JP4866067B2 - メラニン産生抑制剤 - Google Patents

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Description

本発明は、グリセロ糖脂質を含有するメラニン産生抑制剤に関する。
大気汚染やオゾン層の破壊などに起因して、人の表皮に届く紫外線量は年々増加する傾向にあり、それに伴い、紫外線による肌のシミ、ソバカス、色黒などの肌悩みが大きな問題となっている。紫外線が照射されることにより、皮膚内に存在するチロシンがチロシナーゼ酵素の働きにより酸化されてメラニン色素が産生され、これが過剰に産生されると、シミ、ソバカス、色黒などの肌悩みとなって表れる。このメラニン色素の産生を抑制し、シミ、ソバカス、色黒を予防する方法として、従来より、皮膚の美白を目的として、皮膚化粧料にL-アスコルビン酸及びその誘導体であるL-アスコルビン酸グルコース配糖体を配合することが行なわれており(例えば、特許文献1参照)、さらにL-アスコルビン酸グルコース配糖体とアミノ酸又はその誘導体を組み合わせて配合した皮膚外用剤(例えば、特許文献2参照)など多数提案されている。しかしながら、これらの美白剤は美白効果が必ずしも十分に認められないものであったり、美白効果を示す成分を、美白効果を認める濃度で配合すると安全性や安定性に問題を生じることがあった。
グリセロ糖脂質を含有する化粧料が知られており、美白に有効との記載があるが、肌荒れ改善効果に関する評価データであり、美白効果は示されていない(特許文献3参照)。メリッサとグリセロ糖脂質を含有する皮膚外用剤が知られており、メリッサの美白効果を相乗的に高めると記載されているが、グリセロ糖脂質の実験データは示されていない(特許文献4参照)。グリセロ糖脂質は、スフィンゴ糖脂質など同様に保湿成分(特許文献5参照)として用いられることが多い。
一方、本発明者は、このような皮膚の美白を目的としてメラニン生成抑制剤の探索を行っていたが、アブラナ科の野菜であるケールまたはその抽出物が紫外線によるメラニン生成抑制作用を有することを見出し、既に特許出願を行った(特許文献6参照)。
特開平4−182412号公報 特開平4−182413号公報 特開2002−293712号公報 特開平9−241149号公報 特開2005−104886号公報 特開2004−91396号公報
本発明の課題は、優れたメラニン産生抑制剤並びに美白化粧料、食品を提供することである。
(1)化学式(I)〜(IV)で表わされるいずれか1以上のグリセロ糖脂質を有効成分とすることを特徴とするメラニン産生抑制剤。
(2)前記化学式(I)〜(IV)で表わされるいずれか1以上のグリセロ糖脂質を有効成分とすることを特徴とする美白化粧料。
本発明で用いる化学式(I)〜(IV)のグリセロ糖脂質はメラニン産生抑制作用があり、美白効果を奏する。これらのグリセロ糖脂質を含有した美白化粧料を提供できる。これらのグリセロ糖脂質を含有する食品を提供できる。また、ケール由来のグリセロ糖脂質が有効であることが確認できた。
本発明に用いるグリセロ糖脂質はグリセリンのモノアシル誘導体あるいはジアシル誘導体をアグリコンとし、糖とグリコシド結合した配糖体である。グリセロ糖脂質を構成するアシル基の脂肪鎖は飽和脂肪鎖、不飽和脂肪鎖のいずれでも良く、分岐脂肪鎖であっても良い。グリセロ糖脂質のアグリコンにグリコシド結合する糖としてはガラクトース、グルコース、フルクトース、マンノース等の単等類、ジガラクトース、マルトース、スクロース、セロビオース、ラクトース、トレハロース等の二糖類あるいはオリゴ糖であっても良い。
本発明に用いるグリセロ糖脂質としては、前記化学式(I)〜(IV)で表されるグリセロ糖脂質が好ましい。
化学式(I)〜(IV)のグリセロ糖脂質のIUPAC名は次の通りである。
化学式(I)の化合物:
