JP4865447B2 - エンジンのヘビーノック発生時の動作確認の運転方法及び動作確認の運転装置 - Google Patents

エンジンのヘビーノック発生時の動作確認の運転方法及び動作確認の運転装置 Download PDF

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本発明は、発電用多シリンダガスエンジン、ディーゼルエンジン等のヘビーノック発生時の動作確認に適用され、燃料遮断を含む燃料調整によって燃焼状態を段階的にあるいは連続して補正し得る複数シリンダのエンジンのヘビーノック発生時にエンジンの停止あるいは出力制限運転を行なうエンジンのヘビーノック発生時の動作確認の運転方法及び動作確認の運転装置に関する。
発電用多シリンダガスエンジンあるいは多シリンダディーゼルエンジンにおいては、1シリンダまたは複数シリンダに、ヘビーノックと通常呼ばれる異常燃焼が発生した場合には、エンジンの運転を停止する保安回路を備えている。
即ち、発電用多シリンダガスエンジン(あるいは発電用多シリンダディーゼルエンジン)においては、従来は、エンジンが正常運転状態にあって、あるシリンダに筒内圧力が急上昇する等のいわゆるヘビーノックが発生したときには、該ヘビーノック検知の一定時間後に全シリンダへの燃料供給を遮断し、エンジンの運転を停止するようになっている。
尚、特許文献1(特開2005−69042号公報)には、ガスエンジンの筒内圧力を検出する筒内圧力検出器と、該筒内圧力検出器からの筒内圧力の検出値に基づきエンジンのシリンダ内におけるノッキング、失火等の異常燃焼の有無の判定を行なう燃焼診断装置とをそなえて、燃焼診断装置において異常燃焼の発生が判定されたときには、シリンダ内へのガスの噴射タイミング及びトーチ着火タイミングを調整するようにしたガスエンジンの異常燃焼時運転制御手段が開示されている。
特開2005−69042号公報
従来の発電用多シリンダガスエンジン(あるいは発電用多シリンダディーゼルエンジン)にあっては、前述のように、正常運転状態にあるとき、あるシリンダにヘビーノックが発生したときには、該ヘビーノックを検知してから一定時間後に全シリンダへの燃料供給を遮断し、エンジンの運転を停止するようになっている。
即ち、前記従来技術にあっては、ヘビーノックの発生が検知された後はエンジンの運転停止に移行して、エンジンを保護するようになっているにとどまり、また特許文献1においては燃焼診断装置によるエンジンのノッキング、失火等の異常燃焼の有無の判定結果によってシリンダ内へのガスの噴射タイミング及びトーチ着火タイミングを調整する手段が示されているにとどまっており、ヘビーノックの発生シリンダによるエンジンの燃料遮断動作の制御については考慮されていない。
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、ヘビーノックの発生の検知によりエンジンを直ちに停止することなく、ヘビーノック発生シリンダの燃料遮断後におけるエンジンの運転制御を適切に行い得るエンジンの動作確認を可能とするヘビーノック発生時の動作確認の運転方法及び動作確認の運転装置を提供することを目的とする。
本発明はかかる目的を達成するもので、
燃料遮断を含む燃料調整によって燃焼状態を段階的にあるいは連続して補正し得る複数シリンダのエンジンの筒内圧力が上昇するヘビーノック発生時にエンジンの停止あるいは出力制限運転を行なうヘビーノック制御装置を備えたエンジンのヘビーノック発生時の動作確認運転方法であって、
前記エンジンは、
各シリンダに取付けられた筒内圧力センサからの前記各シリンダのシリンダ内圧力変化の検出値、及びエンジンの回転数、エンジン負荷のエンジン運転条件が入力され、これらの入力信号に基づきエンジンの前記各シリンダの燃焼状態を診断する燃焼診断装置と、
