JP4863713B2 - 雑音抑制装置、雑音抑制方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

雑音抑制装置、雑音抑制方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、音声信号に雑音信号が重畳された信号が入力された場合に、入力信号のスペクトル成分から雑音信号のスペクトル成分を抑制することによって、雑音信号を抑制する雑音抑制装置、雑音抑制方法、及びコンピュータプログラムに関する。
昨今のコンピュータ技術の進展により、音声認識の認識精度は急速に向上している。そして、さらに音声認識精度を向上すべく、入力された音声に対する前処理として、認識対象以外の音声、楽曲等の非定常雑音を含む雑音を音響処理により抑制する雑音抑制装置が多々開発されている(特許文献1乃至3参照)。
図7は、従来の雑音抑制装置の一構成例を示すブロック図である。図7に示すように、従来の雑音抑制装置は、音声受付部701、信号変換部702、雑音抑制部703、信号復元部704、振幅算出部705、及び係数算出部706を備えている。
音声受付部701は、音声の入力を受け付ける。信号変換部702は、入力された音声の時間軸上の信号を周波数軸上の信号に変換する。雑音抑制部703は、周波数軸上の信号に変換された信号に雑音を抑制する係数を乗算する。信号復元部704は、周波数軸上の信号を時間軸上の信号に復元する。振幅算出部705は、周波数軸上の信号の振幅成分を算出する。係数算出部706は、雑音抑制係数を算出する。
図7において、雑音を含む音声を音声受付部701で受け付け、信号変換部702によって周波数軸上の信号に変換される。例えば信号変換部702では、フーリエ変換のような時間−周波数変換処理、サブバンド分割処理のような複数のバンドパスフィルタリング処理等が実行される。
信号変換部702にて変換された周波数軸上の信号は、雑音抑制部703にて係数が乗算される。雑音抑制部703の係数は、後述する雑音抑制係数である。例えば、音声のみが含まれる周波数帯域においては係数を‘1’とし、雑音のみが含まれる周波数帯域においては係数を‘0’又は十分に小さな値とする。
雑音抑制部703にて雑音が抑制された信号は、信号復元部704にて周波数軸上の信号から時間軸上の信号に変換され、出力される。信号復元部704の処理は、信号変換部702の逆変換である。
信号変換部702によって変換された周波数軸上の信号は、振幅算出部705へも入力される。振幅算出部705は、周波数帯域ごとの、入力信号の振幅成分を算出する。係数算出部706は、振幅算出部705によって算出された入力信号の振幅成分に基づいて、その時間軸方向の変動量等を用いて雑音だけが存在する周波数帯域での振幅成分を抽出し、抽出した騒音のみを含む信号(定常雑音信号)の振幅成分を用いて雑音抑制係数を算出する。
以上のように、従来の雑音抑制装置では、雑音信号と音声信号との間に相関性が無いものと仮定することにより、雑音のみが存在する周波数帯域での振幅成分を定常雑音信号の振幅成分であると推定することで、各周波数帯域における入力信号の振幅成分から減算する、又は減算に想到するレベル抑制を実行することで、雑音を抑制していた(特許文献4参照)。
また、上述した雑音抑制においては、入力信号の振幅成分から過度に雑音の振幅成分が減算され、音声信号、残留した雑音等が歪んでしまうという問題があった。すなわち、音声信号、雑音等を過度に抑制したことにより、出力される信号に不連続点が発生し、キュルキュルといった、いわゆるミュージカルノイズ等が発生する。斯かる問題を解消すべく、例えば特許文献1では、雑音抑制の目標値を設定する目標値設定部707を備え、該目標値までしか減算しないことにより、出力される音声信号が歪むのを防止していた。
特開2001−249676号公報 特開2000−321080号公報 特開平9−258792号公報 特開2002−140100号公報
上述した従来の雑音抑制装置は、雑音のみが存在する時間帯の存在を前提として雑音信号の振幅成分を推定している。したがって、一人の話者が音声入力している場合には他の話者は沈黙しておく必要が有る。しかし、現実の使用環境において、背景雑音として第三者の会話が発生することを回避することは困難であり、誤認識が生じる可能性が残されていた。
