JP4681511B2 - エンジンの失火時出力あるいは負荷制限運転方法及びその装置 - Google Patents

エンジンの失火時出力あるいは負荷制限運転方法及びその装置 Download PDF

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Description

本発明は、発電用多シリンダディーゼルエンジン、ガスエンジン等に適用され、複数シリンダのエンジンの失火を検出し、失火の検出結果に基づきエンジンの出力制限運転を行なうエンジンの失火時出力あるいは負荷制限運転方法及びその装置に関する。
発電用多シリンダディーゼルエンジンあるいは多シリンダガスエンジンにおいては、1シリンダまたは複数シリンダに失火が発生した場合には、エンジンの安定運転を継続させるため、失火検出器により失火が検出されると同時に、エンジン出力を安定運転が可能な部分出力まで下げて運転を継続するようになっている。
即ち、発電用多シリンダディーゼルエンジンあるいは多シリンダガスエンジンの失火時出力変化を示す図3(B)に示すように、従来の発電用多シリンダエンジンにおいては、全シリンダが正常運転状態にあって100%出力にて運転しているとき、2シリンダに失火が発生した場合には、運転出力レベルを50%出力に落して(1シリンダの場合は90%出力に落とす)エンジンの安定運転を図っている。
尚、特許文献1(特開2002−39007号公報)には、クランク角検出器によって検出する各シリンダの点火時期から、該点火時期が所定の範囲に変化するのに要する時間を複数のシリンダ間で比較することにより、特定のシリンダで失火が発生しているか否かを判定し、失火発生シリンダに対しては、燃料噴射量を増加する補正を行ったり、点火プラグによる点火時期を遅延させる補正を行なうようにした内燃機関の失火制御装置が開示されている。
特開2002−39007号公報
しかしながら、従来の発電用多シリンダディーゼルエンジンあるいは多シリンダガスエンジンにあっては、前述のように、全シリンダが正常運転状態にあって100%出力にて運転しているとき失火が発生した場合には、2シリンダに失火が発生した場合は、図3(B)のように運転出力レベルを50%出力に落としてエンジンの安定運転を図っている。
つまり従来のエンジンにあっては、1〜2シリンダに失火が発生した場合には、運転出力レベルを失火発生シリンダ分の出力低下にエンジン構成部材の強度面を勘案した安全係数を加味して、一義的に50%出力程度まで低下させてエンジンの運転を継続している。然るに、1〜2シリンダに失火が発生した場合においてエンジンを安定運転できる実際の許容最大運転出力は、前記のようにして一義的に設定した50%出力程度の出力レベルよりも高くなる場合が多い。
従って、かかる従来技術にあっては、多シリンダエンジンに失火が発生した場合において、エンジンの安定運転を継続する目的で、前記許容最大運転出力に対して必要以上に出力制限を行なうこととなり、これによって、エンジンの利用率が低下するとともに、必要以上の低出力でエンジンを運転するためエンジンの燃料消費率も悪化して、エンジン発電プラントの効率が低下する。
等の問題を抱えている。
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、1シリンダまたは複数シリンダに失火が発生した場合に、失火の発生による種々の要件を考慮した安定運転のための許容最大運転出力までエンジンの運転出力レベルを上昇可能として、失火発生時におけるエンジンの利用率低下を抑制するとともに、エンジンの燃料消費率の悪化に伴うエンジン発電プラントの効率低下を抑制可能としたエンジンの失火時出力制限運転方法・失火時出力制限装置及び失火時負荷制限運転方法・失火時負荷制限装置を提供することを目的とする。
