JP2018105225A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒を暖機する機会を失うことを抑制する。【解決手段】内燃機関の制御装置は、複数の気筒のうち、任意の気筒でリッチ燃焼を実行させ、他の気筒でリーン燃焼を実行させ、触媒を昇温する触媒昇温制御を実行する制御部と、複数の気筒における燃焼時の空燃比の平均の理論空燃比に対するずれ量に基づいて、空燃比気筒間インバランス状態が発生しているか否かを判断する第1判断部と、空燃比気筒間インバランス状態が発生していると判断された場合に、理論空燃比に対するずれが、複数の気筒に共通する原因によるものであるか否かを判断する第2判断部と、空燃比気筒間インバランス状態が発生していると判断されたが理論空燃比に対するずれが複数の気筒に共通する原因によるものであると判断された場合、触媒昇温制御の実行を許可する許可部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
エンジンの排気系には排気ガスを浄化するための触媒が設けられている。触媒の排ガス浄化能力を有効に発揮させるためには、触媒昇温を行い、触媒の温度を活性化温度まで上昇させる必要がある。
例えば、特許文献1では、筒内における燃焼時の空燃比が理論空燃比よりも小さいリッチ燃焼を実行するリッチ気筒群と、筒内における燃焼時の空燃比が理論空燃比よりも大きいリーン燃焼を実行するリーン気筒群とを設定し、燃料噴射毎にリッチ燃焼とリーン燃焼とを繰り返すことによって触媒昇温を促進し、エミッション低減をはかっている。
また触媒は、排気ガスの空燃比がほぼ理論空燃比となっているときにその浄化能力が高くなる。そこで、触媒の上流及び下流に空燃比(A/F)センサや酸素センサなどの排気ガスセンサを設け、排気ガスセンサの出力値に基づいて空燃比が理論空燃比となるようフィードバック制御(以後、空燃比フィードバック制御という)が行われている。
特開2012−057492号公報
ところで、複数の気筒を有する内燃機関においては、燃料噴射弁からの燃料噴射量、吸気弁の最大リフト量、及びEGR(Exhaust Gas Recirculation)機構により吸気系に還流されたEGRガスの分配量等が気筒間でばらつく場合がある。このような気筒間でのばらつきが発生すると、気筒間にて空燃比のばらつき(空燃比気筒間インバランス状態)が発生し得る。
空燃比気筒間インバランス状態が発生している場合に、特許文献1に記載されたような触媒昇温制御を実行すると、各気筒における燃焼が不安定となるおそれがある。したがって、空燃比気筒間インバランス状態が発生している場合には、触媒昇温制御の実行を禁止することが考えられる。
しかしながら、空燃比気筒間インバランス状態を、混合排気ガスの空燃比の理論空燃比に対するずれ量(以後、空燃比ずれ量と記載する)等により検出する場合、空燃比気筒間インバランス状態に影響しないパラメータ(例えば、エアフロ―メータの特性ずれや燃料圧力のばらつき等)が考慮されてしまうため、エアフロ―メータ等の経年変化等に起因して全気筒同様に空燃比がずれる場合でも、空燃比気筒間インバランス状態が発生していると判断されてしまうおそれがある。このような場合に触媒昇温制御の実行を禁止すると、触媒を暖機する機会が失われ、エミッション低減をはかることができないおそれがある。
そこで、本明細書開示の内燃機関の制御装置は、触媒を暖機する機会を失うことを抑制することを課題とする。
かかる課題を解決するために、本明細書に開示された内燃機関の制御装置は、内燃機関の排気通路に設けられた触媒と、複数の気筒のうち、任意の気筒で筒内における燃焼時の空燃比が理論空燃比よりも小さいリッチ燃焼を実行させ、他の気筒で筒内における燃焼時の空燃比が理論空燃比よりも大きいリーン燃焼を実行させ、前記複数の気筒における燃焼時の空燃比の平均が理論空燃比となるよう各気筒への燃料噴射量を制御し前記触媒を昇温する触媒昇温制御を実行する制御部と、前記複数の気筒における燃焼時の空燃比の平均の前記理論空燃比に対するずれ量に基づいて、空燃比気筒間インバランス状態が発生しているか否かを判断する第1判断部と、前記第1判断部により前記空燃比気筒間インバランス状態が発生していると判断された場合に、前記理論空燃比に対する前記複数の気筒における燃焼時の空燃比の平均のずれが、前記複数の気筒に共通する原因によるものであるか否かを判断する第2判断部と、前記第1判断部により前記空燃比気筒間インバランス状態が発生していると判断されなかった場合、又は、前記第2判断部により前記理論空燃比に対する前記複数の気筒における燃焼時の空燃比の平均のずれが前記複数の気筒に共通する原因によるものであると判断された場合、前記触媒昇温制御の実行を許可する許可部と、前記第2判断部により前記理論空燃比に対する前記複数の気筒における燃焼時の空燃比の平均のずれが前記複数の気筒に共通する原因によるものであると判断されなかった場合、前記触媒昇温制御の実行を禁止する禁止部と、を備える。
