JP4862654B2 - 芳香環縮合ピリミジン誘導体 - Google Patents

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Description

本発明は、医薬、殊にインスリン分泌促進剤又は糖尿病治療剤として有用な新規芳香環縮合ピリミジン誘導体又はその製薬学的に許容される塩、及びこれらの化合物を有効成分とする医薬に関する。
糖尿病は、慢性的な高血糖を主徴とする疾患であり、インスリン作用の絶対的又は相対的な不足により発症する。臨床においては、その特徴からインスリン依存性糖尿病(以下、「1型糖尿病」という。)とインスリン非依存性糖尿病(以下、「2型糖尿病」という。)に大別される。糖尿病患者の約9割を占める2型糖尿病において、膵β細胞からのインスリン分泌低下は主要な発症原因のひとつであり、特に初期のインスリン分泌障害による食後高血糖が認められる。現在、インスリン分泌促進剤としてはスルホニルウレア剤(SU剤)が主流であるが、低血糖を起こしやすく、長期投与においては膵臓の疲弊により二次無効を引き起こすことが知られている。また、SU剤は食間の血糖コントロールには有効であるが、食後の過血糖を抑制することは困難である。最近、大規模臨床試験により、糖尿病性合併症及び進展抑制には食後過血糖の是正が重要であることが確認された(非特許文献1)。また、食後高血糖のみの時期に動脈硬化が発症すること、食後軽度高血糖の持続が心血管疾患等の原因による死亡率を高めることが報告されている(非特許文献2、非特許文献3)。このことは、食後高血糖はたとえ軽度であっても、心血管死の独立した危険因子であることを示している。以上のような背景により、食後高血糖に対する薬物治療の重要かつ必要性が認識されるようになっている。従って、インスリン分泌促進作用を有する医薬は、食後高血糖及び/若しくは空腹時血糖の是正に適したプロフィールを有し、1型糖尿病、2型糖尿病の治療及び予防に有用であると考えられる。
国際公開第WO 2004/065391号パンフレット(特許文献1)には、ホスホジエステラーゼ 7(PDE 7)阻害剤としてシアノで置換されたチオフェン縮合ピリミジン誘導体が開示されており、PDE 7の阻害により改善の見込まれる疾患として1型及び2型糖尿病が例示されている。しかし、本発明化合物の具体的開示はなく、またインスリン分泌促進作用等の糖尿病の治療に適用できる旨の具体的データの開示もない。
国際公開第WO 03/049739号パンフレット(特許文献2)には、グリコーゲンシンターゼキナーゼ-3(GSK-3)阻害剤として縮合ピリミジン誘導体が開示されており、これらの化合物が有用である疾患、即ちGSK-3に起因する疾患として糖尿病が例示されている。しかし、本発明化合物の具体的開示はなく、またインスリン分泌促進作用等の糖尿病の治療に適用できる旨の具体的データの開示もない。
国際公開第WO 2005/032481号パンフレット(特許文献3)には、Transforming growth factor-beta(TGFβ)阻害剤として縮合ピリミジン誘導体が開示されているが、本発明化合物の具体的開示はない。また、インスリン分泌促進作用等の糖尿病の治療に適用できる旨の記載や示唆もない。
国際公開第WO 2004/087056号パンフレット(特許文献4)には、Transforming growth factor-beta(TGFβ)阻害剤として縮合ピリミジン誘導体が開示されているが、本発明化合物の具体的開示はない。また、インスリン分泌促進作用等の糖尿病の治療に適用できる旨の記載や示唆もない。
国際公開第WO 03/097615号パンフレット(特許文献5)には、Transforming growth factor-beta(TGFβ)阻害剤として縮合ピリミジン誘導体が開示されているが、本発明化合物の具体的開示はない。また、インスリン分泌促進作用等の糖尿病の治療に適用できる旨の記載や示唆もない。
国際公開第WO 2004/014850号パンフレット(特許文献6)には、ニューロキニンアンタゴニストとして5員環芳香族ヘテロ環縮合ピリミジン誘導体が開示されているが、本発明化合物の具体的開示はない。また、インスリン分泌促進作用等の糖尿病の治療に適用できる旨の記載や示唆もない。
米国特許公報US 4,196,207号公報(特許文献7)には、殺ダニ剤としてチオフェン縮合ピリミジン誘導体が開示されているが、本発明化合物の具体的開示はない。また、インスリン分泌促進作用等の糖尿病の治療に適用できる旨の記載や示唆もない。
米国特許公報US 4,146,716号公報(特許文献8)には、抗真菌剤、抗ウィルス剤、殺虫剤としてチオフェン縮合ピリミジン誘導体が開示されているが、本発明化合物の具体的開示はない。また、インスリン分泌促進作用等の糖尿病の治療に適用できる旨の記載や示唆もない。
また、合成有機化学に関する文献において、チオフェン縮合ピリミジン誘導体、ピリジン縮合ピリミジン誘導体が開示されている(非特許文献4、非特許文献5)。
N. Engl. J. Med., 329: 977-986, 1993 Lancet, 354: 617, 1999 Brit. Med. J., 321: 405-413, 2000 Bulletin de la Societe Chimique de France, 3-4(PT.2), 815-819, 1975 Annales Pharmaceutiques Francaises, 32(11), 575-579, 1974 国際公開第WO 2004/065391号パンフレット 国際公開第WO 03/049739号パンフレット 国際公開第WO 2005/032481号パンフレット 国際公開第WO 2004/087056号パンフレット 国際公開第WO 03/097615号パンフレット 国際公開第WO 2004/014850号パンフレット 米国特許公報US 4,196,207号公報 米国特許公報US 4,146,716号公報
上述の通り、インスリン分泌促進剤は、1型糖尿病、2型糖尿病、及びインスリン抵抗性疾患の治療及び予防に有用であるため、さらに優れたインスリン分泌促進剤の創製が切望されている。
本発明者らは、インスリン分泌促進作用を有する化合物について鋭意研究し、本発明の芳香環縮合ピリミジン誘導体が優れたインスリン分泌促進作用を有することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明によれば、式(I)で示される縮合ピリミジン誘導体若しくはその製薬学的に許容される塩、並びにこれらの化合物を有効成分とする医薬組成物、及び1型糖尿病、2型糖尿病、及び/又はインスリン抵抗性疾患の治療剤である医薬組成物が提供される。
Figure 0004862654
[式中の記号は、以下の意味を示す。
A:
群X1及び群X2からなる群より選択される環。なお、この環を構成する炭素原子は、低級アルキル、-O-低級アルキル、ハロゲン、カルボキシル、-CO2-低級アルキル及びカルバモイルからなる群より選択される1つ以上の基で置換されていてもよい。
群X1
Figure 0004862654
からなる群。
群X2
Figure 0004862654
からなる群。
-R1:少なくとも1つのハロゲンで置換されたフェニル。なお、このフェニルはさらに置換基を有していてもよい。但し、Aが群X2から選択される環である場合、-R1は少なくとも3つのハロゲンで置換されたフェニルを示す。
-R2
式(II)で示される基、又は置換されていてもよい環状アミノ。
Figure 0004862654
[式中の記号は以下の意味を示す。
-R21、-R22
同一又は異なって、-H、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロアルキル、フェニル、芳香族ヘテロ環、非芳香族ヘテロ環又は-O-低級アルキル。なお、これらの基はそれぞれ置換されていてもよい。]
但し、Aが群X1から選択される環である場合、-R2は置換されていてもよい環状アミノを示す。]
なお、式(I)におけるAとして、好ましくは群X1から選択される環である。
また、式(I)におけるR1として、好ましくは少なくとも1つのハロゲンで置換されたフェニルであり;より好ましくは少なくとも3つのハロゲンで置換されたフェニルである。
また、式(I)におけるR2として、好ましくは置換されていてもよい環状アミノであり;より好ましくは置換されていてもよいピペラジン、若しくは置換されていてもよいピペリジンである。
なお、式(I)で示される縮合ピリミジン誘導体として、好ましくはAが群X1から選択される環である化合物であり;より好ましくはAが群X1から選択される環であり、R1が少なくとも3つのハロゲンで置換されたフェニルである化合物であり;特に好ましくはAが群X1から選択される環であり、R1が少なくとも3つのハロゲンで置換されたフェニルであり、R2が置換されていてもよい環状アミノである化合物であり;最も好ましくはAが群X1から選択される環であり、R1が少なくとも3つのハロゲンで置換されたフェニルであり、R2が置換されていてもよいピペラジン若しくは置換されていてもよいピペリジンである化合物である。
本発明化合物は優れたインスリン分泌促進作用、及び血糖上昇抑制作用を有する。従って、式(I)で示される本発明化合物は該作用に基づき、1型糖尿病、2型糖尿病、及び/又はインスリン抵抗性疾患の治療及び/又は予防に有効である。
本発明化合物の薬理作用は、以下の試験例により確認された。
(1)インスリン分泌促進作用測定試験
本試験において、マウス膵β細胞株であるMIN6B1細胞を用いた被験化合物のインスリン分泌促進作用を、市販されているインスリン分泌促進作用を有するグリベンクラミドを対照化合物として検討した。以下に試験方法を示す。