本発明はかかる目的を達成するもので、複数シリンダのエンジンの失火を失火検出器により検出し、前記失火の検出結果に基づきエンジンの出力制限運転を行なうように構成されたエンジンの失火時出力制限装置において、前記失火検出器から入力される失火の検出信号に基づき前記エンジンの正常運転出力から失火発生シリンダ数に対応する失火出力分を減じた出力である第1の制限出力を算出する第1制限出力算出手段と、予め設定された失火発生シリンダとエンジンの捩り振動の変化との関係に基づいて設定された出力制限値を用いて前記失火の検出信号に基づき前記第2の制限出力を算出する第2制限出力算出手段と、前記第1の制限出力と第2の制限出力とを比較して最小の制限出力を失火時許容最大出力として算出する制限出力算出手段とを有し、前記制限出力算出手段からの失火発生時限界制限出力値になるような燃料噴射量にエンジンの燃料制御装置を制御する失火コントローラをそなえたことを特徴とする(請求項1)。
また、前記運転方法を実施するための装置の発明は、複数シリンダのエンジンの失火を失火検出器により検出し、前記失火の検出結果に基づきエンジンの出力制限運転を行なうように構成されたエンジンの失火時出力制限装置において、前記失火検出器から入力される失火の検出信号に基づき前記エンジンの正常運転出力から失火発生シリンダ数に対応する失火出力分を減じた出力である第1の制限出力を算出する第1制限出力算出手段と、予め設定された失火発生シリンダとエンジンの捩り振動の変化との関係に基づいて設定された出力制限値を用いて前記失火の検出信号に基づき前記第2の制限出力を算出する第2制限出力算出手段と、前記第1の制限出力と第2の制限出力とを比較して最小の制限出力を失火時許容最大出力として算出する制限出力算出手段とを有し、前記制限出力算出手段からの失火発生時限界制限出力値になるような燃料噴射量にエンジンの燃料制御装置を制御する失火コントローラをそなえたことを特徴とする(請求項)。
前記発明において、具体的には、前記失火コントローラは、前記失火発生シリンダとエンジンの捩り振動の変化との関係により該失火発生シリンダと前記捩り振動に基づく出力制限値がシリンダ番号に対応して設定された失火発生シリンダ/捩り振動基準出力制限値設定テーブルを有し、また前記第2制限出力算出手段は前記失火検出器から入力される失火の検出信号による失火発生シリンダ番号を前記失火発生シリンダ/捩り振動基準出力制限値設定テーブルに対応させて前記第2の制限出力を算出するように構成される(請求項2,5)。
多シリンダのディーゼルエンジンあるいはガスエンジンにおいては、エンジンの1〜2シリンダに失火が発生すると、エンジンのクランク軸の捩り振動のモード(振幅及び振動数)が変化し、この振動モードの変化態様は失火発生シリンダによって異なる。
従って、失火が発生した場合には、失火発生シリンダがどの配列のシリンダであるかによって失火によるエンジンの出力制限の量を変化させて失火発生時にエンジンを安定運転できる許容最大運転出力を設定する必要がある。
然るにかかる発明によれば、失火コントローラに失火検出器から失火発生シリンダの検出信号が入力されると、該失火コントローラの第1制限出力算出手段において、前記失火の検出信号に基づきエンジンの正常運転出力から失火発生シリンダ数に対応する失火出力分を減じた出力である第1の制限出力を算出する。
また、前記失火コントローラの失火発生シリンダ/捩り振動基準出力制限値設定テーブルに、失火発生シリンダとエンジンの捩り振動の変化との関係によって実験的にあるいはシミュレーション計算によって、失火発生シリンダのシリンダ番号(複数シリンダに失火が発生した場合は失火発生シリンダ番号の組合せ)と当該失火発生シリンダ番号に対応するエンジンの捩り振動を考慮したエンジンの正常運転出力値からの出力制限値を予め設定しておき、失火検出器から失火発生シリンダ番号の検出信号が入力されると、該失火コントローラの第2制限出力算出手段において、前記失火発生シリンダ/捩り振動基準出力制限値設定テーブルから、検出された失火発生シリンダに対応するシリンダ番号の出力制限値である第2の制限出力を算出する。
