端部分での固定は行なっていないので、先端部分の変形が起こったときには空気通過間隙の寸法にばらつきが生じ、このときにも燃焼状態を悪化させる恐れがあった。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の課題を解決するもので、燃焼ファン1によって燃焼空気が送られる送風筒2の中に有底筒形の燃焼筒3を配置し、かつ、燃焼筒3の側壁には多数の空気供給口3aを、底板中央には燃料流入口4を、燃料流入口4の周囲には旋回羽根5を設け、かつ、送風筒2の先端にはリング状の前板2aを形成し、該前板2aと燃焼筒3の先端との間には燃焼筒3の周囲を囲むように空気通過間隙6を形成し、かつ、燃料流入口4にのぞませて燃料ポンプ7の吐出圧力で霧状燃料を燃焼筒3内に供給する燃料噴霧ノズル8を取付けた石油燃焼機において、燃焼筒3の先端部分には前方に向けて複数個の突出部3bを形成し、かつ、複数個の突出部3bの一部は先端を外方に向けて折り曲げ片3cを形成すると共に、前記リング状の前板2aの内縁の径と燃焼筒3の外径とを一致させ、燃焼筒3の突出部3bが送風筒2の前板2aの内縁に当接し、外方に向けた突出部3bの折り曲げ片3cが送風筒2の前板2aの内壁に当接し、前記空気通過間隙6は突出部3bと折り曲げ片3cのない燃焼筒3の先端と前板2aとの隙間で形成するものである。
【0015】
また、前記空気通過間隙6の開口面積は燃焼筒3に形成した突出部3bの個数と円周方向の幅及び折り曲げ片3cの曲げ位置を変更して調整することができるので、空気通過間隙6の開口は細かい調整が可能となると共に、空気通過間隙6の寸法管理が容易になり、製造コストの低減が実現できるものとなる。
【0016】
また、前記送風筒2には前板2aの内縁から前方に向けて先端筒部2bを設け、かつ、送風筒2の先端筒部2bの内径は燃焼筒3の外径と一致させ、燃焼筒3の突出部3bが送風筒2の先端筒部2bの内壁に当接し、突出部3bの折り曲げ片3cが送風筒2の前板2aの内壁に当接すると共に、前板2aと先端筒部2bとの連続部分はテーパ状もしくは湾曲した形状で構成したから、空気通過間隙6から供給される空気が湾曲した連続部に沿って燃焼筒3のやや前方の中心に向かって斜めに吹出すものとなり、燃焼筒3の前方に向かう燃焼ガスや燃焼炎と確実に混合して安定した燃焼状態を維持できる。
【0017】
【作用】
燃料ポンプ7を運転すると燃料噴霧ノズル8から燃焼筒3内へ、着火した霧状燃料が吹込まれ、該霧状燃料の一部が燃焼熱によって気化して旋回羽根5の前方に拡散する。一方、燃焼ファン1で送られる燃焼空気の一部は、旋回羽根5を通過する時に方向付けられて、燃焼筒3内に回転流を作りながら前方へ吹出しており、旋回羽根5の前面に拡散した可燃ガスはこの空気流によってリング状の炎を形成しながら燃焼が行なわれている。
【0018】
点火装置を停止してからも霧状燃料は旋回羽根5のリング状の火種によって燃焼を継続しており、この燃焼炎に対して燃焼筒3の側壁の多数の空気供給口3aと送風筒2と燃焼筒3の先端部分に形成した空気通過間隙6とから空気が供給され、燃焼筒3内の全体を使って徐々に完全燃焼に近づくようにしながら、燃焼を促進している。
【0019】
空気通過間隙6が均一に形成されていないと、供給される空気量にばらつきが生じ、燃焼のバランスが崩れて不完全燃焼を起こす恐れがあるから、空気通過間隙6は均一に形成する必要がある。
【0020】
この発明では、燃焼筒3の先端に複数個の突出部3bと、突出部3bの一部を外方に向けた折り曲げ片3cとが形成されており、燃焼筒3の突出部3bを送風筒2の前板2aに挿通して取付けると、折り曲げ片3cが前板2aの内壁に当接し、送風筒2の前板2aの内縁に突出部3bが当接して送風筒2と燃焼筒3とが同心円状に位置決めされ、このとき燃焼筒3の先端と前板2aとの間には隙間があくから空気通過間隙6が全周均一に形成することができるものとなった。