本明細書開示の内燃機関の制御装置によれば、触媒を暖機する機会を失うことを抑制することができる。
図1は、実施形態に係る内燃機関の制御装置を適用したエンジンシステムの構成を示す概略図である。 図2は、ECUが実行する触媒昇温制御実行許可/禁止処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。ただし、図面中、各部の寸法、比率等は、実際のものと完全に一致するようには図示されていない場合がある。また、図面によっては細部が省略されて描かれている場合もある。
まず、図1を参照し、一実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用されたエンジンシステムについて説明する。図1は、一実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用されたエンジンシステム1の構成を示す概略図である。
図1に示すように、エンジンシステム1は、内燃機関20、吸気通路10、及び排気通路30を備えている。
内燃機関20は、シリンダブロック21に形成された燃焼室23の内部で燃料および空気の混合気を燃焼させ、燃焼室23内でピストン24を往復移動させることにより動力を発生する。内燃機関20は車両用多気筒エンジン(1気筒のみ図示)であり、本実施形態では、気筒#1〜#4を備える4気筒エンジンであるものとする。なお、内燃機関20が備える気筒数は、本実施形態に限定されるものではない。
内燃機関20のシリンダヘッドには、吸気ポートを開閉する吸気弁Viと、排気ポートを開閉する排気弁Veとが気筒ごとに設けられている。各吸気弁Viおよび各排気弁Veは図示しないカムシャフトによって開閉させられる。また、シリンダヘッドの頂部には、燃焼室23内の混合気に点火するための点火プラグ27が気筒ごとに取り付けられている。
また、各気筒の吸気ポートには、燃料を吸気ポート内に噴射するインジェクタ12が設置されている。インジェクタ12から噴射された燃料は吸入空気と混合されて混合気をなし、この混合気が吸気弁Viの開弁時に燃焼室23に吸入され、ピストン24で圧縮され、点火プラグ27で点火燃焼させられる。
吸気通路10には、上流側から順に、エアクリーナ19、吸入空気量を検出するためのエアフローメータ15、電子制御式スロットルバルブ13、及びサージタンク18が設けられている。各気筒の吸気ポートは気筒毎の枝管を介してサージタンク18に接続されている。
排気通路30には、気筒毎の枝管を介して各気筒の排気ポートが接続されている。また、排気通路30には、排気ガスを浄化するための触媒31が設けられている。
排気通路30において、触媒31の上流には、排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサ33が設置されている。空燃比センサ33は、いわゆる広域空燃比センサであり、比較的広範囲に亘る空燃比を連続的に検出可能で、その空燃比に比例した値の信号を出力する。
また、排気通路30において、触媒31の下流には、排気ガス中の空燃比がリッチかリーンかによって出力が反転する酸素センサ34が設けられている。空燃比センサ33及び酸素センサ34からの出力値は、排気ガスの空燃比を理論空燃比に近づけるための空燃比フィードバック制御に用いられる。
エンジンシステム1は、ECU(Electronic Control Unit)50を備えている。ECU50は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及び記憶装置等を備える。ECU50は、ROMや記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより各種制御を行う。ECU50は、制御部、第1判断部、第2判断部、許可部、及び禁止部の一例である。
