JP4867518B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体素子の形成された半導体基板に裏面電極を形成してなる半導体装置の製造方法に関するものである。
従来、半導体素子の形成された半導体基板の裏面に、裏面電極を形成してなる半導体装置の製造方法として、例えば特許文献1が開示されている。
特許文献1に示される製造方法は、半導体基板に多層膜からなる裏面電極を形成した後、300℃以上の不活性ガス雰囲気下で3分以上熱処理をすることで、裏面電極と半導体基板との間にシンター層を形成するようにしている。
特開平9−162139号公報
特許文献1に示される製造方法によれば、シンター層を形成することにより、裏面電極を構成する膜(Ni膜)から半導体基板に構成された素子への重金属(Fe)の拡散を防止し、オン電圧(半導体素子としての絶縁ゲートバイポーラトランジスタのVce(sat))の変動を抑制することが可能である。
しかしながら、裏面電極形成前の時点で、半導体基板の内部には、製造プロセスに起因する重金属が既に存在する。特許文献1においてはこのような重金属の影響は考慮されていない。仮に、特許文献1に示される製造方法において、半導体基板にゲッタリング層を形成し、シンター層形成時の熱処理によって重金属をゲッタリング層に捕獲しようとしても、裏面電極を構成する多層膜間での相互拡散の制約によって熱処理時間が制約されるため、半導体基板内の重金属をゲッタリング層に十分に捕獲させることができない。すなわち、半導体基板内の重金属によって素子特性が劣化する。
また、特許文献1に示される製造方法によれば、シンター層を形成するために、不活性ガス雰囲気とする必要があるため、熱処理コストが高い(製造コストが増加する)という問題も生じる。
本発明は上記問題点に鑑み、半導体基板内の重金属による素子特性の劣化と製造コストをともに低減できる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に請求項1に記載の半導体装置の製造方法は、半導体基板にゲッタリング層を形成するゲッタリング層形成工程と、ゲッタリング層の形成された半導体基板を熱処理する熱処理工程と、熱処理工程の前に、半導体素子として、半導体基板に熱処理以上の温度を必要とする部位までを少なくとも形成する素子形成工程と、熱処理工程後、半導体基板の裏面に、熱処理未満の温度をもって半導体素子の裏面電極を形成する裏面電極形成工程と、を備えることを特徴とする。
このように本発明によれば、裏面電極を形成する前に、ゲッタリング層の形成された半導体基板を熱処理する。したがって、裏面電極による熱処理時間の制約がないので、製造プロセスに起因して半導体基板内に存在するFe等の重金属を、ゲッタリング層に十分に捕獲することができる。すなわち、半導体基板内の重金属による素子特性の劣化を低減することができる。なお、熱処理工程後においては、熱処理未満の温度を要する工程を実施するので、重金属をゲッタリング層に保持することができる。
また、不活性ガス雰囲気を必要としないので、製造コストを低減することができる。
なお、ゲッタリング層は、半導体基板のうち、半導体素子の特性に影響のない領域に形成されるものであり、その形成タイミングとしては、少なくとも、熱処理工程の前に形成されれば良い。素子形成工程の前、素子形成工程中、及び素子形成工程後のいずれも可能であるが、好ましくはゲッタリング層の形成によって素子特性を劣化させないタイミングが良い。具体的には、イントリンシックゲッタリング(IG)層、ボロン(B)イオン注入シリコン層、リン(P)イオン注入層、ボロン(B)拡散層、酸素(O)イオン注入シリコン層、機械的ダメージ層、多結晶シリコン層などを採用することができる。
また、本発明においては、素子形成工程を、半導体素子の形成だけでなく、電極を含む配線、コンタクトホール、層間絶縁膜、保護膜(パッシベーション膜)などの所謂配線工程も含むものとしている。したがって、熱処理以上の温度を必要とする部位とは、半導体素子の構成要素に限定されるものではなく、電極等も含まれる。
請求項2に記載のように、素子形成工程において、表面電極を含んで半導体素子を形成し、熱処理工程において、ゲッタリング層と、表面電極を含む半導体素子とが形成された半導体基板を、半導体素子の機能を損なわない温度で熱処理すると良い。