また、音声信号の歪みを防止すべく雑音抑制の目標値を設定する場合、目標値が適正であるか否かは、実際に入力された音声に対して何度か試験的に雑音抑制処理を繰り返し、適正な目標値を特定する必要がある。したがって、街の雑踏で使用する場合等には背景雑音として発生している他人の会話の振幅スペクトルは時系列的に一定ではないことから、効果的に雑音を抑制することが困難であり、しかも過度の雑音抑制による音声信号の歪みを適切に防止することができないおそれもあった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、入力された雑音混じりの音声信号に基づいて雑音を抑制する目標値を推定することにより、出力される音声信号の歪みを抑制することができる雑音抑制装置、雑音抑制方法、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1発明に係る雑音抑制装置は、雑音が重畳された音声を受け付けて、該音声の時間軸上の信号に変換する音声受付部と、該音声の時間軸上の信号を周波数軸上の信号に変換する信号変換部と、該信号変換部にて変換された周波数軸上の信号の所定の周波数帯域ごとの音声の振幅成分を算出する振幅算出部と、該振幅算出部によって算出された振幅成分に基づいて、前記周波数帯域ごとに前記雑音を抑制する雑音抑制係数を算出する係数算出部と、算出された雑音抑制係数を元の信号の周波数軸上の信号に乗算して、変換された周波数軸上の信号中の雑音成分を抑制する雑音抑制部と、前記雑音成分を抑制した周波数軸上の信号を時間軸上の信号に復元する信号復元部とを備える雑音抑制装置において、受け付けた信号の任意の分析窓における振幅スペクトルを時間軸方向に平滑化して、残留する雑音の目標値を周波数帯域ごとに推定する雑音目標値推定部を備え、前記信号復元部は、前記雑音抑制部で雑音成分を抑制した周波数軸上の信号の振幅成分の値より、前記雑音目標値推定部で推定された目標値の方が大きい周波数帯域に対応する信号を、前記雑音目標値推定部で推定された目標値に対応する信号に補正した周波数軸上の信号を時間軸上の信号に復元するようにしてあることを特徴とする。
また、第2発明に係る雑音抑制装置は、第1発明において、前記雑音目標値推定部は、残留する雑音の目標値の初期値を受け付ける手段と、前記信号変換部で変換された周波数軸上の信号のうち、所定の周波数帯域の振幅成分を代表する指標値が前記目標値より大きいか否かを判断する第1の判断手段と、該第1の判断手段で前記目標値より小さい(大きい)と判断した場合、該周波数帯域の周波数軸上の信号を平滑化処理する時定数を所定値より小さく(大きく)設定して前記雑音の振幅成分を推定する手段と、推定された前記雑音の振幅成分を代表する指標値を該周波数帯域での新たな目標値として設定する手段、上述した処理が全ての周波数帯域で完了したか否かを判断する第2の判断手段と、該第2の判断手段で完了していないと判断した場合、上述した処理を繰り返し、完了したと判断した場合、周波数帯域ごとに推定した前記雑音の振幅成分を代表する指標値を残留する雑音の目標値として設定する手段とを備えることを特徴とする。
また、第3発明に係る雑音抑制方法は、雑音が重畳された音声を受け付けて、該音声の時間軸上の信号に変換し、該音声の時間軸上の信号を周波数軸上の信号に変換し、変換された周波数軸上の信号の所定の周波数帯域ごとの音声の振幅成分を算出し、算出された振幅成分に基づいて、前記周波数帯域ごとに前記雑音を抑制する雑音抑制係数を算出し、算出された雑音抑制係数を元の信号の周波数軸上の信号に乗算して、変換された周波数軸上の信号中の雑音成分を抑制し、前記雑音成分を抑制した周波数軸上の信号を時間軸上の信号に復元する雑音抑制方法において、受け付けた信号の任意の分析窓における振幅スペクトルを時間軸方向に平滑化して、残留する雑音の目標値を周波数帯域ごとに推定し、雑音成分を抑制した周波数軸上の信号の振幅成分の値より、推定された目標値の方が大きい周波数帯域に対応する信号を、推定された目標値に対応する信号に補正した周波数軸上の信号を時間軸上の信号に復元することを特徴とする。
また、第4発明に係る雑音抑制方法は、第3発明において、残留する雑音の目標値の初期値を受け付け、変換された周波数軸上の信号のうち、所定の周波数帯域の振幅成分を代表する指標値が前記目標値より大きいか否かを判断し、前記目標値より小さい(大きい)と判断した場合、該周波数帯域の周波数軸上の信号を平滑化処理する時定数を所定値より小さく(大きく)設定して前記雑音の振幅成分を推定し、推定された前記雑音の振幅成分を代表する指標値を該周波数帯域での新たな目標値として設定し、上述した処理が全ての周波数帯域で完了したか否かを判断し、完了していないと判断した場合、上述した処理を繰り返し、完了したと判断した場合、周波数帯域ごとに推定した前記雑音の振幅成分を代表する指標値を残留する雑音の目標値として設定することを特徴とする。
