JP2013117203A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インバランスの発生に起因して燃料の供給量を調整した後であっても、インバランスが発生しているか否かを好適に判定する。
【解決手段】制御装置(100)は、複数の気筒(14)を備える内燃機関(10)の運転状態を示すパラメータが所定の条件を満たしているか否かに基づいて、空燃比のインバランスが発生しているか否かを判定する判定手段と、インバランスが発生していると判定された場合に、インバランスが発生していると判定されていない場合を基準として、少なくとも一つの気筒への燃料の供給量を調整する調整手段と、供給量が調整されている間、供給量が調整されていない場合と比較して、所定の条件を変更する変更手段とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】制御装置(100)は、複数の気筒(14)を備える内燃機関(10)の運転状態を示すパラメータが所定の条件を満たしているか否かに基づいて、空燃比のインバランスが発生しているか否かを判定する判定手段と、インバランスが発生していると判定された場合に、インバランスが発生していると判定されていない場合を基準として、少なくとも一つの気筒への燃料の供給量を調整する調整手段と、供給量が調整されている間、供給量が調整されていない場合と比較して、所定の条件を変更する変更手段とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば複数の気筒を備えると共に当該複数の気筒間での空燃比の不均衡(いわゆる、インバランス)が発生し得る内燃機関の制御装置の技術分野に関する。
この種の制御装置として、例えば、複数の気筒間で空燃比のインバランス(いわゆる、リーンインバランスや、リッチインバランス等)が発生しているか否かを判定する制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この制御装置は、インバランスが発生していると判定した場合には、インバランスが発生している気筒に対する燃料の供給量を調整している。
インバランスが発生しているか否かの判定は、内燃機関の運転状態を示す何らかのパラメータに基づいて行われることが多い。このようなパラメータとして、内燃機関の排気通路に設けられた空燃比センサのセンサ出力(つまり、空燃比)の変動量や、内燃機関の回転数の変動量等が一例としてあげられる。この場合、空燃比の変動量や回転数の変動量(或いは、これらの変動量から算出される任意のパラメータ)が所定の閾値以上となる場合に、インバランスが発生していると判定されることが多い。
ところで、インバランスが発生している気筒に対する燃料の供給量が調整されると、上述したパラメータも影響を受けることになる。つまり、インバランスが発生している気筒に対する燃料の供給量が調整されると、空燃比(更には、空燃比の変動量)や回転数(更には、回転数の変動量)等も影響を受けることになる。一方で、インバランスが発生しているか否かを判定する際に使用される所定の閾値は、燃料の供給量を調整していない場合の内燃機関の仕様等に応じて定めら得た定数であることが多い。このため、インバランスが発生しているか否かを判定する際の所定の閾値は、インバランスが発生している気筒に対する燃料の供給量が調整されたとしても、影響を受けることは少ない又はない。その結果、燃料の供給量の調整によって影響を受けるパラメータと燃料の供給量の調整によって影響を受けることがない所定の閾値とを対比することになるため、燃料の供給量の調整が行われた後は、インバランスが発生していると判定されなくなる。しかるに、燃料の供給量の調整だけではインバランスが発生した根本的な原因となっているインジェクタの故障等は解消されないため、いわゆるOBD(On Board Diagnosis)システムにおける故障検出に関する精度が悪化してしまいかねない。
より具体的には、インジェクタの故障に起因してインバランスが発生している場合を例にあげて説明する。インジェクタの故障に起因してインバランスが発生している場合には、排ガス対策やNOx対策等を優先させるために燃料の供給量が調整されることで、インバランスそのものは解消される。一方で、インジェクタの故障自体は解消されていないため、当該インジェクタの故障自体はその後も検出し続けたいという要請が、OBDでは生ずる。しかるに、燃料の供給量の調整後のパラメータと所定の閾値との間の関係だけで見ると、インバランスが解消されていることになる。このため、結果としてインバランスの原因となっているインジェクタの故障を検出することができなくなってしまいかねない。
本発明が解決しようとする課題には上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、インバランスの発生に起因して燃料の供給量を調整した後であっても、インバランスが発生しているか否かを好適に判定することが可能な内燃機関の制御装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の内燃機関の制御装置は、複数の気筒を備える内燃機関の制御装置であって、前記内燃機関の運転状態を示すパラメータが所定の条件を満たしているか否かに基づいて、前記複数の気筒間での空燃比のインバランスが発生しているか否かを判定する判定手段と、前記インバランスが発生していると判定された場合に、前記インバランスが発生していると判定されていない場合を基準として、前記複数の気筒のうちの少なくとも一つへの燃料の供給量を調整する調整手段と、前記供給量が調整されている間、前記供給量が調整されていない場合と比較して、前記所定の条件を変更する変更手段とを備える。
本発明の制御装置によれば、判定手段は、複数の気筒間での空燃比のインバランスが発生しているか否かを判定する。この判定は、内燃機関の運転状態を示すパラメータ(例えば、後述する空燃比の変動量や内燃機関の回転数の変動量等)が所定の条件を満たしているか否かに基づいて行われる。つまり、判定手段は、まずは、内燃機関の運転状態を示すパラメータが所定の条件を満たしているか否かを判定する。その後、判定手段は、内燃機関の運転状態を示すパラメータが所定の条件を満たしている場合には、インバランスが発生していると判定する。他方で、判定手段は、内燃機関の運転状態を示すパラメータが所定の条件を満たしていない場合には、インバランスが発生していないと判定する。
インバランスが判定していると判定された場合には、調整手段は、複数の気筒のうちの少なくとも一つの気筒への燃料の供給量を調整する。具体的には、調整手段は、インバランスが発生していると判定されていない場合の供給量を基準として、複数の気筒のうちの少なくとも一つの気筒への燃料の供給量を調整する(つまり、変える)。このような燃料の供給量の調整の態様として、燃料の供給量を増量する調整や燃料の供給量を減量させる調整が一例としてあげられる。その結果、インバランスが発生していると判定されている場合の燃料の供給量は、インバランスが発生していると判定されていない場合の燃料の供給量と比較して、異なるものとなる。このとき、調整手段は、複数の気筒のうちインバランスが発生している気筒(言い換えれば、他の気筒の空燃比とは異なる空燃比の気筒)への燃料の供給量を調整してもよい。
本発明では更に、調整手段が燃料の供給量を調整している間、変更手段は、インバランスが発生しているか否かを判定する際に使用するべき所定の条件を変更する。より具体的には、変更手段は、調整手段が燃料の供給量を調整している間に使用される所定の条件を、調整手段が燃料の供給量を調整していない場合と比較して変更する。その結果、調整手段が燃料の供給量を調整している間に使用される所定の条件は、調整手段が燃料の供給量を調整していない間に使用される所定の条件と比較して、異なるものとなる。
このとき、変更手段は、所定の条件そのものを直接的に変更してもよい。或いは、変更手段は、所定の条件を直接的に変更することに加えて又は代えて、内燃機関の運転状態を示すパラメータを変更する(言い換えれば、補正する)ことで、実質的には所定の条件を変更した場合の状態と同様の状態を実現してもよい。つまり、変更手段は、所定の条件を直接的に変更することに加えて又は代えて、内燃機関の運転状態を示すパラメータを変更することで所定の条件を間接的に変更してもよい。