このように本発明によれば、所謂表面デバイス(半導体基板の表面上の最上部となる保護膜形成まで)の完了後に熱処理を実施する。すなわち、裏面電極形成の直前に熱処理を実施する。したがって、捕獲された重金属をゲッタリング層に保持させる上で表面デバイスの形成を考慮しなくとも良く、工程設計が容易となる。
なお、熱処理においては、表面電極を含む半導体素子の機能を損なわない温度で熱処理するので、表面デバイス完了後に熱処理を実施しても、素子特性を劣化させることはない。
請求項3に記載のように、熱処理工程後、裏面電極を形成する前に、ゲッタリング層の少なくとも一部を除去する除去工程を備え、裏面電極形成工程において、ゲッタリング層の少なくとも一部が除去された半導体基板の面に、裏面電極を形成することが好ましい。
このように本発明によれば、重金属を捕獲したゲッタリング層の少なくとも一部を除去してから裏面電極を形成する。したがって、形成された半導体装置を高温(例えば150℃程度)で動作させたとしても、半導体基板内に存在する重金属の量が除去によって減少しているので、重金属による素子特性の劣化を低減することができる。
また、ゲッタリング層の少なくとも一部を除去するので、これにより半導体基板の厚さを所望の厚さに調整することも可能である。
なお、熱処理温度が低いほうが、緩和型(例えばIG層を採用)においては固溶度が小さく、偏析型(例えばBイオン注入シリコン層を採用)においては偏析係数が大きくなるため、半導体基板(シリコン)から重金属が析出しやすくなる。本発明者が確認したところ、請求項4に記載のように、熱処理工程において、熱処理温度を、170℃以上375℃以下の範囲内、より好ましくは請求項5に記載のように、熱処理温度を、220℃以上300℃以下の範囲内とすると、半導体基板内の重金属による素子特性の劣化を効率よく低減できることが明らかとなった。
なお、半導体素子としては、半導体基板の表裏面に、半導体素子と電気的に接続される電極がそれぞれ形成される構成のものであれば採用することができる。例えば、請求項6に記載のように、半導体素子としてパンチスルー型の絶縁ゲートバイポーラトランジスタを採用する場合には、ゲッタリング層形成工程において、半導体基板のうち、半導体素子のコレクタ層を構成する領域にゲッタリング層を形成すれば良い。
このように本発明によれば、素子特性に影響のないコレクタ層を構成する領域にゲッタリング層(例えばIG層)を形成する。したがって、半導体装置(半導体素子)を高温(例えば150℃程度)で動作させた際の、素子特性に影響を与える部分(バッファ層)の重金属汚染量(汚染濃度)の変化を小さくすることができる。すなわち、ライフタイム制御をしなくとも、オン電圧(Vce(sat))の変動を小さくすることができる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る製造方法を適用した半導体装置の要部の概略構成を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る半導体装置100は、半導体基板101に構成された半導体素子として、プレーナゲート構造のパンチスルー型IGBT(Insulated GateBipolar Transistor)を含むものである。
半導体基板101は、コレクタ層102としてのp導電型(p+)の基板(例えば濃度が1×1018cm−3程度)と、コレクタ層102上に配置されたバッファ層103としてのn導電型(n+)のエピ層(例えば濃度が1×1018cm−3程度)と、バッファ層103上に配置されたドリフト層104としてのn導電型(n−)のエピ層(例えば濃度が1×1014cm−3程度)とにより構成される。
コレクタ層102には、その一部として、他の半導体基板101の部位よりも結晶欠陥を多く含むゲッタリング層102aが含まれている。本実施形態に係るゲッタリング層102aは、酸素を析出させてなるイントリンシックゲッタリング(IG)層として構成されている。なお、符号102bは、コレクタ層102にゲッタリング層102aを形成することにより構成された無欠陥層102bである。
半導体基板101の表面領域、すなわちドリフト層104の表面領域には、IGBTの形成領域において、複数のp導電型(p)のベース領域105が選択的に形成されており、このベース領域105の表面領域には、n導電型(n+)のエミッタ領域106(例えば濃度が1×1019cm−3程度)が選択的に形成されている。そして、ベース領域105及びエミッタ領域106に接するように、ドリフト層104の表面上に、エミッタ電極107が形成されている。