【0021】
また、空気通過間隙6の開口面積を調整するときは、突出部3bの個数や円周方向の幅を変更すると共に、折り曲げ片3cの曲げ位置を変更することによって対応できるものとなった。
【0022】
また、送風筒2の前板2aの内縁から前方に向けて先端筒部2bを形成し、前板2aと先端筒部2bとの連続部分をテーパ状や湾曲状に形成することで、空気通過間隙6から供給される空気が連続部に沿って燃焼筒3のやや前方の中心に向かって斜めに吹出すようになるから、燃焼筒3の前方に向かう燃焼ガスや燃焼炎とスムーズに混合するものとなった。
【0023】
【実施例】
実施例を示す図によってこの構成を説明すると、1はバーナAに燃焼空気を供給する燃焼ファン、2は燃焼ファン1からの燃焼空気が送られる筒形の送風筒、3は送風筒2の先端部に先端が位置して送風筒2内に設置した有底筒形の燃焼筒であり、該燃焼筒3は側壁に多数の空気供給口3aがあけられている。4は有底筒形の燃焼筒3の底板に設けた燃料流入口、5は燃料流入口4の周囲の底板に設けた旋回羽根である。
【0024】
8は燃焼筒3の底板の燃料流入口4にのぞませて取付けた燃料噴霧ノズル、9は図示せざる燃料タンクと燃料噴霧ノズル8との間を接続する燃料パイプ、7は燃料噴霧ノズル8に近い燃料パイプ9に取付けた燃料ポンプであり、燃料ポンプ7を運転すると図示せざる燃料タンクの燃料は燃料ポンプ7によって加圧されて燃料噴霧ノズル8に送られ、燃料流入口4から霧状の燃料となって燃焼筒3内に吹込まれる。
【0025】
10は先端が燃料噴霧ノズル8と燃焼筒3の燃料流入口4との間に位置した放電点火装置であり、この種の圧力噴霧式石油燃焼機において、運転スイッチが操作されると燃焼ファン1が回転を始め、次に放電点火装置10が作動して先端の電極から放電火花を発生し、その後、燃料ポンプ7が作動すると燃料噴霧ノズル8から霧状燃料が噴出するので、この霧状燃料は放電火花によって着火し、火炎が燃焼筒3内に吹込まれる。
【0026】
また、燃焼ファン1は運転の開始から回転しているので、燃焼空気は燃料流入口4と、旋回羽根5の間隙と、燃焼筒3の側壁の空気供給口3aから燃焼筒3内に送られており、また、送風筒2の先端部付近から燃焼筒3内に送られる空気によって燃焼筒3内からバーナAの前方の燃焼室に向けて燃焼炎を吹出すように燃焼を行なうものである。
【0027】
一方、旋回羽根5から送られる空気は旋回羽根5によって斜め方向に吹出されて、燃焼筒3内を回転しながら燃焼室に向かう空気流を形成している。そして、燃料流入口4から燃焼筒3に吹込まれる着火した霧状燃料の一部は、燃焼熱によって気化し、可燃ガス化して旋回羽根5の前方に拡散しており、この可燃ガスは旋回羽根5の間から吹出す空気によって燃焼し、旋回羽根5に付着したリング状の炎を形成している。この為、着火が確認できてから放電点火装置10を停止しても、旋回羽根5の前面のリング状の火種によって燃焼炎がとぎれることなく維持できるものである。
【0028】
燃焼筒3内の燃焼炎は旋回羽根5から吹出す空気流によって方向付けられて回転流を作りながら前方へ吹出しており、また、燃焼筒3の側壁の空気供給口3aからは燃焼炎の側方に向けて空気を供給しているから、燃焼炎は燃焼筒3の中央に位置して燃焼を促進し、渦巻き状に回転しながら前方へ向かって短い炎で燃焼している。
【0029】