また、第5発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータで実行可能であり、前記コンピュータを、雑音が重畳された音声を受け付けて、該音声の時間軸上の信号に変換する音声受付部、該音声の時間軸上の信号を周波数軸上の信号に変換する信号変換部、該信号変換部にて変換された周波数軸上の信号の所定の周波数帯域ごとの音声の振幅成分を算出する振幅算出部、該振幅算出部によって算出された振幅成分に基づいて、前記周波数帯域ごとに前記雑音を抑制する雑音抑制係数を算出する係数算出部、算出された雑音抑制係数を元の信号の周波数軸上の信号に乗算して、変換された周波数軸上の信号中の雑音成分を抑制する雑音抑制部、及び前記雑音成分を抑制した周波数軸上の信号を時間軸上の信号に復元する信号復元部として機能させるコンピュータプログラムにおいて、前記コンピュータを、受け付けた信号の任意の分析窓における振幅スペクトルを時間軸方向に平滑化して、残留する雑音の目標値を周波数帯域ごとに推定する雑音目標値推定部として機能させ、前記信号復元部を、前記雑音抑制部で雑音成分を抑制した周波数軸上の信号の振幅成分の値より、前記雑音目標値推定部で推定された目標値の方が大きい周波数帯域に対応する信号を、前記雑音目標値推定部で推定された目標値に対応する信号に補正した周波数軸上の信号を時間軸上の信号に復元するように機能させることを特徴とする。
また、第6発明に係るコンピュータプログラムは、第5発明において、前記コンピュータを、残留する雑音の目標値の初期値を受け付ける手段、前記信号変換手段で変換された周波数軸上の信号のうち、所定の周波数帯域の振幅成分を代表する指標値が前記目標値より大きいか否かを判断する第1の判断手段、該第1の判断手段で前記目標値より小さい(大きい)と判断した場合、該周波数帯域の周波数軸上の信号を平滑化処理する時定数を所定値より小さく(大きく)設定して前記雑音の振幅成分を推定する手段、推定された前記雑音の振幅成分を代表する指標値を該周波数帯域での新たな目標値として設定する手段、上述した処理が全ての周波数帯域で完了したか否かを判断する第2の判断手段、該第2の判断手段で完了していないと判断した場合、上述した処理を繰り返し、完了したと判断した場合、周波数帯域ごとに推定した前記雑音の振幅成分を代表する指標値を残留する雑音の目標値として設定する手段として機能させることを特徴とする。
第1発明、第3発明、及び第5発明では、雑音が重畳された音声を受け付けて、該音声の時間軸上の信号に変換し、該音声の時間軸上の信号を周波数軸上の信号に変換し、変換された周波数軸上の信号の所定の周波数帯域ごとの音声の振幅成分を算出する。算出された振幅成分に基づいて、前記周波数帯域ごとに前記雑音を抑制する雑音抑制係数を算出し、算出された雑音抑制係数を元の信号の周波数軸上の信号に乗算して、変換された周波数軸上の信号中の雑音成分を抑制し、前記雑音成分を抑制した周波数軸上の信号を時間軸上の信号に復元する。受け付けた音声に基づいて、残留する雑音の目標値を周波数帯域ごとに推定し、雑音成分を抑制した周波数軸上の信号の振幅成分の値より、推定された目標値の方が大きい周波数帯域に対応する信号を、推定された目標値に対応する信号に補正した周波数軸上の信号を時間軸上の信号に復元する。これにより、認識対象となる音声信号以外の音声信号が重畳され、定常雑音のみを含む時間帯を特定することができない音声入力を受け付けた場合であっても、雑音を過度に抑制することがなく、歪みが少なく品質の高い音声出力を略リアルタイム的に出力することが可能となる。
第2発明、第4発明、及び第6発明では、残留する雑音の目標値の初期値を受け付け、変換された周波数軸上の信号のうち、所定の周波数帯域の振幅成分を代表する指標値が前記目標値より大きいか否かを判断する。目標値より小さい(大きい)場合、該周波数帯域の周波数軸上の信号を平滑化処理する時定数を所定値より小さく(大きく)設定して雑音の振幅成分を推定し、推定された雑音の振幅成分を代表する指標値を該周波数帯域での新たな目標値として設定する。上述した処理が全ての周波数帯域で完了したか否かを判断し、完了していない場合、上述した処理を繰り返し、完了した場合、周波数帯域ごとに推定した雑音の振幅成分を代表する指標値を残留する雑音の目標値として設定する。これにより、認識対象となる音声信号以外の非定常な信号が重畳され、定常雑音のみを含む時間帯を特定することができない音声入力を受け付けた場合であっても、雑音を抑制する目標値を信号の周波数帯域ごとに推定することができ、雑音を過度に抑制することがなく、歪みが少なく品質の高い音声出力を略リアルタイム的に出力することが可能となる。