また、ドリフト層104の表面上には、ゲート絶縁膜(図示略)を介して、ゲート電極108が形成されている。このゲート電極108は、ベース領域105のチャネルが形成される部分、すなわちドリフト層104とエミッタ領域106との間の部分の表面上に形成されている。なお、エミッタ電極107とゲート電極108は、層間絶縁膜109によって電気的に絶縁されている。本実施形態に係る層間絶縁膜109は、少なくともBPSGを含む構成されている。
半導体基板101の裏面上、すなわち、コレクタ層102(本実施形態においてはゲッタリング層102a)のバッファ層103が配置される側の裏面上には、コレクタ電極110が形成されている。このコレクタ電極110が、特許請求の範囲に記載の裏面電極に相当する。
なお、図1に示す符号111は、半導体基板101(ドリフト層104)の素子形成領域の周辺領域において、ベース領域105を取り囲んで形成された電界集中抑制部としてのP導電型(P)のガードリングである。このようにガードリング111を採用すると、ドリフト層104とベース領域105との間のPN接合への逆バイアス印加により形成される空乏層が、IGBT素子の周辺へ広がるため、IGBT素子形成領域の端部における電界集中を抑制することができる。また、図1に示す符号112は、LOCOS酸化膜であり、符号113は、保護膜(パッシベーション膜)である。
次に、上記構成の半導体装置100におけるIGBTの動作を説明する。エミッタ電極107とコレクタ電極110との間に所定のコレクタ電圧を、エミッタ電極107とゲート電極108との間に所定のゲート電圧を印加する(すなわち、ゲートをオンする)と、ベース領域105のエミッタ領域106とドリフト層104との間の部分がn型に反転してチャネルが形成される。このチャネルを通じて、エミッタ電極107より電子がドリフト層104に注入される。そして、注入された電子により、コレクタ層102と反りフと層104が順バイアスされ、これによりコレクタ層102からバッファ層103を介してホールが注入されてドリフト層104の抵抗が大幅に下がり、IGBTの電流容量が増大する。また、エミッタ電極107とゲート電極108との間にオン状態で印加されていた、ゲート電圧を0V又は逆バイアス(すなわち、ゲートをオフする)と、n型に反転していたチャネル領域がp型の領域に戻り、エミッタ電極107からの電子の注入が止まる。この注入停止により、コレクタ層102からのホールの注入も止まる。その後、ドリフト層104に蓄積されていたキャリア(電子とホール)が、それぞれコレクタ電極110とエミッタ電極107から排出されるか、又は、互いに再結合して消滅する。なお、本実施形態においては、コレクタ層102とドリフト層104との間にバッファ層103を設けているので、順方向ブロッキングモード時において、空乏層の延びがバッファ層103で遅くなり、高い耐圧を得ることができる。
次に、このように構成される半導体装置100の製造方法について、図2(a)〜(c)を用いて説明する。図2は、第1実施形態に係る半導体装置100の製造方法を示す工程別断面図であり、(a)は、研削除去までの前工程、(b)は除去工程、(c)は裏面電極形成工程である。
図2(a)に示すように、先ず、コレクタ層102となる基板を準備し、コレクタ層102の一部として、ゲッタリング層102aを形成する。本実施形態においては、濃度が1×1018cm−3程度のp導電型(p+)の基板をコレクタ層102として準備し、この基板に対して、550〜850℃程度の熱処理を施すことにより、コレクタ層102の内部に酸素を析出させて、イントリンシックゲッタリング(IG)層を形成した。このとき、ゲッタリング層102aの形成とともに、コレクタ層102の表面領域に無欠陥層102bが形成された。
次に、ゲッタリング層102aを含むコレクタ層102の一表面上(半導体基板101の表面側)に、例えばCVD法によって、バッファ層103としてのn導電型(n+)のエピ層を形成する。本実施形態においては、バッファ層103として、厚さが5μm程度、濃度が1×1018cm−3程度となるようにした。