(7Z,10Z,13Z)-2-hydroxy-3-((2R,3R,4S,5R,6R)-3,4,5-trihydroxy-6-(hydroxymethyl)-tetrahydro-2H-pyran-2-yloxy)propyl hexadeca-7,10,13-trienoate、
化学式(II)の化合物:
(9Z,12Z,15Z)-1-((7Z,10Z,13Z)-hexadeca-7,10,13-trienoyloxy)-3-((2R,3R,4S,5R,6R)-3,4,5-trihydroxy-6-(hydroxymethyl)-tetrahydro-2H-pyran-2-yloxy)propan-2-yl octadeca-9,12,15-trienoate、
化学式(III)の化合物:
(9Z,12Z,15Z)-1-((9Z,12Z,15Z)-octadeca-9,12,15-trienoyloxy)-3-((2R,3R,4S,5R,6R)-3,4,5-trihydroxy-6-(hydroxymethyl)-tetrahydro-2H-pyran-2-yloxy)propan-2-yl octadeca-9,12,15-trienoate、
化学式(IV)の化合物:
1-((9Z,12Z)-octadeca-9,12-dienoyloxy)-3-((2R,3R,4S,5R,6R)-3,4,5-trihydroxy-6-(((2R,3R,4S,5R,6R)-3,4,5-trihydroxy-6-(hydroxymethyl)-tetrahydro-2H-pyran-2-yloxy)methyl)-tetrahydro-2H-pyran-2-yloxy)propan-2-yl hexadecanoate、
本発明に用いる前記化学式(I)〜(IV)のグリセロ糖脂質は、例えば、アブラナ科植物の野菜であるケールのエタノール抽出物から分離して入手することができる。このケールは、南ヨーロッパ原産のアブラナ科植物の野菜で、キャベツの原種と言われており、その学名は、Brassicca Oleracea L.var.acephala DC.である。このケールには、キッチンケール、マローケール、ブッシュケール、ツリーケール、コラード、緑藻カンランなどの種類があり、これらのいずれでも本発明の目的に使用することができる。本発明に使用するグリセロ糖脂質を得るためのケールの使用部位としては、葉など通常食用に供されているもののほかケールの茎、花、根なども使用することができ、特に制限されるものではなく、その栽培方法や栽培地も特に限定されるものではない。
本発明に用いる前記化学式(I)〜(IV)で表されるグリセロ糖脂質は、上述のようなケールの葉、茎、花、根などを濃度50〜99.5質量%、好ましくは70〜80質量%のエタノールで抽出して得られた抽出物の脂溶性画分に多く含まれている。
具体的には、例えば、ケールの葉、茎、花や根などの乾燥物に濃度50〜99.5質量%、好ましくは70〜80質量%エタノールを加え、室温で数時間ないし数十時間の間浸漬・攪拌することによりその抽出液を得て、この抽出液をおよそ10〜20倍程度まで加熱蒸発等によって濃縮し、分液ロートなどによって水溶性画分と脂溶性画分とに分離して得られた脂溶性画分である。ここで得られた脂溶性画分は、さらにその濃度が50質量%のエタノールを用いて再度抽出を行い、分液ロートによって2層に分離することができる。
これらのうちの水溶性画分は主に水溶性の高い糖類や食物繊維などから構成されている。一方、脂溶性画分のうちの50質量%エタノールに溶解しない画分(脂溶性画分I)は主としてクロロフィルやフィトステロールなどである。また、50質量%エタノールに溶解する画分(脂溶性画分S)は主としてポリフェノール類などから構成されている。本発明に使用する前記化学式(I)〜(IV)で表されるグリセロ糖脂質はこの脂溶性画分Sに含まれているので、脂溶性画分Sから逆相HPLCなどでグリセロ糖脂質を分離精製することによって得ることができる。
