JP4863941B2 - オイル吸着シート連結具、及びオイル吸着シート連結ユニット - Google Patents

オイル吸着シート連結具、及びオイル吸着シート連結ユニット Download PDF

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Description

本発明は河川等の水面に浮遊するオイルを捕捉して回収するために使用されるオイル吸着シートを隙間無く、任意の展開形状に連結することによりオイル捕捉性を高めることができるオイル吸着シート連結具、及びオイル吸着シート連結ユニットに関する。
水力発電所においては、ダム等に貯水された水を高所から下方に位置する水車に導き、落下してきた水によって水車を回転させることによって発電機を回転させて発電を行う。水車を回転させた後の水は、放水路を介して河川等に放水される。水車・発電機などに使用している潤滑油などのオイルが、万が一、機械の故障や人的ミスにより発電所外へ漏れ出した場合、オイルが河川に放出されることとなる。
水力発電所では河川に万が一オイルが流出した場合には、速やかにオイル吸着材等を用いた回収作業を実施している。
上記以外においても、ダムの貯水池にオイルが流入した場合や、発電所の上流からオイルが流れてきた場合等にも速やかにオイルを回収することが求められる。
オイル回収手段としては市販のオイル吸着シートが多用されており、オイル吸着シートを積んだボートをオイル膜の浮遊場所に接近させてから人手によってオイル吸着シートを水面に投げ入れて浮遊オイル膜上に着水させ、オイル吸着シートがオイルを吸着した時点で作業員がオイル吸着シートを一枚ずつボート上に拾い上げる作業が行われる。しかし、手作業による投入により広い範囲に亘って浮遊しているオイル膜に対して迅速に多数のオイル吸着シートを満遍なく並べてゆく作業は容易でなく、しかもオイル吸着シートが折れたり、丸まったり、皺になったり、或いは重なったりすることも多々あった。従って、投入後に長尺の竿等を用いてオイル吸着シートを最適な位置に移動させたり、展開していないオイル吸着シートを引き延ばして展開させる等の煩雑な補正作業が必要であった。従って、一枚ずつ投入する作業は時間と労力を要する極めて煩雑な作業であった。特に、流速の早い河川に流出したオイルをこの方法によって迅速に吸着することは極めて困難であった。
また、展開して平面状になったオイル吸着シート面をオイル膜上に密着させた状態でオイルを吸着する場合、オイル回収効果は決して高くなかった。即ち、オイル吸着シート面がオイル膜上に密着することにより吸着できるオイルはシート面と密着した範囲に限られており、シート周辺に展開する他のオイルを吸引、吸着することはできなかった。
また、水面にランダムに投入されたオイル吸着シートを回収するにはボートを移動させながら一枚ずつボート上に引き上げる必要があるため、多大な労力と時間を要するばかりでなく、ボートや作業員がオイルまみれになる苦痛を伴う作業となっていた。特に、河川等ではオイル吸着シートが流れによって広範囲に拡散するため、一枚ずつの回収作業は時間と労力を要する極めて効率の悪い作業であった。
このようなところから、オイル回収、オイル流出阻止のための手段として、長尺ロープに沿ってオイル吸着シートを所定のピッチにて固定した回収具(特許文献1:特開平8−192152号公報)や、折り束ねて立体化した複数のオイル吸収体を連結するために各オイル吸収体に貫通形成した挿通穴内にロープを挿通させるようにしたオイル吸収構造(特許文献2:特開平6−170359号公報)が知られている。特許文献1及び2に夫々開示された回収具、及びオイル吸収構造を用いたオイル回収作業においては、例えば、放水庭に設けた貯水槽の対岸に夫々作業者を位置させて、各作業者がロープの両端部を保持して移動することにより、ロープに固定された複数のオイル吸着シートを水面に沿って移動させる。オイル吸着シートが水面を浮遊するオイルを吸着完了したときにロープを利用して全オイル吸着シートを引き上げて作業を終了する。
放水庭に比して流速が格段に早い河川に流出したオイルの回収作業には迅速性が求められることは勿論である。
