JP4865382B2 - ビームホモジナイザ及びレーザ照射装置 - Google Patents

ビームホモジナイザ及びレーザ照射装置 Download PDF

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Description

本発明は、照射面におけるビームスポットのエネルギー分布を均一化する、より小型化した光学系を用いたビームホモジナイザ及びそれを用いたレーザ照射装置に関する。
より詳しくは、レンズ間距離を小さくして光路長を短くし、それにより、より小型化した光学系を用いて、照射面におけるビームスポットのエネルギー分布を均一化するビームホモジナイザ及びそれを用いたレーザ照射装置に関する。
近年、ガラス等の絶縁基板上に形成された非単結晶半導体膜(単結晶ではなく多結晶、微結晶等の結晶性を有する半導体膜若しくは非晶質半導体)に対し、レーザアニールを施す技術が、広く研究されている。
なお、ここでいうレーザアニールとは、半導体基板又は半導体膜に形成された損傷層や非晶質層を再結晶化する技術や、基板上に形成された非単結晶半導体膜を結晶化させる技術を指している。
さらに、半導体基板又は半導体膜の平坦化や表面改質に適用される技術、非晶質半導体膜にニッケル等の結晶化を促進する元素を導入した後にレーザ照射を行う技術、結晶性を有する半導体膜にレーザを照射する技術等も含んでいる。
結晶化にレーザアニールが使用されるのは、ガラス基板は、融点が低く、そのためアニールの際に基板温度が高いと変形するからである。
レーザは基板の温度をあまり変えずに非単結晶半導体膜にのみ高いエネルギーを与えることができる。
エキシマレーザ等の出力の大きいパルス発振式のレーザビームを、照射面において、数cm角の四角いスポットや、長辺方向の長さ10cm以上の長方形状となるように光学系にて加工し、ビームスポットの照射位置を照射面に対して相対的に走査させて、レーザアニールを行う方法が、量産性が良く、工業的に優れているため、好んで使用される。
なお、長方形状のビームスポットの内、特にアスペクト比が高いものを線状のビームスポットと呼ぶこととする。
特に、線状のビームスポットを用いると、前後左右の走査が必要な点状のビームスポットを用いた場合とは異なり、線状のビームスポットのビーム幅が長い方向に直角な方向だけの走査で大面積の照射面にレーザビームを照射することができるため、高い量産性が得られる。
その際、線状ビームをビーム幅の長い方向(以下、長辺方向)に直角な方向(以下、短辺方向)に走査するのは、それが最も効率のよい走査方向であるからである。
この高い量産性により、現在のレーザアニールにはパルス発振のエキシマレーザのビームスポットを適当な光学系で加工した線状のビームスポットを使用することが主流になりつつある。
図6に、照射面においてビームスポットの断面形状を線状に加工するための光学系の1例を示す。
その図6中に示す光学系はきわめて一般的なものである。
この光学系は、ビームスポットの断面形状を線状に変換するだけでなく、同時に照射面におけるビームスポットのエネルギー分布の均一化を果たすものである。
一般に、ビームスポットのエネルギー分布を均一化する光学系を、ビームホモジナイザと呼ぶ。
図6に示した光学系もビームホモジナイザである。
XeClエキシマレーザ(波長308nm)を光源に使用する場合、上記光学系の母材には石英を用いるのが好ましい。
その他のエキシマレーザで、さらに短波長のものを光源とする場合は、高い透過率を得るために、フローライトやMgF2などの母材を用いるのが好ましい。
図6(a)は、線状のビームスポットを形成するビームホモジナイザの側面図である。
その側面図は、そのビームホモジナイザが形成する線状のビームスポットの短辺方向を紙面に含む。
XeClエキシマレーザであるレーザ発振器601から発せられたレーザビームは、シリンドリカルレンズアレイ602aと602bにより、レーザビームのスポットが1方向に分割されている。
短辺方向は、光学系の途中でミラーが入ったとき、ミラーが曲げた光の方向に曲がるものとする。
この構成では、4分割となっている。
これらの分割されたスポットは、シリンドリカルレンズ604により、一旦1つのスポットにまとめられる。
再び分離したスポットはミラー606で反射され、その後、ダブレットシリンドリカルレンズ607により、照射面608にて再び1つのスポットに集光される。
ダブレットシリンドリカルレンズとは、2枚のシリンドリカルレンズで構成されているレンズのことをいう。
これにより、線状のビームスポットの短辺方向のエネルギー均一化がなされ、短辺方向の長さが決定される。
図6(b)は、線状のビームスポットを形成するビームホモジナイザの平面図である。
その平面図は、そのビームホモジナイザが形成する線状のビームスポットの長辺方向を紙面に含む。
レーザ発振器601から発せられたレーザビームは、シリンドリカルレンズアレイ603により、レーザビームのスポットが、長辺方向に対し直角方向に分割される。
長辺方向は、光学系の途中でミラーが入ったとき、前記ミラーが曲げた光の方向に曲がるものとする。
このレンズアレイ603の構成では、7分割となっている。
その後、シリンドリカルレンズ605にて、7分割されたスポットは照射面608にて1つに合成される。
ミラー606以降が破線で示されているが、破線は、ミラー606を配置しなかった場合の正確な光路と照射面の位置を示している。
これにより、線状のビームスポットの長辺方向のエネルギーの均一化がなされ、長辺方向の長さが決定される。
上述したように、シリンドリカルレンズアレイ602aとシリンドリカルレンズアレイ602b及びシリンドリカルレンズアレイ603とがレーザビームのスポットを分割するレンズとなる。
これらの分割数により、得られる線状ビームスポットのエネルギー分布の均一性が決まる。
エキシマレーザの発生するレーザビームの形状は一般的に長方形状であり、アスペクト比で表現すると、1〜5位の範囲に入る。
レーザビームのスポットの強度は、レーザビームのスポットの中央ほど強い、ガウシアンの分布を示す。
前記レーザビームのスポットサイズは、図6に示した光学系により、エネルギー分布が一様のスポット形状320mm 0.4mmの線状のビームスポットに変換される。
特開2001−291681号公報 上記の構成で加工された線状のビームスポットをそのビームスポットの短辺方向に徐々にずらしながら重ねて照射する。 そうすると、非単結晶半導体膜全面に対しレーザアニールを施して結晶化させたり結晶性を向上させることができる。 現在は、量産工場において、上記のような光学系により長く線状に加工されたビームスポットを使って半導体膜のレーザアニールが行われている。 なお、ビームホモジナイザには、反射鏡を用いているもの(例えば、特許文献1参照。)もある。
ここ数年、半導体装置製造工程において、1枚の基板内により多くの半導体装置を形成し量産性を向上させるため、ガラス基板の大型化が急速に進んでいる。
そのガラス基板の大型化に伴い、線状ビームの長辺方向の長大化によるレーザアニールの処理能力の向上がより強く求められるようになってきている。
しかし、線状ビームの長辺方向の長さを長くしようとすると、線状ビームを形成するための光学系が該長辺方向の長さと共に大型化し、光学系の占有面積が大きくなってしまうという問題が発生する。
本発明は、上記の問題に鑑みて、矩形状、特に線状ビームを形成する小型のビームホモジナイザを提供すべく、鋭意研究開発に努め、その結果開発に成功したものである。
したがって、本発明は、より小型化した光学系、すなわちレンズ間距離を小さくして光路長を短くした光学系を用いて、照射面におけるビームスポットのエネルギー分布を均一化するビームホモジナイザ及びそれを用いたレーザ照射装置を提供することを発明の解決すべき課題、すなわち目的とするものである。
本発明は、前記したとおり、矩形状、特に線状ビームを形成する小型のビームホモジナイザ、それを用いたレーザ照射装置を提供するものである。
そのビームホモジナイザの発明は、主点を光路が短縮できるようにした光路短縮型のアレイレンズを使用するものであり、その用い方により3つに大別できる。
すなわち、光路短縮型のアレイレンズを前側及び後側の両アレイレンズに使用する第1の形態と、前側アレイレンズのみに使用する第2の形態と、後側のアレイレンズのみに使用する第3の形態の3つの発明に、まず大別することができる。
なお、その本発明で用いるアレイレンズとは、複数の小レンズを連結し、各小レンズを通過したビームが、集光レンズを通過することにより、同一位置に集光するレンズの集合体であり、それは、シリンドリカルレンズアレイ、フライアイレンズ、クロスドシリンドリカルレンズアレイ等の総称として使用される。
また、シリンドリカルレンズアレイについてはシリンドリカルアレイレンズともいわれることもある。
それぞれのビームホモジナイザの発明を具体的に示すと以下のとおりである。
第1の形態のビームホモジナイザの発明は、第2主点がビーム入射側前方に位置する光路短縮型前側アレイレンズと第1主点がビーム射出側後方に位置する光路短縮型後側アレイレンズと集光レンズとを備え、更に前記前側アレイレンズの第2主点と前記後側アレイレンズの第1主点との間隔を前記後側アレイレンズの焦点距離としたことを特徴とするものである。
なお、前記において、前側アレイレンズの第2主点と後側アレイレンズの第1主点との間隔を前記後側アレイレンズの焦点距離とするとは、前者の間隔と後者の焦点距離とが一致するのが好ましいが、完全に一致してなくとも、焦点距離が長いレンズ系の場合には、焦点深度が大きくなる等の効果により、ある程度あいまいな状態でも十分にホモジナイズを行うことができ、この範囲にある場合には、前者の間隔を後者の焦点距離としたということになる。
第2の形態のビームホモジナイザの発明は、第2主点がビーム入射側前方に位置する光路短縮型前側アレイレンズと光路非短縮型後側アレイレンズと集光レンズとを備え、更に前記前側アレイレンズの第2主点と前記後側アレイレンズの第1主点との間隔を後側アレイレンズの焦点距離としたことを特徴とするものであり、第3の形態のビームホモジナイザの発明は、光路非短縮型前側アレイレンズと第1主点がビーム射出側後方に位置する光路短縮型後側アレイレンズと集光レンズとを備え、更に前記前側アレイレンズの第2主点と前記後側アレイレンズの第1主点との間隔を前記後側アレイレンズの焦点距離としたことを特徴とするものである。
その3つに大別された本発明のビームホモジナイザでは、前側アレイレンズ及び後側アレイレンズには、複数種すなわち合成アレイレンズ又は両面に曲面を持つアレイレンズが使用できる。
その合成アレイレンズにも複数種のもの、すなわち2枚以上のシリンドリカルレンズアレイ又はフライアイレンズが使用できる。
さらに、両面に曲面を持つアレイレンズにも複数種のもの、すなわち前方及び後方の両面に曲面を持つシリンドリカルレンズアレイ、フライアイレンズ、又はクロスドシリンドリカルレンズアレイのいずれかが使用できる。
また、それら各レンズの曲面形状に関しても、凸面及び凹面の両形状が使用できる。
なお、その際に前側アレイレンズ及び後側アレイレンズに採用する両面に曲面を持つアレイレンズについては同一種類のものを採用するのがよい。
例えば、光路短縮型前側アレイレンズの前方レンズにシリンドリカルレンズアレイを採用した場合には、その後方レンズ、並びに後側アレイレンズ前方及び後方レンズの全てに同一種類のシリンドリカルレンズアレイを採用するのがよい。
さらに、集光レンズも、シリンドリカルレンズ、トーリックレンズ又はクロスドシリンドリカルレンズのいずれもが使用できる。
以上のとおりであり、本発明のビームホモジナイザには、多くの形態を採用することができる。