このように、霧状の燃料が短い炎で完全燃焼するものは燃焼筒3壁に煤が付着しにくくなるものの、急速に燃焼が促進するものとなるから、発生する燃焼音が大きくなりやすい。また、燃焼筒3内の風圧が高くなるから、燃焼量が低下したり、低温の空気が供給されて空気過剰となったときは、燃焼のバランスが崩れ易く、また、着火ミスを起こしやすいという問題点が発生する。
【0030】
この対策として、2aは送風筒2の先端に形成したリング状の前板、6は送風筒2の前板2aと燃焼筒3の先端との間に形成した空気通過間隙であり、送風筒2と燃焼筒3との間を流れる空気の一部が空気通過間隙6から燃焼筒3の前方に向かう燃焼ガスや燃焼炎に向かって吹出している。
【0031】
燃焼に供給される全体の空気量は変わらないが、空気通過間隙6から空気が吹出す分だけ、空気供給口3aから供給される空気量が減少し、燃焼筒3内の風圧が低くなる。この為、燃焼筒3内では徐々に完全燃焼に近づいて燃焼筒3の全体を使ってゆっくり燃焼するようになり、発生する燃焼音は低くなり、安定した燃焼状態を維持しやすく、着火性能も向上することができた。
【0032】
しかし、空気通過間隙6が均一に形成されていないと供給される空気量にばらつきが生じ、燃焼のバランスが崩れやすくなる問題点があった。この燃焼バランスが崩れたときには不完全燃焼を起こし、特に空気通過間隙6の狭い部分では空気不足となって燃焼炎が伸び、送風筒2や燃焼筒3の先端に煤が付着してしまうものであった。
【0033】
この対策として、送風筒2と燃焼筒3とを同心円状に正確に配置して、空気通過間隙6が形成される送風筒2と燃焼筒3との先端部分の位置決めを行なうようにした構造の提案がある。
【0034】
従来例を示す図4において、11は送風筒2と燃焼筒3との間に配置したブラケット、12は燃焼筒3の先端に形成した外フランジ、12aは外フランジ12の前面側に突出するように設けた複数個の突起であり、送風筒2と燃焼筒3とはブラケット11を介して取付けることで同心円状に固定することができた。一方、送風筒2と燃焼筒3の先端部分では外フランジ12の突起12aの先端が送風筒2の前板2aに当接しており、突起12aによって前板2aと外フランジ12との間にできた隙間によって空気通過間隙6を形成することで、寸法誤差の少ない空気通過間隙6を構成することができた。
【0035】
しかし上記構成では、送風筒2の前板2aと燃焼筒3の外フランジ12との隙間で構成された空気通過間隙6から供給される空気は燃焼炎の流れに対して直角に吹出しやすくなるから、燃焼筒3の前方に向かう燃焼ガスや燃焼炎の流れを妨げて、発生する燃焼音が大きくなったり、着火性能を悪化させる恐れがあった。
【0036】
また、ブラケット11と突起12aの両方の位置での組立精度が要求されるので、寸法管理が難しく、部品点数も増加して、生産性の悪化や製造コストが上昇するなど改善すべき課題が残されていた。
【0037】
この発明は上記の課題を解決するもので、3bは燃焼筒3の先端から前方に向けて形成した複数個の突出部、3cは該突出部3bの一部を外方に向けて屈曲して形成した折り曲げ片であり、突出部3bは燃焼筒3先端の全周に一定の間隔をあけて形成し、突出部3bと折り曲げ片3cとは交互に並べて配置している。また、送風筒2の前板2aの内縁の径と燃焼筒3の外径とは一致している。
【0038】
燃焼筒3の突出部3bを送風筒2の前板2aの中央の開口に挿通するようにして取付けると、折り曲げ片3cが前板2aの内壁に当接し、この位置で送風筒2と燃焼筒3を固定すれば、送風筒2と燃焼筒3とが同心円状に配置できる。このとき突出部3bと折り曲げ片3cのない燃焼筒3の先端と前板2aとの間には隙間があいており、空気通過間隙6はこの隙間で形成されている。
【0039】