そして、前記失火コントローラの制限出力算出手段においては、前記第1の制限出力と第2の制限出力とを比較して小さい方の制限出力即ち最小の制限出力を算出し、かかる最小の制限出力を失火発生時の許容最大運転出力(許容最大運転負荷)である失火時許容最大出力値として、かかる失火時許容最大出力値になるような燃料噴射量にエンジンの燃料制御装置を制御する。
従って、かかる発明によれば、失火発生時に、エンジンの正常運転出力から失火発生シリンダ数に対応する失火出力分を減じた第1の制限出力と、エンジンの捩り振動に基づく出力制限値が失火発生シリンダ番号に対応して設定された失火発生シリンダ/捩り振動基準出力制限値設定テーブルを用いて算出した失火発生シリンダ番号に対応する出力制限値である第2の制限出力との双方から最小の制限出力を算出し、最小の制限出力即ち失火時許容最大出力値になるような燃料噴射量にエンジンの燃料制御装置を制御するので、失火の発生時に、エンジンの出力を前記第1の制限出力及び第2の制限出力の双方を加味した失火時許容最大出力値の上限まで上げて運転できる。
これにより、従来技術のように、失火の発生時にエンジンの安定運転を継続する目的で許容最大運転出力に対して必要以上に出力制限を行なうのを回避できて、かかる従来技術よりもエンジンの利用率を向上できるとともに、エンジンを必要以上の低負荷運転するのが回避できることにより燃料消費率も改善でき、エンジン発電プラントの効率を向上できる。
また本発明は、単独運転されるエンジンにおいて複数シリンダの失火を検出し、前記失火の検出結果に基づきエンジンの負荷制限運転を行なうエンジンの失火時負荷制限運転方法であって、失火発生シリンダの検出信号及びエンジン負荷の検出信号に基づき、失火発生シリンダ番号に対応してエンジンの許容最大負荷が設定された許容最大負荷設定テーブルを用いて、前記エンジン負荷の検出値が検出された前記失火発生シリンダ番号に対応する許容最大負荷を超えたときエンジンを停止することを特徴とする(請求項)。
また、前記運転方法を実施するための装置の発明は、単独運転されるエンジンにおいて複数シリンダの失火を失火検出器により検出し、前記失火の検出結果に基づきエンジンの負荷制限運転を行なうように構成されたエンジンの失火時負荷制限装置において、前記エンジンのエンジン負荷を検出する負荷検出器と、失火発生シリンダ番号に対応してエンジンの許容最大負荷が設定された許容最大負荷設定テーブルを有し、前記負荷検出器から入力されるエンジン負荷の検出値が前記失火検出器から入力される失火発生シリンダのシリンダ番号に対応する前記許容最大負荷設定テーブルの許容最大負荷を超えたとき、エンジンを停止せしめる停止信号を出力する失火コントローラとを備えたされたことを特徴とする(請求項)。
かかる発明によれば、失火の発生時に、エンジン負荷が失火発生シリンダのシリンダ番号に対応する許容最大負荷以下であればエンジンを運転できて、従来技術のように、失火の発生時にエンジンの安定運転を継続する目的で一義的に設定した許容最大負荷以上でエンジン停止を行なうのを回避できる。
これにより、エンジンの利用率を向上できる。
本発明によれば、失火発生時に、エンジンの正常運転出力から失火発生シリンダ数に対応する失火出力分を減じた第1の制限出力と、エンジンの捩り振動に基づく出力制限値が失火発生シリンダ番号に対応して設定された失火発生シリンダ/捩り振動基準出力制限値設定テーブルを用いて算出した失火発生シリンダ番号に対応する出力制限値である第2の制限出力との双方から最小の制限出力を算出し、最小の制限出力即ち失火時許容最大出力値になるような燃料噴射量にエンジンの燃料制御装置を制御するので、失火の発生時に、エンジンの出力を前記第1の制限出力及び第2の制限出力の双方を加味した失火時許容最大出力値の上限まで上げて運転できることから、失火の発生時にエンジンの安定運転を継続する目的で許容最大運転出力に対して必要以上に出力制限を行なうのを回避でき、エンジンを必要以上の低負荷運転するのが回避できることにより燃料消費率も改善でき、エンジン発電プラントの効率を向上できる。