そこで、本発明のビームホモジナイザの形態に関し、以下においてより具体的に示す。
本発明のビームホモジナイザの光路短縮型アレイレンズには、前記したとおりシリンドリカルレンズアレイが採用でき、その場合には、第1の形態においては、光路短縮型前側アレイレンズ及び光路短縮型後側アレイレンズがいずれも2個のシリンドリカルレンズアレイで構成され、前記前側アレイレンズの前方シリンドリカルレンズアレイの曲面が凸型、後方シリンドリカルレンズアレイの曲面が凹型であり、かつ前記後側アレイレンズの前方シリンドリカルレンズアレイの曲面が凹型、後方シリンドリカルレンズアレイの曲面が凸型とするのがよい。
第2の形態においては、光路短縮型前側アレイレンズが2個のシリンドリカルレンズアレイで構成され、前記前側アレイレンズの前方シリンドリカルレンズアレイの曲面が凸型、後方シリンドリカルレンズアレイの曲面が凹型であり、かつ光路非短縮型後側アレイレンズはシリンドリカルレンズアレイとするのがよい。
さらに、第3の形態においては、光路非短縮型前側アレイレンズがシリンドリカルレンズアレイであり、光路短縮型後側アレイレンズが2個のシリンドリカルレンズアレイで構成され、前記後側アレイレンズの前方シリンドリカルレンズアレイの曲面が凹型、後方シリンドリカルレンズアレイの曲面が凸型とするのがよい。
また、本発明のビームホモジナイザの光路短縮型アレイレンズには、前記したとおりフライアイレンズアレイが採用でき、その場合には、第1の形態においては、光路短縮型前側アレイレンズ及び光路短縮型後側アレイレンズがいずれも2個のフライアイレンズで構成され、前記前側アレイレンズの前方フライアイレンズの曲面が凸型、後方フライアイレンズの曲面が凹型であり、かつ前記後側アレイレンズの前方フライアイレンズの曲面が凹型、後方フライアイレンズの曲面が凸型とするのがよい。
第2の形態においては、光路短縮型前側アレイレンズが2個のフライアイレンズで構成され、前記前側アレイレンズの前方フライアイレンズの曲面が凸型、後方フライアイレンズの曲面が凹型であり、かつ光路非短縮型後側アレイレンズはフライアイレンズとするのがよい。
さらに、第3の形態においては、光路非短縮型前側アレイレンズがフライアイレンズであり、光路短縮型後側アレイレンズが2個のフライアイレンズで構成され、前記後側アレイレンズの前方フライアイレンズの曲面が凹型、後方フライアイレンズの曲面が凸型とするのがよい。
また、本発明のビームホモジナイザの光路短縮型アレイレンズには、前記したとおり両面に曲面を持つシリンドリカルレンズアレイが採用でき、その場合には、第1の形態においては、光路短縮型前側アレイレンズ及び光路短縮型後側アレイレンズがいずれも両面に曲面を持つシリンドリカルレンズアレイで構成され、前記前側アレイレンズの前方曲面が凸型、後方曲面が凹型であり、かつ前記後側アレイレンズの前方曲面が凹型、後方曲面が凸型とするのがよい。
第2の形態においては、光路短縮型前側アレイレンズが両面に曲面を持つシリンドリカルレンズアレイで構成され、前記前側アレイレンズの前方曲面が凸型、後方曲面が凹型であり、光路非短縮型後側アレイレンズは片面曲面シリンドリカルレンズアレイとするのがよい。
さらに、第3の形態においては、光路非短縮型前側アレイレンズが片面曲面シリンドリカルレンズアレイであり、光路短縮型後側アレイレンズが両面に曲面を持つシリンドリカルレンズアレイで構成され、前記後側アレイレンズの前方曲面が凹型、後方曲面が凸型とするのがよい。
そして、本発明のレーザ照射装置は、前記した各種形態のビームホモジナイザにより、照射ビームの短辺方向及び長辺方向のエネルギー密度分布を均一化し、その両方向のエネルギー密度分布の均一化された照射ビームを投影する照射面を設置するステージとを具備するか、あるいは短辺方向又は長辺方向のいずれか1方向のエネルギー密度分布を均一化し、更に残る他の方向のエネルギー密度分布も均一化し、両方向のエネルギー密度分布の均一化された照射ビームを投影する照射面を設置するステージとを具備するものである。
本発明のビームホモナイザーでは、凸レンズと凹レンズを合成したレンズ系等からなる各種の光路短縮型アレイレンズを具備するビームホモジナイザを用いることにより、レンズ系の主点位置を意図的に変え、それによりレンズ間距離を短くし、光路長を短縮することが可能となる。
したがって、より小型化した光学系によって、エネルギー分布が均一な矩形状、特に線状のビームスポットを照射面において形成することが可能となる。
本発明のビームホモジナイザをレーザ照射装置に用いると、装置内における光学系の占める空間の低減が図れ、より小型でフットプリントが小さいレーザ照射装置を提供することができる。
本発明の実施の形態を説明するに当たり、まず図1を用いてシリンドリカルレンズアレイとシリンドリカルレンズを用いたビームホモジナイザについて説明する。
シリンドリカルレンズアレイとは、シリンドリカルレンズを曲率方向に複数個並べたもので、入射された光を構成するシリンドリカルレンズの数と同数個に分割する役割をもっている。
図1に示すように、焦点距離がf2のシリンドリカルレンズアレイ102を、焦点距離がf1のシリンドリカルレンズアレイ101との間隔がf2となるように配置する。
なお、f1<f2とする。
これにより入射した光は5分割される。
ここにおける間隔とは、シリンドリカルレンズアレイ101の第2主点位置から、シリンドリカルレンズアレイ102の第1主点位置までの距離である。
なお、第1主点及び第2主点の技術的意味については後に説明する。
シリンドリカルレンズアレイ101及び102によって5分割された光は、焦点距離がf3のシリンドリカルレンズ103により、シリンドリカルレンズ103の後方、距離f3の位置に配置された照射面104で合成され、エネルギー分布が均一化される。
図1では、光を5分割する例を示したが、分割数が大きいほど均一性は向上する。
図1のように光学系を配置することで、シリンドリカルレンズアレイ101を構成する各シリンドリカルレンズの頂点面と照射面104とが光学的に共役な位置関係となり、該頂点面上の像が照射面104に投影されることになる。
つまり、シリンドリカルレンズアレイ101を構成する各シリンドリカルレンズによって、照射面104が一様に照射される。
当然、シリンドリカルレンズアレイ101を構成する全てのシリンドリカルレンズからのビームのエネルギー分布の和も一様となる。
したがって、シリンドリカルレンズアレイ全面に入射する光が位置や方位によってそのエネルギー分布にムラが存在しても、図1に示すビームホモジナイザによって、照射面上で均一なエネルギー分布をもつビームを得ることができる。
その際、照射面104に形成されるビームスポットの長さDは、シリンドリカルレンズアレイを構成するシリンドリカルレンズの幅をdとすると、以下の式(1)によって決定される。
D=(f3/f2)d ・・・・・(1)
なお、シリンドリカルレンズアレイ102とシリンドリカルレンズ103の間隔は、他のパラメーターと無関係であり自由に決定することができる。
以上のようにエネルギー分布が均一な線状ビームを形成するには、線状ビームの長辺方向、短辺方向ともに図1を示すような光学系を組めばよいことがわかる。
その際には、線状ビームの短辺方向をまず均一化し、ついで長辺方向を均一化することも、またその逆も可能であるが、後者を選択した場合には照射面において短辺方向に平行な縞模様が発生する可能性があるため、まず短辺方向のエネルギー分布を均一化し、ついで長辺方向のエネルギー分布を均一化するのがよい。
そのようなことから、例えば図4に示すような、長辺方向が非常に長い線状ビームを形成するための長辺方向のビームホモジナイザを設計する際、式(1)のf3(シリンドリカルレンズ406の焦点距離)を小さくすると、短い距離でビームを急激に伸ばすことになり、長辺方向のエネルギー分布を十分に均一化することが難しい。
そのため、ビームスポットの長辺方向を拡大するための距離(シリンドリカルレンズ406の第2面から照射面までの距離)を確保する必要がある。
それゆえ、短辺方向の集光レンズ(シリンドリカルレンズ407)の焦点距離を長くすることが必要となる。
さらに、ビームスポットの短辺方向の幅は、前記の式(1)で決定される。
この式(1)よりf3(シリンドリカルレンズ407の焦点距離)を大きくすると、f2(シリンドリカルレンズアレイ404a及び404bの合成焦点距離)を大きくする必要がある。
前記のとおりであり、光学系全体をコンパクト化するには短辺方向のエネルギー分布を均一化する光学系をコンパクト化することが有効であることがわかる。
したがって、長辺方向の長さが長い線状ビームを形成しようとする際には、(1)式から導かれるように、短辺方向のエネルギー分布を均一化する光学系のf2を小さくすることが求められる。
図4の光学系においてf2(シリンドリカルレンズアレイ404a、404bの合成焦点距離)を小さくするということは、シリンドリカルレンズアレイ403aと403bからなるレンズ系の第2主点とシリンドリカルレンズアレイ404aと404bからなるレンズ系の第1主点との間の距離を小さくするということに他ならない。
そこで、レンズの主点位置について考える。
レンズメーカーのカタログ等に掲載されているようなレンズ厚が薄い量産品のレンズ1枚に光が入射する場合、そのレンズが持つ第1主点、第2主点は、ともにレンズ内もしくはレンズ表面に存在する。
なお、そのレンズにおける第1主点及び第2主点とは、以下のとおりのものである。
レンズには、焦点と同様に2つの主点があり、それは第1主点と第2主点であり、その第1主点とは以下のとおりである。
前側(左側)焦点を通る光線(つまり、レンズ通過後に光軸と平行に進む光線)が、実際にレンズを通過する際にレンズ表裏両面で起こる2回の屈折に代えて、ある仮想線で1回屈折すると想定した場合の仮想面は、実際に定義でき、その仮想面を第1主面といい、その面と光軸との交点を第1主点という。
換言すれば、右側から光軸に平行にレンズに入射する光線が、実際にレンズを通過する際にレンズ表裏両面で起こる2回の屈折に代えて、ある仮想線で1回屈折すると想定した場合の仮想面を第1主面といい、その面と光軸との交点を第1主点ということになる。
また、これとは逆に後側(右側)焦点を通る光線が、実際にレンズを通過する際にレンズ表裏両面で起こる2回の屈折に代えて、ある仮想線で1回屈折すると想定した場合の仮想面を第2主面といい、その面と光軸との交点を第2主点という。
それに対して、レンズを複数組み合わせるレンズ系の場合、レンズ曲率やレンズ間隔によって主点が形成される位置は大きく異なり、レンズ外に形成されることもある。
例えば、図2(a)に示すように、第1レンズ201が凸レンズ、第2レンズ202が凹レンズの場合、主点は第1レンズ201より前方に形成される。
一方、図2(b)のように、第1レンズ203が凹レンズ、第2レンズ204が凸レンズの場合、主点は第2レンズの後方に形成される。
したがって、1枚のレンズを使用する場合に比べて、図2(a)に示すレンズ系の場合、第2主点の位置はレンズ系の前方へ移動し、図2(b)に示すレンズ系の場合、第1主点の位置はレンズ系の後方へ移動する。
前記のように、複数のレンズで構成されるレンズ系を用いることで主点位置を操作することが可能であることがわかった。
以上の説明は、本発明を理解する際の前提となる事項の説明であったが、以下においてそれらを踏まえて、本発明の実施の形態について詳述する。
本発明の実施の形態については、以下において、ビームホモジナイザの実施の形態に関し詳述し、レーザ照射装置の実施の形態に関しては概要を述べる。