第1発明、第3発明、又は第5発明によれば、認識対象となる音声信号以外の音声信号が重畳され、定常雑音のみを含む時間帯を特定することができない音声入力を受け付けた場合であっても、雑音を過度に抑制することがなく、歪みが少なく品質の高い音声出力を略リアルタイム的に出力することが可能となる。
第2発明、第4発明、又は第6発明によれば、認識対象となる音声信号以外の音声信号が重畳され、定常雑音のみを含む時間帯を特定することができない音声入力を受け付けた場合であっても、雑音を抑制する目標値を信号の周波数帯域ごとに推定することができ、雑音を過度に抑制することがなく、歪みが少なく品質の高い音声出力を略リアルタイム的に出力することが可能となる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明の実施の形態に係る雑音抑制装置1を具現化するコンピュータの構成を示すブロック図である。本発明の実施の形態に係る雑音抑制装置1に係るコンピュータは、少なくともCPU、DSP等の演算処理部11、ROM12、RAM13、外部のコンピュータとの間でデータ通信可能な通信インタフェース部14、音声の入力を受け付ける音声入力部15、雑音を抑制した音声を出力する音声出力部16を備えている。
演算処理部11は、内部バス17を介して雑音抑制装置1の上述したようなハードウェア各部と接続されており、上述したハードウェア各部を制御するとともに、ROM12に記憶されている処理プログラム、例えば雑音が重畳された音声の時間軸上の信号を周波数軸上の信号に変換するプログラム、変換された周波数軸上の信号の分析窓ごとの音声の振幅成分を算出するプログラム、受け付けた音声信号に基づいて、残留する雑音の目標値を推定するプログラム、算出された音声信号の振幅成分と推定された目標値とに基づいて雑音抑制係数を算出するプログラム、変換された周波数軸上の信号に、算出された雑音抑制係数を乗算するプログラム、雑音抑制係数を乗算した周波数軸上の信号を時間軸上の信号に復元するプログラム等に従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。
ROM12は、フラッシュメモリ等で構成され、雑音抑制装置1として機能させるために必要な処理プログラムを記憶している。RAM13は、SRAM等で構成され、ソフトウェアの実行時に発生する一時的なデータを記憶する。通信インタフェース部14は、外部のコンピュータから上述したプログラムをダウンロード、あるいは音声認識装置への音声出力信号の送信等を行う。
音声入力部15は、音声を受け付けるマイクロホンであり、複数のマイクロホンで構成されるマイクロホンアレイであることがより好ましい。音声出力部16はスピーカ等の出力装置である。
図2は、本発明の実施の形態に係る雑音抑制装置1の演算処理部11が実行する機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、従来の雑音抑制装置は、音声受付部201、信号変換部202、雑音抑制部203、振幅算出部204、係数算出部205及び信号復元部207に加えて、受け付けた音声信号に基づいて、残留する雑音の目標値を推定する雑音目標値推定部206を備えている。
音声受付部201は、定常雑音、非定常雑音が混在する音声の入力を受け付ける。信号変換部202は、入力された音声の時間軸上の信号を周波数軸上の信号、すなわちスペクトル|IN(x、f)|に変換する。ここでxは、時間軸上の分析窓の番号を、fは周波数を、それぞれ示している。信号変換部202では、例えばフーリエ変換のような時間−周波数変換処理、サブバンド分割処理のような複数のバンドパスフィルタリング処理等が実行される。本実施の形態では、フーリエ変換のような時間−周波数変換処理によりスペクトル|IN(x、f)|に変換する。
図3は、信号変換の概要図である。図3に示すように定常雑音の混入した音声波形を時間軸上の信号として受け付けた状態(図3(a))では、雑音のみを抑制することが困難であることから、図3(b)のように、フーリエ変換の分析窓x及び周波数fの関数としたスペクトルIN(x、f)へ変換する。なお、周波数軸上の信号を時間軸上の信号へ復元することができるように、分析窓xは隣接する分析窓(x+1)と50%オーバラップさせてある。また、図3(b)の斜線部で示すように、スペクトルの変化量が一定値より大きい部分を雑音が発生している雑音帯域31と推定し、雑音帯域31を抑制する。
雑音抑制部203は、係数算出部205で算出された雑音抑制係数β(f)を、入力された音声のスペクトルIN(x、f)に乗算する。なお、雑音抑制係数β(f)は、0以上1以下の値を有する雑音抑制係数であり、周波数ごと、あるいは所定の周波数帯域ごとに求めた係数である。例えば、音声が多く含まれる周波数又は周波数帯域においては係数を‘1’に近づけ、背景雑音のような定常雑音が多く含まれる周波数又は周波数帯域においては係数を‘0’に近づける。