また、失火発生シリンダ番号に対応してエンジンの許容最大負荷が設定された許容最大負荷設定テーブルをもちいて、失火発生時にエンジン負荷の検出値が、失火発生シリンダのシリンダ番号に対応する許容最大負荷を超えたときエンジンを停止するので、失火の発生時に、エンジン負荷が失火発生シリンダのシリンダ番号に対応する許容最大負荷以下であればエンジンを運転できて、従来技術のように、失火の発生時にエンジンの安定運転を継続する目的で一義的に設定した許容最大負荷以上でエンジン停止を行なうのを回避できる。
これらにより、従来技術よりもエンジンの利用率を向上できる。
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は本発明の実施例に係る発電用多シリンダディーゼルエンジンにおける失火時出力制限システムの全体構成を示す平面配置構成図、図2は前記実施例における失火検出時の制御ブロック図である。
図1において、100はエンジンで、この例では発電用V型多シリンダ(8シリンダ)ディーゼルエンジンを示しているが、多シリンダガスエンジンでも、多シリンダガソリンエンジンでもよい。1は該エンジン100のシリンダ(8シリンダ)、2は前記各シリンダ1の内部に燃料を噴射する燃料噴射装置、4は該燃料噴射装置2の燃料噴射量及び燃料噴射時期を制御する燃料制御装置である。
以上の構成は、周知の発電用V型多シリンダ(8シリンダ)ディーゼルエンジンと同様である。
本発明は以上の構成からなる多シリンダエンジンにおける失火発生時の出力制限運転方法及び出力制限装置に係るものである。
図1において、5は前記エンジン100の失火を検出する失火検出器で、各シリンダ1に取付けられてシリンダ内圧力変化等を検出することにより各シリンダ1の失火の発生を検出する。6はエンジン負荷を検出する負荷検出器である。5は失火コントローラで、前記各失火検出器3から各シリンダ1における失火発生の検出信号が、前記負荷検出器6からエンジン負荷の検出値がそれぞれ入力され、該失火の検出信号及びエンジン負荷の検出値を受けて後述するような演算、制御を行なってその制御信号を前記燃料制御装置4に出力して、該燃料制御装置4を制御するものである。
次に、図2を参照して、本発明の実施例に係るエンジンの失火時出力制限運転方法及びその装置について説明する。
前記失火検出器3により失火が検出されると、失火検出信号と失火発生のシリンダ番号が出力低下量算出部51、失火発生シリンダ組合せ算出部52、及び失火起因出力変動要素算出部53にそれぞれ入力される。
前記出力低下量算出部51においては、失火検出信号と失火発生のシリンダ番号とに基づき、失火発生シリンダ数に対応する失火出力低下量を算出して第1出力制限算出部55に入力する。54は定格出力設定部で、失火の発生がないときの正常運転出力が設定されている。
前記第1出力制限算出部55においては、前記定格出力設定部54に設定されている正常運転出力から失火発生シリンダ数に対応する前記失火出力低下量を減じた失火時におけるエンジンの制限出力を算出し、この算出値を第1の制限出力として最小制限出力算出部59に入力する。
前記失火発生シリンダ組合せ算出部52においては、前記失火検出信号と失火発生のシリンダ番号とに基づき、後述する失火発生シリンダ/捩り振動基準出力制限値設定部57のテーブルと対応させるための失火発生シリンダの組合せを整理して、第2出力制限算出部56に入力する。