動作確認を行うシリンダを選出するシリンダ選出手段にて選出された、対象シリンダの燃焼状態を前記燃焼診断装置からの燃焼診断結果信号により検知して該対象シリンダのヘビーノックの有無を判定するヘビーノック判定手段と、
前記対象シリンダ毎に前記へビーノック判定手段の前記ヘビーノック発生時における前記燃焼診断結果信号に合致若しくは近似するヘビーノック模擬信号を生成するヘビーノック模擬信号設定手段とを有し、
前記対象シリンダの動作確認時に、前記ヘビーノック制御装置は、
前記対象シリンダを前記シリンダ選出手段で選出し、
前記へビーノック判定手段に、前記ヘビーノック模擬信号設定手段で生成された前記対象シリンダの前記ヘビーノック模擬信号を、前記対象シリンダの前記燃焼診断結果信号に代えて取りこみ、
前記へビーノック判定手段に、前記へビーノック模擬信号に基づいて前記対象シリンダがヘビーノック状態である旨判定させ、
ヘビーノック発生判定後に対象シリンダの燃焼が停止しているときの動作確認を行う場合には、ヘビーノック発生判定後直ちに燃料制御装置に燃料遮断指令を出力する燃料遮断指令手段によって前記対象シリンダの燃料を遮断せしめるとともに、ヘビーノック発生判定から一定時間後において当該シリンダの燃焼が停止していることを検出したときに当該シリンダの燃料遮断を保持してエンジンが所定の制限出力で継続運転されることを確認し、
ヘビーノック発生判定後に対象シリンダの燃焼が継続しているときの動作確認を行う場合には、前記燃料遮断指令手段によって前記対象シリンダの燃料の遮断を前記一定時間後より後に遅延せしめるとともに、前記一定時間後において当該シリンダの燃焼が継続していることを検出したときにエンジンが停止されるかを確認することを特徴とする。
また、前記運転方法を実施するための装置の発明は、
燃料遮断を含む燃料調整によって燃焼状態を段階的にあるいは連続して補正し得るように構成された複数シリンダのエンジンの筒内圧力が上昇するヘビーノック発生時にエンジンの停止あるいは出力制限運転を行なうヘビーノック制御装置を備えたエンジンのヘビーノック発生時の動作確認運転装置において、
各シリンダに取付けられてシリンダ内圧力変化を検出する筒内圧力センサから各シリンダのシリンダ内圧力変化の検出値、及びエンジンの回転数、エンジン負荷のエンジン運転条件が入力され、これらの入力信号に基づきエンジンの燃焼状態を診断する燃焼診断装置を備え、
前記ヘビーノック制御装置は、動作確認を行うシリンダを選出するシリンダ選出手段にて選出された、対象シリンダの燃焼状態を前記燃焼診断装置からの燃焼診断結果信号により検知し、該対象シリンダのヘビーノックの有無を判定するヘビーノック判定手段と、
前記対象シリンダ毎に前記へビーノック判定手段の前記ヘビーノック発生時における前記燃焼診断結果信号に合致若しくは近似するヘビーノック模擬信号を生成するヘビーノック模擬信号設定手段と、を有し、
さらに、前記ヘビーノック制御装置は、前記対象シリンダの動作確認時に、前記対象シリンダを前記シリンダ選出手段で選出し、
前記へビーノック判定手段に、前記ヘビーノック模擬信号設定手段で生成された前記対象シリンダの前記ヘビーノック模擬信号を、前記対象シリンダの前記燃焼診断結果信号に代えて取りこみ、
前記へビーノック判定手段に、前記へビーノック模擬信号に基づいて前記対象シリンダがヘビーノック状態である旨判定させ、
ヘビーノック発生判定後に対象シリンダの燃焼が停止しているときの動作確認を行う場合には、ヘビーノック発生判定後直ちに燃料制御装置に燃料遮断指令を出力する燃料遮断指令手段によって前記対象シリンダの燃料を遮断せしめるとともに、ヘビーノック発生判定から一定時間後において当該シリンダの燃焼状態をチェックし燃焼が停止していることを検出したときに当該シリンダの燃料遮断を保持してエンジンが所定の制限出力で継続運転されることを確認し、