本発明は、これらの実施の形態によって何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲によって特定されるものであることはいうまでもない。
また、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
なお、以下に説明する本発明の構成において、同じものを指す符号は異なる図面間で共通して用いる。
まず、ビームホモジナイザの実施の形態について、図3を用いて詳述する。
図3(a)は、図1と同じ構成のビームホモジナイザで、それではAの位置にシリンドリカルレンズアレイ101の第2主点X、Bの位置にシリンドリカルレンズアレイ102の第1主点Yの位置が形成され、該第2主点Xと該第1主点Y間距離がf2となるようにしている。
他方、図3(b)は、図2(a)、(b)のレンズ系をビームホモジナイザに適用したものである。
シリンドリカルレンズアレイ301とシリンドリカルレンズアレイ302からなるレンズ系を第1レンズ系(光路短縮型前側アレイレンズに該当)とし、シリンドリカルレンズアレイ303とシリンドリカルレンズアレイ304からなるレンズ系を第2レンズ系(光路短縮型後側アレイレンズに該当)とする。
第1レンズ系は、合成焦点距離がf1となるようレンズ曲率、レンズ間距離(シリンドリカルレンズアレイ301の第2主点とシリンドリカルレンズアレイ302の第1主点との間の距離)を設定してあり、図2(a)で示したレンズ系と同様、まず凸レンズに入射した後に凹レンズに入射する。
これにより、第1レンズ系の第2主点位置Cはシリンドリカルレンズアレイ301の前方に形成される。
したがって、シリンドリカルレンズアレイ101の第2主点位置Xと第1レンズ系の第2主点位置Cを合致させるために、第1レンズ系を後方に移動させることができる。
つまり、第1レンズ系の第2主点位置が移動した分だけ、光路長を短くすることが可能となる。
さらに、第2レンズ系は、合成焦点距離がf2となるようレンズ曲率、レンズ間距離(シリンドリカルレンズアレイ303とシリンドリカルレンズアレイ304の間の距離)を設定してあり、図2(b)で示したレンズ系と同様、まず凹レンズに入射した後に凸レンズに入射する。
これにより、第2レンズ系の第1主点位置Dはシリンドリカルレンズアレイ304の後方に形成される。
したがって、シリンドリカルレンズアレイ102の第2主点位置Yと第2レンズ系の第1主点位置Dを合致させるために、第2レンズ系を前方に移動させることができる。
図1で説明したように、シリンドリカルレンズアレイ102とシリンドリカルレンズ103の間隔に特に規定がないため、第2レンズ系を移動した分だけ、シリンドリカルレンズ305を第2レンズ系に近づけることができる。
つまり、シリンドリカルレンズ305の位置を固定とした場合、第2レンズ系の第1主点位置が移動した分、第1レンズ系及び第2レンズ系を移動させることができ、第2レンズ系の第1主点位置が移動した分、光路長を短くすることが可能となる。
その図3(b)に図示したビームホモジナイザにおいては、前側アレイレンズと、後側アレイレンズの両アレイレンズに合成シリンドリカルレンズアレイが採用されており、これは本発明の好ましい態様ではあるが、本発明のビームホモジナイザにおいては、合成シリンドリカルレンズアレイは一組だけ存在すればよく、例えばレーザ照射装置の1態様を図示する図5に示すように、前側アレイレンズを1個のシリンドリカルレンズアレイ、すなわち光路非短縮型アレイレンズに代えてもよい。
さらに、図示されていないが、前側アレイレンズではなく後側アレイレンズを1個のシリンドリカルレンズアレイ、すなわち光路非短縮型アレイレンズに代えてもよい。
なお、この場合も合成シリンドリカルレンズアレイが1組採用されているため、光路長を短くし、小型化することが可能であるが、図3(b)で示したビームホモジナイザのような2組の合成シリンドリカルレンズアレイを採用した方が、より光路長を短くし、小型化することができる。
また、ここでは本発明のビームホモジナイザは、ビームの短辺方向の均一化の際に使用しているが、長辺方向の均一化の際にも勿論利用できるし、短辺方向及び長辺方向の両者の均一化の際に使用することもできる。
図3(b)のビームホモジナイザにおいては、前側及び後側の両合成シリンドリカルレンズアレイによって分割されたビームは、その直後に配置されたシリンドリカルレンズ305により合成され、エネルギー分布が均一化される。
次に、レーザ照射装置の実施の形態について、図4及び5を用いて2種の形態に関し概要を説明する。
図4は、図3のビームホモジナイザを採用したレーザ照射装置を図示するものである。
すなわち、そのレーザ照射装置においては、前側合成シリンドリカルレンズアレイ403a及び403bと、後側合成シリンドリカルレンズアレイ404a及び404bの2組の合成シリンドリカルレンズアレイが採用されており、これら両合成シリンドリカルレンズアレイ403a及び403b、404a及び404bが本発明のビームホモジナイザの光路短縮型前側アレイレンズ及び光路短縮型後側アレイレンズに該当するものであり、これは前記第1の形態に該当するものである。
また、これらによりビームの短辺方向が分割され、その分割されたビームはシリンドリカルレンズ407により集光(合成)され、短辺方向のエネルギー分布が均一化されるのである。
さらに、シリンドリカルレンズ407のビーム進行方向前方には、長辺方向を分割するためのシリンドリカルレンズアレイ405a及び405bが存在し、これらにより分割されたビームの長辺方向はシリンドリカルレンズ406により合成され、均一化される。
なお、図4のレーザ照射装置においては、シリンドリカルレンズ407が本発明のビームホモジナイザの集光レンズに該当することになる。
このレンズは、図4では長辺方向のビームホモジナイザを形成するシリンドリカルレンズアレイ405a及び405b、シリンドリカルレンズ406より後に配置されているが、このように配置してもよいし、勿論図示された配置とは異なるものの、前記シリンドリカルレンズアレイ405a及び405bよりも前方に配置してもよい。
そして、図5のレーザ照射装置は、図4のレーザ照射装置とは別の態様のレーザ照射装置を図示するものであり、それに採用されたビームホモジナイザは図3(b)に図示されたビームホモジナイザにおける前側合成シリンドリカルレンズアレイを光路非短縮型の非合成のアレイレンズである1個のシリンドリカルレンズアレイ503に代えたものである。
前記のように変更されているものの、この場合にも合成シリンドリカルレンズが1組採用されているため、光路長を短くし、小型化することが可能である。
なお、図5のレーザ照射装置に採用されたビームホモジナイザは第3の形態に該当するものである。
しかしながら、その場合には、図4で示したビームホモジナイザのように、前後両側のアレイレンズに光路短縮型アレイレンズである合成シリンドリカルレンズアレイを採用した場合と比較すると、一方側のアレイレンズのみの採用であることから光路の短縮程度が低い。
すなわち、図4で示したビームホモジナイザのように、前後両側のアレイレンズに光路短縮型アレイレンズである合成シリンドリカルレンズアレイを採用した場合には、図5に図示した一方側のアレイレンズのみに光路短縮型アレイレンズである合成シリンドリカルレンズアレイを採用した場合に比し光路の短縮程度が高いものとなる。
なお、レーザ照射装置の2種の形態に関しては、後記実施例において詳述する。
以下において、本発明の実施例について、図面を用いて具体的に説明するが、本発明はその実施例によって限定されるものではなく、特許請求の範囲によって特定されるものであることはいうまでもない。
また、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
なお、以下に説明する本発明の構成において、同じものを指す符号は異なる図面間で共通して用いる。
図4は、本実施例1で採用する光学系を図示するものであり、その図4(b)の側面図を用いて本実施例を説明する。
その側面図は、その光学系が形成する線状のビームスポットの短辺方向を紙面に含む。
XeClエキシマレーザ発振器401から出たレーザビームは図4中、矢印の方向に伝播される。
まず、レーザビームは球面レンズ402a及び402bにより拡大される。
この構成は、レーザ発振器401から出るビームスポットが十分に大きい場合には必要ない。
レーザ発振器から射出されたレーザビームは、以下に記載するシリンドリカルレンズアレイによってスポットが短辺方向に分割される。
なお、長辺方向、短辺方向とは、前記したとおり、それぞれ照射面409上に形成される線状のビームスポットの幅が長い方向、幅が短い方向と同じとする。
また、レンズ面は光が入射する面を第1面、射出する面を第2面とする。
曲率半径の符号は、曲率中心がレンズ面に対して光線の射出側にある時が正、曲率中心がレンズ面に対して入射側にある時を負とする。
さらに、本実施例で使用するレンズは、波長が308nmのXeClエキシマレーザに対して高い透過率とレーザ耐性をもつ合成石英製とする。
シリンドリカルレンズアレイ403aは、第1面が曲率半径146.8mmの曲面、第2面が平面、厚さが5mm、短辺方向の幅が4mmのシリンドリカルレンズを曲率方向に11個並べたもので、シリンドリカルレンズアレイ403bは、第1面が平面、第2面が曲率半径160mmの曲面、厚さが5mm、短辺方向の幅が4mmのシリンドリカルレンズを曲率方向に11個並べたものである。
シリンドリカルレンズアレイ403aの第2面とシリンドリカルレンズアレイ403bの第1面との間の距離は85mmで、シリンドリカルレンズアレイ403aとシリンドリカルレンズアレイ403bの合成焦点距離は837.5mmで、該2枚のレンズ系の第2主点位置は、シリンドリカルレンズアレイ403aの第1面の前方162.4mmの位置に形成される。
シリンドリカルレンズアレイ404aは、第1面が曲率半径−262.4mmの曲面、第2面が平面、厚さが5mm、短辺方向の幅が4mmのシリンドリカルレンズを曲率方向に11個並べたもので、シリンドリカルレンズアレイ404bは、第1面が平面、第2面が曲率半径−200mmの曲面、厚さが5mm、短辺方向の幅が4mmのシリンドリカルレンズを曲率方向に11個並べたものである。
両シリンドリカルレンズをシリンドリカルレンズアレイ404aの第2面とシリンドリカルレンズアレイ404bの第1面との間の距離を60mmで配置すると、シリンドリカルレンズアレイ404aとシリンドリカルレンズアレイ404bとの合成焦点距離は1139.8mm、該2枚のレンズ系の第1主点位置は、シリンドリカルレンズアレイ404b第2面の後方約118mmの位置になる。
なお、この合成焦点距離(f)、並びに2つ目のレンズの第2主点から合成系の第2主点までの距離(z)については各種既知の計算式によって求めることができ、例えば2つのレンズからなる合成レンズの合成焦点距離はレンズ主点間距離をLとすると、下記式(2)及び前記距離は下記(3)の式によって求めることができる。
1/f=1/f1+1/f2−L/f12 式(2)
z=−f2L/(f1+f2−L) 式(3)
シリンドリカルレンズアレイ403aとシリンドリカルレンズアレイ403bからなる前側合成シリンドリカルレンズアレイの第2主点位置と、シリンドリカルレンズアレイ404aとシリンドリカルレンズアレイ404bからなる後側合成シリンドリカルレンズアレイの第1主点位置との距離が、シリンドリカルレンズアレイ404aとシリンドリカルレンズアレイ404bの合成焦点距離である1139.8mmになるように、シリンドリカルレンズアレイ404aは、シリンドリカルレンズアレイ403b第2面の後方694.4mmの位置に配置する。