57は失火発生シリンダ/捩り振動基準出力制限値設定部で、失火発生シリンダとエンジンの捩り振動の変化との関係によって実験的にあるいはシミュレーション計算によって、失火発生シリンダのシリンダ番号あるいは複数シリンダに失火が発生した場合は失火発生シリンダ番号の組み合わせと当該失火発生シリンダ番号に対応するエンジンの捩り振動を考慮したエンジンの出力制限値が設定されている。
即ち、図4の表のように、たとえばV型16シリンダで2シリンダに失火が発生した場合の許容最大負荷(出力)(%)が、シリンダ番号(L1,R1等)の組み合わせでマトリックス状に設定されている。図4においてRは右列シリンダ、Lは左列シリンダで、数字は定格出力(定格負荷)に対する%である。
第2出力制限算出部56においては、前記失火発生シリンダ組合せ算出部52から入力される失火発生シリンダの組み合わせ(たとえばL1とR3)に基づき、前記失火発生シリンダ/捩り振動基準出力制限値設定部57から、前記組み合わせ(たとえばL1とR3)に対応する出力制限値(たとえばL1とR3との組み合わせでは60%負荷)を算出して、最小制限出力算出部59に入力する。
また、前記失火起因出力変動要素算出部53においては、失火発生シリンダによる出力低下つまり第1の制限出力及び前記エンジンの捩り振動による出力制限つまり第2の制限出力以外の第3の出力制限要素を検知して、該第3の出力制限要素が検知された場合は、この検知信号を第3制限出力算出部58に入力する。
該第3制限出力算出部58においては、前記該第3の出力制限要素の内容を盛り込んだ出力制限値に対応する第3の制限出力を算出し、最小制限出力算出部59に入力する。
最小制限出力算出部59においては、前記第1の制限出力と第2の制限出力と第3の制限出力とを比較して最小の制限出力を算出する。
そして、かかる最小の制限出力は失火発生時の許容最大運転出力である失火時許容最大出力値として燃料制御装置4に入力されるとともに、燃料遮断シリンダ算出部60に入力される。さらに前記最小の制限出力は後述する負荷比較部61にも入力される。
該燃料遮断シリンダ算出部60においては、前記失火時許容最大出力値と前記失火検出器3からの失火発生シリンダの検出信号とに基づき燃料遮断シリンダを算出して燃料制御装置4に入力する。
燃料制御装置4においては、前記失火時許容最大出力値を、前記燃料遮断シリンダ算出部60から入力される失火による燃料遮断シリンダ以外の正常燃焼のシリンダに配分して、正常燃焼のシリンダ用燃料噴射装置5の燃料噴射量を前記失火時許容最大出力値に基づき配分された燃料噴射量に制御する。
以上のような第1の制限出力と第2の制限出力と第3の制限出力とを比較して最小の制限出力を失火時許容最大出力とすることにより、図3(A)のように、たとえば2シリンダの失火の場合でも、前記第1〜第3の制限出力の量によって、100%エンジン出力から、75%,70%,65%,60%,55%,50%のように、異なるエンジン出力で運転することとなる。
尚、前記実施例における、前記失火起因出力変動要素算出部53にて第1の制限出力及び第2の制限出力以外の第3の出力制限要素を検知して該第3の出力制限要素の内容を盛り込んだ出力制限値に対応する第3の制限出力を算出する手段を省略して、前記第1の制限出力及び第2の制限出力によって前記失火時許容最大出力値を算出するようにしてもよい。
次に、前記負荷検出器6からのエンジン負荷の検出値は前記失火コントローラ5の負荷比較部61に入力される。
前記負荷比較部61においては、最小制限出力算出部59で算出した最小の制限出力を失火発生時の許容最大負荷として、該許容最大負荷と前記負荷検出器6から入力されるエンジン負荷の検出値とを比較して、その比較結果をエンジン停止要否判定部62に入力する。
該エンジン停止要否判定部62においては、前記エンジン負荷の検出値が前記失火発生シリンダ番号に対応する許容最大負荷を超えたとき、前記燃料制御装置4にエンジン停止指令信号を出力する。これにより、エンジンは停止せしめられる。