信号変換部202によって変換された周波数軸上の信号は、振幅算出部204へも入力される。振幅算出部204は、フーリエ変換時の分析窓ごとに、入力信号のスペクトル|IN(x、f)|の代表値を算出する。分析窓ごとの代表値は、特に限定されるものではなく、分析窓内のスペクトル|IN(x、f)|の所定の周波数帯域ごとの平均値であっても良いし、分析窓内のスペクトル|IN(x、f)|の所定の周波数帯域ごとの最大値であっても良い。また、代表値ではなく、周波数ごとの値を用いた処理でも良い。
係数算出部205は、入力信号のスペクトル|IN(x、f)|に基づいて、雑音を抑制する雑音抑制係数β(f)を分析窓x単位で算出する。具体例としては、ローパスフィルタ等によりスペクトル|IN(x、f)|を平滑化処理した後、分析窓xごとに平滑化処理後のスペクトルの平均値を算出し、算出した平均値のスペクトルの最大値に対する割合を算出する。算出した割合が0.5以上である場合には、音声のような非定常な信号が多く含まれる分析窓であると判断し、該分析窓での雑音抑制係数β(f)を‘1’に近づける。算出した割合が0.5より小さい場合には、背景雑音のような定常雑音が多く含まれる分析窓であると判断し、該分析窓での雑音抑制係数β(f)を‘0’に近づける。もちろん、背景雑音の状態によっては、雑音抑制係数β(f)は‘0’又は‘1’であっても良い。
雑音目標値推定部206は、振幅算出部204で算出された、分析窓ごとの入力信号のスペクトル|IN(x、f)|の代表値に基づいて、雑音をどのレベルにまで抑制するかを示す目標値を分析窓xごとに推定する。任意の分析窓xn(nは自然数)における目標値|N(xn、f)|は、直前の分析窓x(n−1)における雑音抑制後のスペクトル|N(x(n−1)、f)|を用いて(数1)に従って算出される。
Figure 0004863713
(数1)において、|IN(xn、f)|は入力された音声信号の振幅スペクトルを、|N(x(n−1)、f)|は直前の分析窓x(n−1)における目標値の振幅スペクトルを、それぞれ示している。また、x1、x2、・・・、xn(nは自然数)は、それぞれフーリエ変換等により周波数軸上の信号に変換する分析窓を示している。さらに、α(f)は周波数ごとの平滑化係数である。本実施の形態では、前述のように隣接する分析窓が50%オーバラップしている。
従来の雑音抑制装置では、雑音を抑制するレベルの目標値を、実際に入力された定常雑音に基づいて定めていることから、定常雑音のみが存在する時間帯の存在が必要条件となっていた。しかし、本実施の形態では、上述した手順で雑音をどのレベルにまで抑制するかを示す目標値|N(x、f)|を分析窓xごとに推定することから、定常雑音のみが存在する時間帯の存在の有無に依存せず、雑音を抑制するレベルの目標値を推定することが可能となる。
雑音抑制部203は、係数算出部205で算出された雑音抑制係数β(f)を、入力された音声の振幅スペクトル|IN(xn、f)|に乗算した値|OUT(xn、f)|を算出し、雑音目標値推定部206で推定された目標値|N(x(n−1)、f)|と比較する。|OUT(xn、f)|の方が|N(x(n−1)、f)|より小さい場合、雑音目標値を超えて抑制されていると判断され、|OUT(xn、f)|の値を|N(x(n−1)、f)|へ置換して信号復元部207へ送る。
信号復元部204は、雑音抑制部203からの出力信号を時間軸上の信号へ変換して出力する。信号復元部204での処理は、信号変換部202の逆変換処理である。
以下、本発明の実施の形態に係る雑音抑制装置1の演算処理部11の処理手順について説明する。図4は、本発明の実施の形態に係る雑音抑制装置1の演算処理部11の雑音抑制処理の手順を示すフローチャートである。
図4において、雑音抑制装置1の演算処理部11は、定常雑音、非定常雑音が混在する音声の入力を受け付ける(ステップS401)。演算処理部11は、入力された音声の時間軸上の信号を周波数軸上の信号、すなわち振幅スペクトル|IN(x、f)|にフーリエ変換する(ステップS402)。
演算処理部11は、フーリエ変換時の分析窓xごとに、入力信号の振幅スペクトル|IN(x、f)|の代表値を算出する(ステップS403)。分析窓xごとの代表値は、特に限定されるものではなく、分析窓x内の振幅スペクトル|IN(x、f)|の所定の周波数帯域ごとの平均値であっても良いし、分析窓x内の振幅スペクトル|IN(x、f)|の所定の周波数帯域ごとの最大値であっても良い。