48穴プレートに1×105 個 / 穴(0.25 ml)になるようにMIN6B1細胞を蒔いた(培地は25 mMグルコース入りのDMEM(Dulbecco’s Modified Eagle Medium)にFCS(ウシ胎児血清)を10%になるように加えたものを用いた)。2日後に培地をアスピレーターで除き、37 ℃に温めた2.8 mMグルコースを含むKRB-HEPES緩衝液(Krebs-Ringer-bicarbonate-N-2-ヒドロキシエチルピペラジン-N’-2-エタンスルホン酸;130 mM NaCl、4.7 mM KCl、1.2 mM KH2PO4、1.2 mM MgCl2・6H2O、0.25 mM CaCl2・2H2O、2.5 mM NaHCO3、0.5% BSA、10 mM N-2-ヒドロキシエチルピペラジン-N’-2-エタンスルホン酸(pH 7.4))0.2 mlで4度洗い、再度、同緩衝液0.2 mlを入れて30分乃至60分間、37 ℃でインキュベートした。上記緩衝液をアスピレーターで除き、16.8 mMグルコースを含むKRB-HEPESに被験化合物を各々10 μM添加したものを、各穴に0.25 mlずつ加え、22分間37 ℃でインキュベートした。上記サンプルを分取し、25〜51倍に希釈した後、インスリン濃度測定キット(Rat Insulin [125I] Biotrak Assay System with Magnetic Separation;アマシャム・バイオサイエンス社製)を用いてインスリン濃度を測定した。被験化合物は100% DMSOに溶解し、終濃度0.1%で添加した。活性はDMSOを100%としたときの相対比で表した。その結果を表1に示す。
Figure 0004862654
上記のように、本発明の医薬の有効成分である化合物及び本発明化合物は、市販されているインスリン分泌促進剤であるグリベンクラミドと比較して、強いインスリン分泌促進作用を示した。
(2)正常マウス経口糖負荷試験
本試験において、正常マウスを用いた被験化合物の糖負荷後の血糖上昇抑制作用を、市販されている経口血糖上昇抑制作用を有するナテグリニドを対照化合物として検討した。以下に試験方法を示す。
1週間予備飼育したICRマウス(雄、6週齢)を18〜20時間絶食し、被験動物として用いた。被験化合物は0.5%メチルセルロースに溶解させ、グルコース負荷前に3 mg/kg(ナテグリニドは10 mg/kg)経口投与した。なお、被験化合物の投与タイミングは、それぞれの被験化合物の最適なタイミングを採ることとし、本発明化合物についてはグルコース負荷10分前、対照化合物であるナテグリニドについてはグルコース負荷30分前とした。グルコース負荷後30分時の対照群に対する血糖低下率(%)を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 0004862654
上記のように、本発明の医薬の有効成分である化合物及び本発明化合物は、市販されている経口血糖低下剤であるナテグリニドと比較して、より低い投与量であるにもかかわらず、糖負荷後の血糖上昇に対してより強い抑制作用を示した。
本発明化合物をさらに説明すると、以下の通りである。
本明細書中、「低級」とは、特に断らない限り、炭素数1乃至6個の直鎖状又は分枝状の炭素鎖を意味する。従って、「低級アルキル」とは、直鎖状又は分枝状のC1-C6アルキルを意味し、具体的には例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル等が挙げられ、好ましくはC1-C3アルキルである、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルである。「低級アルケニル」とは、直鎖状又は分枝状のC2-C6アルケニルであり、具体的には例えば、ビニル、アリル、ブテニル等を挙げることができる。「低級アルキニル」とは、直鎖状又は分枝状のC2-C6アルキニルであり、具体的には例えば、プロパルギル等を挙げることができる。「低級アルキリデン」とは、直鎖状又は分枝状のC1-C6アルキリデンであり、具体的には例えば、メチリデン、エチリデン、プロピリデン等を挙げることができる。
「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモ若しくはヨードであり、好ましくはフルオロ、クロロ若しくはブロモである。
「環状アミノ」とは、少なくとも1つの窒素原子を有し、さらに窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択される同一又は異なるヘテロ原子を1つ以上有していてもよい環員数3乃至8の非芳香族環状アミンの1価基を意味し、少なくとも1つ有する窒素原子が結合手を有する基を示す。なお、当該環状アミノの環上の硫黄原子は酸化されていてもよい。具体的には例えば、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、アゾカン、ピペラジン、ホモピペラジン、モルホリン、オキサゼパン、チオモルホリン、チアゼパン等の1価基を挙げることができる。なお、これらの環は、ジヒドロピロール、テトラヒドロピリジン、テトラヒドロアゼピン、イミダゾリジン、オキサゾリジン、ジヒドロオキサジン、チアゾリジン、ジヒドロチアジン等のごとく、環の一部に不飽和結合を有していてもよい。また、これらの環は、デカヒドロキノリン、デカヒドロイソキノリン等のごとく、シクロアルキルと縮合していてもよい。また、これらの環は、インドリン、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン等のごとく、フェニルと縮合していてもよい。また、これらの環は、オクタヒドロイミダゾ[1,5-a]ピラジン、オクタヒドロ[1,2-a]ピラジン等のごとく、他の環状アミノと縮合していてもよい。また、これらの環は、2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-b-カルボリン、4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン、4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン、5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン等のごとく、芳香族ヘテロ環と縮合していてもよい。また、これらの環は、1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン、1-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン、1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン、2,4-ジオキサ-9-アザスピロ[5.5]ウンデカン、2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン等のごとく、非芳香族ヘテロ環とスピロ縮合していてもよい。また、これらの環は、2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等のごとく、架橋環状アミノであってもよい。
「シクロアルキル」とは、環員数3乃至8の炭素環を意味し、これらは部分的に不飽和結合を有していてもよい。具体的には例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロブテニル、シクロヘキセニル、シクロオクタジエニル等が挙げられる。また、これらの環はフェニルと縮合していてもよい。
「芳香族ヘテロ環」とは、窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択される同一又は異なる1つ以上のヘテロ原子を含む環員数5乃至6の芳香族ヘテロ環の1価基を意味する。具体的には例えば、ピロール、ピリジン、ピラゾール、イミダゾール、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアゾール、トリアジン、テトラゾール、フラン、チオフェン、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール等の1価基を挙げることができる。なお、これらの環はインドール、インダゾール、キノリン等のごとくフェニル環と縮合していてもよく、テトラヒドロピリジン、テトラヒドロアゼピン、ジヒドロピリジン、インドリン等のごとく部分的に水素化されていてもよい。
「非芳香族ヘテロ環」とは、窒素、酸素及び酸化されていてもよい硫黄からなる群より選択される同一又は異なる1つ以上のヘテロ原子を含む環員数5乃至6の飽和ヘテロ環の1価基を意味する。具体的には例えば、上記環状アミノの他、上記環状アミノの窒素原子以外の原子が結合手を有する1価基、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオフラン、テトラヒドロチオピラン、ジオキソラン、1,3-ジオキサン、1,4-ジオキサン等の1価基を挙げることができ、これらの環は、1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、キヌクリジンのごとく、架橋されていてもよい。
また、「架橋環状アミノ」とは、上記環状アミノの環を構成する隣接しない2つの炭素原子がメチレン、エチレン若しくはトリメチレンで架橋されている環の1価基を意味する。
本明細書において「置換されていてもよい」「置換されている」の語の許容される置換基としては、それぞれの基の置換基として通常用いられる置換基であればいずれでもよい。また、これらの置換基は各々の基に1つ以上存在していてもよい。