シリンドリカルレンズアレイ403a、403b、404a及び404bによって分割されたスポットは、シリンドリカルレンズアレイ404b第2面の後方1815mmに配置された第1面が曲率半径486mmの曲面、第2面が平面、厚さが20mmシリンドリカルレンズ407によって集光され、シリンドリカルレンズ407の第2面から後方約1000mmの位置に短辺方向の長さが3.5mmのエネルギー分布の均一な面410が形成される。
前記のとおりであるから、凸レンズであるシリンドリカルレンズアレイ403aと凹レンズであるシリンドリカルレンズアレイ403bを、その合成焦点距離と同じ焦点距離をもつ第1面が曲面、第2面が平面、レンズ厚が5mmの1枚の凸レンズのシリンドリカルレンズアレイで置き換え、また、凹レンズであるシリンドリカルレンズアレイ404aと凸レンズであるシリンドリカルレンズアレイ404bを、その合成焦点距離と同じ焦点距離をもつ、第1面が平面、第2面が曲面、レンズ厚が5mmのシリンドリカルレンズアレイに置き換えた場合と比較すると、光路長を約283.6mm短くすることが可能となる。
以上、シリンドリカルレンズアレイ403a、403b、404a、404b及びシリンドリカルレンズ407を合わせたものが短辺方向のビームホモジナイザであり、これが本発明のビームホモジナイザに該当する。
前記ビームホモジナイザによって形成された前記エネルギー分布の均一な面410を、前記エネルギー分布の均一な面の後方1250mmに配置したダブレットシリンドリカルレンズ408によって、シリンドリカルレンズ408b第2面の後方220mmにある照射面に投影する。
すなわち、前記均一面410と、照射面409とは、ダブレットシリンドリカルレンズ408に対して共役な位置にある。
これにより、線状のビームスポットの短辺方向のエネルギー分布の均一化がなされ、短辺方向の長さが決定される。
ダブレットシリンドリカルレンズ408は、シリンドリカルレンズ408aとシリンドリカルレンズ408bから構成される。
シリンドリカルレンズ408aは、第1面が曲率半径125mmの曲面、第2面が曲率半径77mmの曲面、厚さ10mmのシリンドリカルレンズで、シリンドリカルレンズ408bは、第1面が曲率半径97mmの曲面、第2面が曲率半径−200mmの曲面、厚さ20mmのシリンドリカルレンズで、シリンドリカルレンズ408aの第2面とシリンドリカルレンズ408bの第1面との間隔は5.5mmである。
なお、照射面においてビームスポットの均一性をあまり要求しない場合、あるいはダブレットシリンドリカルレンズのF値(F=レンズ焦点距離/入射瞳径)が非常に大きい場合は、シングレットシリンドリカルレンズを用いても良い。
次に、図4(a)の平面図について説明する。
その平面図は、光学系が形成する線状のビームスポットの長辺方向を紙面に含む。
レーザ発振器401から出たレーザビームは、シリンドリカルレンズアレイ405a及びシリンドリカルレンズアレイ405bにより、スポットが長辺方向に分割される。
シリンドリカルレンズアレイ405aは、第1面が曲率半径40mmの曲面で、第2面が平面、厚さが3mm、長辺方向の幅が9mmのシリンドリカルレンズを曲率方向に12個並べたものであり、シリンドリカルレンズアレイ405bは、第1面が平面、第2面が曲率半径−55mmの曲面で、厚さが3mm、長辺方向の幅9mmのシリンドリカルレンズを曲率方向に12個並べたものである。
シリンドリカルレンズアレイ405aの第2主点とシリンドリカルレンズアレイ405bの第1主点との間隔は、シリンドリカルレンズアレイ405bの焦点距離113.3mmになるように配置する。
シリンドリカルレンズアレイ405bの第2面の後方82mmに配置された第1面が平面、第2面が曲率半径―2140mmのシリンドリカルレンズ406によって前記シリンドリカルレンズアレイ405a及び405bによって分割されたスポットが照射面409上で重ね合わされる。
これにより、線状のビームスポットの長辺方向のエネルギー分布の均一化がなされ、長辺方向の長さが決定される。
シリンドリカルレンズ406により線状のビームスポットの長辺方向における両端で発生する、エネルギーの減衰部分を少なくすることが可能になる。
しかしながら、装置構成上、本レンズの焦点距離が著しく長くなる場合があり、このようなときは、本レンズの効果が薄くなるため用いなくてもよいことがある。
以上、シリンドリカルレンズアレイ405a、405b及びシリンドリカルレンズ406を合わせたものが長辺方向のビームホモジナイザであるが、これは本発明のビームホモジナイザには該当しない。
前記のとおりであるから、図4に示した光学系により、照射面409上に短辺方向の長さが700μm、長辺方向の長さが300mmのエネルギー分布が均一な線状のビームスポットを形成することができる。
図7に、図4で示した光学系を光学設計ソフトによって、光線追跡の計算を行った結果を示す。
縦軸は得られたビームスポットの強度、横軸はビームスポットの短辺及び長辺の長さを示す。
本発明のビームホモジナイザと組み合わせるレーザ発振器は、大出力でかつ半導体膜によく吸収される波長域が好ましい。
半導体膜として珪素膜を用いた場合、吸収率を考慮し、用いるレーザ発振器の出すレーザビームの波長は600nm以下であることが好ましい。
このようなレーザビームを出すレーザ発振器には、例えば、エキシマレーザ、YAGレーザ(高調波)、ガラスレーザ(高調波)がある。
また、珪素膜の結晶化に適当な波長のレーザビームを発振するレーザ発振器として、例えば、YVO4レーザ(高調波)、YLFレーザ(高調波)、Arレーザ、GdVO4レーザ(高調波)、Ti:Sapphireレーザ(高調波)がある。
本発明の光学系は、空気中で用いても良いし、高いエネルギーを持ったレーザ光によるブレイクダウンやレンズ表面の損傷を抑制するために窒素やAr雰囲気下で使用してもよい。
本実施例は、以上で記載した光学系とは別の光学系の例であり、それは図5に図示するとおりのものである。
その図5中、短辺方向のホモジナイザを形成するシリンドリカルレンズアレイ以外の部分は、実施例1を図示する図4に示した光学系と全く同じ光路を通る。
図5(b)の側面図に沿って本実施例に示すビームホモジナイザを説明する。
なお、本実施例で示すレンズは、XeClエキシマレーザに対して高い透過率とレーザ耐性をもつ合成石英製とする。
レーザ発振器から射出されたレーザビームは、以下に記載するシリンドリカルレンズアレイによってスポットが短辺方向に分割される。
シリンドリカルレンズアレイ503は、第1面が曲率半径412.8mmの曲面、第2面が平面、厚さが5mm、短辺方向の幅が4mmのシリンドリカルレンズを曲率方向に11個並べたものである。
シリンドリカルレンズアレイ503の第2主点は、シリンドリカルレンズの第2面からレンズの内側約3.6mmに形成される。
シリンドリカルレンズアレイ404aは、第1面が曲率半径−262.4mmの曲面、第2面が平面、厚さが5mm、短辺方向の幅が4mmのシリンドリカルレンズを曲率方向に11個並べたもので、シリンドリカルレンズアレイ404bは、第1面が平面、第2面が曲率半径−200mmの曲面、厚さが5mm、短辺方向の幅が4mmのシリンドリカルレンズを曲率方向に11個並べたものである。
シリンドリカルレンズアレイ404aの第2面とシリンドリカルレンズアレイ404bの第1面間距離は60mmで、シリンドリカルレンズアレイ404aとシリンドリカルレンズアレイ404bの合成焦点距離は1139.8mmで、該2枚のレンズ系の第1主点位置は、シリンドリカルレンズアレイ404b第2面の後方約118mmの位置に形成される。
シリンドリカルレンズアレイ503の第2主点と、シリンドリカルレンズアレイ404aとシリンドリカルレンズアレイ404bからなるレンズ系の第1主点位置との距離が、シリンドリカルレンズアレイ404aとシリンドリカルレンズアレイ404bの合成焦点距離である1139.8mmになるよう、シリンドリカルレンズアレイ404aはシリンドリカルレンズアレイ503の第2面の後方948.2mmになるように配置する。
シリンドリカルレンズアレイ503、404a及び404bによって分割されたスポットは、シリンドリカルレンズアレイ404b第2面の後方1815mmに配置された第1面が曲率半径486mmの曲面、第2面が平面、厚さが20mmシリンドリカルレンズ407によって集光され、シリンドリカルレンズ405第2面から後方1000mmの位置に短辺方向の長さが3.6mmのエネルギー分布の均一な面が形成される。
凹レンズであるシリンドリカルレンズアレイ404aと凸レンズであるシリンドリカルレンズアレイ404bを、その合成焦点距離と同じ焦点距離をもつ1枚の凸レンズのシリンドリカルレンズアレイで置き換えた場合と比較して、光路長を約119.6mm短くすることが可能となる。
本実施例では、以上で記載した光学系とは別の光学系の例を挙げ、図8を用いて説明する。
なお、他の実施例と同様に、本実施例で示すレンズはXeClエキシマレーザに対して高い透過率とレーザ耐性をもつ合成石英製とするが、用いるレーザや波長領域に合わせて適宜レンズの材料を選択することも可能である。
図8(a)は、図4(b)で説明した光学系において、ビームの短辺方向のエネルギー密度分布を均一化する光学系のみを記載している。
なお、長辺方向のエネルギー密度分布を均一化する光学系は、他の実施例と同様に用いる。
ここで用いているシリンドリカルレンズアレイ403a及び403bは、本発明のビームホモジナイザにおける光路短縮型前側アレイレンズに該当するものであり、これを第1面、第2面ともに曲率を有するシリンドリカルレンズアレイ801に変更した場合を図8(b)に示す。
シリンドリカルレンズアレイ801は、第1面の曲率が47.8mm、第2面の曲率が50.5mm、厚さが10mmであり、焦点距離は832.8mmである。
また、シリンドリカルレンズアレイ801の第2主点は、第2面から第1面方面に56.9mm、すなわち第1面から前方に46.9mm離れている位置に形成されている。
このシリンドリカルレンズアレイ801の第2主点と、シリンドリカルレンズアレイ404aとシリンドリカルレンズ404bからなるレンズ系(以下、第2レンズ系と呼ぶ)の第1主点位置との距離が、第2レンズ系の合成焦点距離である1139.8mmになるように、シリンドリカルレンズアレイ801を配置する。
つまり、シリンドリカルレンズアレイ801の第2面とシリンドリカルレンズアレイ404aの第1面との間隔は894.9mmになる。
両面に曲面を有するシリンドリカルレンズアレイ801を、シリンドリカルレンズアレイ801の焦点距離と同じ焦点距離を持つ一枚の平凸レンズのシリンドリカルレンズアレイ(第1面が曲面、厚さ5mm)で置き換えた場合と比較すると、図8に示す光学系は、光路長を48.5mm短くすることが可能になる。
なお、本実施例では、短辺方向のエネルギー密度分布を均一化する例を示したが、長辺方向のエネルギー密度分布の均一化に用いてもよいし、長辺方向と短辺方向のエネルギー密度分布を共に均一化するときに用いてもいい。
前記したとおり、本実施例では、シリンドリカルレンズアレイ403a及びシリンドリカルレンズアレイ403bを、両面に曲面を持つ1枚のシリンドリカルレンズアレイ801に置き換えたときに、1枚の平凸レンズを用いる場合に比べて光路長を短縮する効果を持つことを示している。
なお、シリンドリカルレンズアレイ404a及びシリンドリカルレンズアレイ404bを、両面に曲面を持つ1枚のシリンドリカルレンズアレイ801に置き換えても同様の効果を得ることが可能である。