しかし、ロープを用いて直列に連結した複数のオイル吸着シートを水面に展開させる従来のオイル回収方法では、オイル吸着シート間に間隙が形成され易いためにこの間隙からオイルが漏れて吸着されなくなるという不具合があった。また、オイル吸着シートを直線的に配列させることしかできないために広範囲に展開したオイル膜全面をカバーするようにオイル吸着シートを配列、展開することはできなかった。また、オイル吸着シートの一面を水面のオイル膜上に密着させて吸着するため、回収できるオイルがシート面に密着した範囲に局限されるという不具合があった。
更に、回収されたオイル吸着シートはロープも含めて廃棄されるため、ゴミ量が増大するという問題がある。仮に、ロープだけを再使用しようとすれば、ロープをオイル吸着シートから取り外したり、新たなオイル吸着シートを取り付けるための作業が必要となるため、問題であった。
また、未使用の回収具を保管する場合にロープを含めたオイル吸着シートの嵩が大きくなるため、大きな保管スペースが必要となるばかりか、重量が大きくなるために取扱いが不便であった。
特開平8−192152号公報 特開平6−170359号公報
以上のように、複数枚のオイル吸着シートをロープによって一列に連結した回収具によって放水庭や河川に流出したオイルを回収する作業は、シート間の隙間からオイルが漏れ出して散逸したり、広い幅に亘って展開するオイル膜を迅速に吸着できないために、迅速性、作業効率に欠けるばかりでなく、複数のオイル塊が散在していたり、オイル膜の展開範囲が広い場合にはオイルを散逸させる虞もあった。また、水面に投入されたオイル吸着シートの面は水面上のオイル膜に密着するため、周辺に展開する他のオイルを吸引して吸着することが難しかった。また、オイルの吸着を終了したオイル吸着シートを回収したときにロープを含めたゴミ量が増大するという問題があった。更に、嵩や重量が増大するため、保管、取扱いに不便であった。
本発明は、放水庭や河川に流出して浮遊するオイルを、迅速、効率的、確実、且つ安全に回収することができるオイル吸着シート連結具、及びオイル吸着シート連結ユニットを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係るオイル吸着シート連結具は、複数枚のオイル吸着シートの端縁同士を着脱自在に連結する連結具であって、前記オイル吸着シートの端縁に沿って添設されて各端縁を表裏両面から挟圧する2つの挟圧片を有した連結部材と、前記オイル吸着シートの各端縁を挟圧した状態で2つの挟圧片を固定する係止部材と、前記連結部材の少なくとも一部に水に対する浮力を発生させる浮力発生部と、を備えたことを特徴とする。
複数枚のシートの端縁同士を連結可能に構成されており、水面上のオイル膜上、或いはオイルの下流側に着水してシートを展開したときに、オイルを散逸させることなく捕捉し、吸着することができる
結部材に浮力を付与することにより、シートを安定して水面に展開させることが可能となる。
求項の発明は、複数枚のオイル吸着シートの端縁同士を着脱自在に連結する連結具であって、前記オイル吸着シートの端縁に沿って添設されて各端縁を表裏両面から挟圧する2つの挟圧片を有した連結部材と、前記オイル吸着シートの各端縁を挟圧した状態で2つの挟圧片を固定する係止部材と、を備え、前記2つの挟圧片は夫々長手方向両端部に被係止部を備え、対応する各被係止部間を前記係止部材によって係止することによって閉止状態に固定されることを特徴とする。
別部材としての挟圧片によってシート端縁を挟んだ状態で係止部材により固定されるようにしてもよい。
請求項の発明は、複数枚のオイル吸着シートの端縁同士を着脱自在に連結する連結具であって、前記オイル吸着シートの端縁に沿って添設されて各端縁を表裏両面から挟圧する2つの挟圧片を有した連結部材と、前記オイル吸着シートの各端縁を挟圧した状態で2つの挟圧片を固定する係止部材と、を備え、前記連結部材の少なくとも長手方向一端部に線材を挿通、或いは係止する線材支持部を備えたことを特徴とする。
連結部材間を線材により連結することにより、水面への展開作業、回収作業、保管作業を容易化することができる。