R1の「少なくとも1つのハロゲンで置換されたフェニル。なお、このフェニルは、さらに置換基を有していてもよい。」における「少なくとも1つのハロゲンで置換されたフェニル」、R2の「置換されていてもよい環状アミノ」、R21及びR22の置換されていてもよい「シクロアルキル、フェニル、芳香族ヘテロ環、非芳香族ヘテロ環」において許容される置換基としては、以下の(a)乃至(h)に示される基が挙げられる。なお、「RZ」とは、-OH、-O-低級アルキル、-OCO-低級アルキル、カルボキシル、-CO2-低級アルキル、-CO-低級アルキル、1つ又は2つの低級アルキルで置換されていてもよいカルバモイル、シアノ、1つ又は2つの低級アルキルで置換されていてもよいアミノ、フェニル、芳香族ヘテロ環、シクロアルキル、非芳香族ヘテロ環、及びハロゲンからなる群より選択される1つ以上の基で置換されていてもよい低級アルキルを示す。
(a)ハロゲン;
(b)-OH、-O-RZ、-O-フェニル、-OCO-RZ、-OCONH-RZ、オキソ(=O);
(c)-SH、-S-RZ、-S-フェニル、-S-芳香族ヘテロ環、-SO-RZ、-SO-フェニル、-SO-芳香族ヘテロ環、-SO3H、-SO2-RZ、-SO2-フェニル(このフェニルは、低級アルキルで置換されていてもよい)、-SO2-芳香族ヘテロ環(この芳香族ヘテロ環は、低級アルキルで置換されていてもよい)、1つ又は2つのRZで置換されていてもよいスルファモイル;
(d)1つ又は2つのRZで置換されていてもよいアミノ、-NHCO-RZ、-NHCO-フェニル、-NHCO2-RZ、-NHCONH2、-NHCONH-RZ、-NHSO2-RZ、-NHSO2-フェニル(このフェニルは、低級アルキルで置換されていてもよい)、-NHSO2NH2、ニトロ;
(e)-CHO、-CO-RZ、-CO2H、-CO2-RZ、1つ又は2つのRZで置換されていてもよいカルバモイル、-CO-環状アミノ(この環状アミノは、-OH若しくはオキソで置換されていてもよい)、-COCO-RZ、シアノ;
(f)-OH、-O-低級アルキル、オキソ、-S-低級アルキル、1つ又は2つの低級アルキルで置換されていてもよいアミノ、環状アミノ、-CO2H、1つ又は2つのRZで置換されていてもよいカルバモイル、ハロゲン及びRZからなる群より選択される1つ以上の基でそれぞれ置換されていてもよいフェニル若しくはシクロアルキル;
(g)-OH、-O-低級アルキル、オキソ、-S-低級アルキル、1つ又は2つの低級アルキルで置換されていてもよいアミノ、環状アミノ、-CO2H、1つ又は2つのRZで置換されていてもよいカルバモイル、ハロゲン及びRZからなる群より選択される1つ以上の基でそれぞれ置換されていてもよい芳香族ヘテロ環若しくは非芳香族ヘテロ環;
(h)上記(a)乃至(g)に示される置換基より選択される1つ以上の基でそれぞれ置換されていてもよい低級アルキル、低級アルケニル若しくは低級アルキリデン。
また、R21及びR22の置換されていてもよい「低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、-O-低級アルキル」において許容される置換基としては、上記(a)乃至(g)に示される基が挙げられる。
式(I)で示される本発明化合物には、置換基の種類によっては、不斉炭素原子を含む場合があり、これに基づく光学異性体が存在しうる。本発明はこれらの光学異性体の混合物や単離されたものをすべて包含する。また、本発明化合物は互変異性体が存在する場合があるが、本発明にはこれらの異性体の分離したもの、あるいは混合物が含まれる。また、ラベル体、即ち、本発明化合物の1つ以上の原子を放射性同位元素若しくは非放射性同位元素で置換した化合物の本発明に包含される。
また、本発明化合物は塩を形成する場合もあり、かかる塩が製薬学的に許容されうる限りにおいて本発明に包含される。具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸との付加塩や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等の有機酸との付加塩、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等の金属を含む無機塩基との付加塩、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、リジン、オルニチン等の有機塩基との付加塩やアンモニウム塩等が挙げられる。さらに、本発明は本発明化合物及びその製薬学上許容される塩の各種の水和物や溶媒和物及び結晶多形を有する物質も包含する。なお、本発明には、生体内において代謝されて式(I)で示される化合物又はその塩に変換される化合物、いわゆるプロドラッグもすべて包含される。本発明のプロドラッグを形成する基としては、Prog. Med. 5:2157-2161(1985)に記載されている基や、廣川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻 分子設計163-198ページに記載されている基が挙げられる。
本発明化合物及びその製薬学的に許容される塩は、その基本骨格あるいは置換基の種類に基づく特徴を利用し、種々の公知の合成法を適用して製造することができる。以下に代表的な製造法を例示する。また、後述する参考例及び実施例の記載に従って、若しくは準じて製造することもできる。なお、官能基の種類によっては、当該官能基を原料乃至中間体段階で適当な保護基、即ち容易に当該官能基に転化可能な基に置き換えておくことが、製造技術上効果的な場合がある。しかる後、必要に応じて保護基を除去し、所望の化合物を得ることができる。このような官能基としては水酸基やカルボキシル基、アミノ基等を挙げることができ、それらの保護基としては、例えばグリーン(Greene)及びウッツ(Wuts)著、「Protective Groups in Organic Synthesis(third edition)」に記載の基を挙げることができ、これらの反応条件に応じて適宜用いることができる。
Figure 0004862654
(式中、環A、R1及びR2は前述の意味を、YはO又はSを、Zは脱離基を示す。以下同様。)
本製法は式(1a)で示される脱離基を有する芳香環縮合ピリミジン誘導体に対し、式(1b)で示されるアミン誘導体を作用させ、一般式(I)で示される本発明化合物を製造する方法である。
化合物(1a)におけるZで示される脱離基としては、反応条件下において化合物(1b)のアミノ基の水素原子と共にHZの形で脱離しうる基を意味し、例えばフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード等のハロゲン、メタンスルホニルオキシのような低級アルキルスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシのようなトリハロゲノメタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシのようなアリールスルホニルオキシ基が挙げられる。
化合物(1a)と化合物(1b)との反応は、常圧または加圧下に、溶媒の不存在下または適当な溶媒中で行われる。
溶媒の具体例としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;エーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジグライム等のエーテル類;メタノール(MeOH)、エタノール(EtOH)、2-プロパノール(iPrOH)等のアルコール類;アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMI)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、水あるいはこれらの混合溶媒が挙げられる。本反応は塩基の存在下に行うのが好ましく、塩基の具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の三級アミン等が挙げられるが、化合物(1b)の過剰量で兼ねることもできる。反応温度は、原料化合物の種類、反応条件等により異なるが、通常約20 ℃〜約180 ℃、好ましくは約60 ℃〜約130 ℃である。
化合物(1a)は、例えば式(1c)で示されるピリミジノン又はピリミジンチオン誘導体を常法に従って、ハロゲン化またはスルホニル化することにより合成することができる。
本反応におけるハロゲン化は、例えば化合物(1c)とオキシ塩化リン、三臭化リン等のハロゲン化剤とを反応させることにより行われる。スルホニル化は、例えばYが酸素原子である場合の化合物(1c)とメタンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド、トリフルオロメタンスルホニルクロリド、トリフルオロメタンスルホン酸無水物等のスルホニル化剤とを反応させることにより行われる。
化合物(1c)は公知の方法、例えばJ. Am. Chem. Soc., 74, 842, (1952)、Chem. Ber., 95, 937, (1962)、若しくはJ. Org. Chem., 29, 2887, (1964)に記載の方法又はこれらに準じた方法により合成することができる。また、化合物(1b)は市販されているか、あるいは公知の方法により合成することができる。
また、いくつかの本発明化合物は、上記の製造法や実施例記載の方法及び当業者にとって自明である方法、又はこれらの変法に基づいて製造された本発明化合物に対し、さらに公知のアルキル化、アシル化、置換反応、酸化、還元、加水分解等、当業者が通常採用しうる工程に付して製造することもできる。
このようにして製造された本発明化合物は、遊離のまま、又は公知の方法により造塩処理を施しその塩として単離・精製される。単離・精製は、抽出、濃縮、留去、結晶化、ろ過、再結晶、各種クロマトグラフィー等の通常の化学操作を適用して行われる。
また、本発明化合物が不斉炭素を有する場合は光学異性体が存在する。これらの光学異性体は適切な塩を再結晶する分別結晶化や、カラムクロマトグラフィー等の常法により分割することができる。また、光学活性な化合物は、適当な光学活性な原料を用いることにより製造することもできる。