ECU50には、上述の点火プラグ27、スロットルバルブ13及びインジェクタ12等が電気的に接続されている。またECU50には、前述のエアフローメータ15、空燃比センサ33、酸素センサ34、内燃機関20のクランク角を検出するクランク角センサ25のほか、アクセル開度を検出するアクセル開度センサやその他の各種センサが図示されないA/D変換器等を介して電気的に接続されている。ECU50は、各種センサの検出値等に基づいて、所望の出力が得られるように、点火プラグ27、スロットルバルブ13、インジェクタ12等を制御し、点火時期、燃料噴射量、燃料噴射時期、スロットル開度等を制御する。
また、ECU50は、触媒31を昇温するための触媒昇温制御を実行する。具体的には、ECU50は、4つの気筒のうち任意の気筒を、筒内における燃焼時の空燃比が理論空燃比よりも小さいリッチ燃焼が実行されるリッチ気筒に設定する。また、ECU50は、他の気筒を、筒内における燃焼時の空燃比が理論空燃比よりも大きいリーン燃焼が実行されるリーン気筒に設定する。ここで、触媒31は、触媒31に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比(ストイキ、例えば14.55)近傍のときにその浄化能力が高くなる。そのため、ECU50は、リッチ気筒でリッチ燃焼が実行され、リーン気筒でリーン燃焼が実行され、全ての気筒の空燃比の平均が理論空燃比となるように、各気筒への燃料噴射量を制御する。具体的には、ECU50は、空燃比センサ33により検出された空燃比が理論空燃比に一致するように、各気筒への燃料噴射量をフィードバック制御する。より具体的には、理論空燃比に対する実際の空燃比の一時的なずれを補償するための値である空燃比補正量(燃料噴射補正係数とも呼ばれる)と、理論空燃比に対する実空燃比の定常的なずれを補償するための空燃比学習値とを用いて、各気筒への燃料噴射量を補正する。
また、ECU50は、上述した触媒昇温制御の実行を許可又は禁止する触媒昇温制御実行許可/禁止処理を実行する。図2は、ECU50が実行する触媒昇温制御実行許可/禁止処理の一例を示すフローチャートである。図2の処理は、排気ガスの空燃比を理論空燃比に近づけるための空燃比フィードバック制御の開始後、実行される。
まず、ECU50は、空燃比学習処理を開始する(ステップS11)。空燃比学習処理は、目標の空燃比(本実施例では理論空燃比)に対する実空燃比の定常的なずれを補償するための空燃比学習値を算出し更新する処理である。空燃比学習値は、空燃比センサ33により検出される排気ガスの空燃比が目標空燃比(本実施例では目標空燃比)に一致するように燃料噴射量を補正する瞬時の空燃比補正量(燃料噴射補正係数)に基づいて算出される。より具体的には、空燃比センサ33により検出される排気ガスの空燃比の目標空燃比に対する定常的(平均的)なずれ量(補正量)が、学習値として取り込まれる。
次に、ECU50は、触媒昇温制御を実行する条件である触媒昇温制御実行条件が成立したか否かを判断する(ステップS13)。触媒昇温制御実行条件は、例えば、エンジン水温が所定値以下である場合に成立する。
触媒昇温制御実行条件が成立していない場合(ステップS13/NO)、ECU50は、触媒昇温制御を実行しない、又は、実行中の触媒昇温制御を停止する(ステップS15)。
触媒昇温制御実行条件が成立した場合(ステップS13/YES)、ECU50は、空燃比補正量と空燃比学習値との和(空燃比ずれ量)の絶対値が閾値A以下であるか否かを判断する(ステップS17)。ステップS17では、空燃比ずれ量に基づいて、気筒間空燃比インバランス状態が発生しているか否かを判断している。
ステップS17の判断がYESの場合、気筒間空燃比インバランス状態は発生していないと判断し、ECU50は、触媒昇温制御を実行する(ステップS19)。