バッファ層103形成後、バッファ層103の一表面上(半導体基板101の表面側)に、例えばCVD法によって、ドリフト層104としてのn導電型(n−)のエピ層を形成する。本実施形態においては、バッフドリフト層104として、厚さが80μm程度、濃度が1×1014cm−3程度となるようにした。以上が半導体基板101の準備工程である。
半導体基板101の準備後、半導体基板101の表層領域、すなわち、ドリフト層104の表面領域に、半導体素子としてのIGBTを形成する。具体的には、図2(a)に示すように、先ずドリフト層104の表面領域にp型の不純物(例えばボロン)を選択的に注入・拡散させて、ガードリング111を形成し、図示されないゲート絶縁膜とLOCOS酸化膜112を形成する。次に、ポリシリコンに不純物を導入してなるゲート電極108(本実施形態においては濃度が1×1020cm−3程度)を選択的に形成し、ゲート電極108をマスクとしてドリフト層104の表面領域に、p型の不純物(例えばボロン)を注入・拡散させてなるベース領域105を選択的に形成する。さらに、ベース領域105の表面領域に、n型の不純物(例えばリン)を注入・拡散させてなるエミッタ領域106を選択的に形成する。これにより半導体素子(IGBT)が構成される。一般的には以上の工程が素子形成工程であるが、本実施形態においては、以下に示す表面側の配線工程も素子形成工程の一部とする。
次に、ドリフト層104の表面上に、選択的に層間絶縁膜109を形成する。本実施形態においては、ベース領域105、エミッタ領域106、及びゲート電極108上に、BPSGからなる層間絶縁膜109を形成する。なお、形成方法としては、CVD法を採用することができる。また、形成された層間絶縁膜109に図示されないコンタクトホールを形成し、コンタクトホール内及び層間絶縁膜109上に、例えばスパッタ法によりアルミニウム系材料を堆積させ、パターニングして、エミッタ電極107を形成する。そして、半導体基板101の表面上に、保護膜113を形成することにより、素子形成工程、換言すれば表面デバイス工程が完了となる。なお、本実施形態においては、スピンコート法を用いて、ポリイミドからなる保護膜113を形成した。以上が本実施形態における素子形成工程である。
素子形成工程後、図2(a)に示される構成の半導体基板101に対し、素子特性を劣化させない低温で熱処理(アニール)する熱処理工程を実施する。この熱処理工程は、ゲッタリング層102aに、不純物導入(イオン注入)などの製造プロセスに起因して、半導体基板101に導入されたFe等の不純物を捕獲させることを目的としている。
なお、熱処理温度が低いほうが、緩和型(例えばIG層を採用)においては固溶度が小さく、偏析型(例えばBイオン注入シリコン層を採用)においては偏析係数が大きくなるため、半導体基板101から重金属が析出しやすくなる。しかしながら、熱処理温度が低いほど、重金属をゲッタリング層102aに拡散させるために長い時間を必要とする。これに対し、本実施形態においては、裏面電極であるコレクタ電極110を形成する前に熱処理を実施する。したがって、裏面電極による熱処理時間の制約がなく、半導体基板101を低温長時間アニールすることができる。すなわち、重金属をゲッタリング層102aに十分に捕獲することができる。
また、ゲッタリング層102aに重金属を捕獲したとしても、その後工程において、熱処理以上の温度を印加すると、ゲッタリング層102aから重金属が逃げ出すことも考えられる。これに対し、本実施形態においては、素子形成工程(表面デバイス工程)の完了後に熱処理を実施する。したがって、ゲッタリング層102aに重金属を保持することができる。また、工程設計が容易である。
また、熱処理温度を、素子特性を劣化させない低温としているので、熱処理によって半導体素子の機能を損なうこともない。
なお、本発明者は、熱処理温度と熱処理時間を変化させ、それにより得られた半導体装置100を、150℃で2000時間放置し、オン電圧(Vce(sat))の変動率を調査した。その結果を図3及び図4に示す。図3は、熱処理時間を24時間とした際の、熱処理温度とVce(sat)変動率低減効果との関係を示す図である。図4は、熱処理時間とVce(sat)変動率低減効果との関係を示す図である。なお、図3及び図4においては、Vce(sat)変動率低減効果として、熱処理なしを1.0としてその比を示している。