さらに、シリンドリカルレンズアレイ403a及びシリンドリカルレンズアレイ403bを両面に曲面を持つ1枚のシリンドリカルレンズアレイ801に置き換えるとともに、シリンドリカルレンズアレイ404a及びシリンドリカルレンズアレイ404bを両面に曲面をもつ1枚のシリンドリカルレンズアレイに置き換えることもでき、その場合には、前側と後側の両レンズアレイの置き換えによる光路短縮効果を得ることができる。
すなわち、その場合には光路短縮型前側アレイレンズと光路短縮型後側アレイレンズとを採用した場合の光路短縮効果を奏することができる。
本実施例では、実施例1等の他の実施例で記載した光学系を用いてビームの幅を調整することを図9を用いて説明する。
なお、本実施例で示すレンズはXeClエキシマレーザに対して高い透過率とレーザ耐性をもつ合成石英製とするが、用いるレーザや波長領域に合わせて適宜レンズの材料を選択することも可能である。
図9(a)は、図4(b)で説明した光学系において、ビームの短辺方向に関わる光学系のみを記載している。
なお、ビームの長辺方向に関わる光学系は他の実施例と同様に用いればよい。
そこにおいて、エネルギー密度分布が均一な点410は、シリンドリカルレンズ407の焦点である。
この点で形成されるビーム幅Dは、シリンドリカルレンズアレイ403a、403b、404a、404bが有する個々のレンズの短辺方向の幅をd、シリンドリカルレンズアレイ404aと404bの合成焦点距離をf404、シリンドリカルレンズ407の焦点距離をf407とすると、以下の式(4)で表わすことができる。
D=(f407/f404)×d 式(4)
上の式(4)に、f404=1139.8mm、f407=1000.8mm、d=4mmを代入すると、D=3.5mmと求められる。
このビームを倍率が5のレンズで投影することによって、幅700μmのビームを形成することができる。
ここで、図9(b)に示すように、エネルギー密度分布が均一な点410に形成されるビームの幅を変更したい場合は、シリンドリカルレンズアレイ404aの第2面から、シリンドリカルレンズアレイ404bの第1面までの距離を変えることで実現することができる。
ただし、この2つのレンズの距離を変えると、シリンドリカルレンズアレイ404a、404b系(第2レンズ系)の第1主点位置が移動する。
そのため、シリンドリカルレンズアレイ403a、403bを含むレンズ系(以下、第1レンズ系と呼ぶ)の第2主点位置から、第2レンズ系の第1主点位置までの距離をf404になるように、他のレンズを移動する必要がある。
例えば、図9(a)の光学系で形成されたビームの幅を変更する場合、シリンドリカルレンズアレイ404aを図9のz方向に+15.5mm移動して、シリンドリカルレンズアレイ404aの第2面とシリンドリカルレンズアレイ404bの第1面との間の距離を60mmから44.5mmに縮める。
この操作によって、第2レンズ系の合成焦点距離は、1139.8mmから1238.2mmになる。
なお、z軸は光軸に平行な軸であり、光が進む向きを正(+)とする。
そのシリンドリカルレンズアレイ404aの移動に伴って第2レンズ系の第1主点位置が移動する。
第1レンズ系の第2主点位置と、第2レンズ系の第1主点位置との距離が、第2レンズ系の合成焦点距離と等しくなるように第1レンズ系全体を図9のz軸方向に−113.6mm移動する。
また、シリンドリカルレンズアレイ404aを動かすことにより、焦点距離f404の値が1238.2mmになる。
前記のようにすると、式1に代入して確認されるように、エネルギー密度分布が均一な点410には、幅3.23mmのビームが形成される。
さらに、倍率が5のレンズでこのビームを他の面に投影することによって、646μmのビームを形成することができる。
以上のとおりであり、本発明のビームホモジナイザを用いると、レンズの位置を移動させることによって、形成するビームの幅を変えることもできる。
なお、本実施例は実施例1の光学系を用いて説明しているが、本実施例は他の実施例と組み合わせることも可能である。
本実施例では、ビームの均一化及び光路長を短縮するためのレンズとしてフライアイレンズ(インテグレータともいう)を用いる例を示す。
フライアイレンズは、複眼レンズ構造をしたレンズの集合体であり、両面に曲率を持つ1種類のレンズ(一例としてロッドレンズ)素子群を配置することによって構成するものや、入射側レンズ素子群と射出側レンズを対向して配置することによって構成するものがある。
フライアイレンズの機能は、入射側のレンズ表面に入射した光を、レンズの射出側を経ることによって照射表面上に投影するものである。
投影された各々の光が照射面上で足し合わせられると、照射面における強度分布は均一となる。
また、照射面上のビームスポットの形状はレンズ素子の形状を反映したものとなる。
本実施例では、フライアイレンズを構成する個々のレンズの形状が正方形であるものを用いる例を示すが、これに限らずフライアイレンズを構成するレンズの形状が長方形や三角形であるものも同様に用いることができる。
また、他の実施例と同様に、本実施例で示すレンズはXeClエキシマレーザに対して高い透過率とレーザ耐性を持つ合成石英製とするが、用いるレーザや波長領域に合わせて適宜レンズの材料を選択することも可能である。
図10は、ビームの第1方向及び第1方向に直交する第2方向のホモジナイザをフライアイレンズで構成したときの光学系を示す図である。
なお、平面図を図10(a)、側面図を図10(b)としたが、本実施例ではフライアイレンズを構成する個々のレンズの形状は正方形であるため、ビームの第1辺方向と第2方向は同じように均一化される。
XeClエキシマレーザ発振器1001から射出されたレーザビームは、図10中の矢印の方向に伝播される。
まず、レーザビームは球体レンズ1002a及び1002bによって拡大される。
この構成は、レーザ発振器1001から射出されるレーザのビーム径が大きい場合には必要ない。
レーザ発振器1001から射出されたレーザビームは、以下に記載するフライアイレンズによってスポットが第1方向、第2方向ともに分割される。
フライアイレンズ1003aは、図11(a)に示すような、第1面が曲率半径146.8mmの曲面、第2面が平面、厚さが5mm、第1方向と第2方向の長さが共に4mmの球面レンズを、図11(b)に示すように第1方向に11個 第2方向に11個並べたものである。
また、フライアイレンズ1003bは、第1面が平面、第2面が曲率半径160mmの曲面、厚さが5mm、第1方向と第2方向の長さが共に4mmの球面レンズを、図11(b)に示すように第1方向に11個 第2方向に11個並べたものである。
フライアイレンズ1003aの第2面と、フライアイレンズ1003bの第1面との距離は85mmで、フライアイレンズ1003aとフライアイレンズ1003bの合成焦点距離は837.5mmで、これらの2枚のレンズ系の第2主点位置は、フライアイレンズ1003aの第1面の前方162.4mmの位置に形成される。
フライアイレンズ1004aは、図11(c)に示すような、第1面が曲率半径−262.4mmの曲面、第2面が平面、厚さ5mm、第1方向と第2方向の長さが共に4mmの球面レンズを第1方向に11個 第2方向に11個並べたもので、フライアイレンズ1004bは、第1面が平面、第2面が曲率半径−200mmの曲面、厚さが5mm、第1方向と第2方向の長さが共に4mmの球面レンズを第1方向に11個 第2方向に11個並べたものである。
フライアイレンズ1004aの第2面と、フライアイレンズ1004bの第1面との間の距離が60mmになるように両フライアイレンズ1004a及び1004bを配置すると、フライアイレンズ1004aとフライアイレンズ1004bとの合成焦点距離が139.8mmとなり、この2枚のレンズ系の第1主点位置は、フライアイレンズ1004bの第2面の後方約118mmになる。
なお、2つのレンズからなる合成レンズ系において、焦点距離f及び2つめのレンズの第2主点の位置から合成レンズ系の第2主点位置までの距離zは、それぞれ前記した式(2)及び(3)の計算式で求めることができる。
フライアイレンズ1003aとフライアイレンズ1003bからなる前側合成レンズの第2主点位置と、フライアイレンズ1004aとフライアイレンズ1004bからなる後側合成レンズの第1主点との距離が、フライアイレンズ1004aとフライアイレンズ1004bの合成焦点距離である1139.8mmになるように、フライアイレンズ1004aは、フライアイレンズ1003b第2面の後方694.4mmの位置に配置する。
フライアイレンズ1003a、1003b、1004a及び1004bによって分割されたスポットは、フライアイレンズ1004b第2面の後方1815mmに配置された、第1面が曲率半径486mmの曲面、第2面が平面、厚さが20mmの球面レンズ1005によって集光され、球面レンズ1005の第2面から後方約1000mmの位置に、一辺が3.5mmのエネルギー分布が均一な正方形状の面1008が形成される。
ここで、フライアイレンズ1003aとフライアイレンズ1003bを、その合成焦点距離と同じ焦点距離を持つ、第1面が曲面、第2面が平面、レンズ厚が5mmの1枚のフライアイレンズで置き換え、また、フライアイレンズ1004aとフライアイレンズ1004bを、その合成焦点距離と同じ焦点距離を持つ、第1面が平面、第2面が曲面、レンズ厚が5mmの1枚のフライアイレンズに置き換えた場合と比較すると、光路長を約283.6mm短くすることが可能となる。
以上、フライアイレンズ1003a、1003b、1004a、1004b及び球面レンズ1005を合わせたものが本発明のビームホモジナイザである。
上記のビームホモジナイザによって形成されたエネルギー分布が均一な面1008を、このエネルギー分布が均一な面1008の後方1250mmに配置したダブレットレンズ1006によって、球面レンズ1006bの第2面の後方220mmにある照射面1007に投影する。
すなわち、エネルギー分布が均一な面1008と照射面1007とは、ダブレットレンズ1006に対して共役な位置にある。
これにより、正方形状のビームスポットの第1方向及び第2方向のエネルギー分布の均一化がなされ、両方向の長さが決定される。
なお、ダブレットレンズ1006は、球面レンズ1006aと球面レンズ1006bから構成されている。
その球面レンズ1006aは、第1面が曲率半径125mm曲面、第2面が曲率半径77mmの曲面、厚さ10mmの球面レンズで、球面レンズ1006bは、第1面が曲率半径97mmの曲面、第2面が曲率半径−200mmの曲面、厚さが20mmの球面レンズであり、球面レンズ1006aの第2面と球面レンズ1006bの第1面との間隔は、5.5mmである。
なお、照射面1007において、ビームスポットの均一性をあまり要求しない場合、あるいはダブレットレンズのF値(F=レンズ焦点距離/入射瞳径)が非常に大きい場合では、シングレット(単)レンズを用いても良い。
以上より、図10に示した光学系により、照射面1007に、一辺が700μmのエネルギー分布が均一な正方形状のビームスポットを形成することができる。
本発明のビームホモジナイザと組み合わせるレーザ発振器は、大出力でかつ半導体膜に良く吸収される波長域であることが好ましい。 半導体膜として珪素膜を用いた場合、吸収率を考慮すると、用いるレーザ発振器の出すレーザビームの波長は、600nm以下であることが好ましい。
このようなレーザビームを出すレーザ発振器には、例えばエキシマレーザ、YAGレーザ(高調波)、ガラスレーザ(高調波)、YVO4レーザ(高調波)、YLFレーザ(高調波)、Arレーザ、GdVO4レーザ(高調波)、チタン・サファイアレーザ(高調波)がある。
なお、ここで挙げたレーザに限らず、他のレーザを用いても構わない。