一方、ステップS17の判断がNOの場合、ECU50は、空燃比学習値と過去nトリップ(nは2以上の整数)の空燃比学習値の平均値(空燃比平均学習値)との差の絶対値が閾値B以下であるか否かを判断する(ステップS21)。ステップS17では、気筒間空燃比インバランス状態が発生しているか否かを空燃比ずれ量に基づいて判断している。空燃比ずれに基づいて気筒間空燃比インバランス状態が発生しているか否かを判断する場合、空燃比気筒間インバランス状態に影響しないパラメータ(例えば、エアフローメータの特性ずれや燃料圧力のばらつき等)も考慮されてしまう。そのため、例えば、エアフローメータ15の経年変化等、全気筒に共通する原因によって空燃比のずれが発生している場合、空燃比気筒間インバランス状態が発生していないのにも関わらず、空燃比気筒間インバランス状態が発生していると判断されてしまうおそれがある。そこで、ステップS21において、空燃比のずれが経年変化に起因するものであるか否かを判断する。過去nトリップの空燃比平均学習値には、経年変化等による全気筒に共通する空燃比のずれが織り込まれている。したがって、現在の空燃比学習値と過去nトリップの空燃比平均学習値との差の絶対値が閾値B以内であれば、空燃比気筒間インバランス状態は発生していないと判断できる。
ステップS21の判断がYESの場合、ECU50は、触媒昇温制御を実行する(ステップS19)。これにより、触媒昇温制御が実行されずに触媒を暖機する機会が失われるのを防ぐことができる。
一方、ステップS21の判断がNOの場合、ECU50は、触媒昇温制御を実行しない、又は、実行中の触媒昇温制御を停止する(ステップS15)。これにより、内燃機関20の燃焼が不安定になるのを抑制することができる。
ステップS19又はS15の処理後、ECU50は、トリップが終了したか否か判断する(ステップS23)。
ステップS23の判断がNOの場合、ステップS13に戻るが、ステップS23の判断がYESの場合、ECU50は、当該トリップにおける空燃比学習値をROM又はハードディスク等の記憶装置に記憶し(ステップS25)、図2の処理を終了する。
上述した処理により、気筒間空燃比インバランス状態が発生しているか否かの判断に、空燃比気筒間インバランス状態に影響しないパラメータ(例えば、エアフローメータの特性ずれや燃料圧力のばらつき等)が考慮されてしまうために、例えば、エアフローメータ15の経年変化等、全気筒に共通する原因による空燃比のずれが発生しており、空燃比気筒間インバランス状態が発生していないのにも関わらず、空燃比気筒間インバランス状態が発生していると判断されてしまう場合でも、空燃比のずれが全気筒に共通する原因(経年変化等)によるものと判断した場合には、触媒昇温制御が許可されるため、触媒を暖機する機会が失われるのを防ぐことができ、エミッションの低減をはかることができる。
以上、詳細に説明したように、本実施形態にかかるエンジンシステム1は、内燃機関20の排気通路30に設けられた触媒31と、ECU50と、を備える。ECU50は、複数の気筒のうち、任意の気筒で筒内における燃焼時の空燃比が理論空燃比よりも小さいリッチ燃焼を実行させ、他の気筒で筒内における燃焼時の空燃比が理論空燃比よりも大きいリーン燃焼を実行させ、複数の気筒における燃焼時の空燃比の平均が理論空燃比となるよう各気筒への燃料噴射量を制御し触媒31を昇温する触媒昇温制御を実行する。また、ECU50は、複数の気筒における燃焼時の空燃比の平均の理論空燃比に対するずれ量に基づいて、空燃比気筒間インバランス状態が発生しているか否かを判断し、空燃比気筒間インバランス状態が発生していると判断した場合に、理論空燃比に対する複数の気筒における燃焼時の空燃比の平均のずれが、例えば、エアフローメータの経年変化等、複数の気筒に共通する原因によるものであるか否かを判断する。そして、ECU5は、空燃比気筒間インバランス状態が発生していない場合、又は、空燃比気筒間インバランス状態が発生していると判断したが、理論空燃比に対する複数の気筒における燃焼時の空燃比の平均のずれが複数の気筒に共通する原因によるものであると判断した場合、触媒昇温制御の実行を許可する。これにより、触媒昇温制御が許可されるため、触媒暖機の機会が失われるのを防ぎ、エミッションの低減をはかることができる。一方、ECU50は、空燃比気筒間インバランス状態が発生していると判断し、かつ、理論空燃比に対する複数の気筒における燃焼時の空燃比の平均のずれが複数の気筒に共通する原因によるものであると判断しなかった場合、触媒昇温制御の実行を禁止する。これにより、内燃機関20において燃焼が不安定になることを抑制することができる。