図3に示すように、得られたデータを例えば最小2乗法を用いて近似した曲線から、170℃以上、375℃以下の範囲において、Vce(sat)変動率低減効果が1.0以下、好ましくは220℃以上、300℃以下の範囲でVce(sat)変動率低減効果が0.7以下、より好ましくは250℃付近で、Vce(sat)変動率低減効果が最小(0.6前後)となることが明らかとなった。
また、図3において特にVce(sat)変動率低減効果の大きかった(0.7以下)の温度(例えば250℃、275℃)においては、図4に示すように、6時間程度の加熱で、Vce(sat)変動率低減効果が0.8前後を示すことが明らかとなった。また、24時間程度熱処理すれば、低減効果がほぼ飽和に達することが明らかとなった。
次に、熱処理工程後、ゲッタリング層102aの少なくとも一部を除去する除去工程を実施する。本実施形態においては、図2(b)に示すように、半導体基板101の裏面(コレクタ層102)を研削除去し、コレクタ層102に構成されたゲッタリング層102aの一部を除去する。
このように、熱処理工程後に、ゲッタリング層102aを除去すると、製造プロセスに起因して半導体基板101に導入されたFe等の不純物を、ゲッタリング層102aごと、半導体基板101の外に除去することができる。したがって、半導体基板101の内部に存在する重金属の量を低減することができる。
また、ゲッタリング層102aの少なくとも一部を除去するので、これにより半導体基板101の厚さを所望の厚さに調整することも可能である。したがって、別途半導体基板101の裏面を研削除去しなくとも良い。
なお、ゲッタリング層102aを全て除去することも可能である。しかしながら、本実施形態に示すように、ゲッタリング層102aの一部を残すようにすると、その後の工程で、残されたゲッタリング層102aに不純物をさらに捕獲することも可能である。
除去工程後、図2(c)に示すように、半導体基板101の裏面に、熱処理未満の温度をもって半導体素子の裏面電極であるコレクタ電極110を形成する裏面電極形成工程を実施する。本実施形態においては、ゲッタリング層102aの一部が除去されたコレクタ層102(ゲッタリング層102a)の面に、低温スパッタ法(例えば150℃程度)によりアルミニウム系材料を堆積させ、コレクタ電極110を形成する。
このように本実施形態においては、熱処理(アニール)温度未満の温度でコレクタ電極110を形成するので、除去によって残されたゲッタリング層102aに捕獲された重金属を、ゲッタリング層102aに保持することができる。以上により、図1に示す構造の半導体装置100を製造することができる。
このように本実施形態に係る半導体装置100の製造方法によれば、半導体基板101のうち、素子特性(IGBTの特性)に影響のないコレクタ層102にゲッタリング層102aを形成し、裏面電極であるコレクタ電極110を形成する前に、ゲッタリング層102aの形成された半導体基板101を低温で長時間熱処理する。また、熱処理工程後においては、熱処理未満の温度を要する工程を実施する。したがって、製造プロセスに起因して半導体基板101内に存在するFe等の重金属を、素子特性に影響のないゲッタリング層102aに十分に捕獲するとともに、重金属をゲッタリング層102aに保持することができる。そして、その結果、素子特性に影響を与える部分(パンチスルー型IGBTにおいてはバッファ層103)の重金属汚染量(汚染濃度)を低減し、高温動作時であっても、バッファ層103の重金属濃度の変化(換言すればオン電圧の変動)を小さくすることができる。すなわち、ライフタイム制御をしなくとも、オン電圧の変動を小さくすることができる。
また、不活性ガス雰囲気を必要としないので、製造コストを低減することができる。
また、本実施形態においては、熱処理後に、ゲッタリング層102aの少なくとも一部を除去してからコレクタ電極110を形成する。したがって、半導体基板101内に存在する重金属自体を減らすことができるので、より効果的に素子特性の劣化を低減(オン電圧の変動を小さく)することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図5に基づいて説明する。図5は、本実施形態に係る半導体装置100の製造方法を示す工程別断面図であり、(a)は、ゲッタリング層形成工程までの前工程、(b)はゲッタリング層形成工程、(c)は裏面電極形成工程である。