このように、本発明の制御装置は、インバランスが発生していると判定される場合に燃料の供給量を調整することで、例えばインバランスに起因した失火や過剰燃焼等を防止することができる。つまり、本発明の制御装置は、インバランスが発生していると判定される場合には、HC(Carbon Hydrogen:炭化水素)等の排ガス等に対する対策を行うために、燃料の供給量を調整することができる。
一方で、本発明の制御装置は、燃料の供給量を調整している間は所定の条件を変更する。従って、本発明の制御装置は、インバランスが発生していると判定されたことに起因して燃料の供給量を調整している間は、その後のインバランスが発生しているか否かの判定を、燃料の供給量を調整している前とは異なる基準(つまり、異なる所定の条件)を用いて行うことができる。従って、本発明の制御装置は、インバランスが発生していると判定されたことに起因して燃料の供給量を調整している間であっても、インバランスが発生しているか否かを好適に判定する(例えば、インバランスが発生していると判定し続ける)ことができる。その結果、本発明の制御装置は、インバランスが発生する原因(例えば、インジェクタの故障等)は依然として存在することを判定し続けることができる。従って、本発明の制御装置は、インバランスに起因した失火や過剰燃焼等を燃料の供給量の調整によって防止しつつ、OBDにおける故障の検出精度を相対的に高く保つことができる。つまり、本発明の制御装置は、インバランスの発生に起因して燃料の供給量を調整した後であっても、インバランスが発生しているか否かを好適に判定することができる。
本発明の制御装置の他の態様では、前記調整手段は、前記インバランスのうちリーンインバランスが発生していると判定された場合に、前記リーンインバランスが発生していると判定されていない場合を基準として、前記供給量を増量し、前記変更手段は、前記供給量が増量されている間、前記供給量が増量されていない場合と比較して、前記インバランスが発生していると判定されやすくなるように前記所定の条件を変更する。
この態様によれば、調整手段は、リーンインバランスが発生していると判定される場合に燃料の供給量を増量する。このため、制御装置は、例えば、リーンインバランスに起因した失火や当該失火の結果生じ得る許容レベル以上となり得るHC等の排ガスの発生を好適に防止することができる。更には、変更手段は、燃料の供給量が増量されている間は、インバランスが発生していると判定されやすくなるように所定の条件を変更する。このため、制御装置は、リーンインバランスの発生に起因して燃料の供給量を増量している間であっても、インバランスが発生しているか否か(例えば、リーンインバランスが発生しているか否か及びリッチインバランスが発生しているか否かの少なくとも一方)を好適に判定することができる。
上述の如くリーンインバランスが発生していると判定された場合に燃料の供給量を増量する制御装置の態様では、前記判定手段は、前記内燃機関の回転数の変動量が所定の第1閾値以上となる場合に、前記リーンインバランスが発生していると判定し、前記変更手段は、前記燃料の供給量が増量されている間、前記燃料の供給量が増量されていない場合と比較して、前記第1閾値が減少するように前記第1閾値を変更するように構成してもよい。
このように構成すれば、判定手段は、内燃機関の回転数の変動量(例えば、単位時間当たりの変動量)を監視することで、リーンインバランスが発生しているか否かを好適に判定することができる。というのも、リーンインバランスが発生している場合には、気筒内での燃焼速度が減少しやすくなる。このような燃焼速度の減少は、回転速度の変動(具体的には、回転速度が遅くなる方向への変動)として検出される。このような回転速度の変動は、回転数の変動として検出される。従って、回転数の変動量が所定の第1閾値以上となる場合には、燃焼速度が減少していると推測される。このため、判定手段は、内燃機関の回転数の変動量を監視することで、リーンインバランスが発生しているか否かを好適に判定することができる。
一方で、調整手段は、リーンインバランスが発生していると判定される場合には、燃料の供給量を増量する。このようなリーンインバランスが発生している場合に行われる燃料の供給量の増量により、気筒内での燃焼速度の減少が抑制されるため、結果として、回転数の変動が小さくなる。つまり、リーンインバランスが発生している場合に行われる燃料の供給量の増量により、燃料の供給量が増量される前と比較して、回転数の変動は小さくなる。他方で、上述した効果を享受するためには、回転速度の変動が小さくなる場合であっても、インバランスが発生しているか否か(より具体的には、リーンインバランスが発生しているか否か)が好適に判定されることが好ましい。従って、変更手段は、燃料の供給量が増量されている間は、回転数の変動が小さくなる場合であっても当該回転数の変動量が第1閾値以上となると判定されやすくなる(つまり、インバランス(リーンインバランス)が発生していると判定されやすくなる)ように、第1閾値を減少させる。このため、制御装置は、リーンインバランスの発生に起因して燃料の供給量を増量している間であっても、リーンインバランスが発生しているか否かを好適に判定することができる。
上述の如くリーンインバランスが発生していると判定された場合に燃料の供給量を増量する制御装置の態様では、前記判定手段は、前記内燃機関の排気通路における空燃比の変動量が所定の第2閾値以上となる場合に、前記インバランスのうちのリッチインバランスが発生していると判定し、前記変更手段は、前記燃料の供給量が増量されている間、前記燃料の供給量が増量されていない場合と比較して、前記第2閾値が減少するように前記第2閾値を変更するように構成してもよい。
このように構成すれば、判定手段は、内燃機関の排気通路における空燃比の変動量(例えば、単位時間当たりの変動量)を監視することで、リッチインバランスが発生しているか否かを好適に判定することができる。というのも、リッチインバランスが発生している場合には、ストイキ時と比較して、気筒内での理想的な燃焼が行われないがゆえに、排気通路内の燃料の割合が変動しやすくなる。このような燃料の割合の変動は、空燃比の変動として検出される。従って、空燃比の変動量が所定の第2閾値以上となる場合には、リッチインバランスに起因して空燃比が相対的に大きく変動していると推測される。このような理由から、判定手段は、空燃比の変動量を監視することで、リッチインバランスが発生しているか否かを好適に判定することができる。
一方で、調整手段は、リーンインバランスが発生していると判定される場合には、燃料の供給量を増量する。このようなリーンインバランスが発生している場合に行われる燃料の供給量の増量により、気筒内での燃焼の態様はストイキ時の燃焼の態様に近づいていく。その結果、排気通路における空燃比の変動は相対的に小さくなる。つまり、リーンインバランスが発生している場合に行われる燃料の供給量の増量により、燃料の供給量が増量される前と比較して、空燃比の変動は小さくなる。他方で、上述した効果を享受するためには、空燃比の変動が小さくなる場合であっても、インバランスが発生している否か(より具体的には、リッチインバランスが発生しているか否か)が好適に判定されることが好ましい。従って、変更手段は、燃料の供給量が増量されている間は、空燃比の変動が小さくなる場合であっても当該空燃比の変動量が第2閾値以上となると判定されやすくなる(つまり、インバランス(リッチインバランス)が発生していると判定されやすくなる)ように、第2閾値を減少させる。このため、制御装置は、リーンインバランスの発生に起因して燃料の供給量を増量している間であっても、リッチインバランスが発生しているか否かを好適に判定することができる。
本発明の制御装置の他の態様では、前記調整手段は、前記インバランスのうちリッチインバランスが発生していると判定された場合に、前記リッチインバランスが発生していると判定されていない場合と比較して、前記燃料の供給量を減量し、前記変更手段は、前記燃料の供給量が減量されている間、前記燃料の供給量が減量されていない場合と比較して、前記インバランスが発生していると判定されやすくなるように前記所定の条件を変更する。