このように送風筒2と燃焼筒3とを先端位置で確実に位置決め固定することができるから、空気通過間隙6が形成される送風筒2と燃焼筒3との先端部分の組立誤差が少なくなり、空気通過間隙6を全周均一に形成しやすくなり、送風筒2に燃焼筒3を取付けるだけで、空気通過間隙6は常に一定の寸法を得ることができるから、寸法管理が容易になり、製造コストの低減が実現できるものとなった。
【0040】
また、送風筒2と燃焼筒3とが先端位置で数箇所で固定されることで、長期間使用しても熱による変形が起こりにくくなり、空気通過間隙6の寸法維持がしやすいものとなった。
【0041】
そして、空気通過間隙6の開口面積を変更したいときは、突出部3bの個数や円周方向の幅を変更すると共に、折り曲げ片3cの曲げ位置を変更すればよく、空気通過間隙6の開口面積を増やしたいときは突出部3bの円周方向の幅を短くして突出部3b同士の間隔を広くするか、折り曲げ片3cの曲げ位置を突出部3bの先端側に近づけて送風筒2の前板2aと燃焼筒3先端との隙間を広くすればよい。一方、開口面積を減らしたいときは突出部3bの円周方向の幅を長くして突出部3b同士の間隔を狭くするか、折り曲げ片3cの曲げ位置を突出部3bの根元側に近づけて送風筒2の前板2aと燃焼筒3先端との隙間を狭くすることで対応できる。
【0042】
更に、従来では空気通過間隙6の開口面積は送風筒2と燃焼筒3の先端位置の間隔を変更することでしか調整ができなかったが、この発明の構造では、突出部3bの数を増やせば空気通過間隙6は小さな開口の集まりで構成でき、突出部3bの数を減らせば大きな開口の集まりで構成できるから、空気通過間隙6の開口は細かい調整が可能となり、能力の異なるバーナにも幅広く対応できるものとなった。
【0043】
ところで、空気通過間隙6から供給される空気が直接燃焼室に向かって吹出すと、燃焼ガスや燃焼炎との混合ができずに不完全燃焼ガスを発生しやすくなる。一方、空気通過間隙6から供給される空気が燃焼炎の流れに対して直角に吹出すと、燃焼ガスや燃焼炎の流れを妨げて着火ミスを起こしやすくなるから、最適な吹出し方向となるように設定する必要がある。
【0044】
図2に示すこの発明の他の実施例において、2bは前板2aの内縁から前方に向けて形成した先端筒部であり、該先端筒部2bの内径は燃焼筒3の外径と一致しており、燃焼筒3の突出部3bが先端筒部2bの内壁に当接し、折り曲げ片3cが前板2aの内壁に当接している。
【0045】
そして、前板2aと先端筒部2bとの連続部分はテーパ状もしくは湾曲した形状に構成したから、空気通過間隙6から供給される空気は前板2aと先端筒部2bとの連続部の表面に沿って燃焼筒3のやや前方に向かって斜めに吹出すようになり、燃焼ガスや燃焼炎の流れを妨げることなくスムーズに混合できるものとなり、安定した燃焼状態を維持しやすくなり、着火もスムーズに行なうことができるものとなった。
【0046】
また、この構造であれば、空気通過間隙6から供給される空気の吹出方向や空気量の変更が必要となったときには、前板2aと先端筒部2bとの連続部分のテーパや湾曲形状の大きさを変えることで簡単に対応ができるものとなった。
【0047】
【発明の効果】
以上のようにこの発明では、燃焼筒3の先端から前方に向けて形成した複数個の突出部3bが送風筒2のリング状の前板2aの内縁に当接し、突出部3bの一部を外方に向けて形成した折り曲げ片3cが送風筒2の前板2aの内壁に当接しており、このように送風筒2と燃焼筒3とを先端位置で固定することで先端位置の組立誤差が少なくでき、ブラケットなどの位置決め用の部品が不要となって部品点数を減らすことができる。
【0048】