演算処理部11は、入力信号の振幅スペクトル|IN(x、f)|を、ローパスフィルタ等により平滑化処理し(ステップS404)、分析窓ごとに平滑化処理後の振幅スペクトルの平均値を算出することで雑音部分の振幅スペクトルの代表値を算出する(ステップS405)。演算処理部21は、算出した代表値の振幅スペクトルの最大値に対する割合を算出し、算出した割合に応じて、雑音抑制係数β(f)を算出する(ステップS406)。
具体的には、演算処理部21は、算出した割合が0.5以上である場合には、音声のような雑音が多く含まれる分析窓であると判断し、算出した割合が0.5より小さい場合には、背景雑音のような定常雑音が多く含まれる分析窓であると判断する。
演算処理部11は、分析窓xごとの入力信号の振幅スペクトル|IN(x、f)|の代表値、及び分析窓xごとの雑音抑制係数β(f)に基づいて、雑音をどのレベルにまで抑制するかを示す目標値を分析窓xごとに推定する(ステップS407)。演算処理部11は、該分析窓xでの雑音抑制係数β(f)を、入力された音声の振幅スペクトル|IN(x、f)|に乗算した値|OUT(x、f)|を算出して雑音を抑制し(ステップS408)、算出された出力信号の振幅スペクトル|OUT(x、f)|が、推定された目標値の振幅スペクトル|N(x、f)|以上であるか否かを判断する(ステップS409)。
演算処理部11が、振幅スペクトル|OUT(x、f)|の方が目標値の振幅スペクトル|N(x、f)|以上であると判断した場合(ステップS409:YES)、演算処理部11は、雑音が推定された目標値レベルにまで抑制されていない、すなわち過度に抑制されていないと判断し、該分析窓xについては振幅スペクトル|OUT(x、f)|のまま出力する(ステップS410)。演算処理部11が、振幅スペクトル|OUT(x、f)|の方が目標値の振幅スペクトル|N(x、f)|より小さいと判断した場合(ステップS409:NO)、演算処理部11は、雑音が推定された目標値を超えて抑制されている、すなわち過度に抑制されていると判断し、該分析窓xについては振幅スペクトル|OUT(x、f)|を目標値の振幅スペクトル|N(x、f)|へ置換して出力する(ステップS411)。
図5は、任意の分析窓xn(nは自然数)での出力信号の振幅スペクトル|OUT(xn、f)|の算出方法を模式的に示す図である。図5(a)では、図3における雑音帯域31において、雑音抑制係数β(f)により雑音が抑制された分析窓xnでの出力信号の振幅スペクトル|OUT(xn、f)|の値52が、目標値の振幅スペクトル|N(xn、f)|の値51を上回っており、雑音を過度に抑制していない。したがって、分析窓xnは出力信号の振幅スペクトル|OUT(xn、f)|の値52を出力する。一方、図5(b)では、図3における雑音帯域31において、雑音抑制係数β(f)により雑音が抑制された分析窓xnでの出力信号の振幅スペクトル|OUT(xn、f)|の値52が、目標値の振幅スペクトル|N(xn、f)|の値51を下回っており、雑音を過度に抑制していることがわかる。したがって、分析窓xnでは、出力信号の振幅スペクトル|OUT(xn、f)|の値52の代わりに、分析窓xnでの目標値の振幅スペクトル|N(xn、f)|の値51に置換して出力する。
雑音を抑制する目標値の振幅スペクトル|N(xn、f)|の推定方法を、さらに詳細に説明する。図6は、本発明の実施の形態に係る雑音抑制装置1の演算処理部11の目標値推定処理の手順を示すフローチャートである。
雑音抑制装置1の演算処理部11は、残留する雑音の所定の周波数での目標値(f)の初期値を受け付ける(ステップS601)。受け付ける目標値(f)の初期値は‘0’であっても良いし、所定の定数であっても良い。演算処理部11は、所定の分析窓につきフーリエ変換した所定の周波数fでの振幅成分(f)の値が、目標値(f)より大きいか否かを判断する(ステップS602)。
演算処理部11が、目標値(f)以下であると判断した場合(ステップS602:NO)、演算処理部11は、周波数軸上の信号を平滑化処理する時定数を所定値より小さく設定して雑音の振幅成分を推定する(ステップS603)。演算処理部11が、目標値(f)より大きいと判断した場合(ステップS602:YES)、演算処理部11は、周波数軸上の信号を平滑化処理する時定数を所定値より大きく設定して雑音の振幅成分を推定する(ステップS604)。ここで時定数は、(数1)の平滑化係数α(f)により定めることができる。
演算処理部11は、推定された雑音の振幅成分(f)、すなわち平滑化された振幅成分(f)の値を新たな目標値(f)として設定し(ステップS605)、すべての周波数fについて雑音の振幅成分を推定する処理が完了したか否かを判断する(ステップS606)。