この態様によれば、調整手段は、リッチインバランスが発生していると判定される場合に燃料の供給量を減量する。更には、変更手段は、燃料の供給量が減量されている間は、インバランスが発生していると判定されやすくなるように所定の条件を変更する。このため、制御装置は、リッチインバランスの発生に起因して燃料の供給量を減量した後であっても、インバランスが発生しているか否か(例えば、リーンインバランスが発生しているか否か及びリッチインバランスが発生しているか否かの少なくとも一方)を好適に判定することができる。
上述の如くリッチインバランスが発生していると判定された場合に燃料の供給量を減量する制御装置の態様では、前記判定手段は、前記内燃機関の排気通路における空燃比の変動量が所定の第2閾値以上となる場合に、前記リッチインバランスが発生していると判定し、前記変更手段は、前記燃料の供給量が減量されている間、前記燃料の供給量が減量されていない場合と比較して、前記第2閾値が減少するように前記第2閾値を変更するように構成してもよい。
このように構成すれば、判定手段は、内燃機関の排気通路における空燃比の変動量を監視することで、リッチインバランスが発生しているか否かを好適に判定することができる。その理由は上述したとおりである。
一方で、調整手段は、リッチインバランスが発生していると判定される場合には、燃料の供給量を減量する。このようなリッチインバランスが発生している場合に行われる燃料の供給量の減量により、気筒内での燃焼の態様はストイキ時の燃焼の態様に近づいていく。その結果、排気通路における空燃比の変動は相対的に小さくなる。つまり、リッチインバランスが発生している場合に行われる燃料の供給量の減量により、燃料の供給量が減量される前と比較して、空燃比の変動は小さくなる。他方で、上述した効果を享受するためには、空燃比の変動が小さくなる場合であっても、インバランスが発生している否か(より具体的には、リッチインバランスが発生しているか否か)が好適に判定されることが好ましい。従って、変更手段は、燃料の供給量が減量されている間は、空燃比の変動が小さくなる場合であっても当該空燃比の変動量が第2閾値以上となると判定されやすくなる(つまり、インバランス(リッチインバランス)が発生していると判定されやすくなる)ように、第2閾値を減少させる。このため、制御装置は、リッチインバランスの発生に起因して燃料の供給量を減量した後であっても、リッチインバランスが発生しているか否かを好適に判定することができる。
上述の如くリッチインバランスが発生していると判定された場合に燃料の供給量を減量する制御装置の態様では、前記判定手段は、前記内燃機関の回転数の変動量が所定の第1閾値以上となる場合に、前記インバランスのうちリーンインバランスが発生していると判定し、前記変更手段は、前記燃料の供給量が減量されている間、前記燃料の供給量が減量されていない場合と比較して、前記第1閾値が増加するように前記第1閾値を変更するように構成してもよい。
このように構成すれば、判定手段は、内燃機関の回転数の変動量を監視することで、リーンインバランスが発生しているか否かを好適に判定することができる。その理由は、上述したとおりである。
一方で、調整手段は、リッチインバランスが発生していると判定される場合には、燃料の供給量を減量する。このようなリッチインバランスが発生している場合に行われる燃料の供給量の減量により、気筒内での燃焼速度が減少しやすくなるため、結果として、回転数の変動が大きくなる。つまり、リッチインバランスが発生している場合に行われる燃料の供給量の減量により、燃料の供給量が減量される前と比較して、回転数の変動は大きくなる。他方で、上述した効果を享受するためには、回転数の変動が大きくなる場合であっても、インバランスが発生しているか否か(より具体的には、リーンインバランスが発生しているか否か)が好適に判定されることが好ましい。従って、変更手段は、燃料の供給量が減量されている間は、第1閾値を増加させる。このため、制御装置は、リッチインバランスの発生に起因して燃料の供給量を減量した後であっても、リーンインバランスが発生しているか否かを好適に判定することができる。
本発明の制御装置の他の態様では、前記変更手段は、前記供給量の調整量に応じて、前記所定の条件を変更する。
この態様によれば、変更手段は、供給量の調整量に応じて所定の条件を好適に変更することができる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から更に明らかにされる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
(1)エンジンの構成
はじめに、図1を参照して、本実施形態のエンジン10の構成について説明する。ここに、図1は、本実施形態のエンジン10の構成の一例を示すブロック図である。
はじめに、図1を参照して、本実施形態のエンジン10の構成について説明する。ここに、図1は、本実施形態のエンジン10の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、エンジン10は、シリンダブロック12を含むエンジン10内に形成された燃焼室14で燃料及び空気の混合気を燃焼させ、燃焼室14内でピストンを往復移動させることにより動力を発生する。エンジン10は、例えば1サイクル4ストロークエンジンである。エンジン10は、例えば自動車用の多気筒エンジンである。図1は、エンジン10が直列4気筒の火花点火式エンジン(即ち、ガソリンエンジン)となる例を示している。但し、エンジン10は、直列4気筒の火花点火式エンジン(即ち、ガソリンエンジン)に限定されることはない。エンジン10は、2気筒以上を有する多気筒エンジンであれば、その気筒数やその形式等が限定されることはない。
尚、図面の簡略化のために図1上では図示されていないが、エンジン10のシリンダヘッドには、吸気ポートを開閉する吸気弁と排気ポートを開閉する排気弁とが気筒毎に配設されている。シリンダヘッドの頂部には、燃焼室14内の混合気又は燃料に点火するための点火プラグ16が、気筒毎に取り付けられている。
各気筒の吸気ポートは、気筒毎の枝管18を介して、吸気集合室であるサージタンク20に接続されている。サージタンク20の上流側には、吸気管22が接続されている。吸気管22の上流端には、エアクリーナ24が設けられている。更に、吸気管22には、上流側から順に、吸入空気量を検出するためのエアフローメータ26と、電子制御式のスロットルバルブ28とが組み込まれている。吸気ポート、枝管18、サージタンク20及び吸気管22により、吸気通路30が実質的に形成される。
吸気通路30(特に、吸気ポート)内に燃料を噴射するインジェクタ(燃料噴射弁)32が気筒毎に配設される。インジェクタ32から噴射された燃料は、吸入空気と混合されて混合気となる。この混合気が吸気弁の開弁時に燃焼室14に吸入され、ピストンで圧縮され、点火プラグ16で点火燃焼される。
一方、各気筒の排気ポートは、排気マニホールド34に接続される。排気マニホールド34は、その上流部を構成する気筒毎の枝管34aと、その下流部を構成する排気集合部34bとを備えている。排気集合部34bの下流側には、排気管36が接続されている。排気ポート、排気マニホールド34及び排気管36により、排気通路38が実質的に形成される。排気管36には、三元触媒を含む触媒コンバータ40が取り付けられている。この触媒コンバータ40が、排気浄化装置となる。尚、触媒コンバータ40は、流入してくる排気の空燃比(排気空燃比)A/Fが理論空燃比(ストイキ、例えば、A/F=14.6)近傍のときに、排気中の有害成分であるNOx、HC及びCOを同時に浄化する。