第2実施形態における半導体装置100の製造方法は、第1実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
本実施形態においては、図5(a)に示すように、半導体基板101(コレクタ層102)にゲッタリング層を形成することなく、半導体基板101に半導体素子を形成する。その形成方法は、第1実施形態に示した通りである。
素子形成後、半導体基板101のうち、素子特性に影響のない部位に、ゲッタリング層を形成する。具体的には、図5(b)に示すように、半導体基板101の裏面(コレクタ層102)を研削除去するとともに機械的にダメージを与え、コレクタ層102の表層(半導体基板101の裏面)にゲッタリング層102cを形成する。より具体的には、研削除去時に半導体基板101の裏面の表面を意図的に粗くすることで、ゲッタリング層102cを形成する。なお、図5(b)に示す符号102dは、コレクタ層102のうち、機械的なダメージを受けていない部分である。
ゲッタリング層102c形成後、図5(b)に示される構成の半導体基板101に対し、素子特性を劣化させない低温で熱処理(アニール)する熱処理工程を実施する。この熱処理工程は、第1実施形態に記載の熱処理工程と同じである。これにより、重金属をゲッタリング層102aに十分に捕獲することができる。
そして、熱処理後、図5(c)に示すように、半導体基板101の裏面(ゲッタリング層102cの形成されたコレクタ層102(ゲッタリング層102c)の面)に、熱処理未満の温度をもって半導体素子の裏面電極であるコレクタ電極110を形成する裏面電極形成工程を実施する。この裏面電極形成工程は、第1実施形態に記載の裏面電極形成工程と同じである。以上により、図5(c)に示す構成の半導体装置100が製造される。
このように本実施形態に係る半導体装置100の製造方法によっても、半導体基板101のうち、素子特性(IGBTの特性)に影響のないコレクタ層102にゲッタリング層102cを形成し、裏面電極であるコレクタ電極110を形成する前に、ゲッタリング層102cの形成された半導体基板101を低温で長時間熱処理する。また、熱処理工程後においては、熱処理未満の温度を要する工程を実施する。したがって、製造プロセスに起因して半導体基板101内に存在するFe等の重金属を、素子特性に影響のないゲッタリング層102cに十分に捕獲するとともに、重金属をゲッタリング層102cに保持することができる。そして、その結果、素子特性に影響を与える部分(パンチスルー型IGBTにおいてはバッファ層103)の重金属汚染量(汚染濃度)を低減し、高温動作時であっても、バッファ層103の重金属濃度の変化(換言すればオン電圧の変動)を小さくすることができる。すなわち、ライフタイム制御をしなくとも、オン電圧の変動を小さくすることができる。
また、不活性ガス雰囲気を必要としないので、製造コストを低減することができる。
また、本実施形態においては、ゲッタリング層102cを形成しつつ、半導体基板101の裏面を研削除去して、半導体基板101を所望の厚さとすることができるので、製造工程を簡素化することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
第1実施形態においては、半導体基板101を準備する際に、コレクタ層102にゲッタリング層102aとしてIG層を形成する例を示し、第2実施形態においては、素子形成工程後に、コレクタ層102に、ゲッタリング層102cとして機械的なダメージ層を形成する例を示した。しかしながら、ゲッタリング層は、半導体基板101のうち、半導体素子の特性に影響のない領域に形成されるものであり、その形成タイミングとしては、少なくとも、重金属を捕獲するための低温長時間での熱処理の前に形成されれば良い。素子形成工程の前、素子形成工程中、及び素子形成工程後のいずれも可能であるが、好ましくはゲッタリング層の形成によって素子特性を劣化させないタイミングが良い。例えばIG層、機械的ダメージ層以外にも、ボロン(B)イオン注入シリコン層、リン(P)イオン注入層、ボロン(B)拡散層、酸素(O)イオン注入シリコン層、多結晶シリコン層などを採用することができる。