演算処理部11が、完了していないと判断した場合(ステップS606:NO)、演算処理部11は周波数fを変更してステップS602へ処理を戻して上述した処理を繰り返す。演算処理部11が、完了したと判断した場合(ステップS606:YES)、周波数fごとに算出した雑音の目標値(f)を用いて雑音抑制処理を実行する。
以上のように本実施の形態によれば、認識対象となる音声信号以外の音声信号が重畳され、定常雑音のみを含む時間帯を特定することができない音声入力を受け付けた場合であっても、雑音を過度に抑制することがなく、歪みが少なく品質の高い音声出力を略リアルタイム的に出力することが可能となる。また、雑音を抑制する目標値を周波数ごとに推定することができ、周波数帯域の境界でも不連続点が発生しにくく、いわゆるミュージカルノイズ等の雑音の発生を防止することが可能となる。
なお、音声入力部に複数のマイクロホンからなるマイクロホンアレイを用いることにより、雑音抑制時に位相スペクトルを雑音源に対応するよう調整することができ、例えば非定常雑音の発生源が特定できる場合には、より効果的に雑音を抑制することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る雑音抑制装置を具現化するコンピュータの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る雑音抑制装置の演算処理部が実行する機能構成を示すブロック図である。 信号変換の概要図である。 本発明の実施の形態に係る雑音抑制装置の演算処理部の雑音抑制処理の手順を示すフローチャートである。 任意の分析窓での出力信号の振幅スペクトルの算出方法を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態に係る雑音抑制装置の演算処理部の目標値推定処理の手順を示すフローチャートである。 従来の雑音抑制装置の一構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1 雑音抑制装置
11 演算処理部
12 ROM
13 RAM
14 通信インタフェース部
15 音声入力部
16 音声出力部
17 内部バス
201 音声受付部
202 信号変換部
203 雑音抑制部
204 振幅算出部
205 係数算出部
206 雑音目標推定部
207 信号復元部

Claims (6)

  1. 雑音が重畳された音声を受け付けて、該音声の時間軸上の信号に変換する音声受付部と、
    該音声の時間軸上の信号を周波数軸上の信号に変換する信号変換部と、
    該信号変換部にて変換された周波数軸上の信号の所定の周波数帯域ごとの音声の振幅成分を算出する振幅算出部と、
    該振幅算出部によって算出された振幅成分に基づいて、前記周波数帯域ごとに前記雑音を抑制する雑音抑制係数を算出する係数算出部と、
    算出された雑音抑制係数を元の信号の周波数軸上の信号に乗算して、変換された周波数軸上の信号中の雑音成分を抑制する雑音抑制部と、
    前記雑音成分を抑制した周波数軸上の信号を時間軸上の信号に復元する信号復元部と
    を備える雑音抑制装置において、
    受け付けた信号の任意の分析窓における振幅スペクトルを時間軸方向に平滑化して、残留する雑音の目標値を周波数帯域ごとに推定する雑音目標値推定部を備え、
    前記信号復元部は、前記雑音抑制部で雑音成分を抑制した周波数軸上の信号の振幅成分の値より、前記雑音目標値推定部で推定された目標値の方が大きい周波数帯域に対応する信号を、前記雑音目標値推定部で推定された目標値に対応する信号に補正した周波数軸上の信号を時間軸上の信号に復元するようにしてあることを特徴とする雑音抑制装置。
  2. 前記雑音目標値推定部は、
    残留する雑音の目標値の初期値を受け付ける手段と、
    前記信号変換部で変換された周波数軸上の信号のうち、所定の周波数帯域の振幅成分を代表する指標値が前記目標値より大きいか否かを判断する第1の判断手段と、
    該第1の判断手段で前記目標値より小さい(大きい)と判断した場合、該周波数帯域の周波数軸上の信号を平滑化処理する時定数を所定値より小さく(大きく)設定して前記雑音の振幅成分を推定する手段と、
    推定された前記雑音の振幅成分を代表する指標値を該周波数帯域での新たな目標値として設定する手段、
    上述した処理が全ての周波数帯域で完了したか否かを判断する第2の判断手段と、
    該第2の判断手段で完了していないと判断した場合、上述した処理を繰り返し、完了したと判断した場合、周波数帯域ごとに推定した前記雑音の振幅成分を代表する指標値を残留する雑音の目標値として設定する手段と