また、レーザは公知の非線形光学素子を用いて高調波に変換して、600nm以下の波長にすればよい。
本発明の光学系は、空気中で用いても良いし、高いエネルギーを持ったレーザ光によるブレイクダウンやレンズ表面の損傷を抑制するために、窒素やアルゴン雰囲気下で使用しても良い。
本実施例においては、フライアイレンズを構成する素子として球面平凸レンズおよび球面平凹レンズを用いた例を示したが、構成要素として第1面、第2面ともに曲面からなるレンズを用いてもよいし、第1方向の曲率と第2方向の曲率が異なるレンズを用いてもよい。
第1方向の曲率と第2方向の曲率が異なるレンズを用いた場合には、集光レンズが球面レンズの場合、形成されるビームスポットは長方形状となる。
なお、アスペクト比が1より大きい矩形状のビームスポットを形成したい場合、集光レンズには球面レンズではなく、第1方向と第2方向の曲率が異なるトーリックレンズ又はクロスシリンドリカルレンズを用いてよいし、第1方向のみを集光するシリンドリカルレンズと第2方向のみを集光するシリンドリカルレンズを配置してもよい。
また、本実施例では、片面に曲率を有するフライアイレンズを用いた例を示しているが、実施例3と同様にフライアイレンズ1003a及び1003bを、第1面、第2面ともに曲率を有するフライアイレンズに変更することも可能である。
この場合にも、実施例3と同様に両面に曲率を有するフライアイレンズを、このフライアイレンズと同じ焦点距離を持つ一枚の平凸レンズのフライアイレンズで置き換えた場合よりも光路長を短縮することが可能である。
さらに、フライアイレンズ1004a及び1004bを、第1面、第2面ともに曲率を有するフライアイレンズに変更しても同様の効果を得ることが可能である。
また、フライアイレンズ1003a及び1003bを両面に曲率を持つ1枚のフライアイレンズに置き換えるとともに、フライアイレンズ1004a及び1004bを両面に曲率を持つ1枚のフライアイレンズに置き換えることもでき、その場合には、前側と後側の両レンズ置き換えによる光路短縮効果を得ることができる。
すなわち、その場合には光路短縮型前側アレイレンズと光路短縮型後側アレイレンズとを採用した場合の光路短縮効果を奏することができる。
本実施例においては、本発明のレーザ照射装置を用いたnチャネル型TFT及びpチャネル型TFTを同一基板上に、同時に作製する方法について、図12、図13を用いて説明する。
基板1201上に金属層1202が形成され、その上に接着体1203が形成される。
本実施例では、基板1201として、ガラス基板を用い、金属層1202には、タングステン(W)を主成分とする金属材料を用いる。
なお、接着体1203は、後で形成されるTFTの間に配置されるように所望の形状に加工され、形成される。
次に、金属層1202及び接着体1203上に下地絶縁膜としても機能する酸化物層1204を形成する。
本実施例では、プラズマCVD法で成膜温度300℃、原料ガスSiH4、N2Oから作製される酸化窒化シリコン膜(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)を100nmの厚さに成膜することにより、酸化物層1204を形成する。
さらに、大気解放せず連続的にプラズマCVD法で成膜温度300℃、成膜ガスSiH4で非晶質構造を有する半導体層(ここでは非晶質シリコン層)を54nmの厚さで形成する。
この非晶質シリコン層は水素を含んでおり、後の熱処理によって水素を拡散させ、物理的手段で酸化物層の層内、あるいは界面において剥離することができる。
その後、重量換算で10ppmのニッケルを含む酢酸ニッケル溶液をスピナー法により塗布するが、その際には、塗布法に代えてスパッタ法でニッケル元素を全面に散布する方法を用いてもよい。
次いで、加熱処理を行い結晶化させて結晶構造を有する半導体膜(ここではポリシリコン層)を形成するが、ここでは脱水素化のための熱処理(500℃、1時間)の後、結晶化のための熱処理(550℃、4時間)を行って結晶構造を有するシリコン膜を得る。
また、この脱水素化のための熱処理(500℃、1時間)は、非晶質シリコン膜に含まれる水素を金属層1202と酸化物層1204との界面に拡散する熱処理を兼ねている。 なお、ここではシリコンの結晶化を助長する金属元素としてニッケルを用いた結晶化技術を用いるが、他の公知の結晶化技術、例えば固相成長法やレーザ結晶化法を用いてもよい。
次に、結晶構造を有するシリコン膜表面の酸化膜を希フッ酸等で除去した後、結晶化率を高め、結晶粒内に残される欠陥を補修するためのレーザ光(XeCl:波長308nm)の照射を大気中、また酸素雰囲気中で行う。
本実施例では、実施例2で用いたレーザ照射装置を用いるが、それは図5に図示するとおりのものである。
図5中、短辺方向のホモジナイザを形成するシリンドリカルレンズアレイ以外の部分は、実施例1を図示する図4に示した光学系と全く同じ光路を通る。
図5(b)の側面図に沿って本実施例に示すビームホモジナイザを説明する。
なお、本実施例で示すレンズは、XeClエキシマレーザに対して高い透過率とレーザ耐性をもつ合成石英製とするが、他のレーザを用いる場合には、レンズの材質を適宜変更することができ、例えば、ポロシリケートクラウンガラス、石英、サファイヤなどを材料とするレンズを用いることができる。
レーザ発振器から射出されたレーザビームは、以下に記載するシリンドリカルレンズアレイによってスポットが短辺方向に分割される。
シリンドリカルレンズアレイ503は、第1面が曲率半径412.8mmの曲面、第2面が平面、厚さが5mm、短辺方向の幅が4mmのシリンドリカルレンズを曲率方向に11個並べたものである。
シリンドリカルレンズアレイ503の第2主点は、シリンドリカルレンズの第2面からレンズの内側約3.6mmに形成される。
シリンドリカルレンズアレイ404aは、第1面が曲率半径−262.4mmの曲面、第2面が平面、厚さが5mm、短辺方向の幅が4mmのシリンドリカルレンズを曲率方向に11個並べたもので、シリンドリカルレンズアレイ404bは、第1面が平面、第2面が曲率半径−200mmの曲面、厚さが5mm、短辺方向の幅が4mmのシリンドリカルレンズを曲率方向に11個並べたものである。
シリンドリカルレンズアレイ404aの第2面とシリンドリカルレンズアレイ404bの第1面間距離は60mmで、シリンドリカルレンズアレイ404aとシリンドリカルレンズアレイ404bの合成焦点距離は1139.8mmで、該2枚のレンズ系の第1主点位置は、シリンドリカルレンズアレイ404b第2面の後方約118mmの位置に形成される。
シリンドリカルレンズアレイ503の第2主点と、シリンドリカルレンズアレイ404aとシリンドリカルレンズアレイ404bからなるレンズ系の第1主点位置との距離が、シリンドリカルレンズアレイ404aとシリンドリカルレンズアレイ404bの合成焦点距離である1139.8mmになるよう、シリンドリカルレンズアレイ404aはシリンドリカルレンズアレイ503の第2面の後方948.2mmになるように配置する。
シリンドリカルレンズアレイ503、404a及び404bによって分割されたスポットは、シリンドリカルレンズアレイ404b第2面の後方1815mmに配置された第1面が曲率半径486mmの曲面、第2面が平面、厚さが20mmシリンドリカルレンズ407によって集光され、シリンドリカルレンズ405第2面から後方1000mmの位置に短辺方向の長さが3.6mmのエネルギー分布の均一な面が形成される。
前記のとおりであり、本実施例6では、凹レンズであるシリンドリカルレンズアレイ404aと凸レンズであるシリンドリカルレンズアレイ404bを、その合成焦点距離と同じ焦点距離をもつ一枚の凸レンズのシリンドリカルレンズアレイで置き換えた場合と比較して、短辺方向の光路長を約119.6mm短くすることが可能となる。
以上の説明は、短辺方向におけるエネルギー分布の均一化及び光路長の短縮に関するものであるが、長辺方向においてもエネルギー分布の均一化は行うことができる。
その長辺方向のエネルギー分布の均一化は、シリンドリカルレンズ405a及び405bにより行われるものであり、その点に関しては、図4及び図5に図示されたレーザ照射装置において共通するものである。
その具体的内容については、図4に図示されたレーザ照射装置を用いる実施例1の説明において詳細に記載されており、本実施例6でも同一のものが採用できる。
そのレーザ照射に用いるレーザ光については、波長400nm以下のエキシマレーザ光や、YAGレーザの第2高調波、第3高調波を用いる。
そのレーザ光については、繰り返し周波数10〜1000Hz程度のパルスレーザ光を用い、当該レーザ光を光学系にて100〜500mJ/cm2に集光し、90〜95%のオーバーラップ率をもって照射し、シリコン膜表面を走査させればよいが、ここでは、繰り返し周波数30Hz、エネルギー密度470mJ/cm2でレーザ光の照射を大気中で行う。
また、そのレーザ光の照射は、大気中又は酸素雰囲気中で行うため、それにより表面に酸化膜が形成される。
なお、ここではパルスレーザを用いる例を示したが、連続発振のレーザを用いてもよく、非晶質半導体膜の結晶化に際し、大粒径の結晶を得るためには、連続発振が可能な固体レーザを用い、基本波の第2高調波〜第4高調波を適用するのが好ましい。
代表的には、Nd:YVO4レーザ(基本波1064nm)の第2高調波(532nm)や第3高調波(355nm)を適用すればよい。
連続発振のレーザを用いる場合には、出力10Wの連続発振のYVO4レーザから射出されたレーザ光を非線形光学素子により高調波に変換する。
さらに、共振器の中にYVO4結晶と非線形光学素子を入れて、高調波を射出する方法もあり、好ましくは光学系により照射面にて矩形状または楕円形状のレーザ光に成形して、被処理体に照射する。
その際のエネルギー密度は0.01〜100MW/cm2程度(好ましくは0.1〜10MW/cm2)が必要であり、10〜2000cm/s程度の速度でレーザ光に対して相対的に半導体膜を移動させて照射すればよい。
なお、以上に挙げたレーザに限らず、他のレーザを用いても構わない。
その後、上記レーザ光の照射により形成された酸化膜に加え、オゾン水で表面を120秒処理して合計1〜5nmの酸化膜からなるバリア層を形成する。
本実施例ではオゾン水を用いてバリア層を形成するが、酸素雰囲気下の紫外線の照射で結晶構造を有する半導体膜の表面を酸化する方法や酸素プラズマ処理により結晶構造を有する半導体膜の表面を酸化する方法やプラズマCVD法やスパッタ法や蒸着法などで1〜10nm程度の酸化膜を堆積してバリア層を形成してもよい。
また、バリア層を形成する前にレーザ光の照射により形成された酸化膜を除去してもよい。
次に、バリア層上にスパッタリング法にてゲッタリングサイトとなるアルゴン元素を含む非晶質シリコン膜を10nm〜400nm、ここでは膜厚100nmで成膜する。
本実施例では、アルゴン元素を含む非晶質シリコン膜は、シリコンターゲットを用いてアルゴンを含む雰囲気下で形成するが、プラズマCVD法を用いてアルゴン元素を含む非晶質シリコン膜を形成する場合、成膜条件は、モノシランとアルゴンの流量比(SiH4:Ar)を1:99とし、成膜圧力を6.665Pa(0.05Torr)とし、RFパワー密度を0.087W/cm2とし、成膜温度を350℃とする。
さらに、650℃に加熱された炉に入れて3分の熱処理を行いゲッタリングして、結晶構造を有する半導体膜中のニッケル濃度を低減する。
なお、炉に代えてランプアニール装置を用いてもよい。
その後、バリア層をエッチングストッパーとして、ゲッタリングサイトであるアルゴン元素を含む非晶質シリコン膜を選択的に除去した後、バリア層を希フッ酸で選択的に除去する。