そして、空気通過間隙6は送風筒2の前板2aの内壁と突出部3bと折り曲げ片3cのない燃焼筒3の先端位置との間に形成された隙間によって構成したものであり、この隙間は送風筒2と燃焼筒3とが先端位置で固定されることによって常に一定の寸法を得ることができるから、空気通過間隙6の寸法誤差が生じることはほとんどなくなって寸法管理が容易になり、生産性が向上して製造コストの低減が実現できた。
【0049】
また、空気通過間隙6の開口面積は突出部3bの個数と円周方向の幅及び折り曲げ片3cの曲げ位置の変更によって簡単に変更することができ、更に空気通過間隙6の開口は従来より細かい調整が可能となり、能力の異なるバーナにも幅広く対応できるものとなった。
【0050】
更に、リング状の前板2aの内縁から前方に向けて先端筒部2bを形成し、前板2aと先端筒部2bとの連続部分をテーパ状もしくは湾曲した形状とすることによって、空気通過間隙6から供給される空気が湾曲した連続部分の表面に沿って燃焼筒3のやや前方に向かって斜めに吹出すようになり、燃焼ガスや燃焼炎の流れを妨げることなくスムーズに混合できるから、安定した燃焼性能や着火性能を得ることができ、発生する燃焼音も低く維持できるものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す圧力噴霧式石油燃焼機の要部断面図である。
【図2】この発明の他の実施例を示す圧力噴霧式石油燃焼機のバーナ部分の要部断面図である。
【図3】図2に示す実施例の圧力噴霧式石油燃焼機のバーナの部品の一部を切欠いた正面図である。
【図4】従来例を示す圧力噴霧式石油燃焼機のバーナ部分の要部断面図である。
【符号の説明】
1 燃焼ファン
2 送風筒
2a 前板
2b 先端筒部
3 燃焼筒
3a 空気供給口
3b 突出部
3c 折り曲げ片
4 燃料流入口
5 旋回羽根
6 空気通過間隙
7 燃料ポンプ
8 燃料噴霧ノズル

Claims (3)

  1. 燃焼ファン1によって燃焼空気が送られる送風筒2の中に有底筒形の燃焼筒3を配置し、
    かつ、燃焼筒3の側壁には多数の空気供給口3aを、底板中央には燃料流入口4を、燃料流入口4の周囲には旋回羽根5を設け、
    かつ、送風筒2の先端にはリング状の前板2aを形成し、該前板2aと燃焼筒3の先端との間には燃焼筒3の周囲を囲むように空気通過間隙6を形成し、
    かつ、燃料流入口4にのぞませて燃料ポンプ7の吐出圧力で霧状燃料を燃焼筒3内に供給する燃料噴霧ノズル8を取付けた石油燃焼機において、
    燃焼筒3の先端部分には前方に向けて複数個の突出部3bを形成し、かつ、複数個の突出部3bの一部は先端を外方に向けて折り曲げ片3cを形成すると共に、前記リング状の前板2aの内縁の径と燃焼筒3の外径とを一致させ、
    燃焼筒3の突出部3bが送風筒2の前板2aの内縁に当接し、外方に向けた突出部3bの折り曲げ片3cが送風筒2の前板2aの内壁に当接し、前記空気通過間隙6は突出部3bと折り曲げ片3cのない燃焼筒3の先端と前板2aとの隙間で形成したことを特徴とする圧力噴霧式石油燃焼機。
  2. 前記空気通過間隙6の開口面積は燃焼筒3に形成した突出部3bの個数と円周方向の幅及び折り曲げ片3cの曲げ位置を変更して調整することを特徴とする請求項1に記載の圧力噴霧式石油燃焼機。
  3. 前記送風筒2には前板2aの内縁から前方に向けて先端筒部2bを設け、かつ、送風筒2の先端筒部2bの内径は燃焼筒3の外径と一致させ、燃焼筒3の突出部3bが送風筒2の先端筒部2bの内壁に当接し、突出部3bの折り曲げ片3cが送風筒2の前板2aの内壁に当接すると共に、前板2aと先端筒部2bとの連続部分はテーパ状もしくは湾曲した形状で構成したことを特徴とする請求項1記載の圧力噴霧式石油燃焼機。
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