請求項の発明は、複数枚のオイル吸着シートの端縁同士を着脱自在に連結する連結具であって、前記オイル吸着シートの端縁に沿って添設されて各端縁を表裏両面から挟圧する2つの挟圧片を有した連結部材と、前記オイル吸着シートの各端縁を挟圧した状態で2つの挟圧片を固定する係止部材と、を備え、複数枚のオイル吸着シートの各端縁間を前記連結部材により挟圧保持した状態で水面に浮かせた際に、該連結部材の一端部は他端部よりも水面から上方に離間することによりオイル吸着シートを水面に対して傾斜した姿勢に保持することを特徴とする。
オイル吸着シートの下面が水面上のオイル膜に密着した場合には、吸着できる量が限られるが、シートの一端部側を水面から離間させて空間を形成することにより、シート下面に他のオイルを導入して吸着することが可能となる。
請求項の発明は、複数枚のオイル吸着シートの端縁同士を着脱自在に連結する連結具であって、前記オイル吸着シートの端縁に沿って添設されて各端縁を表裏両面から挟圧する2つの挟圧片を有した連結部材と、前記オイル吸着シートの各端縁を挟圧した状態で2つの挟圧片を固定する係止部材と、を備え、前記連結部材の少なくとも一端部に対してスペーサ部材を回動自在、或いは伸縮自在に取り付けたことを特徴とする。
連結具間距離が接近し過ぎるとシートが変形して吸着効率が低下するので、スペーサ部材を用いて連結具間距離を一定とすることが有効である。
請求項の発明は、複数枚のオイル吸着シートの端縁同士を着脱自在に連結する連結具であって、前記オイル吸着シートの端縁に沿って添設されて各端縁を表裏両面から挟圧する2つの挟圧片を有した連結部材と、前記オイル吸着シートの各端縁を挟圧した状態で2つの挟圧片を固定する係止部材と、を備え、前記連結部材の少なくとも一端部に他の連結部材の一端部と着脱自在に連結するための連結部を備えたことを特徴とする。
複数の連結部材を連結することによりオイル吸着シートの展開面積、展開形状を、オイルの展開状態に応じて種々変形させることが可能となる。
請求項7の発明は、請求項1又は3乃至6の何れか一項において、前記2つの挟圧片は、長手方向一端部に設けたヒンジ部によって開閉自在に軸支され、長手方向他端部間を前記係止部材によって閉止状態に固定されることを特徴とする。
連結具を構成する挟圧片、係止部材を互いに連結した一つの構成品とすることにより、取扱いを容易化することができる。
請求項の発明に係るオイル吸着シート連結ユニットは、請求項1乃至の何れか一項に記載のオイル吸着シート連結具と、該オイル吸着シート連結具によって連結されたオイル吸着シートと、を備えたことを特徴とする。

本発明の連結具により連結された複数のオイル吸着シート連結具は、複数枚のシートの端縁同士を連結することにより、水面上のオイル膜上、或いはオイルの下流側に着水して展開したときに、オイルを散逸させることなく捕捉し、吸着することができる。
連結具間を線材により連結することにより、水面への投入、展開の際の作業性のみならず、回収作業も容易化することができる。
シートが水流や風によって水面から浮上することも有り得るが、剛性材料からなり、且つシートよりも比重の大きい材料からなる連結具を利用することにより、シートの浮き上がりを防止して水面に押さえ込んでオイル吸着効率を高めることも可能となる。
連結具自体が浮力を有することにより、或いは線材に浮力発生部材を取付けることにより、シートを安定して水面に保持することができる。この際、シートの上流側が水面から離間するように傾斜させることにより、シート下面にオイルを導入してより多量のオイルを吸着することが可能となる。
連結具を複数個連結することにより、シートを複数列に配列することが可能となり、広い面積に展開したオイル膜を効率的に捕捉、除去することが可能となる。
シートが縮んだり、折れたりする変形を防止するために、スペーサを連結具間に配置することが有効である。
本発明のオイル回収具は、貯留された水、流れる水に浮遊するオイルを迅速に回収するために使用することができる。