ヘビーノック発生判定後に対象シリンダの燃焼が継続しているときの動作確認を行う場合には、前記燃料遮断指令手段によって前記対象シリンダの燃料の遮断を前記一定時間後より後に遅延せしめるとともに、前記一定時間後において当該シリンダの燃焼状態をチェックし燃焼が継続していることを検出したときにエンジンが停止されるかを確認するように構成したことを特徴とする。
かかる発明によれば、エンジンのヘビーノックの発生状態と、燃料噴射時期、燃料噴射量、燃料噴射モード等の燃料噴射系の要目を含むエンジンの運転条件との関係を、シミュレーション計算や実験結果によって求めてヘビーノック制御装置のヘビーノック模擬信号設定手段にヘビーノック模擬信号として設定しておき、複数シリンダのうちから選出された選出シリンダについての燃焼状態を燃焼診断装置を含む燃焼状態検出手段によって検出し、該燃焼状態検出手段による選出シリンダの燃焼状態検出信号に代えて前記ヘビーノック模擬信号設定手段に設定されたヘビーノック模擬信号を与えることで、当該選出シリンダの燃焼状態がヘビーノック模擬信号の状態と合致または近似したとき、当該選出シリンダにおいてヘビーノックが発生しているものと判定し、燃料遮断指令手段によって当該選出シリンダの燃料噴射を遮断せしめるので、
燃料噴射時期、燃料噴射量、燃料噴射モード等の燃料噴射系の要目を含むエンジンの運転条件とヘビーノックの発生要件との関係を、ヘビーノック模擬信号設定手段に詳細且つ定量的にヘビーノック擬信号として設定し、選出シリンダにおける燃焼状態が前記ヘビーノック模擬信号に合致または近似したとき、当該選出シリンダにヘビーノックが発生しているものと判定することにより、該選出シリンダの燃料遮断に至るまでの動作確認を可能とする。
また、前記ヘビーノックの発生の判定後、タイマーにより計時された一定時間をおいて、燃料遮断を行なったシリンダの燃焼状態を検出し、ヘビーノック制御装置により、当該シリンダの燃焼が継続しているときにはエンジンを停止し、当該シリンダの燃焼が停止しているときには当該シリンダの燃料遮断を保持して、エンジンを所定の制限出力で継続運転せしめるので、ヘビーノックが発生しているシリンダの燃焼が停止しているか否かを確実にチェックして、シリンダの燃焼が停止しているときは他のシリンダによる制限出力での継続運転を行なうことによりヘビーノック発生後におけるエンジンの安定運転を保持でき、当該シリンダの燃焼が継続しているときにはエンジンを停止することによりヘビーノック発生後における不良燃焼の発生を防止する機能を検証できる。
また、かかる発明によれば、前記選出シリンダの選出において燃料遮断を一定時間遅らせることを選択でき、前記選出シリンダの燃焼が継続しているときのエンジンを停止するに至るまでの動作確認を可能とする。
このように構成すれば、ヘビーノック模擬信号によるヘビーノック発生判定後に燃料遮断時期を遅らせることにより、選出シリンダの燃焼が継続しているときの検証を確実に行なうことができる。
本発明によれば、燃料噴射時期、燃料噴射量、燃料噴射モード等の燃料噴射系の要目を含むエンジンの運転条件とヘビーノックの発生要件との関係を、詳細且つ定量的にヘビーノック模擬信号として設定し、選出シリンダにおける燃焼状態が前記ヘビーノック模擬信号に合致または近似したとき、当該選出シリンダにヘビーノックが発生しているものと判定することにより、該選出シリンダの燃料遮断に至るまでの動作確認を可能とするとともに、該選出シリンダの燃料遮断を一定時間遅らせることを選択でき、前記選出シリンダの燃焼がヘビーノックの発生後一定時間を経過しても継続しているときの検証を確実に行なうことを可能とする。
また、前記ヘビーノックの発生の判定後、一定時間をおいて燃料遮断を行なったシリンダの燃焼状態を検出し、当該シリンダの燃焼が継続しているときにはエンジンを停止し、当該シリンダの燃焼が停止しているときには当該シリンダの燃料遮断を保持して、エンジンを所定の制限出力で継続運転せしめるので、ヘビーノックが発生しているシリンダの燃焼が停止しているか否かを確実にチェックして、シリンダの燃焼が停止しているときは他のシリンダによる制限出力での継続運転を行なうことによりヘビーノック発生後におけるエンジンの安定運転を保持でき、当該シリンダの燃焼が継続しているときにはエンジンを停止することにより、ヘビーノック発生後における不良燃焼の発生を防止する機能を検証できる。