触媒コンバータ40の上流側及び下流側には、夫々空燃比A/Fを検出するための触媒前センサ42及び触媒後センサ44が取り付けられている。より具体的には、触媒前センサ42は、触媒コンバータ40の直前の排気通路38に設置される。触媒後センサ44は、触媒コンバータ40の直後の排気通路38に設置される。典型的には、触媒前センサ42は、いわゆる高域空燃比センサであり、触媒後センサ44は、O2センサである。尚、後述するように、本実施形態では、主として触媒前センサ42が検出した空燃比(以降、適宜“触媒前空燃比”と称する)A/Fが用いられる。従って、触媒後センサ44は取り付けられていなくともよい。
上述の点火プラグ16、スロットルバルブ28及びインジェクタ32等は、本発明の「制御装置」の一具体例であるECU(Electronic Control Unit)100に電気的に接続されている。ECU100は、図面の簡略化のために図示していないCPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含む記憶装置と、入出力ポート等とを備える。ECU100には、上述のエアフローメータ26、触媒前センサ42及び触媒センサ44が、図面の簡略化のために図示していないA/Dコンバータを介して電気的に接続されている。更に、ECU100には、エンジン10のクランク角を検出するためのクランク角センサ52や、エンジン10の冷却水温度を検出するための水温センサ56や、その他の各種センサ(例えば、アクセル開度を検出するためのアクセル開度センサや、スロットルバルブ28のスロットル開度を検出するためのスロットル開度センサ)等が、図面の簡略化のために図示していないA/Dコンバータを介して電気的に接続されている。
(2)エンジンの制御処理
続いて、図2から図6を参照して、主としてECU100によって行われるエンジン10の制御処理の流れについて説明する。尚、以下では、本実施形態のECU100が行う各種制御処理のうち、(i)エンジン10のインバランス判定処理、(ii)インバランスが発生していると判定された場合に行われる、燃料の供給量の調整処理、及び(iii)燃料の供給量が調整されている間に行われる、インバランス判定処理の態様の変更処理に着目して説明を進める。従って、以下の説明は、ECU100がその他の任意の制御処理を行うことを排除する意図はない。
続いて、図2から図6を参照して、主としてECU100によって行われるエンジン10の制御処理の流れについて説明する。尚、以下では、本実施形態のECU100が行う各種制御処理のうち、(i)エンジン10のインバランス判定処理、(ii)インバランスが発生していると判定された場合に行われる、燃料の供給量の調整処理、及び(iii)燃料の供給量が調整されている間に行われる、インバランス判定処理の態様の変更処理に着目して説明を進める。従って、以下の説明は、ECU100がその他の任意の制御処理を行うことを排除する意図はない。
(2−1)エンジンのインバランス判定処理
初めに、図2を参照して、主としてECU100によって行われるエンジン10のインバランス判定処理の流れについて説明する。図2は、主としてECU100によって行われるエンジン10のインバランス判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。尚、図2に示すインバランス判定処理は、エンジン10の駆動中に、周期的に又は非周期的に繰り返し行われることが好ましい。
初めに、図2を参照して、主としてECU100によって行われるエンジン10のインバランス判定処理の流れについて説明する。図2は、主としてECU100によって行われるエンジン10のインバランス判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。尚、図2に示すインバランス判定処理は、エンジン10の駆動中に、周期的に又は非周期的に繰り返し行われることが好ましい。
図2に示すように、ECU100は、エンジン10の回転数Neの変動量(以降、適宜“回転変動量”と称する)ΔNeが、本発明の「第1閾値」の一具体例であるリーン異常判定閾値TH_lean以上となるか否かを判定する(ステップS101)。回転変動量ΔNeは、例えば、回転数Neの単位時間当たりの変動量(より好ましくは、単位時間当たりの変動量の時間平均値)である。従って、ECU100は、ステップS101の判定を行うために、クランク角センサ52が検出したクランク角に基づいて回転数Neを算出すると共に、当該算出した回転数Neから回転変動量ΔNeを算出することが好ましい。また、リーン異常判定閾値TH_leanは、ECU100内のROM又はRAMに格納された定数(言い換えれば、後述する閾値MAPから導き出される定数)である。
ステップS101の判定の結果、回転変動量ΔNeがリーン異常判定閾値TH_lean以上となると判定される場合には(ステップS101:Yes)、ECU100は、リーンインバランスが発生していると判定する(ステップS102)。
尚、リーンインバランスが発生している場合には、リーンインバランスが発生している気筒内での燃焼速度が減少しやすくなる。このような燃焼速度の減少は、回転速度の変動(具体的には、回転速度が遅くなる方向への変動)として検出される。このような回転速度の変動は、回転数Neの変動として検出される。従って、回転変動量ΔNeがリーン異常判定閾値TH_lean以上となる(つまり、回転数Neが相対的に大きく変動した)場合には、燃焼速度が相対的に大きく減少していると推測される。燃焼速度が相対的に大きく減少している場合には、リーンインバランスが発生していると推測される。このような理由から、ECU100は、回転変動量ΔNeを監視することで、リーンインバランスが発生しているか否かを好適に判定することができる。
他方で、ステップS101の判定の結果、回転変動量ΔNeがリーン異常判定閾値TH_lean以上とならないと判定される場合には(ステップS101:No)、ECU100は、触媒前センサ42が検出した触媒前空燃比A/Fの変動量(以降、適宜“触媒前空燃比変動量”と称する)ΔA/Fが、本発明の「第2閾値」の一具体例であるリッチ異常判定閾値TH_rich以上となるか否かを判定する(ステップS103)。触媒前空燃比変動量ΔA/Fは、例えば、触媒前空燃比A/Fの単位時間当たりの変動量(より好ましくは、触媒前空燃比A/Fの時間微分値)である。従って、ECU100は、ステップS101の判定を行うために、触媒前センサ42が検出した触媒前空燃比A/Fに基づいて触媒前空燃比変動量ΔA/Fを算出することが好ましい。また、リッチ異常判定閾値TH_leanは、ECU100内のROM又はRAMに格納された定数(言い換えれば、後述する閾値MAPから導き出される定数)である。
ステップS103の判定の結果、触媒前空燃比変動量ΔA/Fがリッチ異常判定閾値TH_rich以上となると判定される場合には(ステップS103:Yes)、ECU100は、リッチインバランスが発生していると判定する(ステップS104)。
尚、リッチインバランスが発生している場合には、ストイキ時と比較して、気筒内での理想的な燃焼が行われないがゆえに、排気通路38内の燃料の割合が変動しやすくなる。このような燃料の割合の変動は、触媒前空燃比A/Fの変動として検出される。従って、触媒前空燃比変動量ΔA/Fがリッチ異常判定閾値TH_rich以上となる(つまり、触媒前空燃比A/Fが相対的に大きく変動した)場合には、リッチインバランスに起因して触媒前空燃比A/Fが相対的に大きく変動していると推測される。このような理由から、ECU100は、触媒前空燃比変動量ΔA/Fを監視することで、リッチインバランスが発生しているか否かを好適に判定することができる。
他方で、ステップS103の判定の結果、触媒前空燃比変動量ΔA/Fがリッチ異常判定閾値TH_rich以上とならないと判定される場合には(ステップS103:No)、ECU100は、インバランス判定処理を終了する。つまり、ECU100は、実質的には、リーンインバランス及びリッチインバランスの双方が発生していないと判定する。
(2−2)燃料の供給量の調整処理