以下、本発明を図面に示した実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1(a)(b)及び(c)は本発明の一実施形態に係るオイル吸着シート連結具の閉止状態を示す正面図、平面図、及び側面図であり、同(d)は開放状態を示す正面図であり、図2(a)及び(b)はオイル吸着シート連結具を用いてオイル吸着シートを連結する手順を示す説明図である。
本実施形態に係るオイル吸着シートの連結具(以下、連結具、という)1は、複数枚の矩形のオイル吸着シート50(以下、シート、という)の端縁同士を着脱自在に連結する連結具であり、シート50の端縁に沿って添設されてこの端縁を表裏両面から挟圧する2つの挟圧片5、10を有した連結部材2と、シート端縁を挟圧した状態で2つの挟圧片5、10を開閉自在に固定する係止部材30と、を備えている。
2つの挟圧片5、10は、長手方向一端部に設けたヒンジ部15によって開閉自在に軸支され、各挟圧片の長手方向他端部間を係止部材30によって閉止状態に固定される。係止部材30は、この例では一方の挟圧片5の端部により一端部を回動自在に軸支された部材であり、他端部に設けた係止部30aによって他の挟圧片10に係着するように構成されている。
挟圧片5、10は樹脂、軽金属、木材等の比較的軽量の材料から構成され、中空部を設けたり、浮力を有する部材(発泡樹脂材料等)を組み込むことにより、少なくとも一部が水に浮くように構成するのが好ましい。中空部や浮力を有した部材は、浮力発生部を構成している。また、挟圧片5、10は、十分な幅方向寸法に設定し、必要に応じて各挟圧片の対向面に突起16、凹所等を設けてシート端縁を確実に挟圧保持できるように構成する。
図2(a)(b)に示すように複数枚のシートを一列に配列する際に各シート端縁間を重ねておき、この重ねられた端部に沿って両面側から各挟圧片5、10を添設し、係止部材30によって固定する。
次に、連結具1の少なくとも一方の端部、具体的には一方の挟圧片5の少なくとも長手方向一端部に線材(ロープ)35を挿通する線材支持部(挿通穴)6を設けることにより、連結具により連結されたシートが分離、分散ることを防止すると共に、回収し易くしている。なお、線材支持部6にストッパを解除可能に設けることにより線材35を連結具1に対して固定できるようにしてもよい。ストッパを用いて線材を連結具に固定することによりシートが線材に沿って移動して変形(折れ曲がり状態、皺状態等)することを防止できる一方で、線材を線材支持部6に挿通したり、線材支持部から離脱させる際にはストッパを解除すればよい。
なお、線材支持部6は図示のような挿通穴に限らず、線材を着脱自在に掛止できる切欠き、突起、フック等であってもよい。
また、連結具間を連結する線材35に浮き球36の様な浮力発生部材を挿通させて、この浮き球によって浮力を得るようにしてもよい。
なお、本発明のオイル吸着シート連結具1と、オイル吸着シート連結具によって連結されたオイル吸着シート50は、オイル吸着シート連結ユニットを構成する。オイル吸着シート連結ユニットは、オイルフェンスとしても利用することができ、河川等の対岸からロープ両端部を夫々引っ張ることにより水面にシートを浮かせても良いし、ボート等を利用して作業を行うことも可能となる。
次に、この例では一方の挟圧片5の一端部を下方へ向けて膨出させると共に強い浮力を有した膨出部7を設けているため、この姿勢で水面に浮いた際には図3(a)(b)に示すように膨出部7寄りの挟圧片5の下面が水面から離間し(水面との間に空間を形成し)、膨出部から離間する程挟圧片5の下面が水面に近づくようになる。このため、後述するように膨出部7側を河川の上流側に向けることにより複数の連結具1により保持されたシートの下面に向けて浮遊オイルが進入し易くなり、吸着するオイル量を増大させることができる。
このように複数枚のシート50の各端縁間を挟圧片対により挟圧保持した状態で水面に浮かせた際に、連結具の一端部を他端部よりも水面から上方に離間させることによりオイル吸着シートを水面に対して傾斜した姿勢に保持することにより、シートの下面側に位置するオイルのみならず、周辺領域に展開するオイルをも導入して吸着することが可能となる。
なお、このようにシートの上流側を上向きに保持する手法としては、上記の構成以外にも、下流側に相当する連結具1の端部に重りを設けて上流側端部を浮き上がらせるようにしてもよい。