本発明の医薬は、本発明化合物の1種以上と、通常製剤化に用いられる、薬剤用担体、賦形剤、その他添加剤を用いて、通常使用されている方法によって調製することができる。投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等による経口投与、静注、筋注等の注射剤、又は坐剤、経鼻、経粘膜、経皮などによる非経口投与のいずれの形態であってもよい。
本発明による経口投与のための固体組成物としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が用いられる。このような固体組成物においては、1種以上の活性物質が、少なくとも1種の不活性な希釈剤、例えば乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等と混合される。組成物は、常法に従って、不活性な希釈剤以外の添加剤、例えばステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、繊維素グリコール酸カルシウム等の崩壊剤、安定化剤、溶解補助剤等を含有していてもよい。錠剤又は丸剤は必要によりショ糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等の糖衣又は胃溶性若しくは腸溶性のフィルムで被覆してもよい。
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水、エタノール(EtOH)を含む。この組成物は不活性な希釈剤以外に湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
非経口投与のための注射剤としては、無菌の水性又は非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤を含有する。水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えば注射用蒸留水及び生理食塩水が含まれる。非水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油等の植物油、EtOH等のアルコール類、ポリソルベート80(局方名)等がある。このような組成物は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定剤、溶解補助剤等の補助剤を含んでいてもよい。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合又は照射によって無菌化される。これらはまた無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解して使用することもできる。
通常経口投与の場合、1日の投与量は、体重あたり約0.0001〜50 mg/kg、好ましくは約0.001〜10 mg/kgが適当で、さらに好ましくは0.01〜1 mg/kgが適当であり、これを1回であるいは2乃至4回に分けて投与する。静脈投与される場合は、1日の投与量は体重あたり約0.0001〜1 mg/kg、好ましくは約0.001〜0.1 mg/kgが適当で、1日1回乃至複数回に分けて投与する。投与量は症状、年齢、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定される。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。なお、実施例において使用される原料化合物には新規な物質も含まれており、そのような原料化合物の公知物からの製造法を参考例として説明する。
参考例1
4-クロロ-2,5-ジフルオロ安息香酸、塩化チオニル、及びDMFの混合物を、70 ℃で1時間、さらに80 ℃で1.5時間攪拌した後、溶媒を減圧留去しTHFを加えた。この反応液をMeOH-氷浴下、3-アミノチオフェン-2-カルボン酸メチル、THF、ジイソプロピルエチルアミン混合物に加え、室温で1.5日攪拌し、3-[(4-クロロ-2,5-ジフルオロベンゾイル)アミノ]チオフェン-2-カルボン酸メチルを得た。
参考例1と同様にして、以下の表3に示す化合物を製造した。なお、表中の記号は以下の意味を示す(以下同様)。
Rf:参考例番号。
Data:物理学的データ(MS:FAB-MS(M+H)+;MN:FAB-MS(M-H)-;MM:FAB-MS(M)+)。
Structure:化学構造式。
R、RA、RB:一般式中の置換基(Me:メチル、Et:エチル、nPr:ノルマルプロピル、iPr:イソプロピル、nBu:ノルマルブチル、cPr:シクロプロピル、cPen:シクロペンチル、cHex:シクロヘキシル、cHep:シクロヘプチル、cOct:シクロオクチル、pyrr:ピロリジン-1-イル、pipe:ピペリジン-1-イル、mor:モルホリン-4-イル、tmor:チオモルホリン-4-イル、pipa:ピペラジン-1-イル、azep:アゼパン-1-イル、hpipa:ホモピペラジン-1-イル、hPy:1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-イル、Py:ピリジル、fur:フリル、imid:1H-イミダゾール-1-イル、tet:テトラゾール-5-イル、Pyox:1-オキシドピリジル、Pyone:2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジル、Ph:フェニル、Bn:ベンジル、Ac:アセチル、Boc:tert-ブチルオキシカルボニル、Ms:メタンスルホニル、MOM:メトキシメチル、di:ジ、tri:トリ。置換基の前の数字は置換位置を示し、従って、例えば5-Br-2-furは5-ブロモフラン-2-イルを意味する。)。
Figure 0004862654
参考例2
3-[(4-クロロ-2,5-ジフルオロベンゾイル)アミノ]チオフェン-2-カルボン酸メチル、MeOH、THF、及び1M水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液(aq)の混合物を、85 ℃で2時間攪拌し、3-[(4-クロロ-2,5-ジフルオロベンゾイル)アミノ]チオフェン-2-カルボン酸を得た。
参考例2と同様にして、以下の表4に示す化合物を製造した。
Figure 0004862654
参考例3
4-メチル-3-[(2,4,5-トリフルオロベンゾイル)アミノ]チオフェン-2-カルボン酸メチル、MeOH、THF、1M NaOH aqの混合物を70 ℃で攪拌した後、1M塩酸aqを加え、析出した固体をろ取することにより、3-[(2,5-ジフルオロ-4-メトキシベンゾイル)アミノ]-4-メチルチオフェン-2-カルボン酸を得た。
MS:328
参考例4
3-[(4-クロロ-2,5-ジフルオロベンゾイル)アミノ]チオフェン-2-カルボン酸、塩化チオニル、及びDMFの混合物を、75 ℃で1.5時間攪拌した後、溶媒を減圧留去し1,4-ジオキサンを加えた。この反応液を氷冷下、28%アンモニア水に加え、室温で3時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣にMeOHおよび1M NaOH aqを加え、90 ℃で2.5時間攪拌し、2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4(1H)-オンを得た。
参考例4と同様にして、以下の表5に示す化合物を製造した。
Figure 0004862654
参考例5
2-[(4-クロロ-2,5-ジフルオロベンゾイル)アミノ]ニコチン酸メチルのクロロホルム-MeOH溶液に、28%アンモニア水を加え、室温で終夜攪拌し、2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-4(3H)-オンを得た。
参考例5と同様にして、以下の表6に示す化合物を製造した。
Figure 0004862654
参考例6
1-ブロモ-4-クロロ-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)ベンゼンのジエチルエーテル溶液に、ドライアイス-アセトン浴下でn-ブチルリチウムを加え、1時間攪拌した。この反応液をドライアイス、及びジエチルエーテルの混合物に加え、2時間攪拌し、4-クロロ-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)安息香酸リチウムを得た。得られた4-クロロ-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)安息香酸リチウム、3-アミノチオフェン-2-カルボキサミド、及びピリジンの混合物にMeOH-氷浴中でオキシ塩化リンを加え、1時間攪拌し、3-{[4-クロロ-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)ベンゾイル]アミノ}チオフェン-2-カルボキサミドを得た。
ES-MS(M+Na):381
参考例7
4-ブロモ-2,5-ジフルオロ安息香酸、及び塩化チオニルの混合物を80 ℃で1時間攪拌後、溶媒を留去して油状物を得た。得られた油状物、3-アミノチオフェン-2-カルボキサミド、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、及びTHFの混合物を氷冷下で2時間攪拌し、3-[(4-ブロモ-2,5-ジフルオロベンゾイル)アミノ]チオフェン-2-カルボキサミドを得た。
参考例7と同様にして、以下の表7に示す化合物を製造した。
Figure 0004862654
参考例8
3-[(4-ブロモ-2,5-ジフルオロベンゾイル)アミノ]チオフェン-2-カルボキサミド、1M NaOH aq、及びMeOHの混合物を80 ℃で2時間攪拌し、2-(4-ブロモ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4(1H)-オンを得た。