続いて、図3を参照して、主としてECU100によって行われる、インバランスが発生していると判定された場合の燃料の供給量の調整処理の流れについて説明する。図3は、主としてECU100によって行われる、インバランスが発生していると判定された場合の燃料の供給量の調整処理の流れの一例を示すフローチャートである。尚、図3に示す燃料の供給量の調整処理は、エンジン10の駆動中に、周期的に又は非周期的に繰り返し行われることが好ましい。この場合、図3に示す燃料の供給量の調整処理は、図2に示すインバランス判定処理と並行して(言い換えれば、別ルーチンとして)行われてもよい。但し、図3に示す燃料の供給量の調整処理は、図2に示すインバランス判定処理によってインバランス(リーンインバランス及びリッチインバランスの少なくとも一方)が発生していると判定されたことを開始のトリガとして、非周期的に行われてもよい。この場合、図3に示す燃料の供給量の調整処理は、図2に示すインバランス判定処理に続けて(言い換えれば、一連のルーチンとして)行われてもよい。
続いて、図3を参照して、主としてECU100によって行われる、インバランスが発生していると判定された場合の燃料の供給量の調整処理の流れについて説明する。図3は、主としてECU100によって行われる、インバランスが発生していると判定された場合の燃料の供給量の調整処理の流れの一例を示すフローチャートである。尚、図3に示す燃料の供給量の調整処理は、エンジン10の駆動中に、周期的に又は非周期的に繰り返し行われることが好ましい。この場合、図3に示す燃料の供給量の調整処理は、図2に示すインバランス判定処理と並行して(言い換えれば、別ルーチンとして)行われてもよい。但し、図3に示す燃料の供給量の調整処理は、図2に示すインバランス判定処理によってインバランス(リーンインバランス及びリッチインバランスの少なくとも一方)が発生していると判定されたことを開始のトリガとして、非周期的に行われてもよい。この場合、図3に示す燃料の供給量の調整処理は、図2に示すインバランス判定処理に続けて(言い換えれば、一連のルーチンとして)行われてもよい。
図3に示すように、まず、ECU100は、リーンインバランスが発生しているか否かを判定する(ステップS201)。つまり、ECU100は、リーンインバランスが発生しているという判定が、図2に示すインバランス判定処理においてなされたか否かを判定する。
ステップS201の判定の結果、リーンインバランスが発生していると判定される場合には(ステップS201:Yes)、続いて、ECU100は、触媒コンバータ40を暖気中であり且つ回転変動量ΔNeが相対的に大きい(例えば、上述のリーン異常判定閾値TH_lean以上である)か否かを判定する(ステップS202)。
ステップS202の判定の結果、触媒コンバータ40を暖気中であり且つ回転変動量ΔNeが相対的に大きい(例えば、上述のリーン異常判定閾値TH_lean以上である)と判定される場合には(ステップS202:Yes)、ECU100は、エンジン10が備える複数の気筒のうちリーン気筒に対する燃料の供給量を増量する(ステップS203)。例えば、ECU100は、エンジン10が備える複数の気筒のうちリーン気筒に対する燃料の供給量を、通常時の燃料の供給量Xを増量分αだけ増量したX+αに設定する。その後、ECU100は、リーン気筒に対する燃料の供給量を増量するように、当該リーン気筒に燃料を噴射するインジェクタ32を制御する。その結果、リーン気筒における失火や当該失火の結果生じ得る許容レベル以上となり得るHC等の排ガスの発生が好適に防止される。
他方で、ステップS202の判定の結果、触媒コンバータ40を暖気中でないか又は回転変動量ΔNeが相対的に大きくない(例えば、上述のリーン異常判定閾値TH_lean以上でない)と判定される場合には(ステップS202:No)、ECU100は、リーン気筒に対する燃料の供給量を増量することなく、動作を終了する。
他方で、ステップS201の判定の結果、リーンインバランスが発生していないと判定される場合には(ステップS201:No)、ECU100は、リッチインバランスが発生しているか否かを判定する(ステップS204)。つまり、ECU100は、リッチインバランスが発生しているという判定が、図2に示すインバランス判定処理においてなされたか否かを判定する。
ステップS204の判定の結果、リッチインバランスが発生していると判定される場合には(ステップS204:Yes)、ECU100は、エンジン10が備える複数の気筒のうちリッチ気筒に対する燃料の供給量を減量する(ステップS205)。例えば、ECU100は、エンジン10が備える複数の気筒のうちリッチ気筒に対する燃料の供給量を、通常時の燃料の供給量Yを減量分βだけ減量したY−βに設定する。その後、ECU100は、リッチ気筒に対する燃料の供給量を減量するように、当該リッチ気筒に燃料を噴射するインジェクタ32を制御する。
他方で、ステップS204の判定の結果、リッチインバランスが発生していないと判定される場合には(ステップS204:No)、ECU100は、動作を終了する。
ところで、リーンインバランスが発生していると判定された場合に燃料の供給量が増量されることで、気筒内の燃焼速度の減少が抑制される(つまり、気筒内での燃焼速度が正常な方向(つまり、早くなる方向)に調整される)。このため、燃料の供給量が増量される前と比較すれば、回転変動量ΔNeが相対的に小さくなる。従って、燃料の供給量が増量された後の回転変動量ΔNeとリーン異常判定閾値TH_leanとの関係で言えば、リーンインバランスが発生していると判定されにくくなる又は判定されることはなくなる。
同様に、リッチインバランスが発生していると判定された場合に燃料の供給量が減量されることで、気筒内での燃焼の態様はストイキ時の燃焼の態様に近づいていく。このため、燃料の供給量が減量される前と比較すれば、触媒前空燃比変動量ΔA/Fは相対的に小さくなる。従って、燃料の供給量が減量された後の触媒前空燃比変動量ΔA/Fとリッチ異常判定閾値TH_richとの関係で言えば、リッチインバランスが発生していると判定されにくくなる又は判定されることはなくなる。
しかしながら、リーンインバランスやリッチインバランスが発生した根本的な原因であるインジェクタ32の故障等は、燃料の供給量の調整だけでは解消されることはないことが多い。従って、OBDによる故障の検出精度を維持するという観点から見れば、リーンインバランスが発生していると判定されたことに起因して燃料の供給量が増量されている間であっても、リーンインバランスが発生している(或いは、当該リーンインバランスの原因であるインジェクタ32の故障が発生している)と判定されることが好ましい。同様に、OBDによる故障の検出精度を維持するという観点から見れば、リッチインバランスが発生していると判定されたことに起因して燃料の供給量が減量されている間であっても、リッチインバランスが発生している(その結果、当該リッチインバランスの原因であるインジェクタ32の故障が発生している)と判定されることが好ましい。従って、本実施形態では、図4及び図5を用いて後に詳述するように、燃料の供給量が調整されている間は、インバランス判定処理の態様を変更することで、燃料の供給量が調整されている間であってもインバランスが発生している(或いは、当該インバランスの原因であるインジェクタ32の故障が発生している)と判定され続ける(或いは、判定されやすく)している。
(2−3)インバランス判定処理の態様の変更処理
続いて、図4を参照して、主としてECU100によって行われる、インバランス判定処理の態様の変更処理の流れについて説明する。図4は、主としてECU100によって行われる、インバランス判定処理の態様の変更処理の流れの一例を示すフローチャートである。尚、図4に示すインバランス判定処理の態様の変更処理は、エンジン10の駆動中に、周期的に又は非周期的に繰り返し行われることが好ましい。この場合、図4に示すインバランス判定処理の態様の変更処理は、図2に示すインバランス判定処理や図3に示す燃料の供給量の調整処理と並行して(言い換えれば、別ルーチンとして)行われてもよい。但し、図4に示すインバランス判定処理の態様の変更処理は、図3に示す燃料の供給量の調整処理によって実際に燃料の供給量が調整されたことを開始のトリガとして、非周期的に行われてもよい。この場合、図3に示すインバランス判定処理の態様の変更処理は、図3に示す燃料の供給量の調整処理に続けて(言い換えれば、一連のルーチンとして)行われてもよい。