かかる実施例によれば、失火発生時に、エンジン100の正常運転出力から失火発生シリンダ数に対応する失火出力分を減じた第1の制限出力と、エンジン100の捩り振動に基づく出力制限値が失火発生シリンダ番号に対応して設定された失火コントローラの失火発生シリンダ/捩り振動基準出力制限値設定部(失火発生シリンダ/捩り振動基準出力制限値設定テーブル)57を用いて算出した失火発生シリンダ番号に対応する出力制限値である第2の制限出力との双方から最小の制限出力を算出し、この最小の制限出力即ち失火時許容最大出力値になるような燃料噴射量にエンジンの燃料制御装置4を制御するので、失火の発生時に、エンジン100の出力を前記第1の制限出力及び第2の制限出力の双方を加味した失火時許容最大出力値の上限まで上げて運転できる。
これにより、従来技術のように、失火の発生時にエンジン100の安定運転を継続する目的で許容最大運転出力に対して必要以上に出力制限を行なう(たとえば図3(B)のように50%出力に制限)のを回避でき、かかる従来技術よりもエンジン100の利用率を向上できるとともに、エンジン100を必要以上に低負荷運転するのを回避できることにより燃料消費率も改善できて、エンジン発電プラントの効率を向上できる。
また、前記実施例のように、前記第1の制限出力及び第2の制限出力に加えて、シリンダによる出力低下及びエンジンの捩り振動以外の出力制限要素を検知して該出力制限要素に基づく第3の制限出力を算出して、前記第1の制限出力と第2の制限出力と第3の制限出力との3つの出力制限要素を考慮して失火時許容最大出力を算出すれば、失火検出時における失火時許容最大出力値の上限値の精度を向上できる。
また、かかる実施例によれば、失火発生シリンダ番号に対応してエンジンの許容最大負荷が設定された許容最大負荷設定テーブルをもちいて、失火発生時にエンジン負荷の検出値が、失火発生シリンダのシリンダ番号に対応する許容最大負荷を超えたときエンジンを停止するので、失火の発生時に、エンジン負荷が失火発生シリンダのシリンダ番号に対応する許容最大負荷以下であればエンジンを運転できて、従来技術のように、失火の発生時にエンジンの安定運転を継続する目的で一義的に設定した許容最大負荷以上でエンジン停止を行なうのを回避できる。これにより、エンジンの利用率をさらに向上できる。
本発明によれば、1シリンダまたは複数シリンダに失火が発生した場合に、失火の発生による種々の要件を考慮した安定運転のための許容最大運転出力までエンジンの運転出力レベルを上昇可能として、失火発生時におけるエンジンの利用率低下を抑制するとともに、エンジンの燃料消費率の悪化に伴うエンジン発電プラントの効率低下を抑制可能としたエンジンの失火時出力制限運転方法及び失火時出力制限装置を提供できる。
本発明の実施例に係る発電用多シリンダディーゼルエンジンにおける失火時出力制限システムの全体構成を示す平面配置構成図である。 前記実施例における失火検出時の制御ブロック図である。 発電用多シリンダディーゼルエンジンにおける失火時出力変化線図で、(A)は本発明、(B)は従来技術を示す。 前記実施例における失火発生シリンダ/捩り振動基準出力制限値設定テーブルの一例を示す表である。
符号の説明
100 エンジン
1 シリンダ
2 燃料噴射装置
3 失火検出器
4 燃料制御装置
5 失火コントローラ
6 負荷検出器

Claims (6)

  1. 複数シリンダのエンジンの失火を検出し、前記失火の検出結果に基づきエンジンの出力制限運転を行なうエンジンの失火時出力制限運転方法であって、前記失火の検出信号に基づき、正常運転出力から失火発生シリンダ数に対応する失火出力分を減じた出力である第1の制限出力を算出するとともに、予め設定された失火発生シリンダとエンジンの捩り振動の変化との関係に基づいて設定された出力制限値を用いて前記失火の検出信号に基づき第2の制限出力を算出し、前記失火の検出時に前記第1の制限出力と第2の制限出力とを比較して最小の制限出力を算出し、該最小の制限出力を失火時許容最大出力としてエンジンを運転することを特徴とするエンジンの失火時出力制限運転方法。