なお、ゲッタリングの際、ニッケルは酸素濃度の高い領域に移動しやすい傾向があるため、酸化膜からなるバリア層をゲッタリング後に除去することが望ましい。
次いで、得られた結晶構造を有するシリコン膜(ポリシリコン膜とも呼ばれる)の表面にオゾン水で薄い酸化膜を形成した後、レジストからなるマスクを形成し、所望の形状にエッチング処理して島状に分離された半導体層1205、1206を形成する。
その半導体層1205、1206を形成した後、レジストからなるマスクを除去する(図12(A))。
その後フッ酸を含むエッチャントで酸化膜を除去すると同時にシリコン膜(半導体層1205、1206)の表面を洗浄した後、ゲート絶縁膜1207となるシリコンを主成分とする絶縁膜を形成するが、本実施例では、プラズマCVD法により115nmの厚さで酸化シリコン膜を形成する(図12(B))。
さらに、ゲート絶縁膜1207上に膜厚20〜100nmの第1の導電膜1208と、膜厚100〜400nmの第2の導電膜1209とを積層形成する。
本実施例では、ゲート絶縁膜1207上に第1の導電膜1208となる膜厚50nmの窒化タンタル膜、第2の導電膜1209となる膜厚370nmのタングステン膜を順次積層する。
なお、第1の導電膜1208及び第2の導電膜1209を形成する導電性材料としてはTa、タングステン、Ti、Mo、Al、Cuから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料を用いることができる。
その際、第1の導電膜1208及び第2の導電膜1209としてはリン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜や、AgPdCu合金を用いてもよい。
また、2層構造に限定されず、例えば、膜厚50nmのタングステン膜、膜厚500nmのアルミニウムとシリコンの合金(Al−Si)膜、膜厚30nmの窒化チタン膜を順次積層した3層構造としてもよく、その場合には、第1の導電膜のタングステンに代えて窒化タングステン、第2の導電膜のアルミニウムとシリコンの合金(Al−Si)膜に代えてアルミニウムとチタンの合金膜(Al−Ti)、第3の導電膜の窒化チタン膜に代えてチタン膜を用いてもよい。
なお、単層構造であってもよい。
次に、図12(C)に示すように光露光工程によりレジストからなるマスク1210、1211を形成し、ゲート電極及び配線を形成するための第1のエッチング処理を行うが、その第1のエッチング処理では第1及び第2のエッチング条件で行う。
その際のエッチング用ガスとしては、Cl2、BCl3、SiCl4、CCl4等を代表とする塩素系ガス又はCF4、SF6、NF3等を代表とするフッ素系ガス、またはO2を適宜用いることができる。
そのエッチングには、ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用いると良く、そのICPエッチング法を用い、エッチング条件(コイル型の電極に印加される電力量、基板側の電極に印加される電力量、基板側の電極温度等)を適宜調節することによって所望のテーパー形状に膜をエッチングすることができる。
本実施例では、基板側(試料ステージ)にも150WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。
なお、基板側の電極面積サイズは、12.5cm×2.5cmであり、コイル型の電極面積サイズ(ここではコイルの設けられた石英円板)は、直径25cmの円板である。 この第1のエッチング条件によりタングステン膜をエッチングして第1の導電層の端部をテーパー形状とする。
第1のエッチング条件でのタングステンに対するエッチング速度は200.39nm/min、窒化タンタルに対するエッチング速度は80.32nm/minであり、窒化タンタルに対するタングステンの選択比は約2.5である。
また、この第1のエッチング条件によって、タングステンのテーパー角は、約26°となる。
この後、レジストからなるマスク1210、1211を除去せずに第2のエッチング条件に変え、エッチング用ガスにCF4とCl2とを用い、それぞれのガス流量比を30/30(sccm)とし、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して約30秒程度のエッチングを行った。
基板側(試料ステージ)にも20WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。
CF4とCl2を混合した第2のエッチング条件ではタングステン膜及び窒化タンタル膜とも同程度にエッチングされる。
第2のエッチング条件でのタングステンに対するエッチング速度は58.97nm/min、窒化タンタルに対するエッチング速度は66.43nm/minである。
なお、ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させると良い。
上記第1のエッチング処理では、レジストからなるマスクの形状を適したものとすることにより、基板側に印加するバイアス電圧の効果により第1の導電層及び第2の導電層の端部がテーパー形状となり、このテーパー部の角度は15〜45°とすればよい。
こうして、第1のエッチング処理により 、第1の導電層1212aと第2の導電層1212bから第1の形状の導電層1212が形成され、第1の導電層1213aと第2の導電層1213bから第1の形状の導電層1213が形成される。
ゲート絶縁膜となる絶縁膜1207は、10〜20nm程度エッチングされ、第1の形状の導電層1212、1213で覆われない領域が薄くなったゲート絶縁膜1207となる。
次に、図12(D)に示すように、レジストからなるマスクを除去せずに第2のエッチング処理により第2の形状の導電層1214、1215を形成する。
ここでは、エッチング用ガスにSF6とCl2とO2とを用い、それぞれのガス流量比を24:12:24(sccm)とし、1.3Paの圧力でコイル型の電極に700WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成してエッチングを25秒行う。
基板側(試料ステージ)にも10WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。
第2のエッチング処理でのタングステンに対するエッチング速度は227.3nm/min、窒化タンタルに対するエッチング速度は32.1nm/min、窒化タンタルに対するタングステンの選択比は7.1であり、ゲート絶縁膜1211であるSiONに対するエッチング速度は33.7nm/min、SiONに対するタングステンの選択比は6.83である。
このようにエッチング用ガスにSF6を用いた場合、ゲート絶縁膜1211との選択比が高いので膜減りを抑えることができ、本実施例におけるゲート絶縁膜1207の膜減りは8nm程度である。
この第2のエッチング処理によりタングステンのテーパー角を70°とすることができ、第2の導電層1214b、1215bを形成する。
このとき、第1の導電層は、ほとんどエッチングされず、第1の導電層1214a、1215aとなる。
なお、第1の導電層1214a、1215aは、第1の導電層1212a、1213aとほぼ同一サイズである。
実際には、第1の導電層の幅は、第2のエッチング処理前に比べて約0.3μm程度、即ち線幅全体で0.6μm程度後退する場合もあるがほとんどサイズに変化がない。
また、2層構造に代えて、膜厚50nmのタングステン膜、膜厚500nmのアルミニウムとシリコンの合金(Al−Si)膜、膜厚30nmの窒化チタン膜を順次積層した3層構造とした場合、第1のエッチング処理における第1のエッチング条件としては、BCl3とCl2とO2とを原料ガスに用い、それぞれのガス流量比を65:10:5(sccm)とし、基板側(試料ステージ)に300WのRF(13.56MHz)電力を投入し、1.2Paの圧力でコイル型の電極に450WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して117秒のエッチングを行えばよい。
その第1のエッチング処理における第2のエッチング条件としては、CF4とCl2とO2とを用い、それぞれのガス流量比を25:25:10(sccm)とし、基板側(試料ステージ)にも20WのRF(13.56MHz)電力を投入し、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して約30秒程度のエッチングを行えばよい。
さらに、第2のエッチング処理としてはBCl3とCl2を用い、それぞれのガス流量比を20:60(sccm)とし、基板側(試料ステージ)には100WのRF(13.56MHz)電力を投入し、1.2Paの圧力でコイル型の電極に600WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成してエッチングを行えばよい。
次に、レジストからなるマスク1210、1211を除去した後、図13(A)に示すようにレジストからなるマスク1218を形成し第1のドーピング処理を行う。
ドーピング処理はイオンドープ法、もしくはイオン注入法で行えば良い。
なお、マスク1218はpチャネル型TFTを形成する半導体膜及びその周辺の領域を保護するマスクである。
第1のドーピング処理におけるイオンドープ法の条件はドーズ量を1.5×1015atoms/cm2、加速電圧を60〜100keVとしてリン(P)をドーピングする。
なお、n型を付与する不純物元素として、典型的にはリン(P)または砒素(As)を用いることができる。
ここでは、第2の導電層1214b、1215bをマスクとして各半導体層に不純物領域が自己整合的に形成されるが、勿論マスク1218で覆われた領域には添加されない。
こうして、第1の不純物領域1219と、第2の不純物領域1220が形成される。
第1の不純物領域1219には1×1020〜1×1021/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素が添加されているが、ここでは第1の不純物領域と同じ濃度範囲の領域をn+領域とも呼ぶ。
また、第2の不純物領域1220は第1の導電層1215aにより第1の不純物領域1219よりも低濃度に形成され、1×1018〜1×1019/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素が添加されることになる。
なお、第2の不純物領域1220は、テーパー形状である第1の導電層1215aの部分を通過させてドーピングを行うため、テーパ−部の端部に向かって不純物濃度が増加する濃度勾配を有している。
ここでは、第2の不純物領域1220と同じ濃度範囲の領域をn-領域とも呼ぶ。
次いで、レジストからなるマスク1218を除去した後、新たにレジストからなるマスク1221を形成して図13(B)に示すように第2のドーピング処理を行う。
ドーピング処理はイオンドーピング、もしくはイオン注入法で行えばよい。
なお、マスク1221はnチャネル型TFTを形成する半導体膜及びその周辺の領域を保護するマスクである。
第2のドーピング処理におけるイオンドーピングの条件は、ドーズ量を1×1015〜2×1016atoms/cm2とし、加速電圧を50〜100keVとしてボロン(B)をドーピングする。
ここでは、第2の導電層1214b、1215bをマスクとして、各半導体層に不純物領域が自己整合的に形成されるが、勿論マスク1221で覆われた領域にはボロンは添加されない。
上記第2のドーピング処理により、pチャネル型TFTを形成する半導体層にp型の導電型を付与する不純物元素が添加された第3の不純物領域1222及び第4の不純物領域1223を形成する。