本発明のメラニン産生抑制剤は、このようにして得られた前記化学式(I)〜(IV)で表されるグリセロ糖脂質をそのまま使用してもよいし、上記のようにして得たケールのエタノール抽出物の脂溶性画分をそのままの状態で含有する組成物として使用してもよい。
また、本発明のメラニン産生抑制剤を、直接化粧料成分として使用し、美白化粧料を製造することもできる。このような美白化粧料には、植物油のような油脂類、高級脂肪酸、高級アルコール、シリコーン、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、防腐剤、糖類、金属イオン封鎖剤、水溶性高分子のような高分子、増粘剤、粉体成分、紫外線吸収剤、紫外線遮断剤、ヒアルロン酸のような保湿剤、香料、pH調整剤などを含有させることができる。さらに、ビタミン類、皮膚賦活剤、血行促進剤、活性酸素消去剤、抗炎症剤、美白剤等のほかの薬効成分、生理活性成分を含有させることもできる。
美白化粧料の種類としては、化粧水、乳液、クリーム、パック等の皮膚化粧料、メイクアップベースローション、メイクアップクリーム、乳液状又はクリーム状あるいは軟膏型のファンデーションといったメイクアップ化粧料、ハンドクリーム、レッグクリーム、ボディローション等の身体用化粧料等とすることができる。本発明のグリセロ糖脂質を含有するメラニン産生抑制剤を含有させた美白化粧料としては、その機能面からは、例えば乳液、化粧液、フェイスクリーム、ハンドクリーム、ローション、エッセンスなどが好ましい。
このような本発明のメラニン産生抑制剤を含有する美白化粧料は、常法に従って製造することができる。美白化粧料におけるグリセロ糖脂質の添加量は、特に限定されるものではないが、一例としてあげると、化粧料全重量の0.001〜20質量%、好ましくは0.01〜10質量%が適当である。
食品組成物としては、本発明のメラニン産生抑制剤をそのまま、又は種々の栄養成分を加えて、若しくは飲食品中に含有せしめて、保健用食品又は食品素材として使用できる。例えば、澱粉、乳糖、麦芽糖、植物油脂粉末、カカオ脂末、ステアリン酸などの適当な助剤を添加することができる。
食品組成物としては、食用に適した形態、例えば、顆粒状、粒状、錠剤、カプセル、ペーストなどに成形して食用に供してもよく、また種々の食品、例えば、ハム、ソーセージなどの食肉加工食品、かまぼこ、ちくわなどの水産加工食品、パン、菓子、バター、粉乳、発酵乳製品に添加して使用したり、水、果汁、牛乳、清涼飲料などの飲料に添加して使用してもよい。
食品組成物への本発明のメラニン産生抑制剤の配合量は、当該食品組成物の種類や状態等により適宜設定される。
次に、本発明を実施例によって更に詳しく説明する。以下の製造例、実施例、処方例は本発明の好ましい例を示すものであり、これに限定されるものではない。また、各例中の「%」は質量基準である。
1)グリセロ糖脂質の製造
乾燥させたケールの葉を粉砕し、ケール粉砕物1kgを70%エタノールカラム(カラムサイズ45mmΦ×415mm)を用いて20Lの70%エタノールで抽出し、この抽出液をエバポレーターを用いて1Lまで濃縮した。得られた濃縮物1Lを分液ロートにより、水溶性画分と脂溶性画分に分け、更に、脂溶性画分を50%エタノール2Lに溶解した。このエタノール溶液を、さらに分液ロートで分配して二層に分離し、50%エタノールに溶解している画分を濃縮乾固させてケールエタノール抽出物の「脂溶性画分S」として24gを得た。
2)脂溶性画分S中の成分の中圧液体クロマトグラフィーによる分取
得られた脂溶性画分Sの24gのうちの5gを用いて、以下の方法と条件によって分離精製した。
・機器構成:
中圧液体クロマトグラフィーシステム:Kronlab GmbH
逆相カラム:Polygoprep 60−50 RP−18(Macherey&Nagel)
・溶離液:
精製水100%、続いて、精製水100%→メタノール100%のグラジエント、続いて、イソプロパノール100%
・分取物