参考例8と同様にして、以下の表8に示す化合物を製造した。
Figure 0004862654
参考例9
4,5-ジクロロフタル酸無水物の酢酸溶液に3-アミノチオフェン-2-カルボキサミドを加え、加熱還流下終夜攪拌し、3-(5,6-ジクロロ-1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)チオフェン-2-カルボキサミドを得た。得られた3-(5,6-ジクロロ-1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)チオフェン-2-カルボキサミドのTHF-MeOH溶液に、1M NaOH aqを加え、80 ℃で2時間半攪拌し、4,5-ジクロロ-2-(4-オキソ-3,4-ジヒドロチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)安息香酸を得た。得られた4,5-ジクロロ-2-(4-オキソ-3,4-ジヒドロチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)安息香酸のMeOH-1,4-ジオキサン溶液に硫酸を加え、70 ℃で3日間攪拌し、4,5-ジクロロ-2-(4-オキソ-3,4-ジヒドロチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)安息香酸メチルを得た。
MS:355
参考例10
2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4(1H)-オン、及びオキシ塩化リンの混合物を90 ℃で4時間攪拌し、4-クロロ-2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジンを得た。
参考例10と同様にして、以下の表9〜表10に示す化合物を製造した。
Figure 0004862654
Figure 0004862654
参考例11
4,5-ジクロロ-2-(4-オキソ-3,4-ジヒドロチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)安息香酸メチルのクロロホルム溶液に、氷冷下トリエチルアミン、メタンスルホニルクロリドを加え、氷冷下30分攪拌し、4,5-ジクロロ-2-{4-[(メタンスルホニル)オキシ]チエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル}安息香酸メチルを得た。
MS:435
参考例12
1-ベンジル-4-メチレンアゼパン塩酸塩とTHF-水の混合物に、N-メチルモルホリン-N-オキシドと四酸化オスミウムのtert-ブタノール溶液を加え、室温で24時間撹拌し、次いで4M塩酸(HCl)-酢酸エチル(EtOAc)溶液で処理し、1-ベンジル-4-(ヒドロキシメチル)アゼパン-4-オール塩酸塩を得た。得られた1-ベンジル-4-(ヒドロキシメチル)アゼパン-4-オール塩酸塩のEtOH溶液に10%パラジウム担持活性炭素を加え、水素雰囲気下室温で6時間攪拌し、4-(ヒドロキシメチル)アゼパン-4-オール 塩酸塩を得た。
MS:146
参考例13
ジエトキシホスホリル酢酸エチルのTHF溶液に氷冷下、水素化ナトリウムと1-ベンジルアゼパン-3-オンを加え、室温で2時間攪拌して(1-ベンジルアゼパン-3-イリデン)酢酸エチルの立体異性体混合物を得た。得られた(1-ベンジルアゼパン-3-イリデン)酢酸エチルの立体異性体混合物を4M HCl-EtOAc溶液で処理した後、EtOHと10%パラジウム担持活性炭素を加え、水素雰囲気下室温で15時間攪拌し、アゼパン-3-イル酢酸エチル 塩酸塩を得た。
MS:186
参考例14
1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-オール、水素化ナトリウム、DMFの混合物を室温で5分間攪拌し、次いで2-クロロ-N,N-ジメチルエチルアミンを加え、さらに室温で30分間撹拌し、2-[(1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-イル)オキシ]-N,N-ジメチルエチルアミンを得た。得られた2-[(1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-イル)オキシ]-N,N-ジメチルエチルアミンと4M HCl-ジオキサン溶液の混合物を、室温で7時間攪拌し、N,N-ジメチル-2-(ピペリジン-4-イルオキシ)エチルアミン 二塩酸塩を得た。
MS:273
参考例15
1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-オール、トリエチルアミン、ベンゼンスルホニルクロリド、及び塩化メチレンの混合物を、室温で2日間攪拌し、1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-イルベンゼンスルホナートを得た。得られた1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-イルベンゼンスルホナート、マロン酸ジエチル、20%ナトリウムエトキシド-EtOH溶液、及びEtOHの混合物を加熱還流下22時間攪拌し、[1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]マロン酸ジエチルを得た。得られた[1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]マロン酸ジエチル、水素化ホウ素リチウム、トルエン、及びTHFの混合物を、60 ℃で18時間攪拌し、2-(1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-イル)プロパン-1,3-ジオールを得た。得られた2-(1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-イル)プロパン-1,3-ジオール、4M HCl-ジオキサン溶液、及びMeOHの混合物を、室温で1時間攪拌し、2-ピペリジン-4-イルプロパン-1,3-ジオール 塩酸塩を得た。
MS:160
参考例16
(1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4,4-ジイル)ジメタノール、4M HCl-ジオキサン溶液、及びMeOHの混合物を室温で2時間攪拌し、ピペリジン-4,4-ジイルジメタノール 塩酸塩を得た。
MS:146
参考例17
1-tert-ブトキシカルボニル-4-(3-ヒドロキシプロピル)ピペリジン-4-オール、及び4M HCl-ジオキサン溶液の混合物を、室温で3.5時間攪拌し、4-(3-ヒドロキシプロピル)ピペリジン-4-オール 塩酸塩を得た。
MS:160
参考例18
1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-オン、及びN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタールの混合物を、加熱還流下6時間攪拌し、1-tert-ブトキシカルボニル-3-[(ジメチルアミノ)メチレン]ピペリジン-4-オンを得た。得られた1-tert-ブトキシカルボニル-3-[(ジメチルアミノ)メチレン]ピペリジン-4-オン、2-ヒドラジノエタノール、及びMeOHの混合物を、加熱還流下2時間攪拌し、2-(5-tert-ブトキシカルボニル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-2-イル)エタノールと2-(5-tert-ブトキシカルボニル-4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-1-イル)エタノールの混合物を得た。得られた混合物、4M HCl-EtOAc溶液、及びEtOHの混合物を、室温で2時間攪拌し、2-(4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-2-イル)エタノール 二塩酸塩と2-(4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-1-イル)エタノール 二塩酸塩の混合物を得た。
ES-MS(+):168
参考例19
(2E)-(1-ベンジル-3-メチルピペリジン-4-イリデン)酢酸エチル、クロロギ酸1-クロロエチル、及び1,2-ジクロロエタンの混合物を、加熱還流下30分間攪拌し、減圧下濃縮した。残渣をEtOHに溶解し、加熱還流下10分間攪拌し、(2E)-(3-メチルピペリジン-4-イリデン)酢酸エチルを得た。
MS:184
参考例20
1-tert-ブトキシカルボニルピペラジン、3-ヒドロキシプロピオン酸、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)、及びDMFの混合物を、室温で24時間攪拌し、3-(4-tert-ブトキシカルボニルピペラジン-1-イル)-3-オキソプロパン-1-オールを得た。得られた3-(4-tert-ブトキシカルボニルピペラジン-1-イル)-3-オキソプロパン-1-オール、4M HCl-ジオキサン溶液、及びMeOHの混合物を、室温で16時間攪拌し、3-オキソ-3-ピペラジン-1-イルプロパン-1-オール 塩酸塩を得た。
MS:159
実施例1