    を備えることを特徴とする請求項1記載の雑音抑制装置。
  3. 雑音が重畳された音声を受け付けて、該音声の時間軸上の信号に変換し、
    該音声の時間軸上の信号を周波数軸上の信号に変換し、
    変換された周波数軸上の信号の所定の周波数帯域ごとの音声の振幅成分を算出し、
    算出された振幅成分に基づいて、前記周波数帯域ごとに前記雑音を抑制する雑音抑制係数を算出し、
    算出された雑音抑制係数を元の信号の周波数軸上の信号に乗算して、変換された周波数軸上の信号中の雑音成分を抑制し、
    前記雑音成分を抑制した周波数軸上の信号を時間軸上の信号に復元する雑音抑制方法において、
    受け付けた信号の任意の分析窓における振幅スペクトルを時間軸方向に平滑化して、残留する雑音の目標値を周波数帯域ごとに推定し、
    雑音成分を抑制した周波数軸上の信号の振幅成分の値より、推定された目標値の方が大きい周波数帯域に対応する信号を、推定された目標値に対応する信号に補正した周波数軸上の信号を時間軸上の信号に復元することを特徴とする雑音抑制方法。
  4. 残留する雑音の目標値の初期値を受け付け、
    変換された周波数軸上の信号のうち、所定の周波数帯域の振幅成分を代表する指標値が前記目標値より大きいか否かを判断し、
    前記目標値より小さい(大きい)と判断した場合、該周波数帯域の周波数軸上の信号を平滑化処理する時定数を所定値より小さく(大きく)設定して前記雑音の振幅成分を推定し、
    推定された前記雑音の振幅成分を代表する指標値を該周波数帯域での新たな目標値として設定し、
    上述した処理が全ての周波数帯域で完了したか否かを判断し、
    完了していないと判断した場合、上述した処理を繰り返し、完了したと判断した場合、周波数帯域ごとに推定した前記雑音の振幅成分を代表する指標値を残留する雑音の目標値として設定することを特徴とする請求項3記載の雑音抑制方法。
  5. コンピュータで実行可能であり、
    前記コンピュータを、
    雑音が重畳された音声を受け付けて、該音声の時間軸上の信号に変換する音声受付部、
    該音声の時間軸上の信号を周波数軸上の信号に変換する信号変換部、
    該信号変換部にて変換された周波数軸上の信号の所定の周波数帯域ごとの音声の振幅成分を算出する振幅算出部、
    該振幅算出部によって算出された振幅成分に基づいて、前記周波数帯域ごとに前記雑音を抑制する雑音抑制係数を算出する係数算出部、
    算出された雑音抑制係数を元の信号の周波数軸上の信号に乗算して、変換された周波数軸上の信号中の雑音成分を抑制する雑音抑制部、及び
    前記雑音成分を抑制した周波数軸上の信号を時間軸上の信号に復元する信号復元部
    として機能させるコンピュータプログラムにおいて、
    前記コンピュータを、
    受け付けた信号の任意の分析窓における振幅スペクトルを時間軸方向に平滑化して、残留する雑音の目標値を周波数帯域ごとに推定する雑音目標値推定部として機能させ、
    前記信号復元部を、前記雑音抑制部で雑音成分を抑制した周波数軸上の信号の振幅成分の値より、前記雑音目標値推定部で推定された目標値の方が大きい周波数帯域に対応する信号を、前記雑音目標値推定部で推定された目標値に対応する信号に補正した周波数軸上の信号を時間軸上の信号に復元するように機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  6. 前記コンピュータを、
    残留する雑音の目標値の初期値を受け付ける手段、
    前記信号変換手段で変換された周波数軸上の信号のうち、所定の周波数帯域の振幅成分を代表する指標値が前記目標値より大きいか否かを判断する第1の判断手段、
    該第1の判断手段で前記目標値より小さい(大きい)と判断した場合、該周波数帯域の周波数軸上の信号を平滑化処理する時定数を所定値より小さく(大きく)設定して前記雑音の振幅成分を推定する手段、
    推定された前記雑音の振幅成分を代表する指標値を該周波数帯域での新たな目標値として設定する手段、
    上述した処理が全ての周波数帯域で完了したか否かを判断する第2の判断手段、
    該第2の判断手段で完了していないと判断した場合、上述した処理を繰り返し、完了したと判断した場合、周波数帯域ごとに推定した前記雑音の振幅成分を代表する指標値を残留する雑音の目標値として設定する手段
    として機能させることを特徴とする請求項5記載のコンピュータプログラム。

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