さらに、第3の不純物領域1222には1×1020〜1×1021/cm3の濃度範囲でp型を付与する不純物元素が添加されるようにする。
また、第4の不純物領域1223は第1の導電層1214aのテーパー部と重なる領域に形成されるものであり、1×1018〜1×1020/cm3の濃度範囲でp型を付与する不純物元素が添加されるようにする。
なお、第4の不純物領域1223は、テーパー形状である第1の導電層1214aの部分を透過させてドーピングを行うため、テーパー部の端部に向かって不純物濃度が増加する濃度勾配を有する。
ここでは、第4の不純物領域1223と同じ濃度範囲の領域をp-領域とも呼ぶ。
以上の工程により、それぞれの半導体層にn型またはp型の導電型を有する不純物領域が形成される。
なお、第2の形状の導電層1214、1215はTFTのゲート電極となる。
次に、それぞれの半導体層に添加された不純物元素を活性化処理する工程を行う。
この活性化工程は、ランプ光源を用いたラピッドサーマルアニール法(RTA法)、或いはYAGレーザまたはエキシマレーザを裏面から照射する方法、或いは炉を用いた熱処理、或いはこれらの方法のうち、いずれかと組み合わせた方法によって行う。
その後、第1の絶縁膜1224を形成する。
なお、本実施例では、プラズマCVD法により形成された膜厚50nmの窒化酸化シリコン膜を用いるが、勿論、この絶縁膜は窒化酸化シリコン膜に限定されるものでなく、窒化シリコン、酸化シリコンといった絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。
さらに、第1の絶縁膜1224上に第2の絶縁膜1225を形成する。
ここで形成される第2の絶縁膜1225には、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化シリコンなどの絶縁膜を用いることができるが、本実施例では、プラズマCVD法により形成された膜厚50nmの窒化シリコン膜を用いることとする。
次に、窒化シリコン膜からなる第2の絶縁膜1225を形成した後、熱処理(300〜550℃で1〜12時間の熱処理)を行い、半導体層を水素化する工程を行う(図13(C))。
この工程は第2の絶縁膜1225に含まれる水素により半導体層のダングリングボンドを終端する工程であるが、水素化の他の手段として、水素雰囲気下で350℃程度の熱処理や、プラズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用いる)を行うこともできる。
その後、第2の絶縁膜1225上に有機絶縁物材料からなる第3の絶縁膜1226を形成するが、ここでは、膜厚1.6μmのアクリル樹脂膜を形成する。
さらに、各不純物領域に達するコンタクトホール1227を形成する。
なお、本実施例で用いるアクリル樹脂は感光性アクリルであるため、露光して現像することにより所望の位置を開孔することができる。
また、第1の絶縁膜1224および第2の絶縁膜1225の一部のエッチングには、ドライエッチング法を用い、第1の絶縁膜1224をエッチングストッパーとして第2の絶縁膜1225のエッチングを行ってから、第1の絶縁膜1224のエッチングを行う。
これによりコンタクトホール1227を得る。
前記したとおり、本実施例では、有機樹脂膜で形成された第3の絶縁膜1226を形成した後でコンタクトホールを形成する場合について説明したが、第3の絶縁膜1226を形成する前に第2の絶縁膜1225および第1の絶縁膜1224をドライエッチングすることもできる。
なお、この場合には、エッチング処理後、第3の絶縁膜1226を形成する前に基板を熱処理(300〜550℃で1〜12時間の熱処理)するのが好ましい。
さらに、図13(D)に示すようにAl、Ti、Mo、タングステン等を用いて配線1228を形成することにより、nチャネル型TFT1301、pチャネル型TFT1302を同一基板上に形成することができる。
本発明のレーザ照射装置を用いると、本実施例で説明した半導体装置に限らず、様々な半導体装置を作製することが可能になる。
また、本実施例は、実施の形態および他の実施例と自由に組み合わせることが可能である。
ビームホモジナイザの概念を説明する図。 凸レンズと凹レンズの合成レンズの第1主点及び第2主点、並びに合成焦点距離を説明する図。 本発明のビームホモジナイザの概念を説明する図。 本発明のレーザ照射装置を説明する図。 本発明のレーザ照射装置の別の態様を説明する図。 背景技術のレーザ照射装置を説明する図。 図4に図示した本発明のレーザ照射装置を光学設計ソフトによって計算した結果を示す図。 実施例3を図示する図。 実施例4を図示する図。 実施例5を図示する図。 実施例5で用いるフライアイレンズの構造を図示する図。 実施例6のTFTの作製方法について説明する図。 実施例6のTFTの作製方法について説明する図。
符号の説明
101 シリンドリカルレンズアレイ
102 シリンドリカルレンズアレイ
103 シリンドリカルレンズ
104 照射面
201 レンズ
202 レンズ
203 レンズ
204 レンズ
301 シリンドリカルレンズアレイ
302 シリンドリカルレンズアレイ
303 シリンドリカルレンズアレイ
304 シリンドリカルレンズアレイ
305 シリンドリカルレンズ
401 レーザ発振器
402a 球面レンズ
402b 球面レンズ
403a シリンドリカルレンズアレイ
403b シリンドリカルレンズアレイ
404a シリンドリカルレンズアレイ
404b シリンドリカルレンズアレイ
405a シリンドリカルレンズアレイ
405b シリンドリカルレンズアレイ
405 シリンドリカルレンズ
406 シリンドリカルレンズ
407 シリンドリカルレンズ
408 ダブレットシリンドリカルレンズ
409 照射面
410 面
503 シリンドリカルレンズアレイ
601 レーザ発振器
603 シリンドリカルレンズアレイ
604 シリンドリカルレンズ
605 シリンドリカルレンズ
606 ミラー
607 ダブレットシリンドリカルレンズ
608 照射面
801 シリンドリカルレンズアレイ
1001 レーザ発振器
1005 球面レンズ
1006 ダブレットレンズ
1007 照射面
1008 面
1201 基板
1202 金属層
1203 接着体
1204 酸化物層
1205 半導体層
1207 絶縁膜
1208 導電膜
1209 導電膜
1210 マスク
1211 ゲート絶縁膜
1212 導電層
1214 導電層
1218 マスク
1219 不純物領域
1220 不純物領域
1221 マスク
1222 不純物領域
1223 不純物領域
1224 絶縁膜
1225 絶縁膜
1226 絶縁膜
1227 コンタクトホール
1228 配線
1301 nチャネル型TFT
1302 pチャネル型TFT
602a シリンドリカルレンズアレイ
602b シリンドリカルレンズアレイ
1002a 球体レンズ
1002b 球体レンズ
1003a フライアイレンズ
1003b フライアイレンズ
1004a フライアイレンズ
1004b フライアイレンズ
1006a 球面レンズ
1006b 球面レンズ
1212a 導電層
1212b 導電層
1214a 導電層
1214b 導電層
1215a 導電層

Claims (15)

  1. 第2主点がビーム入射側前方に位置する光路短縮型前側アレイレンズと第1主点がビーム射出側後方に位置する光路短縮型後側アレイレンズと集光レンズとを備え、更に前記前側アレイレンズの第2主点と前記後側アレイレンズの第1主点との間隔を前記後側アレイレンズの焦点距離としたことを特徴とするビームホモジナイザ。
  2. 第2主点がビーム入射側前方に位置する光路短縮型前側アレイレンズと光路非短縮型後側アレイレンズと集光レンズとを備え、更に前記前側アレイレンズの第2主点と前記後側アレイレンズの第1主点との間隔を後側アレイレンズの焦点距離としたことを特徴とするビームホモジナイザ。
  3. 光路非短縮型前側アレイレンズと第1主点がビーム射出側後方に位置する光路短縮型後側アレイレンズと集光レンズとを備え、更に前記前側アレイレンズの第2主点と前記後側アレイレンズの第1主点との間隔を前記後側アレイレンズの焦点距離としたことを特徴とするビームホモジナイザ。
  4. 前記光路短縮型前側アレイレンズは、合成アレイレンズ又は両面に曲面を持つアレイレンズであって、
    前記合成アレイレンズは、2枚以上のアレイレンズで構成され、各アレイレンズがシリンドリカルレンズアレイ又はフライレンズアレイであり、
    前記両面に曲面を持つアレイレンズは、前方及び後方の両面に曲面を持つシリンドリカルレンズアレイ、フライアイレンズ、又はクロスドシリンドリカルレンズアレイのいずれかである請求項1又は2に記載のビームホモジナイザ。
  5. 前記光路短縮型後側アレイレンズは、合成アレイレンズ又は両面に曲面を持つアレイレンズであって、
    前記合成アレイレンズは、2枚以上のアレイレンズで構成され、各アレイレンズがシリンドリカルレンズアレイ又はフライアイレンズであり、
    前記両面に曲面を持つアレイレンズは、前方及び後方の両面に曲面を持つシリンドリカルレンズアレイ、フライアイレンズ、又はクロスドシリンドリカルレンズアレイのいずれかである請求項1又は3に記載のビームホモジナイザ。
  6. 前記光路非短縮型側アレイレンズを構成するアレイレンズは、シリンドリカルレンズアレイ又はフライアイレンズである請求項2に記載のビームホモジナイザ。
  7. 前記光路非短縮型前側アレイレンズを構成するアレイレンズは、シリンドリカルレンズアレイ又はフライアイレンズである請求項に記載のビームホモジナイザ。
  8. 前記集光レンズは、シリンドリカルレンズ、トーリックレンズ又はクロスドシリンドリカルレンズである請求項1ないし7のいずれか1項に記載のビームホモジナイザ。
  9. 前記光路短縮型前側アレイレンズは、それぞれ一方の面に曲面を有する2個のアレイレンズで構成され、
    前記2個のアレイレンズは、前方アレイレンズの曲面が凸型、後方アレイレンズの曲面が凹型である請求項1、2、又はに記載のビームホモジナイザ。
  10. 前記光路短縮型後側アレイレンズは、それぞれ一方の面に曲面を有する2個のアレイレンズで構成され、
    前記2個のアレイレンズの前方アレイレンズの曲面が凹型、後方アレイレンズの曲面が凸型である請求項1、3、又は5に記載のビームホモジナイザ。
  11. 前記2個のアレイレンズは、それぞれ他方の面が向かい合って配置される請求項9又は10に記載のビームホモジナイザ。
  12. 前記2個のアレイレンズは、いずれもシリンドリカルレンズである請求項9ないし11のいずれか1項に記載のビームホモジナイザ。
  13. 前記2個のアレイレンズは、いずれもフライアイレンズである請求項9ないし11のいずれか1項に記載のビームホモジナイザ。
  14. 請求項1ないし13のいずれか1項に記載のビームホモジナイザにより短辺方向又は長辺方向のいずれか1方向のエネルギー密度分布を均一化し、更に残る他の方向のエネルギー密度分布も均一化し、両方向のエネルギー密度分布の均一化された照射ビームを投影する照射面を設置するステージとを具備したレーザ照射装置。
  15. 請求項1ないし13のいずれか1項に記載のビームホモジナイザにより短辺方向及び長辺方向の両方向のエネルギー密度分布を均一化し、その両方向のエネルギー密度分布の均一化された照射ビームを投影する照射面を設置するステージとを具備したレーザ照射装置。
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