本実施形態においては、表面電極としてのエミッタ電極107形成といった所謂配線工程を含んで素子形成工程(表面デバイス工程)を実施した後に、熱処理を実施する例を示した。熱処理工程は、少なくとも半導体基板101にゲッタリング層が形成されていれば実施が可能であるが、熱処理によって素子特性が劣化しないタイミング、且つ、熱処理工程後の製造プロセスによって、ゲッタリング層に捕獲された重金属がゲッタリング層から逃げないタイミングとすることが好ましい。
本実施形態においては、半導体素子として、プレーナゲート構造のパンチスルー型IGBTを含む半導体装置100に、本発明の製造方法を適用する例を示した。しかしながら、本発明の製造方法を適用範囲は、上記素子に限定されるものではない。半導体素子としては、半導体基板101の表裏面に、半導体素子と電気的に接続される電極がそれぞれ形成される構成のものであれば採用することができる。上記以外にも、例えばトレンチゲート構造のパンチスルー型IGBTにも適用することができる。また、本実施形態においては、nチャネル形を示したが、pチャネル形としても良いのは言うまでもない。
第1実施形態に係る製造方法を適用した半導体装置の要部の概略構成を示す断面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程別断面図であり、(a)は、研削除去までの前工程、(b)は除去工程、(c)は裏面電極形成工程である。 熱処理時間を24時間とした際の、熱処理温度とVce(sat)変動率低減効果との関係を示す図である。 熱処理時間とVce(sat)変動率低減効果との関係を示す図である。 第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程別断面図であり、(a)は、研削除去までの前工程、(b)は除去工程、(c)は裏面電極形成工程である。
符号の説明
100・・・半導体装置
101・・・半導体基板
102・・・コレクタ層
102a,102c・・・ゲッタリング層
103・・・バッファ層
104・・・ドリフト層
105・・・ベース領域
106・・・エミッタ領域
110・・・コレクタ電極(裏面電極)

Claims (6)

  1. 半導体基板にゲッタリング層を形成するゲッタリング層形成工程と、
    前記ゲッタリング層の形成された前記半導体基板を熱処理する熱処理工程と、
    前記熱処理工程の前に、半導体素子として、前記半導体基板に前記熱処理以上の温度を必要とする部位までを少なくとも形成する素子形成工程と、
    前記熱処理工程後、前記半導体基板の裏面に、前記熱処理未満の温度をもって前記半導体素子の裏面電極を形成する裏面電極形成工程と、を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記素子形成工程において、前記半導体基板の表面に形成される表面電極を含んで前記半導体素子を形成し、
    前記熱処理工程において、前記ゲッタリング層と、前記表面電極を含む前記半導体素子とが形成された前記半導体基板を、前記半導体素子の機能を損なわない温度で熱処理することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記熱処理工程後、前記裏面電極を形成する前に、前記ゲッタリング層の少なくとも一部を除去する除去工程を備え、
    前記裏面電極形成工程において、前記ゲッタリング層の少なくとも一部が除去された前記半導体基板の面に、前記裏面電極を形成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記熱処理工程において、熱処理温度を、170℃以上375℃以下の範囲内とすることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記熱処理工程において、熱処理温度を、220℃以上300℃以下の範囲内とすることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記半導体素子は、パンチスルー型の絶縁ゲートバイポーラトランジスタであり、
    前記ゲッタリング層形成工程において、前記半導体基板のうち、前記半導体素子のコレクタ層を構成する領域に前記ゲッタリング層を形成することを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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