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は本発明の実施例に係る発電用多シリンダガスエンジンにおける異常燃焼時運転システムの全体構成を示す平面配置構成図である。
図1において、10はエンジンで、この例では発電用V型多シリンダ(8シリンダ)ガスエンジンを示しているが、多シリンダディーゼルエンジンでも、多シリンダガソリンエンジンでもよい。1は該エンジン10のシリンダ(8シリンダ)、2は前記各シリンダ1の内部に燃料ガスを噴射する燃料噴射装置、4は該燃料噴射装置2の燃料噴射量及び燃料噴射時期を制御する燃料制御装置である。
以上の構成は、周知の発電用V型多シリンダ(8シリンダ)ガスエンジンと同様である。
本発明は以上の構成からなる多シリンダエンジンにおける異常燃焼、即ちヘビーノック(以下ヘビーノックという)の発生時のエンジンの動作確認の運転方法及び動作確認の運転制御装置に係るものである。
図1において、3は前記エンジン10の筒内圧力(シリンダ内圧力)を検出する筒内圧力センサで、各シリンダ1に取付けられてシリンダ内圧力変化を検出する。5は燃焼診断装置で、前記筒内圧力センサ3から各シリンダのシリンダ内圧力変化の検出値、及びエンジン10の回転数、エンジン負荷等のエンジン運転条件が入力され、これらの入力信号に基づきエンジン10の燃焼状態を診断するものである。
100はヘビーノック制御装置で、前記燃焼診断装置5からエンジン10の燃焼状態及び運転状態の検出値及び診断結果が入力され、該燃焼状態及び運転状態の検出値及び診断結果を受けて後述するような演算、制御を行なってその制御信号を前記燃料制御装置4に出力して、該燃料制御装置4を制御するものである。
次に、図2を参照して、本発明の実施例に係るエンジンのヘビーノック発生時の動作確認の運転方法及び動作確認の運転制御装置について説明する。
燃焼診断装置5には、前記筒内圧力センサ3からシリンダ内圧力変化の検出値、及びエンジン10の回転数、エンジン負荷等のエンジン運転条件が入力され、これらの入力信号に基づきエンジン10の燃焼状態を診断する。
該燃焼診断装置5での診断結果に基づく各シリンダ1の燃焼状態の検出信号はヘビーノック制御装置100の選出シリンダ燃焼状態検知手段101に入力される。
6はシリンダ選出手段で、後述するヘビーノック模擬信号を入力するシリンダ(選出シリンダ)及びヘビーノック模擬信号発生後に燃料遮断を行なわない燃料遮断バイパスか否かを選出して、選出シリンダ遮断要否判定手段7に入力する(図3のステップ(1))。
選出シリンダ遮断要否判定手段7においては、前記選出シリンダ及び燃料遮断を行なわない燃料遮断バイパスか否かを前記選出シリンダ燃焼状態検知手段101に入力する(図3のステップ(2))。
また、該選出シリンダ遮断要否判定手段7においては、後述するように選出シリンダの燃料遮断動作要否を判定する。否の場合、燃料遮断を一定時間遅らせるように設定して、この設定信号を後述する燃料遮断要否判定手段104に入力する。
選出シリンダ燃焼状態検知手段101においては、前記燃焼診断装置5からの燃焼診断結果信号により、前記選出シリンダの燃焼状態、つまり筒内圧力の変化状況を検知して、ヘビーノック有無判定手段102に入力する(図3のステップ(3))。