続いて、図4を参照して、主としてECU100によって行われる、インバランス判定処理の態様の変更処理の流れについて説明する。図4は、主としてECU100によって行われる、インバランス判定処理の態様の変更処理の流れの一例を示すフローチャートである。尚、図4に示すインバランス判定処理の態様の変更処理は、エンジン10の駆動中に、周期的に又は非周期的に繰り返し行われることが好ましい。この場合、図4に示すインバランス判定処理の態様の変更処理は、図2に示すインバランス判定処理や図3に示す燃料の供給量の調整処理と並行して(言い換えれば、別ルーチンとして)行われてもよい。但し、図4に示すインバランス判定処理の態様の変更処理は、図3に示す燃料の供給量の調整処理によって実際に燃料の供給量が調整されたことを開始のトリガとして、非周期的に行われてもよい。この場合、図3に示すインバランス判定処理の態様の変更処理は、図3に示す燃料の供給量の調整処理に続けて(言い換えれば、一連のルーチンとして)行われてもよい。
本実施形態では、ECU100は、リーン異常判定閾値TH_lean及びリッチ異常判定閾値TH_richの少なくとも一方を変更することで、インバランス判定処理の態様を変更している。以下、リーン異常判定閾値TH_lean及びリッチ異常判定閾値TH_richの少なくとも一方を変更する具体的態様について説明する。
図4に示すように、ECU100は、リーンインバランスが発生していると判定されたことに起因して燃料の供給量が増量されているか否かを判定する(ステップS301)。つまり、ECU100は、燃料の供給量の増量が、図3に示す燃料の供給量の調整処理によって実際に行われているか否かを判定する。
ステップS301の判定の結果、燃料の供給量が増量されていると判定される場合には(ステップS301:Yes)、ECU100は、燃料の供給量が増量されている間に使用される閾値MAPを選択する(ステップS302)。従って、燃料の供給量が増量されている間は、図2のインバランス判定処理は、ステップS302で選択された閾値MAPにより特定されるリーン異常判定閾値TH_lean及びリッチ異常判定閾値TH_richを用いて行われる。
ここで、図5を参照して、燃料の供給量が増量されている間に使用される閾値MAPについて説明する。図5は、燃料の供給量が増量されている間に使用される閾値MAPを、燃料の供給量が調整されていない間に使用される閾値MAPと共に示すグラフである。
図5(a)に示すように、本実施形態では、例えば、空気負荷率KLからリーン異常判定閾値TH_leanが一義的に導き出される閾値MAPが使用されている。図5(a)に示すように、燃料の供給量が増量されている間に使用される閾値MAP(図5(a)中の点線で示すMAP)により特定されるリーン異常判定閾値TH_leanは、燃料の供給量が調整されていない間に使用される閾値MAP(図5(a)中の実線で示すMAP)により特定されるリーン異常判定閾値TH_leanよりも小さくなる。尚、以下では、説明の便宜上、燃料の供給量が増量されている間に使用される閾値MAPにより特定されるリーン異常判定閾値TH_leanを、増量時リーン異常判定閾値TH_leanと称する。同様に、燃料の供給量が調整されていない間に使用される閾値MAPにより特定されるリーン異常判定閾値TH_leanを、非調整時リーン異常判定閾値TH_leanと称する。
というのも、上述したように、リーンインバランスの発生に起因して燃料の供給量が増量された場合には、燃料の供給量が増量される前と比較すれば、回転変動量ΔNeが相対的に小さくなる。このように燃料の供給量の増量に起因して回転変動量ΔNeが相対的に小さくなる場合であっても、リーンインバランスが発生しているか否かが好適に判定されることが好ましい。より具体的には、例えば、燃料の供給量の増量に起因して回転変動量ΔNeが小さくなる場合であっても当該回転変動量ΔNeがリーン異常判定閾値TH_lean以上となると判定されやすくなる又は判定され続ける(つまり、リーンインバランスが発生していると判定されやすくなる又は判定され続ける)ことが好ましい。従って、本実施形態では、増量時リーン異常判定閾値TH_leanは、非調整時リーン異常判定閾値TH_leanよりも小さくなる。このような観点から、図5(a)に示す閾値MAPが規定される。
尚、非調整時リーン異常判定閾値TH_leanと増量時リーン異常判定閾値TH_leanとの間の差分は、エンジン10の仕様やリーンインバランスの判定特性や燃料の供給量の増量分(或いは、当該増量がリーンインバランスの判定に与える影響)等を考慮した上で、適切に設定されることが好ましい。
図5(b)に示すように、本実施形態では、例えば、空気負荷率KLからリッチ異常判定閾値TH_richが一義的に導き出される閾値MAPが使用されている。図5(b)に示すように、燃料の供給量が増量されている間に使用される閾値MAP(図5(b)中の点線で示すMAP)により特定されるリッチ異常判定閾値TH_richは、燃料の供給量が調整されていない間に使用される閾値MAP(図5(b)中の実線で示すMAP)により特定されるリッチ異常判定閾値TH_richよりも小さくなる。尚、以下では、説明の便宜上、燃料の供給量が増量されている間に使用される閾値MAPにより特定されるリッチ異常判定閾値TH_richを、増量時リッチ異常判定閾値TH_richと称する。同様に、燃料の供給量が調整されていない間に使用される閾値MAPにより特定されるリッチ異常判定閾値TH_richを、非調整時リッチ異常判定閾値TH_richと称する。
というのも、リーンインバランスの発生に起因して燃料の供給量が増量された場合には、気筒内での燃焼の態様はストイキ時の燃焼の態様に近づいていく。その結果、燃料の供給量が増量される前と比較すれば、触媒前空燃比変動量ΔA/Fは相対的に小さくなる。このように燃料の供給量の増量に起因して触媒前空燃比変動量ΔA/Fが相対的に小さくなる場合であっても、リッチインバランスが発生しているか否かが好適に判定されることが好ましい。より具体的には、例えば、燃料の供給量の増量に起因して触媒前空燃比変動量ΔA/Fが小さくなる場合であっても当該触媒前空燃比変動量ΔA/Fがリッチ異常判定閾値TH_rich以上となると判定されやすくなる(つまり、リッチインバランスが発生していると判定されやすくなる)ことが好ましい。従って、本実施形態では、増量時リッチ異常判定閾値TH_richは、非調整時リッチ異常判定閾値TH_richよりも小さくなる。このような観点から、図5(b)に示す閾値MAPが規定される。
尚、非調整時リッチ異常判定閾値TH_richと増量時リッチ異常判定閾値TH_richとの間の差分は、エンジン10の仕様やリッチインバランスの判定特性や燃料の供給量の増量分(或いは、当該増量がリッチインバランスの判定に与える影響)等を考慮した上で、適切に設定されることが好ましい。
但し、燃料の供給量が増量されるのは、リーンインバランスが発生していると判定された場合である。従って、リーンインバランスが発生していると判定されたことに起因して燃料の供給量が増量されている間は、リーンインバランスが発生しているか否かを好適に判定することができれば足りる。言い換えれば、リーンインバランスが発生していると判定されたことに起因して燃料の供給量が増量されている間は、リッチインバランスが発生していると判定される可能性が相対的に低い。このため、燃料の供給量が増量されている間は、リッチインバランスが発生しているか否かを判定しなくともよい。この観点から言えば、燃料の供給量が増量されている間は、リッチ異常判定閾値TH_richは変更されなくともよい。
尚、図5(a)及び図5(b)は、リーン異常判定閾値TH_lean及びリッチ異常判定閾値TH_richが空気負荷率KLに応じて変動する例を示している。しかしながら、リーン異常判定閾値TH_lean及びリッチ異常判定閾値TH_richは、空気負荷率KLに応じて変動しない固定値であってもよい。或いは、リーン異常判定閾値TH_lean及びリッチ異常判定閾値TH_richは、空気負荷率KL以外の何らかのパラメータに応じて変動してもよい。いずれの場合であっても、増量時リーン異常判定閾値TH_leanは、非調整時リーン異常判定閾値TH_leanよりも小さくなる。同様に、いずれの場合であっても、増量時リッチ異常判定閾値TH_richは、非調整時リッチ異常判定閾値TH_richよりも小さくなる。後述する図6(a)及び図6(b)においても同様である。