  2. 前記失火発生シリンダとエンジンの捩り振動の変化との関係により、前記捩り振動に基づく出力制限値が失火発生シリンダ番号に対応して設定された失火発生シリンダ/捩り振動基準出力制限値設定テーブルを用いて前記第2の制限出力を算出することを特徴とする請求項1記載のエンジンの失火時出力制限運転方法。
  3. 単独運転されるエンジンにおいて複数シリンダの失火を検出し、前記失火の検出結果に基づきエンジンの負荷制限運転を行なうエンジンの失火時負荷制限運転方法であって、失火発生シリンダの検出信号及びエンジン負荷の検出信号に基づき、失火発生シリンダ番号に対応してエンジンの許容最大負荷が設定された許容最大負荷設定テーブルを用いて、前記エンジン負荷の検出値が、検出された前記失火発生シリンダ番号に対応する許容最大負荷を超えたときエンジンを停止することを特徴とするエンジンの失火時負荷制限運転方法。
  4. 複数シリンダのエンジンの失火を失火検出器により検出し、前記失火の検出結果に基づきエンジンの出力制限運転を行なうように構成されたエンジンの失火時出力制限装置において、前記失火検出器から入力される失火の検出信号に基づき前記エンジンの正常運転出力から失火発生シリンダ数に対応する失火出力分を減じた出力である第1の制限出力を算出する第1制限出力算出手段と、予め設定された失火発生シリンダとエンジンの捩り振動の変化との関係に基づいて設定された出力制限値を用いて前記失火の検出信号に基づき前記第2の制限出力を算出する第2制限出力算出手段と、前記第1の制限出力と第2の制限出力とを比較して最小の制限出力を失火時許容最大出力として算出する制限出力算出手段とを有し、前記制限出力算出手段からの失火発生時限界制限出力値になるような燃料噴射量にエンジンの燃料制御装置を制御する失火コントローラをそなえたことを特徴とするエンジンの失火時出力制限装置。
  5. 前記失火コントローラは、前記失火発生シリンダとエンジンの捩り振動の変化との関係により該失火発生シリンダと前記捩り振動に基づく出力制限値が失火発生シリンダ番号に対応して設定された失火発生シリンダ/捩り振動基準出力制限値設定テーブルを有し、前記第2制限出力算出手段は前記失火検出器から入力される失火の検出信号による失火発生シリンダ番号を前記失火発生シリンダ/捩り振動基準出力制限値設定テーブルに対応させて前記第2の制限出力を算出するように構成されたことを特徴とする請求項記載のエンジンの失火時出力制限装置。
  6. 単独運転されるエンジンにおいて複数シリンダの失火を失火検出器により検出し、前記失火の検出結果に基づきエンジンの負荷制限運転を行なうように構成されたエンジンの失火時負荷制限装置において、前記エンジンのエンジン負荷を検出する負荷検出器と、失火発生シリンダ番号に対応してエンジンの許容最大負荷が設定された許容最大負荷設定テーブルを有して、前記負荷検出器から入力されるエンジン負荷の検出値が前記失火検出器から入力される失火発生シリンダのシリンダ番号に対応する前記許容最大負荷設定テーブルの許容最大負荷を超えたとき、エンジンを停止せしめる停止信号を出力する失火コントローラとを備えたことを特徴とするエンジンの失火時負荷制限装置。
JP2006170745A 2006-06-20 2006-06-20 エンジンの失火時出力あるいは負荷制限運転方法及びその装置 Active JP4681511B2 (ja)

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