103はヘビーノック模擬信号設定手段で、ヘビーノックの発生状態、つまりヘビーノックの発生時における筒内圧力の変化状況等の燃焼状態と、燃料噴射時期、燃料噴射量、燃料噴射モード等の燃料噴射系の要目を含むエンジンの運転条件との関係を、シミュレーション計算や実験結果によって求めてヘビーノック模擬信号(異常燃焼模擬信号)として設定され、このヘビーノック模擬信号がヘビーノック有無判定手段102に入力される(図3のステップ(4))。
前記ヘビーノック有無判定手段102においては、前記ヘビーノック模擬信号と前記選出シリンダ燃焼状態検知手段101からの選出シリンダにおける筒内圧力の変化状況等の燃焼状態検出信号に代えて、前記ヘビーノック模擬信号設定手段103に設定されているヘビーノック模擬信号を与えることにより、選出シリンダにヘビーノックが発生しているか否かの判定を行なう(図3のステップ(5))。
そして、当該選出シリンダの燃焼状態がヘビーノック模擬信号の状態と合致または近似しているとき、当該選出シリンダにおいてヘビーノックが発生しているものと判定し、その判定結果信号を燃料遮断要否判定手段104及びタイマー装置8に入力する。
一方、ヘビーノックの発生がない場合は、他のシリンダについて、以上の動作をスタートさせる(図3のステップ(6))。
燃料遮断要否判定手段104においては、前記選出シリンダにおけるヘビーノック発生の判定結果に従い、該選出シリンダにおける燃料遮断の要否を判断する。(図3のステップ(15))。
燃料遮断要(YES)の場合は、当該選出シリンダへの燃料遮断指令を燃料制御装置4に出力して、当該選出シリンダの燃料供給を遮断せしめるとともに、当該選出シリンダにおける燃料遮断信号をエンジン運転停止判定手段106に入力する(図3のステップ(10))。
燃料遮断見送り(NO)の場合は、燃料遮断(遅れ)指令手段108により燃料遮断の遅延指令をエンジン運転停止判定手段106に入力する(図3のステップ(9))。
また、前記タイマー装置8から出力されるヘビーノック発生判定時からの時間信号により、ヘビーノック発生判定から一定時間経過後に(図3のステップ(7))、燃料遮断シリンダ燃焼状態検知手段9によって前記選出シリンダの燃料遮断後における燃焼状態を検出し、エンジン運転停止判定手段106に入力する(図3のステップ(8))。
エンジン運転停止判定手段106においては、前記選出シリンダのヘビーノック発生判定後、タイマー装置8により計時された一定時間後に、前記燃料遮断シリンダ燃焼状態検知手段9によって検出された前記選出シリンダにおける燃焼状態検出信号をチェックする(図3のステップ(11))。
また、前記燃料遮断要否判定手段104からの判定信号により、燃料遮断の遅延指令が出されている場合にも、前記エンジン運転停止判定手段106においては、タイマー装置8により計時された一定時間後に、前記燃料遮断シリンダ燃焼状態検知手段9によって検出された前記選出シリンダにおける燃焼状態検出信号をチェックする(図3のステップ(11))。
このチェック結果において、燃料遮断指令信号により当該選出シリンダの燃焼が停止しているときには、当該選出シリンダの燃料遮断を保持して、エンジン10を所定の制限出力で継続運転せしめる(図3のステップ(13))。
一方、前記燃料遮断遅延指令信号が付与されたため当該選出シリンダの燃焼が継続しているときには、エンジンを停止する(図3のステップ(14))。
以上のチェック結果による判定信号は前記燃料制御装置4に入力される。
この場合、前述のように、前記ヘビーノック有無判定手段102からの判定信号によりヘビーノック発生判定がなされた後、前記タイマー装置8により計時された一定時間をおいて、燃料遮断を行なったシリンダの燃焼状態を検出したときには、当該選出シリンダの燃料遮断時期は一定時間遅らせるように設定しているので、エンジン停止に至ることになり、ヘビーノック発生判定後に前記選出シリンダの燃焼が継続しているときの検証を確実に行なうことができる。
図4は、この実施例における異常燃焼、即ちヘビーノックの発生時のシリンダの燃焼、燃料の給排及び出力変化を時系列で示している。