再び図4において、他方で、ステップS301の判定の結果、燃料の供給量が増量されていないと判定される場合には(ステップS301:No)、ECU100は、リッチインバランスが発生していると判定されたことに起因して燃料の供給量が減量されているか否かを判定する(ステップS303)。つまり、ECU100は、燃料の供給量の減量が、図3に示す燃料の供給量の調整処理によって実際に行われているか否かを判定する。
ステップS303の判定の結果、燃料の供給量が減量されていると判定される場合には(ステップS303:Yes)、ECU100は、燃料の供給量が減量されている間に使用される閾値MAPを選択する(ステップS304)。従って、燃料の供給量が減量されている間は、図2のインバランス判定処理は、ステップS304で選択された閾値MAPにより特定されるリーン異常判定閾値TH_lean及びリッチ異常判定閾値TH_richを用いて行われる。
ここで、図6を参照して、燃料の供給量が減量されている間に使用される閾値MAPについて説明する。図6は、燃料の供給量が減量されている間に使用される閾値MAPを、燃料の供給量が調整されていない間に使用される閾値MAPと共に示すグラフである。
図6(a)に示すように、燃料の供給量が減量されている間に使用される閾値MAP(図6(a)中の一点鎖線で示すMAP)により特定されるリッチ異常判定閾値TH_richは、燃料の供給量が調整されていない間に使用される閾値MAP(図6(a)中の実線で示すMAP)により特定される非調整時リッチ異常判定閾値TH_richよりも小さくなる。尚、以下では、説明の便宜上、燃料の供給量が減量されている間に使用される閾値MAPにより特定されるリッチ異常判定閾値TH_richを、減量時リッチ異常判定閾値TH_richと称する。
というのも、上述したように、リッチインバランスの発生に起因して燃料の供給量が減量された場合には、燃料の供給量が減量される前と比較すれば、触媒前空燃比変動量ΔA/Fは相対的に小さくなる。このように燃料の供給量の減量に起因して触媒前空燃比変動量ΔA/Fが相対的に小さくなる場合であっても、リッチインバランスが発生しているか否かが好適に判定されることが好ましい。より具体的には、例えば、燃料の供給量の減量に起因して触媒前空燃比変動量ΔA/Fが小さくなる場合であっても当該触媒前空燃比変動量ΔA/Fがリッチ異常判定閾値TH_rich以上となると判定されやすくなる又は判定され続ける(つまり、リッチインバランスが発生していると判定されやすくなる又は判定され続ける)ことが好ましい。従って、本実施形態では、減量時リッチ異常判定閾値TH_richは、非調整時リッチ異常判定閾値TH_richよりも小さくなる。このような観点から、図6(a)に示す閾値MAPが規定される。
尚、非調整時リッチ異常判定閾値TH_richと減量時リッチ異常判定閾値TH_リchとの間の差分は、エンジン10の仕様やリッチインバランスの判定特性や燃料の供給量の減量分(或いは、当該減量がリッチインバランスの判定に与える影響)等を考慮した上で、適切に設定されることが好ましい。
図6(b)に示すように、燃料の供給量が減量されている間に使用される閾値MAP(図6(b)中の一点鎖線で示すMAP)により特定されるリーン異常判定閾値TH_leanは、燃料の供給量が調整されていない間に使用される閾値MAP(図6(b)中の実線で示すMAP)により特定される非調整時リーン異常判定閾値TH_leanよりも大きくなる。尚、以下では、説明の便宜上、燃料の供給量が減量されている間に使用される閾値MAPにより特定されるリーン異常判定閾値TH_leanを、減量時リーン異常判定閾値TH_leanと称する。
というのも、リッチインバランスの発生に起因して燃料の供給量が減量された場合には、気筒内の燃焼速度が減少しやすくなるため、結果として、回転変動量ΔNeが大きくなる。つまり、燃料の供給量が減量される前と比較すれば、回転変動量ΔNeが相対的に大きくなる。このように燃料の供給量の減量に起因して回転変動量ΔNeが相対的に大きくなる場合であっても、リーンインバランスが発生しているか否かが好適に判定されることが好ましい。従って、本実施形態では、減量時リーン異常判定閾値TH_leanは、非調整時リーン異常判定閾値TH_leanよりも大きくなる。このような観点から、図6(b)に示す閾値MAPが規定される。
尚、非調整時リーン異常判定閾値TH_leanと減量時リーン異常判定閾値TH_leanとの間の差分は、エンジン10の仕様やリーンインバランスの判定特性や燃料の供給量の減量分(或いは、当該減量がリーンインバランスの判定に与える影響)等を考慮した上で、適切に設定されることが好ましい。
但し、燃料の供給量が減量されるのは、リッチインバランスが発生していると判定された場合である。従って、リッチインバランスが発生していると判定されたことに起因して燃料の供給量が減量されている間は、リッチインバランスが発生しているか否かを好適に判定することができれば足りる。言い換えれば、リッチインバランスが発生していると判定されたことに起因して燃料の供給量が減量されている間は、リーンインバランスが発生していると判定される可能性が相対的に低い。このため、燃料の供給量が減量されている間は、リーンインバランスが発生しているか否かを判定しなくともよい。この観点から言えば、燃料の供給量が減量されている間は、リーン異常判定閾値TH_leanは変更されなくともよい。
再び図4において、他方で、ステップS303の判定の結果、燃料の供給量が減量されていないと判定される場合には(ステップS303:No)、ECU100は、燃料の供給量が調整されていない間に使用される閾値MAPを選択する(ステップS305)。つまり、ECU100は、非調整時リーン異常判定閾値TH_lean及び非調整時リッチ異常判定閾値TH_richを用いて、図2に示すインバランス判定処理を行う。
以上説明したように、本実施形態のECU100は、リーンインバランスが発生していると判定される場合に燃料の供給量を増量することで、例えばリーンインバランスに起因した失火や過剰燃焼等を防止することができる。つまり、本発明のECU100は、リーンインバランスが発生していると判定される場合には、HC(Carbon Hydrogen:炭化水素)等の排ガス等に対する対策を行うために、燃料の供給量を増量することができる。
同様に、本実施形態のECU100は、リッチインバランスが発生していると判定される場合に燃料の供給量を減量することで、例えばリッチインバランスを解消することができる。
一方で、本実施形態のEUC100は、燃料の供給量を増量又は減量している間は、リーン異常判定閾値TH_lean及びリッチ異常判定閾値TH_richを変更することができる。従って、本実施形態のECU100は、リーンインバランスが発生していると判定されたことに起因して燃料の供給量を増量している間は、その後のリーンインバランスが発生しているか否かの判定を、燃料の供給量を増量している前とは異なるリーン異常判定閾値TH_leanを用いて行うことができる。このため、本実施形態のECU100は、リーンインバランスが発生していると判定されたことに起因して燃料の供給量を増量している間であっても、リーンインバランスが発生しているか否かを好適に判定する(例えば、リーンインバランスが発生していると判定し続ける)ことができる。同様に、本実施形態のECU100は、リッチインバランスが発生していると判定されたことに起因して燃料の供給量を減量している間は、その後のリッチインバランスが発生しているか否かの判定を、燃料の供給量を減量している前とは異なるリッチ異常判定閾値TH_richを用いて行うことができる。このため、本実施形態のECU100は、リッチインバランスが発生していると判定されたことに起因して燃料の供給量を減量している間であっても、リッチインバランスが発生しているか否かを好適に判定する(例えば、リッチインバランスが発生していると判定し続ける)ことができる。その結果、本実施形態のECU100は、リーンインバランス又はリッチインバランスが発生する原因(例えば、インジェクタ32の故障等)は依然として存在すると判定し続けることができる。従って、本実施形態のECU100は、リーンインバランス又はリッチインバランスに起因した失火や過剰燃焼等を燃料の供給量の調整によって防止しつつ、OBDにおける故障の検出精度を相対的に高く保つことができる。