4-クロロ-2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン9.52 g、ヘキサメチレンイミン3.13 g、ジイソプロピルエチルアミン10.50 ml、アセトニトリル190 mlの混合物を70 ℃で5時間攪拌した。反応混合物を水600 ml中に加え、析出物を濾取し、水で洗浄後、減圧下50 ℃で乾燥した。得られた固体をTHF 40 mlに溶解し、4M HCl-EtOAc溶液15 mlを加え、減圧下濃縮し、固体を得た。この固体を、EtOH-エーテルから再結晶することにより、4-アゼパン-1-イル-2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン 塩酸塩10.97 gを得た。
実施例2
4-クロロ-2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)-7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン160 mg、ジイソプロピルエチルアミン2 ml、ピペリジン1 mlの混合物を60 ℃で17時間、室温で8時間、95 ℃で24時間攪拌した。反応混合物に水30 mlを加え、EtOAc 60 mlで二回抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-EtOAc)にて精製した。得られた化合物に、THF 10 mlと4M HCl-EtOAc溶液1 mlを加えた。溶媒を減圧留去して得られた残渣をEtOH-EtOAcから再結晶することにより、2-(4-クロロ-5-フルオロ-2-ピペリジン-1-イルフェニル)-7-メチル-4-ピペリジン-1-イルチエノ[3,2-d]ピリミジン 二塩酸塩78 mgを得た。
実施例3
4-アゼパン-1-イル-2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン500 mgと2Mジメチルアミン-THF溶液の混合物を80 ℃で44時間攪拌した。反応混合物に水100 mlを加え、クロロホルム100 mlで3回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-EtOAc)にて精製し固体を得た。この固体にEtOAc 15 mlと4M HCl-EtOAc溶液5 mlを加え室温下攪拌した。析出した白色固体をろ取後、EtOHで再結晶し[2-(4-アゼパン-1-イルチエノ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-5-クロロ-4-フルオロフェニル]ジメチルアミン 塩酸塩98 mgを得た。
実施例4
4-クロロ-2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン1.41 g、2-(4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-1-イル)エタノールと2-(4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-2-イル)エタノールの混合物1.28 g、ジイソプロピルエチルアミン3.87 ml、アセトニトリル30 mlの混合物を80 ℃で12時間攪拌した。反応混合物に水100 mlを加え、EtOAcで抽出後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-MeOH)にて精製し、泡状物を1.19 g得た。得られた泡状物とピリジン10 ml、ベンゾイルクロリド0.62 mlの混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物に水50 mlを加え、EtOAc-THF混合溶媒で抽出後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をEtOAcから再結晶、またその母液からEtOAcにて再結晶を繰り返すことにより、安息香酸 2-{5-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-2-イル}エチル716 mgを得た。またそれら再結晶母液を、エーテル-ヘキサン混合溶媒にて洗浄し、その洗液を減圧濃縮することにより、安息香酸 2-{5-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]-4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-1-イル}エチル636 mgを得た。得られた安息香酸 2-{5-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-2-イル}エチル716 mgをTHF-EtOH(2:1)10mlに溶解し、1M NaOH aq 2.60 mlを加え、60 ℃で1時間攪拌した。室温まで放冷し、1M HCl aq 30 mlを加え、エーテルにて洗浄後、水層を1M NaOH aq 100 mlにてアルカリ性とした。これをEtOAcで抽出後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をTHF 20 ml、MeOH 10 mlに溶解し、4M HCl-ジオキサン溶液3 mlを加え、減圧下濃縮し、固体を得た。この固体を、EtOH-EtOAcから再結晶することにより、2-{5-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-2-イル}エタノール 塩酸塩687 mgを得た。また、安息香酸 2-{5-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]-4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-1-イル}エチル636 mgに対して、上記の操作を行うことにより、2-{5-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]-4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-1-イル}エタノール 塩酸塩180 mgを得た。
実施例5
{1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン-3-イル}酢酸エチル1.88 g、1M NaOH aq 6.20 ml、THF-EtOH(1:1) 20 mlの混合物を室温で19時間攪拌した。反応混合物に1M HCl aq 6.20 ml、水50 mlを加え、さらに室温で1時間攪拌した。析出物を濾取し、水で洗浄後、減圧下50 ℃で乾燥することにより、{1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン-3-イル}酢酸1.77 gを得た。得られた{1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン-3-イル}酢酸650 mgをTHF 10 mlに溶解し、4M HCl-ジオキサン溶液2 mlを加え、減圧下濃縮し、固体を得た。この固体を、iPrOH-エーテルから再結晶することにより、{1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン-3-イル}酢酸 塩酸塩672 mgを得た。
実施例6
{1-[2[(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン-4-イリデン}酢酸エチル676 mg、6M HCl aq 10 ml、THF 10 mlの混合物を90 ℃で一夜攪拌した。析出した無色固体を濾取し、水とジエチルエーテルで洗浄した後、アセトニトリル、水から再結晶を行うことにより{1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン-4-イリデン}酢酸 塩酸塩276 mgを得た。
実施例7
1-tert-ブトキシカルボニル-4-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン1.16 g、4M HCl-ジオキサン溶液10 mlの混合物を室温で2日間攪拌した。反応混合物にEtOAc 10 mlを加え、析出物を濾取し、EtOAcで洗浄後、減圧下乾燥することにより、2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)-4-ピペラジン-1-イルチエノ[3,2-d]ピリミジン 二塩酸塩1.17 gを得た。
実施例9
8-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]-1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン451 mg、p-トルエンスルホン酸一水和物20 mg、アセトニトリル-アセトン(1:1) 8 mlの混合物を加熱還流下5時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷し、水200 ml中に加え、析出物を濾取し、水で洗浄後、減圧下50 ℃で乾燥した。得られた固体をTHF 12 mlに溶解し、4M HCl-ジオキサン溶液2 mlを加え、減圧下濃縮し、固体を得た。この固体を、アセトニトリル-エーテルにて洗浄することにより、1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン-4-オン 塩酸塩310 mgを得た。
実施例10
2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)-4-ピペラジン-1-イルチエノ[3,2-d]ピリミジン 二塩酸塩500 mg、ヒドロキシ酢酸104 mg、トリエチルアミン0.32 ml、HOBt 184 mg、EDCI 261 mg、DMF 10 mlの混合物を室温で2日間攪拌した。反応混合物に水70 mlを加え、析出物を濾取し、水で洗浄後、減圧下50 ℃で乾燥した。得られた固体をTHF 10 mlに溶解し、4M HCl-ジオキサンaq 2 mlを加え、減圧下濃縮し、固体を得た。この固体を、EtOH-EtOAcにて再結晶することにより、2-{4-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエタノール 塩酸塩487 mgを得た。