かかる実施例によれば、エンジンのヘビーノックの発生状態と、燃料噴射時期、燃料噴射量、燃料噴射モード等の燃料噴射系の要目を含むエンジンの運転条件との関係を、シミュレーション計算や実験結果によって求めてヘビーノック制御装置100のヘビーノック模擬信号設定手段103にヘビーノック模擬信号として設定しておき、複数シリンダのうちから選出された選出シリンダについての燃焼状態に代えてヘビーノック模擬信号を与えることにより、当該選出シリンダの燃焼状態がヘビーノック模擬信号の状態と合致または近似したとき、当該選出シリンダにおいてヘビーノックが発生しているものと判定し、燃料遮断要否判定手段104を介して当該選出シリンダの燃料噴射を遮断せしめるので、該選出シリンダの燃料遮断に至るまでの動作確認を可能とすることができる。
また、前記ヘビーノック発生判定後、タイマー装置8により計時された一定時間をおいて、前記燃料遮断を行なったシリンダの燃焼状態を検出し、ヘビーノック制御装置100により、当該シリンダの燃焼が継続しているときにはエンジン10を停止し、当該シリンダの燃焼が停止しているときには当該シリンダの燃料遮断を保持して、エンジン10を所定の制限出力で継続運転せしめるので、ヘビーノックが発生しているシリンダの燃焼が停止しているか否かを確実にチェックして、シリンダの燃焼が停止しているときは他のシリンダによる制限出力での継続運転を行なうことにより、ヘビーノック発生後におけるエンジン10の安定運転を保持し、当該シリンダの燃焼が継続しているときにはエンジン10を停止することにより、ヘビーノック発生後における不良燃焼の発生を防止する機能を検証できる。
本発明によれば、ヘビーノックの発生の検知によりエンジンを直ちに停止することなく、ヘビーノック発生シリンダの燃料遮断後におけるエンジンの運転制御を適切に行い得るエンジンの動作確認を可能とするエンジンの異常燃焼動作確認の運転方法及び動作確認の運転制御装置を提供できる。
本発明の実施例に係る発電用多シリンダガスエンジンにおける異常燃焼時運転システムの全体構成を示す平面配置構成図である。 前記実施例におけるヘビーノックの制御ブロック図である。 前記実施例におけるヘビーノックの制御フローチャート図である。 前記実施例における発電用多シリンダガスエンジンにおけるヘビーノック発生時の燃焼、燃料供給、及び出力変化線図である。
1 シリンダ
2 燃料噴射装置
3 筒内圧力センサ
4 燃料制御装置
5 失火コントローラ
6 燃焼診断装置
10 エンジン
100 ヘビーノック制御装置
103 ヘビーノック模擬信号設定手段

Claims (2)

  1. 燃料遮断を含む燃料調整によって燃焼状態を段階的にあるいは連続して補正し得る複数シリンダのエンジンの筒内圧力が上昇するヘビーノック発生時にエンジンの停止あるいは出力制限運転を行なうヘビーノック制御装置を備えたエンジンのヘビーノック発生時の動作確認運転方法であって、
    前記エンジンは、
    各シリンダに取付けられた筒内圧力センサからの前記各シリンダのシリンダ内圧力変化の検出値、及びエンジンの回転数、エンジン負荷のエンジン運転条件が入力され、これらの入力信号に基づきエンジンの前記各シリンダの燃焼状態を診断する燃焼診断装置と、
    動作確認を行うシリンダを選出するシリンダ選出手段にて選出された、対象シリンダの燃焼状態を前記燃焼診断装置からの燃焼診断結果信号により検知して該対象シリンダのヘビーノックの有無を判定するヘビーノック判定手段と、
    前記対象シリンダ毎に前記へビーノック判定手段の前記ヘビーノック発生時における前記燃焼診断結果信号に合致若しくは近似するヘビーノック模擬信号を生成するヘビーノック模擬信号設定手段とを有し、
    前記対象シリンダの動作確認時に、前記ヘビーノック制御装置は、
    前記対象シリンダを前記シリンダ選出手段で選出し、