また、2個の連結具1を夫々の一端部に設けた図示しない連結部(例えば、穴と、該穴に嵌合するフックから成る)を介して直線状に連結することにより、図4に示したようにシートを2列に連結することが可能となり、広い幅に亘ってシートを展開させることが可能となる。このため、一回の回収作業によって広範囲に展開するオイル膜を吸着、回収することが可能となる。或いは、3個以上の連結具を直線状に連結すれば、更に連結するシートの枚数を増やすことができる。
このように本発明の連結具は、直列一列に配列される場合に限らず、複数列にシートを連結した幅広状態とすることにより、オイルの展開状態、回収場所の状況に応じて柔軟な対応が可能となる。特に、河川の場合には流れ方向に沿って複数列に配列すると吸着率が向上する。
次に、図5は本発明の連結具の変形例の構成図であり、連結具1の一端部に対してスペーサ用の棒体(スペーサ部材)20を回動自在、或いは伸縮自在に取り付け、更にこの棒体20の先端部を隣接する他の連結具1に対して着脱自在に固定する。この構成によれば、流速の早い河川の水面においてもシート間のスペースを常に一定に保持してシートの変形を防止することが可能となる。
なお、別部材としての棒体を連結具の端部間に差し渡すように取り付けても良い。
なお、上記実施形態では2つの挟圧片5、10をヒンジ部15によって開閉自在に連結したが、分離独立した2つの挟圧片の両端部に被係止部を設け、両挟圧片によってシートを挟んだ状態で各被係止部間を係止部材により係止することによって閉止状態に固定するようにしてもよい。
本発明の連結具によれば、市販されている四角いオイル吸着シートの端部間を隙間無く連結して所望形状に展開することができるため、水面に浮遊するオイル膜、オイル塊を覆うように着水させることにより、オイルを散逸させることなく迅速に捕捉し、吸着することができる。
しかも、連結具間をロープにより連結することにより、水面への投入、展開の際の作業性のみならず、回収作業も容易化することができる。シート同士を直接ロープにより接続する従来例に比して操作性が容易化し、シート間の隙間をなくすることが容易となる。
このオイル吸着シート連結ユニットは、緊急時に対応する手段であるため、連結具によりシート間を連結した状態で(必要に応じてロープも取り付けた状態で)、保管しておくことになるが、プラスチック、金属、木材等の硬質材料からなる連結具を利用してコンパクトにユニット全体を折り畳むことが可能となる。
また、シートが水流や風によって水面から浮上することも有り得るが、剛性材料からなり、且つシートよりも比重の大きい材料からなる連結具を利用することにより、シートの浮き上がりを防止して水面に押さえ込んでオイル吸着効率を高めることも可能となる。
連結具1は再使用可能であるため、回収後にオイルを吸着したオイル吸着シートから連結具を取り外してオイル吸着シートだけを廃棄し、連結具、ロープは洗浄してから再使用することができる。
連結具自体が浮力を有することにより、或いはロープに浮力発生部材を取付けることにより、シートを安定して水面に保持することができる。この際、シートの上流側が水面から離間するように傾斜させることにより、シート下面にオイルを導入してより多量のオイル吸着することが可能となる。
また、連結具を複数個連結することにより、シートを複数列に配列することが可能となり、広い面積に展開したオイル膜を効率的に捕捉、除去することが可能となる。
なお、本発明の連結具により連結したオイル吸着シート連結ユニットは、畳んだ状態でボートにより現場まで運搬し、現場で水面に投入することができる。
シートが縮んだり、折れたりする変形を防止するために、スペーサを連結具間に配置することが有効である。
(a)(b)及び(c)は本発明の一実施形態に係るオイル吸着シート連結具の閉止状態を示す正面図、平面図、及び側面図、(d)は開放状態を示す正面図である。 (a)及び(b)はオイル吸着シート連結具を用いてオイル吸着シートを連結する手順を示す説明図である。 (a)は本発明のオイル吸着シート連結ユニットを設置した状態の平面図、(b)は水面との間に形成された空間を示す要部構成図である。 本発明の連結具によりシートを複数列に連結した状態を示す平面図である。 本発明の連結具の変形例の構成図である。