尚、上述の説明では、EUC100は、図2に示すインバランス判定処理において、リーンインバランスが発生しているか否かの判定(図2のステップS101からステップS102)及びリッチインバランスが発生しているか否かの判定(図2のステップS103からステップS104)の双方を行っている。しかしながら、EUC100は、リーンインバランスが発生しているか否かの判定及びリッチインバランスが発生しているか否かの判定のいずれか一方のみを行ってもよい。例えば、ECU100は、リーンインバランスが発生しているか否かの判定を行う一方で、リッチインバランスが発生しているか否かの判定を行わなくともよい。或いは、例えば、ECU100は、リッチインバランスが発生しているか否かの判定を行う一方で、リーンインバランスが発生しているか否かの判定を行わなくともよい。
同様に、上述の説明では、EUC100は、図3に示す燃料の供給量の調整処理において、燃料の供給量の増量を行うか否かの判定(図3のステップS201からステップS203)及び燃料の供給量の減量を行うか否かの判定(図3のステップS204からステップS205)の双方を行っている。しかしながら、EUC100は、燃料の供給量の増量を行うか否かの判定及び燃料の供給量の減量を行うか否かの判定のいずれか一方のみを行ってもよい。例えば、ECU100は、燃料の供給量の増量を行うか否かの判定を行う一方で、燃料の供給量の減量を行うか否かの判定を行わなくともよい。或いは、例えば、ECU100は、燃料の供給量の減量を行うか否かの判定を行う一方で、燃料の供給量の増量を行うか否かの判定を行わなくともよい。
同様に、上述の説明では、EUC100は、図4に示すインバランス判定処理の態様の変更処理において、増量時リーン異常判定閾値TH_lean及び増量時リッチ異常判定閾値TH_richを使用するか否かの判定(図4のステップS301からステップS302)並びに減量時リーン異常判定閾値TH_lean及び減量時リッチ異常判定閾値TH_richを使用するか否かの判定(図4のステップS303からステップS304)の双方を行っている。しかしながら、EUC100は、増量時リーン異常判定閾値TH_lean及び増量時リッチ異常判定閾値TH_richを使用するか否かの判定並びに減量時リーン異常判定閾値TH_lean及び減量時リッチ異常判定閾値TH_richを使用するか否かの判定のいずれか一方のみを行ってもよい。例えば、ECU100は、増量時リーン異常判定閾値TH_lean及び増量時リッチ異常判定閾値TH_richを使用するか否かの判定を行う一方で、減量時リーン異常判定閾値TH_lean及び減量時リッチ異常判定閾値TH_richを使用するか否かの判定を行わなくともよい。或いは、例えば、ECU100は、減量時リーン異常判定閾値TH_lean及び減量時リッチ異常判定閾値TH_richを使用するか否かの判定を行う一方で、増量時リーン異常判定閾値TH_lean及び増量時リッチ異常判定閾値TH_richを使用するか否かの判定を行わなくともよい。
但し、リッチインバランスが発生している場合と比較して、リーンインバランスが発生している場合には、失火や許容レベルを超える排ガスの発生を防ぐことが好ましい。従って、少なくとも図2から図4に示す各処理において、リーンインバランスに関連するステップは行われることが好ましい。
尚、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う内燃機関の制御装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
10 エンジン
42 触媒前センサ
52 クランク角センサ
100 ECU
A/F 排気空燃比
ΔA/F 空燃比変動量
Ne 回転数
ΔNe 回転数変動量
42 触媒前センサ
52 クランク角センサ
100 ECU
A/F 排気空燃比
ΔA/F 空燃比変動量
Ne 回転数
ΔNe 回転数変動量
Claims (8)
- 複数の気筒を備える内燃機関の制御装置であって、
前記内燃機関の運転状態を示すパラメータが所定の条件を満たしているか否かに基づいて、前記複数の気筒間での空燃比のインバランスが発生しているか否かを判定する判定手段と、
前記インバランスが発生していると判定された場合に、前記インバランスが発生していると判定されていない場合を基準として、前記複数の気筒のうちの少なくとも一つへの燃料の供給量を調整する調整手段と、
前記供給量が調整されている間、前記供給量が調整されていない場合と比較して、前記所定の条件を変更する変更手段と
を備えることを特徴とする制御装置。 - 前記調整手段は、前記インバランスのうちリーンインバランスが発生していると判定された場合に、前記リーンインバランスが発生していると判定されていない場合を基準として、前記供給量を増量し、
前記変更手段は、前記供給量が増量されている間、前記供給量が増量されていない場合と比較して、前記インバランスが発生していると判定されやすくなるように前記所定の条件を変更することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。 - 前記判定手段は、前記内燃機関の回転数の変動量が所定の第1閾値以上となる場合に、前記リーンインバランスが発生していると判定し、
前記変更手段は、前記燃料の供給量が増量されている間、前記燃料の供給量が増量されていない場合と比較して、前記第1閾値が減少するように前記第1閾値を変更することを特徴とする請求項2に記載の制御装置。 - 前記判定手段は、前記内燃機関の排気通路における空燃比の変動量が所定の第2閾値以上となる場合に、前記インバランスのうちのリッチインバランスが発生していると判定し、
前記変更手段は、前記燃料の供給量が増量されている間、前記燃料の供給量が増量されていない場合と比較して、前記第2閾値が減少するように前記第2閾値を変更することを特徴とする請求項2又は3に記載の制御装置。 - 前記調整手段は、前記インバランスのうちリッチインバランスが発生していると判定された場合に、前記リッチインバランスが発生していると判定されていない場合と比較して、前記燃料の供給量を減量し、
前記変更手段は、前記燃料の供給量が減量されている間、前記燃料の供給量が減量されていない場合と比較して、前記インバランスが発生していると判定されやすくなるように前記所定の条件を変更することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置。 - 前記判定手段は、前記内燃機関の排気通路における空燃比の変動量が所定の第2閾値以上となる場合に、前記リッチインバランスが発生していると判定し、
前記変更手段は、前記燃料の供給量が減量されている間、前記燃料の供給量が減量されていない場合と比較して、前記第2閾値が減少するように前記第2閾値を変更することを特徴とする請求項5に記載の制御装置。 - 前記判定手段は、前記内燃機関の回転数の時間変動量が所定の第1閾値以上となる場合に、前記インバランスのうちリーンインバランスが発生していると判定し、
前記変更手段は、前記燃料の供給量が減量されている間、前記燃料の供給量が減量されていない場合と比較して、前記第1閾値が増加するように前記第1閾値を変更することを特徴とする請求項5又は6に記載の制御装置。 - 前記変更手段は、前記供給量の調整量に応じて、前記所定の条件を変更することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の制御装置。
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