溶離液が精製水100%で溶出した分画P(0.89g)と溶離液がイソプロパノールで溶出した分画Q(1.55g)を得た。分画PをSPEカラム(Lichrolut EN-Merck)で処理し、0.15gの脱塩物を得た。
3)分画P脱塩物と分画Qに含まれる成分の高速液体クロマトグラフィーによる分離
得られた分画P脱塩物0.15g、分画Q1.55gを用いて、以下の方法と条件によって分離精製した。
・機器構成:
全自動分画・精製・分取システム:SEPBOXLight
分取カラム:
分画P脱塩物: Merck Select B 250×16mm、10μm
分画Q: Merck Select B 250×50mm、10μm
検出器:ELSD(Sedex75)
UV(Merck、254nm)
・溶離液:
流 速:
分画P脱塩物:15mL/min
分画Q:80mL/min
溶離液:A・・・0.5mMギ酸アンモニウム、0.1%ギ酸水溶液
:B・・・0.5mMギ酸アンモニウム、0.1%ギ酸のアセトニトリル:
メタノール=1:1溶液
グラジエント:表1、表2に示す。
・分取物
分画P脱塩物からサンプル(a)1.71mg、分画Qからサンプル(b)87.61mg、サンプル(c)19.93mg、サンプル(d)5.83mgを分取した。
4)サンプル(a)〜サンプル(d)の高速液体クロマトグラフィーによる純度確認、並びに保持時間の確認
・機器構成:
HPLCシステム:Merck Hitachi
分析カラム: Merck Select B 250×4mm、5μm
検出器:ELSD(Sedex75)
・溶離液:
流 速:1mL/min
溶離液:A・・・0.5mMギ酸アンモニウム、0.1%ギ酸水溶液
B・・・0.5mMギ酸アンモニウム、0.1%ギ酸のアセトニトリル:
メタノール=1:1溶液
グラジエント:表3に示す。
本分析条件により、サンプル(a)〜サンプル(d)の純度を確認した。保持時間はサンプル(a)25.8分、サンプル(b)33.7分、サンプル(c)34.3分、サンプル(d)35.0分であった。
5)グリセロ糖脂質の構造決定
上記の3)で分取したサンプル(a)〜サンプル(d)の4個のサンプルについて、LC/MS分析装置及びNMR分析装置を用いて化合物の構造決定を行なった。
LC/MS分析の溶離液は4)と同じものを用い、グラジエント条件は適宜調整した。MSシステムはPE-Sciex API150(+/(-)-ESI、Fast-Switching-Mode)を使用した。
H−NMR、HSQC、HMBC、HH−COSYは共鳴周波数400MHzあるいは500MHzで測定した。13C−NMRのスペクトルはHMBC、HSQCの手法を用いて帰属した。溶媒は重メタノールを用い、化学シフト基準に使用した(H−NMR3.30ppm、13C−NMR49.0ppm)。
以上のようにして抽出分離した各サンプルのLC/MS分析、NMR分析の結果を以下に示す。
(i)サンプル(a):
LC/MSとNMRのデータを以下に示す。
LC/MS
(+)−ESI:509[M+Na]、325[M−Gal+H]、233[C1625O]
(-)−ESI:531[M+HCOO]、485[M−H]、249[C1625]
H−NMR、 13 C−NMR
スペクトルの帰属と化学シフトを表4に示す。「Gal」はガラクトース、「FA」は脂肪酸を表す。
サンプル(a)は前記化学式(I)で表わされるグリセロ糖脂質であり、上記のようなスペクトルデータを示す。
(ii)サンプル(b):
LC/MSとNMRのデータを以下に示す。
LC/MS
(+)−ESI:764[M+NH]、585[M−Gal+H]、335[C2134]
(-)−ESI:791[M+HCOO]、745[M−H]、277[C1829]
H−NMR、 13 C−NMR
スペクトルの帰属と化学シフトを表5に示す。「Gal」はガラクトース、「FA」は脂肪酸を表す。
サンプル(b)は前記化学式(II)で表わされるグリセロ糖脂質であり、上記のようなスペクトルデータを示す。

(iii)サンプル(c):