符号の説明
1…オイル吸着シート連結具、2…連結部材、5、10…挟圧片、6…線材支持部、7…膨出部、10…挟圧片、15…ヒンジ部、16…突起、20…棒体、30…係止部材、30a…係止部、35…線材、36…浮き球、50…オイル吸着シート。

Claims (8)

  1. 複数枚のオイル吸着シートの端縁同士を着脱自在に連結する連結具であって、
    前記オイル吸着シートの端縁に沿って添設されて各端縁を表裏両面から挟圧する2つの挟圧片を有した連結部材と、前記オイル吸着シートの各端縁を挟圧した状態で2つの挟圧片を固定する係止部材と、前記連結部材の少なくとも一部に水に対する浮力を発生させる浮力発生部と、を備えたことを特徴とするオイル吸着シート連結具。
  2. 複数枚のオイル吸着シートの端縁同士を着脱自在に連結する連結具であって、
    前記オイル吸着シートの端縁に沿って添設されて各端縁を表裏両面から挟圧する2つの挟圧片を有した連結部材と、前記オイル吸着シートの各端縁を挟圧した状態で2つの挟圧片を固定する係止部材と、を備え、
    前記2つの挟圧片は夫々長手方向両端部に被係止部を備え、対応する各被係止部間を前記係止部材によって係止することによって閉止状態に固定されることを特徴とするオイル吸着シート連結具。
  3. 複数枚のオイル吸着シートの端縁同士を着脱自在に連結する連結具であって、
    前記オイル吸着シートの端縁に沿って添設されて各端縁を表裏両面から挟圧する2つの挟圧片を有した連結部材と、前記オイル吸着シートの各端縁を挟圧した状態で2つの挟圧片を固定する係止部材と、を備え、
    前記連結部材の少なくとも長手方向一端部に線材を挿通、或いは係止する線材支持部を備えたことを特徴とするオイル吸着シート連結具。
  4. 複数枚のオイル吸着シートの端縁同士を着脱自在に連結する連結具であって、
    前記オイル吸着シートの端縁に沿って添設されて各端縁を表裏両面から挟圧する2つの挟圧片を有した連結部材と、前記オイル吸着シートの各端縁を挟圧した状態で2つの挟圧片を固定する係止部材と、を備え、
    前記複数枚のオイル吸着シートの各端縁間を前記連結部材により挟圧保持した状態で水面に浮かせた際に、該連結部材の一端部は他端部よりも水面から上方に離間することによりオイル吸着シートを水面に対して傾斜した姿勢に保持することを特徴とするオイル吸着シート連結具。
  5. 複数枚のオイル吸着シートの端縁同士を着脱自在に連結する連結具であって、
    前記オイル吸着シートの端縁に沿って添設されて各端縁を表裏両面から挟圧する2つの挟圧片を有した連結部材と、前記オイル吸着シートの各端縁を挟圧した状態で2つの挟圧片を固定する係止部材と、を備え、
    前記連結部材の少なくとも一端部に対してスペーサ部材を回動自在、或いは伸縮自在に取り付けたことを特徴とするオイル吸着シート連結具。
  6. 複数枚のオイル吸着シートの端縁同士を着脱自在に連結する連結具であって、
    前記オイル吸着シートの端縁に沿って添設されて各端縁を表裏両面から挟圧する2つの挟圧片を有した連結部材と、前記オイル吸着シートの各端縁を挟圧した状態で2つの挟圧片を固定する係止部材と、を備え、
    前記連結部材の少なくとも一端部に他の連結部材の一端部と着脱自在に連結するための連結部を備えたことを特徴とするオイル吸着シート連結具。
  7. 前記2つの挟圧片は、長手方向一端部に設けたヒンジ部によって開閉自在に軸支され、長手方向他端部間を前記係止部材によって閉止状態に固定されることを特徴とする請求項1又は3乃至6の何れか一項に記載のオイル吸着シート連結具。
  8. 請求項1乃至の何れか一項に記載のオイル吸着シート連結具と、該オイル吸着シート連結具によって連結されたオイル吸着シートと、を備えたことを特徴とするオイル吸着シート連結ユニット。
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