実施例11
2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)-4-ピペラジン-1-イルチエノ[3,2-d]ピリミジン 二塩酸塩500 mg、ジイソプロピルエチルアミン0.99 ml、DMF 10 mlの混合物に、2-クロロ-2-オキソ酢酸エチル0.14 mlを加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に水50 mlを加え、EtOAcで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧留去し、残渣619 mgを得た。この219 mgをTHF 10 mlに溶解し、4M HCl-EtOAc溶液2 mlを加えた。溶媒を減圧留去して得られた残渣をEtOHとEtOAcで洗浄し、{4-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-イル}(オキソ)酢酸エチル 塩酸塩185 mgを得た。
実施例12
2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)-4-(3-メチルピペラジン-1-イル) チエノ[3,2-d]ピリミジン 二塩酸塩50 mgとピリジン1 mlの混合物を氷冷し、無水酢酸0.05 mlを加え、室温で1.5時間攪拌した。溶媒を減圧留去した後、得られた残渣を水で洗浄し、4-(4-アセチル-3-メチルピペラジン-1-イル)-2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル) チエノ[3,2-d]ピリミジン43 mgを得た。
実施例13
{1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン-4-イル}酢酸 塩酸塩500 mg、塩化アンモニウム316 mg、トリエチルアミン0.82 ml、HOBt 319 mg、EDCI 452 mg、DMF 10 mlの混合物を室温で5日間攪拌した。反応混合物に水60 mlを加え、析出物を濾取し、水で洗浄後、減圧下50 ℃で乾燥した。得られた固体をTHF 10 mlに溶解し、4M HCl-ジオキサン溶液2 mlを加え、減圧下濃縮し、固体を得た。この固体をエーテルで洗浄することにより、2-{1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン-4-イル}アセタミド 塩酸塩573 mgを得た。
実施例14
1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]アゼパン-4-オン530 mg、水素化ホウ素ナトリウム60 mg、THF 20 ml、EtOH 20 mlの混合物を室温で45分間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣に水50 mlを加え、EtOAc 100 mlで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣にTHF 20 ml、EtOH 20 ml、4M HCl-EtOAc溶液0.5 mlを加えた。溶媒を減圧留去して得られた残渣をEtOHとEtOAcで洗浄し、1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]アゼパン-4-オール 塩酸塩433 mgを得た。
実施例15
1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]アゼパン-4-オン650 mg、p-トルエンスルホニルメチルイソシアニド380 mg、1,2-ジメトキシエタン20 ml、THF 10 mlの混合物に、tert-ブトキシカリウム440 mgを加え、氷冷下1時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣に水50 mlを加え、EtOAc 100 mlで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-MeOH)にて精製し、泡状物を得た。この泡状物にEtOAc 50 mlと4M HCl-EtOAc溶液0.5 mlを加え、溶媒を減圧留去し固体を得た。得られた固体を酢酸エチルで洗浄し、1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]アゼパン-4-カルボニトリル 塩酸塩150 mgを得た。
実施例16
2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)-4-ピペラジン-1-イルチエノ[3,2-d]ピリミジン870 mg、(R)-グリシドール1.08 ml、THF 15 mlの混合物を加熱還流下21時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-MeOH)にて精製し、泡状物を得た。得られた泡状物をEtOH 10 mlに溶解し、4M HCl-ジオキサン溶液2 mlを加え、減圧下濃縮し、固体を得た。この固体を、エタノールにて再結晶することにより、(S)-3-{4-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-イル}プロパン-1,2-ジオール 二塩酸塩898 mgを得た。
実施例17
1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]アゼパン-4-オン1.06 g、ヒドロキシルアミン 塩酸塩220 mg、酢酸ナトリウム260 mg、水3 ml、iPrOH 30 ml、DMF 30 mlの混合物を100 ℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣に水100 mlを加え、EtOAc 200 mlで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、固体542 mgを得た。得られた固体150 mgにTHF 10 ml、EtOH 10 ml、4M HCl-EtOAc溶液0.5 mlを加えた。溶媒を減圧留去して得られた残渣をエーテルで洗浄し、1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]アゼパン-4-オンオキシム 塩酸塩162 mgを得た。
実施例18
1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]アゼパン-4-カルボニトリル260 mgと35% HCl aqの混合物を80 ℃で3時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し乾固させ、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-MeOH)にて精製し、固体を得た。得られた固体にTHFと4MHCl-EtOAc溶液0.2 mlを加えた。溶媒を減圧留去して得られた残渣をEtOAcで洗浄し、1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]アゼパン-4-カルボン酸 塩酸塩250 mgを得た。
実施例19
({1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン4-イル}オキシ)酢酸tert-ブチル1.07 g、4M HCl-EtOAc溶液20 ml、EtOH 20 mlの混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をEtOH-エーテルにて再結晶することにより、({1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン4-イル}オキシ)酢酸エチル 塩酸塩855 mgを得た。
実施例20
2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)-4-(2,3,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-1-イル)チエノ[3,2-d]ピリミジン582 mg、N-メチルモルホリン-N-オキシド235 mg、2.5w%四酸化オスミウム-tert-ブタノール溶液1.30 ml、THF-水(4:1) 10 mlの混合物を室温で20時間攪拌した。反応混合物に水50 mlを加え、EtOAcで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-MeOH)にて精製し、泡状物を得た。得られた泡状物をTHF 20 mlに溶解し、4M HCl-EtOAc溶液2 mlを加え、減圧下濃縮し、固体を得た。この固体を、EtOH-エーテルにて再結晶することにより、(4RS,5SR)-1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]アゼパン-4,5-ジオール 塩酸塩618 mgを得た。
実施例21