LC/MSとNMRのデータを以下に示す。
LC/MS
(+)−ESI:792[M+NH]、613[M−Gal+H]、335[C2134]
(-)−ESI:819[M+HCOO]、773[M−H]、277[C1829]
H−NMR、 13 C−NMR
スペクトルの帰属と化学シフトを表6に示す。「Gal」はガラクトース、「FA」は脂肪酸を表す。
サンプル(c)は前記化学式(III)で表わされるグリセロ糖脂質であり、上記のようなスペクトルデータを示す。

(iv)サンプル(d):
LC/MSとNMRのデータを以下に示す。
LC/MS
(+)−ESI:934[M+NH]、593[M−2Gal+H]、575[M−2Gal−HO+H]、313[C1936]
(-)−ESI:961[M+HCOO]、915[M−H]、279[C1831]
H−NMR、 13 C−NMR
スペクトルの帰属と化学シフトを表7に示す。「Gal」はガラクトース、「FA」は脂肪酸を表す。
サンプル(d)は前記化学式(IV)で表わされるグリセロ糖脂質であり、上記のようなスペクトルデータを示す。
メラニン産生抑制評価試験
メラニンを産生する細胞としてマウス由来の培養B16メラノーマ細胞を用いて、ウシ胎児血清を終濃度10%になるように添加したイーグルMEM培地で培養し、該細胞を1×10細胞/wellで、96ウェルプレートに播種し、5日間COインキュベーター内で培養した。その後、被検試料を添加した培地に交換し、さらに3日間同条件で培養した。培養終了後細胞を洗浄し、細胞をドデシル硫酸ナトリウム(SDS)により可溶化して475nm、260nmの吸光度を測定し、これをS475、S260とする。メラニン抑制率は、被検試料を添加しない培地で培養した細胞の475nm、260nmにおける吸光度をC475、C260として次式により計算した。

尚、被検試料としては、前記実施例1で得た化学式(I)〜(IV)で表わされるグリセロ糖脂質であるサンプル(a)〜 (d)を用い、それぞれ培地に12.5μg/mL、25.0μg/mL、及び50.0μg/mL添加した。陽性対照区としては美白成分として広く使用されているコウジ酸(Kojic acid)を用い、これを培地に12.5μg/mL、25.0μg/mL、及び50.0μg/mL添加した。
これらのメラニン産生抑制評価試験の結果を図1に示す。図1に示したように、本発明のメラニン産生抑制剤であるサンプル(a)〜(d)のグリセロ糖脂質はいずれも陽性対照区のコウジ酸(Kojic acid)とほぼ同等のメラニン産生抑制効果を示した。
次に、本発明のメラニン産生抑制剤を含む美白化粧料の処方例を示す。
処方例1:化粧水
上記の実施例1で得られた化学式(I)で表わされるグリセロ糖脂質(サンプル(a))を用いて、常法により下記表8の配合組成の化粧水を製造した。
処方例2:クリーム
上記の実施例1で得られた化学式(II)で表されるグリセロ糖脂質(サンプル(b))を用いて、常法により下記表9の配合組成のクリームを製造した。
処方例3:化粧パック
上記の実施例1で得られた化学式(IV)で表されるグリセロ糖脂質(サンプル(d))を用いて、常法により下記表10の配合組成の化粧パックを製造した。
処方例4:メラニン産生抑制剤(錠剤)
上記の実施例1で得られた化学式(III)で表わされるグリセロ糖脂質(サンプル(c))を用いて、常法により下記の配合組成のメラニン産生抑制用組成物の錠剤を製造した。
実施例1で得られたグリセロ糖脂質のメラニン産生抑制の評価試験の結果を示すグラフである。

Claims (2)

  1. 化学式(I)〜(IV)で表わされるいずれか1以上のグリセロ糖脂質を有効成分とすることを特徴とするメラニン産生抑制剤。
  2. 前記化学式(I)〜(IV)で表わされるいずれか1以上のグリセロ糖脂質を有効成分とすることを特徴とする美白化粧料。
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