    前記へビーノック判定手段に、前記ヘビーノック模擬信号設定手段で生成された前記対象シリンダの前記ヘビーノック模擬信号を、前記対象シリンダの前記燃焼診断結果信号に代えて取りこみ、
    前記へビーノック判定手段に、前記へビーノック模擬信号に基づいて前記対象シリンダがヘビーノック状態である旨判定させ、
    ヘビーノック発生判定後に対象シリンダの燃焼が停止しているときの動作確認を行う場合には、ヘビーノック発生判定後直ちに燃料制御装置に燃料遮断指令を出力する燃料遮断指令手段によって前記対象シリンダの燃料を遮断せしめるとともに、ヘビーノック発生判定から一定時間後において当該シリンダの燃焼が停止していることを検出したときに当該シリンダの燃料遮断を保持してエンジンが所定の制限出力で継続運転されることを確認し、
    ヘビーノック発生判定後に対象シリンダの燃焼が継続しているときの動作確認を行う場合には、前記燃料遮断指令手段によって前記対象シリンダの燃料の遮断を前記一定時間後より後に遅延せしめるとともに、前記一定時間後において当該シリンダの燃焼が継続していることを検出したときにエンジンが停止されるかを確認することを特徴とするエンジンのへビーノック発生時の動作確認の運転方法。
  2. 燃料遮断を含む燃料調整によって燃焼状態を段階的にあるいは連続して補正し得るように構成された複数シリンダのエンジンの筒内圧力が上昇するヘビーノック発生時にエンジンの停止あるいは出力制限運転を行なうヘビーノック制御装置を備えたエンジンのヘビーノック発生時の動作確認の運転装置において、
    各シリンダに取付けられてシリンダ内圧力変化を検出する筒内圧力センサから各シリンダのシリンダ内圧力変化の検出値、及びエンジンの回転数、エンジン負荷のエンジン運転条件が入力され、これらの入力信号に基づきエンジンの燃焼状態を診断する燃焼診断装置を備え、
    前記ヘビーノック制御装置は、動作確認を行うシリンダを選出するシリンダ選出手段にて選出された、対象シリンダの燃焼状態を前記燃焼診断装置からの燃焼診断結果信号により検知し、該対象シリンダのヘビーノックの有無を判定するヘビーノック判定手段と、
    前記対象シリンダ毎に前記へビーノック判定手段の前記ヘビーノック発生時における前記燃焼診断結果信号に合致若しくは近似するヘビーノック模擬信号を生成するヘビーノック模擬信号設定手段と、を有し、
    さらに、前記ヘビーノック制御装置は、前記対象シリンダの動作確認時に、前記対象シリンダを前記シリンダ選出手段で選出し、
    前記へビーノック判定手段に、前記ヘビーノック模擬信号設定手段で生成された前記対象シリンダの前記ヘビーノック模擬信号を、前記対象シリンダの前記燃焼診断結果信号に代えて取りこみ、
    前記へビーノック判定手段に、前記へビーノック模擬信号に基づいて前記対象シリンダがヘビーノック状態である旨判定させ、
    ヘビーノック発生判定後に対象シリンダの燃焼が停止しているときの動作確認を行う場合には、ヘビーノック発生判定後直ちに燃料制御装置に燃料遮断指令を出力する燃料遮断指令手段によって前記対象シリンダの燃料を遮断せしめるとともに、ヘビーノック発生判定から一定時間後において当該シリンダの燃焼状態をチェックし燃焼が停止していることを検出したときに当該シリンダの燃料遮断を保持してエンジンが所定の制限出力で継続運転されることを確認し、
    ヘビーノック発生判定後に対象シリンダの燃焼が継続しているときの動作確認を行う場合には、前記燃料遮断指令手段によって前記対象シリンダの燃料の遮断を前記一定時間後より後に遅延せしめるとともに、前記一定時間後において当該シリンダの燃焼状態をチェックし燃焼が継続していることを検出したときにエンジンが停止されるかを確認するように構成したことを特徴とするエンジンのヘビーノック発生時の動作確認の運転装置。
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