4-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-カルボン酸エチル400 mgとTHF 10mlの混合物に、1.0M ジイソブチルアルミニウムヒドリドのTHF溶液3.65 mlを氷冷下で滴下し、室温で3時間攪拌した。反応混合物に1M HCl aq 10 mlを加え、室温で10分間攪拌した後、1M NaOH aq 20 mlを加え、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-MeOH)にて精製し、油状物を得た。得られた油状物をTHF 10 mlに溶解し、4M HCl-ジオキサン溶液1 mlを加え、減圧下濃縮し、固体を得た。この固体を、EtOH-エーテルにて洗浄することにより、{4-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル}メタノール 二塩酸塩60 mgを得た。
実施例22
4-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-カルボキサミド496 mgのDMF 10 ml懸濁液に、カルボニルジイミダゾール805 mgを加え、室温で7時間攪拌した。反応混合物に水50 mlを加え、析出物を濾取し、水で洗浄後、減圧下50 ℃で乾燥した。得られた固体をDMF 8 mlに溶解し、tert-ブトキシカリウム150 mgを加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物に10% クエン酸水溶液15 ml、水50 mlを加え、析出物を濾取し、水で洗浄後、減圧下50 ℃で乾燥した。得られた固体をTHF 20 mlに溶解し、4M HCl-ジオキサン溶液2 mlを加え、減圧下濃縮し、固体を得た。この固体を、EtOH-エーテルにて洗浄することにより、7-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]テトラヒドロイミダゾ[1,5-a]ピペラジン-1,3(2H,5H)-ジオン 塩酸塩573 mgを得た。
実施例23
1-アセチル-4-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-カルボン酸エチル290 mgとTHF 6 mlの混合物に、水素化ナトリウム(60%オイル懸濁物)48 mgを加え、室温で1時間攪拌後、70 ℃にてさらに1時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷し、水20 ml、10% クエン酸水溶液20 mlを加えクロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をエーテル-クロロホルムにて洗浄した。得られた固体をTHF 10 mlに溶解し、4M HCl-ジオキサン溶液2 mlを加え、減圧下濃縮し、固体を得た。この固体を、EtOH-エーテルにて再結晶することにより、2-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピペラジン-6,8(2H,7H)-ジオン 塩酸塩82 mgを得た。
実施例24
4-アゼパン-1-イル-2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン1.82 gとTHF 40 mlの混合物に、-78 ℃にて1.59M n-ブチルリチウム-ヘキサン溶液3.32 mlを5分間で滴下して加え、-78 ℃で15分間攪拌した。反応混合物にドライアイス約50 gを砕いて加え、その後室温まで昇温した。反応混合物に10% クエン酸水溶液50 mlを加え、EtOAcで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-MeOH)にて精製し、泡状物を得た。得られた泡状物をTHF-アセトニトリルにて再結晶することにより、4-アゼパン-1-イル-2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-6-カルボン酸288 mgを得た。
実施例25
2-{1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン-4-イル}アセトアミド1.02 gのTHF 20 ml懸濁液に、トリフルオロ酢酸無水物0.69 mlを加え、室温で10分間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50 mlを加え、EtOAcで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去することにより、薄黄色固体975 mgを得た。そのうち150 mgをTHF 5 mlに溶解し、4M HCl-ジオキサン溶液1 mlを加え、減圧下濃縮し、固体を得た。この固体を、アセトニトリル-エーテルにて洗浄することにより、{1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン-4-イル}アセトニトリル 塩酸塩156 mgを得た。
実施例26
{1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン-4-イル}アセトニトリル825 mg、N-メチルピロリジノン15 ml、アジ化ナトリウム1.32 g、トリエチルアミン 塩酸塩2.81 gの混合物を150 ℃で8時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷し、水50 mlを加え、EtOAcで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-MeOH)にて精製し、油状物を得た。得られた油状物をTHF 10 mlに溶解し、4M塩酸 HCl-ジオキサン溶液4 mlを加え、減圧下濃縮し、固体を得た。得られた固体をiPrOH-EtOAc-エーテルにて再結晶することにより、2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)-4-[4-(1H-テトラゾール-5-イルメチル)ピペリジン-1-イル]チエノ[3,2-d]ピリミジン 塩酸塩868 mgを得た。
実施例27
4-アゼパン-1-イル-2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン514 mg、ナトリウムメトキシド300 mg、MeOH 10 mlの混合物を封管中120 ℃で5日間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣に水40 mlを加え、クロロホルム40 mlで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-MeOH)にて精製し、固体を得た。この固体とクロロホルム-MeOH 10 mlに、4M HCl-ジオキサン溶液0.6 mlを加え、減圧下濃縮し、固体を得た。得られた固体をEtOAcとEtOHより3度再結晶化し、生成した結晶をろ過後、EtOAcで洗浄し、4-アゼパン-1-イル-2-(4-クロロ-5-フルオロ-2-メトキシフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン 塩酸塩223 mgを得た。
上記の製造法及び当業者にとって自明である方法、又はこれらの変法を用いることにより、以下の表11〜表30に示す化合物を製造した。表には、これらの実施例化合物の構造と物理学的データを示す。なお、表中の記号は以下の意味を示す(以下同様)。
Ex:実施例番号(Exの欄に数字のみが記載されている場合、その実施例番号の化合物が塩酸塩であることを示し、数字に続く斜線(/)及び「f」が記載されている場合、その実施例番号の化合物がフリー体であることを示す。)。
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以下の表31〜32に、いくつかの実施例化合物のNMRデータを示す。なお、表中の記号は以下の意味を示す。
NMR:NMRデータ(テトラメチルシランを内部標準とし、特に記載がない場合はDMSO-d6を測定溶媒とした1H-NMRにおけるピークのδ(ppm))
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以下の表33〜35に、本発明の別の化合物の構造を示す。これらの化合物は、上記の製造法や実施例記載の方法及び当業者にとって自明である方法、又はこれらの変法を用いることにより容易に製造することができる。なお、表中の記号は以下の意味を示す。
No:化合物番号。
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本発明化合物は、優れたインスリン分泌促進作用及び血糖上昇抑制作用を示す。従って、本発明化合物は、これらの作用に基づき、インスリン依存性糖尿病(1型糖尿病)、インスリン非依存性糖尿病(2型糖尿病)、インスリン抵抗性疾患、及び肥満等の治療及び/又は予防に有用である。

Claims (1)

  1. 2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)-4-(1,3-チアゾリジン-3-イル)チエノ[3,2-d]ピリミジン、{1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン-3-イル}メタノール、{1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン-4-イル}酢酸エチル、2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)-7-メチル-4-(チオモルホリン-4-イル)チエノ[3,2-d]ピリミジン、1-[2-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペリジン-4-オール、若しくは、7-(アゼチジン-1-イル)-5-(4-クロロ-2,5-ジフルオロフェニル)[1,3]チアゾロ[5,4-d]ピリミジン、又はその製薬学的に許容される塩。
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