なお、上記実施形態において、エンジンシステム1が、米国法規を満たすために必要な気筒別空燃比インバランスの検出機能を備えている場合には、空燃比気筒間インバランス状態が発生していると判断された場合(図2:ステップS17/YES)、ステップS21において、インバランス学習値の絶対値が閾値以下か否かに基づいて、空燃比のずれがエアフロ―メータ等の経年変化等に起因する全気筒に共通するものであるか否かを判定してもよい。インバランス学習値は、クランク角センサ25の検出値に基づくエンジン回転速度の変動値や空燃比センサ33の検出値の変動値から算出され、空燃比がリッチ側又はリーン側に何%ずれているかを推定する学習値である。ここで、例えば、空燃比の理論空燃比からの目標増量割合(以下、目標ディザ振幅という)が+25%に設定されているリッチ気筒において、インバランス学習値がリッチ側に20%となっているとする。この場合において触媒昇温制御を実行すると、リッチ気筒での空燃比の増量割合が+45%となる。このとき、全気筒の空燃比の平均を理論空燃比としようとすると、リーン気筒での空燃比の増量割合が−15%(4気筒エンジンの場合)となってしまい、リーン気筒での燃焼限界を超えるおそれがある。したがって、インバランス学習値の絶対値が閾値よりも大きい場合には、触媒昇温制御を停止又は不実行にすることで(ステップS15)、燃焼が不安定になるのを抑制することができる。リーン気筒においても同様である。また、インバランス学習値は、例えば、エアフローメータの特性ずれや燃料圧力のばらつき等、空燃比気筒間インバランス状態に影響しないパラメータを考慮しないため、インバランス学習値の絶対値が閾値以下の場合には、触媒昇温制御を実行することで、触媒暖機の機会が失われることを防ぐことができ、エミッションの低減をはかることができる。
また、上記実施形態において、エンジンシステム1が、米国法規を満たすために必要な気筒別空燃比インバランスの検出機能を備えている場合には、インバランス学習値を考慮して各気筒の目標ディザ振幅を補正し燃料噴射量を算出してもよい。例えば、目標ディザ振幅を+25%とするリッチ気筒における燃料噴射量を算出する場合に、当該リッチ気筒におけるインバランス学習値がリッチ側に20%である場合には、当該リッチ気筒については目標ディザ振幅を+5%に補正して燃料噴射量を算出する。これにより、空燃比気筒間インバランス状態が発生しづらくなり、触媒昇温制御が実行される機会を確保することができる。
上記実施形態は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
1 エンジンシステム(内燃機関の制御装置)
20 内燃機関
30 排気通路
31 触媒
50 ECU(制御部、第1判断部、第2判断部、許可部、禁止部)

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられた触媒と、
    複数の気筒のうち、任意の気筒で筒内における燃焼時の空燃比が理論空燃比よりも小さいリッチ燃焼を実行させ、他の気筒で筒内における燃焼時の空燃比が理論空燃比よりも大きいリーン燃焼を実行させ、前記複数の気筒における燃焼時の空燃比の平均が理論空燃比となるよう各気筒への燃料噴射量を制御し前記触媒を昇温する触媒昇温制御を実行する制御部と、
    前記複数の気筒における燃焼時の空燃比の平均の前記理論空燃比に対するずれ量に基づいて、空燃比気筒間インバランス状態が発生しているか否かを判断する第1判断部と、
    前記第1判断部により前記空燃比気筒間インバランス状態が発生していると判断された場合に、前記理論空燃比に対する前記複数の気筒における燃焼時の空燃比の平均のずれが、前記複数の気筒に共通する原因によるものであるか否かを判断する第2判断部と、
    前記第1判断部により前記空燃比気筒間インバランス状態が発生していると判断されなかった場合、又は、前記第2判断部により前記理論空燃比に対する前記複数の気筒における燃焼時の空燃比の平均のずれが前記複数の気筒に共通する原因によるものであると判断された場合、前記触媒昇温制御の実行を許可する許可部と、
    前記第2判断部により前記理論空燃比に対する前記複数の気筒における燃焼時の空燃比の平均のずれが前記複数の気筒に共通する原因によるものであると判断されなかった場合、前記触媒昇温制御の実行を禁止する禁止部と、
    を備える内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019023443A (ja) * 2017-07-24 2019-02-14 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置

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